JPH06291390A - ガスレーザ装置 - Google Patents

ガスレーザ装置

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JPH06291390A
JPH06291390A JP7690093A JP7690093A JPH06291390A JP H06291390 A JPH06291390 A JP H06291390A JP 7690093 A JP7690093 A JP 7690093A JP 7690093 A JP7690093 A JP 7690093A JP H06291390 A JPH06291390 A JP H06291390A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザ光取出し窓の汚損をなくして長寿命化を
図り、その結果、レーザ出力を長時間にわたり安定に出
力可能なガスレーザ装置を提供する。 【構成】放電電極3a、3bと窓部4a、4bとの間
に、レーザ光が通過しうる形状の隘路部13a、13b
を設ける。この隘路部16a、16bにガス噴出口30
1a、301bを配置する。放電電極が配置されている
空間には、ガス取出口304をもうけ、噴出口301
a、301bから噴出されたガスを、放電電極3a、3
b側に流す。 【効果】噴出口301a、301bよりも窓側の空間3
14a、314bには、ガス流は生じず、放電電極側の
空間の不純ガスは、噴出口301a、301bまでしか
進入できない。従って、窓側の空間314a、314b
は、不純ガスに汚染されず、レーザ光取出し窓へ付着す
ることは無くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高気圧ガスレーザ装置
に係り、特に、レーザ光を取出す光学素子を長寿命化す
る手段を備えたエキシマレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲンガスを含む高気圧レーザ装置は
長時間のレーザ発振で時間経過と共に、ガス劣化(ハロ
ゲン消耗、不純物生成)の他、光学系の劣化などが生じ
る。そのため、光学系の中でも、特にレーザ光取出し窓
が劣化すると、レーザ光が透過できなくなるため、レー
ザ光の強度を顕著に低下させてしまう。
【0003】そのため、レーザ光取り出し窓の劣化を防
ぐための対策を施したエキシマレーザ装置が、提案され
ている。例えば、日経マイクロデバイス(1987年2
月号,P−80)には、図8に示すようなエキシマレー
ザ装置が記載されている。
【0004】図8のエキシマレーザ装置は、つぎのよう
に構成されている。容器101内にはハロゲンを含むレ
ーザガス102が高気圧で充填され、一対の放電電極1
03a,103bが収納される。容器101には、レー
ザ光取出し窓104a,104bの取付金具105a,
105bが固着されレーザガス102を密封する。容器
101の一部には、配管106が接続されている。ま
た、レーザ光取出し窓104a,104b近傍の取付金
具105a,105bの一部には、配管107a,10
7bが接続されている。配管106は、ガス清浄化装置
108の入口に接続され、配管107a,107bは、
ガス清浄化装置108の出口に接続される。矢印10
9,110はガス清浄化装置8の経路に流れるガス流の
方向を示す。
【0005】ガス清浄化装置108によって浄化された
レーザガスは、矢印110a,110b方向に流れ、レ
ーザ光取出し窓104a,104bに吹付けられ、容器
101内に流れ込む。矢印111は、容器101中に配
置された図示しない循環ファンによって、放電電極10
3a,103bの極間に生じるレーザガスの循環ガス流
である。このような構成において、図示しない高電圧パ
ルス装置によって、放電電極103a,103bの極間
にパルス電圧を印加すると、レーザガスが励起され、放
電電極は一様に放電112する。その結果発生する励起
光は、レーザ光取出し窓104a,104bの外側に設
置した図示しない反射鏡と出力鏡との間を往復反射し
て、レーザ光113が得られる。
【0006】放電電極103a,103b間のレーザガ
スは、一度放電すると劣化し、レーザ光の出力が低下す
るので、長時間にわたってレーザ出力を安定に維持する
には、次の放電までに新しいガスと置換する必要があ
る。そのため、放電の繰返し数が多くなると、放電電極
103a、103b間のガス流速を速くする必要があ
り、例えば1秒間に数百回の繰返し発振する場合には、
放電電極103a、103b間に流れる循環ガスの流速
を、数十m/sにする必要がある。
【0007】一方、電極103a、103b間の放電に
伴うスパッタやアークにより、電極103a、103b
から金属微粒子などが飛散する。また、この金属微粒子
の一部や容器内の構成部材は、レーザガス中のハロゲン
と反応して、ハロゲン化物の不純物を生成し、不純ガス
となる。レーザ発振を長時間運転すると、この不純ガス
が増大していく。この不純ガスは、放電へ悪影響を与え
るだけでなく、レーザ光を吸収し、また、レーザ光取出
し窓の表面に付着して汚損し、窓をレーザ光が透過する
のを妨げる原因となる。この結果、レーザ出力は、低下
してしまう。
【0008】この対策として、図8の装置では、容器1
01中の不純ガスを含んだレーザガスを、配管106に
より取り出して、ガス清浄化装置108に送りこんで、
不純ガスを除去させている。そして、ガス清浄化装置1
08で浄化されたレーザガスを、配管107a,107
bによりレーザ光取出し窓104a,104bに吹付け
ることにより、窓104a、104b付近の不純ガスを
吹き飛ばし、レーザ光取出し窓104a、104bの汚
損を防いでいる。
【0009】また、特開昭64−42188号公報で
は、レーザ光取り出し窓と、放電電極との間にレーザ光
が通過しうる隘路を設けるとともに、浄化したレーザガ
スをレーザ光取り出し窓付近に吹き付ける構造のエキシ
マレーザ装置が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、浄
化されたレーザガスをレーザ光取出し窓に吹付けること
により窓の汚損を防いでいる。しかしながら、ガス清浄
化装置により浄化されるガスの容積は、容器内のレーザ
ガスの容積の一部のみであるので、循環ファンにより容
器中を循環するガスには不純ガスが含まれており、電極
間の他、その周囲空間にも循環している。また、放電時
の電極極間部は圧損が大きく、レーザガスの温度は、充
填初期より高温となるので電極端から容器までの空間部
には、不純ガスを含んだガス流の乱れが発生する。この
不純ガスを含んだガス流の乱れにより、不純ガスはレー
ザ光取出し窓近傍の空間まで進入し、窓に吹付けられる
浄化レーザガスの流れに巻き込まれる形となり、不純ガ
スの一部はレーザ光取出し窓に付着して汚損の原因とな
るという問題がある。
【0011】また、特開昭64−42188号公報で
は、窓と放電電極との間にレーザ光が通過しうる隘路を
設けることによって、不純ガスを含んだ循環ガスが窓近
傍の空間に到達しにくい形状としている。しかしなが
ら、隘路等の流路における流体の速度分布は、流路の中
心部で最も大きく、壁面部の近傍で最も小さくなる。そ
して、壁面部の近傍では、通常うず流が発生する。提案
されているエキシマレーザ装置の場合、窓付近から放電
電極に向かって、浄化されたガスが流れているので、隘
路部の中心部では、不純ガスが放電電極側に押し戻され
るが、壁面部近傍ではうず流に不純ガスの一部が巻き込
まれ、ある確率で不純ガスは隘路部を通過して窓付近ま
で到達する。窓付近まで到達した不純ガスは、窓に吹き
付けられている浄化ガスの流れに巻き込まれて、浄化ガ
スとともに窓に吹き付けられて、窓を汚損してしまう。
そのため、レーザ光取り出し窓が汚損される速度を遅ら
せることは可能であるが、汚損をなくすことはできなか
った。
【0012】本発明の目的は、従来の問題を解決し、レ
ーザ光取出し窓の長寿命化を図り、その結果レーザ出力
を安定に高出力に保つことのできる高気圧ガスレーザ装
置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、レーザガスを封入するための容器
と、前記容器中に配置された一対の放電電極と、前記一
対の放電電極間で発生したレーザ光を通過させるために
前記容器に設けられた窓部と、前記容器中のレーザガス
を取り出すためのガス取出口と、前記容器中にレーザガ
スを噴出するためのガス噴出口とを有するガスレーザ装
置において、前記容器は、前記窓部と前記一対の放電電
極との間に、レーザ光の連通する空間を断面方向に絞る
隘路部を有し、前記隘路部の断面形状は、前記レーザ光
が通過しうる形状であり、前記ガス取出口は、前記容器
中の放電電極が配置されている空間に配置され、前記ガ
ス噴出口は、前記隘路部に配置されていることを特徴と
するガスレーザ装置が提供される。
【0014】前記容器中の空間のうち、前記ガス噴出口
から前記窓部までの空間の容積をV3、前記隘路部の端
部から前記ガス噴出口までの空間の容積をV1とした場
合、V3>V1となるようにガス噴出口を配置することが
できる。
【0015】
【作用】本発明のガスレーザ装置は、図9にしめすよう
に、レーザ光取出し窓部203と放電電極との間にレー
ザ光が通過しうる断面形状の空間を形成する隘路部を配
置し、この隘路部に設けたガス噴出口から、レーザガス
を高圧にて吹付けることにより、隘路部の圧力をより高
くして、窓部側の空間204と、放電電極側の空間20
5とを強制的に仕切るガス流を形成する作用がある。
【0016】放電電極側の空間205には、ガス取出口
が配置されているので、放電電極側の空間205の圧力
は、窓部側の空間204の圧力よりも低く、噴出口20
2から噴出されたガスはすべて、放電電極側の空間20
5側に流れる。従って、窓側の空間204には、ガスの
流れがなく、ガスが一定圧で充填されている。
【0017】隘路部201における噴出ガスの流れは、
隘路部201の流路の中心部で最も速く、壁面部近傍で
最も遅い。また、壁面近傍では、うず流207が発生す
る。空間205の不純ガスを含んだレーザガスの一部
は、うず流207に巻き込まれて、隘路部201に進入
するが、うず流207が生じるのは、ガスの流れがある
部分であるので、ガス噴出口202よりも放電電極側2
08の流路208の部分のみである。したがって、不純
ガスが進入するおそれがあるのは、噴出口202までで
あり、ガスの流れのない窓部203側の空間には、絶対
に進入しえない。
【0018】このため、空間205を循環するガスに含
まれる金属微粒子やハロゲン化物の生成物などの不純ガ
スがレーザ光取出し窓部203へ付着することを防止で
きる。したがって、レーザ光取出し窓部203付近の空
間204には、不純ガスを含まないレーザガスだけで満
たされるので、レーザ光取出し窓203の汚損はなくな
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1、図2、図3
を用いて説明する。
【0020】本実施例のエキシマレーザ装置の構成を図
1を用いて説明する。
【0021】図1のように、容器1内にはハロゲンを含
むレーザガス2が高気圧で充填され、一対の放電電極3
a,3bが収納されている。容器1には、レーザ光取出
し窓4a,4bがそれぞれ嵌め込まれた円筒形の取付金
具5a,5bが固着されており、レーザガス2を密封し
ている。
【0022】取付け金具5aの内側には、3枚の隘路部
材16aが配置されている。隘路部材16aは、図2の
ように、放電電極3a、3bから発せられるレーザ光の
断面形状とほぼ等しい開口部15aを有している。3枚
の隘路部材16a間は図示しないライナーにより隙間を
空けて、図示しないネジにより容器側の取付金具5aの
内壁に取り付けられている。同様に他方の取付金具5b
内側にも、隘路部材16aと同形状の隘路部材16bに
よって、ガス流路の隘路部が構成される。3枚の隘路部
材16a間の空隙部分の取り付け金具5aには、周方向
に溝部301a設けられている。溝部301は、取り付
け金具5aを貫通する2つの開口部302a、303a
が設けられている。また、同様に、3枚の隘路部材16
b間の空隙部分の取り付け金具5bには、溝部301b
と開口部302b、303bとが設けられている。
【0023】開口部302a、303aには、配管7
a、7cが接続されている。また、開口部302b、3
03bには、配管7b、7dが接続されている。配管7
a、7b、7c、7dは、一本の配管7に接続され、配
管7は、高圧ポンプ14の出口側に接続される。高圧ポ
ンプ14はガス清浄化装置8の出口側に接続される。
【0024】また、容器1には、開口部304が設けら
れており、配管6が接続されている。配管6は、ガス浄
化装置8の入口側に接続されている。
【0025】また、本実施例では、図3のように、取り
付け金具5aに設けられた溝部301aから、レーザ光
取出し窓4aまでの距離(l3)が、溝部301aから
容器1までとの距離(l1)と同等かそれ以上に長く
(l3≧l1)なるように、隘路部材16aおよび溝部3
01aを配置している。また、同様に、溝部301bか
ら、レーザ光取出し窓4bまでの距離が、溝部301b
から容器1までとの距離と同等かそれ以上に長くなるよ
うに、隘路部材16bおよび溝部301bを配置してい
る。
【0026】つぎに、本実施例のエキシマレーザ装置の
動作について説明する。
【0027】図示しない高電圧パルス装置によって、放
電電極3a,3bの極間にパルス電圧を印加すると、レ
ーザガスが励起され、放電電極は一様に放電12する。
その結果発生する励起光は、レーザ光取出し窓4a,4
bの外側に設置した図示しない反射鏡と出力鏡との間を
往復反射して、レーザ光13が得られる。
【0028】高圧ポンプ14は、矢印9、10の方向
に、配管6、7中のガスを循環させることにより、放電
により劣化した容器1中の不純ガスを含んだレーザガス
を、配管6により取り出して、ガス清浄化装置8に送り
こんで、不純ガスを除去させる。ガス清浄化装置8によ
って浄化されたレーザガスは、配管7a、7b、7c、
7dを流れて、開口部302a、303a、302b、
303bから、溝部301a、301bに広がって、隘
路部材16a、16bの開口部15a、15bの周囲か
ら噴出し、開口部15a、15bを流れて、容器1内に
流れ込む。
【0029】また、矢印11は、容器101中に配置さ
れた図示しない循環ファンによって、放電電極103
a,103bの極間に生じるレーザガスの循環ガス流で
ある。
【0030】開口部304から取り出されるレーザガス
は、容器1内のレーザガスの一部のみであるので、容器
1内には、不純ガスを含んだレーザガスが循環してい
る。容器1内の不純ガスは、隘路部材16a、16bに
より流路が狭められているので、円筒形の取り付け金具
5a、5bの方には、流れ込みにくい構造となってい
る。また、この隘路部材16a、16bの間の溝部30
1a、301bからは、浄化装置8で浄化されたレーザ
ガスが高圧にて吹付けられているので、隘路部材16
a、16bの開口部15a、15bが形成している流路
の圧力は、容器1内より高く、窓部4a、4b側の空間
314a、314bと、放電電極3a、3b側の空間と
を強制的に仕切るガス流を形成する。
【0031】容器1には、ガス2を取り出すための開口
部304が配置されているので、容器1内の圧力は、窓
部4a、4b側の空間314a、314bの圧力よりも
低く、溝部301a、301bから噴出された浄化ガス
はすべて、容器1内に流れる。従って、窓部4a、4b
側の空間314a、314bには、ガスの流れがなく、
ガスが一定圧で充填されている。
【0032】開口部15a、15bで形成される流路に
おける噴出ガスの流れは、流路の中心部で最も速く、壁
面部近傍で最も遅い。また、壁面近傍では、うず流が発
生する。そのため、容器1内の不純ガスの一部は、隘路
部材16a、16bが形成する流路の壁面部近傍のうず
流に巻き込まれて、隘路部材16a、16bが形成する
流路内に進入するが、うず流が生じるのは、ガスの流れ
がある部分であるので、溝部301a、301bよりも
容器1側部分のみである。したがって、不純ガスが進入
するおそれがあるのは、溝部301a、301bまでで
あり、ガスの流れのない窓部4a、4b側の空間314
a、314bには、絶対に進入しえない。
【0033】したがって、レーザ光取出し窓部4a、4
b付近の空間314a、314bには、不純ガスを含ま
ないレーザガスだけで満たされる。このため、容器1内
を循環するガスに含まれる金属微粒子やハロゲン化物の
生成物などの不純ガスがレーザ光取出し窓部4a、4b
へ付着することを防止できる。
【0034】また、本実施例では、上述のように、溝部
301a、301bと窓部4a、4bとの距離(l3)
と、溝部301a、301bと容器1までとの距離(l
1)を図3に示すように、l3≧l1としている。このよ
うな構成としているので、万一、不純ガスの一部が窓部
空間314a、314bに進入しても、この空間314
a、314bがワンクッションとなり、即窓への付着に
よる汚損はない。このことは、図3では、距離で示した
が、それぞれの距離l3、l1の空間の空間容積V3、V1
を用いて説明できる。すなわち、溝部301a、301
bから容器1までの間の容積V1より、溝部301a、
301bから窓部4a、4bまでの空間314a、31
4bの容積V3が大きければ大きいほど、空間314
a、314b内の不純物濃度が一定濃度に達するまでの
時定数が大きくなり、窓部4a、4bの汚染を防止でき
る。また、溝部301a、301bの長さ(l2)また
はこの部分の容積を大きくすることによりガスの仕切り
層部を広くできるので不純ガスの進入防止がより強化で
きるという効果がある。
【0035】つぎに、本発明の別の実施例のエキシマレ
ーザ装置を図4を用いて説明する。
【0036】なお、エキシマレーザ装置は、中心線から
両側は対称形であるので図4では左側半分のみを示して
いる。以下に示す図も同様とする。図4において、ガス
流路の隘路部を構成する構造的な部材はなく、レーザ光
取出し窓と容器との間に光軸に対して垂直方向に、ガス
清浄化装置による浄化したレーザガスを高圧ポンプにて
吹付ける構成としている。高い圧力を吹付けるだけでガ
ス流路の隘路部をつくり、ガス流の仕切り層部を形成す
るようにしたもので、進入防止の効果は上述のものと変
わらない。構造構成が簡素であるので小型にできるとい
う効果がある。
【0037】本発明のさらに別の実施例であって、隘路
部を2つ直列に並べたエキシマレーザ装置を図5に示
す。すなわち、取付金具5a内側にはレーザ光を通過し
得る開口15aを有し、3枚の隘路部材16aからなる
ガス流路の隘路部の他に、開口15cを有する3枚の隘
路部材16cからなる隘路部を、レーザ光軸方向にある
距離をおいて、直列に並べたものである。配管7a1、7
a2、7c1、7c2は、隘路部材16a間及び16c間の隙
間部分のある位置の取付金具5aに接続され、矢印10
a、10cのガスが16a間及び16c間の隙間部分に
連通してガスを噴出する構成になつている。本構成によ
り、ガス仕切り層が2重となるので不純ガスの進入をよ
り防止できるという効果がある。
【0038】図6は、本発明のさらに別の実施例で、従
来の窓部にガス噴出部を有する装置に、本発明のガス噴
出部をさらに設置することにより、従来の装置の欠点を
補おうとするものである。すなわち、図1の本実施例の
レーザ光取出し窓近傍周辺に配管7aから分岐した配管
17aを接続する。図6の装置では、窓部4a付近に配
管17aからガスが吹き付けられるので、窓部4a付近
にうず流が発生し、不純ガスがうず流に巻きこまれる窓
部に付着するが、配管7aから噴出されるガス流によっ
て不純ガスのほとんどは放電電極側に吹き戻される。従
って、窓部4a付近のうず流に巻き込まれる不純ガスの
量を従来の装置よりも低減することができる。また、図
6の装置の変形例として、図示しないが、冷却装置を配
管17aの間に設置して、冷却ガスを吹付けても同様の
効果があり、かつ、レーザ光取出し窓の温度上昇を抑制
できるという効果がある。
【0039】図7は本発明の他の実施例である。隘路部
を2つ直列に構成し、容器1側の隘路部は、セラミック
材(例えば、酸化アルミナなど)の円筒部材18aと、
円筒部材18aの内径より小さいセラミック材の円筒部
材19aとで構成している。セラミック材の円筒部材1
9aの内径は、隘路部より若干大きめとしている。円筒
部材19aには、複数の穴20aを光軸方向に分散配置
されている。セラミック材の円筒部材18a、19aの
端部は、容器1に達している。セラミック材の円筒部材
18a、19aは、隘路部材16aの一部と取付金具5
aに取付けられ、配管7a、7cからの浄化ガスの一部
がセラミック材の円筒18a、19a間の隙間を通り、
複数の穴20aから光軸に対して垂直方向に吹付けられ
る。
【0040】図7の実施例では、ガス仕切り層が2重と
なるので不純ガスの進入を防止できるという効果の他、
レーザ光の一部が直接照射される部分がセラミック材で
あり、化学的な反応による不純物生成の発生が金属材料
より少ないため、不純ガスの発生を少なくできるという
効果がある。
【0041】上述のように、各実施例では、窓部側の空
間314と、容器1内の空間とを、ガスの噴出で仕切る
ことにより、壁近傍で発生するうず流をガスの噴出部よ
りも容器1側のみに発生させる構造を実現している。し
たがって、容器1内の不純ガスが、うず流に巻き込まれ
ても、窓部側の空間に入り込むことがない。従って、不
純ガスに含まれる不純物が、レーザ光で窓に焼き付けら
れるおそれがなく、窓部の汚損によるレーザ光出力の低
下を防ぎ、長期間高出力を得ることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、容器近傍部のレーザ光
取入れ口を狭くして不純ガスが入り難い隘路部構造と
し、さらに、隘路部から高圧力のレーザガスを噴出させ
ることにより、強制的にガス流路の仕切り層部を形成
し、窓部近傍の空間に不純ガスの進入を防止している。
したがって、レーザ光取出し窓の汚損はなくなるので窓
の長寿命化が図れ、この結果、長時間にわたってレーザ
出力の安定化制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のエキシマレーザの構成を示
す断面図。
【図2】図1のエキシマレーザの窓部4aを軸方向から
見た正面図。
【図3】図1のエキシマレーザの隘路部の構成を示す断
面図。
【図4】本発明の別の実施例のエキシマレーザの構成を
示す断面図。
【図5】本発明の別の実施例のエキシマレーザの構成を
示す断面図。
【図6】本発明の別の実施例のエキシマレーザの構成を
示す断面図。
【図7】本発明の別の実施例のエキシマレーザの構成を
示す断面図
【図8】従来技術を説明する断面図。
【図9】本発明のレーザのレーザガスの流れを説明する
ためのレーザ装置の部分断面図。
【符号の説明】
1…容器、4a、4b…レーザ光取出し窓、5a、5b
…取付金具、6、7、7a、7b、7c、7d、17a
…配管、8…ガス清浄化装置、10…浄化ガス、11…
循環ガス、14…高圧ポンプ、15a、15b…開口
部、16a、16b…隘路部材、18a…セラミック
筒、19a…セラミック筒、302a、302b、30
3a、303b…開口部、301a、301b…溝部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川久保 幸雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザガスを封入するための容器と、前記
    容器中に配置された一対の放電電極と、前記一対の放電
    電極間で発生したレーザ光を通過させるために前記容器
    に設けられた窓部と、前記容器中のレーザガスを取り出
    すためのガス取出口と、前記容器中にレーザガスを噴出
    するためのガス噴出口とを有するガスレーザ装置におい
    て、 前記容器は、前記窓部と前記一対の放電電極との間に、
    レーザ光の連通する空間を断面方向に絞る隘路部を有
    し、 前記隘路部の空間断面形状は、前記レーザ光が通過しう
    る形状であり、 前記ガス取出口は、前記容器中の放電電極が配置されて
    いる空間に配置され、 前記ガス噴出口は、前記隘路部内の空間に配置されてい
    ることを特徴とするガスレーザ装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記容器中の空間のう
    ち、前記ガス噴出口から前記窓部までの空間の容積をV
    3、前記隘路部の端部から前記ガス噴出口までの空間の
    容積をV1とした場合、V3>V1であることを特徴とす
    るガスレーザ装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記隘路部は、セラミ
    ックスで構成されていることを特徴とするガスレーザ装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記噴出口は、前記隘
    路部の内壁の周方向に沿って配置されていることを特徴
    とするガスレーザ装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記噴出口は、前記窓
    部を通過するレーザ光の光軸の方向にそって少なくとも
    2箇所に配置されていることを特徴とするガスレーザ装
    置。
  6. 【請求項6】一対の放電電極と、前記一対の放電電極を
    配置するための電極用容器と、レーザ光を通過させるた
    めの窓部を有する窓部用容器と、前記一対の放電電極間
    にレーザガスを供給するためのガス噴出手段と、前記一
    対の放電電極間のレーザガスを取り出すためのガス吸引
    手段とを有し、 前記電極用容器と前記窓部用容器とは、連通しており、 前記ガス噴出手段は、前記窓部用容器に接続され、 前記ガス吸引手段は、前記電極用容器に接続され、 前記窓部用容器中の空間のうち、前記ガス噴出手段から
    前記窓部までの空間の容積は、前記ガス噴出手段から前
    記電極用容器との接続部までの空間の容積より、大きい
    ことを特徴とするガスレーザ装置。
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