JP2011121244A - プリント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 メンテナンス頻度が少なく且つ小型で高効率なインクミスト回収機構を搭載したプリント装置を提供する。
【解決手段】 吸引機構はダクトとファンを有し、ファンが回転してダクトを通してプリント部の近傍の空間から気体を吸引する。ダクトは非直線の流路を含み、非直線の流路において前記ダクトの内部の少なくとも一部には、気体に含まれるインクミストをトラップするための複数個の突起が流路に沿って形成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明はインクジェット方式のプリント装置に関する。
インクジェット方式のプリントヘッドからインクを吐出すると、インク滴の周りに細かい霧状のインク粒子(インクミスト)が発生する。また、シートにインク滴が着弾したときに瞬時に全てのインク滴がシートに着弾されるわけではなく、インク滴の一部が着弾の衝撃などに起因してシートの表面で跳ね返って霧状に飛散してインクミストが発生することもある。
この微小なインクミストはプリント装置内に飛散して、その内部の部品や部材に付着し汚してしまう。この汚れは記録品質の低下や装置故障の要因となる場合ある。例えば、搬送機構に汚れが付着してシートの汚れを引き起こしたり、光学センサに汚れが付着して検出不良を招いたり、キャリッジ駆動の抵抗が増し動作不良を引き起こしたりする。
インクミストの飛散を抑制するために、インクミストを含む気体をファンで吸引してダクトを経て装置外部に排出する構成が知られている。例えば、特許文献1に開示の装置では、ファンにより吸引した気体に混じるインクミストの分離効率を高めるために、内部に多数のリブ(突起物)が設けられたダクトに気体を通過させる構成となっている。気体に混じるインクミストの一部はリブ面に付着して液状化する。リブでは取り切れない気体中の細かい粒子は、ダクト出口に設けられたフィルタによりトラップ(捕捉)される。
特開2005−238784号公報
特許文献1に開示の装置は、ファンよりも下流側(排気される側)にフィルタとダクトが設けられている。つまり、ダクトの上流からファンで空気を送り込んでダクトの出口から押出す形態となっている。ファンよりも上流側にはインクミストをトラップするものがないため、プリントヘッドの周辺から発生した大量のインクミストがファンに入り込む。そのため、装置に使用に伴なってファンにインクミストが溜まって液状化したり固着化しやすく、ファンの性能劣化が早い。換言すると、頻繁なメンテナンス作業が必要となる。
加えて、特許文献1に開示の装置は、リブが形成されたファンの噴き出し口近傍は乱流となって気流の流速分布が不均一である。なるべく流速の大きい位置にリブを配置しないとインクミストをトラップする効果が薄い。そのためリブの配置上の自由度が小さく、高効率且つ小型のミスト回収機構を実現することが難しい。
本発明は上記課題の認識に基づいてなされたものである。本発明の目的は、メンテナンス頻度が少なく且つ小型で高効率なインクミスト回収機構を搭載したプリント装置を提供することである。
上述の課題を解決する本発明のプリント装置は、インクを吐出するプリントヘッドを有するプリント部と、ダクトとファンを有し、前記ファンが回転して前記ダクトを通して前記プリント部の近傍の空間から気体を吸引する吸引機構とを備え、前記ダクトの内部の少なくとも一部には、気体に含まれるインクミストをトラップするための複数個の突起が流路に沿って形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ファンが回転してダクトを通してプリント部の近傍の空間から気体を吸引する吸引機構を備え、ダクトの内部の少なくとも一部に形成された複数個の突起によって気体に含まれるインクミストをトラップする。このため、気体に含まれるインクミストを効果的にトラップすることができるとともに、インクミストによってファンが故障する発生確率を低減させることができる。従って、メンテナンス頻度が少なく且つ小型で高効率なインクミスト回収機構を搭載したプリント装置を提供することができる。
プリント装置の斜視図 プリント装置の上面図 プリント装置の側面図 吸引機構の断面図 ダクトの気流解析による気流ベクトル図 ダクトリブがある構成と無い構成を比較した図 インクミストのトラップ率(%)を求めた結果一覧 第2実施例のダクトの詳細図 第3実施例のダクトの詳細図
以下、インクジェット方式を用いたプリント装置の実施形態を説明する。インクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式などを採用することができる。本発明のプリント装置は、プリンタ、プリント複合機、複写機、ファクシミリ装置、各種デバイス製造装置などのプリント機能を有する装置にも広く適用可能である。
図1は実施形態1のプリント装置の全体の斜視図、図2は図1の上面図、図3は図1の側面図である。プリント装置1は筐体2を有し、筐体2内にはプリント部、ダクトを含む吸引機構、その他の機構、および制御部を有する。シート供給部3は複数のシートSを保持して一枚ずつプリント部に供給する。
プリント部は、プリントヘッド4、キャリッジ5、キャリッジ5の駆動モータ6、プラテン7を有する。プリントヘッド4はインクを吐出するノズル部とインクタンクと一体に有する。インクタンクをプリント装置1内の離れた位置に設置して、チューブを介してプリントヘッド4のノズル部にインクを供給するようにしてもよい。キャリッジ5はプリントヘッド4を搭載して、主走査方向に往復移動する。キャリッジ5の駆動機構として、駆動モータ6と、その回転を直進運動に変換してキャリッジを直進移動させるためのプーリとベルトからなる伝達機構が設けられている。
プリントヘッド4からシートSに向けてインクを吐出して記録する。本実施形態の装置は、シートSの副走査方向(Y方向)への搬送とキャリッジ5の主走査方向(X方向)の往復移動とを交互に行なってシートS上に二次元画像を形成する、所謂シリアルプリンタである。なお、本発明はシリアルプリンタには限定されず、固定されたラインプリントヘッドに対してシートを移動させながら二次元画像を形成するラインプリンタにも適用可能である。
吸引機構は、筐体2の側面部に設けられた吸引部と、循環ダクト33からなる。吸引部はファン30とメインダクト31を有する。ファン30は回転して気流を発生させるものであり、例えば高効率のシロッコファンが好適である。プリント部の空間とファン30との間にはメインダクト31が設けられている。メインダクト31は上部がダクトカバー32で覆われ、密閉された気体流路となっている。プリント部の近傍の空間Aの気体(空気)は、プリントヘッド4が近いために、インクを吐出した際に発生するインクミスト(空気中に浮遊する微小なインク粒子)を多く含んでいる。インクミストを多く含む気体は、ファン30の回転によってメインダクト31のダクト入口31a1から引き込まれて、メインダクト31の内部に吸い込まれる(矢印B)。メインダクト31の流路を通過した気体はダクト出口31a2からファン30に吸い込まれる。そして、ファン30の排出口30bから排出される。排出口30bには、循環ダクト33の一方の端部である吸引口33aが接続されている。循環ダクト33は上方がダクトカバーで覆われ、密閉された気体流路となっている。循環ダクト33は、吸引口33aから筐体2の外(前面部)に回り込んだ中間部33bを経由して排出口33cまで、一本の密閉された気体経路となっている。循環ダクト33の他方の端部である排出口33cは、筐体2の他方の側面部の開口に接続されている。循環ダクト33の流路の途中(ここでは、排出口33cの近傍)には、気体中に残留したインクミストやゴミ等の異物を濾過するためのフィルタ33dが設けられている。ダクト出口31a2から排出された気体(矢印C)は、循環ダクト33を通過して(矢印D、矢印E)、プリント部の近傍に再導入される(矢印F)。
制御部9はプリント装置全体の各種制御を行なうコントローラであり、CPU9、メモリ9bおよび各種のI/Oインターフェースを備える。制御部9は筐体2内に内蔵したものであっても外付けであってもよい。外付けの場合はプリンタに接続したコンピュータに制御ソフトウェアを組み込んだものを制御部9としてもよい。
次に、吸引機構のより詳細な構造と働きについて説明する。図4は吸引機構のメインダクト31の内部構造を示す断面図である。説明を容易にするため図面ではダクトカバー32を外した内部の状態を描いている。
メインダクト31のダクト入口31a1より吸引された(矢印B)気体は、メインダクト31の流路に導入される(矢印G)。導入された気体は非直線の流路に沿って(矢印H、矢印J、矢印K)流れる。そして、ダクト出口31a2から排出されて(矢印L)、ファン30を経て循環ダクト33に排出される。断面で見たとき、メインダクト31の流路の大半は非直線である。ダクト入口31a1からダクト出口31a2までの流路は、ダクト出口31a2を略中心としてその周りを少なくとも部分的に取り巻く非直線の曲線(略円弧)の断面形状を有している。図4の断面で見たとき、流路の円弧形状部分は、円弧の外周側(経路距離が長い側)のダクト外周壁31bと内周側(経路距離が短い側)のダクト内周壁31cで挟まれた空間が流路となっている。また、図4の紙面垂直方向においては、流路は奥側は平板で閉ざされ、手前側は平板のダクトカバー32(図4では不図示)で閉ざされた構造である、従って、気体の流れ方向に沿った流路の断面形状は矩形形状である。本例では製造上の容易性から矩形断面形状としたが、その他の形状(円形、多角形、その他任意の形状)の断面形状を持つ流路としてもよい。
メインダクト31の内部、ここでは内側面の一部であるダクト外周壁31bの表面には、気体に含まれるインクミストをトラップするための複数個の突起が気体の流れ方向に沿って略等ピッチで形成されている。すなわち、流路の矩形の断面形状の4辺のうちでも、最も経路長が長い1辺に多数の突起が設けられている。突起は所定の高さを有する直線状の壁からなるダクトリブ31dであり、これが流路に沿って多数設けられている。隣合うダクトリブ31d同士の間にはダクトポケット31eが形成される。流路内の矢印Jの区間を気体が流れる際に、複数のダクトポケット31eそれぞれの小空間において、局所的な気流の渦I1〜I9が生じる。ダクトポケット31eの小空間内に入った気体は比較的長い時間渦巻いて留まるので、気体に含まれるインクミストの多くはダクトポケット31eの3面(前後のダクトリブ31dの面とダクト外周壁31bの面)からなるポケット面31fに衝突して付着する。付着した分だけ気体中のインクミストは減少する。この作用により、気体が流路を通過する間に徐々にインクミストは徐々に減少する。すなわち、複数のダクトリブ31は流れる気体に含まれるインクミストを効果的にトラップする働きをする。矢印Jの領域でインクミストが減少した気体は、矢印K、矢印Lの方向に流れて、ダクト出口31a2からから排出される。排出されたクリーンな気体は循環ダクト33を経て、再び筐体2内部のプリント部に供給される。
ダクトリブ31dは、外周壁31bに設けるのが最もインクミストのトラップ効率が高い。これは、円弧状の外周側のダクトポケット31eのほうが気流が流れ込みやすいく局所的な渦が生じやすいからである。更には、外周壁31bは他よりも距離が長い分だけ、より多くのダクトリブ31dを設けることができる。ダクトリブの数が多いほどインクミストをトラップする機会が多くなる。ダクトリブ31dは、更にメインダクト31の内側面の他の壁面、例えばダクト内周壁31b、奥側の平板、手前側の平板(ダクトカバー32)の1つ以上に形成するようにしてもよい。更に、メインダクト31の内部で、ダクトの内側面から浮かせた位置に、流路に沿って複数のリブ等の突起を設けるようにしてもよい。また、ダクトリブ31dは、矢印Jの領域だけでなく、手前の矢印Hの領域や、更に手前の直線状の経路である矢印Gの領域に形成するようにしてもよい。以上の構成により、メインダクト31はダクト入口31a1からダクト出口31a2までの流路が短くてもインクミストのトラップ効率を高めることができる。
メインダクト31の流路における気体の流れは、図4では半時計回りである。ファン30(シロッコファン)の羽根の回転方向(矢印M)も半時計回りであり、両者の回転方向は一致している。すなわち、ファンの回転方向と非直線の流路に沿った気体の流れの回転方向とが一致する。ファン30は高効率のシロッコファンであり、ダクト出口31a2近傍では螺旋状に旋回する吸込み気流が形成される。その気流の旋回方向とそこの導入される手前の流路の気流の回転方向が一致しているので、乱流や淀みを発生することなくスムーズな気体の流れとなる。従って、インクミストの回収がより高い効率で行なわれる。ダクト出口31a2(ファン30の排出口)とファン30は同軸上に配置されているので、さらに乱流や淀みを発生することなくスムーズな気体の流れとなる。
ポケット面31fの上に多数のインクミストが付着するとインクは液状化する。液状化したインクは徐々に溜まっていき、重力方向に落下する。落下したインクを吸収するため、メインダクト31の底部にはインクを吸収するインク吸収体34(より多くの液体を吸収することができる多孔質体が好ましい)が設けられている。
図5は、メインダクト31における気流解析による気流ベクトル図である。シミュレーションによる気流解析の結果である。図5(a)はファン30の吸引によるメインダクト31内での気流をベクトル線図で表した図であり、図5(b)は図5(a)の1つのダクトポケット31eを拡大した図である。ダクトポケット31eの小空間では、気流が渦巻いていることが分かる。複数のダクトリブ31dは略等ピッチで形成されているので、各ダクトポケットにおいて生じる渦の状態は類似したものとなる。
以上の構成により、プリント中にプリント部で発生したインクミストは、ミスト発生源の近くに設けられた吸引機構で吸引されるので、筐体2の内部へのインクミストの拡散は効果手的に抑制される。機内に若干拡散したインクミストも、吸引機構が非プリント中にも動作し続ければ徐々に回収されていくので、インクミストによる機内の汚れが抑制される。
本実施形態の優位性を示すため、比較例を用いてインクミストのトラップ効率について検討する。図6(a)は上述したようなダクトリブが形成されてたメインダクトである。図6(b)は比較例としてダクトリブを省略した構成のメインダクトであり、ダクトリブがないだけでそれ以外の形状および構成は図6(a)のものと同一である。
ダクトリブの有無で相違する両者について、以下の手順でインクミストのトラップ率を求める。(1)ファン+ダクトを併せた領域のトラップ率を計測する。これは、入口(ファン吸引口)と出口(ダクト排出口)のそれぞれの場所でインクミスト量を計測して、これら計測結果を用いてトラップ率を算出する。インクミスト量の計測にはAPS(Aerodynamic Particle Sizer)測定装置を用い、気体中に含まれるインクミスト量を求める。入口でのインクミスト量M1、出口でのインクミスト量M2としたとき、入口と出口の間におけるインクミストのトラップ率Tは、以下の式1から算出する。
トラップ率T(%)=(1−(M2/M1))x100 (式1)
インクミスト捕獲が全てできた場合はT=100%、インクミスト捕獲が全くできなかった場合はT=0%となる。
また、比較検討のため、(2)ダクト単体の領域でのトラップ率、および(3)ファン単体の領域でのトラップ率も同様にして求める。ダクト単体は入口(ダクト吸引口)と出口(ダクト排出口)それぞれの場所でインクミスト量を計測する。ファン単体は入口(ファン吸引口)と出口(ファン排出口)それぞれの場所でインクミスト量を計測する。そして、これらの計測結果を用いて式1からトラップ率を算出する。
図7は、各条件でのトラップ率(%)を求めた結果をまとめたものである。ダクトリブが設けられた図6(a)ではトラップ率約68%であるのに対して、ダクトリブの無い図6(b)の構成ではトラップ率約53%である。すなわち、差分の15%がのダクトリブの効果ということになる。また、ダクト単体でのトラップ率を比較すると、ダクトリブがある場合はトラップ率約32%であるのに対して、ダクトリブがない場合はトラップ率約0%とほとんどトラップがなされなことが分かる。また、ファン単体で計測したトラップ率は約53%となる。以上のように、ダクトリブを設けることでインクミストのトラップ率が向上することが分かる。また、ファンと組み合わせることで相乗効果でより一層トラップ率が高まることが分かる。
このように実施形態1によれば、吸引機構はメインダクト31とファン30を有し、ファン30が回転してメインダクト31を通してプリント部の近傍の空間から気体を吸引する。そして、メインダクト31は非直線の流路を含み、非直線の流路においてメインダクトの内部の少なくとも一部には、気体に含まれるインクミストをトラップするための複数個のダクトリブが流路に沿って形成されている。また、メインダクト31の流路は、ダクトの出口(ダクト出口31a2)の周りを少なくとも部分的に取り巻く非直線の断面形状を有しており、非直線の流路の少なくとも外周側の一部にダクトリブが形成されている。このため、気体中に浮遊するインクミストを効率的に捕獲して回収することができ、インクミストが装置内部に付着し汚れることが抑制される。例えば、搬送機構に汚れが付着してシートの汚れを引き起こしたり、光学センサに汚れが付着して検出不良を招いたり、キャリッジ駆動の抵抗が増し動作不良を引き起こしたりすることが抑制される。
加えて、吸引機構は、メインダクトよりもファンを流れの下流側に配置したため、メインダクトでトラップされた分だけ吸引機構に入り込むインクミストが減少する。そのため、吸引機構にインクミストが付着して稼動部が固着するなどの故障発生の確率を低減することができる。換言すれば、メンテナンスの頻度の低減化が図れる。更に、循環ダクトに設けられたフィルタ33dの負担も軽減されるので、フィルタ33dもメンテナンス頻度の低減化が図れる。更に、吸引機構は、メインダクトよりもファンを流れの下流側に配置したため、プリント部からメインダクトに吸い込まれる気体は、ダクト入口近傍ではファンで乱されることはなく流速分布に大きな不均一(乱れ)が生じない。そのため、ダクトリブの配置の自由度が高く、高効率且つコンパクトな装置構成が可能となる。
シロッコファンを用いるとファンの下流には旋回状の気流が生成される。メインダクトの流路の回転方向とシロッコファンの回転方向と一致しているので、乱流や淀みを発生することなくスムーズな気体の流れとなる。従って、インクミストの回収がより高い効率で行なわれる。加えて、メインダクトとファンは同軸上に配置されているので、さらに乱流や淀みを発生することなくスムーズな気体の流れとなる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を具体的に説明する。メインダクトの形状および構造以外は実施例1と同様であるため、繰返しの説明は省略する。図8は吸引機構のメインダクト41の内部構造を示す断面図である。説明を容易にするため図面ではダクトカバーを外した内部の状態を描いている。
図8において、メインダクト41のダクト入口41a1より吸引された(矢印N)気体は、メインダクト41の流路に導入される。導入された気体は非直線の流路に沿って(矢印O、矢印P、矢印Q、矢印R、矢印S)流れる。そして、メインダクト41のダクト出口41a2からファン40に吸い込まれる。そしてファン40の排出口から循環ダクト44に排出される。断面で見たとき、メインダクト41の流路の大半は非直線である。ダクト入口41a1からダクト出口41a2までの流路の前半は、ダクト入口41a1を略中心としてその周りを取り巻く略円弧の断面形状を有している。続く流路の後半はダクト出口41a2を略中心としてその周りを取り巻く略円弧の断面形状を有している。図8の断面で見たとき、流路の円弧形状部分は、円弧の外周側のダクト外周壁41bと内周側のダクト内周壁41cで挟まれた空間が流路となっている。実施形態1と同様、流路は奥側は平板で閉ざされ、手前側は平板のダクトカバー(不図示)で閉ざされている。気体の流れ方向に沿った流路の断面形状は矩形形状であるが、その他の形状(円形、多角形、その他任意の形状)の断面形状を持つ流路としてもよい。
ダクト外周壁41bの表面には、流路の前半(矢印O〜矢印Pの区間)と後半(矢印Rの区間)にそれぞれ、インクミストをトラップするための突起である複数個のダクトリブ41dが気体の流れ方向に沿って略等ピッチで形成されている。隣合うダクトリブ41d同士の間にはダクトポケット41eが形成される。流路内の矢印O、矢印Pの区間を気体が流れる際には、複数のダクトポケット41eそれぞれの小空間において局所的な気流の渦T1〜T15が生じる。流路内の矢印Rの区間を気体が流れる際には、複数のダクトポケット41gそれぞれの小空間において局所的な気流の渦T16〜T21が生じる。先の実施形態と同様、ダクトポケットの小空間内に入った気体は比較的長い時間渦巻いて留まるので、気体に含まれるインクミストの多くはダクトポケットの壁面41f、41hに衝突して付着する。付着した分だけ気体中のインクミストは減少する。この作用により、気体が流路を通過する間に徐々にインクミストは徐々に減少する。インクミストが減少した気体は、矢印Sの方向に流れて、ダクト出口41a2から、メインダクト41から排出される。排出されたクリーンな気体は循環ダクト33を経て、再び筐体2内部のプリント部に供給される。
メインダクト41の流路における気体の流れは、図8では半時計回りである。ファン40(シロッコファン)の羽根の回転方向(矢印M)も半時計回りであり、両者の回転方向は一致している。すなわち、ファンの回転方向と非直線の流路に沿った気体の流れの回転方向とが一致する。このため、上述したように、乱流や淀みを発生することなくスムーズな気体の流れとなる。従って、インクミストの回収がより高い効率で行なわれる。ダクト出口41a2とファン40は同軸上に配置されているので、さらに乱流や淀みを発生することなくスムーズな気体の流れとなる。
ダクトポケット壁面41f、41hに付着したインクミストは液状化して重力方向に落下する。落下したインクを吸収するため、メインダクト41の底部(矢印Qの区間の底部)にはインクを吸収するインク吸収体44が設けられている。
このように実施形態2は、メインダクト41の流路は、ダクトの入口(ダクト入口41a1)および出口(ダクト出口41a2)の両方の周りを少なくとも部分的に取り巻く非直線の断面形状を有している。そして、非直線の流路の少なくとも外周側の一部にダクトリブが形成されている。実施形態2によれば、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
<実施形態3>
本発明の実施形態2を具体的に説明する。メインダクトの形状および構造以外は実施例1と同様である。図9は吸引機構のメインダクト51の内部構造を示す断面図である。説明を容易にするため図面ではダクトカバーを外した内部の状態を描いている。
図9において、メインダクト51のダクト入口51a1より吸引された(矢印V)気体は、メインダクト51の流路に導入される。導入された気体は非直線の流路に沿って(矢印W、矢印Y)流れる。そして、メインダクト51のダクト出口51a2からファン50に吸い込まれ、循環ダクト33に排出される。断面で見たとき、メインダクト51の流路の大半は非直線である。ダクト入口51a1からダクト出口吸51a2までの流路は、メインダクトのダクト入口51a1を略中心としてその周りを取り巻く略円弧の断面形状を有している。図9の断面で見たとき、流路の円弧形状部分は、円弧の外周側のダクト外周壁51bと内周側のダクト内周壁51cで挟まれた空間が流路となっている。
ダクト外周壁51bの表面には、インクミストをトラップするための突起である複数個のダクトリブ51dが気体の流れ方向に沿って略等ピッチで形成されている。隣合うダクトリブ51d同士の間にはダクトポケット51eが形成され、それぞれの小空間において局所的な気流の渦X1〜X7が生じる。先の実施形態と同様、ダクトポケットの小空間内に入った気体は比較的長い時間渦巻いて留まるので、気体に含まれるインクミストの多くはダクトポケットの壁面51fに衝突して付着する。壁面51fに付着して落下したインクを吸収するため、メインダクト51の底部にはインクを吸収するインク吸収体54が設けられている。
このように実施形態3は、メインダクト51の流路は、ダクトの入口(ダクト入口51a1)の周りを少なくとも部分的に取り巻く非直線の断面形状を有しており、非直線の流路の少なくとも外周側の一部にダクトリブが形成されている。実施形態3によれば、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
30 ファン
31 メインダクト
31a1 ダクト入口
31a2 ダクト出口
31b ダクト外周壁
31c ダクト内周壁
31d ダクトリブ(突起部)
31e ダクトポケット
31f ポケット面
32 ダクトカバー
33 循環ダクト
34 インク吸収体

Claims (9)

  1. インクを吐出するプリントヘッドを有するプリント部と、
    ダクトとファンを有し、前記ファンが回転して前記ダクトを通して前記プリント部の近傍の空間から気体を吸引する吸引機構と、
    を備え、前記ダクトの内部の少なくとも一部には、気体に含まれるインクミストをトラップするための複数個の突起が流路に沿って形成されていることを特徴とするプリント装置。
  2. 前記ダクトは非直線の流路を含み、前記非直線の流路において前記ダクトの内部の少なくとも一部に前記複数個の突起が流路に沿って形成されていることを特徴とする、請求項1記載のプリント装置。
  3. 前記ダクトは入口と出口を有し、前記流路は、前記入口および前記出口の一方または両方の周りを少なくとも部分的に取り巻く非直線の断面形状を有しており、前記非直線の流路の少なくとも外周側の一部に前記複数個の突起が形成されていることを特徴とする、請求項2記載のプリント装置。
  4. 前記ファンの回転方向と、前記非直線の流路に沿った気体の流れの回転方向とが一致することを特徴とする、請求項3記載のプリント装置。
  5. 前記ファンはシロッコファンであることを特徴とする、請求項4記載のプリント装置。
  6. 前記複数の突起は、気体の流れ方向に沿って略等しいピッチで前記ダクトの内側面の形成された複数のリブを有することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のプリント装置。
  7. 前記ダクトにはインク吸収体が設けられ、前記突起でトラップされたインクミストが液状化して生成されたインクが前記インク吸収体に吸収されるようにしたことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のプリント装置。
  8. 前記ダクトから前記ファンによって排出された気体を、前記プリント部の近傍に再導入させるための循環ダクトを備えたことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載のプリント装置。
  9. 前記循環ダクトには、気体中の異物を濾過するフィルタが設けられていることを特徴とする、請求項8記載のプリント装置。
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