JPH06290857A - ヒーター、定着装置及び定着装置組込機器 - Google Patents

ヒーター、定着装置及び定着装置組込機器

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JPH06290857A
JPH06290857A JP7325993A JP7325993A JPH06290857A JP H06290857 A JPH06290857 A JP H06290857A JP 7325993 A JP7325993 A JP 7325993A JP 7325993 A JP7325993 A JP 7325993A JP H06290857 A JPH06290857 A JP H06290857A
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heater
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Hiroyuki Matsunaga
啓之 松永
Shigehiro Sato
滋洋 佐藤
Takaaki Karibe
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】電力変動の小さいヒーターならびにこのヒータ
ーを使用した定着装置、この定着装置を組み込んだ定着
装置組込機器を提供する。 【構成】電気絶縁性の基板1に銀パラジウム合金と硝子
分を主成分とした抵抗発熱体3を形成したものであり、
合金中のパラジウム濃度が50%ないし60%であるこ
とを特徴とする。 【効果】本発明のヒーターならびにこのヒーターを使用
した定着装置、この定着装置を組み込んだ定着装置組込
機器によれば、ヒーターの発熱前と発熱時の抵抗値変化
が小さく、したがって発熱初期と安定時の電力変動、し
たがって動作中の入力電力の変動が小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばプリンターや複写
機等のトナー定着用ヒーターに関し、特に抵抗発熱体の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば複写機やプリンター等のOA機器
においては、トナー像を形成した複写紙をヒーター表面
に接触させながら通過させることにより、トナー像を紙
面に融着させて定着している。
【0003】この様なヒーターのとして、厚膜印刷技術
を応用したものが最近開発されている。このものは、ア
ルミナセラミクスを材料とする細長い基板の一方の面
に、銀・パラジウム系の抵抗材料からなる細長い抵抗発
熱体を厚膜印刷技術により形成し、この抵抗発熱体に電
圧を印加することにより抵抗発熱体が発熱しヒーターと
して機能する構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなヒーターを
組み込んだ定着装置にコピー紙が搬送されてくると、電
圧が印加され、抵抗発熱体が発熱する。この熱がヒータ
ーの抵抗発熱体上を接するように通過するコピー紙に付
着しているトナーを溶融して定着させる。
【0005】このようなヒーターの抵抗発熱体の電気抵
抗値は発熱前(動作前)に比較して発熱時 (動作時)
大きくなる。ヒーターに印加する電圧は一定であるた
め、抵抗発熱量は電圧印加当初最も大きく、安定するに
つれて徐々に下がって定格電力に近づく。
【0006】このように入力電力が大きく変化すると、
電源回路にとっては、定格電力の値に比較して、最大電
力の値を大きく取らなければならず、その分、回路が高
価なものとならざるを得ないという問題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、電力変動の小さい
ヒーターならびにこのヒーターを使用した定着装置、こ
の定着装置を組み込んだ定着装置組込機器を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本願発明の請求項1記載のヒーターは、電気絶縁性の
基板に銀パラジウム合金と硝子分を主成分とした抵抗発
熱体を形成したものであり、合金中のパラジウム濃度が
50%ないし60%であることを特徴とする。請求項2
記載のヒーターは請求項1において抵抗発熱体を構成す
る合金中のパラジウム濃度が55%近傍であることを特
徴とする。
【0009】請求項3記載のヒーターは、請求項1また
は2において、抵抗発熱体が厚膜印刷形成されたもので
あることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の定着装置は、請求項1ない
し3のいずれかのヒーターをトナー定着用ヒーターとし
て組込んだことを特徴とする。
【0011】請求項5の定着装置組込機器は請求項4記
載の定着装置を組込んだことを特徴とする。
【0012】
【作用】本願発明の請求項1ないし3記載のヒーター
は、発熱前と発熱時の抵抗値変化が小さく、したがって
発熱初期と安定時の電力変動が小さくなる。
【0013】本願発明の請求項4記載の定着装置は請求
項1ないし3記載のヒーターをトナー定着用ヒーターと
して組込んだものである。
【0014】請求項5の定着装置組込機器は、請求項4
記載の定着装置を組込んだものである。
【0015】
【実施例】以下に本願発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0016】図1ないし3は、本願発明を、複写機等の
トナー定着用ヒーターに応用したときの定着ヒーターの
平面図、裏面図および正面図である。このヒーターは厚
さは約1mmの細長い10mm×300mmのアルミナ
セラミックス基板1を有している。図3から判るよう
に、この基板1は、前面1a側に凹むように湾曲してい
る。この基板1の前面1a上に銀・パラジウム合金と硝
子成分からなる混合抵抗材料により厚膜印刷技術により
形成された幅約1mm、長さ約25mmの帯状の抵抗発
熱体3が形成されている。抵抗発熱体のパラジウム濃度
は抵抗温度係数が最も小さくなる、したがって抵抗値の
変動の小さくなる55%近傍である。厚膜印刷技術によ
り抵抗体あるいは導体を形成する場合、所定の金属また
は合金と硝子成分の各粉末を混合してペースト状にし、
これをスクリーン印刷塗布し、その後焼成して焼き付け
をおこない、所定の抵抗あるいは導体パターンを形成す
る。金属の種類ならびに濃度を変えて、抵抗または導体
の選択並びに抵抗率の設定が可能となる。抵抗値はパタ
ーンの幅または長さにより変えることが可能である。こ
の抵抗発熱体3も銀・パラジウム系合金を含有したペー
ストを塗布焼成したものである。ここでは、
社製商品名 を使用している。
【0017】基板1の前面1aならびに裏面1b上には
前記抵抗発熱体3に電圧を印加するための第一電極5、
第二電極7、第一導体パターン9、第二導体パターン1
1が厚膜印刷により形成されている。これらは第一電極
5、抵抗発熱体3、第一導体パターン9、第二導体パタ
ーン11、第二電極7の順に電気的に閉回路を構成して
いる。
【0018】第一導体パターン9と第二導体パターン1
1は発熱を避けるため抵抗値の低い銀を主成分としてい
る。また基板1の前面1aの第一導体パターン9と裏面
1bの第二導体パターン11とは基板1を貫通する2つ
の第一スルーホール13の内表面または第一スルーホー
ル13内を充填した導体(図示せず)により電気的に接
続されている。第一スルーホール13の内表面または第
一スルーホール13内を充填した導体は第一導体パター
ン9と第二導体パターン11を厚膜印刷形成する際、同
時にかつ自動的に形成される。第一導体パターン9と抵
抗発熱体2の接続部9aは抵抗発熱体2の上に第一導体
パターン9が積層された構造となっている。
【0019】基板1の前面1a側の第一電極5は抵抗発
熱体2の端部に部分的に積層され、電気的にも接続され
ている。基板1の裏面1b側の第二電極7は第二導体パ
ターン11と同一の銀を主成分とし、第二導体パターン
11と同時にかつ連続的に印刷形成されている。
【0020】第一電極5は、上述の通り、抵抗発熱体2
の端部に部分的に積層されているがそれ自体、図4に示
すように積層構造を有している。すなわち第二電極7や
第一導体パターン9などと同一の銀を主成分とする材料
の電極下地層5aの上に銀・パラジウム合金または銀プ
ラチナ合金を主成分とする電極表面層5bが積層されて
いる。銀・プラチナ合金ならばプラチナ濃度は0.8〜
1.0%前後であり、銀・パラジウム合金ならばパラジ
ウム濃度は2〜3%である。
【0021】基板1の裏面1bには図2に示されるよう
に互いに平行な2本の第三導体パターン17と第四導体
パターン19が離間して厚膜印刷形成され、一方の端部
に、第三導体パターン17と第四導体パターン19を電
気的に橋絡するサーミスタ21が設けられている。第三
導体パターン17と第四導体パターン19の材料は、銀
ペーストを塗布焼成したものであり、焼成後は銀が主成
分となっている。サーミスタ21は抵抗発熱体3の真裏
に位置している。第三導体パターン17と第四導体パタ
ーン19の他端部はスーホール23を介して、前面1a
側の第三電極25、第四電極27と電気的に接続されて
いる。スーホール23の構成はスーホール13と同一で
ある。
【0022】サーミスタ21は図5の断面図で示すよう
に導電性接着剤29で第三導体パターン17と第四導体
パターン19に電気的かつ機械的に固定されている。図
5は図2のY−Y´線に沿った断面図である。導電性接
着剤29は第三導体パターン17と第四導体パターン1
9の表面に複数の領域に分割して付けられた後、上から
サーミスタ21を載せて接着固定されている。複数の領
域に分割して付けられた導電性接着剤29の様子は、サ
ーミスタ21を取り付ける前の基板1の裏面1bを表す
図6の円Aで囲まれた部分を拡大した図7に示されてい
る。この実施例では導電性接着剤29は第三導体パター
ン17と第四導体パターン19のそれぞれに、2列に分
割され、しかも各列3つに分割されて塗布されている。
導電性接着剤29はたとえばエポキシ樹脂を主成分と
し、導電性を出すため銀パラジウム系合金が添加された
ものである。
【0023】サーミスタ21と基板1との間には図5に
示す様にポリイミドなどの耐熱樹脂31が充填されてい
る。この耐熱樹脂31として例えば鐘紡社製のIP-600
(商品名:サーミッド)等の超耐熱性ポリイミド系樹脂
が好適であり、溶剤に溶かされた状態の前記ポリイミド
系樹脂をサーミスタ21と基板1との間隙付近に付着さ
せ毛細管現象により前記間隙全域に行きわたらせ、その
後にこのポリイミド系樹脂を加熱して付加重合させサー
ミスタ21と基板1との間に固着させている。
【0024】上記サーミスタ21は抵抗発熱体3と基板
1を介して熱結合しており、抵抗発熱体3の温度変化に
基づいてその抵抗値が変化する。第三電極25、第四電
極27はサーミスタ21の抵抗値変化を測定する温度検
知回路に接続され、この温度検知回路で検知した抵抗発
熱体の温度に基づいてヒーター温度制御が行われる機構
になっている。
【0025】なお、理解をさまたげるので図面上は示さ
ないが、基板1の前面1aならびに裏面1bの各種パタ
ーンが形成された主要部分は、第一電極5ないし第四電
極27ならびにサーミスタ21近傍を除いて樹脂でオー
バーコートされている。この理由は、互いに近接する銀
を含む導体パターンのマイグレーションを防止するため
である。電極部分は電源供給部としてオーバーコートで
きず、また、サーミスタ21近傍はオーバーコートのあ
とサーミスタ21を回路パターンに接続するためにオー
バーコートされていない。
【0026】以上のヒーターは図8に示す様に、トナー
の定着用として定着装置に組込んで使用される。すなわ
ちコピー紙が定着装置に搬送されてくると、ヒーターの
第一電極5と第二電極7の間に電圧が印加され、抵抗発
熱体3が発熱する。この熱がヒーターの抵抗発熱体3上
を接するように通過するコピー紙に付着しているトナー
を溶融して定着させる。
【0027】なお図8は複写機の全体構成を示してお
り、41は読み取り用の原稿を上面ガラスG上に載せて
左右に移動する原稿台、43は露光用光源、45は原稿
からの反射光をドラム47上にに結像する光学系、49
はトナーバック、51はコピー紙Pをストック台Sから
搬送する送り出しローラー、53はトナー回収装置、5
5は除電装置、57はコピー紙搬送ベルト、59は本発
明のヒーターHを登載した定着装置、61はコピー完了
紙載置台である。
【0028】このヒーターは、コピー紙が定着装置に搬
送されてくると初めて通電加熱される。したがって定着
しない時は発熱していない。このため頻繁に通電スイッ
チがオンオフし、その度に低温時突入電流が流れる。こ
のためヒーターの電源回路にはかなりの負荷がかかる。
【0029】しかして、本発明のヒーターはこの突入電
流を低く抑える機能を持っている。すなわち、この突入
電流を低く抑えるため、抵抗発熱体のパラジウム濃度を
抵抗温度係数が最も小さくなる55%近傍に設定されて
いる。パラジウム濃度を変えたときの抵抗温度係数の変
化を示したのが図9である。本実施例品の抵抗温度係数
は約100ppm(理論上は80ppm)であり、従来
品はパラジウム濃度を30%にしていたため、抵抗温度
係数は500ppmである。このため常温からこのヒー
ターの定格動作温度210度の間での抵抗値変化とこれ
に伴う入力電力変動は図10、図11のようになる。こ
のように抵抗温度係数の小さいものが電力変動を小さく
することができ、電源回路の負担を軽くでき安価に構成
できる。このような効果は200ppm以下(パラジウ
ム濃度は50%ないし60%の範囲内)で得られ、好ま
しくは100ppm以下である。
【0030】ところで、厚膜印刷で形成されるパターン
の厚みを変える自由度は余り無い。抵抗パターンすなわ
ち長さならびに幅もほぼ決定されているので、所定の抵
抗値を得るには、抵抗率を変える以外に無い。ところが
上記のように抵抗温度係数を小さくするため、パラジウ
ム濃度を設定すると合金自体の抵抗率も自動的に決定さ
れる。したがって残る設計上の可変要素は銀パラジウム
合金と混合する硝子成分の混合比だけであり、これを調
整して所定の抵抗値を得ることができる。
【0031】なお、上記実施例では、基板1は、前面1
a側に凹むように湾曲している。しかし、ヒーターが動
作して抵抗発熱体3が発熱すると、抵抗発熱体3の形成
されている基板1の前面1a側が膨脹して、前面1a側
に凹む湾曲が解消され、むしろ裏面1b側に凹む湾曲が
生じる。この方向の湾曲は、定着されるコピー紙が抵抗
発熱体3の上を通過する際、紙の寄り等いわゆるジャミ
ングを無くすため、定着機構として必須のものであり、
また、動作前の湾曲が逆になっているので、動作時の裏
面1b側に凹む湾曲が強くなり過ぎず、ジャミング防止
にとって好ましいものとなる。さらに裏面1b側に凹む
湾曲が強くなり過ぎると紙の両端での定着が不良となり
やすいが、本発明の様に裏面1b側に緩く凹む湾曲は、
安定した定着が行える。
【0032】また裏面1b側に凹む湾曲が強すぎるとサ
ーミスタ21を固定している導電性接着剤29が剥がれ
易くなるので、動作していないとき基板1が前面1a側
に凹むように湾曲しているのはこの導電性接着剤29の
剥がれ抑制にも役立つ。
【0033】さらに上記実施例では、導電性接着剤29
は複数の領域に分割塗布されるので上からサーミスタ2
1を載せることで、導電性接着剤29が押し拡げられて
も、導電性接着剤29が第三導体パターン17と第四導
体パターン19の領域からはみ出す虞が少なくなる。
また、第三導体パターン17と第四導体パターン19の
間の絶縁距離は、はみ出しがあった場合、はみ出した分
だけ小さくなるので、第三導体パターン17と第四導体
パターン19の間の電界強度は、はみ出した部分で強く
なり、銀の電界による移動すなわちマイグレーションが
この部分で大きくなる。しかしながら、本発明のよう
に、導電性接着剤29のはみ出しが無ければ、上記のよ
うな原因によるマイグレーションが防止できる。したが
ってサーミスタの動作は常に安定しヒーターとして長期
間適切な発熱を行うことができる。また上記のように厚
膜印刷技術により各電極、各導体パターンとともに導電
性接着剤29が塗布形成されているので、接着剤塗布だ
けのための特別な工程を必要としない。
【0034】以上のヒーターを定着用として定着装置に
組込んで使用した場合、長期間に亘りトナーの定着不良
や定着フィルムへの付着の発生を防ぐことができる。ま
た、この定着装置を例えば複写機やプリンター又はファ
クシミリ等のOA機器に組込んで使用した場合には非常
に鮮明な印刷画像を安定して提供することができる。上
記実施例では、導電性接着剤29は各導電パターン毎に
2列、各列3か所に分割接着してあるが、これに限るも
のではない。また、サーミスタ21を載せるまで分割さ
れていても、サーミスタ21を載せることで、それぞれ
分割されていた導電性接着剤29が押し拡げられ、隣り
合う導電性接着剤29同志、繋がって一つになっていて
も良い。導電性接着剤29が塗布される際、分割塗布さ
れていれば良い。
【0035】また、上記実施例では、銀を主成分とする
材料の電極下地層5aの上に銀・パラジウム合金または
銀プラチナ合金を主成分とする電極表面層5bが積層さ
れている。このため、強度の強い電極が構成できるとと
もに発熱を抑えることができる。銀・パラジウム合金や
銀プラチナ合金は銀単独の導電材料と異なり、固いた
め、図4に一点鎖線で示したようにスプリングアクショ
ン機能を有する電極端子15等が当接し、擦れて電極と
しての機能が維持できなくなるのを防止するためであ
る。また、第一電極5にリード線を半田付けする場合な
どにも、このような電極表面層5bは必要であり、半田
付けの際、銀電極が解けて禿げてしまい、接続できなく
なるのを防止できる。一方、このパラジウムやプラチナ
が添加されることで抵抗値が高くなり、電極部分で発熱
することによる弊害を避けるため、添加物の濃度は極め
て低い。プラチナならば0.8〜1.0%前後であり、
パラジウムならば2〜3%の濃度である。
【0036】第二電極7はパラジウムやプラチナが添加
されていない銀だけで構成されているが、もちろん、第
一電極5同様の積層構造を採っても良い。さらに第一電
極5は、抵抗発熱体3に流れる電流が小さく、電極での
発熱の弊害が小さければ、電極下地層5aを設けなくて
も良いし、第二導体11、第二電極7ともにパラジウム
やプラチナが添加されたものであっても良い。
【0037】さらに上記実施例のヒーターは基板1上に
形成されたサーミスタ21と基板1との間隙に空気より
も熱伝導度が高いポリイミドなどの耐熱樹脂31を充填
している為、抵抗発熱体3が設けられた基板1の温度変
化がサーミスタ21に非常に伝わり易くなる。
【0038】またサーミスタ21と基板1との間に耐熱
樹脂31を充填させればサーミスタ21の固定強度を向
上させることもできる。耐熱樹脂31としてポリイミド
を充填させたヒーターのサーミスタ21固定強度はとポ
リイミドを使用しないものの約4倍であった。このよう
な耐熱樹脂31はサーミスタ21と基板1との間隙だけ
でなく、サーミスタ21全体を覆うように塗布しても良
い。
【0039】
【発明の効果】本発明のヒーターならびにこのヒーター
を使用した定着装置、この定着装置を組み込んだ定着装
置組込機器によれば、ヒーターの発熱前と発熱時の抵抗
値変化が小さく、したがって発熱初期と安定時の電力変
動、したがって動作中の入力電力の変動が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒーターの実施例の平面図である。
【図2】本発明のヒーターの実施例の裏面図である。
【図3】本発明のヒーターの実施例の正面図である。
【図4】図1におけるヒーターのX−X´線に沿った部
分断面図である。
【図5】図1におけるヒーターのY−Y´線に沿った断
面図である。
【図6】図1のヒーターからサーミスタ21を取り除い
たときの平面図である。
【図7】図6のA部分の拡大図である。
【図8】本発明のヒーターを組み込んだ定着装置ならび
に定着装置組込機器の一実施例を示す断面図である。
【図9】銀・パラジウム合金のパラジウム濃度と抵抗温
度係数の関係を示す特性図である。
【図10】抵抗発熱体の温度と抵抗値の関係を示す特性
図である。
【図11】抵抗発熱体の温度と入力電力の関係を示す特
性図である。
【符号の説明】
1……基板、 3……抵抗発熱体、 5……第一電極、
7……第二電極、9……第一導体パターン、 11…
…第二導体パターン、 17……第三導体パターン、1
9……第三導体パターン、 21……サーミスタ、 2
9……導電性接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苅部 孝明 東京都港区新橋三丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気絶縁性の基板と;基板表面に形成され
    た銀パラジウム合金と硝子分を主成分とし、合金中のパ
    ラジウム濃度が50%ないし60%である抵抗発熱体
    と;を有することを特徴とするヒーター。
  2. 【請求項2】前記抵抗発熱体は合金中のパラジウム濃度
    が約55%であることを特徴とする請求項1記載のヒー
    ター。
  3. 【請求項3】前記抵抗発熱体が厚膜印刷形成されたもの
    であることを特徴とする請求項1または2記載のヒータ
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか記載のヒータ
    ーをトナー定着用ヒーターとして組込んだことを特徴と
    する定着装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の定着装置を組込んだことを
    特徴とする定着装置組込機器。
JP07325993A 1993-03-31 1993-03-31 ヒーター、定着装置及び定着装置組込機器 Expired - Lifetime JP3630701B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017017016A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 ローム株式会社 ヒータ
JP2020106699A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 京セラ株式会社 加熱器および定着装置

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JP2017017016A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 ローム株式会社 ヒータ
JP2020106699A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 京セラ株式会社 加熱器および定着装置

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