JPH11339938A - 発熱体、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

発熱体、定着装置および画像形成装置

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JPH11339938A
JPH11339938A JP16771498A JP16771498A JPH11339938A JP H11339938 A JPH11339938 A JP H11339938A JP 16771498 A JP16771498 A JP 16771498A JP 16771498 A JP16771498 A JP 16771498A JP H11339938 A JPH11339938 A JP H11339938A
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JP
Japan
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heating element
heat
laser trimming
insulating substrate
resistance
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Application number
JP16771498A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Yamakawa
光明 山川
Ikue Sasaki
幾恵 笹木
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザトリミングにより抵抗値を調整してもレ
ーザビームによる熱の影響を少なくして、なるべく所望
の抵抗値に近い値を有する熱センサを備えた発熱体、こ
れを用いた定着装置および画像改正装置を提供する。 【解決手段】耐熱性絶縁基板に配設された抵抗発熱体の
熱を受ける位置に厚膜印刷による感熱抵抗体からなり、
各辺の長さが0.7mm以上であるとともにレーザトリ
ミング痕が形成された熱センサを備えている。上記サイ
ズであれば、レーザビームによる熱が感熱抵抗体に対し
て局部的な影響で済むから、抵抗値の変化は少なくな
る。また、熱センサの両端が接続する一対の導体パター
ンの一方に0.4mm以内に近接してレーザトリミング
痕を形成すると、熱による抵抗変化を最大約1/2以下
にすることができる。さらに、レーザトリミング痕の両
側の粗さRを5μm以下にしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱体、これを用
いた定着装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタまたはファクシミリな
どの画像形成装置において、トナーを定着させるための
発熱体として、特開平6−324586号公報に記載の
ものが知られている。
【0003】図13は、従来の発熱体の一部切欠正面図
である。
【0004】図14は、同じく一部切欠背面図である。
【0005】図15は、同じく要部拡大断面図である。
【0006】図において、101はアルミナセラミック
ス製の耐熱性絶縁基板、102は厚膜抵抗発熱体、10
3は第1の導体パターン、104a、104bは一対の
受電端子、105は第1のスルーホール、106はサー
ミスタ、107は第2の導体パターン、108は一対の
スルーホール、109は一対の接続端子である。
【0007】厚膜抵抗発熱体102は、銀・パラジウム
系合金を主成分とし、耐熱性絶縁基板101の表面にス
クリーン印刷により形成している。
【0008】第1の導体パターン120は、銀・白金系
合金を主成分とする導体からなり、その一端が厚膜抵抗
発熱体102の一端に接続し、中間が厚膜抵抗発熱体1
02に沿って延在し、他端は一方の受電端子104aに
接続している。
【0009】受電端子104a、104bは、電源側の
コネクタに接続されて受電するためのもので、銀・白金
系の導電体からなる。そして、他方の受電端子104b
は、厚膜抵抗発熱体102の他端に直接接続している。
【0010】図14に示すように、サーミスタ106
は、チップ状のもので、耐熱性絶縁基板101の裏面に
おいて厚膜抵抗発熱体102に対向する位置に接着剤1
10によって固着されている。なお、図14は、サーミ
スタ106および耐熱性絶縁基板101の第2の導体パ
ターン107の図示を省略している。
【0011】一対の第2の導電パターン107、107
は、それらの一端がサーミスタ106に接続され、他端
が一対のスルーホール108、108に接続されてい
る。
【0012】一対の接続端子129、129は、銀・白
金系の導電体で、耐熱絶縁性基板101の表面に配設さ
れ、スルーホール108に接続されている。そして、接
続端子109は抵抗発熱体102の制御回路に設けたコ
ネクタに接続されることにより、サーミスタ106を温
度制御回路に挿入する。
【0013】そうして、この発熱体は、厚膜抵抗発熱体
102の熱容量が小さいために、電源電圧を印加する
と、トナーの定着に寄与する発熱体の作用部が瞬時に所
要温度まで昇温するので、予熱時間を必要としないとい
う利点がある。このため、定着動作を行うときのみ発熱
体に通電して発熱させる制御が可能となり、消費電力量
を大幅に低減できる。
【0014】また、耐熱性絶縁基板の裏面に配設された
チップ状のサーミスタ106により厚膜抵抗発熱体10
2の温度を測定し、厚膜抵抗発熱体102の温度が一定
になるよう厚膜抵抗発熱体102への通電量を制御す
る。
【0015】ところが、たとえばレーザビームプリンタ
などの画像形成装置は、性能アップの一環として、高速
タイプが採用されるようになってきた。これに伴い定着
のスピードアップが要求され、これに対応させるため
に、従来以上に昇温時間の短縮が図られようとしてい
る。
【0016】定着をスピードアップするには、投入電力
を大きくして瞬時に昇温させる。
【0017】しかし、抵抗発熱体の発熱を制御して定着
品質を維持するとともに、熱暴走を防止する必要があ
る。このような要求に応えるには、サーミスタの熱容量
を小さくして応答を早くしなければならない。
【0018】従来から用いていたチップ状のサーミスタ
は、基板が厚くて熱容量をある程度以上には小さくする
ことができない。
【0019】そこで、抵抗発熱体の耐熱性絶縁基板に直
接サーミスタを印刷による厚膜形成しようとする着想が
注目されてきた。この形式のサーミスタは、たとえば特
開平9−21707号公報などに開示されている。
【0020】図16は、従来の発熱体において厚膜サー
ミスタの近傍を示す要部拡大背面図である。
【0021】図において、図14と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。106’は厚膜サー
ミスタ、111はガラス保護膜、112はレーザスクラ
イブ痕である。
【0022】ガラス保護膜111は、厚膜サーミスタ1
06’を被覆して保護している。
【0023】レーザスクライブ痕112は、ガラス保護
膜111の上から形成している。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、サーミスタを
設計するうえで抵抗値およびB定数によって表される特
性値の調整が甚だ重要であるが、サーミスタを印刷し、
焼成して形成すると、特に抵抗値が大きく変動するた
め、最後にトリミングによって抵抗値を調整するのが一
般的である。
【0025】トリミングには、サンドブラストを用いた
トリミングと、レーザトリミングとがある。
【0026】トリミング時のサーミスタへの温度の外乱
がないサンドブラスト法が一般的に用いられる。しか
し、この方法においては、トリミング時に用いるアルミ
ナ粉体により、耐熱性絶縁基板が汚染されるので、汚染
物除去するための水洗工程などを設ける必要があり、工
程が複雑になる。
【0027】一方、レーザトリミングにおいては、工程
は簡単であるが、サーミスタの抵抗値を±10%以内に
調整するのが、極めて困難であった。
【0028】図16において、(イ)は導体パターン1
07の長手方向に沿ったレーザトリミング中の最高温度
の分布曲線である。同様に、(ロ)導体パターン107
と直交する方向の最高温度の分布曲線である。
【0029】曲線(イ)および(ロ)から明かなよう
に、レーザトリミング痕112を中心とするほぼ楕円形
の領域ではレーザビームの熱が拡散して温度上昇が大き
いことが示されている。
【0030】従来の厚膜サーミスタ106’は、導体パ
ターン107、107の間隔すなわち厚膜サーミスタ1
06’の長さがせいぜい0.5mm程度までであったた
め、導体パターン107、107の間で厚膜サーミスタ
106’の殆どが温度上昇が激しい。このため、レーザ
トリミング中に温度上昇によって抵抗値が変化してしま
って、レーザトリミングの精度が低下してしまう。
【0031】図17は、レーザトリミング痕部分の断面
図である。
【0032】図において、図16と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。
【0033】レーザトリミング痕112は、主に耐熱性
絶縁基板101の部分の一部溶断部112a、厚膜サー
ミスタ106’の溶融固化部112bおよび溶融・飛散
物質の堆積層112cによって構成されている。
【0034】レーザトリミングにおいては、レーザ光を
サーミスタの横断方向に照射し、サーミスタを部分的に
溶断してその抵抗値を高めるのであるが、トリミング部
位にレーザパワーが集中して、レーザビームの照射部の
中心ではサーミスタが完全に溶融し、飛散するために、
厚膜サーミスタ106’の溶融固化部112bと、その
外側に溶融堆積層112cが形成される。これらの部位
はレーザビームの熱が拡散して温度上昇する。このた
め、サーミスタの抵抗値が先行して低下するから、抵抗
値が目標値に到達してレーザトリミングを終了しても、
温度低下後の抵抗値は、目標値より高めにずれやすいの
である。
【0035】図18は、従来のレーザトリミング痕の部
分的平面図である。
【0036】すなわち、レーザトリミング痕112の両
内側面の溶融固化部112bにおいて、その長さ100
μmにおける最も窪んだ位置と、最も突出した位置との
間の距離をレーザトリミング痕112の両側の粗さRと
定義すると、図18の場合は5μmであった。このよう
にレーザトリミング痕112の両側の粗さが大きい厚膜
サーミスタは、抵抗値のばらつきが大きいことが分かっ
た。なお、レーザトリミング痕112の溶融固化部の平
面の幅は約25μmであった。
【0037】本発明は、レーザトリミングにより抵抗値
を調整してもレーザビームによる熱の影響を少なくし
て、なるべく所望の抵抗値に近い値を有する熱センサを
備えた発熱体、これを用いた定着装置および画像形成装
置を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の発熱体
は、耐熱性絶縁基板と;耐熱性絶縁基板に配設された抵
抗発熱体と;抵抗発熱体の熱を受ける位置に厚膜印刷に
より形成され、各辺の長さが0.7mm以上であるとと
もにレーザトリミング痕が形成された感熱性抵抗体から
なる熱センサと;熱センサの両端に一端が接続された一
対の導体パターンと;各導体パターンの他端に接続され
た一対の端子パターンと;を具備していることを特徴と
している。
【0039】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0040】耐熱性絶縁基板について 耐熱性絶縁基板は、抵抗発熱体、熱センサ、導体パター
ンおよび端子パターンを形成する部分の焼成温度および
使用中の温度に耐える耐熱性と電気絶縁性を有していれ
ばよい。アルミナセラミックス、窒化アルミニウムなど
のセラミックスをドクターブレード法などを用いて板状
に形成したものを使用することができる。
【0041】また、耐熱性絶縁基板は、セラミックスの
ように耐熱性のものが好適であるが、耐熱性は必須要件
ではない。もちろん、基体の形状は自由である。したが
って、平板に限らないで、必要なら3次元形状であって
もよい。
【0042】抵抗発熱体について 抵抗発熱体は、特に材料、形状、寸法および製法などを
問わないが、最も好適なのは銀・パラジウム系合金を主
成分とする導電ペーストをスクリーン印刷法によって印
刷し、焼成することによって形成した厚膜抵抗発熱体で
ある。この厚膜抵抗発熱体によれば、通常多用されてい
るA4〜A3サイズを中心とする用紙にトナーを良好に
定着させ得るような長寸の発熱体において、抵抗発熱体
の抵抗値を所要の昇温が得られるように設定しやすい。
【0043】また、抵抗発熱体に給電するために、抵抗
発熱体の両端に接続する端子パターンを耐熱性絶縁基板
に厚膜形成することができる。この場合、耐熱性絶縁基
板の抵抗発熱体の望の位置と、給電上の所望の位置が離
れている場合には、端子パターンと抵抗発熱体との間を
耐熱性絶縁基板に厚膜形成した導体パターンを用いて接
続することができる。そして、端子パターンおよび導体
パターンは、抵抗発熱体の下側に位置するように形成す
るのが好ましいが、要すれば抵抗発熱体の上側であって
もよいし、上下にサンドイッチするように形成してもよ
い。
【0044】さらに、抵抗発熱体を保護コートによって
被覆することができる。保護コートとしては、ガラス質
または有機質の被膜を用いることができる。さらに、必
要に応じて耐湿性の良好な保護コートで抵抗発熱体を被
覆し、さらにその上を耐摩耗性の良好な保護コートを形
成することもできる。
【0045】熱センサについて 熱センサは、厚膜印刷により形成された感熱性抵抗体か
らなるが、その各辺の長さが0.7mm以上のサイズを
備えていなければならない。
【0046】ここで、長さは一対の導体パターンの間に
位置して感熱性抵抗体として機能する部分に基づいてい
なければならない。したがって、導体パターンと重なっ
ている部分は、長さに算入してはならない。
【0047】本発明において、感熱抵抗体の各辺の長さ
を上記のように規定したのは、レーザトリミング中に熱
拡散による温度上昇が感熱抵抗体の局部に生じることが
あっても、全体には生じないからである。これにより、
レーザトリミング中の感熱抵抗体の温度上昇による抵抗
変化を最小限に抑制して、レーザトリミング後の抵抗値
が従来より規格値に接近させることができる。なお各辺
の長さが0.7mm未満であると、レーザトリミング中
に感熱抵抗体全体が温度上昇しやすいから、トリミング
の精度が悪くなるので、不可である。反対に、各辺の長
さが大きいほど感熱抵抗体のレーザトリミング中の温度
上昇が少ないが、熱センサとして細長い抵抗発熱体の温
度制御には不向きになる。用途によるが、一般的にはせ
いぜい長さ方向に10mm程度が限度であろう。長さ方
向に5mm程度までが扱いが容易である。幅方向には一
般的には5mm程度までであり。好ましくは3mm程度
までが扱いやすい。
【0048】また、各辺とは、一般的には四角形の4辺
をいうが、要すれば上記四角形より外側に延在した部分
を備えた変形体であってもよい。このような場合には、
変形体の中の四角形の部分に基づいて計測する。
【0049】ところで、感熱抵抗体に形成されたトリミ
ング痕がレーザトリミング痕であるか否かは、感熱抵抗
体のトリミング痕を電子顕微鏡で拡大すれば、容易に判
別が可能である。すなわち、トリミング痕の両側縁に溶
融固化した痕が残存するとともに、トリミング痕の両側
周辺に感熱抵抗体がレーザビームの照射を受けて溶融
し、飛散したことによって形成された堆積物が存在する
というレーザトリミング痕の特徴の有無が分かるので、
明確に判別することができる。
【0050】さらに、感熱性抵抗体の温度−抵抗特性と
しては負特性サーミスタおよび正特性サーミスタのいず
れでもよい。これらのサーミスタは、その材料、膜厚、
長さおよび配列などを適宜設定することができる。材料
により、サーミスタの抵抗値およびB定数を変えるに
は、たとえばマンガン、コバルトおよびニッケルなどの
酸化物を組み合わせた抵抗材料に酸化ルテニウムをそれ
ぞれ異なる比率で混合することにより、実現できる。
【0051】さらにまた、感熱抵抗体は、要すればその
複数を並列、直列接続または直並列接続した複合形に構
成することができる。
【0052】さらにまた、熱センサは、抵抗発熱体の温
度を感知する場所であれば、耐熱性絶縁基板を介して抵
抗発熱体と熱センサとを表裏にほぼ対向させて配設して
もよい。また、耐熱性絶縁基板に対して抵抗発熱体と熱
センサとを同一面に配設することもできる。
【0053】さらにまた、熱センサの感熱抵抗体を抵抗
発熱体と同様に保護コートによって被覆することができ
る。保護コートとしては、前述した抵抗発熱体と同様の
構成を採用することができる。
【0054】導体パターンについて 熱センサに接続する導体パターンもまた、抵抗発熱体の
それと同様にスクリーン印刷を用いた厚膜形成法によっ
て形成するのに好適であるが、本発明はこれに限定され
ない。
【0055】また、導体パターンを厚膜形成する場合、
銀・パラジウム系の導体を用いることができるが、本発
明はこれに限定されない。
【0056】端子パターンについて 端子パターンは、熱センサの両端に接続する導体パター
ンの外端部を介して熱センサを温度制御回路に接続する
ために用いられる。
【0057】また、端子パターンは、導体パターンと同
様に厚膜形成法によって形成するのに好適であるが、本
発明はこれに限定されない。
【0058】さらに、端子パターンを厚膜形成法により
形成する場合、銀・パラジウム系の導体を用いることが
できるが、本発明はこれに限定されない。
【0059】本発明の作用について 本発明においては、感熱抵抗体の各辺の長さを0.7m
m以上に形成したことにより、レーザトリミング中に感
熱抵抗体の局部的にのみしか温度上昇しないから、感熱
抵抗体全体の温度上昇を抑制して、感熱抵抗体の温度上
昇による抵抗値の変化が少なくなるから、トリミング後
の抵抗値に与える影響を最小限にすることができ、トリ
ミングごの抵抗値を規格値に接近させることができる。
【0060】本発明の発熱体は、定着用として好適であ
るが、これに限定されるものではなく、あらゆる用途に
適応する。
【0061】請求項2の発明の発熱体は、細長い耐熱性
絶縁基板と;耐熱性絶縁基板の長手方向に沿って厚膜印
刷により形成された銀・パラジウム系合金を主成分とす
る細長い抵抗発熱体と;抵抗発熱体の熱を受ける位置に
厚膜印刷により形成され、各辺の長さが0.7mm以上
であるとともにレーザトリミング痕が形成された感熱性
抵抗体からなる熱センサと;一端が熱センサに接続され
た一対の導体パターンと;各導体パターンの他端に接続
された一対の端子パターンと;を具備していることを特
徴としている。
【0062】本発明は、OA機器の画像形成装置用に好
適な細長い発熱体として好適な構成を規定している。耐
熱絶縁性基板は、アルミナセラミックス、窒化アルミニ
ウムからなる薄いものが適している。
【0063】請求項3の発明の発熱体は、請求項1また
は2記載の発熱体において、レーザトリミング痕は、一
対の導体パターンの少なくとも一方に0.4mm以内に
近接した位置に形成されていることを特徴としている。
【0064】レーザビームを照射すると、レーザビーム
の入射部の両側にそれぞれ0.4mm程度の幅の熱拡散
部が形成されるので、一方の熱拡散部の一部または実質
的に全部を導体パターンが重なっている部分に吸収させ
ることにより、一層レーザビームによる熱影響を低減す
ることができ、したがって精度の高いレーザトリミング
を行うことができる。
【0065】請求項4の発明の発熱体は、請求項1ない
し3のいずれか一記載の発熱体において、レーザトリミ
ング痕は、シングルカット、ダブルカットおよびサーペ
ンタインカットのいずれか一または複数であることを特
徴としている。
【0066】本発明は、レーザトリミング痕の適用可能
なカット形状を規定したものである。
【0067】請求項5の発明の発熱体は、請求項1ない
し4のいずれか一記載の発熱体において、レーザトリミ
ング痕は、その両側の粗さが5μm以下であることを特
徴としている。
【0068】本発明者は、レーザトリミング痕の両側縁
の粗さが大きいと、トリミング時のパワーが大きすぎて
レーザトリミング時の熱拡散量も多くなって、温度上昇
による抵抗値が規格からずれる幅が大きくなることを見
いだした。
【0069】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、レーザトリミング痕の両側縁の粗さを小さくしてレ
ーザトリミングの精度を高くするものである。
【0070】本発明において、レーザトリミング痕の両
側における粗さとは、レーザトリミング痕の内側面の溶
融固化部の長さ100μmにおける最も窪んだ位置と、
最も突出した位置との間の距離をいう。
【0071】請求項6の発明の定着装置は、請求項1な
いし5のいずれか一記載の発熱体と;発熱体と圧接関係
を有して配設された加圧用ローラと;を具備しているこ
とを特徴としている。
【0072】本発明は、請求項1ないし5の発熱体を用
いることにより、所望の抵抗値およびB定数を有する熱
センサを備え、多様な要求仕様に応え得る定着装置にす
ることができる。
【0073】請求項7の発明の画像形成装置は、形成さ
れた静電潜像にトナーを付着させて反転画像を形成し、
反転画像を被定着体に転写して所定の画像を形成する画
像形成手段と;被定着体に付着したトナーを溶融させて
画像を定着させる請求項6記載の定着装置と;を具備し
ていることを特徴としている。
【0074】本発明は、請求項1ないし5の構成を有す
る発熱体を備えて多様な要求仕様に応え得る画像形成装
置にすることができる。
【0075】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。
【0076】図1は、本発明の発熱体の第1の実施形態
を示す正面図である。
【0077】図2は、同じく背面図である。
【0078】図3は、同じく熱センサの近傍を拡大して
示す要部拡大背面図である。
【0079】図において、1は耐熱性絶縁基板、2は抵
抗発熱体、3a、3bは第1の端子パターン、4は第1
の導体パターン、5は第1のスルーホール、6は熱セン
サ、7は一対の第2の導体パターン、8は第2の端子パ
ターン、9は一対の第2のスルーホールである。
【0080】耐熱性絶縁基板1は、アルミナセラミック
スからなる細長い薄板である。
【0081】抵抗発熱体2は、パラジウムを55重量%
含有する銀・パラジウム系合金を主成分とする導電性材
料を耐熱性絶縁基板1の表面にスクリーン印刷し、乾燥
後焼成して形成した厚膜の抵抗発熱体である。
【0082】第1の端子パターン3aは、耐熱性絶縁基
板1の裏面に配設され、第1のスルーホール5および第
1の導体パターン4を介して抵抗発熱体2の一端に接続
している。他方の端子パターン3bは、耐熱性絶縁基板
1の表面に配設され、直接抵抗発熱体2の他端に接続さ
れている。
【0083】第1の導体パターン4は、耐熱性絶縁基板
1の表面に配設され、その一端が抵抗発熱体2の他端に
接続されている。
【0084】熱センサ6は、厚膜サーミスタからなり、
耐熱絶縁性基板1の裏面において抵抗発熱体2に対向す
る位置に厚膜印刷により形成されている。また、厚膜サ
ーミスタは、予め一対の第2の導体パターン7、7を耐
熱絶縁性基板1に形成し、その上に形成してある。
【0085】第2の導体パターン7の他端は、第2のス
ルーホール8に接続されている。
【0086】第2のスルーホール8は、耐熱性絶縁基板
1の表面に配設された一対の第2の端子パターン9に接
続している。
【0087】熱センサ6は、第2の導体パターン7、7
の間に跨座するように印刷形成されていて、それらの間
の距離は1.2mmに形成されている。
【0088】10はレーザトリミング痕で、熱センサ6
を横断するように片側から幅方向の途中まで切り込まれ
ている。レーザトリミング痕10の周囲にほぼ楕円形状
をなす点線部分11は、熱センサ6の長さ方向の温度分
布曲線(イ)および同じく幅方向の温度分布曲線(ロ)
から理解できるように、レーザトリミングによって形成
された熱拡散領域を示しているが、この熱拡散領域は熱
センサ6の全体に対しては局部的であるから、抵抗値の
変化は少なく抑制される。
【0089】なお、図において、12はガラス保護膜で
あり、要すればガラス保護膜12を形成した後にレーザ
トリミングを行うことができる。
【0090】図4は、本発明の発熱体の第2の実施形態
における一部切欠背面図である。
【0091】図において、図1および図2と同一部分に
は同一符号を付して説明は省略する。
【0092】本実施形態は、熱センサ6を抵抗発熱体2
と同一面において隣接して配置した点で異なる。
【0093】図5は、本発明の発熱体の第3の実施形態
を示す要部拡大背面図である。
【0094】図において、図3と同一部分には同一符号
を付して説明は省略する。
【0095】本実施形態は、一方の導体パターン7に
0.4mm以内に近接した位置において、レーザトリミ
ング痕10を形成したものである。これにより、熱拡散
領域11の図において最大で左側の約半分までを導体パ
ターン上に位置させることができ、このため熱拡散領域
を実質的に縮小することができる。
【0096】図6は、本発明の発熱体の第4の実施形態
を示す要部拡大正面図である。
【0097】図において、図3と同一部分には同一符号
を付して説明は省略する。
【0098】本実施形態は、レーザトリミング痕10が
先行の実施形態と同様シングルカットである。
【0099】図7は、本発明の発熱体の第5の実施形態
を示す要部拡大正面図である。
【0100】図において、図6と同一部分には同一符号
を付して説明は省略する。
【0101】本実施形態は、レーザトリミング痕10が
ダブルカットである。
【0102】図8は、本発明の発熱体の第6の実施形態
を示す要部拡大正面図である。
【0103】図において、図6と同一部分には同一符号
を付して説明は省略する。
【0104】本実施形態は、レーザトリミング痕10が
サーペインカットである。
【0105】以上の図6ないし図8の実施形態の共通点
は、いずれも熱センサ6の幅の約1/3以上を残してト
リミングしている点である。
【0106】図9は、本発明の発熱体の第7の実施形態
におけるレーザトリミング痕の要部拡大平面図である。
【0107】本実施形態は、従来のレーザトリミング痕
の溶融固化部112bとの対比により明確に理解できる
ように、レーザトリミング痕10の両側の粗さRが5μ
m以下になっている。
【0108】このため、本実施形態においては、熱セン
サ6がレーザトリミングの際に熱の影響を受けることが
少なく、その分抵抗値の調整の精度を高くすることがで
きる。
【0109】図10は、本発明の定着装置の一実施形態
を示す断面図である。
【0110】図において、12は発熱体で、図1ないし
図3に示す構造を有している。13は加圧ローラで、発
熱体12と圧接関係を有しており、両者の間に被定着体
14を狭圧しながら搬送することにより、被定着体14
に付着しているトナー14aが発熱体12の熱によって
溶融し、定着が行われる。なお、15はポリイミド樹脂
製などの無端であるのを可とする搬送シートで、被定着
体14と加圧ローラ13との間に介在させている。16
は発熱体11の支持体である。17は定着装置本体で、
以上の各構成要素を収容している。
【0111】図11は、本発明の画像形成装置の第1の
実施形態である複写機の概念図である。
【0112】図において、18は読み取り装置、19は
画像形成手段、20は定着装置、21は画像形成装置本
体である。
【0113】読み取り装置18は、原紙を光学的に読み
取って画像信号を形成する。
【0114】画像形成手段19は、画像信号に基づいて
感光ドラム19a上に静電潜像を形成し、この静電潜像
にトナーを付着させて反転顕像を形成し、これを紙など
の被定着体に転写して画像を形成する。
【0115】定着装置20は、図10に示した構造を有
し、被定着体に付着したトナーを加熱溶融して定着す
る。
【0116】画像形成装置本体21は、以上の各装置お
よび手段18、19および20を収納するとともに、搬
送装置、電源装置および制御装置などを備えている。
【0117】図12は、本発明の画像形成装置の第2の
実施形態であるプリンタの概念図である。
【0118】図において、31は画像形成手段、32は
定着装置、33はプリンタ本体である。
【0119】画像形成手段31は、レーザスキャナ31
aおよび感光ドラム31bなどを含んで構成され、外部
から入力された画像信号に基づいて画像を形成する。
【0120】定着装置32は、図9に示す構造を備えて
いる。
【0121】プリンタ本体33は、画像形成手段31お
よび定着装置32を収納するとともに、搬送装置、電源
装置および制御装置などを備えている。
【0122】
【発明の効果】請求項1および2の発明によれば、抵抗
発熱体の熱を受ける熱センサを構成する感熱性抵抗体が
厚膜であるとともに、各辺の長さが0.7mm以上あっ
て、かつレーザトリミング痕が形成されていることによ
り、レーザトリミングの際に受けるレーザビームの熱の
影響が少なくて抵抗値の精度が向上した発熱体を提供す
ることができる。
【0123】請求項2の発明によれば、加えて銀・パラ
ジウム系合金を主成分とする抵抗発熱体を備えているこ
とにより、A4〜A3サイズに適合するような長寸の発
熱体を提供することができる。
【0124】請求項3の発明によれば、レーザトリミン
グ痕を熱センサの一方の導体パターンに0.4mm以内
に近接した位置に形成したことにより、レーザトリミン
グの際に受ける熱の影響を最大約1/2近くまで低減し
て抵抗値調整の精度を向上させることができる。
【0125】請求項4の発明によれば、レーザトリミン
グ痕をシングルカット、ダブルカットおよびサーペンタ
インカットのいずれかにしたことにより、抵抗値の調整
が容易な発熱体を提供することができる。
【0126】請求項5の発明によれば、加えてトリミン
グ痕の両側の粗さを5μm以下にしたことにより、レー
ザトリミングの際にレーザビームの熱の影響を受けにく
くて抵抗値の調整の精度が高い発熱体を提供することが
できる。
【0127】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5の効果を有する定着装置を提供することができる。
【0128】請求項7の発明によれば、請求項1ないし
5の効果を有する画像形成装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発熱体の第1の実施形態を示す正面図
【図2】同じく背面図
【図3】同じく熱センサの近傍を示す要部拡大背面図
【図4】本発明の発熱体の第2の実施形態における熱セ
ンサの部分を示す一部切欠背面図
【図5】本発明の発熱体の第3の実施形態を示す要部拡
大正面図
【図6】本発明の発熱体の第4の実施形態を示す要部拡
大背面図
【図7】本発明の発熱体の第5の実施形態を示す要部拡
大正面図
【図8】本発明の発熱体の第6の実施形態を示す一部切
欠正面図
【図9】本発明の発熱体の第7の実施形態におけるレー
ザトリミング痕の要部拡大平面図
【図10】本発明の定着装置の一実施形態を示す概念図
【図11】本発明の画像形成装置の第1の実施形態であ
る複写機の概念図
【図12】本発明の画像形成装置の第2の実施形態であ
るプリンタの概念図
【図13】従来の発熱体の一部切欠正面図
【図14】同じく一部切欠背面図
【図15】同じく要部拡大断面図
【図16】従来の発熱体における厚膜サーミスタの近傍
を示す要部拡大背面図
【図17】レーザトリミング痕部分の断面図
【図18】従来のレーザトリミング痕の部分的平面図
【符号の説明】
6…熱センサ 7…第2の導体パターン 10…レーザトリミング痕 11…熱拡散領域 12…ガラス保護膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性絶縁基板と;耐熱性絶縁基板に配設
    された抵抗発熱体と;抵抗発熱体の熱を受ける位置に厚
    膜印刷により形成され、各辺の長さが0.7mm以上で
    あるとともにレーザトリミング痕が形成された感熱性抵
    抗体からなる熱センサと;熱センサの両端に一端が接続
    された一対の導体パターンと;各導体パターンの他端に
    接続された一対の端子パターンと;を具備していること
    を特徴とする発熱体。
  2. 【請求項2】細長い耐熱性絶縁基板と;耐熱性絶縁基板
    の長手方向に沿って厚膜印刷により形成された銀・パラ
    ジウム系合金を主成分とする細長い抵抗発熱体と;抵抗
    発熱体の熱を受ける位置に厚膜印刷により形成され、各
    辺の長さが0.7mm以上であるとともにレーザトリミ
    ング痕が形成された感熱性抵抗体からなる熱センサと;
    一端が熱センサに接続された一対の導体パターンと;各
    導体パターンの他端に接続された一対の端子パターン
    と;を具備していることを特徴とする発熱体。
  3. 【請求項3】レーザトリミング痕は、一対の導体パター
    ンの少なくとも一方に0.4mm以内に近接した位置に
    形成されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の発熱体。
  4. 【請求項4】レーザトリミング痕は、シングルカット、
    ダブルカットおよびサーペンタインカットのいずれか一
    または複数であることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか一記載の発熱体。
  5. 【請求項5】レーザトリミング痕は、その両側の粗さが
    5μm以下であることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか一記載の発熱体。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか一記載の発熱
    体と;発熱体と圧接関係を有して配設された加圧用ロー
    ラと;を具備していることを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】形成された静電潜像にトナーを付着させて
    反転画像を形成し、反転画像を被定着体に転写して所定
    の画像を形成する画像形成手段と;被定着体に付着した
    トナーを溶融させて画像を定着させる請求項6記載の定
    着装置と;を具備していることを特徴とする画像形成装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001244059A (ja) * 2000-02-28 2001-09-07 Kyocera Corp セラミックヒーター及びこれを用いたウエハ加熱装置

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