JPH06288454A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH06288454A
JPH06288454A JP5073691A JP7369193A JPH06288454A JP H06288454 A JPH06288454 A JP H06288454A JP 5073691 A JP5073691 A JP 5073691A JP 7369193 A JP7369193 A JP 7369193A JP H06288454 A JPH06288454 A JP H06288454A
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curvature
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disk
rolling
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Hidenao Taketomi
秀直 武富
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
Haruo Sakamoto
春雄 坂本
Seiji Ezaki
誠司 江崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コストを上昇させることなく、増速側と減速側
においてパワーローラの押し付け力を適切な値に設定す
ることができるトロイダル型無段変速機を提供する。 【構成】トロイダル型無段変速機において、入力ディス
ク20rの転動面28rと出力ディスク22rの転動面
30rの内の一方の転動面28rの曲率半径が他方の転
動面30rの曲率半径より大きく設定されていると共
に、変速比の可変範囲の略中央におけるパワーローラ2
4cと一方の転動面28rの接点cと、一方の転動面2
8rの曲率中心Bとを結ぶ直線が、他方の転動面30r
の曲率中心A上を通る様に、2つの転動面28r,30
rの曲率中心位置が設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トロイダル型無段変速
機に関し、特に、入力ディスクと出力ディスクの間に配
設されるパワーローラにかかる面圧の制御に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、ベルト型の無段変速機に比して、
耐久性が高く、大トルクを伝達することが可能であるこ
とから、トロイダル型の無段変速機が注目されている。
トロイダル型の無段変速機では、入力側のコーンディス
クと出力側のコーンディスクの間に配置されたパワーロ
ーラを首振り運動させることにより、入力ディスクと出
力ディスクとの変速比を変化させる様になされている。
この様な、トロイダル型の無段変速機においては、入力
側のディスクとパワーローラの間及び出力側のディスク
とパワーローラの間に摩擦力を発生させるために、入力
側のディスクと出力側のディスクを互いに近づく方向に
付勢している。この付勢力(押し付け力)は通常ローデ
ィングカムにより発生されるが、このローディングカム
による押し付け力は伝達トルクに比例した値となるた
め、トロイダル型無段変速機には無負荷時の押し付け力
を補助する目的で予圧バネが同時に組み込まれている。
ローディングカム及び予圧バネにより発生される押し付
け力と、トルクを伝達するために実際に必要とされる押
し付け力は、図5に示した様な関係にあり、最も余裕の
少ない減速比1.4付近でディスクとパワーローラが滑
らない様にローディングカムの仕様が設定されている。
この場合、それ以外の減速比では、図5に示した様に余
分な押し付け力が生ずるため、変速機の耐久性の低下と
伝達効率の低下を招くこととなっている。
【0003】この様な問題点を解決するための一つの方
法としては、例えば特開昭63−106456号に開示
されている様なものが知られている。この従来技術に
は、ローディングカムと予圧バネの合力により、コーン
ディスクのコーン面とパワーローラの転動面の間に押し
付け力を生じさせるトロイダル型の変速機において、変
速比の増速側端部と減速側端部においてコーン面の曲率
半径を大きく設定し、増速側端部と減速側端部におい
て、図6に示す様に弾性部材による付勢力を減少させて
パワーローラの押し付け力を低減させる構成が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例においては、変速比の増速側端部と減速側端部に
おいてパワーローラの押し付け力を低減させることはで
きるものの、入力ディスクと出力ディスクのコーン面を
途中で曲率を変化させて加工しなければならないため、
加工が難しくコストが高くなるという問題点があった。
【0005】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、コストを
上昇させることなく、増速側と減速側においてパワーロ
ーラの押し付け力を適切な値に設定することができるト
ロイダル型無段変速機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機
は、コーン形の第1の転動面を有する入力ディスクと、
該入力ディスクと同軸上に配置され、前記第1の転動面
と対向するコーン形の第2の転動面を有する出力ディス
クと、前記第1の転動面が前記第2の転動面に接近する
方向に前記入力ディスクを付勢するためのローディング
カムと、このローディングカムと並列に配設され、前記
ローディングカムの付勢方向と平行な方向に前記入力デ
ィスクを付勢するための弾性部材と、前記第1の転動面
と前記第2の転動面間に配設され、前記第1及び第2の
転動面の双方に接触しながら回転することにより前記入
力ディスクの回転力を前記出力ディスクに伝達するパワ
ーローラとを備え、該パワーローラが前記第1の転動面
と前記第2の転動面に対して傾転することにより、前記
入力ディスクと前記出力ディスクの回転速度比を変化さ
せる様になされたトロイダル型無段変速機において、前
記第1の転動面と前記第2の転動面の内の一方の転動面
の曲率半径が他方の転動面の曲率半径より大きく設定さ
れていると共に、変速比の可変範囲の略中央における前
記パワーローラと前記一方の転動面の接点と、前記一方
の転動面の曲率中心とを結ぶ直線が、前記他方の転動面
の曲率中心上を通る様に、前記第1及び第2の転動面の
曲率中心位置が設定されていることを特徴としている。
【0007】
【作用】以上の様に、この発明に係わるトロイダル型無
段変速機は構成されているので、パワーローラが傾転し
て、増速側の端部付近または減速側の端部付近に移動し
たときには、パワーローラの転動面が、入力ディスクま
たは出力ディスクの曲率半径が大きくされていることに
より曲面の中央部分よりも逃げた形状に形成された曲面
端部に当接することになるので、その分だけ入力ディス
クまたは出力ディスクが互いに近づく方向に移動し、弾
性部材による不勢力が弱められることとなる。これによ
り、弾性部材の付勢力の弱められた分だけ増速側端部と
減速側端部においてパワーローラの押し付け力が減少す
ることになり、パワーローラの押し付け力が適正な値に
制御される。
【0008】また、入力ディスクまたは出力ディスクの
転動面は、途中から曲率を変えて加工する必要が無く、
夫々のディスクは互いに曲率半径の異なる単一の曲率の
曲面で構成すれば良いので、面倒な加工を必要とせず加
工コストを低くすることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について、添
付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】図1は一実施例のトロイダル型無段変速機
の構成を示す断面図である。図1において、トロイダル
型無段変速機10は、この変速機が搭載される車両の車
体前後方向に延出する変速機出力軸12を取り囲む様に
して前側(図中左側)に配置された第1トロイダル型変
速機構14と、後側に配置された第2トロイダル型変速
機構16とを備えている。そして、第1及び第2トロイ
ダル型変速機構14,16の中間に配設されたインプッ
トカム18から入力されたエンジン回転力が、これら第
1及び第2トロイダル型変速機構14,16を介して減
速または増速され、変速機出力軸12から出力される。
このようにトロイダル型の変速機構を2つに分割するこ
とにより、1つのトロイダル型変速機構に全ての伝達ト
ルクを受け持たせる場合に比較して、トルク容量を大き
く取りながら変速機を小型化することができる。
【0011】ここで、第1及び第2トロイダル型変速機
構14,16は、前後に対称となる様に配置されている
が、両者の構成と機能は基本的に同一であるので、対応
する部材には同一符号を付し、原則として第1トロイダ
ル型変速機構14の各部材には添え字fを付し、第2ト
ロイダル型変速機構16の各部材には添え字rを付す。
ただし、ローラ等、各トロイダル型変速機構14,16
に2つずつ配設されている部材については、添え字f,
rのみでは区別できないので、第1トロイダル型変速機
構14の左右に配置された各部材に添え字a,bを付
し、第2トロイダル型変速機構16の左右に配置された
各部材に夫々添え字c,dを付す。従って、以下では、
ある部材についてなされた説明は、原則として、番号が
同一で添え字のみ異なる他の部材にも当てはまる。
【0012】第1トロイダル型変速機構14には、変速
機出力軸12の回りに遊嵌された第1入力ディスク20
fと、変速機出力軸12に固定された第1出力ディスク
22fと、第1入力ディスク20fのトルクを第1出力
ディスク22fに伝達する第1及び第2パワーローラ2
4a,24bが設けられている。そして、第1入力ディ
スク20fは、被駆動ギヤ18aが外周に形成されたイ
ンプットカム18と、第1カムローラ26fを介して係
合し、第1入力ディスク20fへの入力トルクが大きい
とき程、第1入力ディスク20fが第1及び第2パワー
ローラ24a,24bに強く押し付けられる様になされ
ている。この押し付け力が第1入力ディスク20f及び
第1出力ディスク22fと第1及び第2パワーローラ2
4a,24bとの間に摩擦力を発生させ、第1入力ディ
スク20fの回転力が、第1及び第2ローラ24a,2
4bを介して第1出力ディスク22fに伝達される。
【0013】第1及び第2パワーローラ24a,24b
は、夫々、軸線Y回りに回転できる様になっており、そ
の周面を第1入力ディスク20fのコーン状の湾曲面2
8fと第1出力ディスク22fのコーン状の湾曲面30
fとに当接させている。このため、第1入力ディスク2
0fの回転トルクが、第1及び第2パワーローラ24
a,24bを介して第1出力ディスク22fに伝達され
る。ここで第1入力ディスク20fから第1出力ディス
ク22fへの回転力の伝達における変速比(トルク比)
は、第1及び第2パワーローラ24a,24bと当接し
ている位置における第1入力ディスク20fの半径R1
と第1出力ディスク22fの半径R2 の比R2 /R1 に
よって決定される。
【0014】そして、第1及び第2ローラ24a,24
bと両ディスク20f,22fとの当接位置は、第1及
び第2ローラ24a,24bの図中紙面に平行な面内の
傾転角αによって決まる様になっており、油圧機構によ
ってこの傾転角を変えることにより、変速比を所定の範
囲内で任意に設定できる様になっている。
【0015】次に、トロイダル型変速機10の構成をよ
り具体的に説明する。
【0016】図1に示す様に第1トロイダル型変速機構
14においては、第1出力ディスク22fが変速機出力
軸12にスプライン嵌合されている。更に第1出力ディ
スク22fは、変速機出力軸12に嵌合されたリング状
の位置決め部材32によって位置決めされた状態で、第
1ベアリング34を介して変速機ケース36によって回
転自在に支持されている。なお、第2トロイダル型変速
機構16の第2出力ディスク22rは、変速機出力軸1
2の外周に螺合されたナット36と変速機ケース36と
の間に設けられ変速機出力軸12を回転自在に支持する
第2ベアリング38によって位置決めされている。
【0017】第1出力ディスク22fと第2出力ディス
ク22rとの間には、第1及び第2入力ディスク20
f,20rが互いに背面が対向する様にして近接配置さ
れており、両入力ディスク20f,20rとの間に、夫
々第1及び第2カムローラ26f,26rが介設されて
いる。ここで、第1及び第2カムローラ26f,26r
は、インプットカム18と第1及び第2入力ディスク2
0f,20rが相対回転したときに、第1及び第2入力
ディスク20f,20rを、夫々第1及び第2出力ディ
スク22f,22r側に押し付ける押圧力を発生させる
機能を有していて、第1及び第2入力ディスク20f,
20rへの入力トルクが大きいとき程、第1及び第2カ
ムローラ26f,26rによる第1及び第2入力ディス
ク20f,20rに対する押圧力が増加する様になされ
ている。
【0018】第1及び第2入力ディスク20f,20r
間には、変速機出力軸12に遊嵌され、且つ両端を夫々
第1及び第2入力ディスク20f,20rの背面に当接
させた状態で、第1及び第2入力ディスク20f,20
rとスプライン嵌合された係合部材40が配置されてい
る。そして、この係合部材40と第2入力ディスク20
rとの間に皿バネ42が介設され、この皿バネ42によ
って第1入力ディスク20fと第2入力ディスク20r
とが互いに離間する方向に予圧される様になされてい
る。この皿バネ42は、第2入力ディスク20rの背面
に当接してこれを第2出力ディスク22r側に付勢する
一方、その付勢反力によって、係合部材40を介して、
第1入力ディスク20fを第1出力ディスク22f側に
付勢し、第1入力ディスク20fと第1出力ディスク2
2fとの間、及び第2入力ディスク20rと第2出力デ
ィスク22rとの間に所定の予圧を付与する様になされ
ている。
【0019】以上説明した構成は従来のトロイダル型変
速機と基本的に同じであるが、以下に本実施例の特徴的
な部分について説明する。
【0020】図2は、図1における第3パワーローラ2
4cの付近を拡大して示した図である。以下の説明にお
いては、第3パワーローラ24c付近の構成についての
み説明するが、この説明は、他の第1,第2,第4パワ
ーローラ24a,24b,24dの付近の構成について
もあてはまるものである。
【0021】従来のトロイダル型無段変速機において
は、通常、第2入力ディスク20rの湾曲面28rは、
図中二点鎖線で示した様な形状に加工されており、第2
入力ディスク20rの湾曲面28rと、第2出力ディス
ク22rの湾曲面30rとは、同じ点を曲率中心とする
同じ曲率半径r1 の曲面から構成されていた。
【0022】これに対し、本実施例においては、第2入
力ディスク20rの湾曲面28rの曲率半径を、r1 よ
りも大きいr2 に設定している。そして、第3パワーロ
ーラ24cが傾転して、変速比(R2 /R1 )=1.4
となる位置(図2に示した位置)にきたときの第3パワ
ーローラ24cと湾曲面28rの接触点Cと湾曲面28
rの曲率中心Bを結ぶ直線上に、湾曲面30rの曲率中
心Aがくる様に、湾曲面28r,30rの形状が設定さ
れている。
【0023】このように第2入力ディスク20rの湾曲
面28rの曲率半径を大きく設定し、且つ第2入力ディ
スク20rの湾曲面28rと第2出力ディスクの湾曲面
30rの曲率中心を上記の様に設定する理由は以下の様
なものである。
【0024】すなわち、例えば、第3パワーローラ24
cが図中時計回転方向に傾転して変速比が増速側に変化
する場合を考えると、第3パワーローラ24cの転動面
は、図中二点鎖線で示した半径r1 の軌道に沿って移動
することになる。そのため、図中一点鎖線で示した様
に、第3パワーローラ24cが増速側の端部に移動した
ときには、第2入力ディスク20rは、その湾曲面28
rが第3パワーローラ24cの転動面に接触する様に、
図中δで示した距離だけ矢印A方向にスライドすること
となる。第2入力ディスク20rが矢印A方向にスライ
ドすれば、それに応じて皿バネ42の変形が緩和される
ことになるので、皿バネ42による第2入力ディスク2
0rを第2出力ディスク22r側へ押し付ける押し付け
力が低減されることとなる。このような作用は、第3パ
ワーローラが反時計回転方向に傾転して変速比が減速側
に変化する場合も同様であり、減速側の端部付近におい
ても第2入力ディスク20rの押し付け力が低減され
る。特にこの実施例においては、変速比(R2 /R1 )
が1.4付近において、実線で示される半径r2 の湾曲
面28rが二点鎖線で示される半径r1 の曲面に重なる
様に設定されているので、変速比1.4を中心として、
その前後の変速比において、夫々第2入力ディスク20
rの押し付け力が低減されることとなる。
【0025】図3は、本実施例による増速側と減速側に
おける第2入力ディスク20rの押し付け力の低減効果
を示した図であるが、この図に示した様に、本実施例の
構成によれば、増速側と減速側において、押し付け力
が、実際に必要とされる押し付け力の曲線に接近してい
ることが分かる。
【0026】以上説明した様に、一実施例のトロイダル
型無断変速機においては、入力ディスクの湾曲面の曲率
半径を大きく設定し、変速比1.4付近を中心としてそ
の上下の変速比において皿バネの付勢力を低減させる様
にしているので、増速側と減速側において、実際に必要
とされる押し付け力に近い押し付け力が得られることと
なる。 (他の実施例)図4は、本発明に係わるトロイダル型無
段変速機の他の実施例を示した図である。上記の一実施
例においては、第2入力ディスク20rと第2出力ディ
スク22rを互いに接近する方向に付勢する皿バネ42
を、カムローラ26rと並列に設けているが、この他の
実施例においては、一実施例とは逆に、第2入力ディス
ク20rと第2出力ディスク22rを互いに離間する方
向に付勢する皿バネ50rが設けられており、この皿バ
ネ50rと第2入力ディスク20rの間に第2入力ディ
スク20rと第2出力ディスク22rの相対回転を許容
するためのスラストベアリング52rが設けられてい
る。その他の構成は一実施例と全く同様であり、同一部
分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0027】この他の実施例においては、図2に示した
様に増速側或は減速側の端部において第2入力ディスク
20rが第2出力ディスク22rに接近する方向に移動
した場合、皿バネ50rの変形が増大されるので、皿バ
ネ50rによる第2入力ディスク20rと第2出力ディ
スク22rを離間させようとする付勢力が増加されるこ
ととなり、一実施例の場合と同様に、増速側と減速側に
おいて第2入力ディスク20rの押し付け力を低減させ
ることができる。
【0028】なお、この他の実施例においては、無負荷
時の第1及び第2入力ディスク20f,20rと第1及
び第2出力ディスク22f,22rの押し付け力を確保
するために、カムローラ26f,26rの間に、これら
を互いに離間する方向に付勢するバネ54が設けられて
いる。
【0029】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で上記実施例を修正または変形したものに適用可能で
ある。
【0030】例えば、上記実施例においては、入力側の
ディスクの湾曲面の曲率半径を出力側のディスクの湾曲
面の曲率半径より大きく設定しているが、逆に、出力側
のディスクの湾曲面の曲率半径を入力側のディスクの湾
曲面の曲率半径より大きくするようにしても良いことは
言うまでも無い。
【0031】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のトロイダル
型無段変速機によれば、パワーローラが傾転して、増速
側の端部付近または減速側の端部付近に移動したときに
は、パワーローラの転動面が、入力ディスクまたは出力
ディスクの曲率半径が大きくされていることにより曲面
の中央部分よりも逃げた形状に形成された曲面端部に当
接することになるので、その分だけ入力ディスクまたは
出力ディスクが互いに近づく方向に移動し、弾性部材に
よる不勢力が弱められることとなる。これにより、弾性
部材の付勢力の弱められた分だけ増速側端部と減速側端
部においてパワーローラの押し付け力が減少することに
なり、パワーローラの押し付け力が適正な値に制御され
る。
【0032】また、入力ディスクまたは出力ディスクの
転動面は、途中から曲率を変えて加工する必要が無く、
夫々のディスクは互いに曲率半径の異なる単一の曲率の
曲面で構成すれば良いので、面倒な加工を必要とせず加
工コストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のトロイダル型無段変速機の構成を示
す断面図である。
【図2】図1における第3パワーローラ24aの付近を
拡大して示した図である。
【図3】一実施例による増速側と減速側における第2入
力ディスクの押し付け力の低減効果を示した図である。
【図4】本発明に係わるトロイダル型無段変速機の他の
実施例を示した図である。
【図5】従来のトロイダル型無段変速機の変速比と押し
付け力の関係を示した図である。
【図6】従来のトロイダル型無段変速機の改良例の変速
比と押し付け力の関係を示した図である。
【符号の説明】
10 トロイダル型無段変速機 12 変速機出力軸 14 第1トロイダル型変速機構 16 第2トロイダル型変速機構 18 インプットカム 20f,20r 入力ディスク 22f,22r 出力ディスク 24a,24b,24c,24d パワーローラ 26f,26r カムローラ 28f,28r 湾曲面 30f,30r 湾曲面 32 位置決め部材 34 第1ベアリング 36 変速機ケース 37 ナット 38 第2ベアリング 40 係合部材 42 皿バネ 50f,50r 皿バネ 52f,52r スラストベアリング 54 バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江崎 誠司 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーン形の第1の転動面を有する入力デ
    ィスクと、該入力ディスクと同軸上に配置され、前記第
    1の転動面と対向するコーン形の第2の転動面を有する
    出力ディスクと、前記第1の転動面が前記第2の転動面
    に接近する方向に前記入力ディスクを付勢するためのロ
    ーディングカムと、このローディングカムと並列に配設
    され、前記ローディングカムの付勢方向と平行な方向に
    前記入力ディスクを付勢するための弾性部材と、前記第
    1の転動面と前記第2の転動面間に配設され、前記第1
    及び第2の転動面の双方に接触しながら回転することに
    より前記入力ディスクの回転力を前記出力ディスクに伝
    達するパワーローラとを備え、該パワーローラが前記第
    1の転動面と前記第2の転動面に対して傾転することに
    より、前記入力ディスクと前記出力ディスクの回転速度
    比を変化させる様になされたトロイダル型無段変速機に
    おいて、 前記第1の転動面と前記第2の転動面の内の一方の転動
    面の曲率半径が他方の転動面の曲率半径より大きく設定
    されていると共に、変速比の可変範囲の略中央における
    前記パワーローラと前記一方の転動面の接点と、前記一
    方の転動面の曲率中心とを結ぶ直線が、前記他方の転動
    面の曲率中心上を通る様に、前記第1及び第2の転動面
    の曲率中心位置が設定されていることを特徴とするトロ
    イダル型無段変速機。
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