JPH06286998A - 高所作業車の荷重検出方法及び検出装置 - Google Patents

高所作業車の荷重検出方法及び検出装置

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JPH06286998A
JPH06286998A JP5101994A JP10199493A JPH06286998A JP H06286998 A JPH06286998 A JP H06286998A JP 5101994 A JP5101994 A JP 5101994A JP 10199493 A JP10199493 A JP 10199493A JP H06286998 A JPH06286998 A JP H06286998A
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boom
height
lift
aerial work
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JP5101994A
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Hideo Yamada
英夫 山田
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Japanic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体側に設けたセンサーでブームの角度と圧
力油の圧力を測定し、高所作業車の昇降台に加えられて
いる荷重を車体側で正確に検知させる。 【構成】 一対の内部中空の中段ブーム10をそれぞれ
のやや中央をX字形に回転自在に連結し、中段ブーム1
0から伸縮する下段ブーム15は車体1に連結し、中段
ブーム10から伸縮する上段ブーム19は昇降台5に連
結し、車体1にはブームの角度を検知する角度検知器8
5と、昇降台5を上下動させる油圧シリンダー41への
供給圧力を検知する油圧検知器92を設け、両検知器8
5、92からの信号を荷重曲線記憶手段96と比較して
昇降台5の荷重を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高所での作業のために
作業員或いは資材を持ち上げたり、不要になった資材を
積降ろしするために用いる高所作業車に関し、特に、昇
降台に加えられている荷重を下部の車体側で正確に検知
することができる高所作業車の荷重検出方法及び検出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路、高層ビルの建築等において、
組立て、塗装、修理の高所での作業に昇降台を上下に昇
降させる高所作業車が盛んに用いられている。この高所
作業車では、上下に昇降するの昇降台に作業員、資材を
乗せ、昇降台ごと作業員、資材を持ち上げたり、降下さ
せて高所における各種の作業を円滑に行なうことができ
るものである。従来においては、高所での建築、修理な
どの作業には、建築物に接近して足場を組立て、作業員
が足場を伝わって高所にまで登り降りしていた。このよ
うな足場を使って高所での作業を行なうには、足場の組
立て、撤去が必要となり、迅速性に欠けるものであり、
登り降りの作業員への負担も大きいものであった。この
ため、昇降台を油圧等により上下動させ、昇降台によっ
て作業員、資材を上下に移動させることのできる高所作
業車は、足場の組立て撤去の付加作業が無くなり、迅速
な作業を行なうことが可能となった。また、油圧等によ
って昇降台を上下動させることで作業員、資材を移動さ
せることから、作業員への負担が軽減され、近代建築に
おいては盛んに用いられてきている。
【0003】このような高所作業車を使用している際に
問題となるのは、昇降台に規定以上の荷重が加えられる
ことである。予め定められた規定以上の荷重が加えられ
ると、昇降台を支えているブームがその荷重を支えるこ
とができず、ブームが破断したり、折れ曲がったりする
ことになった。また、安全基準以上の負荷が加えられる
と、ブームを伸縮させるためのワイヤー、チェーン等に
規定以上の過荷重が加えられる、場合によってはワイヤ
ー、チェーンが切断し、昇降台が落下する事故にもつな
がるものであった。また、過荷重によって高所作業車の
部材が変形するまでに至らなくとも、過荷重を支持した
まま昇降台が高い位置に持ち上げられるならば、重心の
位置が高くなるため極めて不安定な状態となって転倒す
る原因ともなっていた。この高所作業車の部材の破断、
変形或いは転倒は即座に昇降台に搭乗している作業員へ
の人身事故に繋がる極めて危険な現象であった。このよ
うに、高所作業車では足場を使用しなくて済む利便性が
ある反面、安全のためには昇降台に規定以上の荷重が加
えられることを防止しなければならないものであった。
【0004】このような過荷重を防止するためには、高
所作業車の運用指針(マニュアル)により、高所作業車
を操作する作業員が規定以上の重量の人員、資材を昇降
台に搭載しなれば良く、作業員が運用指針に沿って操作
を行なえば上述した危険性や人身事故は回避できるはず
である。しかしながら、作業現場では作業を迅速に進捗
させるために、運用指針を無視して昇降台に決められた
能力以上の重量の人員や資材を搭載することが往々にし
てあった。このような運用指針を無視した高所作業車の
使用に対処するため、昇降台に規定以上の荷重が加えた
場合には、その荷重を自動的に検知し、高所作業車の動
作を停止させる危険防止機構が付加されていた。
【0005】こうした目的のために、昇降台に加えられ
た荷重を検知する機構が提案されており、例えば、従来
ではブームと昇降台との間にストレンゲージ等のセンサ
ーを取り付けて、電気的に昇降台の荷重を検知する方法
がある。このような機構は簡易であるため盛んに用いら
れているが、昇降台は伸縮するブームによって下方から
上方に移動させられるため、センサーと車体との距離が
変動し、センサーからの電気信号を伝える信号線はこの
距離の変動に耐えるように伸縮できたり、巻き取ること
ができる機構を必要としていた。また、ブームと昇降台
の間にセンサーを介在させなければならないことから、
ブームと昇降台とを強固に連結させることができず、両
者の間には隙間を設定しておかなければならない欠点も
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
上下に移動する昇降台の付近に荷重センサーを設けず、
車体に近い位置で昇降台に加えられた荷重を検知する方
法があれば、長い信号線をブームに沿って這わせること
もなく、また、操作機能が集中している車体で負荷の状
態を把握でき、管理、運用が容易となるものである。し
かしながら、ブーム、昇降台を支える車体側に荷重セン
サーを設けて昇降台の荷重を検知する機構では、荷重を
正確に判断することができにくいものであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の内部中
空の中段ブームをそれぞれのやや中央でX字形に回転自
在に連結し、それぞれの中段ブーム内にはそれぞれの端
部で伸縮する上段ブームと下段ブームを摺動自在に挿通
し、下段ブームの各端部は基台に間隔を置いて軸着し、
上段ブームの各端部は昇降台に間隔をおいて軸着し、中
段ブームを上下動させることで上段ブームと下段ブーム
をそれぞれ中段ブームより同期して摺動させることによ
り昇降台を水平に維持しながら上下動させることができ
る高所作業車において、ブームの角度を検知する角度検
知器と、昇降台を上下動させる油圧シリンダーへの供給
圧力を検知する油圧検知器とからの検知信号によりその
供給圧力における昇降台の高さから昇降台に加えられて
いる荷重を判別することができる高所作業車の荷重検出
方法及び検出装置を提供するものである。
【0008】
【作用】本発明では、ブームの角度を検知することによ
り昇降台の高さを判別し、同時にその時に油圧シリンダ
ーに加えられている供給圧力を検知し、両者の信号によ
って予め記憶させてある荷重と昇降台の高さと供給圧力
の相関関係の曲線により、その時に昇降台に加えられて
いる荷重を判別することができる。この荷重の判別は、
車体側に設けてある角度検出器と圧力検出器により行な
うことができ、高い位置にまで上昇する昇降台に荷重検
出器を設ける必要が無くなり、信号線を昇降台より車体
の間に接続する必要が無くなる。このため、荷重の判別
は全て車体側で処理することができ、保守が容易とな
り、昇降台はブームの上端と強固に連結することが可能
となる。
【0009】
【実施例】以下、発明の一実施例を図面により説明す
る。図1は本発明の一実施例である高所作業車であり、
トラックの車体上に架装した昇降台を最大高さに持ち上
げた状態を示す斜視図であり、図2は昇降台を最下位置
に降下させた状態を示す側面図であり、図3は昇降台を
最大高さ位置に持ち上げた状態を示す側面図であり、図
4は昇降台を最大高さ位置にまで持ち上げた状態を示す
背面図である。
【0010】先ず、図中符号1はトラックの車体であ
り、車体1の前後左右にはそれぞれ前輪2と後輪3が軸
支してある。前輪2の上部にはキャビン4が設けてあ
り、さらに車体1の中央と後端の左右にはそれぞれアウ
トリガー5が側面方向に張り出せるように固定してあ
る。前記車体1の上面には昇降機構6が載置してあり、
昇降機構6の上部には昇降台7が固着してあり、この昇
降台7の周囲には落下防止のための手摺り8が設けてあ
る。
【0011】前記昇降機構6は四本の伸縮ブーム体から
構成されており、それぞれの伸縮ブーム体は中段ブーム
10、11、12、13と下段ブーム15、16、1
7、18と上段ブーム19、20、21、22より構成
されている。従って、中段ブーム10、下段ブーム1
5、上段ブーム19により一本の伸縮ブーム体が、中段
ブーム11、下段ブーム16、上段ブーム20によって
一本の伸縮ブーム体が、中段ブーム12、下段ブーム1
7、上段ブーム21によって一本の伸縮ブーム体が、中
段ブーム13、下段ブーム18、上段ブーム22によっ
て一本の伸縮ブーム体がそれぞれ構成されている。そし
て、四本の伸縮ブーム体は二本一組とし、中段ブーム1
0と中段ブーム11が一つの組合せとなり、中段ブーム
12と13が一つの組合せとなっている。このため、中
段ブーム10と中段ブーム11はそれぞれが相対的に回
転できるようにその中央で軸により回転自在に連結され
ており、中段ブーム12と中段ブーム13も中央の軸に
よって相対的に回転自在に連結されている。また、二組
の対向する中央、即ち中段ブーム11と中段ブーム13
の中央の間は持ち上げ軸43によって回動自在に連結さ
せてある。
【0012】そして、下段ブーム15、16、17、1
8の各下端には連結片23、24、25、26が固着し
てあり、車体1の上面後方の左右には固定片31、33
が固着してあり、車体1の上面前方の左右には固定片3
2、34が固定してある。この連結片23に固定片31
をピン連結させ、連結片24に固定片32をピン連結さ
せ、連結片25に固定片33をピン連結させ、連結片2
6に固定片34をピン連結させてある。また、上段ブー
ム19、20、21、22のそれぞれの上端には連結片
27、28、29、30が固定してあり、昇降台7の下
面前方の左右には固定片35、37が固着してあり、昇
降台7の下面後方の左右には固定片36、38が固着し
てある。この連結片27を固定片35にピン連結させ、
連結片28を固定片36にピン連結させ、連結片29を
固定片37にピン連結させ、連結片30を固定片38に
ピン連結させてある。このような構成により、昇降機構
6は側面から見てX字形となるように構成させてある
(図3を参照)。
【0013】また、車体1の上面の前後にはそれぞれ複
数段に伸縮する油圧シリンダー41、42の基部が連結
してあり、油圧シリンダー41、42から伸びるシリン
ダーロッドの先端は持ち上げ軸43に連結させてある。
このため、両油圧シリンダー41、42は車体1との関
係で、側面から見て逆V字形となるように設定させてあ
り、油圧シリンダー41と42に供給する油圧量を同期
させることで、両油圧シリンダー41、42は常時逆V
字形となるように伸長し、両者の先端の連結点である持
ち上げ軸43は車体1に対して垂直方向に上昇するよう
に制御されている。
【0014】また、車体1の上面に固定された固定片3
1と32の間隔及び固定片33、34の間隔は、昇降台
7の下面に固定させた固定片35と36の間隔及び固定
片37、38の間隔と同一なるように設定してある。こ
の長さが等しいことから、中段ブーム10〜13より下
段ブーム15〜18及び上段ブーム19〜22が同一速
度で上昇して引き出されることで、側面から視て中段ブ
ーム10〜13、下段ブーム15〜18、上段ブーム1
9〜22、車体1、昇降台7は上下に2つの二等辺三角
形を形成し、常にX字形を形成するように構成されてい
る。さらに、車体1の上面であって、固定片32の側面
に接近する位置には角度検知器85が固定してある。こ
の角度検知器85は下段ブーム16の水平からの角度を
検知し、その角度を電気信号として出力できるものであ
り、その構成に付いては後述する。
【0015】次に、図5、図6、図7は前述した四本あ
る伸縮ブーム体の内部の構成を示すものであり、具体的
には四本の伸縮ブーム体の代表例として中段ブーム10
の内部構造を示してある。なお、他の中段ブーム11、
12、13の内部構造も同一の構成であり、この図示し
た構成と相違ない。
【0016】この中段ブーム10は薄肉鋼板を折り曲げ
て形成したもので、断面ロ字形をしていてその長さ方向
に内部中空の構造をしており、この中段ブーム10の一
端(図5で右側)からは下段ブーム15が摺動自在に挿
通してある。この下段ブーム15は薄肉鋼板を折り曲げ
て断面ロ字形をしていてその長さ方向に内部中空の構造
をしており、この下段ブーム15内には中段ブーム10
の他端(図5で左側)から挿入された上段ブーム19が
摺動自在に挿通してある。そして、中段ブーム10の両
端側面には扇形をした軸支片44、45がそれぞれ固着
してあり、この軸支片44、45にはそれぞれ一対のガ
イドローラーローラー46、47が上下に回転自在に軸
支してある。この一対のローラー46、46の間に下段
ブーム15の上下面を接触させてあり、これらのローラ
ー46、46によって下段ブーム15は円滑に中段ブー
ム10より摺動されるようになっている。また、一対の
ローラー47、47の間に上段ブーム19の上下面を接
触させてあり、これらのローラー47、47によって上
段ブーム19は円滑に下段ブーム15より摺動されるよ
うに保持している。そして、下段ブーム15の下面に
は、その長さ方向に沿ってラック52が固着してあり、
このラック52には軸支片44に軸支したピニオン53
の歯面が噛み合わせてある。
【0017】また、中段ブーム10の下部であって、軸
支片45に接近した位置にはギアボックス48が固着し
てあり、このギアボックス48の内部には2個のスプロ
ケットホイール49、50が軸支させてある。そして、
前記下段ブーム15の先端(中段ブーム10内での最奥
位置)と上段ブーム19の先端(中段ブーム10内での
最奥位置)にはチェーン51の両端が接続してあり、こ
のチェーン51の途中は前記スプロケットホイール4
9、50の外周にS字形になるように巻き廻されてい
る。このチェーン51によって、下段ブーム15と上段
ブーム19とは中段ブーム10から引き出される移動量
が規制され、中段ブーム10の両端から下段ブーム15
と上段ブーム19とが同一の伸縮量によって摺動されて
いる。
【0018】次に、図6は図5におけるX−Xを矢視し
た断面構造を示したものである。この図6では、中段ブ
ーム10の両側に固着された軸支片44間にシャフト5
4が回転自在に軸支され、このシャフト54の中央には
ピニオン53が固着してある。このピニオン53の歯面
には、下段ブーム15の長さ方向に沿って固着してある
ラック52に噛み合わせてある。また、シャフト54の
側方であって、軸支片44より外側にはスプロケットホ
イール55が固着してある。
【0019】また、図7は前記二本一組となった伸縮ブ
ーム体の中央付近の断面を示すものである。中段ブーム
10の中央の外周には帯状となった保持体59が巻き付
けて固着してあり、この保持体59の中段ブーム11に
対向する側面には円筒形をしたカラー58が固着してあ
る。そして、他方の伸縮ブーム体を構成する中段ブーム
11の中央の外周にも帯状の保持体60が巻き付けて固
着してあり、この保持体60の側面であって中段ブーム
10と対向する側面には、段差のある円柱形をした連結
軸14が固着してある。この連結軸14は前記カラー5
8の内部に挿入され、カラー58と連結軸14によって
中段ブーム10と中段ブーム11は相対的に回転できる
ように組み合わされている。また、連結軸14の先端外
周には溝状をした係合溝62が形成してあり、この係合
溝62には係合片63が噛み合わせてあり、この係合片
63はネジ64によってカラー58に固着してある。こ
の係合片63が係合溝62に噛み合わされることによ
り、中段ブーム10は中段ブーム11より引き離れるこ
となく、両者は回転自在に保持される。また、連結軸1
4の中央には円筒形をしたカラー65が挿通してあり、
このカラー65は連結軸14とは回転自在になるように
軸支してあり、このカラー65の外周には間隔を置いて
2つのスプロケットホイール66、67が固着してあ
る。
【0020】また、中段ブーム11の外周に固着してあ
る保持体60の側面であって、他の中段ブーム12と対
向する側面(連結軸14とは反対の側面)には円筒形を
した支軸61が固着してある。この支軸61は持ち上げ
軸43に形成した摺動孔の空間に回転自在に挿入され、
支軸61と持ち上げ軸43は相対的に回動できるように
なっている。このような構成により、中段ブーム10、
11及び他の組の中段ブーム12、13とは、連結軸1
4、持ち上げ軸43を回転中心としてそれぞれが相対的
に逆方向に回転し、かつ四本の伸縮ブーム体が一定の間
隔を維持するように組み立てられている。
【0021】次に、図8は、前記一組の伸縮ブーム体で
ある中段ブーム10と11の間に設けられた同期機構を
示すものであり、この同期機構により下段ブーム15、
16が中段ブーム10、11から摺動される伸び量を規
制されるものである。
【0022】図7で示したように、カラー65の外周に
はスプロケットホイール66、67が固着してあり、中
段ブーム10の下端に軸支したシャフト54の一端には
スプロケットホイール55が固着してある。そして、ス
プロケットホイール66とスプロケットホイール55の
間にはチェーン76が巻き廻してある。また、シャフト
54の中央にはピニオン53が固着してあり、このピニ
オン53は下段ブーム15の下面の長さ方向に沿って固
着したラック52に噛み合わせてある。他の中段ブーム
11に挿通された下段ブーム16の下面の長さ方向には
ラック70が固着してあり、このラック70にはピニオ
ン71が噛み合わせてある。そして、下段ブーム16の
下端にはシャフト72が回転自在に軸支してあり、この
シャフト72の中央にはピニオン71が固着してあり、
シャフト72の他端には歯車73が固着してある。この
歯車73には歯車74が噛み合わせてあり、歯車74と
同軸にスプロケットホイール75が連結してある。そし
て、スプロケットホイール75とスプロケットホイール
67の間にはチェーン77が巻き廻してある。
【0023】このような構成のため、カラー65が回転
するとスプロケットホイール66、67は同一の回転角
度で回転し、チェーン76、77は同一の移動速度で廻
され、チェーン76、77の回転はスプロケットホイー
ル55とスプロケットホイール75に伝えられる。この
スプロケットホイール55が回転するとシャフト54よ
りピニオン53を回転させ、ピニオン53がラック52
を駆動することから、ラック52すなわち下段ブーム1
5が中段ブーム10より引き出されることになる。ま
た、スプロケットホイール75が回転されると歯車74
が従動し、同時に歯車73が逆方向に回転することにな
り、歯車73の回転はシャフト72を介してピニオン7
1に伝えられ、結果として、ラック70すなわち下段ブ
ーム16が中段ブーム11より引き出される。この連動
の作用により、下段ブーム15と下段ブーム16はそれ
ぞれ同一速度で中段ブーム10、11より引き出される
ことになる。
【0024】そして、図9は、前述の下段ブーム15、
16が中段ブーム10、11より引き出されるための同
期機構の構成のみを図示したものである。
【0025】次に、図10は二本一組となった伸縮ブー
ム体における各部の連動の構成を具体的に示したもので
ある。前述の中段ブーム10の内部では下段ブーム15
と上段ブーム19とはそれぞれの上端と下端がチェーン
51によって連結されており、チェーン51はスプロケ
ットホイール49、50によってS字形を描くように巻
き廻されている。このため下段ブーム15が中段ブーム
10より引き出されるとチェーン51により上段ブーム
19が引っ張られ、結果として下段ブーム15と上段ブ
ーム19が中段ブーム10より引き出される移動量は同
一となる。また、他方の中段ブーム11の内部では下段
ブーム16と上段ブーム20とはそれぞれの上端と下端
がチェーン80によって連結されており、チェーン80
はスプロケットホイール78、79によってS字形を描
くように巻き廻されている。このため下段ブーム16が
中段ブーム11より引き出されるとチェーン80により
上段ブーム20が引っ張られ、結果として下段ブーム1
6と上段ブーム20が中段ブーム11より引き出される
移動量は同一となる。このようにして、図8、図9の構
成と共にチェーン76、77、51、80のそれぞれが
連動することで、中段ブーム10、11から引き出され
る下段ブーム15、16、上段ブーム19、20の移動
量は全て同一となる。このため、X字形を形成する二本
の伸縮ブーム体が放射状に伸長する量はそれぞれが同一
となり、昇降台7は車体1に対して垂直上方に上昇する
ととなる。
【0026】次に、図11は図1、図2、図3で外観を
示した角度検知器85の内部の構造を示したものであ
る。この角度検知器85の内部は空洞であり、その下部
の平板状をしている基台87は車体1の上面であって固
定片32に接近した位置に固定してある。さて、この固
定片32には連結軸86が回動自在に軸支させてあり、
この連結軸86には下段ブーム16の下端にある連結片
24が固着してあり、連結片24と連結軸86は一体と
なって回動するようになっている。この連結軸86は基
台87の方向に延長しており、連結軸86の先端は角度
検知器85内に挿入されている。また、前記基台87の
中央の上面にはややC字形をして、その外周には抵抗線
を巻き付けた抵抗体88がその開口の軸線を水平となる
ように固定してあり、この抵抗体88の中心軸には前記
連結軸86がその軸線を一致させて挿通してある。そし
て、連結軸86の先端には導電性のある接触子89がそ
の軸線と直角方向に向けて固着してあり、この接触子8
9の側面は抵抗体88の周面に接触させてある。この構
成により、連結軸86が回動すると接触子89が抵抗体
88と接触する位置が変動し、連結軸86の角度、すな
わち下段ブーム16の角度が抵抗値の変化となってアナ
ログ信号として出力される。このような連結軸86、抵
抗体88、接触子89により角度検知器85が形成され
ている。
【0027】そして、図12は本実施例における荷重検
知のための電気回路、および荷重を検知した場合の警報
手段の構成を示すブロック図である。この構成におい
て、一方の油圧シリンダー41にはその圧力室側に圧力
油を供給するための圧力路91が連通してあり、この圧
力路91は車体1に収納してある図示しない油圧ポンプ
に連通させてある。この圧力路91の途中はその油路を
分岐させてあり、分岐した油路には圧力の変化を電気信
号に変換する油圧検知器92が接続してある。この油圧
検知器92には、例えばブルドン管で可変抵抗器を摺動
させるものや、圧力で変形する膜面にストレーンゲージ
を張り付けた構成で良く、圧力路91内の圧力が変動す
ることによりアナログ電気信号が出力されるものでよ
い。そして、この油圧検知器92の出力はA/D(アナ
ログ/デジタル)変換回路93に伝えられてアナログ信
号からデジタル信号に変換され、そのデジタル信号の出
力は荷重判別回路95に入力している。
【0028】前述の角度検知器85の内部に収納した抵
抗体88と接触子89による抵抗値の変化はアナログ信
号として高さ変換回路94に入力しており、接触子89
が抵抗体88に接触する位置(これは連結軸86の角度
位置であり、同時に下段ブーム16の角度位置に対応し
ている)におけるアナログ信号により高さ変換回路94
は昇降台7の現在の高さを演算してデジタル信号として
出力する。この高さ変換回路94により、下段ブーム1
6の現在の角度から所定の計算式で演算された昇降台7
の現在の高さの信号は荷重判別回路95と過負荷判別回
路97にそれぞれ入力している。荷重判別回路95には
前述のように、A/D変換回路93と高さ変換回路94
からの二つの検知信号が入力しており、荷重判別回路9
5は両信号によりその状態の時の昇降台7に加えられて
いる荷重を判別するものであり、荷重判別回路95には
荷重曲線記憶回路96とデーター交換できるようにバス
で接続してある。この荷重曲線記憶回路96には、予め
実験結果に基づいて昇降台7の高さと圧力路91内の圧
力の相関関係による荷重の複数の曲線が記憶させてあり
(図13の曲線を参照)、例えばROM(リードオンリ
ーメモリー)のような構成である。
【0029】そして、荷重判別回路95で判別した昇降
台7の荷重の電気信号は過負荷判別回路97に入力して
おり、この過負荷判別回路97には同時に高さ変換回路
94の出力信号が入力している。この過負荷判別回路9
7はその高所作業車の昇降台7に加えられた荷重で高所
作業車が転倒しない安全な基準値の範囲内であるかを判
断するものであり、この過負荷判別回路97には基準値
記憶回路98とバスによって接続してある。この基準値
記憶回路98は、設計計算により予め算定したその高所
作業車の昇降台7の高さに対する安全な標準荷重を記憶
させたものであり、例えば標準荷重値をROM(リード
オンリーメモリー)に記憶させた構成であってよい。
【0030】この過負荷判別回路97の出力信号は高所
作業車がどの状態にあるかを判別する状況判別回路99
に入力しており、状況判別回路99にはこの高所作業車
を操作するためのレバー、スイッチを搭載した操作盤1
00からの信号が入力している。そして、状況判別回路
99の出力は動作停止回路101と警報回路102にそ
れぞれ入力しており、警報回路102には音声合成機能
が収納してあり、この警報回路102には危険を報知す
るためのスピーカー103が接続してある。また、動作
停止回路101は、例えば油圧ポンプからの油圧シリン
ダー41、42へ圧力油の供給を強制的に停止させた
り、油圧シリンダー41、42の圧力室にある圧力油を
排出させて昇降台7を強制的に下降させたりする手段で
あってよい。
【0031】また、図13は前述した荷重曲線記憶回路
96に記憶させてあるデーターを図示したものである。
この記憶させたデーターは昇降台7に加えられた荷重に
おける圧力油の圧力と昇降台7の高さの関係を示す複数
の曲線から成り、このグラフでは横軸には昇降台7の高
さが、縦軸には油圧シリンダー41の内部に供給された
圧力油の圧力値が目盛られている。そして、このグラフ
では昇降台7に加えられた各荷重における昇降台7の高
さ位置とその高さにおける圧力油の圧力値の相関関係が
記憶されていて、昇降台7の高さと圧力油の圧力値によ
り荷重を判断できることになる。例えば、昇降台7の高
さをHとし、圧力油の圧力値をPとすれば、両者の交点
に位置した曲線の荷重が昇降台7に加えられている荷重
となる。この図13では、HとPの交点にある曲線に該
当し、昇降台7には100Kgの荷重が加えられている
ことになる。
【0032】次に、本実施例の作用について説明する。
【0033】先ず、昇降台7が最下位置にある図2の状
態より昇降機構6を全伸長させ、昇降台7を最大の高さ
位置、すなわち図1、図3、図4の状態に持ち上げる作
用に付いて説明する。この図2の状態において、各油圧
シリンダー41、42は縮小しており、下段ブーム1
5、16、17、18、上段ブーム19、20、21、
22はぞれぞれ中段ブーム10、11、12、13の内
部に収納されている。このような状態であっては、中段
ブーム10、11、12、13は図2に示すようにそれ
ぞれが平行でかつ水平方向に配置されており、昇降台7
は最下位置に位置している。この図2の状態より昇降台
7を持ち上げるには、車体1内に収納された図示しない
油圧ポンプを駆動し、油圧シリンダー41、42の圧力
室内に圧力油を供給する。油圧シリンダー41、42に
圧力油が供給されるとそれらのシリンダーロッドは伸長
するので、油圧シリンダー41、42のシリンダーロッ
ドの先端に連結された持ち上げ軸43が上方に向けて持
ち上げられる。この持ち上げ軸43の持ち上げの際に
は、両油圧シリンダー41、42は同一の伸長量で伸び
るため、両油圧シリンダー41、42は逆V字形となっ
て左右から山形に盛り上がり、持ち上げ軸43は車体1
に対して垂直上方に持ち上げられる。
【0034】前述したように、下段ブーム15の先端は
連結片23で固定片31に連結され、下段ブーム16の
先端は連結片24で固定片32に連結され、下段ブーム
17の先端は連結片25で固定片33に連結され、下段
ブーム18の先端は連結片26で固定片34に連結され
ていることから、この持ち上げ軸43が持ち上げられて
各中段ブーム10、11、12、13がそれぞれ持ち上
げられると各下段ブーム15、16、17、18はそれ
ぞれ中段ブーム10、11、12、13の下端より引き
出されることになる。
【0035】図5で示すように、この下段ブーム15が
中段ブーム10から下方に引き出されると、ラック52
がラック52を回転させながら下段ブーム15はローラ
ー46に案内されて引き出される。この下段ブーム15
が中段ブーム10から引き出されると、その上端に連結
したチェーン51を引張り、このチェーン51はスプロ
ケットホイール49、50を回転させながらS字形に移
動し、上段ブーム19を図5中において左方向に引き出
すことになる。このため、上段ブーム19はチェーン5
1の引張りによりローラー47に案内されながら中段ブ
ーム10の上端より引き出され、下段ブーム15と上段
ブーム19が中段ブーム10の上下端より引き出される
速度はチェーン51によって同調され、両者の引出し量
は同一となる。
【0036】この引出しの動作と同時に、前述のラック
52は下段ブーム15の移動によってピニオン53を回
転させているので、その回転力は図6で示すようにシャ
フト54、スプロケットホイール55を回転させ、次い
で図8で示すようにチェーン76、スプロケットホイー
ル66及びカーラー65を回転させることになる。この
ため、カーラー65と同軸に固定されているスプロケッ
トホイール67は従動され、チェーン77、スプロケッ
トホイール75、歯車74、73、シャフト72、ピニ
オン71を従動させることになる。そして、ピニオン7
1に噛み合わせたラック70が下段ブーム16を図8中
において下方に引き出すように作用し、中段ブーム11
の下端より下段ブーム16は下方に引き出される。こう
して、一組の伸縮ブーム体において対応する下段ブーム
15と16の移動が同時に作動し、中段ブーム10に対
して下段ブーム15が引き出される量と、中段ブーム1
1に対して下段ブーム16が引き出される量は同一とな
る。
【0037】このような作動により一組の伸縮ブーム体
を構成する下段ブーム15、16、上段ブーム19、2
0が中段ブーム10、11の両端にある開口より摺動し
て引き出され、しかも各下段ブーム15、16、上段ブ
ーム19、20の伸長量が同期する。この動作を説明し
たのが図10であり、下段ブーム15が中段ブーム10
に対して引き出されると同時に、チェーン76、77を
介して下段ブーム16が中段ブーム11より引き出さ
れ、この下段ブーム15が中段ブーム10より下方に引
き出されると同時に、チェーン51によって上段ブーム
19が中段ブーム10の上端より押し出され、さらに、
中段ブーム11より下段ブーム16が下方に引き出され
ることにより、チェーン80を介して上段ブーム20が
中段ブーム11の上端開口より押し出されることにな
る。このような各部の連動により、カーラー65を回動
の中心として中段ブーム10、11は逆方向に回動し、
同時に両端の各開口からは下段ブーム15、16、上段
ブーム19、20が同じ移動速度で引き出されることと
なり、中段ブーム10、11、下段ブーム15、、上段
ブーム19、20によって形成された伸縮ブーム体は側
面から見てX字形となるように変形する。この連動の動
作において、上段ブーム19、20の上端はそれぞれ連
結片27、28を介して昇降台7の下面に固定してある
固定片35、36に連結させてあり、両固定片35、3
6の間隔は変動しないため、図3で示すように昇降機構
6により昇降台7は上方に持ち上げられる。
【0038】なお、この連動の機構は他の組の伸縮ブー
ム体における中段ブーム12、13、下段ブーム17、
18、上段ブーム20、22でも全く同一の作動を行
い、昇降台7は水平に保持されながら車体1に対し垂直
方向に持ち上げられることになる。このようにして昇降
機構6がその中心にある持ち上げ軸43を中心として上
下から圧縮されて平行となった状態から放射状をしたX
字形に拡大して変形することで、高所作業車としての作
用を発揮することになる。
【0039】次に、このように昇降台7が上昇の動作を
行なう際には、昇降台7を上昇させる油圧シリンダー4
1には圧力路91から圧力油が供給されており、この圧
力油の圧力は油圧検知器92によって常時検知されてい
る。この油圧検知器92では圧力路91内の圧力を検知
してアナログの電気信号としてA/D変換回路93に伝
え、A/D変換回路93は圧力路91内の圧力油の圧力
に対応するデジタル信号に変換して出力し、A/D変換
回路93の出力は荷重判別回路95に伝えられる。
【0040】さて、油圧シリンダー41、42の作動に
より、中段ブーム10、11、12、13が持ち上げら
れると、下段ブーム15、16、17、18が水平とな
った状態から俯仰して傾斜させられる。この俯仰の動作
において、下段ブーム16の下部に固定してある連結片
24は連結軸86と共に固定片32に対して回動するこ
とになる。この回動において、固定片32には連結軸8
6が回転自在に挿通してあり、連結軸86は連結片24
と固着してあるため、下段ブーム16が回動する回転角
は連結軸86の回転角と同一となる。この連結軸86が
回動すると接触子89も回転させられ、接触子89が抵
抗体88と接触する位置が変化する。このため、抵抗体
88と接触子89の間における電位(例えば直流電圧)
は下段ブーム16の回転角度の変化と比例することにな
り、この電位の変化は角度検知器85の検知信号として
高さ変換回路94に出力される。そして、高さ変換回路
94の内部では、入力してきた角度検知器85からの角
度検知信号であるアナログ信号を予め設定してある計算
式で演算し、連結軸86の回転角度における昇降台7の
高さ位置を算出する。この高さ変換回路94での演算
は、三角関数を利用したもであり、固定片31と32の
間隔を基準(一定であるため)としてその時の連結軸8
6の角度で演算すれば容易に算出することができる。
【0041】このようにして算出された昇降台7の高さ
位置の演算結果は、荷重判別回路95と過負荷判別回路
97に伝えられる。この荷重判別回路95には前述のA
/D変換回路93からの信号も入力しており、荷重判別
回路95では2つの信号を基準にして荷重曲線記憶回路
96とデーター交換し、その時に昇降台7に加えられて
いる荷重を決定する。この昇降台7に加えられている荷
重を判別するには、荷重曲線記憶回路96に記憶させて
ある当該荷重における圧力油の圧力値と昇降台7の高さ
の関連による曲線を利用することにより行なう(図13
を参照)。すなわち、油圧シリンダー41に加えられて
いる圧力油の圧力値とその時の昇降台7の高さにより、
両者の値の交点に位置する曲線の荷重がその時に昇降台
7に加えられている荷重であると判断する。そして、荷
重判別回路95で判断された荷重の信号は過負荷判別回
路97に伝えられる。
【0042】この過負荷判別回路97には、その時にお
ける昇降台7の荷重の信号と、高さ変換回路94による
昇降台7の高さ位置の信号が入力しており、過負荷判別
回路97では両信号からその時の昇降台7の高さ位置に
おける危険な限界荷重値を判別する。すなわち、過負荷
判別回路97には基準値記憶回路98とバスで接続され
ており、過負荷判別回路97に入力した荷重信号と高さ
信号を基にして基準値記憶回路98との間でデーター交
換し、現在の荷重が昇降台7のその高さにおける安全基
準の荷重値の範囲内であるかを判別する。この処理で
は、昇降台7の転倒防止を図るものであり、高所作業車
では同じ荷重が昇降台7に加えられていたとしても、昇
降台7の高さが低い場合には転倒の危険が少ないが、昇
降台7が高い位置にあれば重心が上方に移動して転倒す
る危険が高くなるからである。このような重心位置の変
動による転倒の危険性を予測するため、基準値記憶回路
98には昇降台7の高さにおける安全な荷重の範囲を基
準値として記憶させてある。そして、高さ信号と荷重信
号によってこの基準値の範囲から外れた時には、過負荷
判別回路97は昇降台7の重心位置が高くなり、高所作
業車が転倒の恐れがあると判断して緊急信号を状況判別
回路99へ出力する。
【0043】この過負荷判別回路97からの緊急信号は
状況判別回路99に伝えられるが、状況判別回路99で
は操作盤100からの信号により、昇降台7が上昇或い
は下降の操作が行なわれていない状態の時にのみ過負荷
判別回路97の緊急信号を動作停止回路101と警報回
路102に伝える。すなわち、高所作業車の操作盤10
0にある操縦機器を作業員が操作していて、昇降台7が
上昇又は下降の運動を行なっている場合に緊急の停止或
いは強制下降の動作を行なわせると作業員に不安感を抱
かせるからである。そして、緊急信号が動作停止回路1
01に伝えられると、油圧ポンプから油圧シリンダー4
1、42へ供給していた圧力油を排出し、強制的に油圧
シリンダー41、42を縮小させる。油圧シリンダー4
1、42の縮小に伴い、昇降機構6はそのX字形となっ
た状態から上下の高さを縮小させ、昇降台7を転倒しな
い安全な高さまで下降させる。同時に、警報回路102
では内蔵した音声合成機能により、例えば『荷重が安全
基準よりも超過しています。』などの作業員に注意を喚
起する音声をスピーカー103より発声させる。これに
より、昇降台7に搭載した人員や資材が過荷重であるこ
とを作業員に報知し、作業員は危険な状態にあることを
聴覚により判断することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、高
所作業車における作業台に加えられた荷重を下段ブーム
の角度と油圧シリンダーに供給している圧力油の圧力値
によって判別することができ、角度と圧力油のそれぞれ
の検知機構(センサー)は車体側に設置することができ
る。このため、各種の機構が集中している車体側に検知
機構があるため、検知機構と他の機構との結線の長さを
極力短くすることができる。また、昇降台の付近に荷重
検知機構を設ける必要が無いため、昇降台から車体まで
の間に長い信号線を配置する必要が無くなり、昇降機構
の伸縮動作のために信号線を弛ませたり巻き取るために
機構が不要となる。さらに、上段ブームの先端と昇降台
は遊びを持たせずに強固に連結することができ、昇降台
を確実に保持することができる。また、荷重検知のため
の機構が低い車体に設置できるため、製造が容易であ
り、日常の保守が容易となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高所作業車をトラックに搭載した実施
例を示す斜視図である。
【図2】同上の昇降台を最下位置に降下した状態を示す
側面図である。
【図3】同上の昇降台を最大高さ位置に持ち上げた状態
を示す側面図である。
【図4】同上の昇降台を最大高さ位置に持ち上げた状態
を示す背面図である。
【図5】本発明の実施例における伸縮ブーム体の内部構
造を示す側断面図である。
【図6】同上の図5におけるX−Xを矢視した伸縮ブー
ム体の縦断面図である。
【図7】同上の伸縮ブーム体の中央における連結機構を
示す縦断面図である。
【図8】同上の伸縮ブーム体の同期機構の構成を示す一
部を破断した斜視図である。
【図9】同上の伸縮ブーム体の同期機構の構成のみを取
り出した説明図である。
【図10】同上の伸縮ブーム体全体の同期機構を示すス
ケルトン図である。
【図11】本実施例による角度検知器の構成を示すスケ
ルトン図である。
【図12】本実施例における判別及び緊急制御のための
処理回路を示すブロック図である。
【図13】本実施例における圧力油の圧力と昇降台の高
さから荷重を判別するために、記憶回路に記憶させた曲
線を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車体 6 昇降機構 7 昇降台 10 中段ブーム 11 中段ブーム 12 中段ブーム 13 中段ブーム 15 下段ブーム 16 下段ブーム 17 下段ブーム 18 下段ブーム 19 上段ブーム 20 上段ブーム 21 上段ブーム 22 上段ブーム 41 油圧シリンダー 42 油圧シリンダー 53 ピニオン 55 スプロケットホイール 66 スプロケットホイール 67 スプロケットホイール 71 ピニオン 75 スプロケットホイール 76 チェーン 77 チェーン 85 角度検知器 92 油圧検知器 93 A/D変換回路 94 高さ変換回路 95 荷重判別回路 96 荷重曲線記憶回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の内部中空の中段ブームをそれぞれ
    のやや中央でX字形に回転自在に連結し、それぞれの中
    段ブーム内にはそれぞれの端部で伸縮する上段ブームと
    下段ブームを摺動自在に挿通し、下段ブームの各端部は
    基台に間隔を置いて軸着し、上段ブームの各端部は昇降
    台に間隔をおいて軸着し、中段ブームを上下動させるこ
    とで上段ブームと下段ブームをそれぞれ中段ブームより
    同期して摺動させることにより昇降台を水平に維持しな
    がら上下動させることができる高所作業車において、ブ
    ームの角度を検知する角度検知器と、昇降台を上下動さ
    せる油圧シリンダーへの供給圧力を検知する油圧検知器
    とからの検知信号によりその供給圧力における昇降台の
    高さから昇降台に加えられている荷重を判別することが
    できる高所作業車の荷重検出方法。
  2. 【請求項2】 昇降台に加えられた特定の荷重における
    供給圧力と昇降台の高さの関連を予め測定しておき、角
    度検知器からの検知信号で昇降台の高さを知り、その時
    点での昇降台の高さとその時点での油圧検知器からの検
    知信号により対応する荷重を判別できるようにしたこと
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の高所作業車の
    荷重検出方法。
  3. 【請求項3】 角度検知器からの検知信号と油圧検知器
    からの検知信号により昇降台に加えられている荷重を判
    別し、その加えられている荷重が基準値以上であれば、
    危険荷重であることを報知すると共に昇降の機能を停止
    させることを特徴とする特許請求の範囲第1、2項に記
    載高所作業車の荷重検出方法。
  4. 【請求項4】 一対の内部中空の中段ブームをそれぞれ
    のやや中央でX字形に回転自在に連結し、それぞれの中
    段ブーム内にはそれぞれの端部で伸縮する上段ブームと
    下段ブームを摺動自在に挿通し、下段ブームの各端部は
    基台に間隔を置いて軸着し、上段ブームの各端部は昇降
    台に間隔をおいて軸着し、中段ブームを上下動させるこ
    とで上段ブームと下段ブームをそれぞれ中段ブームより
    同期して摺動させることにより昇降台を水平に維持しな
    がら上下動させることができる高所作業車において、車
    体側に設けられてブームの角度を検知する角度検知器
    と、昇降台を上下動させるための油圧シリンダーの圧力
    路に接続されて供給圧力を検知する油圧検知器と、角度
    検知器からの信号により昇降台の高さを判別する高さ判
    別手段と、高さ判別手段と油圧検知器からの信号により
    対応する荷重を判別する荷重判別回路と、昇降台の高さ
    と油圧シリンダーの供給圧力における荷重曲線を記憶さ
    せてあり、荷重判別回路と相互にデーター交換できる荷
    重曲線記憶回路とから構成されたことを特徴とする高所
    作業車の荷重検出装置。
  5. 【請求項5】 荷重曲線記憶回路には、昇降台に加えら
    れた荷重によって昇降台の高さと油圧シリンダーの供給
    圧力の相関関係の曲線をそれぞれの荷重において記憶さ
    せてあることを特徴とする特許請求の範囲第4項記載に
    高所作業車の荷重検出装置。
  6. 【請求項6】 高さ判別手段と荷重判別回路からのそれ
    ぞれの信号を入力した過負荷判別回路と、過負荷判別回
    路と相互にデーター交換でき、昇降台のその高さにおけ
    る安全荷重を記憶させた基準値記憶回路とから構成さ
    れ、高さ判別手段による昇降台の高さとその時の荷重判
    別回路からの昇降台の荷重を基準値記憶回路に記憶させ
    た基準値と比較して、危険の荷重となった時に過負荷で
    あることを判別させることを特徴とする特許請求の範囲
    第4、5項記載に高所作業車の荷重検出装置。
  7. 【請求項7】 過負荷判別回路からの信号と高所作業車
    の操作状況を検知した信号を入力した状況判別回路によ
    り、高所作業車の操作が行なわれておらず、昇降台に加
    えられた荷重が安全な荷重の基準値よりも越えている場
    合に高所作業車の動作を停止させると共に警報を発する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第4、5、6項記載に
    高所作業車の荷重検出装置。
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