JPH06285510A - 圧延機 - Google Patents

圧延機

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JPH06285510A
JPH06285510A JP10506593A JP10506593A JPH06285510A JP H06285510 A JPH06285510 A JP H06285510A JP 10506593 A JP10506593 A JP 10506593A JP 10506593 A JP10506593 A JP 10506593A JP H06285510 A JPH06285510 A JP H06285510A
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rolls
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英夫 松村
Hisashi Honjo
恒 本城
Yoichi Kira
洋一 雲英
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧延製品の表面の光沢の調整が簡単にでき、
形状制御や平坦度向上などを図ることができる圧延機を
提供すること。 【構成】 無駆動の上下作業ロール11,12を、これ
を支持する駆動中間ロール13,14を介して駆動して
圧延する6段式の圧延機10の前記作業ロール11,1
2を上下独立にそれぞれオフセット量xu ,xd を変更
可能に構成する。そして、上下作業ロール11,12の
オフセット量xu ,xd を独立して変えることで、ロー
ル表面の潤滑性を変えて圧延製品の表面の光沢の制御を
可能とする。また、上下のオフセット量xu ,xd を別
々に変えて上下作業ロール11,12の撓み量を変え、
ロールクラウンを変えて形状制御を行うようにするとと
もに、作業ロール11,12間で圧延材Wを曲げるよう
にし、レベリング効果を得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小径の作業ロールを
中間ロールまたは控ロールを介して駆動する形式の圧延
機の改良に関し、上下作業ロールのオフセット量を独立
して変えることができるようにし、製品の光沢の調整や
形状制御等ができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】圧延機には、種々の形式のものが使用さ
れており、たとえば上下作業ロールを小径にした圧延機
では、圧延荷重の低下を図ることや薄板の圧延が可能に
なるなどの利点がある。
【0003】このような作業ロールを小径とした圧延機
では、小径ゆえに作業ロールがモーターの駆動トルクを
伝達できない場合があり、通常、4段圧延機では、控ロ
ールを、6段圧延機では、中間ロールをそれぞれ駆動す
るようにし、摩擦力でワークロールを駆動することが行
われている。
【0004】一方、控ロールや中間ロール等の駆動ロー
ルを介して摩擦力で上下作業ロールを駆動すると、作業
ロールと駆動ロールとの間に生じる摩擦力で作業ロール
が水平面上で撓む恐れがあり、これを防止する必要から
図4に示すように、上下作業ロール1,2を一体として
中間ロール3,4および控ロール5,6に対して同一量
xだけオフセットすることが行われている。
【0005】そして、圧延に当たっては、上下作業ロー
ル1,2の表面に潤滑・冷却装置7,8によって潤滑剤
や冷却剤をスプレーして圧延することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような圧延機で圧
延される製品に対して要求される品質の一つに表面の光
沢がある。
【0007】この圧延製品の光沢は、作業ロール1,2
の表面の潤滑状態に大きく影響され、作業ロール1,2
の表面と圧延材Wとのなす角度Θによって潤滑剤の引き
込み能力が定まり、角度Θが大きくなって潤滑性が悪い
場合には、作業ロール1,2の表面がそのまま製品に写
り光沢が良くなる一方、角度Θが小さくなって潤滑性が
良くなると、製品の光沢が悪くなる。
【0008】そこで、これまでの圧延機では、圧延機の
入側に、上下方向に移動できるロール(図示省略)を配
置し、このロールを上下に移動して作業ロール1,2の
表面と圧延材Wとの成す角度Θを変えることができるよ
うにしている。
【0009】このため、光沢調整用に別にロールを設け
る必要が生じ、圧延機の構造が複雑になるなどの問題が
ある。
【0010】また、小径の作業ロールを備えた圧延機で
も他の圧延機と同様に形状制御性の向上や圧延製品の平
坦度の向上の要求がある。
【0011】この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、圧延製品の表面の光沢の調整が簡
単にでき、形状制御や平坦度向上などを図ることができ
る圧延機を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来技術が有する課
題を解決するためこの発明の圧延機は、無駆動の上下作
業ロールを、これを支持する駆動中間ロールまたは駆動
控ロールを介して駆動して圧延する圧延機において、前
記作業ロールを上下独立にそれぞれオフセット量を変更
可能に構成したことを特徴とするものである。
【0013】また、この発明の圧延機は、前記上下作業
ロールのロールチョックとハウジングとの間に互いに逆
方向の斜面が形成されたオフセット調整部材を介装する
とともに、ハウジング側のオフセット調整部材に外部か
ら操作移動する操作移動機構を設けて構成したことを特
徴とするものである。
【0014】
【作用】この圧延機によれば、無駆動の上下作業ロール
を、これを支持する駆動中間ロールまたは駆動控ロール
を介して駆動して圧延する圧延機の前記作業ロールを上
下独立にそれぞれオフセット量を変更可能に構成するよ
うにしており、上下作業ロールのオフセット量を独立し
て変えることで、表面の潤滑性を変えて表面の光沢の制
御ができるようになる。
【0015】また、上下のオフセット量を別々に変える
ことで上下作業ロールの撓み量を変え、クラウンを変え
て形状制御ができるようになるとともに、作業ロール間
で圧延材が曲げられ、レベリング効果を得ることもでき
る。
【0016】また、この圧延機によれば、前記上下作業
ロールのロールチョックとハウジングとの間に互いに逆
方向の斜面が形成されたオフセット調整部材を介装する
とともに、ハウジング側のオフセット調整部材に外部か
ら操作移動する操作移動機構を設けるようにしており、
操作移動機構でオフセット調整部材を操作することで、
上下を独立して任意のオフセット量に調整することが簡
単にできるようになる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1〜図3はこの発明の圧延機を6段圧
延機に適用した一実施例にかかり、図1は概略構成図、
図2は詳細側面図、図3は上作業ロール中心での水平断
面図である。
【0018】この圧延機10は6段圧延機で構成されて
おり、上下の作業ロール11,12が小径ロールで構成
され、無駆動とされるとともに、これら上下の作業ロー
ル11,12がそれぞれ独立してロール中心のオフセッ
ト量xu ,xd を変えることができるようにしてある。
【0019】これら上下作業ロール11,12を支持す
るため中間ロール13,14および控ロール15,16
が備えられており、中間ロール13,14が図示しない
駆動装置によって回転駆動され、これによって摩擦力を
介して作業ロール11,12が駆動されるようになって
いる。
【0020】このように構成した圧延機10では、上下
作業ロール11,12のロール中心のオフセット量xu
,xd をそれぞれ変え、たとえば図1に示すように、
上作業ロール11のオフセット量xu を大きくし、下作
業ロール12のオフセット量xd を小さくすると、これ
にともなって図1中に示す角度α,βが変化してオフセ
ット角度率α,β(オフセット率:tan α,tan β)も
変化する。
【0021】したがって、圧延機10の入側に設置した
潤滑・冷却装置17,18によって潤滑剤や冷却剤をス
プレーすると、圧延材Wの上下で上下圧延ロール11,
12とのなす角度が異なり、潤滑材や冷却材の引き込み
能力が変化し、これによって圧延材表面の光沢を調整す
ることができる。
【0022】すなわち、上作業ロール11のようにオフ
セット量xu を大きくすると、圧延材Wとロール表面と
の成す角度が大きくなって潤滑性が悪くなり、上作業ロ
ール11の表面がそのまま製品に写り光沢が良くなる一
方、下作業ロール12のようにオフセット量xd を小さ
くすると、圧延材Wとロール表面との成す角度が小さく
なって潤滑性が良くなり、製品の光沢が悪くなる。
【0023】そこで、上下作業ロール11,12のオフ
セット量xu ,xd をそれぞれ独立して変えるようにす
ることで、これまでと異なり製品の表面の光沢を任意に
変えることができるようになり、圧延できる製品の種類
を拡大することができる。
【0024】また、上下の作業ロール11,12のオフ
セット量xu ,xd を独立して変えるようにすること
で、駆動ロールである中間ロール13,14からの摩擦
力による撓みの影響を変えることができ、たとえば図1
のように、上作業ロール11のオフセット量xu を大き
く、下作業ロール12のオフセット量xd を小さくする
と、上作業ロール11の水平面内での撓み量が小さくな
るのに対し、下作業ロール12の撓み量が大きくなる。
【0025】そこで、このような上下作業ロール11,
12の水平面内での撓み量をオフセット量xu ,xd を
変えて変化させると、ロールクラウンを変えることが可
能となり、形状制御に利用することができる。
【0026】さらに、上下の作業ロール11,12のオ
フセット量xu ,xd を独立して変えるようにすること
で、上下作業ロール11,12の接触線がパスラインか
ら上下にずれることになり、上下作業ロール11,12
間を通過する圧延材Wがロール表面に沿って曲げられる
ようになる。
【0027】したがって、この圧延材に加わる曲げによ
ってレベリング効果が期待でき、平坦度を向上すること
ができ、特にタンデム圧延などで繰返して曲げを加える
ようにすれば、製品の平坦度を一層向上することができ
る。
【0028】次に、このような圧延機10の具体的なオ
フセット量を変えるための操作移動機構20について説
明する。
【0029】上下の作業ロール11,12の両端部のロ
ールチョック21とハウジング22との間の圧延材Wの
入側には、流体圧シリンダ23が配置されてハウジング
22に取付けられ、ロッド24でロールチョック21を
押すようになっている。
【0030】一方、上下の作業ロール11,12の両端
部のロールチョック21とハウジング22との間の圧延
材Wの出側には、オフセット調整部材を構成する固定調
整部材25と移動調整部材26が配置されており、互い
に逆方向の斜面が形成され、両方のオフセット調整部材
25,26の斜面を合せることで平行面が形成できるよ
うになっている。そして、固定調整部材25がロールチ
ョック21の側面に固定され、もう一方の移動調整部材
26がハウジング22に圧延材Wの幅方向に摺動可能に
装着されるとともに、幅方向両側の移動調整部材26が
連結ロッド27で連結され、しかも一方の移動調整部材
26に流体圧シリンダ28が連結されて横移動できるよ
うになっている。
【0031】このような機構が上下の作業ロール11,
12のロールチョック21にそれぞれ装備されて操作移
動機構20が構成されている。
【0032】そして、上下作業ロール11,12のロー
ル中心のオフセット量をそれぞれ独立して変える場合に
は、圧延材Wの入側の流体圧シリンダ23のロッド24
によるロールチョック21の押付けを開放した状態と
し、移動調整部材26に連結された流体圧シリンダ28
により移動調整部材26の位置を横移動する。
【0033】すると、移動調整部材26の斜面と固定調
整部材25の斜面により出側のロールチョック21とハ
ウジング22との隙間が変わり、この状態で流体圧シリ
ンダ23のロッド24でロールチョック21を出側のハ
ウジング22に押し付けるようにすることで、ロールチ
ョック21の位置が変わり、オフセット量が変わる。
【0034】このような操作移動機構20を用いること
で、従来のようにスペーサ等を交換すること無く簡単に
オフセット量の調整ができる。
【0035】なお、上記実施例では、6段圧延機に適用
した場合で説明したが、これに限らず4段圧延機やさら
に多段の圧延機に適用することもできる。
【0036】また、この圧延機では、オフセット角度率
α,βを自由に設定できるようにして圧延する設備を含
むが、特に2%以上とするようにすることが好ましい。
【0037】さらに、この発明は上記各実施例に限定す
るものでなく、各発明の要旨を変更しない範囲で各構成
要素に変更を加えるようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】以上、一実施例とともに具体的に説明し
たようにこの発明の圧延機によれば、無駆動の上下作業
ロールを、これを支持する駆動中間ロールまたは駆動控
ロールを介して駆動して圧延する圧延機の前記作業ロー
ルを上下独立にそれぞれオフセット量を変更可能に構成
するようにしたので、上下作業ロールのオフセット量を
独立して変えることで、表面の潤滑性を変えて表面の光
沢の制御が可能となる。
【0039】また、上下のオフセット量を別々に変える
ことで上下作業ロールの撓み量を変え、クラウンを変え
て形状制御ができるようになるとともに、作業ロール間
で圧延材が曲げられ、レベリング効果を得ることもでき
る。
【0040】また、この圧延機によれば、前記上下作業
ロールのロールチョックとハウジングとの間に互いに逆
方向の斜面が形成されたオフセット調整部材を介装する
とともに、ハウジング側のオフセット調整部材に外部か
ら操作移動する操作移動機構を設けるようにしたので、
操作移動機構でオフセット調整部材を操作することで、
上下を独立して任意のオフセット量に調整することが簡
単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の圧延機を6段圧延機に適用した一実
施例にかかる概略構成図である。
【図2】この発明の圧延機を6段圧延機に適用した一実
施例にかかる詳細側面図である。
【図3】この発明の圧延機を6段圧延機に適用した一実
施例にかかる上作業ロール中心での水平断面図である。
【図4】従来の小径作業ロールの圧延機の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
10 圧延機 11,12 上下作業ロール 13,14 駆動中間ロール 15,16 控ロール 17,18 潤滑・冷却装置 20 操作移動装置 21 ロールチョック 22 ハウジング 23 流体圧シリンダ 24 ロッド 25 固定調整部材(オフセット調整部材) 26 移動調整部材(オフセット調整部材) 27 連結ロッド 28 流体圧シリンダ xu ,xd 上下のロール中心のオフセット量 W 圧延材 α,β 上下のオフセット角度率

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無駆動の上下作業ロールを、これを支持
    する駆動中間ロールまたは駆動控ロールを介して駆動し
    て圧延する圧延機において、前記作業ロールを上下独立
    にそれぞれオフセット量を変更可能に構成したことを特
    徴とする圧延機。
  2. 【請求項2】 前記上下作業ロールのロールチョックと
    ハウジングとの間に互いに逆方向の斜面が形成されたオ
    フセット調整部材を介装するとともに、ハウジング側の
    オフセット調整部材に外部から操作移動する操作移動機
    構を設けて構成したことを特徴とする請求項1記載の圧
    延機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012157899A (ja) * 2011-01-14 2012-08-23 Jfe Steel Corp 金属帯の冷間圧延機および冷間圧延方法
JP2020189315A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 スチールプランテック株式会社 圧延機、並びに圧延方法及びワークロールの運用方法
CN113953329A (zh) * 2021-12-17 2022-01-21 张家港市棋瑞德机械制造有限公司 压延扁线自动调节厚度装置
CN114130823A (zh) * 2020-09-04 2022-03-04 山东建筑大学 一种板带箔材轧机工作辊系

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