JPH06284798A - 交流励磁同期機の2次励磁装置 - Google Patents

交流励磁同期機の2次励磁装置

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JPH06284798A
JPH06284798A JP5071547A JP7154793A JPH06284798A JP H06284798 A JPH06284798 A JP H06284798A JP 5071547 A JP5071547 A JP 5071547A JP 7154793 A JP7154793 A JP 7154793A JP H06284798 A JPH06284798 A JP H06284798A
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synchronous machine
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Hiroshi Yokota
浩 横田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 系統電圧維持運転を可能とし、発電器遮断器
の遮断時負荷を軽減できる交流励磁同期機の2次励磁装
置を提供する。 【構成】 通常運転から系統電圧維持運転への運転切替
指令に応じて、運転切替回路25はスベリ回転数設定器
16側に切り替えられ、スベリSを小さくする制御が行
われるとともに、制御切替回路10は無効電力制御回路
24側に切り替えられ、所定の系統電圧−無効電力特性
に基づき、無効電力Qが指令無効電力演算器27におい
て系統電圧VL に応じて指令無効電力が導出され、無効
電力制御回路24よりd軸制御指令が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流励磁同期機の2次
励磁装置に関し、特に熱的および性能上の許容範囲内で
極力無効電力の運転範囲を拡大した可変速交流励磁同期
機の2次励磁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】揚水発電などの発電プラントにおいて、
電力系統における深夜あるいは休日等の軽負荷時の周波
数制御、発電運転時の効率向上あるいは系統安定性の向
上等に対応するため、交流励磁同期機を可変速運転する
方法が提案されている(例えば、電気学会、電力技術研
究会、発表論文「可変速揚水発電システムによる系統安
定化効果のシミュレーション解析」S62,7,27/28 於名古
屋)。図8は従来の可変速交流励磁同期機の原理図であ
り、同図において、81は交流励磁同期機の電機子(固
定子)、82は交流励磁同期機の回転子(2次コイ
ル)、83は交流励磁同期機のシャフトであり、84は
励磁用変圧器、85は励磁用変換器、86は回転位置お
よび回転数検出器、87は励磁用変換器85を制御する
制御器、88は変流器、89は計器用変圧器である。
【0003】一般的に、このような交流励磁同期機を可
変速運転する場合、交流励磁同期機を2次励磁する方法
が採用される。すなわち同期機の回転数が変わっても、
2次励磁により系統周波数と一致するように、スベリ分
すなわち同期速度と実際の回転速度との差だけ、回転子
すなわち2次コイルに流れる界磁(2次)電流の周波数
を補正することにより、系統との並列運転を実現するも
のである。
【0004】図8において、所望の電圧、回転数および
電力になるように、励磁用変換器85を制御器87によ
り制御することにより可変速運転が行われる。なお、こ
の場合の2次励磁装置としては、交流から直接に交流を
発生させるサイクロコンバータ方式や、交流を一旦直流
に変換した後交流を発生させるコンバータおよびインバ
ータで構成する方法などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、このような従
来の交流励磁同期機の2次励磁装置では、発電電動機の
定格力率の範囲内で運転するものであるため、系統電圧
が低下した場合これを定格値許容範囲内に維持できず、
実用上に支障を来す可能性があるという問題がある。ま
た、事故発生等により負荷遮断を実施する場合、出力さ
れている大電力を直接遮断するため発電機遮断器に大き
な負担がかかる等の問題点があった。本発明はこのよう
な課題を解決するためのものであり、系統電圧維持運転
を可能とし、発電器遮断器の遮断時負荷を軽減できる交
流励磁同期機の2次励磁装置を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による交流励磁同期機の2次励磁装置
は、交流励磁同期機の2次電圧を下げるべくスベリが通
常運転時より小さくなるように基準回転数を補正する回
転数補正手段と、所定の系統電圧−無効電力特性に応じ
て系統電圧に応じた指令無効電力を導出し基準無効電力
を補正する無効電力補正手段とを備え、これら補正手段
により補正された回転数および無効電力を用いて強め励
磁側の系統電圧維持運転を行うものである。
【0007】また、2次電流供給に余裕があり、かつ系
統側からの過負荷要求が所定の短時間過負荷限界特性に
基づき許容される時間内である場合には、所定の系統電
圧−無効電力特性に基づき系統電圧に応じた指令無効電
力を導出し基準無効電力を補正する無効電力補正手段を
備え、系統側からの過負荷要求時にはこの補正手段によ
り補正された無効電力を用いて運転限界を越えて強め励
磁側の系統電圧維持運転を行うものである。
【0008】また、交流励磁同期機に供給される2次電
圧および2次電流を検出する検出手段と、この検出手段
の出力と励磁用変換器の出力容量に基づき基準有効電力
における許容運転限界を導出する許容運転限界演算手段
と、この許容運転限界演算手段からの演算結果と所定の
系統電圧−無効電力特性に応じて系統電圧に対応する指
令無効電力を導出し基準無効電力を補正する無効電力補
正手段とを備え、これら補正手段により補正された無効
電力を用いて強め励磁側の系統電圧維持運転を行うもの
である。
【0009】また、q軸制御指令値のみ、またはq,d
軸制御指令値両方の代わりにそれぞれの制御を停止する
零指令値を出力する零指令手段を備え、負荷遮断指令発
令時には発電機遮断器解放と同時あるいはそれ以前に前
記零指令手段により零指令値を出力して有効電力、また
は有効電力、無効電力および出力電圧を絞り込むもので
ある。
【0010】
【作用】従って、回転数補正手段によりスベリが小さく
なるように基準回転数が補正されるとともに、無効電力
補正手段により系統電圧に対応した指令無効電力が導出
され基準無効電力が補正され、これら補正された回転数
および無効電力と、基準有効電力および出力電圧に応じ
て励磁用変換器が制御され、強め励磁側の系統電圧維持
運転が実施される。また、2次電流供給に余裕があり、
かつ系統側からの過負荷要求が所定の短時間過負荷限界
特性に基づき許容される時間内である場合には、運転限
界を越えて強め励磁側の系統電圧維持運転が実施され
る。
【0011】また、許容運転限界演算手段により励磁用
変換器の出力容量内にける運転限界が演算されるととも
に、この演算結果に基づき指令無効電力が導出され基準
無効電力が補正され、これにより強め励磁側の系統電圧
維持運転が実施される。また、負荷遮断指令時には発電
機遮断器の解放と同時あるいはそれ以前に、零指令回路
より零指令値が出力され対応する制御が停止されて、有
効電力または有効電力、無効電力および出力電圧が絞り
込まれる。
【0012】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例である交流励磁同期機の2
次励磁装置の機能ブロック図である。同図において、1
は交流励磁同期機の電機子、2は交流励磁同期機の回転
子、3は交流励磁同期機のシャフト、4は励磁用変換器
用の変圧器である。また、5は交流励磁同期機の出力電
流を検出する変流器、9は交流励磁同期機の出力電圧V
を検出する計器用変圧器、17は変流器5および計器用
変圧器9の出力に基づき有効電力および無効電力を検出
する有効電力・無効電力検出器、18は基準となる所望
の有効電力P0 と有効電力・無効電力検出器17で検出
された有効電力Pとを比較する電力比較器、19は有効
電力偏差補正回路である。
【0013】また、6は交流励磁同期機の回転位置およ
び回転数を検出する回転位置・回転数検出回路、26は
通常運転時の基準となる所望の回転数N0 を設定する回
転数設定器、16は系統電圧維持運転時に2次電圧を低
くするためのスベリを小さくするスベリ回転数設定器、
25は通常運転および系統電圧維持運転に応じて回転数
設定器26およびスベリ回転数設定器16とを切り替え
る運転切替回路、21は回転位置・回転数検出器6によ
り検出された回転数Nと運転切替回路25から供給され
る回転数とを比較する回転数比較器である。なお、スベ
リ回転数設定器16、運転切替回路25および回転数比
較器21により回転数補正手段が構成される。
【0014】22は回転数偏差補正回路、20は有効電
力偏差補正回路19と回転数偏差補正回路22との出力
を加算する加算器、14は加算器20の出力に基づきq
軸制御指令値を出力する有効電力制御回路、15は計器
用変圧器9により検出された交流励磁同期機の出力電圧
Vと基準となる所望の出力電圧V0 とを比較する電圧比
較器、8は電圧比較器15の出力に基づきd軸制御指令
値を出力する電圧制御回路である。
【0015】また、12は励磁用変換器のインバータ、
13は励磁用変換器のコンバータ、11はq軸制御指令
値およびd軸制御指令値に応じてインバータ12を制御
するインバータ制御器であり、インバータ12およびコ
ンバータ13により励磁用変換器が構成されている。
【0016】さらに、29はインバータ12から出力さ
れる2次電流I2 を検出する2次電流検出器、30はイ
ンバータ12から出力される2次電圧V2 を検出する2
次電圧検出器、28は2次電流I2 、2次電圧V2 およ
び基準となる所望の有効電圧P0 に基づき励磁用変換器
の許容運転限界を導出する許容運転限界演算器、27は
系統電圧維持運転時に基準となる所望の無効電力Q0
系統電圧VL から所定の系統電圧−無効電力特性に応じ
て指令無効電力を演算する指令無効電力演算器、23は
有効電力・無効電力検出器17で検出された無効電力Q
と指令無効電力演算器27からの指令無効電力とを比較
する無効電力比較器であり、指令無効電力演算器27と
無効電力比較器23により無効電力補正手段が構成され
る。
【0017】また、24は無効電力比較器の出力に基づ
き系統電圧維持運転時のd軸制御指令値を出力する無効
電力制御回路、10は通常運転時と系統電圧維持運転時
とでd軸制御指令値をそれぞれ電圧制御回路8のものと
無効電力制御回路24のものとに切り替える制御切替回
路である。
【0018】33,34はq軸制御指令Iq *およびd軸
制御指令Id *をそれぞれ無効にする零指令回路、31、
32は負荷遮断指令に応じて、零指令回路33,34側
に切り替える零指令切替回路である。なお、通常運転時
において、制御切替回路10は電圧制御回路8側、運転
切替回路25は目標回転数設定器26側、また零指令切
替回路31および32はそれぞれ有効電力制御回路14
および制御切替回路10側に切り替えられている。
【0019】次に本発明の動作を図1を参照して説明す
る。通常運転時において、基準となる所望の有効電力P
0 、出力電圧V0 および定格回転数N0 が、それぞれ電
力比較器18、電圧比較器15および回転数比較器21
で補正され、これに応じて有効電力制御回路14および
電圧制御回路8からIq *,Id *が出力され、インバータ
制御器11によりインバータ12が制御されるととも
に、これとは独立してコンバータ13の出力電圧を一定
とし、さらにコンバータ13の電源側力率が1.0にな
るようにコンバータ13が制御される。
【0020】次に、系統維持運転時の動作について説明
する。図2は、発電電動機の運転可能限界曲線を示す特
性図であり、横軸は有効電力P、縦軸は無効電力Qであ
る。同図において、運転限界曲線は、定格力率までは固
定子の熱的条件すなわち固定子電流により制限され、強
め励磁側では界磁(2次)巻線の熱的条件すなわち界磁
電流により制限されるものであり、それぞれ固定子電流
による制限は定格力率までは0を中心とした円弧により
示され、界磁電流による制限は短絡比を中心とした円弧
により示される。
【0021】ここで、発電電動機の短絡比、すなわち交
流励磁同期機の直軸同期リアクタンス飽和値の逆数で示
される比は、一般的に直流励磁の定速機においては約
1.0となり、可変速機においては約0.5となる。従
って、定速機および可変速機の界磁電流による制限は、
強め励磁側においてそれぞれ0.5および1.0を中心
とした円弧となり、図2に示されるように、可変速機の
方が定速機に比較して、強め励磁側の運転可能限界が広
いことがわかる。
【0022】さらに、可変速機の場合には、2次励磁装
置の容量による制限、すなわち2次電圧V2 と2次電流
2 により制限される(図2参照)。ここで、2次電圧
2 とスベリSの関係は、図3に示すようにほぼ比例す
る。従って、無効電力Qを大きくして系統電圧維持運転
する場合には、スベリSを小さくして2次電圧V2 を下
げることにより、2次励磁装置の許容限界まで運転範囲
を拡大することが可能となる。
【0023】図1において、通常運転から系統電圧維持
運転への運転切替指令に応じて、運転切替回路25はス
ベリ回転数設定器16側に切り替えられ、これに基づき
回転位置・回転数検出器6により検出された回転数Nが
加算器20で補正され、スベリSを小さくする制御が行
われるとともに、制御切替回路10は無効電力制御回路
24側に切り替えられ、指令無効電力演算器27におい
て例えば図4に示される系統電圧−無効電力特性に基づ
き系統電圧VL に対応する指令無効電力が導出され、こ
れに基づき無効電力比較器23において、有効電力・無
効電力検出器17で検出された無効電力Qが比較補正さ
れ、無効電力制御回路24よりd軸制御指令が出力され
る。
【0024】従って、スベリSを小さくすることにより
2次励磁装置の容量許容限界に制限されることなく、界
磁電流制限による限界まで強め励磁側における系統電圧
維持運転が可能となる。
【0025】次に、本発明における第2の実施例とし
て、短時間における過負荷運転について説明する。回転
機の場合、短時間であれば過負荷は許容されることがわ
かっている。図5は、可変速機における短時間過負荷限
界特性を示す特性図であり、横軸は運転時間、縦軸は無
効電力である。運転時間が短い場合にはある程度無効電
力を大きくすることが可能となる。
【0026】図1において、系統側からの過負荷要求に
応じて、指令無効電力演算器27において2次電流検出
器29の出力から2次電流I2 に許容できる容量がある
と判断された場合には、図4の前述とは異なる点線で示
される特性に基づき指令無効電力を導出するとともに、
図5の短時間過負荷限界特性に基づき許容される短時間
内であれば、短時間系統電圧維持運転指令に基づき無効
電力制御回路24よりd軸制御指令が出力される。この
場合、運転切替回路25および制御切替回路10は、前
述の系統電圧維持運転同様、スベリ回転数設定器16側
および無効電力制御回路24側にそれぞれ切り替えられ
る。
【0027】これにより、系統側からの過負荷要求に応
じて、許容される短時間内において、図2の運転限界を
越えて無効電力を発生させ、系統電圧を積極的に維持す
る運転が可能となる。
【0028】次に、本発明の第3の実施例として、2次
励磁装置の出力容量すなわち2次電圧V2 および2次電
流I2 により制限される場合の系統電圧維持運転につい
て説明する。図2において、2次励磁装置の2次電圧V
2 および2次電流I2 による制限は点線のように示され
る。
【0029】この場合、図1において、2次電流検出器
29および2次電圧検出器30により、2次電流および
2次電圧が検出されるとともに、許容運転限界演算器2
8により指令電力P0 における交流励磁同期機の許容運
転限界が図2の点線特性に基づき導出され、さらに指令
無効電力演算器27において指令無効電力が導出されて
無効電力Qが補正され、無効電力制御回路24よりd軸
制御指令が出力される。この場合、運転切替回路25お
よび制御切替回路10は、前述の系統電圧維持運転同
様、スベリ回転数設定器16側および無効電力制御回路
24側にそれぞれ切り替えられる。
【0030】これにより、2次励磁装置の出力容量に制
限される場合においては、その制限を越えることなく系
統電圧維持運転が可能となる。
【0031】次に、本発明の第4の実施例として、事故
発生等による負荷遮断指令に応じた遮断対応動作につい
て説明する。事故発生などに応じて出力された負荷遮断
指令に応じて、零指令切替回路31,32をそれぞれ零
指令回路33,34側に切り替えることにより、q軸制
御指令の指令値Iq *が零となり有効電力が絞り込まれる
とともに、d軸制御指令の指令値Id *が零となり無効電
力、出力電圧が絞り込まれる。従って、発電機遮断器が
解放される以前に電力、電圧とも絞り込まれることにな
り、発電機遮断器の解放エネルギーを抑制することがで
きる。
【0032】図6および7は、負荷遮断指令に応じて零
指令切替回路31のみを切り替えた場合、および零指令
切替回路31,32を両方切り替えた場合の各部の信号
波形を示す波形図である。図6,7において、SWは発
電機遮断器の動作信号、Id *はd軸制御指令値、Vg は
発電機端子電圧、Iq *はq軸制御指令値、Pは有効電
力、Qは無効電力、Nは回転数をそれぞれ示している。
【0033】図6において、遮断指令に応じて零指令切
替回路31が動作してIq *が0となり、これにつれて有
効電力Pも0となる。従って発電機遮断器解放時点にお
いて、遮断器への負担が軽減されている。なお、この場
合遮断指令に応じて零指令切替回路32は動作させてい
ないためId *は変化せず、これにより制御される無効電
力Qは、発電機遮断器解放時点まで継続して出力されて
いる。
【0034】また、図7において、遮断指令に応じて零
指令切替回路31および32が動作してIq *およびId *
がともに0となり、これにつれて有効電力Pおよび無効
電力Qとも0となる。従って発電機遮断器解放時点にお
いて、遮断器への負担がさらに軽減されている。
【0035】なお、上記実施例では2次励磁用変換器の
例として、インバータとコンバータで構成した場合につ
いて説明したが、これはサイクロコンバータ、フライホ
イール付交流励磁同期機、あるいは交流励磁同期機を応
用したもの、例えば可変速発電機、交流励磁同期機によ
るフリッカ防止装置、交流励磁同期機を使用した周波数
変換装置であってもよく、上記実施例と同様の効果を期
待できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、系統電
圧維持運転時にスベリを小さくするとともに、所定の系
統電圧−無効電力特性に基づき無効電力を補正してd軸
制御を行い、また短時間過負荷要求に応じては、許容さ
れる時間である場合には異なる系統電圧−無効電力特性
に基づき無効電力を補正してd軸制御を行い、また2次
励磁装置の出力容量から限界特性を導出し、その範囲内
でd軸制御を行うようにしたものである。さらに遮断指
令に応じて遮断器の遮断に先立ちq,d軸制御を停止す
るようにしたものである。従って、交流励磁同期機の2
次励磁装置において、安定した系統電圧維持運転を可能
とし、発電器遮断器の遮断時負荷を軽減できるという格
別な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による2次励磁装置のブロッ
ク図である。
【図2】発電電動機の運転可能限界を示す特性図であ
る。
【図3】2次電圧とスベリの関係を示す特性図である。
【図4】系統電圧と指令無効電力の関係を示す特性図で
ある。
【図5】可変速器における短時間過負荷限界を示す特性
図である。
【図6】負荷遮断指令時にq軸制御を停止した場合の動
作を示す波形図である。
【図7】負荷遮断指令時にq,d軸制御を停止した場合
の動作を示す波形図である。
【図8】従来の2次励磁装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 電機子 2 回転子 3 シャフト 4 変圧器 6 回転位置・回転数検出器 8 電圧制御回路 10 制御切替回路 11 インバータ制御器 12 インバータ 13 コンバータ 14 有効電力制御回路 16 スベリ回転数設定器 24 無効電力制御回路 25 運転切替回路 27 指令無効電力演算器 28 許容運転限界演算器 29 2次電流検出器 30 2次電圧検出器 31,32 零指令切替回路 33,34 零指令回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】のような従来の交流
励磁同期機の2次励磁装置では、発電電動機の定格力率
の範囲内で運転するものであるため、系統電圧が低下し
た場合これを定格値許容範囲内に維持できず、実用上に
支障を来す可能性があるという問題がある。また、事故
発生等により負荷遮断を実施する場合、出力されている
大電力を直接遮断するため発電機遮断器に大きな負担が
かかる等の問題点があった。本発明はこのような課題を
解決するためのものであり、系統電圧維持運転を可能と
し、発電機遮断器の遮断時負荷を軽減できる交流励磁同
期機の2次励磁装置を提供することを目的としている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】また、許容運転限界演算手段により励磁用
変換器の出力容量内における運転限界が演算されるとと
もに、この演算結果に基づき指令無効電力が導出され基
準無効電力が補正され、これにより強め励磁側の系統電
圧維持運転が実施される。また、負荷遮断指令時には発
電機遮断器の解放と同時あるいはそれ以前に、零指令回
路より零指令値が出力され対応する制御が停止されて、
有効電力または有効電力、無効電力および出力電圧が絞
り込まれる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流励磁同期機の2次側に接続されると
    ともに、基準となる有効電力、無効電力、出力電圧、お
    よび回転数に基づき励磁用変換器を制御して任意の周波
    数の2次側電源を供給することにより可変速運転を行う
    交流励磁同期機の2次励磁装置において、 交流励磁同期機の2次電圧を下げるべくスベリが通常運
    転時より小さくなるように前記基準回転数を補正する回
    転数補正手段と、所定の系統電圧−無効電力特性に応じ
    て系統電圧に応じた指令無効電力を導出し前記基準無効
    電力を補正する無効電力補正手段とを備え、これら補正
    手段により補正された回転数および無効電力を用いて強
    め励磁側の系統電圧維持運転を行うことを特徴とする交
    流励磁同期機の2次励磁装置。
  2. 【請求項2】 交流励磁同期機の2次側に接続されると
    ともに、基準となる有効電力、無効電力、電圧、および
    回転数に基づき励磁用変換器を制御して任意の周波数の
    2次側電源を供給することにより可変速運転を行う交流
    励磁同期機の2次励磁装置において、 2次電流供給に余裕があり、かつ系統側からの過負荷要
    求が所定の短時間過負荷限界特性に基づき許容される時
    間内である場合には、所定の系統電圧−無効電力特性に
    基づき系統電圧に応じた指令無効電力を導出し前記基準
    無効電力を補正する無効電力補正手段を備え、系統側か
    らの過負荷要求時にはこの補正手段により補正された無
    効電力を用いて運転限界を越えて強め励磁側の系統電圧
    維持運転を行うことを特徴とする交流励磁同期機の2次
    励磁装置。
  3. 【請求項3】 交流励磁同期機の2次側に接続されると
    ともに、基準となる有効電力、無効電力、電圧、および
    回転数に基づき励磁用変換器を制御して任意の周波数の
    2次側電源を供給することにより可変速運転を行う交流
    励磁同期機の2次励磁装置において、 交流励磁同期機に供給される2次電圧および2次電流を
    検出する検出手段と、この検出手段の出力と励磁用変換
    器の出力容量に基づき前記基準有効電力における許容運
    転限界を導出する許容運転限界演算手段と、この許容運
    転限界演算手段からの演算結果と所定の系統電圧−無効
    電力特性に応じて系統電圧に対応する指令無効電力を導
    出し前記基準無効電力を補正する無効電力補正手段とを
    備え、この補正手段により補正された無効電力を用いて
    強め励磁側の系統電圧維持運転を行うことを特徴とする
    交流励磁同期機の2次励磁装置。
  4. 【請求項4】 交流励磁同期機の2次側に接続されると
    ともに、基準となる有効電力、無効電力、電圧、および
    回転数に基づきq軸制御指令値およびd軸制御指令値を
    導出し、これにより励磁用変換器を制御して任意の周波
    数の2次側電源を供給することにより可変速運転を行う
    交流励磁同期機の2次励磁装置において、 前記q軸制御指令値のみ、またはq,d軸制御指令値両
    方の代わりにそれぞれの制御を停止する零指令値を出力
    する零指令手段を備え、負荷遮断指令発令時には発電機
    遮断器解放と同時あるいはそれ以前に前記零指令手段に
    より零指令値を出力して有効電力、または有効電力、無
    効電力および出力電圧を絞り込むことを特徴とする交流
    励磁同期機の2次励磁装置。
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