JP2021019378A - 発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】グリッドコードのLVRTの要件を簡易な構成で達成できる発電システムを提供する。【解決手段】風力発電システム1は、発電機としてのウインドファーム10と、発電機の出力端に接続される同期調相機40と、発電機と同期機との合流点33より出力側に設けられ、出力先電圧Voutの低下発生時にシステム出力を消費するエネルギ蓄積回路70と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、発電システムに関する。
既存のグリッド(電力系統)への風力発電の膨大な浸透のため、新しいグリッドコードの要件を満たすためには、風力発電所の電力品質と電圧低下時運転継続条件(Low Voltage Ride Through:LVRT)の両方の問題を解決することが重要である。LVRTは、電力系統側の電圧が低下するなどの異常発生時に、電圧の低下度合に応じて、所定時間だけ発電システムの運転を継続する要件である。系統の異常発生時に大規模なウインドファームを即座に停止すると、系統復旧時に充分な電力を確保できず、電力システムの運用に深刻な影響を及ぼす可能性があり、これを防止するためにLVRTが設定されている。
例えば特許文献1には、LVRTを満たすために電力系統側の電圧低下時に、無停電電源を使用して補機電源を賄って運転を継続することが記載され、特許文献2には、電源系統を非常用に切り替えて主制御装置等の電源を賄うことが記載されている。
米国特許第6921985号明細書 特開2007−239599号公報
ところで、グリッドコードの要求を達成するための費用対効果の高い解決策が求められている。
本開示は、グリッドコードのLVRTの要件を簡易な構成で達成できる発電システムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態の一観点に係る発電システムは、発電機と、前記発電機の出力端に接続される同期機と、前記発電機と前記同期機との合流点より出力側に設けられ、出力先電圧の低下発生時にシステム出力を消費するエネルギ蓄積回路と、を備える。
本開示によれば、グリッドコードのLVRTの要件を簡易な構成で達成できる発電システムを提供することができる。
実施形態に係る発電システムの一例としての風力発電システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す風力発電システムのインバータ出力側の等価回路を示す図である。 グリッドコードのLVRT条件の一例として日本の規定を示す図である。 電力系統が正常に動作している場合の風力発電システムのフェーザ図である。 系統電圧の低下が発生した場合の風力発電システムのフェーザ図である。 グリッド電圧とグリッド電流との関係を示す図である。 出力電圧に対するグリッドへの出力及び同期調相機へ送られる有効電力を示す図である。 エネルギ蓄積回路の構成の一例を示す図である。 風力発電システムにより実施される系統異常発生時の動作継続処理のフローチャートである
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る発電システムの一例としての風力発電システム1の概略構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の風力発電システム1は、風力発電機の出力を一旦コンバータ(図示せず)で直流電力に変換し、インバータ22により再度一定の電圧及び周波数の交流電力に変換して、三相負荷または電力系統などの出力先(以下では単に「負荷」とも表記する場合、「グリッド」と表記する場合がある)に供給するDCリンク方式の風力発電システムである。
風力発電システム1は、図1に示すように、ウインドファーム10(発電機)と、変換ユニット20(発電機)と、波形改善リアクトル30(波形改善部)と、同期調相機40(同期機)と、補償リアクトル50(調整部)と、コントローラ60と、エネルギ蓄積回路70と、を有する。
ウインドファーム10は、風力発電を行うための複数の発電用風車(図示せず)を有し、これらの風車によって得られる電気出力を接続して構成される施設である。なお、ウインドファーム10の各風車は直列または並列に接続され、ウインドファーム10はこれらの風車により生成された直流電力を合成して出力する。なお、風力発電システム1は、発電機としてウインドファームの代わりに単機の発電用風車を有する構成でもよい。
変換ユニット20は、ウインドファーム10の各風車からそれぞれ出力される直流電力の総和を入力し、その総和を交流電力に変換する。例えば変換ユニット20は、直流リアクトル21とインバータ22とを有する。直流リアクトル21は、ウインドファーム10から送られた直流電流を平滑化する。直流リアクトル21は、例えば図1に示すように、インダクタンスLdc、直流抵抗Rdcのコイルで実装できる。
インバータ22は、直流リアクトル21によって平滑化された直流電流Iを交流電流Iinvに変換する。インバータ22には、例えば他励式サイリスタインバータが採用可能である。ただし、サイリスタインバータ以外のインバータであっても、外部からの信号によって入力電圧Eを制御可能な、自己消弧型素子を用いた電流形インバータであれば、インバータ22に採用可能である。入力電圧Eを制御するための、インバータ22の外部から調整可能なパラメータを、以下において「インバータパラメータ」という。インバータ22にサイリスタインバータを採用した場合は、制御進み角γを調整することにより、入力電圧Eが制御される。つまり、制御進み角γがインバータ22のインバータパラメータである。
変換ユニット20により出力された交流電力は、波形改善リアクトル30に入力される。本実施形態では、ウインドファーム10及び変換ユニット20が、交流電力を出力する発電機として機能する。変換ユニット20が出力する交流電力のうちの交流電流を、以下では「インバータ出力電流IINV」とも表記する。なお、本実施形態では、インバータ22は電流形であるため、インバータ出力電流IINVはほぼ方形波形状となる。
波形改善リアクトル30は、変換ユニット20を介してウインドファーム10の出力端に接続されている。図1に示した例では、波形改善リアクトル30は、変換ユニット20の出力端に直列に接続された2つのコイル31,32を有する。両コイル31,32は、同一鉄心上に図示の極性で巻装されている。
波形改善リアクトル30は、図1に示すように、2つのコイル31,32の自己インダクタンスL1,L2と、両コイル31,32間の相互インダクタンスMを適切に選定することにより、同期調相機40の初期過渡インダクタンスを等価的に打ち消すことができる。この結果、変換ユニット20のインバータ22のサイリスタの転流時に発生する出力電圧の跳躍や陥没などの歪みを本質的に除去することができ、これにより、常に高品質の電力を出力することができる。
また、図1に示すように、波形改善リアクトル30の両コイル31,32の間の直列接続点33(合流点)が、同期調相機40と接続されている。この接続により、波形改善リアクトル30は、ウインドファーム10の出力を変換ユニット20により変換した交流電力と、同期調相機40が出力する電力とを合成した電力を出力する。
同期調相機40は、変換ユニット20のインバータ22のサイリスタの転流と、風力発電システム1の出力先の負荷とが必要とする無効電力を供給する役割を担う。なお、同期調相機40は、界磁電流Iを調整することによって、内部誘導起電力Vを調整でき、これにより無効電力を調整できる。
図2は、図1に示す風力発電システム1のインバータ出力側の等価回路を示す図である。図2では、波形改善リアクトル30は、相互誘導の無い回路に等価変換されている。図2において、波形改善リアクトル30の仮想接続点33Aよりインバータ22側のインダクタンスLαは、Lα=L1+Mである。波形改善リアクトル30の仮想接続点33Aより同期調相機40側のインダクタンスLβは、Lβ=−Mである。波形改善リアクトル30 の仮想接続点33Aより出力側のインダクタンスLγは、Lγ=L2+Mである。
補償リアクトル50は、図1に示すように、変換ユニット20の出力と同期調相機40の出力との合流点である直列接続点33より出力側に設けられる。より詳細には、波形改善リアクトル30のコイル32より出力側に設けられ、波形改善リアクトル30の2つのコイル31,32と直列接続される。補償リアクトル50は、リアクタンスXcomを変更可能であり、これにより、直列接続点33より出力側のリアクタンスを調整できる。図2の等価回路で考えると、波形改善リアクトル30の仮想接続点33Aより出力側の等価リアクタンスXγと、補償リアクトル50のリアクタンスXcomとの和Xout(=Xγ+Xcom)を調整することができる。
補償リアクトル50は、例えば、コイルの巻き数を変更できる可変コイルや、異なるリアクタンスをもつ複数のコイルをスイッチで切りかえる構成によって実装できる。
エネルギ蓄積回路70は、変換ユニット20の出力と同期調相機40の出力との合流点である直列接続点33より出力側に設けられる。エネルギ蓄積回路70は、発電システム1の出力先の電圧(グリッド電圧)Voutの低下発生時にシステム出力を消費する。より詳細には、エネルギ蓄積回路70は、出力先電圧Voutが所定の閾値Voutminより低下した場合にシステム出力を消費するよう動作する。
コントローラ60は、ウインドファーム10、変換ユニット20、補償リアクトル50、エネルギ蓄積回路70などの風力発電システム1の各要素の動作を制御する。例えば、コントローラ60は、風速計11の測定値である風速に応じて、インバータ22の制御進み角γをリアルタイムで制御する。インバータ22は、制御進み角γの調整によって入力電圧Edを調整することができる。また、コントローラ60は、風速に応じて、補償リアクトル50のリアクタンスXcomをリアルタイムで制御する。補償リアクトル50のリアクタンスの調整によって、例えばシステム出力の力率pfを一定に維持するよう制御できる。
なお、コントローラ60によるインバータ22の制御進み角γの制御など、風力発電システム1の全体的な動作に係る制御については、例えば特許第6143570号公報に記載されているのでここでは説明を省略する。
特に本実施形態では、コントローラ60は、発電システム1の出力端に設けられる電圧計80によって検出されるグリッド電圧(出力先電圧)Voutを観測し、出力先電圧Voutの低下発生時に、出力先電圧Voutが所定の閾値(設定電圧Voutset)より低下した場合に、システム出力を消費するようにエネルギ蓄積回路70を動作させる。
ここで、エネルギ蓄積回路70の動作条件をさらに説明する。図3は、グリッドコードのLVRT条件の一例として日本の規定を示す図である。図3の縦軸は系統電圧の低下時の残電圧を示し、系統の定格電圧に対する割合(%)で示している。つまり、縦軸の数値が高いほど系統電圧の低下量が少なく、縦軸の数値が低いほど系統電圧の低下量が大きいことを意味する。なお「系統電圧」とは、上記の出力先電圧Voutと同一のパラメータである。図3の横軸はLVRTで要求される継続時間(秒)を示す。すなわち、電力系統側の電圧が低下するなどの異常発生時に、発電システムの運転を継続させる時間の要件である。
図3に示すように、LVRTでは、残電圧がゼロの場合は0.15秒間、残電圧が50%の場合は0.9秒間、残電圧が90%の場合は1.5秒間、系統異常発生後も発電システム1の運転を継続させることが要求される。なお、図3に示す日本の規定は2014年に定められたもので、全世界で最も厳しいといえるドイツと同一特性である。
コントローラ60は、出力先電圧(グリッド電圧)Voutが低下するなどを検知して電力系統の異常発生を検出した後に、図3などの特性を参照して、残電圧に応じた要求継続時間を導出し、この要求継続時間だけ発電システム1の運転を継続する。
ところで、電力系統に異常が発生した場合でも、例えば電圧の低下量が少ない場合など、エネルギ蓄積回路70を作動させなくてもLVRTの要件を満たすよう発電システム1の運転を継続できる状況もありうる。図4、図5を参照してこのケースを説明する。図4は、電力系統が正常に動作している場合の風力発電システム1のフェーザ図である。図5は、系統電圧の低下が発生した場合の風力発電システム1のフェーザ図である。
図4、図5のフェーザ図では、風力発電システム1の各部の交流電流及び交流電圧の各値IINV1(IINVの基本波)、ISC1(ISCの基本波)、IOUT、Vμ、VOUTを複素フェーザで表している。なお、図4及び図5では、複素電圧フェーザ及び複素電流フェーザを次のように、文字の上部にドットを付けたベクトル表記としているが、本文ではドットを付けずに「フェーザV」、「フェーザI」と表記する。
Figure 2021019378
フェーザIINV1はインバータ出力電流IINVの基本波の電流フェーザを示し、フェーザISC1は、同期調相機40の電機子電流ISCの基本波の電流フェーザを示し、フェーザVμは、仮想接続点33Aにおける電圧フェーザを示し、フェーザVOUTはシステム出力の電圧フェーザを示し、フェーザIOUTはシステム出力の電流フェーザを示す。フェーザj・XOUT・IOUTは、仮想接続点33Aより出力側のリアクタンスXOUT(すなわち波形改善リアクトル30の等価リアクタンスXγと、補償リアクトル50のリアクタンスXcomの和)による電圧フェーザを示す。
短時間のグリッド電圧VOUT(エネルギ蓄積回路70が動作していない時はVOUT=Vterm)の変動時において、インバータ直流側入力電力Pdc=I・Eは一定であり、かつ同期調相機40の誘導起電力V(=Vμ)は一定に保たれると仮定する。これは、風速は短時間の間で大きく変化しないので出力端子電圧が短時間の間に変動してもPdcはほぼ一定とみなすことができ、また同期調相機40の回転角速度は有効電力の変動が僅かならばほぼ一定に保たれるからである。
これらの条件が満たされ、かつ直流入力Pdcがインバータ(電力変換装置)により交流に変換され、その出力Pac=VOUT×IOUT×Cosφが電力系統へ出力されるときは、同期調相機40への有効電力の出入りはないので同期調相機40は一定速度で回転する(調相機が加速したり、減速したりすることはない)。なお、システム出力電流IOUTは仮想接続点33Aから出力端子までの全リアクタンスXOUT(=Xγ+Xcom)で決定される。
図4及び図5は、VOUT変動(低下)の前後のシステム各部の電圧、電流のフェーザ図(一相分)を、フェーザVμを基準として例示したものである。両図において、同期調相機40への有効電力=0であるから、フェーザISC1とフェーザVμは直交する。また、フェーザIOUTとフェーザj・XOUT・IOUTは直交する。
図4はVOUT=定格電圧、出力力率=1(??=0)に対するフェーザ図を示す。また図5は、VOUTが低下した場合を示し、直流入力Pdcは両図において同一であるので、フェーザIINV1は変化しないから、以下の(1)式の関係となる。
フェーザIINV1の実部=IOUT・Cos(δ+φ)=一定 ・・・(1)
この関係は図4でも成立する。さらに、図5より、以下の(2)式の関係が成立する。
OUT・Sinδ=XOUT・IOUT・Cos(δ+φ)
(=XOUT×[フェーザIINV1の実部])・・・(2)
したがって、以下の(3)式の条件が成立する限り、VOUTが変化しても直流入力Pdcをグリッドに送電することができる。
OUT・Sinδ=一定 ・・・(3)
このとき同期調相機40への有効電力=0である。
そこで、グリッド電圧VOUTの最小値Voutminは次式で与えられる。
outmin=XOUT×[フェーザIINV1の実部] ・・・(4)
このときδ=90°である。
つまり、グリッド電圧VOUT>Voutminの範囲に対しては、図1の風力発電システム1はエネルギ蓄積回路70を動作させることなく直流入力Pdcをグリッドに送出することができる。
次に、図6、図7を参照して、グリッド電圧の下限値Voutminの具体的な数値について説明する。
同期調相機40の短絡比Ks=2、XOUT=0.7pu(per unit)、直流入力Pdc=1pu(Ed =1pu, Id=1pu)、Vi(=Vμ)=1.22pu一定の条件で、[フェーザIINV1の実部]=0.8192puとなる。よって、Voutmin=XOUT×[フェーザIINV1の実部]=0.573puとなる。
システム出力POUT=1pu一定の条件で、グリッド電圧VOUTが1puから0.573puまで減少する場合の出力電流IOUT、出力力率pfの計算結果を表1に示す。
Figure 2021019378
表1の結果より、VOUTが0.573puまで減少してもシステムは定格出力POUTをグリッドに送出することが可能であることがわかる。
図6は、グリッド電圧VOUTとグリッド電流IOUTとの関係を示す図である。図6では、インバータ直流側入力電力Pdc=1pu一定の条件で、グリッド電圧VOUTが、表1に示した1puから0.573puまで減少し、さら0puまで減少した場合のIOUTの計算結果を示す。
OUTが0.573puを下回ると、グリッドに1puの出力を送出できなくなるので、残余の(送出できなくなった)有効電力は同期調相機40に送られる。このとき、同期調相機40は同期電動機として動作する。このとき、同期調相機40の慣性モーメントが非常に大きい場合は、同期調相機40の速度は直ちに上昇せず、誘導起電力Vi(=Vμ)は一定に保たれる。
図7は、出力電圧Vout に対するグリッドへの出力Pgrid(上記のPOUTに相当)及び同期調相機40へ送られる有効電力PSCを示す図である。出力電圧VOUTが1puから0.573puまではPgrid=1pu、PSC=0であるが、0.573puを下回るとPSCが次第に増加し、Voutが0になると、Pgrid=0、PSC=1puとなることがわかる。
実際は、同期調相機40の慣性モーメントは有限であるため、PSCの増大とともに同期調相機40は加速することとなるので、VOUTが回復した時点で再度システムを電力系統に接続するときに不具合が発生することが予想される。したがって、電力系統に再接続する時点では、同期調相機40は一定速度で回転していることが望ましい。
図6、図7の結果より、グリッド電圧VOUTが0.573pu以下となると、風力発電システム1はグリッドへ定格出力を送出できなくなることが示された。したがって、上記のグリッド電圧の下限値Voutminは0.573puである。
図8は、エネルギ蓄積回路70の構成の一例を示す図である。系統電圧VOUTがVoutmin未満になったときは、直流入力Pdcを一時的に抵抗72などのエネルギ蓄積要素で消費して、Voutが回復した時点で再度システムを電力系統に接続する。一時的にエネルギを消費する抵抗72などの許容電力はグリッドコードに規定された条件に基づき決定する。
図8に示すように、エネルギ蓄積回路70は、エネルギ蓄積要素としての抵抗72と、発電機を含む上流側と出力先とを接続した第1状態(図8のA接続)と、上流側と抵抗72とを接続した第2状態(図8のB接続)とを切り替えるスイッチ71とを有する。
図8に示すように、Voutが定常の動作範囲に対しては、スイッチ71をA側として電力をグリッドに送る。一方、Voutが低下して設定電圧Voutset(>Voutmin)を下回った場合は、スイッチ71をA→Bに切り換えることにより、システムを電力系統から一時的に切り離して直流入力Pdcを外部抵抗72で消費する。その後、Voutがグリッドコードで規定された時間内で設定電圧Voutset以上に回復した場合は、スイッチ71をB→Aに再度切り換えてグリッドに電力(=直流入力Pdc)を供給する。
なお万一、Voutがグリッドコードで規定された時間内に回復しなかった場合は、風力発電システム1を停止して、電力系統から解列する。
図9は、風力発電システム1により実施される系統異常発生時の動作継続処理のフローチャートである。
ステップS1では、グリッド電圧Voutが計測されてコントローラ60に入力される。
ステップS2では、グリッド電圧Voutに基づき、系統電圧の低下発生有無が判定される。電圧低下していない場合にはステップS1に戻る。電圧低下発生した場合にはステップS3に進む。
ステップS3では、残電圧に基づき運転継続時間が決定される。残電圧は、ステップS1で計測されたグリッド電圧Voutを用いて定格電圧に対する割合(%)として算出する。運転継続時間は、例えばコントローラ60が図3に示した残電圧〜要求継続時間特性を保持してあり、算出した現在の残電圧に基づき要求継続時間を導出する。
ステップS4では、グリッド電圧Voutが所定の閾値(設定電圧Voutset)より小さいか否かが判定される。閾値Voutsetは、定格電圧1に対して例えば0.6である。この閾値は、上述したグリッド電圧の下限値Voutminより大きい値が設定されて下限値に対してある程度の余裕が取られている。下限値Voutminは、定格電圧1に対して例えば0.573である。グリッド電圧Voutが閾値Voutsetより小さい場合にはステップS5に進み、そうでない場合にはステップS6に進む。
ステップS5では、グリッド電圧Voutが閾値Voutsetより小さい状態であるため、エネルギ蓄積回路70が作動される。コントローラ60は、エネルギ蓄積回路70のスイッチ71を図8のAからBに切り替える。または、スイッチ71が既にBの場合には現在の状態が維持される。
一方、ステップS6では、グリッド電圧Voutが閾値Voutset以上の状態であるため、エネルギ蓄積回路70は停止される。コントローラ60は、エネルギ蓄積回路70のスイッチ71をBからAに切り替える。または、スイッチ71が既にAの場合には現在の状態が維持される。
ステップS7では、継続時間が経過したか否か、及び、系統が復旧したか否かが判定される。継続時間が経過した場合、または、経過時間経過前でも系統が復旧した場合には、ステップS8に進む。系統復旧の判定は、例えばグリッド電圧Voutが所定値(例えば定格電圧の90%)まで増加した場合を条件にできる。一方、継続時間が経過していない場合、かつ、系統復旧していない場合にはステップS4に戻り、動作継続処理が継続される。
ステップS8では、エネルギ蓄積回路70が停止される。すなわち、コントローラ60は、エネルギ蓄積回路70のスイッチ71を図8のAの状態にする。ステップS8の処理が完了すると本制御フローを終了する。
このように本実施形態に係る風力発電システム1は、発電機としてのウインドファーム10と、発電機の出力端に接続される同期調相機40と、発電機と同期機との合流点33より出力側に設けられ、出力先電圧Voutの低下発生時にシステム出力を消費するエネルギ蓄積回路70と、を備える。
この構成により、出力先電圧Voutの低下発生時にエネルギ蓄積回路70を作動させるだけでグリッドコードのLVRTの要件(継続時間)を満たせるようにシステムの動作を継続できるので、グリッドコードのLVRTの要件を簡易な構成で達成できる。
また、本実施形態に係る風力発電システム1では、エネルギ蓄積回路70は、出力先電圧Voutが所定の閾値Voutsetより低下した場合にシステム出力を消費するよう動作する。
この構成により、エネルギ蓄積回路70を作動させなくてもLVRTの要件を満たすことを事前に把握でき、不要な動作を削減でき、無駄なエネルギ消費を回避できる。なお、本実施形態では、エネルギ蓄積回路70の動作と停止とを切り替える閾値としてグリッド電圧の設定電圧Voutsetを用いたが、グリッド電圧の下限値Voutminを用いてもよい。
また、本実施形態に係る風力発電システム1では、エネルギ蓄積回路70は、抵抗72と、発電機を含む上流側と出力先とを接続した第1状態(図8のA接続)と、上流側と抵抗72とを接続した第2状態(図8のB接続)とを切り替えるスイッチ71とを有し、通常時はスイッチ71を第1状態とし、出力先電圧Voutの低下発生時にスイッチ71を第2状態に切り替える。
この構成により、エネルギ蓄積回路70は、スイッチ71の切替動作という簡易な動作によって作動、非作動を切り替えることができるので、グリッドコードのLVRTの要件をより一層簡易な構成で達成できる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
上記実施形態では、直列接続点33より出力側のリアクタンスを調整する調整部として補償リアクトル50を例示したが、直列接続点33より出力側のリアクタンスを調整できれば他の要素を適用してもよい。例えばコンデンサを調整部として適用できる。この場合、調整部は、静電容量を変更できる可変コンデンサや、異なる静電容量をもつ複数のコンデンサをスイッチで切りかえる構成によって実装できる。
上記実施形態では、実施形態に係る発電システムの一例として風力発電システム1を挙げて説明したが、発電機は風力発電機に限られない。風力発電機以外の発電機を適用する場合には、図1のシステム図上で、ウインドファーム10を別方式の発電機に置き換えればよい。すなわち本実施形態は、風力以外の発電手法を用いる発電システムを包含する。
上記実施形態では、風力発電システム1が同期調相機40を備える構成を例示したが、風力発電システム1は同期機を備えればよく、同期調相機40の代わりに同期発電機を備える構成としてもよい。同期発電機は、同期調相機と同様に、変換ユニット20のインバータ22のサイリスタの転流と、風力発電システム1の出力先の負荷とが必要とする無効電力を供給すると共に、さらに、風力発電システム1の出力先の負荷が要求する有効電力のうち、ウインドファーム10からの出力で賄うことのできない不足分の有効電力を供給する機能を担う。
また、上記実施形態では、波形改善リアクトル30が直列接続された2つのコイルから成り、両コイルの直列接続点33にて同期調相機40が接続される構成を例示したが、波形改善リアクトル30は他の構成としてもよい。例えば、波形改善リアクトル30の両端部にウインドファーム10及び同期調相機40がそれぞれ接続され、波形改善リアクトル30の2つのコイルの直列接続点33にて出力側の補償リアクトル50に接続される構成であってもよい。
また、上記実施形態では、ウインドファーム10と同期調相機40との間に波形改善リアクトル30を備える構成を例示したが、風力発電システム1は、波形改善リアクトル30を含まない構成とすることも可能である。
風力発電システム1は、補償リアクトル50を備えない構成でもよい。なお、補償リアクトル50を備えると、システム出力の力率を制御可能となるので、グリッドコードの力率の要件も簡易に満たすことができる。
上記実施形態では、エネルギ蓄積回路70が抵抗72を有する構成を例示したが、抵抗72の代わりにコイルやコンデンサなど、エネルギを蓄積できる他の要素を有する構成でもよい。
10 ウインドファーム(発電機)
20 変換ユニット(発電機)
30 波形改善リアクトル(波形改善部)
33 直列接続点(合流点)
33A 仮想接続点
40 同期調相機(同期機)
50 補償リアクトル(調整部)
70 エネルギ蓄積回路
図4はVOUT=定格電圧、出力力率=1(φ=0)に対するフェーザ図を示す。また図5は、VOUTが低下した場合を示し、直流入力Pdcは両図において同一であるので、フェーザIINV1は変化しないから、以下の(1)式の関係となる。
フェーザIINV1の実部=IOUT・Cos(δ+φ)=一定 ・・・(1)


Claims (6)

  1. 発電機と、
    前記発電機の出力端に接続される同期機と、
    前記発電機と前記同期機との合流点より出力側に設けられ、出力先電圧の低下発生時にシステム出力を消費するエネルギ蓄積回路と、
    を備える発電システム。
  2. 前記エネルギ蓄積回路は、前記出力先電圧が所定の閾値より低下した場合に前記システム出力を消費するよう動作する、
    請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記閾値は、前記合流点から出力端までの全リアクタンスと、前記発電機から出力される電流値の実部との積に基づき設定される、
    請求項2に記載の発電システム。
  4. 前記エネルギ蓄積回路は、抵抗と、前記発電機を含む上流側と出力先とを接続した第1状態と、前記上流側と前記抵抗とを接続した第2状態とを切り替えるスイッチとを有し、
    通常時は前記スイッチを前記第1状態とし、前記出力先電圧の低下発生時に前記スイッチを前記第2状態に切り替える、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の発電システム。
  5. 前記発電機と前記同期機との合流点より出力側に設けられ、前記合流点より出力側のリアクタンスを調整する調整部と、
    前記発電機と前記同期機との間に設けられる波形改善部と、
    を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発電システム。
  6. 前記発電機が、風力発電機である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の発電システム。
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