JP4344523B2 - 分散型電源の出力安定化装置とその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力発電等の分散型電源の出力安定化に係わり、特にフライホイール式電力貯蔵装置を用いた分散型電源の出力安定化装置とその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
系統電源に風力発電設備等の分散型電源を連系し、その系統連系点の電力を安定化するために、出力側にフライホイール式の電力貯蔵装置を接続した電力変換装置を設けることが行われている。この装置は、風力発電設備の出力が大きい場合には、電力変換装置を介してフライホイール装置を充電して機械的エネルギーとして蓄積し、出力が小さいときには蓄積されたエネルギーを電力変換装置を介して系統に出力することで安定化を図っている。すなわち、風力発電設備の出力目標値との誤差を補うように充放電してエネルギーの供給・蓄積を繰り返し、系統連系点における有効電力の安定化を実現している。このような装置は、特許文献によっても知られている。
【0003】
【特許文献】
特開平2000−4541号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフライホイール装置による電力安定化方法としては、有効電力を中心に考えた出力安定化装置であり、系統連系した際の無効電力制御および高調波補償については考慮されていないのが一般的である。
風力発電等の分散型電源の出力に発生する無効電力や高調波は、系統電力品質に悪影響を与え、分散型電源の普及が進むことにより懸念が一層強まっている。
したがって、系統連系点の瞬時的な電圧変動が懸念されることから、分散型電源においては無効電力補償装置および高調波補償装置としての機能を追加することが望まれている。
【0005】
なお、特許文献には、無効電力指令値を作成してインバータを制御することが開示されている。しかし、この特許文献のものは、インバータ自体にバッテリなどの貯蔵装置を有しており、系統電力の補償は、このインバータと系統に接続したディーゼル発電機とで分担して系統電力の変動を補償するものである。
すなわち、フライホイール装置の充放電に基づく無効電力や高調波を補償するものではない。
【0006】
本発明が目的とするとこは、フライホイール装置を有する電力安定化装置を提供することにある。
【0007】
本発明の第1は、系統電源と分散型電源とを連系し、この連系点近傍にコンバータコントローラを介してPWM制御されるPWMコンバータと、インバータコントローラを有するインバータよりなって駆動・回生制御機能を有する電力変換装置を接続し、この電力変換装置に電動発電機とフライホイールを有する電力貯蓄装置を接続するものにおいて、
前記コンバータコントローラに、系統電源の三相電圧を検出して正弦波と余弦波の二相の信号を生成する同期信号生成部と、
この同期信号発生部よりの二相の信号と前記分散型電源からの電流とを導入して高調波成分を検出する高調波検出部と、
前記電力変換装置の直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号を検出し、この偏差信号と前記同期信号生成部からの正弦波分とを導入して有効電流指令値を演算する基本波有効電流生成部と、
前記同期信号生成部からの余弦波分と高調波検出部からの高調波成分及び無効電力指令値とを導入して無効電流指令値を演算する基本波無効電流生成部と、
この無効電流生成部,有効電流生成部,高調波検出部からの高調波分及び前記同期信号生成部からの各信号を導入してPWMコンバータの電流補償指令を生成する入力フィルタ部を設けると共に、
前記電力貯蔵装置の回転数信号とトルク信号をもとにインバータ電流を算出する電流算出部を設け、この算出信号と前記直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号の和を求め、この和信号を前記有効電流生成部へ出力するよう構成したことを
特徴としたものである。
【0009】
本発明の第2は、前記有効電流生成部における有効電流指令値の演算は、前記同期信号からの余弦波分と有効電力指令値をもとに演算するよう構成すると共に、前記インバータコントローラに、前記電力変換装置の直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号検出手段を設け、この検出手段の出力信号をもとに前記インバータをトルク制御することを特徴としたものである。
【0010】
本発明の第3は、前記有効電力、無効電力及び高調波成分の補償信号は、前記PWMコンバータの電流制御部に出力されてPWM信号を生成し、PWMコンバータを制御することを特徴としたものである。
【0011】
本発明の第4は、前記系統電源と分散型電源の電流と系統電圧を検出して有効・無効電力を算出する有効・無効電力演算部と、この演算部によって演算された有効電力値,無効電力値と前記高調波検出部からの高調波分及び検出されたコンバータ電流とを導入し、この導入信号に基づいて高調波抑制制御か電力優先制御かを切換える高調波抑制制御切換器を前記コンバータコントローラに設けたことを特徴としたものである。
【0012】
本発明の第5は、系統電源と分散型電源とを連系し、この連系点近傍にコンバータコントローラを介してPWM制御されるPWMコンバータと、インバータコントローラを有するインバータよりなる電力変換装置を接続し、この電力変換装置に電動発電機とフライホイールを有する電力貯蓄装置を接続し、電力変換装置を駆動・回生制御することによって連係点の電力安定化を図るものにおいて、
前記電力変換装置の制御によって有効電力と無効電力を制御し、且つ前記分散型電源の高調波成分を検出し、この検出値に応じて分散型電源が発生する高調波成分をも補償すると共に、
前記有効電力、無効電力及び高調波成分の補償信号は、前記PWMコンバータの電流制御部に出力されてPWM信号を生成してPWMコンバータを制御し、
このPWMコンバータのコンバータ制御部に、電力貯蔵装置の回転数とトルク信号からPWMコンバータとインバータ間の有効電流を算出する電流算出部を設け、この算出信号を有効電力を制御するための有効電流指令値に加算することを特徴
としたものである。
【0015】
本発明の第6は、前記電力変換装置の直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号を求め、この偏差信号をもとに前記インバータコントローラを介してインバータをトルク制御することを特徴としたものである。
【0016】
本発明の第7は、前記電力貯蔵装置の回転数信号と有効電力指令値とをもとにトルク値を算出し、この算出値と前記直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号との和信号にてインバータのトルク制御を行うことを特徴としたものである。
【0017】
本発明の第8は、前記コンバータコントローラに高調波抑制制御切換器を設け、この切換器の切換信号により前記分散型電源の運転状態に応じて電力制御優先か高調波抑制制御優先かの判別運転を行うことを特徴としたものである。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態を示す構成図である。同図において1は系統電源、2は系統電源1に連系された分散型電源で、ここでは風車WMと同期発電機SGを有する風力発電設備が用いられる。3はコンバータで、自己消弧形のスイッチング素子が用いられてPWM制御され、回生時にはこのコンバータは逆変換動作をする。4はインバータで、このインバータの交流出力側にはフライホイール式の電力貯蔵装置5が接続され、回生時には順変換動作をする。
【0019】
電力貯蔵装置5は、電動発電機IM/Gと、この電動発電機の回転軸に連結されたフライホイールFWを有している。6は基本波成分を除去するためのフィルタ部、7はコンデンサ、8はPWM信号を生成してコンバータ電流を制御するための電流制御部で、変流器CT1を介して検出された信号と後述するコンバータコントローラCCよりの信号に基づいてコンバータ3に対する電流指令値を演算する。9はインバータの制御部である。
【0020】
11は同期信号生成部で、系統電源1からトランスTrを介して電圧を取り込んで三相から二相に変換し、電源同期信号を生成して高調波検出部12、入力フィルタ部19、基本波有効電流生成部17及び基本波無効電流生成部18にそれぞれ出力する。高調波検出部12は、同期信号の他に風力発電設備2からの出力電流Isgをも導入し、風力発電設備が発生する高調波成分を抽出する、
13は有効・無効電力演算部で、この演算部13は変流器CT3とCT2及びトランスTrを介して検出した電流Is,Isgと電圧Vsに基づいて系統電源と風力発電設備との有効電力P,Psgと無効電力Q,Qsgを演算する。算出された有効電力P,Psgは、トルク指令生成部14に出力されてインバータコントローラ9のトルク指令値として使用される。
また、有効・無効電力演算部13にて演算きれた無効電力QとQsgは、無効電力指令生成部15に出力されて無効電力指令値Qrefが演算され、その指令値は基本波無効電流生成部18に出力される。
【0021】
16は高調波抑制制御切換器で、有効・無効電力演算部13にて演算された系統電源と風力発電設備との各有効電力、無効電力と、高調波検出部12からの高調波成分と、変流器CT1によって検出されたコンバータ電流Icvとを入力し、入力きれた各信号より状況判断して電力制御を優先させるか、高調波制御を優先させるかを判断する。
【0022】
図5は切換制御例を示したもので、風力発電設備2の運転状態に応じて電力制御を優先させるか、高調波制御を優先させるかを判断し、判断信号を無効電流指令生成部18と加算部22に出力する。
なお、有効電力を制御しながら分散型電源である風力発電設備の発生する高調波分のみを抑制する場合には、この高調波抑制制御切換器16と有効・無効電力演算部13は不要となる。その際、無効電力指令値Qrefとトルク指令値は別途設定器によって設定される。
【0023】
20は直流電圧を一定値に制御するためめPID制御部で、検出されたコンデンサ7の両端電圧Vdcと設定値Vdcrefとの偏差信号を導入して所定値となるよう演算し、その出力を有効電流生成部17に出力する。有効電流生成部17では、同期信号発生部11よりの同期信号sinωtとPID制御部20よりの信号に基づいて有効電流指令値を演算して加算部22に出力する。
【0024】
無効電流指令生成部18では、入力された無効電力指令値Qrefと、同期信号発生部11よりの同期信号cosωt及び高調波抑制制御切換器16よりの信号に基づいて無効電流指令値を演算し加算部22に出力する。加算部22では、入力された有効電流指令分と無効電流指令分及び高調波分を加算して入力フィルタ部19に出力する。入力フィルタ部19では、入力された信号の中から基本波分を除去し、補償分の信号Icvrefとして電流制御部8に出力する。
【0025】
電流制御部8では、変流器CT1を介して検出されたコンバータの入力電流Icv信号が入力されており、この信号と補償指令値Icvrefに基づいてコンバータ3に対する電流制御指令演算が行われ、PWM制御信号を作成してコンバータの各スイッチング素子を制御する。
【0026】
上記のように構成されたものにおいて、風力発電設備等の分散型電源の出力が大きいか、若しくは系統に接続きれた負荷が減少した場合には、コンバータ3、インバータ4よりなる電力変換装置を駆動モードとし、電力貯蓄装置5のフライホイールFWを回動させて機械的エネルギーとして蓄積する。
また、分散型電源の出力が小さいか、若しくは系統に接続された負荷が多くなったときには電力変換装置を回生モードとする。その時にはインバータ4は順変換器とし、コンバータ3を逆変換器として動作させることにより電力貯蓄装置5に蓄積された電力を系統に出力するよう制御することによって系統電力の安定化を図る。
【0027】
このとき、系統には有効電力、無効電力の変動及び分散型電源より高調波分が発生するが、有効電力については、有効電流指令生成部17によって演算された有効電流分が補償信号として生成され、無効電力については、無効電流指令生成部18によって演算された無効電流分が補償信号として生成される。
更には、分散型電源が発生する高調波分については、高調波検出部12にて検出し、補償信号として直接か、若しくは高調波抑制制御切換器16を介して抽出きれ、これら生成又は抽出された各信号はそれぞれ加算部22を介して入力フィルタ部19に出力される。
【0028】
入力フィルタ部19は、入力された各信号のうち、基本波分を取り除いて補償信号Icvrefを作成し、電流指令値として電流制御部8に出力する。電流制御部8では周知の手法に基づいてPWM信号を作成し、その信号に基づいて各スイッチング素子を制御することによってコンバータに流入する電流が制御される。
【0029】
なお、前述のように、高調波抑制制御切換器16は必ずしも必要とはしないが、この切換器16を設置した場合、例えば、風力発電設備2の起動時では発電機SGが同期速度になるまでソフトスタートでモータ動作を行う。したがって、この場合の判別は、風力発電設備の有効電力Psgの方向を検出すれば起動中(モータ状態)か発電中かの判別が可能となる。この判別によって、風力発電出力に高調波が多く含まれている期間中のみ高調波抑制制御を行うことが可能となり、高調波の少ない状態では不必要な制御をオフとするなど、図5で示す状態1〜6のごとき選択制御が可能となる。
【0030】
また、高調波抑制制御の切換制御を可能とすると共に、有効電力・無効電力を制御している期間、例えば状態3〜5の期間では必ず電力制御を優先させる。
また、この優先制御期間であっても、状態3,4の期間のように高調波抑制制御が必要な期間では、コンバータの容量と電力制御容量の差分を高調波補償容量に割り当てる。高調波補償電流が差分以上に必要な場合でも、コンバータ容量を越えないように高調波容量指令電流を相似的に小さくし、定格範囲内で抑制制御を行う。
【0031】
したがって、本実施形態によれば、風力発電等の分散型電源の不安定な出力に対して、フライホイールを有した電力貯蓄装置の駆動・回生運転による充放電で有効電力の安定化を図りながら、PWMコンバータを用いて所望の無効電力を与えることにより、系統連系点での電圧を安定化させる無効電力制御が実現でき、分散型電源が発生する高調波を抑制することも同時に実現できる。
【0032】
また、高調波抑制制御切換器16を設置することにより、高調波の少ない状態では不必要な制御をオフとすることが出来ると共に、風力発電設備の運転状態によっては電力制御を優先させて風力発電設備出力の安定化を図り、且つ、高調波抑制が同時に必要な場合でも、コンバータ容量に応じて、余った電流容量を高調波補償電流に用いるため、装置を大型化することなく実施可能となる。
【0033】
図2は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
図2において、図1と相違する点は、電力変換装置を構成するコンバータ3とインバータ4間の直流回路を流れる有効電流算出のための電流算出部21を設けたことである。
【0034】
インバータの電流算出部21は、電力貯蔵装置5の回転数信号ωと、トルク信号Tqを基にコンバータ3とインバータ4間の有効電流を算出する。
したがって、図示省略されているが、電力貯蔵装置5には回転数検出手段とトルク検出手段が設けられている。算出された信号は、PID制御部20の出力と加算されて有効電流指令生成部17に出力され、この生成部17において基本波有効電流指令値が演算される。他は図1と同様であるので重複説明を省略する。
【0035】
この実施形態によれば、電流算出部21において、フィードフォワード的に予め電力変換装置の直流回路の有効電流を算出し、その算出値をPID制御部20の出力に加算して基本波有効電流の指令値を演算しているため、より高速な有効電力制御が実現できる。
【0036】
図3は、本発明の第3の実施形態を示したものである。
図3において23は有効電力生成部で、有効・無効電力演算部13の出力PとPsgもとに指令値Prefを生成し、その出力信号を有効電流生成部17に与えて有効電流指令値を生成する。インバータコントローラ9には、直流回路の直流電圧を一定に制御するためのPID演算部90が設けられ、その入力には検出された電力変換装置の直流回路電圧Vdcと設定値Vdcrefとの偏差信号が導入される。 PID演算部90の出力は、インバータコントローラ9のトルク制御部に出力されてインバータ4のトルク制御に用いられる。他は図1、図2と同様である。
【0037】
図3の実施形態によれば、PWMのコンバータ制御部CCにおいて、風力発電等の分散型電源の不安定な出力を安定化させるための有効電流指令値を生成し、また、直流回路の直流電圧Vdcを一定にするための制御はインバータ制御部9で実施するものである。このため、風力発電等の分散型電源の不安定な出力に対し、安定化に必要な有効電力を直接指令値としてコンバータコントローラに与えられ、図1、図2と比較してより高速な有効電力制御の実現が可能となる。
【0038】
図4は、本発明の第4の実施形態を示したものである。
図4において、図3との相違点はインバータコントローラ9に電力貯蓄装置5のトルク算出部91を設けたことである、トルク算出部91には、有効電力設定値Prefと検出された電力貯蓄装置5の回転数ωを入力して電力貯蓄装置のトルク値を算出し、その算出値はPID演算部90の出力値と加算されてコントローラのトルク制御部に出力される。他は図3と同様である。
【0039】
したがって、本発明の実施形態によれば、風力発電等の分散型電源の不安定な出力に対し、安定化に必要な有効電力を直接指令値としてコンバータ制御部10に与えると共に、インバータ制御部9において有効電力指令と回転数から計算したトルク値を予め与えておくことにより、図3のものより高速な有効電力制御が実現できる。
【0040】
以上のように、本発明では風力発電等の系統連系分散型電源の不安定な出力に対し、フライホイールを有する電力貯蔵装置を用いて有効電力安定化を行うと同時に、系統連系点における無効電力制御と分散型電源より発生した高調波補償も実施し、系統の総合的な電力の安定化と品質の向上が期待出来るものである。
【0041】
図6はその実験結果を示したものである。図6は、電力貯蔵装置5の電動発電機IM/Gのトルク指令値として、100%駆動運転、100%回生運転、トルク0%運転時の結果である。また、無効電流指令値は、−6.9〜6.9「kVar」の試験機定格範囲内で与え、無効電力実測値の定格に対する誤差率(無効電力実測値−無効電力指令値)/6.9kVA×100「%」を表している。
図6より明らかなように、誤差が4%未満、特にトルクなしの状態では、0.8%未満の高精度な補償が実現されている。
【0042】
図7は、無効電力のステップ指令を与えた場合の応答波形である。その結果、ステップ状の無効電力指令を与えてより13ms程度の時間で目標値に達し、高速な応答を実現していることが解る。
【0043】
図8は、分散型電源の代わりに高調波負荷を接続し、高調波抑制機能なしで制御した場合の系統電源の電流、電圧波形である。
図9は、高調波抑制機能を追加した場合の系統電源の電流、電圧波形である。
図8、図9の比較からも明らかなように、抑制機能を追加したことにより高調波負荷を接続した状態でも電流波形を正弦波状に改善されていることが解る。
図10はそのときのFFT解析結果であり、5,7,11,13次高調波を中心に改善されている。
【0044】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、系統連系分散型電源の不安定な出力に対し、フライホイールを有する電力貯蔵装置を用いて有効電力安定化を行うと同時に、系統連系点における無効電力制御と分散型電源より発生した高調波補償も実施するようにしたものであるから、系統の総合的な電力の安定化と品質の向上が期待出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック構成図。
【図2】本発明の第2の実施形態を示すブロック構成図。
【図3】本発明の第3の実施形態を示すブロック構成図。
【図4】本発明の第4の実施形態を示すブロック構成図。
【図5】本発明に使用される高調波抑制のための切換制御の説明図。
【図6】無効電力指令値に対する無効電力誤差の実験結果図。
【図7】無効電力指令値を与えたときの応答速度の実験結果図。
【図8】高調波抑制機能なし時における電圧、電流波形図。
【図9】高調波抑制機能あり時における電圧、電流波形図。
【図10】FFT解析結果の高調波次数図。
【符号の説明】
1…系統電源
2…分散型電源
3…PWMコンバータ
4…インバータ
5…電力貯蓄装置
6…フィルタ
7…コンデンサ
8…電流制御部
9…インバータコントローラ
10…コンバータコントローラ
11…同期信号生成部
12…高調波検出部
13…有効・無効電力演算部
14…トルク指令生成部
15…無効電力指令生成部
16…高調波抑制制御切換器
17…基本波有効電流指令生成部
18…基本波無効電流指令生成部
19…入力フィルタ部
20…PID演算部
21…電流算出部
22…加算部
23…有効電力指令生成部
Claims (8)
- 系統電源と分散型電源とを連系し、この連系点近傍にコンバータコントローラを介してPWM制御されるPWMコンバータと、インバータコントローラを有するインバータよりなって駆動・回生制御機能を有する電力変換装置を接続し、この電力変換装置に電動発電機とフライホイールを有する電力貯蓄装置を接続するものにおいて、
前記コンバータコントローラに、系統電源の三相電圧を検出して正弦波と余弦波の二相の信号を生成する同期信号生成部と、
この同期信号発生部よりの二相の信号と前記分散型電源からの電流とを導入して高調波成分を検出する高調波検出部と、
前記電力変換装置の直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号を検出し、この偏差信号と前記同期信号生成部からの正弦波分とを導入して有効電流指令値を演算する基本波有効電流生成部と、
前記同期信号生成部からの余弦波分と高調波検出部からの高調波成分及び無効電力指令値とを導入して無効電流指令値を演算する基本波無効電流生成部と、
この無効電流生成部,有効電流生成部,高調波検出部からの高調波分及び前記同期信号生成部からの各信号を導入してPWMコンバータの電流補償指令を生成する入力フィルタ部を設けると共に、
前記電力貯蔵装置の回転数信号とトルク信号をもとにインバータ電流を算出する電流算出部を設け、この算出信号と前記直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号の和を求め、この和信号を前記有効電流生成部へ出力するよう構成したことを特徴とした分散型電源の出力安定化装置。 - 前記有効電流生成部における有効電流指令値の演算は、前記同期信号からの余弦波分と有効電力指令値をもとに演算するよう構成すると共に、前記インバータコントローラに、前記電力変換装置の直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号検出手段を設け、この検出手段の出力信号をもとに前記インバータをトルク制御することを特徴とした請求項1記載の分散型電源の出力安定化装置。
- 前記インバータコントローラに、有効電力指令値と前記電力貯蔵装置の回転数信号をもとにインバータ電流値を算出する電流算出部を設け、この算出値と前記偏差信号検出手段の出力信号とを加算し、加算信号をもとにインバータをトルク制御することを特徴とした請求項2記載の分散型電源の出力安定化装置。
- 前記系統電源と分散型電源の電流と系統電圧を検出して有効・無効電力を算出する有効・無効電力演算部と、この演算部によって演算された有効電力値,無効電力値と前記高調波検出部からの高調波分及び検出されたコンバータ電流とを導入し、この導入信号に基づいて高調波抑制制御か電力優先制御かを切換える高調波抑制制御切換器を前記コンバータコントローラに設けたことを特徴とした請求項1乃至3記載の分散型電源の出力安定化装置。
- 系統電源と分散型電源とを連系し、この連系点近傍にコンバータコントローラを介してPWM制御されるPWMコンバータと、インバータコントローラを有するインバータよりなる電力変換装置を接続し、この電力変換装置に電動発電機とフライホイールを有する電力貯蓄装置を接続し、電力変換装置を駆動・回生制御することによって連係点の電力安定化を図るものにおいて、
前記電力変換装置の制御によって有効電力と無効電力を制御し、且つ前記分散型電源の高調波成分を検出し、この検出値に応じて分散型電源が発生する高調波成分をも補償すると共に、
前記有効電力、無効電力及び高調波成分の補償信号は、前記PWMコンバータの電流制御部に出力されてPWM信号を生成してPWMコンバータを制御し、
このPWMコンバータのコンバータ制御部に、電力貯蔵装置の回転数とトルク信号からPWMコンバータとインバータ間の有効電流を算出する電流算出部を設け、この算出信号を有効電力を制御するための有効電流指令値に加算することを特徴としたことを特徴とした分散型電源の出力安定化方法。 - 前記電力変換装置の直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号を求め、この偏差信号をもとに前記インバータコントローラを介してインバータをトルク制御することを特徴とした請求項5記載の分散型電源の出力安定化方法。
- 前記電力貯蔵装置の回転数信号と有効電力指令値とをもとにトルク値を算出し、この算出値と前記直流設定電圧と直流検出電圧との偏差信号との和信号にてインバータのトルク制御を行うことを特徴とした請求項5又は6記載の分散型電源の安定化方法。
- 前記コンバータコントローラに高調波抑制制御切換器を設け、この切換器の切換信号により前記分散型電源の運転状態に応じて電力制御優先か高調波抑制制御優先かの判別運転を行うことを特徴とした請求項5乃至7記載の分散型電源の安定化方法。
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