JPH06283519A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JPH06283519A
JPH06283519A JP6885693A JP6885693A JPH06283519A JP H06283519 A JPH06283519 A JP H06283519A JP 6885693 A JP6885693 A JP 6885693A JP 6885693 A JP6885693 A JP 6885693A JP H06283519 A JPH06283519 A JP H06283519A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
gas
teos
insulating film
ozone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6885693A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Nakano
正 中野
Nobuyoshi Sato
伸良 佐藤
Tomohiro Oota
与洋 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP6885693A priority Critical patent/JPH06283519A/ja
Publication of JPH06283519A publication Critical patent/JPH06283519A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁膜として埋め込み性が良好であるととも
にボイドを有しない、しかも膜中の含水率の小さい優れ
た膜質のものを形成する。 【構成】 有機シランを原料ガスとして用い、酸化性ガ
スと反応させる化学気相成長により半導体装置の絶縁膜
を形成するに当たり、この化学気相成長を行う反応容器
内にまず有機シランを供給し、次いで酸化性ガスを供給
する。かくして成膜の初期にエタノールやメタノールを
生成させることができ、下地依存性を効果的に改善する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置の製造方
法、特に半導体基体と第1層金属配線との間の1次絶縁
膜、金属配線間の層間絶縁膜およびパッシベーション膜
として作用する最終絶縁膜や電界効果トランジスタのゲ
ートのサイドウォールとして使用することができる絶縁
膜を化学気相成長により形成する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、VLSIデバイスの高集積化、高密度
化が急速に進み、半導体加工技術はサブミクロン加工が
必須のものとなってきている。サブミクロン加工が進む
に伴って半導体基体表面の凹凸はますます激しくなり、
アスペクト比が大きくなり、この凹凸がデバイス製造上
の制約となってきている。このような問題の解決のため
に最も強く望まれているのが、層間絶縁膜の平坦化技術
である。
【0003】サブミクロンデバイス用の層間絶縁膜に要
求される特性としては、サブミクロンオーダーのスペー
スを形成することおよび高アスペクト比を持つパターン
に対する優れたステップカバレージを実現することなど
がある。このような要求を満たす層間絶縁膜の形成方法
として有機シランおよび無機シランを原料ガスに用いる
化学気相成長法(CVD法) が知られている。また、CVD 法
としてはプラズマCVD法, 常圧CVD 法、減圧CVD 法、加
圧CVD 法、光励起CVD 法などが従来より提案されてい
る。
【0004】これらの内、有機シランを原料ガスとし、
これにオゾンガスを加えて常圧CVD法で形成した絶縁
膜、すなわち常圧オゾン−有機シランCVD シリコン酸化
膜は、その平坦性が特に優れていることから最も期待さ
れている方法の一つである。このようなオゾン−有機シ
ランの混合ガスを用いる常圧CVD 法は、例えば特開昭61
-77695号公報や「電気化学」56, No.7(1988), 527 〜53
2 頁などに記載されている。有機シランとしてはTEOS(t
etraethoxyorthosilicate), TMOS(tetramethoxyorthosi
licate),OMCTS(octamethylcyclotetrasiloxane), HMDS
(hexamethyldisiloxane), TMCTS(tetramethylcyclotetr
asiloxane), SOB(trimethylsilyl borate),DADBS(diace
toxydi-tertiary-butoxysilane), SOP(trimethylsilyl
phosphate)などが知られている。
【0005】また、最終保護膜として用いられる絶縁膜
においても、VLSIデバイスの高集積化、高密度化に伴
い、その平坦性と、素子の信頼性に影響を与える膜質の
向上が強く要求されている。これは主に素子外部からの
水分等の侵入を防ぐためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
有機シランを原料ガスとするCVD 法による絶縁膜の形成
方法においては、成膜速度の下地依存性により、下地材
質によっては段差間( 配線間) の埋め込み性が悪くなる
とともに膜中にボイドが発生するという欠点がある。特
に素子構造が微細化されるに伴ってアスペクト比の大き
な段差が形成されるようになるので、このようなボイド
が発生される可能性が大きくなっている。このように有
機シラン−CVD 膜が大きな下地依存性を有することは、
例えば平成3年に発行された「電気学会論文A」, 111
巻7号の652 〜658 頁に記載されている。このように埋
め込み性が悪化したりボイドが形成されると、配線間の
リーク電流が増加したりして素子特性に悪影響を及ぼす
ことになる。
【0007】さらに、従来の有機シランを用いたCVD 膜
は、膜中に水分等を含む多量の炭素化合物(未反応物)
が混入しているため、膜質が悪く、耐吸湿性が悪いとと
もにクラックが発生する欠点がある。耐吸湿性を補うた
めに厚膜とすると膜中に一層クラックが発生し易くな
り、素子の信頼性を損なう欠点がある。
【0008】上述した従来の絶縁膜の形成方法の欠点を
軽減するために、下地表面のプラズマ酸化膜をN2, NH3
等のガスを用いてプラズマ処理し、その後で有機シラン
による常圧CVD 膜を形成することが提案されているが、
プラズマダメージの問題が懸念されている。
【0009】この発明の目的は上述した従来の絶縁膜形
成方法の欠点を解消し、プラズマダメージを与えること
なく、段差間の埋め込み性および膜中のボイドの解消に
おいて優れており、特にサブミクロンデバイスの絶縁膜
として使用するのに有効であるとともに優れた膜質を有
し、クラックの発生もなく、しかも製造工程を減らすこ
とによってスループットを向上することができる絶縁膜
の形成方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明による半導体装
置の製造方法は、有機シランを原料ガスとして用い、酸
化性ガスと反応させる化学気相成長により半導体装置の
絶縁膜を形成するに当たり、この化学気相成長を行う反
応容器内にまず有機シランを供給し、次いで酸化性ガス
を供給して、上記絶縁膜を形成することを特徴とするも
のである。
【0011】また、前記絶縁膜を化学気相成長によって
形成する際の原料となる有機シランとしてはTEOS、TMO
S、OMTCS 、HMDS、SOB 、DADBS 、SOP などを代表例と
する以下の有機シランが挙げられる。
【0012】テトラアルコキシシランとして次のとお
り:テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラ
ン(TEOS)、テトラnプロポキシシラン、テトライソプロ
ポキシシラン、テトラnブトキシシラン
【0013】アルキルアルコキシシランとして次のとお
り:メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリnプロポキシシラン、メチルトリイソ
プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチル
トリエトキシシラン、エチルトリnプロポキシシラン、
エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシ
ラン、ジエチルジnプロポキシシラン、ジエチルジイソ
プロポキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メ
チルビニルジエトキシシラン メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン ジメチルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルエトキ
シシラン
【0014】ポリシロキサンとして:テトラキス(ジメ
チルシロキシ)シラン
【0015】シクロシロキサンとして次のとおり:オク
タメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS) 、ペンタメチ
ルシクロテトラシロキサン、テトラメチルシクロテトラ
シロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、トリ
メチルシクロトリシロキサン
【0016】ジシロキサンとして次のとおり:ヘキサメ
チルジシロキサン(HMDS)、テトラメチルジメトキシジシ
ロキサン、ジメチルテトラメトキシジシロキサン、ヘキ
サメトキシジシロキサン
【0017】アルキルシランとして次のとおり:モノメ
チルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、トリ
エチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチルシラ
ン アリルトリメチルシラン ヘキサメチルジシラン
【0018】シリルアミンとして次のとおり:ジメチル
トリメチルシリルアミン、ジエチルトリメチルシリルア
ミン
【0019】シラン窒素誘導体として次のとおり:アミ
ノプロピルトリエトキシシラン トリメチルシリルアジド、トリメチルシリルシアナイド
【0020】シラザンとして次のとおり:ヘキサメチル
ジシラザン、テトラメチルジシラザン オクタメチルシクロテトラシラザン、ヘキサメチルシク
ロトリシラザン
【0021】ハロゲン化シラン及び誘導体として次のと
おり:トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラ
ン、トリnプロピルクロロシラン、メチルジクロロシラ
ン、ジメチルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロ
ロシラン、クロロメチルトリメチルシラン、クロロプロ
ピルメチルジクロロシラン、クロロプロピルトリメトキ
シシラン ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、メ
チルビニルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、
エチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ト
リフロロプロピルトリクロロシラン、トリフロロプロピ
ルトリメトキシシラン、トリメチルシリルアイオダイ
ド。
【0022】さらに、有機シランとしては、トリス(ト
リメチルシロキシ)ボラン(SOB) 、トリス(トリメチル
シロキシ)ホスホリル(SOP) 、ジアセトキシジ-tert-ブ
トキシシラン(DADBS) なども用いることができる。この
発明においては、上述した有機シランを単独で用いるか
あるいは2以上の有機シランを混合して用いることがで
きる。混合して用いる場合の混合割合は適当に定めれば
良い。
【0023】上記有機シランと反応させる酸化性ガスと
しては、O3を含有させたO2ガスを代表例として、その
他、H2O2を含有させたO2ガス等も用いることができる。
この発明の好適実施例においては、原料ガスとしての有
機シランにTEOSを、酸化性ガスとしてO3を含有させたO2
ガスを用いる化学気相成長により絶縁膜を形成する。
【0024】
【作用】発明者らは、従来の絶縁膜形成方法の欠点を解
消し、段差間の埋め込み性および膜中のボイドの解消に
おいて優れる、良好な膜質を有し、クラックの発生もな
ない絶縁膜の形成方法として、特願平5−52412号
明細書に述べるような、化学気相成長による絶縁膜形成
に先立って、下地をエタノールやメタノール等といった
有機化合物で処理するという方法を開発している。
【0025】上記の方法によれば、有機けい素化合物を
原料ガスとするCVD 法によって絶縁膜を形成する前に、
下地表面を有機化合物で処理するという、簡単な処理に
よって下地依存性を大幅に緩和することができ、埋め込
み性および平坦性に優れているとともにクラックやボイ
ドのない優れた膜質を有する絶縁膜を形成することがで
きるようになった。かかる下地表面を有機化合物で処理
する具体的な方法は、半導体ウェファをスピンさせなが
ら塗布するスピンコート処理(塗布処理)、有機化合物
の蒸気を半導体ウェファに吹きつける蒸気処理、半導体
ウェファを有機化合物の溶液中に浸漬する浸漬処理、有
機化合物の溶液をスプレーするスプレー処理、有機化合
物のシャワーに半導体基板を通過させるカーテンフロー
コート処理などであって、いずれも極めて簡便な処理で
はあるが、製造工程としては一工程増加することにな
る。
【0026】したがって、工程を増加させることなしに
下地表面を有機化合物の処理を施したのと同様の状態に
することができれば、前記有機化合物処理を省略するこ
とができるから、スループットの面からはより望ましい
のであって、ここにこの出願の発明では、かような有機
化合物処理が省略可能な方法を提案するものである。
【0027】さて、有機シランを原料ガスとして用い、
酸化性ガスと反応させる化学気相成長による絶縁膜を形
成の代表例として、TEOSを原料ガスに、酸化性ガスとし
てO3ガスを含有するO2を用いた場合について、発明者ら
は、O3濃度を種々に変化させて成膜実験を行った。その
結果、高濃度のオゾンで成膜した場合には、下地依存性
が著しく大きいのに対して、低濃度のオゾンで成膜した
場合には、下地依存性が顕著に緩和されることを見いだ
した。そこからさらに研究開発を進めた結果、この化学
気相成長を行う反応容器内にまず有機シランを供給し、
次いで酸化性ガスを供給して、上記絶縁膜を形成するこ
の発明を完成させるに至ったのである。
【0028】従来から行われている常圧オゾン−有機シ
ランCVD シリコン酸化膜(以下O3-TEOS NSG(non-silica
te glass) 膜ともいう)を形成する際の原料ガスの供給
の仕方について観察すると、図1に示すように、ウェフ
ァを反応容器にセットした後は、最初に反応容器内に酸
化性ガスが供給され、反応容器内のO3濃度が成膜操業の
ための濃度に達した後に、TEOSがキャリアガスと共に供
給される。すなわち、TEOSを供給する初期の時点では、
TEOS濃度に対するO3濃度は相対的に非常に高くなってい
て、高濃度オゾン条件下で気相成長を行っていることに
なる。この高濃度オゾン条件下で形成された膜は、既に
述べたように下地依存性が著しく大きい膜であり、この
ような膜が下地表面とその後に形成されるO3-TEOS NSG
膜との界面に形成されると、その影響を反映して、以後
に気相成長により形成される絶縁膜も埋め込み形状が悪
く、膜質の悪い絶縁膜になってしまうのである。
【0029】そこでこの発明では、従来から行われてい
る操業方法とは全く逆に、図2に示すようにウェファを
反応容器にセットした後は、まずTEOSを反応容器内に供
給し、次いで酸化性ガスを供給するようにする。したが
って、成膜の初期段階すなわちO3-TEOS NSG 膜の最下面
の成膜の際にはTEOSに対するオゾンの濃度は低い、換言
すれば低濃度オゾン条件での成膜になるから、埋め込み
性が良好で、膜質の優れた絶縁膜が得られるのである。
【0030】このように成膜の初期にTEOSに対するオゾ
ンの濃度が低い状態にするこの発明によって、埋め込み
性が良好で、膜質の優れた絶縁膜が得られる理由につい
て、完全には究明されていないが、以下のように考える
ことができる。TEOSとO3との化学気相成長法で絶縁膜を
形成する際には、TEOSはオゾンそれ自体とは反応せず、
オゾンが熱分解されて生成する反応性酸素がTEOSと反応
することより気相成長が起こる。したがって、反応は、
まずオゾンの熱分解O3→O2+Oにより、O(反応性酸
素)を発生することから始まる。この反応性酸素(O)
とTEOSとにより、以下のように反応するとともに、この
過程において下地表面に酸化けい素が生成され、絶縁膜
として半導体ウェファ上に成膜されてゆく。
【化1】
【0031】つまりO3濃度が低いときには、中間反応生
成物としてのC2H5OH(エタノール)、CH3OH (メタノー
ル)などのアルコールが大量に生成され、その段階で維
持される。これに対して、O3濃度が相対的に高いときに
は、エタノールやメタノールがさらに酸化されて、中間
反応生成物としてアセトアルデヒド(CH3CHO)、ホルム
アルデヒド(HCHO)が生成し、さらに酸化が進行して中
間反応生成物として酢酸(CH3COOH )、ギ酸(HCOOH)を
生成し、さらに酸化が進行して最終的には一酸化炭素
(CO)、二酸化炭素(CO2 )及び水(H2O )になる。
【0032】このように〔O3〕/〔TEOS」濃度比が小さ
い場合には、エタノール、メタノールが生成して、成膜
直前にこれらが表面に吸着するから、実質的に下地表面
をエタノールやメタノールで処理することと同一の効果
が得られるのである。これに対して、酸化けい素の成膜
を効率良く行うために最初に反応容器内に酸化性ガスを
供給し、次いでTEOSを供給することにより、成膜初期で
の〔O3〕/〔TEOS」濃度比が極めて高かった従来の成膜
法では、中間反応生成物が急速に酸化されて、最終的な
一酸化炭素、二酸化炭素及び水が得られるのみで、下地
依存性の改善はできなかったのである。
【0033】上記の中間反応生成物のうち、エタノー
ル、メタノールが特に下地依存性の改善に有効である
が、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、酢酸及びギ
酸でも、下地依存性の改善効果があることが確認されて
いる。すなわち、中間反応生成物であるアセトアルデヒ
ド、ホルムアルデヒド、酢酸及びギ酸も下地表面に吸着
されて、下地依存性の改善の効果があると考えられる。
なお、〔O3〕/〔TEOS」濃度比が小さい状態で、つくろ
うとする絶縁膜の厚み全ての分だけ成膜すると、かえっ
て膜質が劣化してしまう可能性があるため、この発明で
は、図2に示すように、成膜の初期段階のみが相対的に
オゾン濃度が低いようにし、その後は、通常行われてい
る最適なガス組成比で成膜を行うものとする。
【0034】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例及び
比較例について説明する。図3は以下に説明するこの発
明による半導体装置の製造方法の実施例及び比較例にお
いて有機シラン−CVD 膜を形成する装置として共通に使
用することができる装置の一例の構成を示すものであ
る。反応チャンバ1の内部にはヒータ2を設け、サセプ
タ3によって支持されたシリコンウエファ4を加熱する
ようにする。さらに、反応チャンバ1の外部にはオゾン
発生装置5と、恒温槽6を設け、この恒温槽の内部には
ガスバブラー7を配置する。オゾン発生装置5には酸素
ガスを供給し、オゾンを生成するようにする。このオゾ
ン発生装置5のオゾン生成率は5.0 %である。恒温槽6
内に配置したガスバブラー7には窒素ガスを供給し、ガ
スバブラー内に収容した有機シラン、本例ではTEOSのガ
スを発生させる。このTEOSガスはバルブ8により流量調
節が可能になっていて、またオゾンガスもバルブ9によ
り流量調節が可能になっている。このTEOSガスはオゾン
発生装置5で発生させたオゾンと一緒に窒素ガスをキャ
リアガスとして反応チャンバ1に供給する。反応チャン
バ1内にはディスパージョンヘッド10を配置し、オゾン
とTEOSガスとの混合ガスを層流としてシリコンウエファ
4の表面に当ててシリコンウエファの表面全面に亘って
均一な成膜が行われるようにする。さらに、このために
ヒータ2及びサセプタ3とともにシリコンウエファ4を
その平面内で揺動させて成膜の均一性を確保するように
している。
【0035】(実施例)図4に示すようにシリコン基板
11の上に膜厚が6000ÅのBPSG膜12を形成し、さらにその
上に高さ1μm のアルミ配線13をライン幅0.8 μm 、ス
ペース幅0.8 μm で形成し、このBPSG膜及びアルミ配線
の上にプラズマ−TEOS CVD NSG膜14を3000Åの厚さに形
成した。このプラズマ−TEOS CVD NSG膜14の成膜条件と
しては、成膜温度を350 ℃、成膜圧力を2.2Torr とし、
TEOSを1.8ml/分の割合で供給し、酸素ガスを4.0ml/分の
割合で供給し、RFパワーとしては400KHz, 500Wと13.56M
Hz, 500Wの合計1KWを使用し、成膜時間を20秒とした。
このプラズマ−TEOS CVD NSG膜14の膜厚はアルミ配線13
の上で3000Åであるが、その側壁には1000Å程度しか形
成されていない。
【0036】次に、シリコンウエファを図3に示す反応
チャンバ内に搬入し、以下の成膜条件でオゾン−TEOS C
VD NSG膜15を10000 Åの膜厚に形成した。なお、この明
細書では、ガス流量は0℃、1気圧の標準状態での流量
を示すものである。
【表1】 成膜温度 400 ℃ 成膜圧力 大気圧 成膜時間 545 秒 ガスバブラへの窒素ガス流量 1.5 l/min 恒温槽温度 65 ℃ オゾン発生装置への酸素流量 7.5 l/min オゾン濃度 5 重量% キャリアN2ガス流量 18 l/min
【0037】このオゾン−TEOS CVD NSG膜15の形成にあ
たってのオゾンガスとTEOSガスとの供給要領は、次のと
おりとした。まず、シリコンウェファを反応チャンバ内
に装填後、12秒間は窒素のみをチャンバー内に導入し、
チャンバ内雰囲気を窒素雰囲気に置換する。この12秒経
過後、TEOSをまず導入する。TEOSは液体ソースであり、
分子が大きいことから、濃度が所定の一定値まで達する
のには時間がかかり、TEOSの導入を開始してから20秒後
にO3ガスの導入を開始する。
【0038】このようにして形成したオゾン−TEOS CVD
NSG膜15はアルミ配線13間の狭いスペースを埋め、良好
なステップカバレージを有しているとともに平坦性も優
れており、ボイドも形成されていない良好の膜質を有す
るものであった。
【0039】(比較例)比較例として図5に示すように
シリコン基板11の上にBPSG膜12を形成し、さらにその上
にアルミ配線13を形成し、BPSG膜及びアルミ配線上にプ
ラズマ−TEOS CVD NSG 膜14を3000Åの厚さに形成し
た。ここまでは上述した実施例と同様であり、アルミ配
線13のライン幅、スペース及び高さも実施例1と同様で
ある。次いで図3に示す反応チャンバ内に入れ、オゾン
−TEOS CVD NSG膜16を10000Åの厚さに形成しが、この
オゾン−TEOS CVD NSG膜15の形成にあたってのオゾンガ
スとTEOSガスとの供給要領は、次のとおりとした。
【0040】まず、シリコンウェファを反応チャンバ内
に装填後、12秒間は窒素のみをチャンバー内に導入し、
チャンバ内雰囲気を窒素雰囲気に置換する。この12秒経
過後、O3ガスを導入し、このO3ガスの導入を開始してか
ら、6秒間経過後に、TEOSの導入を開始した。TEOSが所
定の一定値にまで達するまでは約30秒を要した。比較例
ではオゾン−TEOS CVD NSG膜16のアルミ配線13間の埋め
込みが不良であって多数のボイド17が形成されており、
素子特性を劣化させるものであった。
【0041】上述した実施例及び比較例によって形成し
たオゾン−TEOS CVD NSG膜をTDS(Thermal Desortion Sp
ectroscopy) 評価装置を用いて評価した。このTDS 評価
装置は、ウエファを加熱したときに放出されるガスをQ-
Massで評価するものである。ウエファを評価室に入れ、
内部を10-9Torrまで真空に引き、ヒータによってウエフ
ァを室温から500 ℃の温度まで30分間かけて加熱する。
この加熱中にウエファから放出される脱ガスをQ-Massへ
導いて分析するものである。このようなTDS 評価装置を
用いて主として水(Mass No.18)を分析したが、実施例の
オゾン−TEOS CVD NSG膜からは水は殆ど放出されなかっ
たが、比較例のオゾン−TEOS CVD NSG膜からは1桁以上
多くの水が放出された。
【0042】この発明は上述した実施例にのみ限定され
るものではなく、幾多の変更や変形が可能である。例え
ば、上述した実施例ではエタノール処理を施した後にオ
ゾン−TEOS CVD NSG膜を形成するようにしたが、反応チ
ャンバに供給するオゾンとTEOSの混合ガスにTMOP(trime
thylphosphate)及びTMB(trimethylborate)などの燐及び
ホウ素のアルコキシドガスをドーパントとして加えるこ
とによってオゾン-TEOS CVD PSG 膜やBPSG膜を形成する
こともできる。さらに、有機シラン原料化合物としては
TEOSだけでなく、上述したTMOS、OMCTS 、HMDS、TMCTS
、SOB 、DADBS、SOP などを用いることもできる。
【0043】
【発明の効果】上述したように、この発明による半導体
装置の製造方法においては、化学気相成長法によって絶
縁膜を形成するに際して、この化学気相成長を行う反応
容器内にまず有機シランを供給し、次いで酸化性ガスを
供給することによって高アスペクト比の段差への埋め込
み性や平坦性が良く、内部にボイドもなく、しかも水分
の含有量も少ない良質の絶縁膜を形成することができ
る。また、このようにして形成された絶縁膜は耐吸湿性
も優れたものとなるとともに後処理においてクラックが
発生する恐れがなく、素子特性を改善することができ
る。さらに、下地処理を省略することができるので、ス
ループットをより改善することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オゾン−有機シランCVD 膜を形成する際の従来
の原料ガスの供給要領を説明するグラフである。
【図2】この発明によるオゾン−有機シランCVD 膜を形
成する際の原料ガスの供給要領を説明するグラフであ
る。
【図3】この発明による半導体装置の製造方法におい
て、オゾン−有機シランCVD 膜を形成する化学気相成長
装置の構成を示す線図である。
【図4】この発明による半導体装置の製造方法の実施例
によって形成した半導体装置を示す断面図である。
【図5】比較例によって形成した半導体装置を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 反応チャンバ 2 ヒータ 3 サセプタ 4 シリコンウエファ 5 オゾン発生装置 6 恒温槽 7 ガスバブラ 8 バルブ 9 バルブ 10 ディスパージョンヘッド 11 シリコン基板 12 BPSG膜 13 アルミ配線 14 プラズマ−TEOS CVD NSG膜 15 オゾン−TEOS CVD NSG膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機シランを原料ガスとして用い、酸化
    性ガスと反応させる化学気相成長により半導体装置の絶
    縁膜を形成するに当たり、この化学気相成長を行う反応
    容器内にまず有機シランを供給し、次いで酸化性ガスを
    供給して、上記絶縁膜を形成することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
JP6885693A 1993-03-26 1993-03-26 半導体装置の製造方法 Pending JPH06283519A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6885693A JPH06283519A (ja) 1993-03-26 1993-03-26 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6885693A JPH06283519A (ja) 1993-03-26 1993-03-26 半導体装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06283519A true JPH06283519A (ja) 1994-10-07

Family

ID=13385738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6885693A Pending JPH06283519A (ja) 1993-03-26 1993-03-26 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06283519A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07211712A (ja) * 1994-01-25 1995-08-11 Canon Sales Co Inc 成膜方法
JP2001127054A (ja) * 1999-10-29 2001-05-11 Applied Materials Inc 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
US6333257B1 (en) 1998-02-26 2001-12-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Interconnection structure and method for forming the same
JP2019153627A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 富士電機株式会社 半導体装置の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07211712A (ja) * 1994-01-25 1995-08-11 Canon Sales Co Inc 成膜方法
US6333257B1 (en) 1998-02-26 2001-12-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Interconnection structure and method for forming the same
USRE38753E1 (en) 1998-02-26 2005-07-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Interconnect structure and method for forming the same
JP2001127054A (ja) * 1999-10-29 2001-05-11 Applied Materials Inc 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
JP2019153627A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 富士電機株式会社 半導体装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5605867A (en) Method of manufacturing insulating film of semiconductor device and apparatus for carrying out the same
US7629227B1 (en) CVD flowable gap fill
JP3061255B2 (ja) 成膜方法
KR100746679B1 (ko) 성막 방법, 반도체 장치의 제조 방법 및 반도체 장치
JP3103241B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3256708B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH06283519A (ja) 半導体装置の製造方法
KR100339820B1 (ko) 성막방법 및 반도체장치의 제조방법
JP3054289B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0669197A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0729901A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3369622B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6432839B2 (en) Film forming method and manufacturing method of semiconductor device
JPH06349817A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH07193129A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3133857B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH06283516A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH06283507A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3258427B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3017627B2 (ja) 薄膜形成方法
JPH0758100A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3070894B2 (ja) 薄膜形成方法
JPH07183292A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH06283508A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2856307B2 (ja) 薄膜形成方法