JPH0628346Y2 - トラクタの前輪変速装置 - Google Patents

トラクタの前輪変速装置

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JPH0628346Y2
JPH0628346Y2 JP1026088U JP1026088U JPH0628346Y2 JP H0628346 Y2 JPH0628346 Y2 JP H0628346Y2 JP 1026088 U JP1026088 U JP 1026088U JP 1026088 U JP1026088 U JP 1026088U JP H0628346 Y2 JPH0628346 Y2 JP H0628346Y2
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gear
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正明 中沢
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石川島芝浦機械株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、前輪の周変速を変化させる変速機構を備え
たトラクタの前輪変速装置に関するものである。
従来の技術 従来、四輪駆動のトラクタにおける通常の走行時には、
前輪の周変速と後輪の周速度とが略等しく設定されてい
る。一方、旋回時において旋回半径を小さくするために
は、前輪の周速度を後輪の周速度よりも大きく設定する
必要がある。そこで、前輪の周速度と後輪の周速度とが
略一定になる標準速伝動状態と、前輪の周速度が後輪の
周速度より大きくなる増速伝動状態とに切換える前輪変
速装置を前輪への動力伝達経路中に設け、旋回時にはこ
の前輪変速装置を増速伝動状態に切り換えて旋回半径を
小さくすることが行われている。
ここで、標準速伝動状態と増速伝動状態とに切換えるこ
とができる前輪変速装置としては、エンジンから後輪に
動力伝達を行う伝動軸と操向自在な前輪に連結された前
輪動力取出軸との間に標準速用伝動ギヤと増速用伝動ギ
ヤとを設け、これらの各ギヤと前輪動力取出軸とをクラ
ツチを介して選択的に断続するものが一般的である。そ
して、このような前輪変速装置に用いられているクラツ
チ機構としては、特開昭58−122230号公報、実
開昭62−97033号公報、特公昭62−35929
号公報、実開昭60−102133号公報、実開昭62
−137226号公報に記載されたものがある。
考案が解決しようとする問題点 まず、特開昭58−122230号公報及び実開昭62
−97033号公報に記載されたクラツチは、標準速用
伝動ギヤ側と増速用伝動ギヤ側との双方に噛み合い式ク
ラツチを用いたものであり、クラツチの切換え性能に関
して迅速性及び確実性に欠けるという欠点がある。
つぎに、特公昭62−35929号公報及び実開昭60
−102133号公報に記載されたクラツチは、標準速
用伝動ギヤ側と増速用伝動ギヤ側との双方に摩擦式多板
クラツチを用いたものであり、一般的にコストが高くな
り、油圧供給管路や油圧ポンプや油圧バルブ等の各種部
材を必要とし、前輪変速装置全体が複雑化及び大型化す
るという欠点がある。
また、実開昭62−137226号公報等に記載された
クラツチは、標準速用伝動ギヤ側に噛み合い式クラツチ
を用い、増速用伝動ギヤ側に摩擦式多板クラツチを用い
たものであり、噛み合い式クラツチを用いた標準速用伝
動ギヤ側において、クラツチの切換え性能に関して迅速
性及び確実性に欠けるという欠点がある。
問題点を解決するための手段 操向自在な前輪に連結されるとともにエンジンからの動
力を前輪に伝達する回転軸上に、前輪を、後輪の周速度
と略等しい周速度で回転させる動力伝達を行う標準速用
伝動ギヤと前輪を後輪の周速度より大きな周速度で回転
させる動力伝達を行う増速用伝動ギヤとを設け、さら
に、増速用伝動ギヤと回転軸とを選択的に連結する摩擦
式多板クラツチを設ける。前進時において標準速用伝動
ギヤから回転軸への動力伝達を行うワンウエイクラツチ
と、標準速用伝動ギヤと回転軸とを選択的に連結するボ
ーク機構とを標準速用伝動ギヤと回転軸との間に設け、
旋回時において摩擦式多板クラツチを動力伝達状態に切
換える制御部と、旋回時において前記ボーク機構による
連結状態を解除する連結解除機構とを設ける。
作用 直進状態での前進時においては、エンジンからの動力は
ワンウエイクラツチを介して標準速用伝動ギヤから回転
軸に伝達され、前輪は後輪と略等しい周速度で回転す
る。さらに、ボーク機構によりトラクタのダツシングが
防止される。また、直進状態での後進時においては、ボ
ーク機構により標準速用伝動ギヤから回転軸に動力が伝
達されるため、トラクタは四輪駆動状態で後進する。直
進状態での走行時に旋回操作を行うと、制御部により摩
擦式多板クラツチが動力伝達状態に切換えられ、及び、
ボーク機構による標準速用伝動ギヤと回転軸との連結状
態が連結解除機構によつて解除され、エンジンからの動
力は増速用伝動ギヤから回転軸に伝達され、前輪は後輪
の周速度より大きな周速度で回転する。
実施例 この考案の第一の実施例を第1図乃至第8図に基づいて
説明する。まず、トラクタ1の腹部には前方から順にエ
ンジン2、クラツチケース3、ミツシヨンケース4、デ
フケース5が配置され、デフケース5の下部には前輪動
力取出ケース6が固定されている。そして、クラツチケ
ース3内にはメインクラツチ7が収納され、ミツシヨン
ケース4内には前後進切換装置8と主変速装置9と副変
速装置10とが収納され、デフケース5内にはクリープ
装置11と前輪動力取出装置12と後輪差動装置13と
PTO変速装置14とが収納され、前輪動力取出ケース
6内には前輪変速装置15が収納されている。
前記デフケース5内にはドライブピニオン軸16が軸支
されており、このドライブピニオン軸16の一端にはド
ライブピニオン17が固定され、ドライブピニオン軸1
6の他端は前記クリープ装置11に連結されている。ま
た、前記ドライブピニオン17は前記後輪差動装置13
のベベルギヤ18と噛み合つており、さらに、後輪差動
装置13には最終減速装置19を介して後輪20が連結
されている。
前記前輪動力取出ケース6は上部ケース21と下部ケー
ス22とからなり、この前輪動力取出ケース6内には回
転軸である前輪動力軸23が軸支され、この前輪動力取
出軸23の外周にはギヤ24がスプライン嵌合されてい
る。さらに、前記前輪動力取出軸23の外周には軸受2
5,26を介して標準速用伝動ギヤ27が軸支され、前
輪動力取出軸23と標準速用伝動ギヤ27との間には、
前記トラクタ1の前進時において標準速用伝動ギヤ27
から前輪動力取出軸23に動力伝達を行うワンウエイク
ラツチ28が介装されている。
また、前輪標準速用伝動ギヤ27に形成された筒状突起
部29の外周上には増速用伝動ギヤ30が保持されてい
る。そして、この増速用伝動ギヤ30は摩擦式多板クラ
ツチである電磁クラツチ31を介して前記前輪動力取出
軸23に連結されている。また、前記標準速用伝動ギヤ
27にはクラツチギヤ32が一体的に形成され、このク
ラツチギヤ32に噛み合うことにより標準速用伝動ギヤ
27と前記ギヤ24とを連結するスライドギヤ33が設
けられている。
つぎに、前記前輪動力取出軸23にはこれらの軸心と直
交する貫通穴34が形成され、これらの貫通穴34には
ボークピン35が摺動自在に設置されている。また、前
記標準速用伝動ギヤ27の内周面における前記貫通穴3
4に対向する部分には前記ボークピン35の一端が係脱
自在に係合する複数個の凹部36が形成されている。一
方、前記前輪動力取出軸23の中心部には軸心方向にそ
つた挿入穴37が形成されており、この挿入穴37には
軸心方向摺動自在に軸38が挿入され、この軸38には
前記ボークピン35の他端が係脱自在に係合する小径部
39が形成されている。また、前記挿入穴37の奥部に
は前記軸38を外方に向けて付勢するスプリング40が
挿入され、前記前輪動力取出ケース6における前記挿入
穴37に臨む位置には軸心回りに回動自在にカム軸41
が設けられている。そして、これらのボークピン35と
軸38と貫通穴34と凹部36とにより、前記標準速用
伝動ギヤ27と前記前輪動力取出軸23とを選択的に連
結するボーク機構42が構成されている。
前記カム軸41の一端には断面形状が略D字形となる切
欠部43が形成され、前記前輪動力取出ケース6の外部
に突出したカム軸41の他端にはレバー44,45が固
定されている。一方のレバー44の先端部にはスプリン
グ46の一端が張設されており、他方のレバー45の先
端部にはワイヤ47の一端が連結されている。なお、こ
のワイヤ47の他端には、後述する前輪が所定角度以上
に操向されたこと、又は、いずれか一方の後輪20のブ
レーキが作動されたことに基づいて連動する作動レバー
(図示せず)に連結されている。そして、前記作動レバ
ーとワイヤ47とレバー44,45とカム軸41とスプ
リング46とにより前記ボーク機構42による前記標準
速用伝動ギヤ27と前記回転軸23との連結状態を解除
する連結解除機構48が構成されている。
前記デフケース5内には前記前輪動力取出ケース6から
上方に突出した支持部49によつて支軸50が保持さ
れ、この支軸50には大小のギヤ51,52を有する中
間ギヤ53が軸支され、さらに、支軸50の端部には前
記スライドギヤ33をスライドさせれるシフター54が
保持されている。なお、前記ギヤ51は前記増速用伝動
ギヤ30と常時噛み合い、前記ギヤ52は前記標準速用
伝動ギヤ27と常時噛み合つている。また、前記ドライ
ブピニオン軸16上には前記ギヤ52に選択的に噛み合
う前輪動力取出ギヤ55がスライド自在にスプライン嵌
合されている。
前記前輪動力取出軸23の先端部は伝動軸カバー56に
被覆された前輪動力伝動軸57の一端に連結され、前輪
動力伝動軸57の他端は前輪差動装置58に連結されて
いる。さらに、前輪差動装置58には、装向減速装置5
9を介して前輪60が連結されている。
つぎに、前記電磁クラツチ31は、第7図に示すよう
に、前記前輪60が所定角度以上に操向されたこと、又
は、左右いずれか一方の後輪20のブレーキが作動され
たことを検出して閉路する旋回検出スイツチ61と、前
記副変速装置10が高速変速状態以外の変速位置に操作
されているときに閉路する副変速検出スイツチ62と、
前記前後進切換装置8が前進状態時のみ閉路する前進検
出スイツチ63と、前記スライドギヤ33が前記クラツ
チギヤ32と噛み合つていない時のみ閉路する前輪自動
変速切換スイツチ64とからなる制御部65を介してバ
ツテリ66に電気的に接続されている。
このような構成において、まず、エンジン2からの動力
は、メインクラツチ7から前後進切換装置8に伝達さ
れ、前後進切換装置8から主変速装置9と副変速装置1
0とクリープ装置11とを介してドライブピニオン軸1
6に伝達され、さらに、後輪差動装置13と最終減速装
置19とを介して後輪20に伝達され、後輪20が駆動
される。
また、前輪動力取出ギヤ55をスライドさせてギヤ52
に噛み合わせると、ドライブピニオン軸16の回転は中
間ギヤ53に伝達され、増速用伝達ギヤ30と標準速用
伝動ギヤ27とが回転する。ここで、スライドギヤ33
をスライドさせてクラツチギヤ32に噛み合わせると、
標準速用伝動ギヤ27の回転はスライドギヤ33からギ
ヤ24に伝達され、さらに、ギヤ24から前輪動力取出
軸23に伝達される。そして、前輪動力取出軸23から
の動力伝動により前輪60が駆動され、トラクタ1は四
輪駆動状態で走行する。なお、標準速用伝動ギヤ27を
介しての動力伝達により駆動される前輪60の周速度と
後輪20の周速度とは略等しく設定されている。また、
このとき、スライドギヤ33をクラツチギヤ32に噛み
合わせることにより前輪自動変速切換スイツチ64が開
路して電磁クラツチ31は非通電状態に維持され、電磁
クラツチ31を介しての動力伝達は行われない。
つぎに、スライドギヤ33をスライドさせてクラツチギ
ヤ32との噛み合いを解除すると、前輪自動変速切換ス
イツチ62が閉路するが、トラクタ1が直進状態のとき
は旋回検出スイツチ59が開路しており、電磁クラツチ
31は非通電状態となつている。このため、スライドギ
ヤ33とクラツチギヤ32との噛み合いを解除してトラ
クタ1を直進状態で前進させる場合は、標準速用伝動ギ
ヤ27の回転はワンウエイクラツチ28を介して前輪動
力取出軸23に伝達され、前輪60の周変速は後輪20
の周変速と略等しい標準速用伝動状態に維持される。さ
らに、第5図及び第6図に示すようにワイヤ47が弛ん
だ状態となり、カム軸41はスプリング46の引張力に
よつて回動し、カム軸41の切欠部43が軸38に対向
する。すると、軸38はスプリング40の付勢力によつ
て外方に摺動し、ボークピン35の他端は軸38におけ
る小径部39以外の部分に当接し、ボークピン35は貫
通穴34にそつて外方に押し出され、ボークピン35の
一端が標準速用伝動ギヤ27の内周面に形成された凹部
36に係合する。従つて、直進状態での前進時において
は、標準速用伝動ギヤ27から前輪動力取出軸23への
動力伝達はワンウエイクラツチ28を介して行われるこ
ととなり、一方、ボークピン35により標準速用伝動ギ
ヤ27と前輪動力取出軸23とが連結されているため、
トラクタ1の後部にロータリ作業機等を連結して耕耘作
業を行つている場合において、ロータリ作業機等により
トラクタ1が急に前方に押し出されるダツシング防止す
ることができる。
ここで、スライドギヤ33とクラツチギヤ32との噛み
合いを解除することにより前輪自動変速切換スイツチ6
4を閉路し、前後進切換装置8を前進位置に操作するこ
とにより前進検出スイツチ63を閉路し、副変速装置1
0を高速位置以外の変速位置に操作することにより副変
速検出スイツチ62を閉路した状態でトラクタ1を走行
させているときに、トラクタ1を旋回させる。すると、
旋回時において前輪60が所定角度以上に操向させたこ
と、又は、いずれか一方の後輪20のブレーキが作動さ
れたことにより、第2図に示すようにワイヤ47を介し
てレバー45が引つ張られ、カム軸41は切欠部42以
外の円筒状外周面を軸38の一端に当接する位置に回動
する。そして、軸38は第1図に示すように挿入穴37
の奥側に押し込まれ、軸38の小径部39にボークピン
35の他端が係合し、ボークピン35の一端と凹部36
との係合が解除される。さらに、旋回検出スイツチ61
が閉路することにより、全てのスイツチ61〜64が閉
路されて制御部65が作動し、電磁クラツチ31への通
電が行われて増速用伝動ギヤ30の回転は電磁クラツチ
31を介して前輪動力取出軸23に伝達され、前輪60
は標準速伝動状態の約2倍の周速度で駆動される。従つ
て、前輪60の周速度が後輪20の周速度の約2倍とな
ることにより旋回時における前輪60の横滑りが防止さ
れ、トラクタ1の旋回半径が小さくなる。
トラクタ1の旋回が終了して前輪60の操向角が所定の
角度以下になるか又は後輪20のブレーキの作動が中止
されると、旋回スイツチ61が開路して電磁クラツチ3
1への通電が遮断される。そして、増速用伝動ギヤ30
から前輪動力取出軸23への動力伝達が断たれ、再び、
標準速用伝動ギヤ27からワンウエイクラツチ28を介
して前輪動力取出軸23への動力伝達が行われ、前輪6
0は後輪20と略等しい周速度で駆動される。一方、ト
ラクタ1の旋回終了とともにワイヤ47が弛むためにカ
ム軸41はスプリング46の引張力により第5図及び第
6図に示す状態に回動し、ボークピン35の一端が再び
標準速用伝動ギヤ27の内周面に形成された凹部36に
係合する(第5図)。これにより、前輪60は再び後輪
20の周速度と略等しい周速度で駆動される。
なお、スライドギヤ33とクラツチギヤ32との噛み合
いを解除した状態でトラクタ1を後進させる場合は、前
進検出スイツチ63が開路しているために電磁クラツチ
31を介しての動力伝達は行われず、また、標準速用伝
動ギヤ27の回転方向が前進時とは逆向きになるために
ワンウエイクラツチ28を介しての動力伝達も行われな
い。しかし、ボーク機構42を介しての動力伝達が行わ
れ、トラクタ1は四輪駆動状態で後進する。
ここで、前後進切換装置8を後進位置に操作している場
合、又は、副変速装置10を高速位置に操作している場
合は、前進検出スイツチ63又は副変速検出スイツチ6
2が開路されており、後進時や高速走行時にトラクタ1
を旋回させても前輪60が電磁クラツチ31を介して高
速で駆動されることがなく、これらの前進検出スイツチ
63や副変速検出スイツチ62は安全機構としての働き
をする。
ついで、この考案の第二の実施例を第9図に基づいて説
明する。なお、第1図乃至第8図において説明した部分
と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。本実施
例は、ボーク機構42による標準速用伝動ギヤ27と前
輪動力取出軸23との連結状態を解除する連結解除機構
としてソレノイド67を用いたものである。トラクタ1
の旋回時における操向操作に基づいてソレノイド67に
通電され、軸38が引つ張られる。そして、ボークピン
35の他端が軸38の小径部39に落ち込み、ボークピ
ン35の一端と標準速用伝動ギヤ27の凹部36との係
合が解除される。このとき、同時に電磁クラツチ31へ
の通電が行われ、増速用伝動ギヤ30から電磁クラツチ
31を介して前輪動力取出軸23への動力伝達が行われ
る。そして、前輪60は後輪20の周速度の約2倍の周
速度で駆動される。
考案の効果 この考案は、上述のように増速用伝動ギヤと回転軸とを
選択的に連結する摩擦式多板クラツチを設け、標準速用
伝動ギヤと回転軸との間に前進時において標準速用伝動
ギヤから回転軸への動力伝達を行うワンウエイクラツチ
を設けたことにより、標準速用伝動状態から増速伝動状
態への切換え、及び、増速伝動状態から標準速伝動状態
への切換えを、噛み合い式クラツチを用いた場合に比べ
て瞬時にかつ確実に行うことができ、しかも、増速用伝
動ギヤ側と標準速用伝動ギヤとの双方に摩擦式多板クラ
ツチを用いた場合に比べて構造の簡単化及び小型化を図
ることができ、さらに、直進時において標準速用伝動ギ
ヤと回転軸とを連結するボーク機構と旋回時においてこ
のボーク機構による連結状態を解除する連結解除機構と
を設けたことにより、直進時におけるトラクタのダツシ
ングを防止することができるとともに、トラクタを四輪
駆動状態で後進させることができるために後進時におけ
る牽引力の向上を図ることができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第8図はこの考案の第一実施例を示すもの
で、第1図は旋回時における前輪動力取出部を示す縦断
側面図、第2図は旋回時における連結解除機構の一部を
示す側面図、第3図は旋回時におけるボークピンと凹部
との位置関係を示す縦断正面図、第4図は動力伝達経路
の全体を示す説明図、第5図は直進走行時における前輪
動力取出部を示す縦断側面図、第6図は直進走行時にお
ける連結解除機構の一部を示す側面図、第7図は摩擦式
多板クラツチの制御部を示す説明図、第8図はトラクタ
の全体を示す側面図、第9図はこの考案の第二の実施例
における前輪動力取出部を示す縦断側面図である。 2……エンジン、20……後輪、23……回転軸、27
……標準速用伝動ギヤ、28……ワンウエイクラツチ、
30……増速用伝動ギヤ、31……摩擦式多板クラツ
チ、42……ボーク機構、48……連結解除機構、60
……前輪、65……制御部、67……制御部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】操向自在な前輪に連結されるとともにエン
    ジンからの動力を前記前輪に伝達する回転軸を設け、後
    輪の周速度と略等しい周速度で前記前輪を回転させる動
    力伝達を行う標準速用伝動ギヤと前記後輪の周速度より
    大きな周速度で前記前輪を回転させる動力伝達を行う増
    速用伝動ギヤとを前記回転軸上に設け、前記増速用伝動
    ギヤと前記回転軸とを選択的に連結する摩擦式多板クラ
    ツチを設け、前進時において前記標準速用伝動ギヤから
    前記回転軸への動力伝達を行うワンウエイクラツチと、
    前記標準速用伝動ギヤと回転軸とを選択的に連結するボ
    ーク機構とを前記標準速用伝動ギヤと前記回転軸との間
    に設け、旋回時において前記摩擦式多板クラツチを動力
    伝達状態に切換える制御部と旋回時において前記ボーク
    機構による連結状態を解除する連結解除機構とを設けた
    ことを特徴とするトラクタの前輪変速装置。
JP1026088U 1988-01-28 1988-01-28 トラクタの前輪変速装置 Expired - Lifetime JPH0628346Y2 (ja)

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