JPH06280892A - 湿式クラッチ用クラッチプレート - Google Patents

湿式クラッチ用クラッチプレート

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JPH06280892A
JPH06280892A JP9393293A JP9393293A JPH06280892A JP H06280892 A JPH06280892 A JP H06280892A JP 9393293 A JP9393293 A JP 9393293A JP 9393293 A JP9393293 A JP 9393293A JP H06280892 A JPH06280892 A JP H06280892A
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Makoto Tsuji
誠 辻
Takahiro Gunji
貴浩 郡司
Kazushi Okato
一志 岡登
Yoshikazu Fujisawa
義和 藤澤
Kazuhisa Okamoto
和久 岡本
Katsumune Tabata
勝宗 田畑
Kazunori Fukisawa
一徳 吹沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた動、静的摩擦係数特性を有するクラッ
チプレートを提供する。 【構成】 クラッチプレート2は、その基板5における
クラッチフェーシング4との対向面6全体に、平均底辺
長さLが0.5μm≦L≦20μm、高さHが0.5μ
m≦H≦10μmである多数の微小な三角錐状突起7を
設けられている。これら三角錐状突起7によりクラッチ
プレート2およびクラッチフェーシング4間の動、静摩
擦係数を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿式クラッチ用クラッチ
プレート、即ちクラッチフェーシングを持つクラッチデ
ィスクと対向するクラッチプレートの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種クラッチプレートとして、
摩擦係数のばらつきを少なくし、また耐久性を向上させ
るため、クラッチフェーシングとの対向面にクロムメッ
キ層を設けたものが知られている(特開平4−6473
7号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のク
ロムメッキ層表面は平坦であるため、摩擦係数の向上、
といった点においては未だ満足すべき結果が得られてお
らず、したがってクラッチ接続時間の短縮化、即ちクラ
ッチの高効率化を図り、またクラッチ容量を増加させる
上で優れた動、静的摩擦係数特性を備えたクラッチプレ
ートの開発が望まれていた。
【0004】本発明は、前記のような要望を満足し得る
優れた動、静的摩擦係数特性を備えた前記クラッチプレ
ートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る湿式クラッ
チ用クラッチプレートは、基板におけるクラッチフェー
シングとの対向面に、平均底辺長さLが0.5μm≦L
≦20μm、高さHが0.5μm≦H≦10μmである
多数の微小な角錐状突起および微小な角錐台状突起の少
なくとも一方を設けたことを特徴とする。
【0006】
【作用】前記のように構成すると、クラッチ接続過程で
は接続開始から接続終了までの全領域においてクラッチ
フェーシングおよびクラッチプレート間の動摩擦係数
μ、即ち接続開始直後の初期動摩擦係数μi、接続中間
段階の中期動摩擦係数μdおよび接続終了直前の終期動
摩擦係数μoを向上させてクラッチの高効率化を図るこ
とが可能である。しかも、摩擦係数特性カーブが、立上
り後は時間の経過に伴い右下り傾向となるので、中期動
摩擦係数μdと終期動摩擦係数μoとの関係μd/μo
がμd/μo<1となり、これによりジャダおよび変速
ショックの発生を防止することが可能である。
【0007】またクラッチ接続中においては、クラッチ
フェーシングおよびクラッチプレート間の静摩擦係数μ
sを向上させてクラッチ容量を増加させることが可能で
ある。
【0008】ただし、微小な角錐状突起等の平均底辺長
さLおよび高さHが前記範囲を逸脱すると、前記作用を
得ることができない。
【0009】
【実施例】図1は、湿式多板クラッチにおけるクラッチ
ディスク1とクラッチプレート2との配置関係を示し、
各1枚のクラッチディスク1を挟むようにそのクラッチ
ディスク1の両側に各1枚のクラッチプレート2が配置
される。
【0010】クラッチディスク1は環状基板3と、その
基板3の外周部側両面に、その全周に亘って張り付けら
れたクラッチフェーシング4とより構成される。基板3
は鋼板、Al合金板等よりなり、またクラッチフェーシ
ング4はペーパ系、ウーブン系、モールド系等の湿式摩
擦材よりなる。
【0011】クラッチプレート2は、図2に明示するよ
うに基板5を備え、その基板5のクラッチフェーシング
4との対向面6に、その全周に亘って多数の微小な角錐
状突起および微小な角錐台状突起の少なくとも一方、図
示例では、多数の微小な三角錐状突起7が設けられる。
各三角錐状突起7において、図3(a)に示すように、
平均底辺長さL、即ち各底辺長さをa,b,cとしたと
き(a+b+c)/3は0.5μm≦L≦20μmに、
また高さHは0.5μm≦H≦10μmにそれぞれ設定
される。高さHは平均3.5μm程度である。図3
(b)は三角錐台状突起8における平均底辺長さL=
(a+b+c)/3および高さHを示す。
【0012】前記のような三角錐状突起7の形成に当っ
ては、基板5のクラッチフェーシング4との対向面6全
体にメッキ処理を施して、図4に示すように体心立方構
造(bcc構造)を持つ金属結晶の集合体9を形成す
る。この場合、メッキ条件等を調整して、集合体9中に
ミラー指数で(hhh)面をクラッチフェーシング4側
に向けた(hhh)配向性金属結晶を析出させる。この
(hhh)配向性金属結晶は集合体9表面において三角
錐状をなし、したがってこの(hhh)配向性金属結晶
が三角錐状突起7に該当する。集合体9における(hh
h)配向性金属結晶の存在率SはS≧40%に設定され
る。また集合体9の厚さtは5μm≦t≦25μmであ
り、好ましくは10μmである。さらに集合体9の硬さ
Hmvは250≦Hmv≦700が適当である。
【0013】bcc構造を持つ金属結晶としては、F
e、Cr、Mo、W、Ta、Zr、Nb、V等の単体ま
たは合金の結晶を挙げることができる。
【0014】集合体9を形成するためのメッキ処理にお
いて、電気Feメッキ処理を行う場合の基本的条件は、
表1,表2の通りである。
【0015】
【表1】 有機系添加剤としては、尿素、サッカリン等が用いられ
る。
【0016】
【表2】 前記条件下で行われる電気Feメッキ処理において、陰
極電流密度、メッキ浴pH、有機系添加剤の配合量等に
よって(hhh)配向性Fe結晶の析出、その存在率等
を制御する。
【0017】メッキ処理としては、電気メッキ処理の外
に、例えば気相メッキ法であるPVD法、CVD法、ス
パッタ法、イオンプレーティング等を挙げることができ
る。スパッタ法によりW、Moメッキを行う場合の条件
は、例えばAr圧力 0.2〜1.0Pa、Ar加速電
力 直流 0.5〜1.5kW、母材温度 80〜30
0℃である。CVD法によりWメッキを行う場合の条件
は、例えば原材料 WF6 、ガス流量 2〜15cc/mi
n 、チャンバ内圧力 50〜300Pa、母材温度 3
00〜600℃である。
【0018】以下、具体例について説明する。
【0019】冷間圧延鋼板よりなる基板5のクラッチフ
ェーシング4との対向面6全体に、電気Feメッキ処理
を施すことによりFe結晶の集合体9を形成して複数の
クラッチプレート2を製造した。各集合体9の厚さは約
10μmであった。
【0020】表3,表4は、クラッチプレート2の例1
〜3における集合体9の電気Feメッキ処理条件を示
す。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】 表5は、例1〜3における集合体9表面の結晶形態、平
均底辺長さL、高さH、硬さおよび各配向性Fe結晶の
存在率Sをそれぞれ示す。
【0023】
【表5】 存在率Sは、例1〜3における集合体9のX線回折図
(X線照射方向は集合体9表面に対して直角方向)に基
づいて次のような方法で求められたものである。一例と
して、例1の集合体9について説明すると、図5は集合
体9のX線回折図であり、各配向性Fe結晶の存在率S
は次式から求められた。なお、例えば{110}配向性
Fe結晶とは、{110}面をクラッチフェーシング4
側に向けた配向性Fe結晶を意味する。 {110}配向性Fe結晶:S110 ={(I110 /IA
110 )/T}×100、 {200}配向性Fe結晶:S200 ={(I200 /IA
200 )/T}×100、 {211}配向性Fe結晶:S211 ={(I211 /IA
211 )/T}×100、 {220}配向性Fe結晶:S220 ={(I220 /IA
220 )/T}×100、 {310}配向性Fe結晶:S310 ={(I310 /IA
310 )/T}×100、 {222}配向性Fe結晶:S222 ={(I222 /IA
222 )/T}×100 ここで、I110 、I200 、I211 、I220 、I310 、I
222 は各結晶面のX線反射強度の測定値(cps)であ
り、またIA110 、IA200 、IA211 、IA220 、I
310 、IA222 はASTMカードにおける各結晶面の
X線反射強度比で、IA110 =100、IA200 =2
0、IA211 =30、IA220 =10、IA310 =1
2、IA222 =6である。さらにTは、T=(I110
IA110 )+(I200 /IA200 )+(I211 /IA
211 )+(I220 /IA220 )+(I310 /IA310
+(I222 /IA222 )である。
【0024】図6は、例1における集合体9表面の結晶
構造を、また図7は集合体9の断面における結晶構造を
それぞれ示す顕微鏡写真である。図6,図7において、
多数の三角錐状をなす配向性Fe結晶が観察される。こ
の配向性Fe結晶は(hhh)面、したがって{22
2}面をクラッチフェーシング4側に向けた{222}
配向性Fe結晶であり、この{222}配向性Fe結晶
の存在率Sは、表5、図5に示すようにS=45.3%
である。
【0025】図6から明らかなように、{222}配向
性Fe結晶は、相隣る結晶と相互に食込んだ状態で成長
しているので、各底辺が直線状にはならない。このよう
な場合、平均底辺長さLの決定に当っては、図6に基づ
く図8に示すように、{222}配向性Fe結晶7(こ
のFe結晶は三角錐状突起7であるから、この突起7と
同一符号を用いる。)における各稜線10の終端を結ん
で擬似的に三角形11を描き、その底辺長さa,b,c
を測定して、これらの値から平均底辺長さL=(a+b
+c)/3を求めた。
【0026】また{222}配向性Fe結晶7の高さH
の決定に当っては、図7に基づく図9に示すように、
{222}配向性Fe結晶7における2本の稜線10の
終端を結んで擬似的に三角形12を描き、その底辺dに
頂点eから垂線fを下ろして、その垂線fの長さを高さ
Hとした。
【0027】図8,図9において、{222}配向性F
e結晶7の平均底辺長さLはL=11.4μmであり、
また高さHはH=3.6μmである。
【0028】図10は例2における集合体のX線回折図
である。図11は例2における集合体表面の結晶構造を
示す顕微鏡写真である。図11から集合体表面が平坦で
あることが判る。この場合、{222}配向性Fe結晶
の存在率Sは、表5、図10に示すように、S=13.
7%である。
【0029】図12は例3における集合体のX線回折図
である。図13は例3における集合体表面の結晶構造を
示す顕微鏡写真である。図13において、多数の立方体
状Fe結晶が観察される。この場合、{222}配向性
Fe結晶の存在率Sは、表5、図12に示すように、S
=0%である。
【0030】図14は、前記冷間圧延鋼板製クラッチプ
レートにおけるクラッチフェーシングとの対向面(研摩
面)の金属組織を示す顕微鏡写真である。図14より、
対向面には三角錐状突起は存在しないことが判る。これ
を例4とする。
【0031】次に、例1〜4を用いて湿式多板クラッチ
を構成し、このクラッチについてSAE No. 2テスト
を行い、例1〜4の摩擦係数特性を調べた。クラッチデ
ィスク1におけるクラッチフェーシング4は市販のペー
パ系湿式摩擦材より構成された。
【0032】(a)動的摩擦係数特性について クラッチ切断状態においてモータにより慣性マスを回転
数1200rpm にて駆動し、次いでクラッチを接続すべ
く、慣性回転しているクラッチに一定荷重をかけ、発生
する摩擦トルクを検出した。
【0033】図15は、標準モード500サイクル時に
おけるクラッチ接続時間と動摩擦係数μとの関係を示
す。
【0034】図15から明らかなように、例1の場合
は、接続開始から接続終了までの全領域においてクラッ
チフェーシング4およびクラッチプレート2間の動摩擦
係数μ、即ち、接続開始直後の初期動摩擦係数μi、接
続中間段階の中期動摩擦係数μdおよび接続終了直前の
終期動摩擦係数μoが、例4に比べてμiで10%、μ
dで7%、μoで5%それぞれ向上しており、これによ
りクラッチ接続時間の短縮化、即ちクラッチの高効率化
を図ることが可能である。しかも、摩擦係数特性カーブ
が、立上り後は時間の経過に伴い右下り傾向となるの
で、中期動摩擦係数μdと終期動摩擦係数μoとの関係
μd/μoがμd/μo<1となり、これによりジャダ
および変速ショックの発生を防止することが可能であ
る。
【0035】例1において、前記のような摩擦係数特性
が得られるのは次のような理由によるものと思われる。
【0036】初期動摩擦係数μiは、クラッチプレート
2およびクラッチディスク1が急激なスラスト圧力を受
けた直後の状態に対応するもので、その初期動摩擦係数
μiの向上は、 相隣る両三角錐状突起7間に存する谷部により集合
体9表面には、その全体に亘って相互に連通する微細溝
が無数に形成されているので、クラッチプレート2およ
びクラッチフェーシング4が相互に近接すると、それら
2,4間のオイルが無数の微細溝を通じて効率良く排出
され、これによりクラッチプレート2およびクラッチフ
ェーシング4間においてスクイーズ油膜の形成が抑制さ
れるので、固体接触率が増加すること、 クラッチプレート2の表面積が各三角錐状突起7に
より拡張されると共にそれら三角錐状突起7がクラッチ
フェーシング4に食込むことにより摺動抵抗が増加する
こと、 クラッチフェーシング4の繊維が各三角錐状突起7
に引掛ることにより摺動抵抗が増加すること といった三種の要因が単独で、または複合して発生する
ことに起因する。
【0037】中期動摩擦係数μdおよび終期動摩擦係数
μoは、基本的にはクラッチプレート2およびクラッチ
ディスク1の相対すべり状態に対応するもので、それら
μdおよびμoの低下は、くさび効果による油膜の形成
および微細溝による油膜保持に起因する。こゝで、くさ
び効果とは、前記相対すべりによって集合体9とクラッ
チフェーシング4との間にオイルが送り込まれる現象を
意味する。
【0038】例1において、くさび効果により油膜が形
成されるにも拘らず、中期動摩擦係数μdおよび終期動
摩擦係数μoが例4に比べて向上するのは、前記,
項に起因するものと思われる。
【0039】例2,3の場合、集合体を形成する意味が
なく、その動的摩擦係数特性は例4に比べて劣る。
【0040】(b)静的摩擦係数特性について クラッチ接続状態において低速モータによりクラッチを
強制的に引摺り、発生する摩擦トルクを検出する。
【0041】図16は、標準モード500サイクル時に
おけるクラッチ引摺り時間と静摩擦係数μsとの関係を
示す。
【0042】図16から明らかなように、例1の場合
は、相対すべり開始直後において、静摩擦係数μsが例
4に比べて20%向上しており、その後相対すべりが一
定になれば静摩擦係数μsも一定となる。このように相
対すべり開始直後において静摩擦係数μsが向上する理
由は前記,項に起因するものと思われる。
【0043】したがって、例1によれば、クラッチ接続
中において、クラッチフェーシング4およびクラッチプ
レート2間の静摩擦係数μsを向上させてクラッチ容量
を例4に比べて20%増加させることが可能であり、こ
れによりクラッチの小型軽量化を達成することができ
る。
【0044】例2,3の場合は、例4に比べて静的摩擦
係数特性が劣る。
【0045】前記SAE No. 2テストにおいて、三角
錐状突起7の底辺長さと高さとの間には相関関係があ
り、平均底辺長さLがL<0.5μmで、且つ高さHが
H<0.5μmになると、動摩擦係数μ(即ち、μi,
μd,μo)および静摩擦係数μsが低下する。つま
り、繊維と三角錐状突起7との引掛りによる摺動抵抗が
減少する。一方、L>20μmで、且つH>10μmに
なると、終期動摩擦係数μoが極大値を示す。つまり、
ルースタテールと称されるピークが発生し、変速ショッ
クに対して不利になる。
【0046】三角錐状突起7は、クラッチの接続、切断
を2000回程度繰返すと、その頂点側が摩耗して、図
3(b)に示すように三角錐台状突起8となるが、この
場合にも前記と略同様の動、静的摩擦係数特性が得られ
る。したがって、突起は最初から三角錐台状を呈してい
てもよい。
【0047】なお、角錐状突起および角錐台状突起の形
成に当っては機械加工法も適用され、その方法として
は、マイクロマシンニング法、転写法等を挙げることが
できる。また角錐状および角錐台状には、前記三角錐状
および三角錐台状の他に、四,五,六角錐状等および
四,五,六角錐台状等も含まれる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、前記のように優れた
動、静的摩擦係数特性を備えたクラッチプレートを提供
することができ、これにより、クラッチの高効率化を図
り、またジャダおよび変速ショックの発生を防止し、さ
らにクラッチ容量を増加させてクラッチの小型軽量化を
達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】湿式多板クラッチにおけるクラッチディスクと
クラッチプレートとの配置関係を示す断面図である。
【図2】図1の2矢示部の拡大図である。
【図3】三角錐状突起および三角錐台状突起の説明図で
ある。
【図4】体心立方構造およびその(hhh)面を示す斜
視図である。
【図5】例1における集合体のX線回折図である。
【図6】例1における集合体表面の結晶構造を示す顕微
鏡写真である。
【図7】例1における集合体断面の結晶構造を示す顕微
鏡写真である。
【図8】図6の要部写図である。
【図9】図7の要部写図である。
【図10】例2における集合体のX線回折図である。
【図11】例2における集合体表面の結晶構造を示す顕
微鏡写真である。
【図12】例3における集合体のX線回折図である。
【図13】例3における集合体表面の結晶構造を示す顕
微鏡写真である。
【図14】例4における表面の金属組織を示す顕微鏡写
真である。
【図15】クラッチ接続時間と動摩擦係数との関係を示
すグラフである。
【図16】クラッチ引摺り時間と静摩擦係数との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
2 クラッチプレート 4 クラッチフェーシング 5 基板 6 対向面 7 三角錐状突起(角錐状突起) 8 三角錐台状突起(角錐台状突起) 9 集合体
フロントページの続き (72)発明者 藤澤 義和 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 岡本 和久 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 田畑 勝宗 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 吹沢 一徳 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(5)におけるクラッチフェーシン
    グ(4)との対向面(6)に、平均底辺長さLが0.5
    μm≦L≦20μm、高さHが0.5μm≦H≦10μ
    mである多数の微小な角錐状突起(7)および微小な角
    錐台状突起(8)の少なくとも一方を設けたことを特徴
    とする湿式クラッチ用クラッチプレート。
  2. 【請求項2】 前記基板(5)におけるクラッチフェー
    シング(4)との対向面(6)全体に体心立方構造を持
    つ金属結晶の集合体(9)を有し、前記微小な角錐状突
    起(7)および微小な角錐台状突起(8)は、前記集合
    体(9)において、ミラー指数で(hhh)面をクラッ
    チフェーシング側に向けた(hhh)配向性金属結晶で
    あり、その(hhh)配向性金属結晶の存在率SはS≧
    40%である、請求項1記載の湿式クラッチ用クラッチ
    プレート。
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WO2010146647A1 (ja) * 2009-06-15 2010-12-23 トヨタ自動車株式会社 制動装置及び摩擦材の製造方法
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