JPH06280210A - 仮設道路用樹脂発泡体ブロックおよび仮設道路の構築方法 - Google Patents

仮設道路用樹脂発泡体ブロックおよび仮設道路の構築方法

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JPH06280210A
JPH06280210A JP5066998A JP6699893A JPH06280210A JP H06280210 A JPH06280210 A JP H06280210A JP 5066998 A JP5066998 A JP 5066998A JP 6699893 A JP6699893 A JP 6699893A JP H06280210 A JPH06280210 A JP H06280210A
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JP
Japan
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resin foam
temporary road
block
metal
temporary
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Application number
JP5066998A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Otaki
滝 恒 雄 大
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06280210A publication Critical patent/JPH06280210A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 本発明の仮設道路用樹脂発泡体ブロックは、
断面矩形の樹脂発泡体2、この樹脂発泡体の上面縁部5
と側面縁部6の上方部とを被覆すると共に上面縁部5に
設けられたブロック連結用係止部9を有する金属製上部
枠体7、および、この樹脂発泡体の下面縁部と側面縁部
の下方部とを被覆すると共に側面縁部に設けられたワイ
ヤーロープ係止部12を有する金属製下部枠体10から
なり、かつ金属製上部枠体と金属製下部枠体とが不連続
に形成されていることを特徴とする。また、この樹脂発
泡体ブロックを複数個連結してブロック連結体を形成
し、この上に復工版などを載置した仮設道路の構築法を
も提供する。 【効果】 上記樹脂発泡体ブロックは、樹脂発泡体の縁
部が金属製の枠体によって保護されているので、破損し
難く繰り返し使用によるコスト低減が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、仮設道路用発泡体ブロッ
クおよびこのブロックを用いた仮設道路の構築方法に関
する。
【0002】
【発明の技術的背景】軟弱地盤上に建造物を構築する場
合、または通常の建造物の構築、遺跡の発掘などの際
に、これらの作業現場が幹線道路から離れている場合が
多く、このような場合には、幹線道路から作業現場まで
の間に作業に必要な基材等を輸送するための道路を仮設
する必要がある。こうした仮設道路は作業終了時には撤
去され、さらに一般には幹線道路と作業現場との間の耕
地等を貸借して構築される。したがって、所定期間経過
後には、仮設道路は撤去されもとの状態(例えば水田、
畑等の耕地の状態)に復元しなければならない。
【0003】また建築物の構築現場では、バックホーあ
るいは大型クレーン車などの大型の工事車両が使用さ
れ、これらは大きな重量を有しており、作業は、鉄骨等
の重量物を持ち上げたり移動させたりするので、これを
支持する地盤には大きな荷重が掛かり、仮設道路はこう
した作業に対しても安全性を確保しなければならない。
【0004】従来、こうした仮設道路の構築には、盛土
による構築法が採用されている。この方法は、工事車両
が走行し得る地盤の良好な所から作業現場までの間を、
たとえば、ほぼ工事車両の幅などで溝状に掘り、この溝
に土木シート等を敷き、そのシート上に砂利を敷き、盛
土し、これを突き固めることにより仮設の道路を形成す
る。
【0005】しかしながら、仮設道路は、上記貸借した
土地上に構築されることが多く、このような場合には、
作業が完了する場合、この盛土などを除去し、元の状態
に復元復してなければならない。盛土による仮設道路構
築方法では、一般に仮設現場から離れた所から土を多量
に運搬したり、この土を突き固めたりするという作業が
必要となり、また、工事完了後には、使用した盛土を取
り除き、現場を元の状態にしなければならないこともあ
り、場合によっては、盛土を廃棄処分しなければなら
ず、作業が面倒で、工事期間が長期化し、工事費が高い
ものとなる。
【0006】また、仮設道路を構築する地盤が軟弱であ
る場合には、溝を掘って盛土を行なっても、この溝の側
面が依然として軟弱地盤であるため、重量のある工事車
両が走行すると、車両の荷重に押されて、盛土が側方に
移動し、仮設道路脇の住宅などを持ち上げるなど、構築
された仮設道路の周囲に及ぼす影響も無視できない。
【0007】上記のような問題を解消する仮設道路構築
方法として、たとえば発泡スチレン等の樹脂発泡体ブロ
ックによる仮設道路構築方法が採用されるようになって
きている。この構築方法は、盛土をする代わりに、樹脂
発泡体ブロックを相互に連結しながら積重ねて盛土用基
体とする軽量化盛土工法である。
【0008】この軽量化盛土工法には、たとえば以下の
ような利点がある。 (1)樹脂発泡体ブロックが非常に軽量であるため、作業
性が良好である。 (2)この軽量化盛土工法では、盛土による仮設道路構築
方法と比べ、盛土荷重を減少させることができるので、
基礎地盤の沈下を軽減させることができる。
【0009】(3)樹脂発泡体ブロックが自立性を有して
いるため、盛土の場合と比較して側圧を低減できるの
で、法面などが崩壊する虞が少なく、既存構造物に対す
る影響が少ない。
【0010】(4)この樹脂発泡体ブロックを用いた工法
では、仮設道路の構築に大型機械を必要としないので、
重要構造物に近接した工事が可能であり、また、周辺環
境への影響も少ない。
【0011】このように樹脂発泡体ブロックを用いた仮
設道路は、構築が容易であり、しかも仮設道路の撤去も
容易であるとの利点を有している。しかしながら、樹脂
発泡体ブロックは、耐用回数が少ないため、従来仮設道
路を構築するために使用された樹脂発泡体ブロックは、
そのまま廃棄されていたので、樹脂発泡体ブロックを用
いた仮設道路の構築方法は、従来の盛土による工法と比
較して、コスト高になるという問題がある。
【0012】コストの低減を図るためには樹脂発泡体ブ
ロックを繰り返し使用すればよいはずであるが、実際に
仮設道路の構築に使用された樹脂発泡体ブロックは、縁
部、隅部などに欠損が生ずることが多く、再利用が困難
であるばかりでなく、再利用のために積み重ねて保管す
る場合に、こうした欠損が生じたブロックは安定性が低
下するのでそれほど高く積み重ねて保管することができ
ない。したがって、従来の樹脂発泡体ブロックを用いた
のでは保管コストもかさむため、有効な再利用を図るこ
とはできなかった。
【0013】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、利用または再
利用回数が多く、サイズが大きくても取扱い易く、しか
も、保管する際に安定した積重ねができる仮設道路用樹
脂発泡体ブロックを提供することを目的としている。
【0014】また、本発明は、上記のような樹脂発泡体
ブロックを用いた仮設道路の構築方法を提供することを
目的としている。
【0015】
【発明の概要】本発明に係る仮設道路用樹脂発泡体ブロ
ックは、複数敷設して相互に係合することにより仮設道
路を構築する仮設道路用樹脂発泡体ブロックであって、
該仮設道路用樹脂発泡体ブロックが、断面矩形の樹脂発
泡体、該樹脂発泡体の上面縁部と側面縁部の上方部とを
被覆すると共に上面縁部に設けられたブロック連結用係
止部を有する金属製上部枠体、および、該樹脂発泡体の
下面縁部と側面縁部の下方部とを被覆すると共に側面縁
部に設けられたワイヤーロープ係止部を有する金属製下
部枠体からなり、かつ金属製上部枠体と金属製下部枠体
とが不連続に形成されていることを特徴としている。
【0016】また、本発明に係る仮設道路の構築方法
は、仮設道路構築予定部に、断面矩形の樹脂発泡体、該
樹脂発泡体の上面縁部と側面縁部の上方部とを被覆する
と共に上面縁部に設けられたブロック連結用係止部を有
する金属製上部枠体、および、該樹脂発泡体の下面縁部
と側面縁部の下方部とを被覆すると共に側面縁部に設け
られたワイヤーロープ係止部を有する金属製下部枠体か
らなり、金属製上部枠体と金属製下部枠体とが不連続に
形成されている仮設道路用樹脂発泡体ブロックを2個以
上敷設した後、それぞれの仮設道路用樹脂発泡体ブロッ
クを隣接するブロックとブロック連結係止部に係止具を
嵌挿して連結し、次いで連結されて形成された樹脂発泡
体ブロックの連結体の上面に離脱可能な上面被覆体を敷
設することを特徴としている。
【0017】本発明の仮設道路用樹脂発泡体ブロック
は、樹脂発泡体の縁部が金属枠体で覆われて保護されて
いるために、この縁部が損傷を受けることが少ない。ま
たこの縁部を被覆する金属枠体が側縁部で不連続部を形
成しているので、荷重が枠体に直接かかって枠体を変形
させることがなく、しかも、この不連続部を形成するこ
とによって、荷重を掛けた場合に樹脂発泡体が弾性変形
して荷重を吸収し、荷重が除去された後は、樹脂発泡体
の形態復元力によって樹脂発泡体ブロックが元の形状に
戻り、その際、枠体に不連続部が形成されているので枠
体が変形することがない。
【0018】上記のような作用を有する本発明の仮設道
路用樹脂発泡体ブロックは、使用によってもその形態が
崩れることがなく、従って本発明の樹脂発泡体ブロック
は繰り返し使用することができる。
【0019】さらに、上記のような樹脂発泡体ブロック
を複数敷設して連結し、次いでこの上面に復工版などを
敷設することにより、容易に構築することができ、しか
もこうして構築された仮設道路は、撤去も容易である。
【0020】
【発明の具体的説明】以下、本発明を図面に示す実施例
に基づき詳細に説明する。図1は本発明に係る仮設道路
用樹脂発泡体ブロックの一実施例を示す斜視図、図2は
この仮設道路用樹脂発泡体ブロックを連結した一実施例
を示す斜視図、図3はこうして連結された仮設道路用樹
脂発泡体ブロックを用いて形成される仮設道路の一実施
例を示す斜視図である。
【0021】仮設道路用樹脂発泡体ブロック1は、図1
に示すように、断断面矩形の樹脂発泡体2と、この樹脂
発泡体上部からこの樹脂発泡体の縁部を覆う上部枠体3
および下部からこの樹脂発泡体の縁部を覆う下部枠体4
とからなる。
【0022】本発明で用いられる樹脂発泡体2は、具体
的には、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン、発泡ポ
リ塩化ビニルおよび発泡ポリオレフィンのように、合成
樹脂を発泡することにより形成される樹脂発泡体であ
る。好ましくはポリオレフィン発泡体である。
【0023】本発明の仮設道路用ブロックは、樹脂発泡
体で形成されているため、全体的に軽量で取扱い易く、
また、その浮力を生かすことで軟弱地盤上であっても沈
み込みが起こることはない。
【0024】図1に示す樹脂発泡体2は、断面形状が矩
形の長方体であるが、立方体でもよい。また、本発明で
は、樹脂発泡体のサイズは、特に制限はないが、例えば
2m×1m×0.5mというようなサイズの大きい樹脂
発泡体が作業能率上好ましい。 上記のような樹脂発泡
体の縁部を被覆する枠体3,4は、金属で形成されてい
る。この金属製の枠体3,4には、上部枠体3と下部枠
体4とがある。
【0025】この上部枠体3は、樹脂発泡体2の上面縁
部5を被覆する上部金属枠7と、樹脂発泡体2の側面縁
部6の上方部を被覆する4本の側縁部金属枠8とからな
り、この側縁部金属枠8は上部金属枠7の四隅に接合さ
れ、一体化されている。この上部金属枠7の上面縁部に
は、隣接する樹脂発泡体部ブロックを係合するブロック
連結用係止部9が形成されている。
【0026】下部枠体4は、樹脂発泡体2の下面縁部を
被覆する下部金属枠10と、樹脂発泡体2の側縁部6の
下方部を被覆する側縁部金属枠11とからなり、この側
縁部金属枠11は下部金属枠10の四隅に接合され、一
体化されている。この下部枠体4の側縁部金属枠11に
は、本発明の樹脂発泡体ブロック1をワイヤロープで釣
り下げて移動するためのワイヤーロープ係止部12が設
けられている。
【0027】そして、本発明の樹脂発泡体ブロック1で
は、上部枠体3と下部枠体4とは、接合されておらず、
不連続部13を有する。即ち、上部枠体3を形成する側
縁部金属枠8と、下部枠体4を形成する側縁部金属枠1
1とは、連続しておらず、樹脂発泡体2の側縁部6に
は、金属枠で覆われていない部分、即ち枠体の不連続部
13を有する。
【0028】このように不連続部13を形成せずに側縁
部金属枠8と11とを連続させると、樹脂発泡体ブロッ
ク1上を、重荷重の機械等を移動させる際に、樹脂発泡
体2は弾性変形して元の形状を回復しようとするが、側
縁部金属枠が変形するために樹脂発泡体2の形状回復力
がこの変形した側縁部金属枠によって阻害される。従っ
て荷重が取り去られた後に、本発明の樹脂発泡体ブロッ
ク1が変形して元の形状に回復しない。これに対して本
発明の樹脂発泡体ブロック1のように、側縁部金属枠8
と11との間に金属枠の不連続部13を形成すると、荷
重を付加することによる樹脂発泡体2の変形はこの不連
続部13で吸収され、側縁部枠体の変形には至らない。
従って、厚さ方向に繰り返し重荷重を掛けた場合であっ
ても、本発明の樹脂発泡体ブロック1は、樹脂発泡体2
の有する弾性変形力により、元の形状を維持することが
できる。他方、樹脂発泡体で最も損傷を受け易い縁部
は、金属製枠によって被覆されているので、損傷を受け
にくくなる。
【0029】側縁部金属枠8及び11によって形成され
る金属枠の不連続部13の長さは、樹脂発泡体の厚さ方
向における変形の程度を考慮して側縁部金属枠8及び1
1の端部が接触しない程度の間隔を形成していればよ
い。例えば発泡倍率30〜50倍に発泡されたサイズ2
m×1m×0.5mの樹脂発泡体は、厚さ方向に0.5〜
3Kg/cm2程度の荷重を加えても弾性変形し元の形状に復
帰する。この場合の樹脂発泡体の変形厚さは、0.2〜
0.5cm程度であり、従って金属枠の不連続部13の長
さは、通常は15〜20cm程度である。
【0030】上述のように、本発明の樹脂発泡体ブロッ
クを形成する枠体は金属で形成されている。この枠体を
形成する金属の種類に特に制限はないが、枠の形成に要
するコスト等を考慮すると、鉄、アルミニウムなどが用
いられ、特に鉄が好ましい。また、この金属枠の厚さ
は、通常は、0.1〜10mm程度であり、さらに本発
明のブロック全体の比重および強度を考慮すると3〜5
mm程度にすることが好ましい。さらに、この枠体の幅
は樹脂発泡体ブロック全体の強度および重量を考慮して
適宜設定することができるが、通常は50〜250m
m、好ましくは50〜150mm程度である。
【0031】なお、上記のように樹脂発泡体ブロックに
おける枠体と樹脂発泡体とは、ベルトを巻回して係止さ
れている。上記のような樹脂発泡体ブロック1は、4カ
所に設けられたワイヤーロープ係止部12にワイヤーを
掛け、クレーン等で釣り下げて、図2に示すように、仮
設道路設置予定部15に順次載置する。この際、仮設道
路設置予定部15は、できるだけ平坦に整地しておくこ
とが好ましい。
【0032】図2には整地された仮設道路設置予定部1
5に、4個の樹脂発泡体ブロック1が載置された態様が
示されている。このように樹脂発泡体ブロック1を載置
した後、それぞれのブロックの上面縁部に設けられたブ
ロック連結用係止部9に係止具14を嵌挿して隣接する
ブロック1を相互に係合する。図2には、ブロック連結
用係止部9に金属棒を「コ」の字型に折曲げられた係止
具14を嵌挿して隣接する樹脂発泡体ブロック1を相互
に連結した態様が示されている。なお、図2および図3
には樹脂発泡体ブロック1の積層段数が1段の態様が示
されているが、この積層段数は、1段に限定されるもの
ではなく、任意の段数に積層することができる。この場
合上下に積層された樹脂発泡体ブロックは、別の係止手
段で上下に係止することもできる。
【0033】こうして隣接する樹脂発泡体ブロック1を
相互に連結した後、図3に示されるように、連結されて
形成された樹脂発泡体ブロック1の連結体の上面に、こ
の樹脂発泡体ブロック1の連結体全部を覆うように、離
脱可能な上面被覆体16を敷設する。この上部被覆体1
6としては、所謂復工版と言われる厚さ10〜30mm程
度の鉄板が使用される。このように連結された樹脂発泡
体ブロック1上に復工版のようなある程度の重量を有す
る上面被覆体16を載置することにより、連結された樹
脂発泡体ブロック1の移動を防止することができると共
に、荷重を複数の樹脂発泡体ブロック1に均等に分散さ
せることができる。
【0034】上記のようにして構築された仮設道路は、
工事などの終了と共に構築した手順と逆の手順で撤去さ
れる。即ち、上記のような構造を有する仮設道路は、ま
ず復工版16を取り去り、次いで、隣接する樹脂発泡体
ブロックを係止している係止具9を取り去り樹脂発泡体
ブロックの係合を解除する。こうして係合が解除された
樹脂発泡体ブロックは、ワイヤーロープ係止部にワイヤ
ーロープを掛けてクレーン等で釣り下げて所定の保管場
所に移送し積み上げて保管される。こうして保管された
樹脂発泡体ブロックは、再使用が可能である。
【0035】このようにして構築された仮設道路は、樹
脂発泡体ブロックが軽量であるために軟弱地盤上に設置
する場合であっても、この樹脂発泡体ブロックが軟弱地
盤に対して浮力を受けるようになるため、仮設道路の沈
み込み等が生じにくい。さらに、樹脂発泡体ブロックを
順次載置して隣接するブロックを係合し、次いでこの上
に復工版などを敷設することにより仮設道路を構築する
ことができるので、従来の盛り土を用いた仮設道路の構
築法に比べて、仮設道路工程の構築が著しく簡素化され
る。
【0036】さらに、本発明の樹脂発泡体ブロックは、
樹脂発泡体で最も欠損を生じ易い縁部が金属で覆われて
いるため、使用によって縁部に欠損を生ずることがな
く、従って本発明の樹脂発泡体ブロックは繰り返し使用
することができる。しかも、樹脂発泡体の上面および下
面の縁部が金属によって覆われているので、積み重ねた
ときの安定性が良好であり、使用後の樹脂発泡体ブロッ
クの積み重ね保管が可能になるため、保管スペースを有
効に使用することができる。
【0037】上記のような形態を有する本発明の樹脂発
泡体ブロックは、さらに本発明の目的を損なわない範囲
内で種々に改変することができる。例えば、本発明の樹
脂発泡体ブロックを敷設して仮設道路を構築する際に
は、樹脂発泡体ブロックの下面が例えば切り株などと接
触することにより、切り株などが突き刺さることがあ
り、この下面を樹脂発泡体よりも硬度の高い素材で補強
することにより、上記のような下面の欠損を有効に防止
することができる。
【0038】そこで、樹脂発泡体ブロックの下面に補強
材を配した樹脂発泡体ブロックの断面図を図4に示す。
この図4に示す断面は、図1におけるA−A断面に相当
する。
【0039】図4において、樹脂発泡体は2で示されて
おり、上部枠体は3、下部枠体は4で示されている。そ
して、この態様では、樹脂発泡体2の下面に補強材とし
て硬質保護層17が形成されている。この硬質保護層1
7は、未発泡の合成樹脂板あるいは合板等で形成するこ
とができる。この硬質保護層17の厚さは通常は0.5
〜50mmである。この硬質保護層17は、例えば接着
剤等を用いて樹脂発泡体2と接着・一体化して使用する
ことができる。
【0040】さらに、樹脂発泡体は、その周囲を樹脂フ
ィルム等で被覆して用いることもできる。例えば、この
樹脂フィルム層は、樹脂成分を溶解もしくは分散してい
る塗布液を樹脂発泡体に塗布して形成することもできる
し、また、熱収縮性フィルムを樹脂発泡体の周囲に配置
して、この熱収縮性フィルムを収縮させることにより形
成することもできる。さらに、このように樹脂フィルム
層を設ける場合には、樹脂発泡体と上記硬質保護層との
積層物の周囲に樹脂フィルム層を設けることもできる。
【0041】このように樹脂フィルム層を設けることに
より、樹脂発泡体の機械的特性などが向上する。さら
に、ブロック連結係止部は、上記実施例では、2個の孔
状の形態を有しているが、この2個の孔状の係止部を連
結した表面形状が楕円状の連結部にしても良い。この場
合に、係止具としては、例えば、金属板を断面「コ」の
字型に成形した係止具を用いることができる。
【0042】また、ワイヤーロープ係止部は、ワイヤー
ロープを係止できる形態であれば、種々の形態に改変す
ることが可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る仮設道路用樹脂発泡体ブロ
ックは、断面矩形の樹脂発泡体、この縁部が金属で被覆
されているので、運搬中、仮設道路構築中あるいは使用
中に破損し難い。さらに、樹脂発泡体の側縁部を被覆す
る側縁部枠体が、上下に分断されて不連続部分を形成し
ているので、本発明の樹脂発泡体ブロックに荷重がかか
った場合にこの荷重が樹脂発泡体の有する弾性変形力に
よって吸収され、金属枠体の変形を生じない。従って、
過度の荷重がかかった場合でも、金属製枠体が変形する
ことなく、しかも縁部は枠体で保護されているので破損
することがないので、この樹脂発泡体ブロックを再利用
することが可能である。従ってこうした繰り返し使用に
よって、樹脂発泡体ブロックの使用コストの低減を図る
ことができる。
【0044】さらに、本発明の樹脂発泡体ブロックは、
金属製枠体により縁部が保護されており、使用によって
も樹脂発泡体ブロックの形態が崩れることがなく、従っ
てこの樹脂発泡体ブロックを安定した状態で積み重ねて
保管することができ、保管コストの低減を図ることがで
きる。
【0045】また、本発明の構築方法によれば、例え
ば、軟弱地盤あるいは農地等の上に短期間で容易に仮設
道路を構築することができ、さらにこうして構築された
仮設道路も短期間で容易に撤去することができる。しか
も、撤去した後、特別な作業をすることなく仮設道路構
築部分をもとの状態に復元することができる。
【0046】さらに、本発明の構築方法で構築された仮
設道路は、重荷重の資材等の移送にも充分耐える機械的
強度を有している。さらに、本発明の樹脂発泡体ブロッ
クは、比重が低い為に軟弱地盤上に仮設道路を構築した
場合であっても、樹脂発泡体ブロック自体に浮力が生じ
て、軟弱地盤状に仮設道路が自立するため、仮設道路を
構築する際の工程が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る仮設道路用樹脂発泡体ブ
ロックの一実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す仮設道路用樹脂発泡体ブロ
ックを複数個の敷設して連結した状態を示す斜視図であ
る。
【図3】図3は、連結された仮設道路用樹脂発泡体ブロ
ック上に復工版を敷設した仮設道路の斜視図である。
【図4】図4は、硬質保護層が設けられた本発明の仮設
道路用樹脂発泡体ブロックの断面を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ・・・・・・ 樹脂発泡体ブロック 2 ・・・・・・ 樹脂発泡体 3 ・・・・・・ 上部枠体 4 ・・・・・・ 下部枠体 5 ・・・・・・ 上面縁部 6 ・・・・・・ 側面縁部 7 ・・・・・・ 上部金属枠 8,11・・・・・・ 側縁部金属枠 9 ・・・・・・ ブロック連結用係止部 10 ・・・・・・ 下部金属枠 12 ・・・・・・ ワイヤーロープ係止部 13 ・・・・・・ 不連続部 14 ・・・・・・ 係止具 15 ・・・・・・ 仮設道路設置予定部 16 ・・・・・・ 復工版 17 ・・・・・・ 硬質保護層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数敷設して相互に係合することにより
    仮設道路を構築する仮設道路用樹脂発泡体ブロックであ
    って、 該仮設道路用樹脂発泡体ブロックが、断面矩形の樹脂発
    泡体、該樹脂発泡体の上面縁部と側面縁部の上方部とを
    被覆すると共に上面縁部に設けられたブロック連結用係
    止部を有する金属製上部枠体、および、該樹脂発泡体の
    下面縁部と側面縁部の下方部とを被覆すると共に側面縁
    部に設けられたワイヤーロープ係止部を有する金属製下
    部枠体からなり、かつ金属製上部枠体と金属製下部枠体
    とが不連続に形成されていることを特徴とする仮設道路
    用樹脂発泡体ブロック。
  2. 【請求項2】 仮設道路構築予定部に、断面矩形の樹脂
    発泡体、該樹脂発泡体の上面縁部と側面縁部の上方部と
    を被覆すると共に上面縁部に設けられたブロック連結用
    係止部を有する金属製上部枠体、および、該樹脂発泡体
    の下面縁部と側面縁部の下方部とを被覆すると共に側面
    縁部に設けられたワイヤーロープ係止部を有する金属製
    下部枠体からなり、金属製上部枠体と金属製下部枠体と
    が不連続に形成されている仮設道路用樹脂発泡体ブロッ
    クを2個以上敷設した後、それぞれの仮設道路用樹脂発
    泡体ブロックを隣接するブロックとブロック連結係止部
    に係止具を嵌挿して連結し、次いで連結されて形成され
    た樹脂発泡体ブロックの連結体の上面に離脱可能な上面
    被覆体を敷設することを特徴とすることを特徴とする仮
    設道路の構築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009097180A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Jsp Corp 鉄道工事用仮設道路及び該仮設道路形成用の熱可塑性樹脂発泡体製組合せブロック

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