JPH06279986A - 塗装した金属板への金属めっき層の形成方法 - Google Patents

塗装した金属板への金属めっき層の形成方法

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JPH06279986A
JPH06279986A JP6523093A JP6523093A JPH06279986A JP H06279986 A JPH06279986 A JP H06279986A JP 6523093 A JP6523093 A JP 6523093A JP 6523093 A JP6523093 A JP 6523093A JP H06279986 A JPH06279986 A JP H06279986A
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JP
Japan
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plating
metal
plating layer
coated
sheet
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6523093A
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English (en)
Inventor
Makoto Terada
誠 寺田
Atsushi Kato
淳 加藤
Atsushi Kihara
敦史 木原
Kuniyasu Araga
邦康 荒賀
Takashi Furuya
喬 降矢
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装した金属板に金属めっき層を形成するに
際して、耐割れ性に優れた金属めっき層を形成する方法
を実現することによって、意匠性、反射特性に優れた表
面処理金属材料を得ようとする。 【構成】 塗装した金属板の上に金属めっき層を形成す
る当たり、前記金属板に張力を付与した状態で前記金属
めっき層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装した金属板への金
属めっき層の形成方法に関するものであり、本発明方法
によって得られた表面処理金属材料は意匠性、反射特性
に優れたものとなり、各種家庭用電気製品のシャーシ、
照明器具用の反射板、自動車部品、建材もしくは屋内部
品等の装飾品の素材として有用である。
【0002】
【従来の技術】各種家庭用電気製品のシャーシ、照明器
具用の反射板、自動車部品、建材もしくは屋内部品等の
装飾品の素材として、塗装した金属板(以下、塗装金属
板と呼ぶことがある)の表面に、更に金属めっき層が形
成された表面処理金属材料が用いられることがある(例
えば特公昭54−213号、特開昭60−221581
号、特開昭4−25449号)。これは金属材料のまま
では表面粗さが大きいので、その上に塗膜を形成するこ
とによって金属材料表面に平滑性を付与し、更にその上
に金属めっき層を形成することによって、鏡面状の金属
光沢を有し意匠性、反射特性に優れた表面処理金属材料
が得られるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗装金
属板の上に金属めっき層を形成すると、該金属めっき層
に割れが入ることがあり、これが前述した意匠性、反射
特性を損なうことになり、外観上問題となっていた。
【0004】本発明はこうした状況の下になされたもの
であって、その目的は、塗装した金属板に金属めっき層
を形成するに際して、耐割れ性に優れた金属めっき層を
形成する方法を実現することによって、意匠性、反射特
性に優れた表面処理金属材料を得ようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上記課題を解決することの
できた本発明方法とは、塗装した金属板の上に金属めっ
き層を形成する当たり、前記金属板に張力を付与した状
態で金属めっき層を形成する点に要旨を有するものであ
る。
【0006】
【作用】本発明者らが検討したところによると、塗装金
属板に金属めっき層を形成した場合に、金属めっき層に
割れが発生する原因は次の様に考えることができた。一
般に、有機フィルム上に金属めっきを施した場合には、
めっき層の方が固くて強度が大きいために、有機フィル
ムがめっき層に追従してめっき応力が緩和される結果、
めっき層に割れは生じない。これに対し塗装金属板は、
金属板に塗膜が密着して拘束された状態にあるので、そ
こに金属めっき層が形成されると、塗膜がめっき層に追
従してめっき応力が緩和される効果は期待できない。そ
の結果、めっき工程中にめっき層に割れが生じたり、め
っき時の残存応力によってめっき後に経時的にめっき割
れが発生することになる。しかも割れの発生状況を観察
すると、めっき層には引張り応力が働いてめっき層が収
縮しているのに対して、塗装金属板はめっき層に追従し
ないので、めっき層にひび割れが生じ易くなることがわ
かった。
【0007】そこで本発明者らは上記した知見に基づ
き、めっき割れの発生を防止すべく、様々な角度から検
討した。その結果、塗装金属板の上に金属めっき層を形
成するに際して、塗装金属板に張力を付与した状態でめ
っきを施すことによって、めっき後の経時めっき割れの
ない表面処理金属材料が得られることを見出し、本発明
を完成した。
【0008】本発明によって、耐めっき割れ性が向上し
たのは、次の様な理由によると考えられる。本発明によ
れば、金属基板に張力をかけることによって基板は延び
た状態に保持され、そこにめっき層を形成した後、張力
が解放されることになり、前記基板は弾性変形した分だ
け収縮することになる。その結果、めっき層に働いてい
る引張応力が緩和され、めっき後の経時めっき割れが抑
制されるものと考えられる。
【0009】ところで塗装金属板に付与する張力は、基
板に伸び歪みが与えられた状態に保たれていれば良いの
で特に制限される訳ではないが、例えば基板が鋼板の場
合は1〜20kgf/mm2 (9.8〜196MPa)程度が
好ましい。即ち、めっき割れをより起こりにくくするた
めには、伸び歪が0.02%以上であることが好まし
く、これは例えば基板が鋼板の場合では1kgf/mm2
(9.8MPa)以上に相当する。また鋼板に20kgf/
mm2 (196MPa)以上の張力を与えると弾性変形域
を超えることになり、すると塑性変形した分は収縮せず
めっき割れ抑制効果の向上は望めないので張力は20kg
f/mm2 (196MPa)以下であることが好ましい。
【0010】本発明で使用する塗装金属板の素地金属基
板の種類は特に制限されず、例えばFe、Al、Cu、
Ni等の金属板、およびそれらを含む種々の合金が例示
される。しかし該金属基板は塗膜および金属めっき層に
よって被覆され、それ自身表面特性に直接影響を与える
ものではないから、コスト的に最も一般的なのは鉄・鋼
板、もしくはAl合金板である。これらの金属基板は、
熱間圧延、および冷間圧延等の後、ダル圧延や脱脂、酸
洗処理等を施したものが使用され、その表面は平滑では
なく通常0.5μm前後の表面粗さを有しているが、本
発明ではこのような表面粗度の金属基板をそのまま使用
することができ、この金属基板上に塗膜が形成される。
尚上記素地金属基板としては、上記各種の金属板(また
はそれらの金属を含む種々の合金板)に金属めっき層が
形成されたもの(例えばZnめっき鋼板)等も用いるこ
とができる。
【0011】塗膜を構成する樹脂の種類は、像膜性を有
するものであればどのようなものでも良く、例えばフェ
ノール系、ポリエステル系、ポリアミド系、エポキシ
系、ポリウレタン系、ふっ素系、シリコン系等の各樹
脂、あるいはそれらの各種変性樹脂等を使用できるが、
金属基板に対する表面平滑化効果や応力吸収作用、ある
いは金属基板と金属めっき層との密着性等を総合的に考
慮して最も好ましいのはポリエステル系樹脂である。尚
この合成樹脂層は単層構造であっても良く、あるいは必
要により2層もしくは3層以上の複層構造とすることも
できる。
【0012】金属めっき層を構成する金属の種類にも格
別の制限はないが、一般的なのはAg、Al、Cu、Z
n、Ni、Cr、Ti等、あるいはこれらの金属を含む
各種合金が挙げられる。
【0013】また、めっき法としてはPVD法等のドラ
イコーティング法や無電解めっき法などが好ましい方法
として推奨される。その理由は、これらのめっき法であ
れば下層の塗膜が電気絶縁性であっても容易にめっきを
行なうことができ、また溶融めっき法のようにめっき工
程で過度の熱が加わって下地の塗膜や金属基板を熱劣化
させたり熱変質させる恐れもないからである。
【0014】以下本発明をに実施例によって更に詳細に
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の趣旨に徴して変更実施することは
いずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0015】
【実施例】塗装金属板は、厚さ0.4mm、幅150mmの
電気Znめっき鋼板コイルにポリエステル系の下記塗料
を塗装したものを用いた。下塗り (日本油脂株式会社製の「4130NUプライマ
ー」) ・ドライ膜厚…5μm ・焼付け条件…488K×40sec上塗り (日本油脂株式会社製の「4131NUホワイ
ト」) ・ドライ膜厚…17μm ・焼付け条件…503K×60sec 次いで、この塗装鋼板をコイルままで真空窒に装着し、
塗膜表面に真空蒸着法によって金属めっき層を形成し
た。真空蒸着めっき条件を下記に示す。
【0016】・真空度…4×10-2Pa ・めっき原料…Ni、Ti ・めっき原料加熱方式…電子線加熱 ・めっき膜厚…0.2μmになる様に電子線のパワーを
制御後に鋼板のめっき付着量を分析 このときコイルは、張力を表1に示す値に変化させて5
m/min の速度で通板した。ここで張力なしの条件は、通
板を止めた状態でリールのテンションを解放し、るつぼ
上のシャッターを所定のめっき膜厚になるまで開けるこ
とにより得た。また張力なしの条件は、バッチ式の真空
蒸着装置を用いてめっきすることによっても得た。即
ち、塗装鋼板を150mm×150mmのサイズに切断し、
バッチ式の真空蒸着装置内において下記条件で金属めっ
き層を形成した。
【0017】・真空度…2×10-3Pa ・めっき原料…Ni、Ti ・めっき原料加熱方式…電子線加熱 ・めっき膜厚…0.2μmになるように水晶振動子を用
いた膜厚センサで、モニター制御 得られためっき金属板について、めっき層の割れを目視
にて評価した。評価基準は下記の通りである。その結果
を表1に併記する。 (めっき割れの評価基準) ◎:割れなし ○:僅かに割れあり △:割れあり ×:顕著な割れあり
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかな様に、張力を塗装鋼板コ
イルに付与した状態でめっきした実施例(No. 1〜6)
の場合は、Niめっき、Tiめっきのいずれかも良好な
耐めっき割れ性を示した。これに対し、張力を付与しな
い状態でめっきした比較例(No. 7〜10)の場合に
は、めっき層に顕著な割れが認められた。これより、塗
装鋼板に張力を付与した状態でめっきすることによりめ
っき割れが抑制されていることがわかる。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、耐
めっき割れ性に優れためっき層を形成する為の方法が確
立できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木原 敦史 兵庫県加古川市尾上町池田字池田開拓2222 番地1株式会社神戸製鋼所加古川研究地区 内 (72)発明者 荒賀 邦康 兵庫県加古川市尾上町池田字池田開拓2222 番地1株式会社神戸製鋼所加古川研究地区 内 (72)発明者 降矢 喬 兵庫県加古川市尾上町池田字池田開拓2222 番地1株式会社神戸製鋼所加古川研究地区 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装した金属板の上に金属めっき層を形
    成するに当たり、前記金属板に張力を付与した状態で前
    記金属めっき層を形成することを特徴とする塗装した金
    属板への金属めっき層の形成方法。
JP6523093A 1993-03-24 1993-03-24 塗装した金属板への金属めっき層の形成方法 Withdrawn JPH06279986A (ja)

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JP6523093A JPH06279986A (ja) 1993-03-24 1993-03-24 塗装した金属板への金属めっき層の形成方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100252146B1 (ko) * 1997-11-22 2000-04-15 선호천 자동차용 알루미늄휠 표면처리 방법

Cited By (1)

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KR100252146B1 (ko) * 1997-11-22 2000-04-15 선호천 자동차용 알루미늄휠 표면처리 방법

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Effective date: 20000530