JPH06279438A - キナゾリン誘導体、その製造法および該化合物を含有する、温血動物中に抗腫瘍作用を生じさせるための医薬調剤 - Google Patents

キナゾリン誘導体、その製造法および該化合物を含有する、温血動物中に抗腫瘍作用を生じさせるための医薬調剤

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JPH06279438A
JPH06279438A JP5050525A JP5052593A JPH06279438A JP H06279438 A JPH06279438 A JP H06279438A JP 5050525 A JP5050525 A JP 5050525A JP 5052593 A JP5052593 A JP 5052593A JP H06279438 A JPH06279438 A JP H06279438A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 肝臓および腎臓に関連して毒性徴候を示さな
い抗腫瘍作用を有するキナゾリン誘導体の提供。 【構成】 式Iで示されるキナゾリン誘導体まははその
製薬学的に認容性の塩またはエステル,それらの製造方
法,ならびに式(I)のキナゾリン誘導体又はその製薬
学的に認容性の塩またはエステルを含有する,温血動物
に抗腫瘍作用を生じさせるための医薬調剤。 〔式中,Rは(1〜4C)アルキルであり;Rは水
素原子または(1〜4C)アルキルであり;Rは水素
原子,(1〜4C)アルキル,ヒドロキシ−(2〜4
C)アルキル,ハロゲン−(2〜4C)アルキル,シア
ノ−(1〜4C)アルキル等であり;Arは置換されて
いてもよいフェニレンまたはヘテロシクレシである〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規の抗腫瘍化合物、
より詳述すれば、抗腫瘍作用を有するキナゾリン誘導体
またはその製薬学的に認容性の塩またはエステルに関す
る。また、本発明は、新規のキナゾリン誘導体およびそ
の製造法;該キナゾリン誘導体を含有する、温血動物、
例えばヒト中に抗腫瘍作用を生じさせるための新規の医
薬調剤に関する。
【0002】抗腫瘍化合物の1群は、抗代謝物質、例え
ばアミノプテリンおよびメトトレキセートからなり、こ
れは、葉酸誘導体に対して作用するジヒドロ葉酸レダク
ターゼのような酵素の抑制因子である。臨床試験で著し
い保証を示した新規の化合物は、CB3717として公
知であり、英国特許第2065653B号明細書に記載
され、かつ特許の保護が請求されている。しかし、CB
3717は、ヒトの胸癌、卵巣癌および肝臓癌に対して
活量を保証するにも拘わらず、このCB3717は、ヒ
トの場合、特に肝臓および腎臓に関連して毒性徴候を示
す[Calvert, Alison, Harland, Robinson, Jackman, J
ones, Newell, Siddik, Whiltshaw, McElwain, Smith a
nd Harrap, J. Clin. Oncol., 1986, 4, 1245; Cantwel
l, Earnshaw Harris, Cancer Treatment Reports, 198
6, 70, 1335; Bassendine, Curtin, Loose, Harris and
James, J. Hepatol., 1987, 4, 39; Vest, Bork and H
ansen, Eur. J. Cancer Clin. Oncol., 1988, 24, 201;
Cantwell, Macaulay, Harris, Kaye, Smith, Milsted
and Calvert, Eur. J. Cancer Clin. Oncol., 1988,24,
733; Sessa, Zucchetti, Ginier, Willems, D'Incalci
and Canvalli, Eur. J. Cancer Clin. Oncol., 1988,
24, 769]。このような不利な副作用は、それぞれ英国
特許第2175903号明細書および同第218831
9号明細書に開示されているように、CB3717の2
−アミノ置換基が欠如しているかまたは種々の選択的置
換基の1個によって代替されているような化合物の場合
には減少されている。
【0003】CB3717型の化合物は、酵素のジヒド
ロ葉酸レダクターゼを抑制することによってではなく酵
素のチミジル酸シンターゼを抑制することによって抗癌
剤として作用するものと信じられている。チミジル酸シ
ンターゼは、デオキシウリジンモノホスフェートのメチ
ル化を促進し、DNA合成に必要とされるチミジンモノ
ホスフェートを生じる。CB3717の抗癌作用は、試
験管内で前記酵素に対する抑制作用を測定することによ
って評価することができ、かつ細胞培養の場合には、癌
腫細胞系列、例えばマウスの白血病細胞系列L121
0、マウスのリンパ腫細胞系列L5178Y TK−/
−およびL5178Y TK+/−ならびにヒトの胸癌
細胞系列MCF−7に対する抑制作用によって評価する
ことができる。
【0004】それ故、CB3717型の他の化合物は、
例えば同じ酵素および同じ癌腫細胞系列に対する活量に
よってCB3717の化合物を用いて評価されかつ比較
される抗癌作用を有する。
【0005】また、葉酸誘導体に対して作用するジヒド
ロ葉酸レダクターゼのような酵素の抑制因子である抗代
謝産物、例えばアミノプテリンおよびメトトレキセート
は、種々のアレルギー性疾患、例えばアレルギー性鼻
炎、過敏性皮膚炎および乾癬の治療の場合に保証を示し
た。従って、抗代謝産物である本発明によるキナゾリン
誘導体は、例えば乾癬のようなアレルギー性症状の治療
の際に治療薬として有用なものである。
【0006】また、メトトレキセートのような代謝産物
は、種々の炎症性疾患、例えば関節の炎症(殊に、リウ
マトイド関節炎、骨関節炎および痛風)および胃腸の炎
症(殊に炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎および胃炎)の治
療に有効性を示した[Weinblatt 他, New England J. M
ed., 1985, 312, 818; Andersen 他, Ann. Internat.Me
d., 1985, 103, 489; Healey, Bull. Rheum. Dis., 198
6, 36, 1]。従って、本発明によるキナゾリン誘導体
は、例えばリウマトイド関節炎のような炎症性疾患の治
療の際に治療薬として有用なものである。
【0007】欧州特許第0239362号明細書および
同第0284338号明細書には、チミジレートシンタ
ーゼに対する抑制活量による抗癌作用を有する2つの一
連のキナゾリン誘導体が開示されている。その中の例の
多くは、N−{p−[N−(4−オキソ−3,4−ジヒ
ドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−アルキルアミ
ノ]ベンゾイル}−L−グルタミン酸誘導体である。前
記化合物、例えば早期化合物CB3717がγ−ポリグ
ルタミル化の際に生産される代謝産物によって作用する
場合が確認されている。[Sikora 他; Biochem. Pharma
col., 1988, 34, 4047; Jackman 他, Cancer Research,
1991, 51, 5579]。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明によれば、前記
欠点を解決しようとする課題が課された。
【0009】
【課題を解決するための手段】ところで、意外なこと
に、公知のL−グルタミン酸誘導体の構造は、γ−カル
ボキシ基を除去し、テトラゾール−5−イル基で代替す
ることによって変えることができ、チミジレートシンタ
ーゼに対して改善された抑制の有用性を有する化合物が
得られる。更に、本発明による化合物は、γ−グルタミ
ル化の方法により操作することができないように直接作
用することが確認されている。この本発明による化合物
の作用の選択的モードにより、抗癌作用をいっそう正確
に制御するためのポテンシャルが得られる。それという
のも、患者間の程度に応じて変動しうる代謝処理には依
存しないように、作用の開始がいっそう迅速になるから
である。更に、本発明による化合物は、癌腫の治療にい
っそう有用であることが期待されており、この場合γ−
ポリグルタミル化法は、抗癌作用を向上させるためにγ
−ポリグルタミル化法を必要とされることが確認されて
いる早期の化合物の場合には操作不可能である。更に、
ポリグルタミル化法は、一般に、細胞膜を通って直ちに
は拡散しない抗代謝産物のポリグルタミル化誘導体を製
造するために操作される。有用な抗癌作用が有害な毒性
効果によって重要になる場合には、抗代謝産物をポリグ
ルタミル化法により標準細胞内に留めることは不利であ
る。それによって、本発明による化合物の作用の選択的
モードにより、患者に提供される抗癌治療のいっそう正
確な制御のためのポテンシャルが得られる。
【0010】本発明によれば、式I:
【0011】
【化6】
【0012】〔式中、R1は(1〜4C)アルキル基で
あり;キナゾリン環は、場合によってはハロゲン、(1
〜4C)アルキルおよび(1〜4C)アルコキシから選
択された1または2個の他の置換基を(5位、7位およ
び8位の1個所または2個所で)有することができ;R
2は水素原子または(1〜4C)アルキル基であり;R3
は水素原子、(1〜4C)アルキル基、(3〜4C)ア
ルケニル基、(3〜4C)アルキニル基、ヒドロキシ−
(2〜4C)アルキル基、ハロゲン−(2〜4C)アル
キル基またはシアノ−(1〜4C)アルキル基であり;
Arはハロゲン、(1〜4C)アルキルおよび(1〜4
C)アルコキシから選択された1または2個の置換基を
それぞれ有しているかまたは有していないフェニレン基
またはヘテロシクレン基である〕で示されるキナゾリン
誘導体またはその製薬学的に認容性の塩またはエステル
が得られる。
【0013】本明細書中で、一般的な用語“アルキル”
は、直鎖状アルキル基および分枝鎖状アルキル基の双方
を包含する。しかし、個々のアルキル基、例えば“プロ
ピル”に関係するものは、直鎖状の変形のみについて詳
説される。同様の規定は、他の一般的用語にも適用され
る。
【0014】本発明によるキナゾリン誘導体は、1個ま
たはそれ以上の不斉炭素原子を有しかつそれ故光学活性
形で存在することが観察される。本発明は、抗腫瘍作用
を有する任意の光学活性形を包含し、この場合如何にし
て光学活性形を分離することができるかは、一般的知識
の問題である。有利には、本発明によるキナゾリン誘導
体は、カルボキシ基を有する炭素原子に(S)配置を有
する形で濃縮され、即ち(S):(R)形の比は、1:
1よりも大きい。いっそう有利には、本発明によるキナ
ゾリン誘導体は、主として前記炭素原子に(S)配置を
有し、即ち(S):(R)比は、3:2よりも大きい。
なおいっそう有利には、キナゾリン誘導体は、実質的に
前記炭素原子に(R)配置を有する形を含有しない。本
明細書中で、“実質的に含有しない”の用語は、このよ
うな任意の(R)形10%以下、殊に5%以下、特に2
%以下の存在を示すことができる。
【0015】本発明の範囲内で、式Iのキナゾリン誘導
体は、互変異性の現象を示すことができる。本明細書中
に存在する式は、予想される互変異形の1つのみを表わ
すことができる。殊に、テトラゾール−5−イル基が、
例えば1H−テトラゾール−5−イル基または3H−テ
トラゾール−5−イル基の形であることができること
は、評価される。本発明は、抗腫瘍作用を有する任意の
互変異形を包含し、かつ本明細書中に記載の任意の互変
異形の1つに限定されるものではない。
【0016】また、式Iの一定のキナゾリン誘導体は、
溶媒和された形ならびに溶媒和されていない形、例えば
水和形で存在することができる。本発明は、抗腫瘍作用
を有するかかる全ての溶媒和形を包含する。
【0017】上記に記載された一般的な基の適当なもの
は、以下に記載されたものを包含する。
【0018】(1〜4C)アルキル基である場合の
1、R2もしくはR3の適当なもの、またはキナゾリン
環上もしくはAr上に存在することができる(1〜4
C)アルキル置換基の適当なものは、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはブチル基
である。
【0019】キナゾリン環上もしくはAr上に存在する
ことができる(1〜4C)アルコキシ置換基の適当なも
のは、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
イソプロポキシ基またはブトキシ基である。
【0020】キナゾリン環上またはAr上に存在するこ
とができるハロゲン置換基の適当なものは、例えば弗素
原子、塩素原子または臭素原子である。
【0021】(3〜4C)アルケニル基である場合のR
3の適当なものは、例えばプロプ−2−エニル基、ブト
−2−エニル基、ブト−3−エニル基または2−メチル
プロプ−2−エニル基であり;(3〜4C)アルキニル
基の場合には、例えばプロプ−2−イニル基またはブト
−3−イニル基であり;ヒドロキシ−(2〜4C)アル
キル基である場合には、例えば2−ヒドロキシエチル基
または3−ヒドロキシプロピル基であり;ハロゲン−
(2〜4C)アルキル基である場合には、例えば2−フ
ルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチ
ル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基
または3−ブロモプロピル基であり;かつシアノ−(1
〜4C)アルキル基の場合には、例えばシアノメチル
基、2−シアノエチル基または3−シアノプロピル基で
ある。
【0022】フェニレン基である場合のArの適当なも
のは、例えば1,3−または1,4−フェニレン基であ
る。
【0023】ヘテロシクレン基である場合のArの適当
なものは、例えば窒素原子および硫黄原子から選択され
た3個までのヘテロ原子を有する5または6員の芳香族
(即ち、完全に飽和された)ヘテロシクレン環、例えば
チオフェンジイル、ピリジンジイル、ピリミジンジイル
またはチアゾールジイルである。有利には、ヘテロシク
レン環である場合のArは、例えばチオフェン−2,4
−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、ピリジン−
2,5−ジイルまたはチアゾール−2,5−ジイルであ
る。
【0024】十分に塩基性である本発明によるキナゾリ
ン誘導体の適当な製薬学的に認容性の塩は、例えば無機
または有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸、
トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸との酸付
加塩である。更に、十分に酸性である本発明によるキナ
ゾリン誘導体の適当な製薬学的に認容性の塩は、アルカ
リ金属塩、例えばナトリウム塩またはカリウム塩、アル
カリ土類金属塩、例えばカルシウム塩またはマグネシウ
ム塩、アンモニウム塩またはテトラ−(2−ヒドロキシ
エチル)アンモニウム塩または生理的に認容性の陽イオ
ンを生じる有機塩基との塩、例えばメチルアミン、トリ
メチルアミンもしくはトリス−(2−ヒドロキシエチ
ル)アミンとの塩である。
【0025】本発明によるキナゾリン誘導体の適当な製
薬学的に認容性のエステルは、例えば(1〜6C)アル
コールとのエステル、例えばメチルエステル、エチルエ
ステルまたは第3ブチルエステルである。
【0026】本発明による新規化合物は、詳細には、例
えば (a)R1がメチル基またはエチル基であり;かつキナ
ゾリン環置換基,R2,R3およびArがそれぞれ前記の
ものを表わすかまたは本発明による新規化合物を詳細に
定義する当該部分に記載されたものを表わし; (b)キナゾリン環が7位で弗素、塩素、臭素およびメ
チルから選択された他の置換基の1つを有し;かつ
1,R2,R3およびArがそれぞれ前記のものを表わ
すかまたは本発明による新規化合物を詳細に定義する当
該部分に記載されたものを表わし; (c)R2が水素原子であり;かつR1,キナゾリン環置
換基,R3およびArがそれぞれ前記のものを表わすか
または本発明による新規化合物を詳細に定義する当該部
分に記載されたものを表わし; (d)R3がメチル基、エチル基、プロピル基、プロプ
−2−エニル基、プロプ−2−イニル基、2−ヒドロキ
シエチル基、2−フルオロエチル基、2−ブロモエチル
基またはシアノメチル基であり;かつR1,キナゾリン
環置換基,R2およびArがそれぞれ前記のものを表わ
すかまたは本発明による新規化合物を詳細に定義する当
該部分に記載されたものを表わし; (e)Arが弗素、塩素、メチルおよびメトキシから選
択された1または2個の置換基を場合によっては有する
ことができる1,4−フェニレン基であるかまたはAr
がチオフェン−2,5−ジイル基、チアゾール−2,5
−ジイル基またはピリジン−2,5−ジイル基であり;
かつR1,キナゾリン環置換基,R2およびR3がそれぞ
れ前記のものを表わすかまたは本発明による新規化合物
を詳細に定義する当該部分に記載されたものを表わすよ
うな式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容
性の塩またはエステルである。
【0027】更に、本発明による詳細な化合物は、R1
がメチル基であり;キナゾリン環が場合によっては7−
フルオロ、7−クロロ、7−ブロモまたは7−メチル置
換基を有することができ;R2が水素原子であり;R3
メチル基、エチル基、プロピル基、プロプ−2−エニル
基またはプロプ−2−イニル基であり;かつArが場合
によっては1個の弗素置換基を有することができる1,
4−フェニレン基であるかまたはArがチオフェン−
2,5−ジイル基、チアゾール−2,5−ジイル基(2
位に−CONH−基を有する)またはピリジン−2,5
−ジイル基(2位に−CONH−基を有する)であるよ
うな式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容
性の塩からなる。
【0028】更に、本発明による好ましい化合物は、R
1がメチル基であり;キナゾリン環が場合によっては7
−フルオロ、7−クロロ、7−ブロモまたは7−メチル
置換基を有することができ;R2が水素原子であり;R3
がメチル基、エチル基またはプロプ−2−イニル基であ
り;かつArが1,4−フェニレン基、2−フルオロ−
1,4−フェニレン基(1位に−CONH−基を有す
る)またはピリジン−2,5−ジイル基(2位に−CO
NH−基を有する)であるような式Iのキナゾリン誘導
体またはその製薬学的に認容性の塩からなる。
【0029】更に、本発明による詳細な化合物は、R1
がメチル基であり;キナゾリン環が場合によっては7−
フルオロ、7−クロロ、7−ブロモまたは7−メチル置
換基を有することができ;R2が水素原子であり;R3
メチル基、エチル基、プロピル基、プロプ−2−エニル
基またはプロプ−2−イニル基であり;かつArが場合
によっては1個の弗素置換基を有することができる1,
4−フェニレン基であるかまたはArがチオフェン−
2,5−ジイル基もしくはチアゾール−2,5−ジイル
基(2位に−CONH−基を有する)であるような式I
のキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩か
らなる。
【0030】本発明による好ましい詳細なキナゾリン誘
導体は、例えば式Iの次のキナゾリン誘導体またはその
製薬学的に認容性の塩の中の1つである:2−{p−
[N−(2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
ナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニ
ル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5
−イル)酪酸、2−{o−フルオロ−p−[N−(2−
メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6
−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]
ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪
酸、2−{p−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ
−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N
−メチルアミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール
−5−イル)酪酸、2−{o−フルオロ−p−[N−
(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
ナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]ベン
ズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、2
−{p−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,
4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プ
ロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テ
トラゾール−5−イル)酪酸、2−{o−フルオロ−p
−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−
2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾ
ール−5−イル)酪酸、2−{p−[N−(7−クロロ
−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリ
ン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)ア
ミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イ
ル)酪酸、2−{o−フルオロ−p−[N−(7−クロ
ロ−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)
アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イ
ル)酪酸または2−{p−[N−(7−ブロモ−2−メ
チル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−
イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベ
ンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸。
【0031】更に、本発明による好ましい詳細なキナゾ
リン誘導体は、例えば式Iの次のキナゾリン誘導体また
はその製薬学的に認容性の塩の中の1つである:(2
S)−2−{p−[N−(2−メチル−4−オキソ−
3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−
(テトラゾール−5−イル)酪酸、(2S)−2−{o
−フルオロ−p−[N−(2−メチル−4−オキソ−
3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−
(テトラゾール−5−イル)酪酸、(2S)−2−{p
−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミ
ノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)
酪酸、(2S)−2−{o−フルオロ−p−[N−
(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
ナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]ベン
ズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、
(2S)−2−{p−[N−(2,7−ジメチル−4−
オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチ
ル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミ
ド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、(2S)
−2−{o−フルオロ−p−[N−(2,7−ジメチル
−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル
メチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズ
アミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、(2
S)−2−{p−[N−(7−クロロ−2−メチル−4
−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチ
ル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミ
ド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、(2S)
−2−{o−フルオロ−p−[N−(7−クロロ−2−
メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6
−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]
ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸
または(2S)−2−{p−[N−(7−ブロモ−2−
メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6
−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]
ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪
酸。
【0032】このような(S)配置のキナゾリン誘導体
は、(R)配置の相応する誘導体との混合物で生じるこ
とができるのだけれども、大量の(S)配置の誘導体が
存在することの利点は、本明細書中で前記された。
【0033】更に、本発明による好ましい詳細なキナゾ
リン誘導体は、例えば式Iの次のキナゾリン誘導体また
はその製薬学的に認容性の塩の中の1つである:(2
S)−2−{o−フルオロ−p−[N−(2,7−ジメ
チル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−
イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベ
ンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸ま
たは(2S)−2−{5−[N−(2,7−ジメチル−
4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメ
チル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ピリジン
−2−カルボキシアミド}−4−(テトラゾール−5−
イル)酪酸。
【0034】本発明のもう1つの実施態様によれば、改
善された抗腫瘍作用を有しかつさらに構造的に最も近い
ことが知られているN−{p−[N−(4−オキソ−
3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
アルキルアミノ]ベンゾイル}−L−グルタミン酸誘導
体によって与えられる活量および治療の割合と比較して
改善された治療の割合を有することができるキナゾリン
誘導体の1群が得られる。
【0035】有利に、このキナゾリン誘導体の群は、R
1がメチル基であり;キナゾリン環が7−メチル置換基
を有し;R2が水素原子であり;R3がメチル基、エチル
基またはプロプ−2−イニル基であり;かつArが1,
4−フェニレン基または2−フルオロ−1,4−フェニ
レン基(1位に−CONH−基を有する)であるような
式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の
塩からなる。
【0036】また、このキナゾリン誘導体の群は、R1
がメチル基であり;キナゾリン環が7−メチル置換基を
有し;R2が水素原子であり;R3がメチル基またはプロ
プ−2−イニル基であり;かつArが1,4−フェニレ
ン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基(1位に−
CONH−基を有する)またはピリジン−2,5−ジイ
ル基(2位に−CONH−基を有する)であるような式
Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩
からなる。
【0037】有利には、このキナゾリン誘導体の群は、
次のものによって代表される:2−{o−フルオロ−p
−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミ
ノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)
酪酸;またはその製薬学的に認容性の塩。
【0038】また、このキナゾリン誘導体の群は、次の
ものによって代表される:(2S)−2−{o−フルオ
ロ−p−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,
4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プ
ロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テ
トラゾール−5−イル)酪酸;またはその製薬学的に認
容性の塩。
【0039】また、このキナゾリン誘導体の群は、次の
ものによって代表される:(2S)−2−{5−[N−
(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
ナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニ
ル)アミノ]ピリジン−2−カルボキシアミド}−4−
(テトラゾール−5−イル)酪酸;またはその製薬学的
に認容性の塩。
【0040】本発明によるキナゾリン誘導体の治療の割
合は、適当な動物種、例えばマウスの場合に適当な生体
内モデル、例えばL5178Y TK +/− 腫瘍
[Fischer他,Methods in Medical Research,1964,1
0,247]中で有効な抗腫瘍活量を生じる投与量を、試験
動物種中で重大な重量損失を生じる投与量と比較するこ
とによって定めることができる。
【0041】式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学
的に認容性の塩もしくはエステルからなる本発明による
化合物は、構造的に関連した化合物の製造に使用可能で
あることが知られている任意の方法によって得ることが
できる。このような方法は、本発明のもう1つの特徴と
して得られ、かつ別記しない限りR1,R2,R3および
Arが前記のものを表わすような次の代表例によって詳
説される。また、必要に応じて、常用の保護基は、官能
基に対して利用され、さもなければこの官能基は必要と
される方法を妨害する。このような常用の保護基の例
は、以下に記載されている。このような任意の保護基
は、必要に応じて常法で除去される。
【0042】(a)式II:
【0043】
【化7】
【0044】〔式中、R4は水素原子または保護基であ
る〕で示される酸またはその反応性の誘導体は、式II
I:
【0045】
【化8】
【0046】〔式中、R5は(1〜4C)アルキル基の
ような保護基である〕で示される化合物と反応され、そ
の後に保護基は、常法によって除去される。
【0047】式IIの酸の適当な反応性誘導体は、例え
ばアシルハロゲン化物、例えば酸および無機酸塩化物、
例えば塩化チオニルの反応によって形成された塩化アシ
ル;混合無水物、例えば酸およびクロロホルメート、例
えばイソブチルクロロホルメートの反応によって形成さ
れた無水物;活性エステル、例えば酸およびペンタフル
オロフェノールのようなフェノールまたは1−ヒドロキ
シベンゾトリアゾールのようなアルコールの反応によっ
て形成されたエステル;アシルアジド、例えば酸および
ジフェニルホスホリルアジドのようなアジドの反応によ
って形成されたアジド;シアン化アシル、例えば酸およ
びジエチルホスホリルシアニドのようなシアン化物の反
応によって形成されたシアン化物;または酸およびジシ
クロヘキシルカルボジイミドのようなカルボジイミドの
反応による生成物であることができる。
【0048】反応は、有利に例えばアルカリ金属または
アルカリ土類金属の炭酸塩、アルコキシド、水酸化物ま
たは水素化物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
ナトリウムエトキシド、カリウムブトキシド、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムもしくは
水素化カリウムのような適当な塩基、または例えばピリ
ジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、トリエチルアミン、モルホリンもしくはジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンのよう
な有機アミン塩基の存在下に実施される。また、反応
は、適当な不活性溶剤または希釈剤中、例えばテトラヒ
ドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリジン−2−オン、ジメチルスルホキシド
もしくはアセトン中で、例えば−78℃〜150℃、有
利に環境温度でかまたはほぼ環境温度で有利に実施され
る。
【0049】保護基である場合のR4の適当なものは、
例えばピバロイルオキシメチル基であり、これは、塩
基、例えば水酸化ナトリウムまたはアンモニアを用いて
適当な不活性溶剤または希釈剤、例えばメタノールまた
はエタノール中で加水分解することによって除去するこ
とができる。
【0050】(1〜4C)アルキル基である場合の適当
なものは、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基または第三ブチ
ル基である。R5は、例えば有利に適当な塩基、例えば
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、例え
ば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリ
ウムの存在下に加水分解することによって除去すること
ができる。また、R5が例えば第三ブチル基である場合
には、この基は、例えば適当な無機酸、例えば塩酸、硫
酸もしくは燐酸で処理するかまたは適当な有機酸、例え
ばトリフルオロ酢酸で処理することによって除去するこ
とができる。
【0051】ヒドロキシ−(2〜4C)アルキル基に適
当な保護基は、例えばアシル基、例えばアルカノイル
基、例えばアセチル基、アロイル基、例えばベンゾイル
基またはアリールメチル基、例えばベンジル基である。
上記保護基のための脱保護条件は、必要に応じて、保護
基の選択により変更される。従って、例えばアシル基、
例えばアルカノイル基またはアロイル基は、例えば適当
な塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リ
チウムまたは水酸化ナトリウムを用いて加水分解するこ
とによって除去することができる。また、アリールメチ
ル基、例えばベンジル基は、例えば木炭上のパラジウム
のような触媒上で水素添加することによって除去するこ
とができる。
【0052】式IIおよび式IIIの出発物質は、有機
化学の標準法によって得ることができる。このような出
発物質例の製造は、説明の目的のためのみに提供される
下記した実施例中に記載されているが、この実施例に限
定されるものではない。他の必要とされる出発物質は、
有機化学の当業者によって記載されたものと同じ方法に
よって得ることができるかまたは有機化学の当業者によ
る変更によって得ることができる。従って、例えば式I
Iの出発物質は、式IV:
【0053】
【化9】
【0054】〔式中、Zは置換可能な基である〕で示さ
れる化合物を式: HNR3−Ar1−CO25 〔式中、R5は、除去することができる前記に定義した
ような保護基である〕で示されるアミンと反応させ、カ
ルボン酸を得ることによって製造することができる。更
に、例えばR5が水素原子でありかつアミノ基およびカ
ルボキシ基を有する炭素原子に主として(S)配置を有
する式IIIの出発物質は、公知である(Tetrahedro
n,1977,33,2299)。この出発物質は、常法によってエ
ステル化することができ、R5が(1〜4C)アルキル
基であるような式IIIの化合物を形成する。また、ア
ミノ基がベンジルオキシカルボニル基によって保護され
ていることを除いて、R5がメチル基であるような式I
IIの化合物の構造を有するM本明細書中に開示された
化合物は、例えば水添分解によって脱保護されることが
できる。
【0055】置換可能な基Zに適当なものは、例えばハ
ロゲン原子またはスルホニルオキシ基、例えば塩素原
子、臭素原子、メチルスルホニルオキシ基または4−ト
ルエンスルホニルオキシ基である。
【0056】(b)R4が水素原子または前記したよう
な保護基でありかつZが前記したような置換可能な基で
あるような式IVの化合物は、式V:
【0057】
【化10】
【0058】〔式中、R5は前記したような保護基であ
る〕のアミンと反応され、その後に保護基は、常法によ
って除去される。
【0059】この反応は、有利に前記したような適当な
塩基の存在下で前記したような適当な不活性溶剤または
希釈剤中で、例えば25℃〜150℃の範囲内の温度、
有利に90℃または約90℃で実施される。
【0060】式IVおよび式Vの出発物質は、有機化学
の標準法によって得ることができる。式IVの化合物例
の製造は、説明の目的のためのみに提供される下記した
実施例中に記載されているが、この実施例に限定される
ものではない。他の必要とされる出発物質は、有機化学
の当業者によって記載されたものと同じ方法によって得
ることができるかまたは有機化学の当業者による変更に
よって得ることができる。
【0061】式Iの新規化合物の製薬学的に認容性の塩
が必要とされる場合には、この塩は、例えば該化合物を
適当な酸または塩基と、常法を使用して反応させること
によって得ることができる。式Iの新規化合物の製薬学
的に認容性のエステルが必要とされる場合には、このエ
ステルは、例えば該化合物を適当な(1〜6C)アルコ
ールと、常法を使用して反応させることによって得るこ
とができる。式Iの化合物の光学活性形が必要とされる
場合には、この光学活性形は、光学活性の出発物質を使
用して前記方法の1つを実施するかまたは常法を使用し
て該化合物のラセミ形を分割することによって得ること
ができる。
【0062】上記したように、本発明によるキナゾリン
誘導体は、抗腫瘍作用を有する。この活量は、例えば下
記した方法の1つまたはそれ以上を使用して評価するこ
とができる。
【0063】(a)酵素チミジレートシンターゼを阻害
するための試験化合物の能力を測定する試験管内アッセ
イ。チミジレートシンターゼは、マウスの白血病細胞系
列L1210から部分的に精製された形で得られ、かつ
Jackman他(Cancer Res.,1986,46,2810およびSikor
a他,Biochem. Pharmacol.1988,37,4047)によって記
載された方法を使用して利用された。
【0064】(b)細胞培地中での白血病細胞系列L1
210の成長を阻害するための試験化合物の能力を測定
するアッセイ。この試験は、英国特許第2065653
B号明細書に記載されたものと同様でありかつJones
他,J.Med.Chem.,1985,28,1468によって記載された。
【0065】(c)細胞培地中でのヒトの胸癌細胞系列
MCF−7の成長を阻害するための試験化合物の能力を
測定するアッセイ。この試験は、Lippman他(Cancer Re
s., 1976, 36, 4595)によって記載されたものと同様で
ある。
【0066】本発明によるキナゾリンの薬理作用は構造
の変化とともに変動するけれども、一般に本発明による
キナゾリンは、次のように上記試験の1つまたはそれ以
上の場合に活量を有する: 試験(a) 例えば、1〜100nMの範囲内のI
50; 試験(b) 例えば、0.01〜10μMの範囲内のI
50; 試験(c) 例えば、0.01〜10μMの範囲内のI
50
【0067】一般に、殊に有利である本発明によるキナ
ゾリンは、上記試験(a)〜(c)の1つまたはそれ以
上の場合に活量を有する: 試験(a) 例えば、1〜20nMの範囲内のIC50; 試験(b) 例えば、0.01〜1μMの範囲内のIC
50; 試験(c) 例えば、0.01〜1μMの範囲内のIC
50
【0068】従って、実施例によれば、次の化合物が記
載される:(2S)−2−{p−[N−(2−メチル−
4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメ
チル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズア
ミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸は、試験
(a)で〜13nMのIC50、試験(b)で〜0.12
μMのIC50および試験(c)で〜0.04μMのIC
50を有し;(2S)−2−{o−フルオロ−p−[N−
(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
ナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]ベン
ズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸は、
試験(a)で〜2nMのIC50、試験(b)で〜0.0
7μMのIC50および試験(c)で〜0.04μMのI
50を有し;かつ(2S)−2−{o−フルオロ−p−
[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒ
ドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2
−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾー
ル−5−イル)酪酸は、試験(a)で〜1nMのI
50、試験(b)で〜0.02μMのIC50および試験
(c)で〜0.01μMのIC50を有する。
【0069】従って、本発明によるキナゾリン誘導体ま
たはその製薬学的に認容性の塩もしくはエステルは、キ
ナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩もしく
はエステルを製薬学的に認容性の希釈剤または担持剤と
一緒に含有する医薬調剤の形で、ヒトを含む温血動物に
投与することができる。
【0070】この医薬調剤は、経口的使用に適当な形、
例えば錠剤、カプセル剤、水溶液もしくは油性溶液、水
性懸濁液もしくは油性懸濁液または水性乳濁液もしくは
油性乳濁液;局所的使用に適当な形、例えばクリーム
剤、軟膏、ゲル剤、または水溶液もしくは油性溶液また
は水性懸濁液もしくは油性懸濁液;経鼻的使用に適当な
形、例えば嗅薬、経鼻噴霧剤または経鼻液滴剤;経膣的
または経直腸的使用に適当な形、例えば坐薬;吸入によ
る投与に適当な形、例えば微粒状粉末剤または液状エー
ロゾル;舌下的または口内的使用に適当な形、例えば錠
剤またはカプセル剤;または殊に非経口的使用(静脈
内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含めて)に適当
な形、例えば滅菌された水溶液もしくは油性溶液、水性
乳濁液もしくは油性乳濁液または水性懸濁液もしくは油
性懸濁液であることができる。一般に、上記の医薬調剤
は、常法で常用の賦形剤を使用して得ることができる。
【0071】この医薬調剤は、本発明によるキナゾリン
誘導体以外に、1つまたはそれ以上の抗腫瘍剤、例えば
分裂抑制剤、例えばビンブラスチン(vinblastine);
アルキル化剤、例えばシス−プラチン、カルボプラチン
およびシクロホスファミド;他の抗代謝産物、例えば5
−フルオロウラシル、サイトシンアラビノシドおよびヒ
ドロキシ尿素;挿入抗生物質、例えばアドリアミシンお
よびブレオミシン;酵素、例えばアスパラギン酸塩;ト
ポイソメラーゼ抑制剤、例えばエトポシド;および生物
学的応答変性剤、例えばインターフェロンから選択され
たものを含有することができる。
【0072】キナゾリンは、通常、動物の体表面積1m
2当たり50〜5000mgの範囲内の単位用量、即ち
1〜100mg/kgで温血動物に投与され、これによ
り、通常、治療に有効な投与量が得られる。1つの単位
用量形、例えば錠剤またはカプセル剤は、通常、例えば
作用成分1〜250mgを含有する。有利には、1〜5
0mg/kg、好ましくは1〜15mg/kgの範囲内
の日用量が使用される。しかし、日用量は、必要によ
り、治療されるホスト、投与の特殊な経路および治療さ
れる疾病の重さに応じて変動される。従って、最適な投
与量は、任意の特別な患者を治療する実施者によって定
められる。
【0073】本発明のもう1つの実施態様によれば、ヒ
トまたは動物の身体を治療によって処置する方法に使用
するために、式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学
的に認容性の塩もしくはエステルが得られる。
【0074】本発明のもう1つの実施態様によれば、本
発明によるキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容
性の塩もしくはエステルの有効量を動物に投与する治療
が必要な場合に、温血動物、例えばヒト内に抗腫瘍作用
を生じさせる方法が得られる。
【0075】また、本発明によれば、温血動物、例えば
ヒト内に抗腫瘍作用を生じさせる際に使用される新規医
薬の製造の場合に、本発明によるキナゾリン誘導体また
はその製薬学的に認容性の塩もしくはエステルが使用さ
れる。
【0076】本発明によるキナゾリンは、抗腫瘍活量を
広範囲に有することが期待される。CB3717は、ヒ
トの胸癌、卵巣癌および肝臓癌に対して活量を保証する
ことが示され、その結果、本発明によるキナゾリンは、
前記癌腫に対して抗腫瘍活量を有することが期待され
る。その上、本発明によるキナゾリンは、白血病、リン
パ性悪性腫瘍および堅い腫瘍の範囲内、例えば癌腫およ
び肉腫に対して抗腫瘍活量を有することが期待される。
このような腫瘍は、細胞DNAの合成のために本質的な
ヌクレオチドの1つとしてチミジンモノホスフェートを
必要とする。チミジンシンターゼ抑制因子の有効量、例
えば本発明によるキナゾリン誘導体の有効量の存在下
に、腫瘍の成長は抑制されることが期待される。
【0077】また、前記したように、本発明によるキナ
ゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩もしくは
エステルは、例えばアレルギー性の症状、例えば乾癬ま
たは炎症性疾患、例えばリューマチ様関節炎の治療に有
用である。この目的のために本発明によるキナゾリンを
使用した場合には、この化合物は、通常、動物の体表面
積1m2当たり500〜50000mgの範囲内の用量
で投与される。一般に、乾癬のようなアレルギー性疾患
の治療のためには、本発明によるキナゾリンの局所的投
与が好ましい。従って、例えば局所的投与のためには、
例えば1〜150mg/kg、有利に1〜80mg/k
gの範囲内の日用量が使用される。
【0078】次に、本発明を実施例につき詳説するが、
本発明は、別記しない限り、これによって限定されるも
のではない。但し: (i)蒸発は、真空中で回転蒸発によって実施され、か
つ後処理法は、濾過による残留固体の除去後に実施さ
れ; (ii)処理は、実験室温度、すなわち18〜20℃の温
度でアルゴンのような不活性ガスの雰囲気下で実施さ
れ; (iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法によ
る)および中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)
は、メルク社(E. Merck, Darmstadt, West Germany)
から入手されたメルクシリカゲル(Merck Kieselgel)シ
リカ(商品番号9385)またはメルク リクロプレプ
(Merck Lichroprep)RP−18逆相シリカ(商品番号
9303)上で実施され; (iv)収率は、説明のためにのみ記載され、かつ達成で
きる最大を記載することは不必要であり; (v)式Iの最終製品は、十分に微量分析され、その構
造は、NMRおよび質量スペクトル法によって確認され
[プロトン磁気共鳴スペクトルは、200MHzの強さ
の場でJeol FX900またはBruker AM200分光
計による処理を使用して測定され;化学シフトは、内部
標準としてのテトラメチレンシランからの下位の場がp
pmで報告され(δ規準)、ピークの多様性は次のよう
に示され:s,一重項;d,二重項;d’sのd,二重
項の二重;t,三重項;m,多重項;高速原子衝撃(F
AB)質量分析法のデータは、VG分析用MS9分光計
およびキセノンガスを使用して得られ、必要に応じて、
プラスのイオンデータかまたはマイナスのイオンデータ
が集められた]; (vi)中間体は、一般に十分な特性を示さず、純度は、
薄層クロマトグラフィー、赤外スペクトル(IR)また
はNMR分析によって評価され; (vii)融点は、不正確であり、かつメットラー(Mettle
r)SP62自動融点測定装置、コッフラー(Koffler)
熱板装置または油浴装置を使用することにより測定さ
れ; (viii)式Iの最終製品または式IIIのもののような
中間体のキラール純度は、NMR分析およびクロマトグ
ラフィー分析を使用して評価され; (iX)次の略符号が使用された: THF テトラヒドロフラン; DMF N,N−ジメチルホルムアミド; DMA N,N−ジメチルアセトアミド; NMP N−メチルピロリドン−2−オン; DMSO ジメチルスルホキシド。
【0079】
【実施例】
例 1 ペンタフルオロフェニル o−フルオロ−p−[N−
(2,7−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロイルオ
キシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル
メチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンゾ
エート(2.5g)、メチル (2S)−2−アミノ−
4−(テトラゾール−5−イル)ブチレート(0.32
g)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.05
g)及びDMF(100ml)の混合物を周囲温度で2
4時間撹拌した。混合物を蒸発させ、かつ塩化メチレン
とメタノールの19:1v/vの混合物を溶離剤として
使用することによるカラムクロマトグラフィーによって
残留物を精製した。このようにして、ジエチルエーテル
下でほぐした際に固体(1.92g)が得られるガムと
して、メチル (2S)−2−{o−フルオロ−p−
[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロ
イルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6
−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]
ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)ブチ
レートが収率79%で得られた。
【0080】このようにして得られた生成物、2N水酸
化ナトリウム溶液(20ml)及びメタノール(5m
l)の混合物を周囲温度で1時間撹拌した。混合物をメ
タノールの蒸発によって濃厚化し、かつ濃塩酸の添加に
よって水性残留物をpH4に酸性化した。沈殿物を単離
し、水で洗浄しかつ乾燥させた。このようにして、(2
S)−2−{o−フルオロ−p−[N−(2,7−ジメ
チル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−
イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベ
ンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸
(1.21g、79%)、融点232〜240℃、が得
られた。
【0081】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
2.12−2.21(m,2H),2.24(s,3
H),2.30(s,3H),2.94(m,2H),
3.20(s,1H),4.28(s,2H),4.4
1(m,1H),4.68(s,2H),6.62
(m,2H),7.42(s,1H),7.56(t,
1H),7.67(s,1H),8.05(t,1
H),12.03(s,1H); 質量スペクトル: (陽イオンFAB)m/e(P+
1)533; 元素分析:実測値C,53.1;H,4.4;N,1
9.5; C2625FN84 0.9NaCl 計算値C,53.
4;H,4.3;N,19.2% この例の場合にはメチル (2S)−2−アミノ−4−
(テトラゾール−5−イル)ブチレートを、メトキシカ
ルボニル基を有する炭素原子での(S)配置を有する形
で、クロマトグラフィーによる分析によって測定された
(S):(R)形の比が7:3となる程度まで濃縮し
た。この異性体比は、例1の生成物の場合に維持されて
いた。
【0082】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル o−フルオロ−p−[N−(2,7−ジメチ
ル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−
3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンゾエートは、次の
とおりにして得た:t−ブチル o−フルオロ−p−
(プロプ−2−イニル)アミノベンゾエート[0.88
2g;t−ブチル p−アミノ−o−フルオロベンゾエ
ート(欧州特許第0373891号明細書、例3)と臭
化プロパルギルとの反応によって収率56%で得られ
た]、6−ブロモメチル−2,7−ジメチル−3−(ピ
バロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン
−4−オン[0.9g;欧州特許第0459730号明
細書、例13]、炭酸カリウム(0.691g)、18
−クラウン−6(0.005g)及びNMP(20m
l)の混合物を90℃に6時間加熱した。混合物を蒸発
させ、かつ残留物を酢酸エチルと水との間に分配した。
有機相を水で洗浄しかつブラインで洗浄し、乾燥させ
(MgSO4)かつ蒸発させた。塩化メチレンと酢酸エ
チルの、極性を増加させる混合物を溶離剤として使用す
るカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製し
た。このようにしてt−ブチル o−フルオロ−p−
[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロ
イルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6
−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]
ベンゾエート(0.9g)が得られた。
【0083】このようにして得られた生成物とトリフル
オロ酢酸(20ml)の混合物を周囲温度で1時間撹拌
した。混合物を蒸発させ、かつ残留物をジエチルエーテ
ル下でほぐした。このようにしてo−フルオロ−p−
[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロ
イルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6
−イルメチル−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]安
息香酸が固体(0.64g)として得られた。
【0084】元素分析:実測値C,64.7;H,5.
5;N,8.2; C2728FN35 0.1CF3CO2H 計算値C,6
4.7;H,5.6;N,8.3% ジシクロヘキシルカルボジイミド(14.9g)をDM
F(200ml)中のo−フルオロ−p−[N−(2,
7−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメ
チル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチ
ル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]安息香酸
(23.8g)及びペンタフルオロフェノール(26.
6g)の懸濁液に添加し、かつこの混合物を周囲温度で
18時間撹拌した。混合物を濾過し、かつ瀘液を蒸発さ
せた。ヘキサンと酢酸エチルの1:1v/vの混合物を
溶離剤として使用するカラムクロマトグラフィーによっ
て残留物を精製した。このようにして所望の出発物質
(11g)、融点163〜165℃、が得られた。
【0085】出発物質として使用されるメチル (2
S)−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イル)ブ
チレート((S):(R)形の比は7:3であった)を
次のとおりにして得た:塩化スルフリル(1g)をN−
ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミン(100
g)とメタノール(1200ml)の撹拌混合物に添加
し、かつ混合物を周囲温度で24時間撹拌した。混合物
を蒸発させて、N−ベンジルオキシカルボニル−L−グ
ルタミンメチルエステル(105g)が得られた。
【0086】塩化p−トシル(85.8g)を、上記の
とおりにして得られた生成物とピリジン(200ml)
の撹拌混合物に、反応混合物の温度が35℃を越えない
程度の割合で少量ずつ添加した。さらに混合物を65℃
に90分間加熱した。混合物をピリジンの蒸発によって
濃厚化し、残留物を酢酸エチルと水との間に分配した。
有機相を2N塩酸水溶液で洗浄しかつ水で洗浄し、かつ
乾燥させ(MgSO4)、かつ蒸発させた。ヘキサンと
酢酸エチルの1:1v/vの混合物を溶離剤として使用
するカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製し
た。このようにしてメチル (2S)−2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−4−シアノブチレート(81
g)が得られた。
【0087】このようにして得られた生成物、アジ化ナ
トリウム(22.2g)、塩化アンモニウム(18.3
g)及びDMF(400ml)の混合物を蒸気浴上で2
4時間加熱した。混合物を濃厚化し、かつ水(55m
l)を残留物に添加した。混合物を濃塩酸の添加によっ
てpH1に酸性化し、かつ酢酸エチルで抽出した。有機
抽出物を乾燥させ(MgSO4)、かつ蒸発させた。残
留物をジエチルエーテル下でほぐして、メチル (2
S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−(テ
トラゾール−5−イル)ブチレート(36g;(S):
(R)形の比は7:3であった)が得られた。
【0088】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
1.95−2.35(m,2H),2.95(t,2
H),3.64(s,3H),4.15(m,1H),
5.04(s,2H),7.36(s,5H),7.8
8(d,1H),13.0(s,1H)。
【0089】このようにして得られた生成物の一部(1
7.1g)、10%パラジウム−炭触媒(2.2g)及
びエタノール(300ml)の混合物を水素雰囲気下で
周囲温度で24時間撹拌した。混合物を濾過し、かつ瀘
液を蒸発させた。残留物をジエチルエーテル下でほぐし
た。このようにしてメチル (2S)−2−アミノ−4
−(テトラゾール−5−イル)ブチレート(11.75
g;(S):(R)形の比は7:3であった)、融点1
77〜182℃、が得られた。
【0090】例 2 適当なペンタフルオロフェニルベンゾエートを(2S)
−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イル)ブチレ
ートと反応させた以外は、例1に記載された方法を繰り
返した。このようにして次の表に記載された化合物が得
られ、これらの化合物の構造は、陽子磁気共鳴及び質量
分光分析法並びに元素分析によって確認した。他に記載
のない限り、(S):(R)形の比が7:3である程度
に(S)配置を有する形で濃縮されたメチル (2S)
−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イル)ブチレ
ートのバッチを使用した。
【0091】
【表1】
【0092】注 a) 元素分析によって、当該生成物は1当量の水及び
0.5当量の塩化ナトリウムを含有していることが示さ
れた。
【0093】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(2−メチル−4−オキソ−3−
(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)
アミノ]ベンゾエートは、例1の出発物質の製法に関す
る部分に記載された方法と同様の方法を使用することに
よってp−[N−(2−メチル−4−オキソ−3−(ピ
バロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン
−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミ
ノ]安息香酸(欧州特許第0459730号明細書、例
1)とペンタフルオロフェノールとを反応させることに
よって得られた。
【0094】上記生成物の製造に使用されたメチル
(2S)−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イ
ル)ブチレートは、Tran他、Tetrahedron、1977、
33、2299の方法を使用することによって、(R)
形を実質上含まない形で得られた。
【0095】b) 元素分析によって、当該生成物は
0.5当量の水及び0.5当量の塩化ナトリウムを含有
していることが示された。
【0096】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル o−フルオロ−p−[N−(2−メチル−4
−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−
ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ
−2−イニル)アミノ]ベンゾエートは、例1の出発物
質の製法に関する部分に記載された方法と同様の方法を
使用することによってo−フルオロ−p−[N−(2−
メチル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)
−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N
−(プロプ−2−イニル)アミノ]安息香酸(欧州特許
第0459730号明細書、例13)とペンタフルオロ
フェノールとを反応させることによって得られた。
【0097】c) 当該生成物によって次の特性的なN
MRシグナルが得られた:(CD3SOCD3)2.21
(m,2H),2.33(s,3H),2.96(t,
2H),3.13(s,3H),4.4(m,1H),
4.78(s,2H),6.78(d,2H),7.5
−7.65(m,2H),7.74(d,2H),7.
85(d,1H),8.3(d,1H)。
【0098】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(2−メチル−4−オキソ−3−
(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]ベンゾエ
ートは、例1の出発物質の製法に関する部分に記載され
た方法と同様の方法を使用することによって6−ブロモ
メチル−2−メチル−3−(ピバロイルオキシメチル)
−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン[欧州特許第
0239362号明細書、例1]及びt−ブチル p−
メチルアミノベンゾエート[t−ブチル p−アミノベ
ンゾエートをヨウ化メチルと反応させることによって得
られた]から得られた。
【0099】d) 当該生成物によって次の特性的なN
MRシグナルが得られた:(CD3SOCD3)2.0−
2.25(m,2H),2.3(s,3H),2.9−
3.0(t,2H),3.1(s,3H),4.35−
4.5(m,1H),4.8(s,2H),6.7
(m,2H),7.57(m,3H),7.9(m,2
H),12.08(s,1H)。
【0100】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル o−フルオロ−p−[N−(2−メチル−4
−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−
ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルア
ミノ]ベンゾエートは、例1の出発物質の製法に関する
部分に記載された方法と同様の方法を使用することによ
って6−ブロモメチル−2−メチル−3−(ピバロイル
オキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オ
ン及びt−ブチル o−フルオロ−p−メチルアミノベ
ンゾエート[t−ブチル p−アミノ−o−フルオロベ
ンゾエートをヨウ化メチルと反応させることによって得
られた]から得られた。
【0101】上記生成物の製造に使用されたメチル
(2S)−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イ
ル)ブチレートは、Tran他、Tetrahedron、1977、
33、2299の方法を使用することによって、(R)
形を実質上含まない形で得られた。
【0102】e) 元素分析によって、当該生成物は
1.2当量の水を含有していることが示された。
【0103】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ
−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロ
キナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]ベ
ンゾエートは、例1の出発物質の製法に関する部分に記
載された方法と同様の方法を使用することによって6−
ブロモメチル−2,7−ジメチル−3−(ピバロイルオ
キシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン
及びt−ブチル p−メチルアミノベンゾエートから得
られた。
【0104】f) 元素分析によって、当該生成物は
0.5当量の水及び0.45当量の塩化ナトリウムを含
有していることが示された。
【0105】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル o−フルオロ−p−[N−(2,7−ジメチ
ル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−
3,4−ジヒドロキナゾリン−6−メチル)−N−メチ
ルアミノ]ベンゾエートは、例1の出発物質の製法に関
する部分に記載された方法と同様の方法を使用すること
によって6−ブロモメチル−2,7−ジメチル−3−
(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−4−オン及びt−ブチル o−フルオロ−p−メ
チルアミノベンゾエートから得られた。
【0106】g) 元素分析によって、当該生成物は1
当量の水を含有していることが示された。
【0107】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ
−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロ
キナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イ
ニル)アミノ]ベンゾエートは、例1の出発物質の製法
に関する部分に記載された方法と同様の方法を使用する
ことによってp−[N−(2,7−ジメチル−4−オキ
ソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒド
ロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−
イニル)アミノ]安息香酸(欧州特許第0459730
号明細書、例13)とペンタフルオロフェノールとを反
応させることによって得られた。
【0108】h) 当該生成物によって次の特性的なN
MRシグナルが得られた:(CD3SOCD3)2.2
(m,2H),2.33(s,3H),2.95(t,
2H),3.15(s,1H),4.28−4.45
(m,3H),4.78(s,2H),6.86(d,
2H),7.35(d,1H),7.77(d,2
H),7.92(d,1H),8.47(m,1H)。
【0109】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(7−フルオロ−2−メチル−4
−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−
ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ
−2−イニル)アミノ]ベンゾエートは、例1の出発物
質の製法に関する部分に記載された方法と同様の方法を
使用することによってp−[N−(7−フルオロ−2−
メチル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)
−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N
−(プロプ−2−イニル)アミノ]安息香酸(欧州特許
第0373891号明細書、例26)とペンタフルオロ
フェノールとを反応させることによって得られた。
【0110】i) 当該生成物によって次の特性的なN
MRシグナルが得られた:(CD3SOCD3)2.2
(m,2H),2.32(s,3H),2.95(t,
2H),3.18(s,3H),4.4(m,1H),
4.76(s,2H),6.72(d,2H),7.7
2(q,4H),8.36(d,1H)。
【0111】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(7−クロロ−2−メチル−4−
オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミ
ノ]ベンゾエートは、例1の出発物質の製法に関する部
分に記載された方法と同様の方法を使用することによっ
て6−ブロモメチル−7−クロロ−2−メチル−3−
(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−4−オン及びt−ブチル p−メチルアミノベン
ゾエートから得られた。
【0112】上記で使用された6−ブロモメチル−7−
クロロ−2−メチル−3−(ピバロイルオキシメチル)
−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンは、7−クロ
ロ−2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロキナゾリン−
4−オン(欧州特許第0284388号明細書、例2)
から次の方法を用いることによって得た:7−クロロ−
2,6−ジメチル−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−
オン(17g)を、20℃に冷却されているDMSO
(200ml)中の水素化ナトリウム(鉱油中の60%
w/wの分散液、2.9g;鉱油を除去するためにヘキ
サンで洗浄された)の撹拌懸濁液に少量ずつ添加した。
混合物を周囲温度で1時間撹拌した。ピバル酸クロロメ
チル(23.7ml)を少量ずつ添加し、かつ混合物を
周囲温度で15時間撹拌した。混合物を水(150m
l)中に注入し、かつ酢酸エチル(70ml×3)で抽
出した。一緒にされた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ
(MgSO4)かつ蒸発させた。残留物をジエチルエー
テル下でほぐして、7−クロロ−2,6−ジメチル−3
−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナ
ゾリン−4−オンが固体(17g)として得られた。
【0113】このようにして得られた生成物、N−ブロ
モスクシンイミド(9.8g)、過酸化ベンゾイル
(0.1g)及び四塩化炭素(400ml)の混合物を
4時間加熱還流した。混合物を周囲温度に冷却し、濾過
し、かつ濾液を容量200mlに濃厚化した。混合物を
周囲温度で16時間放置した。沈殿物を単離して、所望
の出発物質が固体(15g)、融点160〜164℃、
として得られた。
【0114】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
1.22(s,9H),2.66(s,3H),4.6
8(s,2H),6.09(s,2H),7.68
(s,1H),8.31(s,1H)。
【0115】j) 元素分析によって、当該生成物は1
当量の水及び0.5当量の塩化ナトリウムを含有してい
ることが示された。
【0116】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(7−クロロ−2−メチル−4−
オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−
2−イニル)アミノ]ベンゾエートは、例1の出発物質
の製法に関する部分に記載された方法と同様の方法を使
用することによって6−ブロモメチル−7−クロロ−2
−メチル−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−
ジヒドロキナゾリン−4−オン及びt−ブチルp−(プ
ロプ−2−イニル)アミノベンゾエート[t−ブチル
p−アミノベンゾエートを臭化プロパルギルと反応させ
ることによって得られた]から得られた。
【0117】k) 元素分析によって、当該生成物は1
当量の水、0.25当量のジエチルエーテル及び1.5
当量の塩化ナトリウムを含有していることが示された。
【0118】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(7−クロロ−2−メチル−4−
オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−
2−イニル)アミノ]−o−フルオロベンゾエートは、
例1の出発物質の製法に関する部分に記載された方法と
同様の方法を使用することによって6−ブロモメチル−
7−クロロ−2−メチル−3−(ピバロイルオキシメチ
ル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン及びt−
ブチル o−フルオロ−p−(プロプ−2−イニル)ア
ミノベンゾエートから得られた。
【0119】l) 元素分析によって、当該生成物は
1.5当量の水及び1当量の塩化ナトリウムを含有して
いることが示された。
【0120】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(7−ブロモ−2−メチル−4−
オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミ
ノ]−o−フルオロベンゾエートは、例1の出発物質の
製法に関する部分に記載された方法と同様の方法を使用
することによって7−ブロモ−6−ブロモメチル−2−
メチル−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−4−オン(欧州特許第045973
0号明細書、例23)及びt−ブチル o−フルオロ−
p−メチルアミノベンゾエートから得られた。
【0121】m) 元素分析によって、当該生成物は1
当量の水及び0.6当量の塩化ナトリウムを含有してい
ることが示された。
【0122】当該生成物によって次の特性的なNMRシ
グナルが得られた:(CD3SOCD3)2.2(m,2
H),2.34(s,3H),2.95(t,2H),
3.2(s,1H),4.4(幅広s,3H),4.7
(s,2H),6.79(d,2H),7.72−7.
8(q,4H),8.46(d,1H),12.28
(s,1H)。
【0123】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(7−ブロモ−2−メチル−4−
オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミ
ノ]−o−フルオロベンゾエートは、欧州特許第045
9730号明細書、例23に記載された出発物質を使用
することによって得られた。
【0124】n) 元素分析によって、当該生成物は2
当量の水及び3当量の塩化ナトリウムを含有しているこ
とが示された。
【0125】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−[N−(7−ブロモ−2−メチル−4−
オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−
2−イニル)アミノ]−o−フルオロベンゾエートは、
例1の出発物質の製法に関する部分に記載された方法と
同様の方法を使用することによって7−ブロモ−6−ブ
ロモメチル−2−メチル−3−(ピバロイルオキシメチ
ル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン及びt−
ブチル o−フルオロ−p−(プロプ−2−イニル)ア
ミノベンゾエートから得られた。
【0126】例 3 例1に記載された方法と同様の方法を使用することによ
って、ペンタフルオロフェニル o−フルオロ−p−
[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロ
イルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6
−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]
ベンゾエートをメチル (2S)−2−アミノ−4−
(テトラゾール−5−イル)ブチレートと反応させ、か
つこのようにして得られた酪酸メチルを加水分解して、
(2S)−2−{o−フルオロ−p−[N−(2,7−
ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−
6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミ
ノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)
酪酸(トルエン混合物から水を共沸蒸留することによっ
て乾燥させた)が収率76%で得られた。
【0127】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
2.06−2.28(m,2H),2.31(s,3
H),2.44(s,3H),2.97(m,2H),
3.21(s,1H),4.30(s,2H),4.4
2(m,1H),4.70(s,2H),6.65
(m,2H),7.43(s,1H),7.59(t,
1H),7.71(s,1H),8.05(t,1
H),12.06(s,1H); 質量スペクトル: (陽イオンFAB)m/e(P+
1)533; 元素分析:実測値C,57.8;H,4.8;N,2
0.3; C2625FN84 0.38H2O 0.14Na+ 0.
045Cl- 0.04CH365 計算値C,57.
6;H,4.8;N,20.4% 上記例の場合には、メチル (2S)−2−アミノ−4
−(テトラゾール−5−イル)ブチレートを(S)配置
を有する形で、クロマトグラフィーによる分析によって
測定された(S):(R)形の比が99:1又はそれ以
上となる程度まで濃縮した。この異性体比は、例3の生
成物の場合に維持されていた。
【0128】出発物質として使用されるメチル (2
S)−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イル)ブ
チレート((S):(R)形の比は99:1又はそれ以
上であった)は、次のとおりにして得た:THF(50
0ml)中のN−ベンジルオキシカルボニル−L−グル
タミンメチルエステル(25g)の溶液を四塩化炭素
(1 l )中のトリフェニルホスフィン(44.5g)
の撹拌溶液に滴加した。この混合物を50℃に2時間加
熱した。混合物を蒸発させた。残留した油状物を酢酸エ
チル中でほぐした。混合物を濾過し、かつ濾液を蒸発さ
せた。ヘキサンと酢酸エチルの1:1の混合物を溶離剤
として使用することによるカラムクロマトグラフィーに
よって残留物を精製した。このようにしてメチル (2
S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−シア
ノブチレート(19.38g、83%)が得られた。
【0129】メチル (2S)−2−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ−4−シアノブチレート(10g)、ア
ジ化トリ−n−ブチルスズ[Rec. Trav. Chim. Pays-Ba
s、1963、81、286に記載の方法によって得ら
れた;12g]及びTHF(60ml)の混合物を撹拌
し、かつ40時間加熱還流した。混合物を蒸発させた。
残留した褐色油状物を、塩化水素ガスで飽和させてあっ
たジエチルエーテル中でほぐした。沈殿物を単離し、か
つジエチルエーテルで洗浄した。このようにしてメチル
(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4
−(テトラゾール−5−イル)ブチレート(2.23
g、32%)が得られた。
【0130】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
1.95−2.35(m,2H),2.95(t,2
H),3.64(s,3H),4.15(m,1H),
5.04(s,2H),7.36(s,5H),7.8
8(d,1H),13.0(s,1H)。
【0131】このようにして得られた生成物の混合物を
例1の最終段落に記載された方法と同様の方法を使用す
ることによって水素化した。このようにしてメチル
(2S)−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イ
ル)ブチレートが収率88%で得られた。
【0132】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
1.82−2.26(m,2H),2.86−2.94
(t,2H),3.67(s,3H),3.7−3.8
5(m,1H),5.28(幅広s,2H)。
【0133】例 4 シアン化ジエチルホスホリル(0.18g)を5−[N
−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ
キナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イ
ニル)アミノ]ピリジン−2−カルボン酸(0.135
g)、N−メチルモルホリン(0.113g)及びDM
F(10ml)の混合物に添加した。混合物を周囲温度
で1時間撹拌した。DMF(5ml)中のメチル (2
S)−2−アミノ−4−(テトラゾール−5−イル)ブ
チレート(0.14g)及びN−メチルモルホリン
(0.113g)の混合物の溶液を添加した。得られた
混合物を周囲温度で64時間撹拌した。混合物を蒸発さ
せ、かつ残留物を酢酸エチルと水との間に分配した。有
機相を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発さ
せた。このようにしてメチル (2S)−2−{5−
[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒ
ドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2
−イニル)アミノ]ピリジン−2−カルボキシアミド}
−4−(テトラゾール−5−イル)ブチレート(0.1
6g)が得られた。
【0134】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
2.31(m,5H),2.44(s,3H),2.9
2(t,2H),3.63(s,3H),4.30
(s,2H),4.50(m,1H),4.75(s,
2H),7.20−7.31(m,1H),7.44
(s,1H),7.72(s,1H),7.80−7.
90(d,1H),8.13−8.20(d,1H),
8.65−8.77(d,1H),12.1(幅広s,
1H)。
【0135】このようにして得られた物質及び2N水酸
化ナトリウム溶液(3ml)の混合物を周囲温度で1時
間撹拌した。混合物を濃塩酸の添加によってpH4に酸
性化した。沈殿物を単離し、水、アセトン及びジエチル
エーテルで順次洗浄し、かつ乾燥させた。このようにし
て(2S)−2−{5−[N−(2,7−ジメチル−4
−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチ
ル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ピリジン−
2−カルボキシアミド}−4−(テトラゾール−5−イ
ル)酪酸(0.124g)が得られた。
【0136】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
2.30(m,5H),2.45(s,3H),2.8
2−2.89(t,2H),4.39(s,2H),
4.41−4.60(m,1H),4.76(s,2
H),7.2−7.31(m,1H),7.45(d,
1H),7.73(s,1H),7.8−7.9(d,
1H),8.15(d,1H),8.32−8.61
(d,1H); 質量スペクトル: (陽イオンFAB)m/e(P+
1)515; 元素分析:実測値C,48.0;H,4.3;N,1
9.8; C252594 1.5NaCl 1.25H2O 計算値
C,48.0;H,4.4;N,20.15% 上記例の場合には、メチル (2S)−2−アミノ−4
−(テトラゾール−5−イル)ブチレートを(S)配置
を有する形で、クロマトグラフィーによる分析によって
測定された(S):(R)形の比が99:1又はそれ以
上となる程度まで濃縮した。この異性体比は、例4の生
成物の場合に維持されていた。
【0137】出発物質として使用される5−[N−
(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
ナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニ
ル)アミノ]ピリジン−2−カルボン酸は、次のとおり
にして得た:6−ブロモメチル−2,7−ジメチル−3
−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナ
ゾリン−4−オン(1.11g)、メチル 5−[N−
(プロプ−2−イニル)アミノ]ピリジン−2−カルボ
キシレート[0.61g;メチル 5−[N−t−ブト
キシカルボニル)−N−(プロプ−2−イニル)アミ
ノ]ピリジン−2−カルボキシレート(J. Med. Che
m.、1991、1594)をトリフルオロ酢酸で0℃で
1時間処理することによって定量的収率で得られた]、
2,6−ルチジン(0.62g)、ヨウ化ナトリウム
(0.005g)及びDMA(20ml)の混合物を撹
拌し、かつ95℃に7時間加熱した。混合物を蒸発さ
せ、かつ残留物を酢酸エチルと2N塩酸溶液との間に分
配した。水性層の酸性度を2N水酸化ナトリウム溶液の
添加によってpH4に減少させ、この溶液を酢酸エチル
で抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発
させた。酢酸エチルを溶離剤として使用することによる
カラムクロマトグラフィーによって残留物を精製した。
このようにしてメチル 5−[N−(2,7−ジメチル
−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,
4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プ
ロプ−2−イニル)アミノ]ピリジン−2−カルボキシ
レートがガム(0.262g)として得られた。
【0138】このようにして得られたエステル、2N水
酸化ナトリウム溶液(20ml)及びメタノール(10
ml)の混合物を周囲温度で16時間撹拌した。メタノ
ールの大部分を蒸発させ、かつ残留した水溶液を濃塩酸
の添加によってpH6に酸性化した。得られた沈殿物を
単離し、水及びジエチルエーテルで順次洗浄し、かつ乾
燥させた。このようにして5−[N−(2,7−ジメチ
ル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−
3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
(プロプ−2−イニル)アミノ]ピリジン−2−カルボ
ン酸(0.143g)が得られた。
【0139】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
2.30(s,3H),2.45(s,3H),3.2
8(s,1H),4.35(s,2H),4.75
(s,3H),7.12−7.25(m,1H),7.4
5(s,1H),7.71(s,1H),7.82−7.
91(d,1H),8.17−8.22(d,1H)。
【0140】例 5 例1に記載された方法と同様の方法を使用することによ
って、ペンタフルオロフェニル p−{N−[1−
(2,7−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロイルオ
キシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イ
ル)エチル]−N−(プロプ−2−イニル)アミノ}ベ
ンゾエートをメチル (2S)−2−アミノ−4−(テ
トラゾール−5−イル)ブチレートと反応させ、かつ得
られた酪酸メチルを加水分解して、2−{p−{N−
[1−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒ
ドロキナゾリン−6−イル]エチル)−N−(プロプ−
2−イニル)アミノ}ベンズアミド}−4−(テトラゾ
ール−5−イル)酪酸が収率25%、融点207℃で得
られた。
【0141】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
1.5(d,3H),2.25(m,2H),2.27
(s,3H),2.34(s,3H),2.9(s,1
H),3.0(t,2H),3.7(d,1H),3.
95(d,1H),4.4(m,1H),5.5(m,
1H),7.0(d,2H),7.4(s,1H),
7.8(d,2H),8.1(s,1H),8.4
(d,1H); 元素分析:実測値C,57.9;H,5.2;N,1
9.5;C272884 1H2O 0.25NaCl 計
算値C,57.7;H,5.3;N,19.9% 上記例の場合には、メチル (2S)−2−アミノ−4
−(テトラゾール−5−イル)ブチレートを(S)配置
を有する形で、クロマトグラフィーによる分析によって
測定された(S):(R)形の比が7:3となる程度ま
で濃縮した。この異性体比は、例5の生成物の場合に維
持されていた。
【0142】出発物質として使用されるペンタフルオロ
フェニル p−{N−[1−(2,7−ジメチル−4−
オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジ
ヒドロキナゾリン−6−イル)エチル]−N−(プロプ
−2−イニル)アミノ}ベンゾエートは、次のとおりに
して得た:臭素(9.4g)を、45℃に加熱しておい
た酢酸(100ml)中の4′−エチル−3′−メチル
アセトアニリドの撹拌溶液に滴加した。混合物を45℃
で30分間撹拌した。混合物を蒸発させ、かつ残留物を
酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液との間に分配
した。有機相を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)か
つ蒸発させた。ヘキサンと酢酸エチルの5:1v/vの
混合物を溶離剤として使用することによるカラムクロマ
トグラフィーによって残留物を精製した。このようにし
て2′−ブロモ−4′−エチル−5′−メチルアセトア
ニリド(13.2g)、融点92℃、が得られた。
【0143】このようにして得られた化合物、シアン化
銅(I)(6.8g)及びNMP(100ml)の混合物
を撹拌し、かつ120℃に1時間加熱した。混合物を周
囲温度に冷却し、水酸化アンモニウム水溶液(0.88g
/ml、300ml)及び氷(600ml)の混合物に
注入し、かつ10分間撹拌した。沈殿物を単離し、水及
び酢酸エチルで順次洗浄した。有機洗液を水で洗浄しか
つブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発
させた。このようにして2′−シアノ−4′−エチル−
5′−メチルアセトアニリド(8g)、融点121℃、
が得られた。
【0144】このようにして得られた物質、過酸化水素
(30%、150ml)、水酸化ナトリウム(2.33
g)及び水(23ml)の混合物を撹拌し、かつ55℃
に2時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、かつ混
合物を蒸発させた。水(200ml)を残留物に添加
し、かつ溶液を希塩酸水溶液の添加によってpH4に酸
性化した。沈殿物を単離し、水で洗浄し、かつ乾燥させ
た。このようにして6−エチル−2,7−ジメチル−
3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(6.7g)、
融点288℃(分解)、が得られた。
【0145】NMRスペクトル:(CD3SOCD3
1.2(t,3H),2.3(s,3H),2.35
(s,3H),2.7(q,2H),7.3(s,1
H),7.8(s,1H),11.95(幅広s,1
H)。
【0146】DMSO(50ml)中のこのようにして
得られた物質の溶液を水素化ナトリウム(鉱油中の80
%の分散液、1.5g;該分散液から油をヘキサンで洗
浄しておいた)及びDMSO(50ml)の撹拌混合物
に添加した。混合物を周囲温度で30分間撹拌した。ピ
バル酸ククロメチル(9.7g)を添加し、かつ混合物
を周囲温度で20時間撹拌した。混合物を酢酸エチル
と、氷と水の混合物との間に分配した。有機相を水で洗
浄し、乾燥させ(MgSO4)かつ蒸発させた。ヘキサ
ンと酢酸エチルの、極性を増加させる混合物を溶離剤と
して使用するカラムクロマトグラフィーによって生成物
を精製した。このようにして6−エチル−2,7−ジメ
チル−3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒ
ドロキナゾリン−4−オン(4.2g)、融点104
℃、が得られた。
【0147】このようにして得られた生成物の一部
(3.2g)、N−ブロモスクシンイミド(1.9
g)、過酸化ベンゾイル(0.01g)及び四塩化炭素
(300ml)の混合物を撹拌し、かつ3時間加熱還流
した。混合物を周囲温度に冷却し、かつ濾過した。濾液
を蒸発させ、かつ、ヘキサンと酢酸エチルの、極性を増
加させる混合物を溶離剤として使用するカラムクロマト
グラフィーによって残留物を精製した。このようにして
6−(1−ブロモエチル)−2,7−ジメチル−3−
(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−4−オン(3.35g)、融点132℃、が得ら
れた。
【0148】NMRスペクトル:(CDCl3)1.2
5(s,9H),2.2(d,3H),2.55(s,
3H),2.65(s,3H),3.4(q,1H),
6.1(q,2H),7.43(s,1H),8.4
(s,1H)。
【0149】このようにして得られた生成物、t−ブチ
ル p−アミノベンゾエート(4.8g)、炭酸カルシ
ウム(3.3g)及びDMA(80ml)の混合物を1
10℃に3時間加熱した。混合物を蒸発させ、かつ残留
物を酢酸エチルと水との間に分配した。有機相を乾燥さ
せ(MgSO4)かつ蒸発させた。ヘキサンと酢酸エチ
ルの、極性を増加させる混合物を溶離剤として使用する
カラムクロマトグラフィーによって残留物を精製した。
このようにしてt−ブチル p−{N−[1−(2,7
−ジメチル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチ
ル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)エチ
ル]アミノ}ベンゾエート(2.75g)、融点220
℃、が得られた。
【0150】このようにして得られた物質の一部(1.
5g)、臭化プロパルギル(トルエン中の80%の溶
液、3.3ml)、炭酸カルシウム(1.5g)及びD
MA(50ml)の混合物を撹拌し、かつ110℃に8
時間加熱した。混合物を蒸発させ、かつ残留物を酢酸エ
チルと水との間に分配した。有機相を乾燥させ(MgS
4)かつ蒸発させた。ヘキサンと酢酸エチルの1:1
v/vの混合物を溶離剤として使用することによるカラ
ムクロマトグラフィーによって残留物を精製した。この
ようにしてt−ブチル p−{N−[1−(2,7−ジ
メチル−4−オキソ−3−(ピバロイルオキシメチル)
−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)エチル]−
N−(プロプ−2−イニル)アミノ}ベンゾエートがガ
ム(0.78g)として得られた。
【0151】NMRスペクトル:(CDCl3)1.2
3(s,9H),1.57(s,9H),1.72
(d,3H),2.0(t,1H),2.3(s,3
H),2.63(s,3H),3.7(m,1H),
3.9(m,1H),5.3(q,1H),6.1
(s,2H),6.95(d,2H),7.42(s,
1H),7.95(d,2H),8.3(s,1H)。
【0152】このようにして得られた生成物とトリフル
オロ酢酸(20ml)の混合物を周囲温度で1時間撹拌
した。混合物を蒸発させた。ジエチルエーテル(100
ml)を添加し、かつ沈殿物を単離した。このようにし
てp−{N−[1−(2,7−ジメチル−4−オキソ−
3−(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキ
ナゾリン−6−イル)エチル]−N−(プロプ−2−イ
ニル)アミノ}安息香酸トリフルオロ酢酸塩(0.73
g)、融点217℃、が得られた。
【0153】このようにして得られた生成物、ペンタフ
ルオロフェノール(0.64g)、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(0.717g)及び酢酸エチル(120
ml)の混合物を周囲温度で20時間撹拌した。混合物
を濾過し、かつ濾液を蒸発させた。ヘキサンと酢酸エチ
ルの3:1v/vの混合物を溶離剤として使用すること
によるカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製
した。このようにしてペンタフルオロフェニル p−
{N−[1−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3−
(ピバロイルオキシメチル)−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−6−イル)エチル]−N−(プロプ−2−イニ
ル)アミノ}ベンゾエート(0.68g)、融点112
℃、が得られた。
【0154】例 6 次に、治療及び予防のために人間に使用される、式Iの
化合物又は医薬品として許容可能な該化合物の塩(以
降、化合物X)を含有する医薬品投与成形体を詳細に例
示する: (a)錠剤I mg/錠剤 化合物X 100 ラクトース Ph.Eur 182.75 クロスカルメロースナトリウム (Croscarmellose sodium) 12.0 コーンスターチペースト(5%w/vペースト) 2.25 ステアリル酸マグネシウム 3.0 (b)錠剤II mg/錠剤 化合物X 50 ラクトース Ph.Eur 223.75 クロスカルメロースナトリウム 6.0 コーンスターチ 15.0 ポリビニルピロリドン(5%w/vペースト) 2.25 ステアリル酸マグネシウム 3.0 (c)錠剤III mg/錠剤 化合物X 1.0 ラクトース Ph.Eur 93.25 クロスカルメロースナトリウム 4.0 コーンスターチペースト(5%w/vペースト) 0.75 ステアリル酸マグネシウム 1.0 (d)カプセル mg/カプセル 化合物X 10mg ラクトース Ph.Eur 488.5 ステアリル酸マグネシウム 1.5 (e)注射薬I (50mg/ml ) 化合物X 5.0%w/v 水酸化ナトリウム溶液、1モル 15.0%v/v 塩酸、0.1モル (pH7.6に調整するため) ポリエチレングリコール400 4.5%w/v 100%までの注射用の水 (f)注射薬II (10mg/ml) 化合物X 1.0%w/v リン酸ナトリウムBP 3.6%w/v 水酸化ナトリウム溶液、0.1モル 15.0%v/v 100%までの注射用の水 (g)注射薬III (1mg/ml、pH6に緩 衝液処理された) 化合物X
0.1%w/v リン酸ナトリウムBP 2.26%w/v クエン酸 0.38%w/v ポリエチレングリコール400 3.5%w/v 100%までの注射用の水 上記の配合物は、医薬品分野で十分に公知である常法で
得ることができる。錠剤(a)〜(c)は、例えばセル
ロースアセテートフタレートの被覆を得るための常法で
腸溶皮被覆することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティーヴン ジョン ペッグ イギリス国 チェシャー マクレスフィー ルド オールダリー パーク (番地な し) (72)発明者 ジェイムズ マイケル ウォードルワース イギリス国 チェシャー マクレスフィー ルド オールダリー パーク (番地な し)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 〔式中、R1は(1〜4C)アルキル基であり;キナゾ
    リン環は、場合によってはハロゲン、(1〜4C)アル
    キルおよび(1〜4C)アルコキシから選択された1ま
    たは2個の他の置換基を(5位、7位および8位の1個
    所または2個所で)有することができ;R2は水素原子
    または(1〜4C)アルキル基であり;R3は水素原
    子、(1〜4C)アルキル基、(3〜4C)アルケニル
    基、(3〜4C)アルキニル基、ヒドロキシ−(2〜4
    C)アルキル基、ハロゲン−(2〜4C)アルキル基ま
    たはシアノ−(1〜4C)アルキル基であり;Arはハ
    ロゲン、(1〜4C)アルキルおよび(1〜4C)アル
    コキシから選択された1または2個の置換基をそれぞれ
    有しているかまたは有していないフェニレン基またはヘ
    テロシクレン基である〕で示されるキナゾリン誘導体ま
    たはその製薬学的に認容性の塩またはエステル。
  2. 【請求項2】 R1がメチル基であり;キナゾリン環が
    場合によっては7−フルオロ、7−クロロ、7−ブロモ
    または7−メチル置換基を有することができ;R2が水
    素原子であり;R3がメチル基、エチル基、プロピル
    基、プロプ−2−エニル基またはプロプ−2−イニル基
    であり;かつArが場合によっては1個のフルオロ置換
    基を有することができる1,4−フェニレン基であるか
    またはArがチオフェン−2,5−ジイル基、チアゾー
    ル−2,5−ジイル基(2位に−CONH−基を有す
    る)またはピリジン−2,5−ジイル基(2位に−CO
    NH−基を有する)である、請求項1記載の式Iのキナ
    ゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩。
  3. 【請求項3】 R1がメチル基であり;キナゾリン環が
    場合によっては7−フルオロ、7−クロロ、7−ブロモ
    または7−メチル置換基を有することができ;R2が水
    素原子であり;R3がメチル基、エチル基またはプロプ
    −2−イニル基であり;かつArが1,4−フェニレン
    基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基(1位に−C
    ONH−基を有する)またはピリジン−2,5−ジイル
    基(2位に−CONH−基を有する)である、請求項1
    記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認
    容性の塩。
  4. 【請求項4】 R1がメチル基であり;キナゾリン環が
    7−メチル置換基を有し;R2が水素原子であり;R3
    メチル基、エチル基またはプロプ−2−イニル基であ
    り;かつArが1,4−フェニレン基または2−フルオ
    ロ−1,4−フェニレン基(1位に−CONH−基を有
    する)である、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体
    またはその製薬学的に認容性の塩。
  5. 【請求項5】 R1がメチル基であり;キナゾリン環が
    7−メチル置換基を有し;R2が水素原子であり;R3
    メチル基またはプロプ−2−イニル基であり;かつAr
    が1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェ
    ニレン基(1位に−CONH−基を有する)またはピリ
    ジン−2,5−ジイル基(2位に−CONH−基を有す
    る)である、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体ま
    たはその製薬学的に認容性の塩。
  6. 【請求項6】 2−{p−[N−(2−メチル−4−オ
    キソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)
    −N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}
    −4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、2−{o−フ
    ルオロ−p−[N−(2−メチル−4−オキソ−3,4
    −ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロ
    プ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テト
    ラゾール−5−イル)酪酸、2−{p−[N−(2,7
    −ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン
    −6−イルメチル)−N−メチルアミノ]ベンズアミ
    ド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、2−{o
    −フルオロ−p−[N−(2,7−ジメチル−4−オキ
    ソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−
    N−メチルアミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾー
    ル−5−イル)酪酸、2−{p−[N−(2,7−ジメ
    チル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−
    イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベ
    ンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、
    2−{o−フルオロ−p−[N−(2,7−ジメチル−
    4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメ
    チル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズア
    ミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、2−
    {p−[N−(7−クロロ−2−メチル−4−オキソ−
    3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
    (プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−
    (テトラゾール−5−イル)酪酸、2−{o−フルオロ
    −p−[N−(7−クロロ−2−メチル−4−オキソ−
    3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
    (プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−
    (テトラゾール−5−イル)酪酸および2−{p−[N
    −(7−ブロモ−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジ
    ヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−
    2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾー
    ル−5−イル)酪酸からなる群から選択されたものであ
    る、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその
    製薬学的に認容性の塩。
  7. 【請求項7】 (2S)−2−{p−[N−(2−メチ
    ル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イ
    ルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベン
    ズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、
    (2S)−2−{o−フルオロ−p−[N−(2−メチ
    ル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イ
    ルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベン
    ズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸、
    (2S)−2−{p−[N−(2,7−ジメチル−4−
    オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチ
    ル)−N−メチルアミノ]ベンズアミド}−4−(テト
    ラゾール−5−イル)酪酸、(2S)−2−{o−フル
    オロ−p−[N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−
    3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−
    メチルアミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−
    5−イル)酪酸、(2S)−2−{p−[N−(2,7
    −ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン
    −6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミ
    ノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)
    酪酸、(2S)−2−{o−フルオロ−p−[N−
    (2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
    ナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニ
    ル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5
    −イル)酪酸、(2S)−2−{p−[N−(7−クロ
    ロ−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾ
    リン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)
    アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イ
    ル)酪酸、(2S)−2−{o−フルオロ−p−[N−
    (7−クロロ−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒ
    ドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2
    −イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール
    −5−イル)酪酸および(2S)−2−{p−[N−
    (7−ブロモ−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒ
    ドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2
    −イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾー
    ル−5−イル)酪酸からなる群から選択されたものであ
    る、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその
    製薬学的に認容性の塩。
  8. 【請求項8】 (2S)−2−{o−フルオロ−p−
    [N−(2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒ
    ドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2
    −イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾー
    ル−5−イル)酪酸および(2S)−2−{5−[N−
    (2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキ
    ナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニ
    ル)アミノ]ピリジン−2−カルボキシアミド}−4−
    (テトラゾール−5−イル)酪酸からなる群から選択さ
    れたものである、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導
    体またはその製薬学的に認容性の塩。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体
    またはその製薬学的に認容性の塩またはエステルを製造
    する方法において、式II: 【化2】 〔式中、R4は水素原子または保護基である〕で示され
    る酸またはその反応性誘導体を、式III: 【化3】 〔式中、R5は保護基である〕で示される化合物と反応
    させ、その後に保護基を常法によって除去し;式Iの新
    規化合物の製薬学的に認容性の塩が必要とされる場合に
    は、この塩を、該化合物と適当な酸または塩基とを常法
    を使用して反応させることによって得ることができ;式
    Iの新規化合物の製薬学的に認容性のエステルが必要と
    される場合には、このエステルを、該化合物と適当な
    (1〜6C)アルコールとを常法を使用して反応させる
    ことによって得ることができ;かつ式Iの化合物の光学
    活性形が必要とされる場合には、この光学活性形を、前
    記方法の1つを光学活性出発物質を使用して実施するか
    または該化合物のラセミ形を常法を使用して分解するこ
    とによって得ることができることを特徴とする、式Iの
    キナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩また
    はエステルの製造法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導
    体またはその製薬学的に認容性の塩またはエステルを製
    造する方法において、式IV: 【化4】 〔式中、R4は水素原子または保護基であり、Zは置換
    可能な基である〕で示される化合物を、式V: 【化5】 〔式中、R5は保護基である〕で示されるアミンと反応
    させ、その後に保護基を常法によって除去し;式Iの新
    規化合物の製薬学的に認容性の塩が必要とされる場合に
    は、この塩を、該化合物と適当な酸または塩基とを常法
    を使用して反応させることによって得ることができ;式
    Iの新規化合物の製薬学的に認容性のエステルが必要と
    される場合には、このエステルを、該化合物と適当な
    (1〜6C)アルコールとを常法を使用して反応させる
    ことによって得ることができ;かつ式Iの化合物の光学
    活性形が必要とされる場合には、この光学活性形を、前
    記方法の1つを光学活性出発物質を使用して実施するか
    または該化合物のラセミ形を常法を使用して分解するこ
    とによって得ることができることを特徴とする、式Iの
    キナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩また
    はエステルの製造法。
  11. 【請求項11】 温血動物中に抗腫瘍作用を生じさせる
    ための医薬調剤において、請求項1から8までのいずれ
    か1項に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬
    学的に認容性の塩またはエステルを、製薬学的に認容性
    の希釈剤または担持剤と一緒にして含有することを特徴
    とする、温血動物中に抗腫瘍作用を生じさせるための医
    薬調剤。
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