JPH06279374A - 新規な第1級アミンとその製造方法 - Google Patents

新規な第1級アミンとその製造方法

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JPH06279374A
JPH06279374A JP9235593A JP9235593A JPH06279374A JP H06279374 A JPH06279374 A JP H06279374A JP 9235593 A JP9235593 A JP 9235593A JP 9235593 A JP9235593 A JP 9235593A JP H06279374 A JPH06279374 A JP H06279374A
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JP
Japan
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group
primary amine
novel
organic group
aromatic residue
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Withdrawn
Application number
JP9235593A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Furuya
浩行 古谷
Tetsuo Okura
徹雄 大倉
Jiyunya Ida
純哉 井田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1級アミンにプロパルギルオキシカルボニ
ル基・アリルオキシカルボニル基等を一例とするような
不飽和アルキルオキシカルボニル基を導入し、これをイ
ミドオリゴマーの末端停止アミンとして使用することに
よって、耐熱性・機械的強度に優れ、しかも低吸湿性を
有した熱硬化性ポリイミド,ポリアミド等を得るため、
これに適した新規な第1級アミンと、その製造方法を提
供することにある。 【構成】 一般式(1) H2 N-Ar-C(=O)-O-X (1) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは芳香族残基を
示す。)で示される新規な第1級アミンを得た。また、
かかる第1級アミンを一般式(2) O2 N-Ar-C(=O)-O-X (2) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは2価の芳香族
残基を示す。)で示される第1級ニトロ化合物中間体を
還元反応させて得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な第1級アミンに関
し、さらに詳しくはオリゴマーの末端を停止し、低吸湿
性の反応性樹脂を合成するのに最適な第1級アミンに関
する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】熱架橋反
応性基を有する第1級アミンは、熱硬化性ポリイミドや
ポリアミドなどの末端停止モノマーとして従来から使用
されている。
【0003】最近、例えば、第一級アミンとして3−エ
チニルアニリンを用い、末端を停止させた熱硬化性ポリ
イミドがサーミッドとして上市されている〔ヒューズ・
エアクラフト,特開昭50−5348号等〕。ここで用いられ
ている3−エチニルアニリンの合成に関して幾つかの方
法〔例えば、USP 4,125,563号等〕が知られている
が、いずれも合成ルートが長く、しかも合成試薬が高価
であるという問題を有していた。
【0004】また、第1級アミンとしてプロパルギルア
ミンを用い、末端を停止させた熱硬化性ポリイミドも提
案されている〔(株)宇部興産,特開平2-284923号,特
開平3-174427号〕。しかし、この樹脂の熱反応開始温度
は250℃と高く、これを反応性基として用いたイミド
オリゴマーも硬化温度が高く、加工性の点で劣ることが
知られている〔St.Clair,Anne K.et al., Polym. Eng.
Sci., 22(1), 9-14(1982) 〕。
【0005】プロパルギル基の熱硬化反応を利用した系
として、各種の芳香族プロパルギルエーテルが提案され
ている〔例えば、ダウ ケミカル,特開平2-85275 号、
William E. Douglas et al., Eur. Polym. J., 27 (1
1), 1279-1287(1991) 〕。芳香族プロパルギルエーテル
は各種フェノールと相間移動触媒存在下、水性苛性溶液
中でハロゲン化プロパルギルと反応させることにより得
ている。プロパルギルエーテルは熱を加えることにより
クロメンを経由して重合し、熱硬化ポリマーを生成す
る。そして、得られた熱硬化ポリマーの硬化物は低吸湿
性であることが知られている。しかし、これら芳香族プ
ロパルギルエーテルはビスフェノールAの両末端をプロ
パルギルエーテル化したもの等で、その重合物は比較的
低分子量であるため硬化物の耐熱性、機械的強度に劣る
という問題があった。また、原料であるプロパルギルハ
ライドは比較的高価であるため、実用に供することに問
題があった。
【0006】したがって、本発明の目的は、第1級アミ
ンにプロパルギルオキシカルボニル基・アリルオキシカ
ルボニル基等を一例とするような不飽和アルキルオキシ
カルボニル基を導入し、これをイミドオリゴマーの末端
停止アミンとして使用することによって、耐熱性・機械
的強度に優れ、しかも低吸湿性を有した熱硬化性ポリイ
ミド,ポリアミド等を得るため、これに適した新規な第
1級アミンを提供することにある。さらに本発明の重要
な他の目的は、上記のような問題を解決し得る新規な反
応性を有するモノマーを工業的に応用可能なコストで提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実状
に鑑み、これらの技術的課題を解決すべく鋭意検討を重
ねた結果、本発明に到達したものである。すなわち、本
発明に係る新規な第1級アミンの要旨とするところは、
一般式(1) H2 N-Ar-C(=O)-O-X (1) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは芳香族残基を
示す。)で示されることにある。
【0008】かかる新規な第1級アミンにおいて、前記
反応性を有する有機基Xが -(-CR2 -)n -C≡CH 又は -(-CR2 -)n -CH=CH2 (式中、Rは水素、低級アルキル、低級フルオロアルキ
ル基又は芳香族基を示し、同一であっても異なっていて
もよい。nは正の整数を示す。)であることにある。
【0009】また、かかる新規な第1級アミンにおい
て、前記芳香族残基Arが化3
【化3】 であることにある。
【0010】次に、本発明に係る新規な第1級アミンの
製造方法の要旨とするところは、一般式(2) O2 N-Ar-C(=O)-O-X (2) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは2価の芳香族
残基を示す。)で示される第1級ニトロ化合物中間体を
還元反応させて一般式(1) H2 N-Ar-C(=O)-O-X (1) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは芳香族残基を
示す。)で示される第1級アミンを得ることにある。
【0011】かかる新規な第1級アミンの製造方法にお
いて、前記反応性を有する有機基Xが -(-CR2 -)n -C≡CH 又は -(-CR2 -)n -CH=CH2 (式中、Rは水素、低級アルキル、低級フルオロアルキ
ル基又は芳香族基を示し、同一であっても異なっていて
もよい。nは正の整数を示す。)であることにある。
【0012】また、かかる新規な第1級アミンの製造方
法において、前記芳香族残基Arが化4
【化4】 であることにある。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係る第1級アミンとその製造
方法について説明する。すなわち、一般式(1) H2 N-Ar-C(=O)-O-X (1) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは芳香族残基を
示す。)で示される新規な第1級アミンは、一般式
(2) O2 N-Ar-C(=O)-O-X (2) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは2価の芳香族
残基を示す。)で示される新規な第1級ニトロ化合物中
間体の水溶液中又は有機溶媒中で還元剤によりニトロ基
をアミノ基に還元して得られる。
【0014】ここで使用できる還元剤は当業者間の知識
に基づく一般的な溶媒を用いることができ、何らの制約
はない。例えば、白金黒やパラジウム−炭素などによる
接触還元、水素化アルミニウムや水素化ナトリウムなど
の金属水素化物による還元、ヒドラジンなどによる還元
のほか、スズや塩化スズ、鉄などによる還元を用いるこ
とができ、これらを適宜選択して用いることができる。
その他、還元剤はニトロ基の還元反応に用いることの出
来るものであれば応用可能である。ここでは、塩化スズ
/塩酸系が、コストと反応の取扱の容易性から好まし
い。温度と反応時間については特に制限は無いが、上記
の例では、この時の反応温度は−15〜120℃の範囲
が好適であり、好ましくは0〜100℃が好適である。
また、反応時間は1〜24時間が好ましい。
【0015】次に、本発明に係る新規な第1級アミンの
前駆体であるニトロ化合物中間体の合成は、以下のよう
にして得ることができる。
【0016】すなわち、一般式(3) O2 N-Ar-C(=O)-CL (3) (式中、Arは2価の芳香族残基を示す。)で示されるカ
ルボン酸誘導体の有機溶媒溶液中にアルケンアルコール
あるいはアルキンアルコールを塩基性触媒の存在下に少
量ずつ滴下し、一般式(2) O2 N-Ar-C(=O)-O-X (2) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは2価の芳香族
残基)で示される新規な第1級ニトロ化合物中間体を得
る。
【0017】この時の反応温度は−15〜120℃の範
囲が好適であり、好ましくは0〜100℃、更に好まし
くは50〜100℃が好適である。また、反応時間は1
〜24時間が好ましい。
【0018】ここで、本発明に用いられるカルボン酸誘
導体のArは、化5
【化5】 等が一般的に示される。より具体的には、コストと諸特
性のバランス面から、ニトロ安息香酸クロライド類が好
適である。
【0019】また、上記第1級ニトロ化合物中間体を得
るために用いられるアルケンアルコールあるいはアルキ
ンアルコールは、コストと諸特性のバランス面から、プ
ロパルギルアルコールやアリルアルコールなどが好まし
い。
【0020】一般式(3)で示されるカルボン酸誘導体
の有機溶媒溶液から一般式(2)で示される第1級ニト
ロ化合物中間体を得るための反応溶液の溶液濃度は5〜
80%が好ましく、更に好ましくは10〜50%がよ
い。反応濃度がこの範囲を下回ると反応が十分に行なわ
れない場合があり、また、この範囲を越えると反応副成
物が生成しやすい場合がある。
【0021】以下、実施例により、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定される
ものではなく、また、本発明はその趣旨を何等逸脱しな
い範囲内で当業者の知識に基づき種々なる修正、改良、
変更を加えた態様で実施しうるものである。
【0022】実施例 1 まず、第1級ニトロ化合物中間体である1−(4−ニト
ロフェニル)−3−オキシカルボニルプロピンの合成方
法を説明する。
【0023】乾燥させた500mlのセパラブルフラスコ
に滴下ロート、窒素導入管、ジムロート冷却器を取り付
け、これに99.04g(533.9mmol)の4−ニト
ロ安息香酸クロライド(三国製薬(株)より購入)と、
100mlのトルエンを入れて十分に溶解させた。滴下ロ
ートに29.8g(0.5339mmol)のプロパルギル
アルコール(奥野製薬(株)より購入)と50mlのピリ
ジンを入れ、20分で滴下し、還流下に3時間反応させ
た。反応後は、室温まで冷却したのち、ニュジョール成
分を濾別し、その後、減圧下に溶媒を溜去した。粗生成
物をトルエンから再結晶したところ、54.55g(収
率:54.1%)の1−(4−ニトロフェニル)−3−
オキシカルボニルプロピンを得た。この生成物は84−
5℃の融点を有していた。また、得られた生成物につい
てのスペクトルデータと元素分析値は次に示す通りであ
った。
【0024】〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3300,3050,2
100,1720,1600,1520,1350,1
280,1100,820,710.1 H−NMR(δ,ppm)3.2(t,J=1.2H
z,1H),5.0(d,J=1.2Hz,2H),
8.4(s,4H)
【0025】元素分析値;C9H7N1O4として 計算値C:57.14,H:3.70 実測値C:57.34,H:3.68
【0026】実施例 2 次に、第1級アミンである1−(4−アミノフェニル)
−3−オキシカルボニルプロピンの合成方法を説明す
る。
【0027】1リットルのセパラブルフラスコにジムロ
ート冷却器、滴下ロートを取り付けて、444.83g
(1.6mol )のFe(SO4 )・7H2 Oを620mlの
水に溶解させ仕込んだ。この溶液に、37.8g(0.
2mol )の1−(4−ニトロフェニル)−3−オキシカ
ルボニルプロピンを300mlのアセトンに溶解させ、3
0分かけて滴下ロートから加えた。2時間かけて還流下
に反応させたのち、160mlのアンモニア水を加えて、
1時間反応を続けた。反応後は、反応溶液を水で希釈し
ながら吸引濾過を行ない、酢酸エチルで抽出した。そし
て、常法通りに処理したのち、減圧下に溶媒を溜去し
た。粗生成物をメタノールから再結晶したところ、2
2.77g(収率:71.6%)の1−(4−アミノフ
ェニル)−3−オキシカルボニルプロピンを得た。この
生成物は89.9−91.9℃の融点を有していた。ま
た、得られた生成物についてのスペクトルデータと元素
分析値は次に示す通りであった。
【0028】〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3300,3050,2
100,1720,1600,1520,1350,1
280,1100,820,780,710.1 H−NMR(δ,ppm)2.6(t,J=1.2H
z,1H),4.3(br.s.,2H),4.8
(d,J=1.2Hz,2H),6.8,8.0(d
d,J=2.4Hz,4H)
【0029】元素分析値;C9H9N1O2として 計算値C:67.92,H:5.66 実測値C:67.75,H:5.71
【0030】応用例 1 500mlの3口フラスコに200mlの滴下ロート・三方
コック・シーラムキャップを取り付け、減圧下に乾燥さ
せてアルゴンで置換した。5.77g(0.01mol )
のビスフェノール−Aビス(トリメリレート)ジアンハ
イドライドと、6.44g(0.02mol )のベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物を反応器に仕込んだの
ち、200mlの(カルシウムハイドライド上で乾燥させ
た)蒸留DMFを加えた。次に、滴下ロートに50mlの
DMFに溶解させた4.39g(0.015mol )の
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを入
れ、3口フラスコ内の溶液に滴下した。80℃で2時間
攪拌したのち、4.74g(0.03mol )の1−(4
−アミノフェニル)−3−オキシカルボニルプロピンを
15mlのDMFに溶解して添加した。
【0031】得られたオリゴアミック酸は室温に反応温
度を戻したのち、11mlの無水酢酸と10mlのピリジン
を添加して化学的に脱水閉環させた。反応後は1リット
ルのメタノール中に反応溶液を投入し、イミドオリゴマ
ーを沈澱させた。アスピレーターで減圧下で濾過し、真
空中、80℃で48時間乾燥させたところ、17.2g
(収率;86.3%)の淡黄色パウダーとしてオリゴマ
ーを得た。得られたオリゴマーのスペクトルデータは次
に示す通りであった。
【0032】〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3000,2950,1
780,1750,1700,1620,1600,1
580,1495,1450,1350,1295,1
220,1160,990,905,860,780,
735,690.
【0033】次いで、220℃の真空オーブン中でオリ
ゴマーを溶融・脱泡してBステージ化したところ、赤褐
色のパウダーとなった。8.3gのBステージ化イミド
オリゴマーを用いて、220℃で20分、250℃で3
0分、270℃で1時間、接触圧下でプレスして、密度
1.39g/cm3 を有する12mm(幅)×12cm(長)
×3.4mm(厚)の注型板を得た。この注型板の機械的
特性は、曲げ強さは58.8kg/mm2 、曲げ弾性率は3
15kg/mm2 、衝撃強度は35kg・cm/cm2 、ガラス転
移温度(Tg)は253℃であった。また、吸湿率は
0.27%であった。結果を表1に示す。
【表1】
【0034】また、この注型板の電気的特性について、
1MHzにおける誘電率と誘電正接を調べた。測定はQ
メーターで行なった。その結果、誘電率は2.83、誘
電正接は0.0032であった。結果を表2に示す。
【表2】
【0035】応用例 2 500mlの3口フラスコに200mlの滴下ロート・三方
コック・シーラムキャップを取り付け、減圧下に乾燥さ
せアルゴンで置換した。5.77g(0.01mol )の
ビスフェノール−Aビス(トリメリレート)ジアンハイ
ドライドと、6.44g(0.02mol )のベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物を反応器に仕込んだの
ち、200mlの(カルシウムハイドライド上で乾燥させ
た)蒸留DMFを加えた。次に、滴下ロートに50mlの
DMFに溶解させた4.39g(0.015mol )の
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを入
れ、3口フラスコ内の溶液に滴下した。80℃で2時間
攪拌したのち、4.74g(0.03mol )の1−(4
−アミノフェニル)−3−オキシカルボニルプロピンを
15mlのDMFに溶解して添加した。
【0036】得られたオリゴアミック酸は室温に反応温
度を戻したのち、11mlの無水酢酸と10mlのピリジン
を添加して化学的に脱水閉環させた。反応後は1リット
ルのメタノール中に反応溶液を投入し、イミドオリゴマ
ーを沈澱させた。アスピレーターで減圧下で濾過し、真
空中、80℃で48時間乾燥させたところ、18.9g
(収率;91.5%)の淡黄色パウダーとしてオリゴマ
ーを得た。得られたオリゴマーのスペクトルデータは次
に示す通りであった。
【0037】〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3000,2950,1
780,1750,1700,1620,1600,1
580,1495,1450,1350,1295,1
220,1160,990,905,860,780,
735,690.
【0038】次いで、220℃の真空オーブン中でオリ
ゴマーを溶融・脱泡してBステージ化したところ、赤褐
色のパウダーとなった。7.4gのBステージ化イミド
オリゴマーを用いて、220℃で20分、250℃で3
0分、270℃で1時間、接触圧下でプレスして、密度
1.41g/cm3 を有する12mm(幅)×12cm(長)
×3.2mm(厚)の注型板を得た。この注型板の機械的
特性は、曲げ強さは56.2kg/mm2 、曲げ弾性率は2
95kg/mm2 、衝撃強度は31kg・cm/cm2 、ガラス転
移温度(Tg)は231℃であった。また、吸湿率は
0.19%であった。結果を表1に示す。また、電気的
特性についても、応用例1と同様に測定した。その結
果、その結果、誘電率は2.75、誘電正接は0.00
35であった。結果を表2に示す。
【0039】応用比較例 市販のイミドタイプ熱硬化型オリゴマー(サーミッド、
カネボーNSC(株)から購入)9.2gを用いて、2
20℃で20分、250℃で30分、270℃で1時
間、接触圧下でプレスして、密度1.41g/cm3 を有
する12mm(幅)×12cm(長)×3.2mm(厚)の注
型板を得た。この注型板の機械的特性は、曲げ強さは5
6.2kg/mm2 、曲げ弾性率は365kg/mm2 、衝撃強
度は31kg・cm/cm2 、ガラス転移温度(Tg)は29
5℃であった。また、吸湿率は0.45%であった。ま
た、電気的特性についても、応用例1と同様に測定し
た。その結果、その結果、誘電率は3.45、誘電正接
は0.0100であった。結果を表2に示す。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る反応性を有する新規な第1
級アミンを用い、そのアミンモノマーで末端を停止した
反応性を有するオリゴマーを得た。その結果、得られた
オリゴマーは加工特性に優れ、かつ従来にない極めて高
い耐熱性を有する硬化物を得ることができた。さらに、
本発明に例示した反応性を有するイミドオリゴマーは、
優れた機械的強度、寸法安定性、電気特性などを有して
いた。特に、吸湿率が低いため、成形品にボイドやクラ
ックが発生しにくいポリイミドを得ることができた。
【0041】すなわち、本発明に係る新規な第1級アミ
ンを用いて末端を停止した反応性を有するオリゴマー、
さらに例示すれば、ポリイミド樹脂を使用すれば、各種
の積層板・耐熱性塗料・電子デバイス用高分子材料・成
形材料等の幅広い用途に極めて工業的価値の高い材料を
提供することができる。したがって、これら数多くの特
徴を有するところから、本発明に係る第1級アミンは極
めて有用性の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 229/70 8930−4H 229/72 8930−4H 319/20 7419−4H 323/63 7419−4H

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) H2 N-Ar-C(=O)-O-X (1) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは芳香族残基を
    示す。)で示されることを特徴とする新規な第1級アミ
    ン。
  2. 【請求項2】 前記反応性を有する有機基Xが -(-CR2 -)n -C≡CH 又は -(-CR2 -)n -CH=CH2 (式中、Rは水素、低級アルキル、低級フルオロアルキ
    ル基又は芳香族基を示し、同一であっても異なっていて
    もよい。nは正の整数を示す。)であることを特徴とす
    る請求項1に記載する新規な第1級アミン。
  3. 【請求項3】 前記芳香族残基Arが化1 【化1】 であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載す
    る新規な第1級アミン。
  4. 【請求項4】 一般式(2) O2 N-Ar-C(=O)-O-X (2) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは2価の芳香族
    残基を示す。)で示される第1級ニトロ化合物中間体を
    還元反応させて一般式(1) H2 N-Ar-C(=O)-O-X (1) (式中、Xは反応性を有する有機基、Arは芳香族残基を
    示す。)で示される第1級アミンを得ることを特徴とす
    る新規な第1級アミンの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記反応性を有する有機基Xが -(-CR2 -)n -C≡CH 又は -(-CR2 -)n -CH=CH2 (式中、Rは水素、低級アルキル、低級フルオロアルキ
    ル基又は芳香族基を示し、同一であっても異なっていて
    もよい。nは正の整数を示す。)であることを特徴とす
    る請求項4に記載する新規な第1級アミンの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記芳香族残基Arが化2 【化2】 であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載す
    る新規な第1級アミンの製造方法。
JP9235593A 1993-03-25 1993-03-25 新規な第1級アミンとその製造方法 Withdrawn JPH06279374A (ja)

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JP9235593A JPH06279374A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 新規な第1級アミンとその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008534673A (ja) * 2005-04-04 2008-08-28 アブ サイエンス 置換オキサゾール誘導体、およびチロシンキナーゼ阻害薬としてのそれらの使用
JP2009096795A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Fujifilm Corp 新規アセチレン化合物、その塩、その製造方法、それを構成単位として含むポリマー、該ポリマーの製造方法、該ポリマーの組成物、該ポリマー組成物を硬化させてなる硬化物

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