JPH06279351A - 不飽和カルボン酸の製造方法 - Google Patents

不飽和カルボン酸の製造方法

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JPH06279351A
JPH06279351A JP5308013A JP30801393A JPH06279351A JP H06279351 A JPH06279351 A JP H06279351A JP 5308013 A JP5308013 A JP 5308013A JP 30801393 A JP30801393 A JP 30801393A JP H06279351 A JPH06279351 A JP H06279351A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Mo、V、Te、OおよびX(Xは、ニオ
ブ、タンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、
ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コ
バルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、アン
チモン、ビスマス、ホウ素、インジウムおよびセリウム
からなる群から選ばれた1種以上の元素を示す)を必須
成分とし、酸素を除く上記必須成分の合計に対する各必
須成分の存在割合が、下記式 【数1】0.25<rMo<0.98 0.003<rV <0.5 0.003<rTe<0.5 0.003<rX <0.5 (ただし、rMo、rV 、rTe及びrX は、それぞれ酸素
を除く上記必須成分の合計に対するMo、V、Te及び
Xのモル分率を表す)を満たす複合金属酸化物を含有す
る触媒の存在下、アルカンを気相接触酸化反応させるこ
とを特徴とする不飽和カルボン酸の製造方法。 【効果】 本発明によれば、アルカンを原料として、一
段法により高い収率で不飽和カルボン酸を製造すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカンを気相接触酸化
反応させることにより、不飽和カルボン酸を製造する方
法に関する。本発明は特にプロパン及びイソブタンの気
相接触酸化によって各々アクリル酸及びメタクリル酸を
製造するのに好適な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カ
ルボン酸類は、各種合成樹脂、塗料、可塑剤などの原料
として工業的に重要である。アクリル酸、メタクリル酸
等の製造法としては、従来、プロピレン、イソブテン等
のオレフィンを、気相において触媒の存在下酸素と高温
で接触反応させる方法が最も一般的な方法として知られ
ている。
【0003】一方、プロパンとプロピレンとの間の価格
差、あるいは、イソブタンとイソブテンとの間の価格差
のために、プロパン、イソブタン等の低級アルカンを出
発原料とし、触媒の存在下で気相接触酸化反応させ、一
段でアクリル酸、メタクリル酸を製造する方法の開発に
関心が高まっている。プロパンを気相接触酸化反応させ
ることにより一段でアクリル酸を製造するための触媒の
例として、Mo−Sb−P−O系触媒(欧州特許第00
10902号)、V−P−Te−O系触媒(Journ
al of Catalysis,vol.101,p
389(1986))、Bi−Mo−O系触媒およびV
−P−Te−O系触媒(特開平3−170445号)が
知られており、一方、イソブタンを気相接触酸化反応さ
せることにより一段でメタクリル酸を製造するための触
媒の例として、P−Mo−O系触媒(特開昭63−14
5249号)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、これら
の触媒を用いた方法はいずれも、目的とする不飽和カル
ボン酸の収率が十分満足できるものではなかったり、反
応方式が複雑であるなどの欠点を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、プロパ
ン、イソブタン等のアルカンを原料とする不飽和カルボ
ン酸の製造法について種々検討した結果、モリブデン、
バナジウム、テルルおよびある種の金属からなる複合金
属酸化物を含有する触媒の存在下で、プロパン、イソブ
タン等のアルカンを気相接触酸化反応させることによ
り、上記問題点が解決され、従来法より著しく高い収率
で目的とするアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カル
ボン酸を製造し得ることを見い出し、本発明に到達し
た。
【0006】即ち、本発明の要旨は、Mo、V、Te、
OおよびX(Xは、ニオブ、タンタル、タングステン、
チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガ
ン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、
パラジウム、白金、アンチモン、ビスマス、ホウ素、イ
ンジウムおよびセリウムからなる群から選ばれた1種以
上の元素を示す)を必須成分とし、酸素を除く上記必須
成分の合計に対する各必須成分の存在割合が、下記式
【0007】
【数2】0.25<rMo<0.98 0.003<rV <0.5 0.003<rTe<0.5 0.003<rX <0.5
【0008】(ただし、rMo、rV 、rTe及びrX は、
それぞれ酸素を除く上記必須成分の合計に対するMo、
V、Te及びXのモル分率を表す)を満たす複合金属酸
化物を含有する触媒の存在下、アルカンを気相接触酸化
反応させることを特徴とする不飽和カルボン酸の製造方
法に存する。
【0009】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明で触媒成分として用いる複合金属酸化物は、Mo、
V、Te、OおよびX(Xは、ニオブ、タンタル、タン
グステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロ
ム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、
ニッケル、パラジウム、白金、アンチモン、ビスマス、
ホウ素、インジウムおよびセリウムからなる群から選ば
れた1種以上の元素を示す)を必須成分とする。上記元
素Xの中ではニオブ、タンタル、タングステン及びチタ
ンが好ましく、特に好ましいのはニオブである。
【0010】また、酸素を除く上記必須成分の合計に対
する各必須成分の存在割合は、次式
【0011】
【数3】0.25<rMo<0.98 0.003<rV <0.5 0.003<rTe<0.5 0.003<rX <0.5
【0012】(ただし、rMo、rV 、rTe及びrX は、
それぞれ酸素を除いた上記必須成分の合計に対するM
o、V、Te及びXのモル分率を表す)で規定される範
囲である。例えば、上記複合金属酸化物の実験式が、M
a bTec X(1)d X(2)e n (ただし、X
(1)、X(2)はともに上記元素Xに属する元素を示
す)で表された場合、各モル分率は、
【0013】
【数4】rMo=a/(a+b+c+d+e) rV =b/(a+b+c+d+e) rTe=c/(a+b+c+d+e) rX =(d+e)/(a+b+c+d+e)
【0014】となる。これらの存在割合としては、上記
のモル分率のなかでも特に、次式
【0015】
【数5】0.35 < rMo < 0.87 0.045 < rV < 0.37 0.020 < rTe < 0.27 0.005 < rX < 0.35
【0016】の範囲が好ましい。また、該複合金属酸化
物としては、特定の結晶構造を有するものが好ましい。
具体的には、該複合金属酸化物のX線回折ピーク(X線
源としてCu−Kα線を使用)のパターンとして、特定
の回折角2θにおいて以下に示す5つの主要な回折ピー
クが認められるものである。
【0017】
【表2】 X線格子面 回折角2θ(±0.3°) 間隔中央値(Å) 相対強度 22.1° 4.02 100 28.2° 3.16 20〜150 36.2° 2.48 5〜60 45.2° 2.00 2〜40 50.0° 1.82 2〜40
【0018】X線回折ピーク強度は各結晶の測定条件に
よってずれる場合があるが、2θ=22.1°のピーク
強度を100とした場合の相対強度は通常上記の範囲に
ある。また、一般的には2θ=22.1°及び28.2
°のピーク強度が大きく表われる。しかしながら、上記
5本の回折ピークを認める限り該5本の回折ピーク以外
にピークがあっても基本的な結晶構造に変わりはなく、
本発明に好適に用いることができる。
【0019】上記複合金属酸化物の調製方法は次のよう
である。例えば、元素XがNbである複合金属酸化物M
a b Tec Nbx n を調製する場合、所定量のメ
タバナジン酸アンモニウム塩を含む水溶液に、テルル酸
の水溶液、シュウ酸ニオブアンモニウム塩の水溶液およ
びパラモリブデン酸アンモニウム塩の溶液またはスラリ
ーをそれぞれの金属元素の原子比が所定の割合となるよ
うな量比で順次添加し、蒸発乾固法、噴霧乾燥法、真空
乾燥法等で乾燥させ、最後に、残った乾燥物を、通常3
50〜700℃、好ましくは400〜650℃の温度
で、通常0.5〜30時間、好ましくは1〜10時間焼
成して目的の複合金属酸化物とする。
【0020】上記の焼成処理は、酸素雰囲気中で行なう
こともできるが、実質的に酸素不存在下で焼成処理する
のが好ましい。具体的には、窒素、アルゴン、ヘリウム
等の不活性ガス雰囲気中、または真空中で実施される。
なお、上記の複合金属酸化物の原料は前述したものに限
定されるのではなく、例えば、MoO3 、V2 5 、V
2 3 、TeO2 、Nb2 5 などの酸化物、MoCl
5 、VCl4 、VOCl3 、NbCl5 などのハロゲン
化物またはオキシハロゲン化物、Mo(OC
2 5 5 、Nb(OC2 5 5 、VO(OC
25 3 、モリブデンアセチルアセトナートなどのア
ルコキシド、有機金属化合物等が広範囲に使用可能であ
る。
【0021】このようにして得られた複合金属酸化物
は、そのままでも優れた触媒活性を有するが、この複合
金属酸化物を粉砕することによって更に活性の高い触媒
とすることができる。上記の粉砕方法は、特に制限はな
く公知の一般的方法が採用される。乾式粉砕法として
は、高速気流下で粗粒相互の衝突による粉砕を起こさせ
る気流粉砕機を使用する方法が例示されるし、また、機
械的に粉砕を行う他、小規模には乳鉢等を用いて粉砕す
る方法も採用できる。
【0022】前記した複合金属酸化物に水あるいは有機
溶媒を加え湿潤状態で行う湿式粉砕法としては、通常の
円筒回転形媒体粉砕機、媒体攪拌形粉砕機等を用いた方
法が実施される。円筒回転形媒体粉砕機は、粉砕媒体を
収容した容器を回転させる形式の湿式粉砕機をいい、ボ
ールミル、ロードミル等がある。また、媒体攪拌形粉砕
機は、容器中に収容した粉砕媒体を攪拌装置によって攪
拌する形式の湿式粉砕機をいい、スクリュー回転型、デ
ィスク回転型等の形式がある。
【0023】粉砕の条件は、前記した複合金属酸化物の
性状、湿式粉砕の場合は使用溶媒の粘度、濃度等、ま
た、粉砕装置の最適条件に併せて適宜設定すればよい
が、粉砕された触媒前駆体の平均粒径が通常20μm以
下、特に5μm以下となるまで粉砕することが好まし
い。かかる範囲まで粉砕することにより触媒性能の顕著
な向上が認められるからである。
【0024】また、場合によっては、上記の一度粉砕さ
れた触媒前駆体に、更に、溶媒を添加して溶液又はスラ
リーを形成せしめ、再度、乾燥することにより、更に触
媒としての活性を高めるとも可能である。溶液又はスラ
リーの濃度は特に限定はなく、粉砕された触媒前駆体の
原料化合物の総量が通常10〜60重量%の溶液又はス
ラリーに調節する。次いで、この溶液又はスラリーを噴
霧乾燥法、凍結乾燥法、蒸発乾固法、真空乾燥法等で、
好ましくは噴霧乾燥法で乾燥させる。なお、湿式粉砕を
行った場合も同様な乾燥を行えばよい。
【0025】更に、以上の乾燥あるいは前述の乾式粉砕
を行った触媒を、最終的に触媒として使用してもよい
が、更に、通常200〜700℃の温度にて0.1〜1
0時間程度加熱処理を行ってもよい。このようにして得
られた複合金属酸化物は、単独でも固体触媒として用い
られるが、適当な担体、例えば、シリカ、アルミナ、チ
タニア、アルミノンシリケート、珪藻土、ジルコニアな
どと共に触媒化して使用することもできる。また、反応
の規模、方式等により適宜の形状および粒径に成型され
る。本発明の方法は、上述の複合金属酸化物を含有する
触媒の存在下でアルカンを気相接触酸化反応させること
により、不飽和カルボン酸を製造するものである。
【0026】本発明において、原料のアルカンとしては
炭素数3以上のものであり、低級アルカン、特にプロパ
ン、イソブタンが好ましい。本発明方法によれば、これ
らのアルカンからα,β−不飽和カルボン酸等の不飽和
カルボン酸が高収率で得られる。例えば、原料としてプ
ロパンあるいはイソブタンを用いるとそれぞれ高収率で
アクリル酸あるいはメタクリル酸が得られる。
【0027】本発明での酸化反応の機構の詳細は明らか
ではないが、上記複合金属酸化物中に存在する酸素原
子、あるいは供給ガス中に存在させる分子状酸素によっ
て酸化反応が行なわれる。供給ガス中に分子状酸素を存
在させる場合、分子状酸素は純酸素ガスでもよいが、特
に純度は要求されないので、一般には空気のような酸素
含有ガスを使用するのが経済的である。供給ガスとして
は、通常、原料のアルカンと酸素含有ガスとの混合ガス
を使用するが、原料のアルカンと酸素含有ガスとを交互
に反応系に供給してもよい。
【0028】また、実質的に分子状酸素を含有しないア
ルカンのみを供給ガスとして気相接触反応させることも
できる。かかる場合は、反応帯域より触媒の一部を適宜
抜き出して該触媒を酸化再生器に送り込み、再生後、触
媒を反応帯域に再供給する方法が好ましい。触媒の再生
方法としては、例えば酸素、空気、一酸化窒素等の酸化
性ガスを再生器内の触媒に対して、通常300〜600
℃で流通させる方法が挙げられる。
【0029】原料のアルカンとしてプロパンを、酸素源
として空気を使用する場合について、本発明をさらに詳
細に説明する。反応方式は固定床、流動層等のいずれも
採用できるが、発熱反応であるため、流動層方式の方が
反応温度の制御が容易である。反応に供給する空気の割
合は、生成するアクリル酸の選択率に関して重要であ
り、通常プロパンに対して25モル倍量以下、特に0.
2〜18モル倍量の範囲が高いアクリル酸選択率を示
す。なお、本反応は通常大気圧下で実施されるが、低度
の加圧下または減圧下で行なうこともできる。イソブタ
ン等他のアルカンについても、プロパンの場合の条件に
準じて供給ガスの組成が選択される。
【0030】本発明方法においては、反応温度は通常3
00〜480℃、好ましくは350〜440℃程度であ
り、従来からの技術に比べ高収率で不飽和カルボン酸類
を製造することができる。また、気相反応におけるガス
空間速度SVは、通常100〜10,000hr-1、好
ましくは300〜2,000hr-1の範囲である。な
お、空間速度と酸素分圧を調整するための希釈ガスとし
て、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いる
ことができる。
【0031】本発明方法によりプロパンの酸化反応を行
なった場合、アクリル酸の外に、一酸化炭素、二酸化炭
素、酢酸等が副生するが、その生成量はきわめて少な
い。また、本発明方法では、反応条件によっては不飽和
アルデヒドが生成することもある。例えば、プロパンを
原料とした場合にはアクロレインが、イソブタンを原料
とした場合にはメタクロレインが生成し得る。この場
合、本発明で用いる複合金属酸化物含有触媒で再度気相
接触酸化反応させることにより、あるいは公知の不飽和
アルデヒドの酸化反応触媒で気相接触酸化反応させるこ
とにより、これらの不飽和アルデヒドを目的とする不飽
和カルボン酸に変換させることが可能である。
【0032】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を、実施例を挙げ
てさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えな
い限りこれらの実施例によって限定されるものではな
い。なお、以下の実施例におけるプロパンの転化率
(%)、アクリル酸の選択率(%)およびアクリル酸の
収率(%)は、各々次式で示される。
【0033】
【数6】 プロパンの転化率(%)=(消費プロパンのモル数/供
給プロパンのモル数)×100 アクリル酸の選択率(%)=(生成アクリル酸のモル数
/消費プロパンのモル数)×100 アクリル酸の収率(%)=(生成アクリル酸のモル数/
供給プロパンのモル数)×100
【0034】実施例1 実験式Mo1 0.3 Te0.23Nb0.12n を有する複合
金属酸化物を次のようにして調製した。温水325ml
にメタバナジン酸アンモニウム15.7gを溶解し、こ
れにテルル酸23.6g、パラモリブデン酸アンモニウ
ム78.9gを順次添加し、均一な水溶液を調製した。
更に、ニオブの濃度が0.456mol/kgのシュウ
酸ニオブアンモニウム水溶液117.5gを混合し、ス
ラリーを調製した。このスラリーを加熱処理することに
より水分を除去し、固体を得た。この固体を打錠成型器
を用いて5mmφ×3mmLに成型した後、粉砕し、1
6〜28メッシュに篩別し、窒素気流中600℃で2時
間焼成した。
【0035】このようにして得た複合金属酸化物の粉末
X線回折測定を行なったところ(Cu−Kα線を使
用)、回折角2θとして、22.1°(100)、2
8.2°(57.3)、36.2°(16.9)、4
5.1°(15.2)、50.0°(10.1)に主要
な回折ピークが観察された(カッコ内の数字は、2θ=
22.1°のピーク強度を100としたときの相対ピー
ク強度を示す)。このようにして得た複合金属酸化物
0.37gを反応器に充填し、反応温度400℃、空間
速度SV1,734hr-1、プロパン:空気=1:15
のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行なった。結
果を表−1に示す。
【0036】実施例2 実施例1で得た複合金属酸化物0.37gを反応器に充
填し、反応温度380℃、空間速度SV1,734hr
-1、プロパン:空気:窒素=1:7.5:7.5のモル
比でガスを供給し、気相接触反応を行なった。結果を表
−1に示す。
【0037】実施例3 実施例1で得た複合金属酸化物30gを乳鉢中で粉砕
し、更に水酸化ビスマス0.6gを添加し混合した。こ
の混合物を打錠成型器を用いて5mmφ×3mmLに成
型した後、粉砕し、16〜28メッシュに篩別し、窒素
気流中550℃で2時間焼成した。このようにして得た
触媒0.37gを反応器に充填し、反応温度380℃、
空間速度SV1,854hr-1、プロパン:空気=1:
15のモル比でガスを供給し、気相接触反応を行なっ
た。結果を表−1に示す。
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】本発明方法によれば、アルカンを原料と
して、一段法により高い収率で目的とする不飽和カルボ
ン酸を製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mo、V、Te、OおよびX(Xは、ニ
    オブ、タンタル、タングステン、チタン、アルミニウ
    ム、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウ
    ム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白
    金、アンチモン、ビスマス、ホウ素、インジウムおよび
    セリウムからなる群から選ばれた1種以上の元素を示
    す)を必須成分とし、酸素を除く上記必須成分の合計に
    対する各必須成分の存在割合が、下記式 【数1】0.25<rMo<0.98 0.003<rV <0.5 0.003<rTe<0.5 0.003<rX <0.5 (ただし、rMo、rV 、rTe及びrX は、それぞれ酸素
    を除く上記必須成分の合計に対するMo、V、Te及び
    Xのモル分率を表す)を満たす複合金属酸化物を含有す
    る触媒の存在下、アルカンを気相接触酸化反応させるこ
    とを特徴とする不飽和カルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 複合金属酸化物が、X線回折線(Cu−
    Kα線使用)において、下表に示す回折角2θにX線回
    折ピークを示すことを特徴とする請求項1に記載の不飽
    和カルボン酸の製造方法。 【表1】
  3. 【請求項3】 複合金属酸化物を粉砕する工程を含む方
    法で製造された触媒を使用することを特徴とする請求項
    1または2に記載の不飽和カルボン酸の製造方法。
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