JPH06279085A - セメント混和剤 - Google Patents

セメント混和剤

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JPH06279085A
JPH06279085A JP5090497A JP9049793A JPH06279085A JP H06279085 A JPH06279085 A JP H06279085A JP 5090497 A JP5090497 A JP 5090497A JP 9049793 A JP9049793 A JP 9049793A JP H06279085 A JPH06279085 A JP H06279085A
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JP
Japan
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cement
weight
group
acid
concrete
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JP5090497A
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English (en)
Inventor
Toshio Ono
寿男 小野
Keiichi Bessho
啓一 別所
Taro Kanamori
太郎 金森
Tatsuo Kamikawa
達男 上川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06279085A publication Critical patent/JPH06279085A/ja
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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation

Abstract

(57)【要約】 【目的】 減水率に優れ、かつ流動性がよく、スランプ
の経時変化が改善され、長時間にわたり流動性を有する
セメント組成物を製造するためのセメント混和剤を提供
する。 【構成】 (イ)共役ジエン(共)重合体のスルホン化
物および/またはスルホン基含有共役ジエン化合物の
(共)重合体50〜95重量%、(ロ)スルホン基およ
び/またはカルボキシル基を含有する(イ)成分以外の
減水剤49.9〜5重量%、ならびに(ハ)水酸基およ
び/またはアミド基を含有する増粘剤もしくは凝結遅延
剤0.1〜20重量%〔ただし、(イ)+(ロ)+
(ハ)=100重量%〕を主成分とするセメント混和
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメント組成物の流動
性を改善し、時間の経過によるスランプロスのような流
動性の変化を低減するセメント混和剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セメント組成物の流動性を向
上させるために、ナフタレンスルホン酸のホルマリンの
縮合物のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、
アルキルベンゼンやアルキルナフタレンスルホン酸のホ
ルマリンの縮合物のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土
類金属塩、リグニンスルホン酸などとオレフィン−無水
マレイン酸共重合体粒子との混合物などが提案されてい
る(特開昭60−16851号公報など)。ところで、
ナフタレンスルホン酸のホルマリンの縮合物のアルカリ
金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、アルキルベンゼン
やアルキルナフタレンスルホン酸のホルマリンの縮合物
のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、リグニ
ンスルホン酸などとオレフィン−無水マレイン酸共重合
体粒子との併用は、各々の組成の割合によってスランプ
ロスが調節できるという特徴はあるが、セメント混和剤
としては減水率が小さく、セメント組成物の流動性が劣
るという欠点がある。
【0003】また、スランプロスを改良するために、混
和剤の分割添加法なども提案されている(セメント・コ
ンクリート化学とその応用,141頁,社団法人セメン
ト協会発行)。しかしながら、混和剤の分割添加法で
は、繰り返し添加する必要があり、分割添加するための
人と設備が必要であり、また人家の近傍において生コン
クリート車がミキサーを高速回転するため騒音が問題と
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、減水率に優れ、かつ
流動性がよく、スランプの経時変化が改善され、長時間
にわたり流動性を有するセメント組成物を製造するため
のセメント混和剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(イ)共役ジ
エン(共)重合体のスルホン化物(以下「共役ジエン
(共)重合体スルホン化物」ということがある)および
/またはスルホン基含有共役ジエン化合物の(共)重合
体(以下「スルホン基含有共役ジエン(共)重合体」と
いうことがある)50〜95重量%、(ロ)スルホン基
および/またはカルボキシル基を含有する(イ)成分以
外の減水剤49.9〜5重量%、ならびに(ハ)水酸基
および/またはアミド基を含有する増粘剤もしくは凝結
遅延剤0.1〜20重量%〔ただし、(イ)+(ロ)+
(ハ)=100重量%〕を主成分とするセメント混和剤
を提供するものである。
【0006】(イ)成分 本発明の(イ)成分を構成するスルホン基含有共役ジエ
ン化合物の(共)重合体としては、スルホン基含有共役
ジエン化合物の単独重合体、あるいは該化合物と共重合
可能な他の単量体との共重合体が挙げられる。スルホン
基含有共役ジエン(共)重合体の具体例は、下記一般式
(I)で表されるスルホン基含有共役ジエン化合物の重
合体もしくは該化合物と共重合可能な他の単量体との共
重合体が挙げられる。
【0007】
【0008】〔式中、R1 〜R6 は水素原子、炭素原
子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜20のアリ
ール基または−SO3 Xであり、ここでXは水素原子、
金属原子(好ましくはアルカリ金属原子および/また
は、アルカリ土類金属原子)、アンモニウム基もしくは
アミノ基であり、R1 〜R6 の少なくともひとつは−S
3Xである。] 上記スルホン基含有共役ジエン化合物は、共役ジエンの
二つの二重結合を残したまま、スルホニル基を導入した
化合物である。該化合物のうち、好ましいものはブタジ
エン骨格、イソプレン骨格を有するものであり、特にイ
ソプレン骨格を有するものが好ましい。
【0009】上記共重合可能な他の単量体としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルケトン、p−メチ
ルスチレンなどの芳香族化合物;アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのアクリ
ル酸あるいはメタクリル酸のアルキルエステル類;アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸などのモノもしくはジカルボン酸また
はジカルボン酸の無水物;アクリロニトリル、メタアク
リロニトリルなどのビニルシアン化合物;ブタジエン、
イソプレン、2−クロルブタジエン、1−クロルブタジ
エンなどの共役ジエン;ビニルスルホン酸、アリルスル
ホン酸、メタリルスルホン酸、イソアミレンスルホン
酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミドプロパン
スルホン酸、2−ヒドロキシ−3−アクリルアミドプロ
パンスルホン酸、2−アクリル酸エチルスルホン酸およ
び/またはこれらの化合物のアルカリ金属、アルカリ土
類金属、アンモニウム、またはアミン塩類;塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ビニルメチルエチルケトン、ビニ
ルメチルエーテル、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、アリルア
セテート、メタアリルアセテート、アクリルアミド、メ
タアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ア
リルアルコールなどが挙げられる。スルホン基含有共役
ジエン(共)重合体は、例えば特開平1−263103
号公報に詳述されている。
【0010】一方、(イ)成分を構成する共役ジエン
(共)重合体のスルホン化物に使用される共役ジエン
(共)重合体としては、ブタジエン、イソプレン、ピペ
リレンなどの共役ジエンの重合体、およびこれら共役ジ
エンと他の共重合可能な単量体との共重合体が挙げられ
る。共重合可能な単量体としてはスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルケトン、p−メチルスチレンなどの芳
香族化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メ
チル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、アクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジルなどのアクリル酸あるいはメタク
リル酸のアルキルエステル類;アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸な
どのモノもしくはジカルボン酸またはジカルボン酸の無
水物;アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどの
ビニルシアン化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビ
ニルメチルエチルケトン、ビニルメチルエーテル、酢酸
ビニル、ギ酸ビニル、アリルアセテート、メタアリルア
セテート、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、アリルアルコールなどが挙
げられる。この共重合体の好ましい具体例としては、ブ
タジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−イソプレン
共重合体、イソプレン−スチレン共重合体などが挙げら
れる。
【0011】この共役ジエン(共)重合体は、該(共)
重合体中の二重結合部分を無水硫酸、発煙硫酸、クロル
スルホン酸、亜硫酸水素ナトリウムなどの公知のスルホ
ン化剤を用いて公知の条件でスルホン化することによ
り、上記共役ジエン(共)重合体スルホン化物となすこ
とができる。この共役ジエン(共)重合体スルホン化物
は、例えば特開平2−227403号公報に詳述されて
いる。
【0012】(イ)成分を構成するスルホン基含有共役
ジエン(共)重合体および共役ジエン(共)重合体スル
ホン化物の分子量は、一義的に決めることはできない
が、ポリスチレンスルホン酸換算重量平均分子量で、通
常、1,000〜1,000,000、好ましくは3,
000〜100,000である。
【0013】(ロ)成分 (ロ)成分は、スルホン基および/またはカルボキシル
基を含有する(イ)成分以外の減水剤である。この
(ロ)成分としては、リグニンスルホン酸塩、ナフタレ
ンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、メラミンスルホ
ン酸のホルマリン縮合物の塩、ポリカルボン共重合体の
塩などが挙げられる。
【0014】このうち、リグニンスルホン酸塩として
は、針葉樹や広葉樹の天然リグニンのスルホン化物のア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などが挙げられる。
また、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩と
しては、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮
合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびこれ
らの芳香族化合物と共縮合され、その性能を阻害しない
程度の他の芳香族化合物との共縮合化合物の塩などが挙
げられる。
【0015】さらに、メラミンスルホン酸のホルマリン
縮合物の塩としては、メラミンとホルムアルデヒドまた
はパラホルムアルデヒド、亜硫酸塩類(亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫
酸アンモニウム)とを、水中でアルカリ条件下に付加反
応させたものやアルカリ条件下に付加反応させたもの
を、さらに弱酸性下に縮合反応させたものやアルカリ条
件下に付加反応させたものを、強酸性下で高度に縮合さ
せたものが挙げられる。さらに、ポリカルボン酸共重合
体の塩としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸の重合体の塩およびこれらとビニル化合物
との共重合体、例えばアクリル酸とアクリル酸のプロピ
レングリコールエステル、マレイン酸のエチレングリコ
ールもしくはプロピレングリコールエステルの共重合体
の塩が挙げられる。(ロ)成分の分子量は、一義的に決
めることはできないが、ポリスチレンスルホン酸換算重
量平均分子量で、通常、1,000〜1,000,00
0、好ましくは3,000〜100,000である。
【0016】(ハ)成分 (ハ)成分は、水酸基および/またはアミド基を有する
増粘剤もしくは凝結遅延剤であり、セメント組成物の粘
度や凝結時間の調節の役目を果たすものである。(ハ)
成分の具体例としては、ポリエチレンオキシド、セルロ
ースエーテル、ポリアクリルアミド、ポリサッカライ
ド、グルコン酸の塩などのオキシカルボン酸の塩などを
挙げることができる。
【0017】(イ)〜(ハ)成分の割合 本発明の混和剤における(イ)〜(ハ)成分の割合は、
(イ)スルホン基含有共役ジエン化合物の(共)重合体
および/または共役ジエンの(共)重合体のスルホン化
物50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%、
(ロ)スルホン基および/またはカルボキシル基を含有
する(イ)成分以外の減水剤49.9〜5重量%、好ま
しくは40〜10重量%、(ハ)水酸基および/または
アミド基を含有する増粘剤もしくは凝結遅延剤の少なく
とも1種0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10
重量%〔ただし、(イ)+(ロ)+(ハ)=100重量
%〕である。
【0018】(イ)成分の割合が、50重量%未満であ
ればセメント組成物の流動性の経時変化が大きく、一方
95重量%を超えると減水性能の低下やコンクリート中
の空気の調節が不充分となる。また、(ロ)成分が、5
重量%未満では減水剤の使用量が多くなり、空気量が多
くなりセメント組成物の強度の低下が生起し、一方4
9.9重量%を超えるとセメント組成物の流動性の経時
変化が大きくなる。さらに、(ハ)成分が、0.1重量
%未満ではセメント組成物の空気安定性が低下し、一方
20重量%を超えると空気量や凝結遅延性が大きくなり
過ぎてコンクリートの圧縮強度が低下する。
【0019】セメント組成物の調製 本発明のセメント混和剤を適用することのできるセメン
ト組成物としては、コンクリート、モルタル、セメント
ペーストなどを挙げることができる。本発明のセメント
混和剤は、セメント組成物中のセメント100重量部に
対し、0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量
部、さらに好ましくは0.2〜3重量部を、セメント組
成物に添加する。0.1重量部未満では、充分な減水性
能が得られず、流動性(スランプ)の経時変化が大きく
なり、一方10重量部を超えると、空気量が多くなり硬
化したセメント組成物として充分な圧縮強度が得られな
い。
【0020】なお、セメント組成物に用いられるセメン
トとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトラ
ンドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポ
ルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、
白色鉄ポルトランドセメントなどの各種ポルトランドセ
メント;高炉セメント、シリカセメント、フライアッシ
ュセメント、低発熱セメント、アルミナセメント、ソリ
ジット、ケイ酸カルシウムなどの公知のセメント;ある
いはこれらを2種以上組み合わせてなる混合セメント;
このほかこれらのセメントに石膏などの無機物を混合し
たセメントなどを挙げることができる。
【0021】空気連行剤としては、ロジン酸塩、ポリエ
チレンアルキルアリールエーテル誘導体などが挙げられ
る。このうち、ポリエチレンアルキルアリールエーテル
誘導体としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコールを構造単位としてもち、一般式 (式中、Rはアルキル基、φはフェニル基、Yは水素原
子、スルホニル基またはホスフェート基を示す)で表さ
れる化合物を挙げることができる。
【0022】また、セメント組成物には、公知の薬剤を
添加することも可能である。添加可能な薬剤としては、
凝結遅延剤、凝結促進剤、水中分離防止剤などが挙げら
れる。凝結遅延剤としては、グルコヘプトン酸、ガラク
トン酸、粘液酸、クエン酸、アラボン酸、エリスロン
酸、酒石酸、リンゴ酸、アミノ酸、グリセリン酸、グル
ゴス酸などが挙げられる。水中分離防止剤としては、分
子量100万以上の超高分子量のポリアクリルアミド、
ポリアクリル酸およびこれらの共重合体が挙げられる。
【0023】セメント組成物を調製するには、セメン
ト、水あるいは必要に応じて加えられる細骨材、粗骨材
を混練りしたのち、硬化する以前に本発明の混和剤を添
加し、さらに撹拌する方法(後添加方式)、セメント、
水および必要に応じて加えられる細骨材、粗骨材と同時
に本発明の混和剤を添加して、混練りする方法(同時添
加方式)により製造することができる。このとき、前記
したにように、公知の薬剤を必要に応じて加えてもよ
い。このようにして得られるセメント組成物は、通常の
養生により硬化させることができる。また、蒸気養生、
遠心成形して高強度のセメント二次製品を製造すること
もできる。
【0024】このセメント組成物は、本発明のセメント
混和剤が添加されていることに特徴を有し、同一配合で
本発明の混和剤を添加したものは、極めて高い流動性が
得られるため作業性が著しく改善され、しかもスランプ
ロスが少なく、一方流動性を同一にすると、本発明の混
和剤を添加したものは、水/セメント比を低下させるこ
とができるため、高強度でひび割れの少ないセメント組
成物を製造することができる。従って、このセメント組
成物は、高い作業性、高品質を要求される多くの用途に
使用でき、コンクリートにおいては人工軽量コンクリー
ト、膨張コンクリート、水密コンクリート、遮蔽用コン
クリート、暑中コンクリート、寒中コンクリート、プレ
ストレストコンクリート、プレキャストコンクリート、
舗装コンクリート、ダムコンクリート、海水の作用を受
けるコンクリート、海砂を用いるコンクリート、スライ
ディングフォーム工法を用いるコンクリート、打放し仕
上げを行うコンクリート、タイル打ち込み仕上げを行う
コンクリート、流動化コンクリートなどに応用される。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。また、実施例中、%および部は、特に断わらない限
り重量基準である。 実施例1〜3 ポリスチレンスルホン酸換算重量平均分子量20,00
0〜50,000のポリイソプレン−スチレン共重合体
のスルホン化物(以下「PISS」と略す)を、特開平
2−227403号公報に従って合成した。次に、表1
の配合に従い、(イ)成分、(ロ)成分および(ハ)成
分を調製した。次いで、表2のコンクリート配合表に従
って、減水率を18%に設計したコンクリートを練り、
コンクリートのスランプと空気量の経時変化および材令
28日後の圧縮強度の試験を行った結果を表3に示す。
本発明のセメント混和剤は、優れた減水性能を示し、か
つ極めて優れたスランプ保持性能を示し、圧縮強度も優
れたものが得られた。空気量も120分まで非常に安定
していた。
【0026】比較例1〜2 セメント混和剤を使用しない場合(比較例1)、ナフタ
レンスルホン酸のホルマリン縮合物のナトリウム塩(以
下「NSF」と略す)と無水マレイン酸共重合体からな
るNSF系混和剤(比較例2)、PISS単独(比較例
3)となした以外は、実施例1と同様にしてコンクリー
トを製造し、評価した。結果を併せて表3に示す。比較
例1は、混和剤を使用しない例である。比較例2は、コ
ンクリートの流動性の経時変化が大きく、空気量の低下
も大きい。比較例3は、空気量の低下が大きく、圧縮強
度も小さい。
【0027】
【表1】
【0028】 *1)PISS;重量平均分子量=20,000 *2)PISS;重量平均分子量=50,000 *3)ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物のナト
リウム塩 *4)重量平均分子量200万、加水分解率30%のポ
リアクリルアミド *5)無水マレイン酸−オレフィン共重合体の微粉末
【0029】
【表2】
【0030】W/C;水/セメント比 s/a;細骨材率 セメント;普通ポルトランドセメント 細骨材;大井川水系陸砂 粗骨材;青梅産砕石
【0031】
【表3】
【0032】*1)使用量は、固形分換算でセメントに
対する%で示した。 *2)圧縮強度は材令28日の強度を示し、括弧内は比
較例1の圧縮強度を100とした場合の相対強度を示
す。 *3)PISS;重量平均分子量分子量=20,000
【0033】実施例4〜6 重量平均分子量20,000〜80,000のイソプレ
ンスルホン酸ナトリウム重合体(以下「PIPS」と略
す)を特開平1−263103号公報に従って合成し
た。次に、表4の配合に従い、(イ)成分、(ロ)成分
および(ハ)成分を調製した。次いで、表5のコンクリ
ート配合表に従って、高強度に設計したコンクリートを
練り、コンクリートのスランプフローと空気量の経時変
化および材令28日期の圧縮強度の試験を行った結果を
表6に示す。本発明のセメント混和剤は、極めて優れた
スランプフロー維持性能を示し、圧縮強度も非常に優れ
たものが得られた。空気量も180分まで非常に安定し
ていた。
【0034】
【表4】
【0035】*1)PIPS;重量平均分子量=20,
000 *2)セルロース;信越化学工業(株)製、ハイメトロ
ーズ90SH30000 *3)PIPS;重量平均分子量=80,000 *4)PIPS;重量平均分子量=50,000 *5)ポリカルボン酸Ca;スチレン−モノアルキルポ
リアルキレングリコールマレイン酸モノエステルCa
塩、重量平均分子量=100,000
【0036】
【表5】 低発熱セメントを使用
【0037】
【表6】
【0038】*1)使用量は、固形分換算でセメントに
対する%で示した。 *2)圧縮強度は、材令28日強度を示す。 実施例7〜8 重量平均分子量20,000のポリイソプレン−スチレ
ン共重合体のスルホン化物(以下「PISS」略す)を
特開平2−227403号公報に従って合成した。次
に、表7の配合に従い、(イ)成分、(ロ)成分および
(ハ)成分を調製した。次いで、表8のコンクリート配
合表に従って、減水率を15%に設計したコンクリート
を練り、コンクリートのスランプと空気量の経時変化お
よび材令28日後の圧縮強度試験の結果を表9に示す。
本発明のセメント混和剤は、減水率15%の配合でも、
極めて優れたスランプ維持性能を示し、空気量も120
分まで非常に安定していた。 比較例4 比較例として、リグニンスルホン酸カルシウムを用いた
例を表7〜9に併せて示す。比較例4では、コンクリー
トの流動性の経時変化と空気量の変化が大きい。
【0039】
【表7】 *1)PISS;重量平均分子量=20,000
【0040】
【表8】 普通ポルトランドセメントを使用
【0041】
【表9】
【0042】*1)使用量は、固形分換算でセメントに
対する%で示す。 *2)圧縮強度は材令28日強度を示し、括弧内は比較
例4の圧縮強度を100とした場合の相対強度を示す。
【0043】
【発明の効果】本発明のセメント混和剤をセメント組成
物に添加すると、セメント組成物の流動性、減水性が向
上し、セメント組成物が長時間に渡って、スランプロス
なく、輸送可能になり、優れた施工性を有する高品質な
セメント組成物の製造を可能ならしめる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 9/00 LAY 7211−4J 61/00 LNW 8215−4J 61/28 LNG 8215−4J 97/00 LSW 7415−4J // C08L 1/26 LAL 7415−4J 3/00 LAV 7415−4J 33/26 LJV 7921−4J 71/02 LQE 9167−4J (72)発明者 上川 達男 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)共役ジエン(共)重合体のスルホ
    ン化物および/またはスルホン基含有共役ジエン化合物
    の(共)重合体50〜95重量%、(ロ)スルホン基お
    よび/またはカルボキシル基を含有する(イ)成分以外
    の減水剤49.9〜5重量%、ならびに(ハ)水酸基お
    よび/またはアミド基を含有する増粘剤もしくは凝結遅
    延剤0.1〜20重量%〔ただし、(イ)+(ロ)+
    (ハ)=100重量%〕を主成分とするセメント混和
    剤。
  2. 【請求項2】 (ロ)減水剤が、リグニンスルホン酸
    塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、メ
    ラミンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、およびポリ
    カルボン酸共重合体の塩から選ばれた少なくとも1種で
    ある請求項1記載のセメント混和剤。
  3. 【請求項3】 (ハ)水酸基および/またはアミド基を
    含有する増粘剤もしくは凝結遅延剤が、ポリエチレンオ
    キシド、セルロースエーテル、ポリアクリルアミド、ポ
    リサッカライド、およびオキシカルボン酸塩、の群から
    選ばれた少なくとも1種である請求項1記載のセメント
    混和剤。
  4. 【請求項4】 セメント100重量部に対し、請求項
    1、2または3記載のセメント混和剤を0.1〜10重
    量部配合してなるセメント組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108341615A (zh) * 2018-02-06 2018-07-31 兰溪市沉默生物科技有限公司 一种含纤维素醚的增稠剂
CN115286749A (zh) * 2022-08-22 2022-11-04 上海抚佳精细化工有限公司 一种聚羧酸聚合物及其制备方法与应用

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