JPH0153221B2 - - Google Patents

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JPH0153221B2
JPH0153221B2 JP3516483A JP3516483A JPH0153221B2 JP H0153221 B2 JPH0153221 B2 JP H0153221B2 JP 3516483 A JP3516483 A JP 3516483A JP 3516483 A JP3516483 A JP 3516483A JP H0153221 B2 JPH0153221 B2 JP H0153221B2
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JP
Japan
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group
cement
sulfonic acid
acid
concrete
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Satoshi Tanaka
Kozo Sakai
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はセメント分散性にすぐれ、スランプロ
スも少なく、かつコンクリートの硬化も遅延され
ないセメントに有効な分散組成物に関する。ナフ
タリンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩やメラミ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩は現在するセ
メント分散剤のうちではすぐれたセメント分散能
力を有し、このためコンクリート混練水を大巾に
低減できるとの特徴を有し、高強度が要求される
コンクリートを次製品に大量に使用されている。
しかし、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物
の塩やメラミンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩
はセメント、骨材、水等と混練された直後はすぐ
れた流動性を有するコンクリートを与えるが、混
練後、時間の経過とともに急激に流動性が低下し
てゆくとの欠点を有する。この流動性の低下現象
をスランプロスというが、このスランプロスのた
めに混練後1.5時間以内は大巾なスランプロスの
起きないことが要求されるレデイーミクストコン
クリート関係には使用しにくいとの欠点を有す
る。スランプロスを改善するため、ナフタリンス
ルホン酸ホルマリン縮合物の塩の添加時期を調整
する方法、たとえばセメントが水と接新水和した
後に添加する方法が提案され(特開昭51−15856、
特公昭53−5691、特公昭53−5692)、ほぼ満足な
効果が認められるが添加方法が煩雑であるとの欠
点を有する。一方、ナフタリンスルホン酸ホルマ
リン縮合物の塩やメラミンスルホン酸ホルマリン
縮合物の塩を用いたコンクリートのスランプロス
が大きくなる原因としてセメントの初期水和が関
与していることが知られており、このためスラン
プロスを少なくするためにセメントの凝結遅延剤
を併用することが行なわれている。これら凝結遅
延剤としてはリグニンスルホン酸、ニトロフミン
酸、グルコン酸のような有機系のものやトリポリ
リン酸ソーダのような無機系のものなど種々のも
のが公知となつている。しかし、これら凝結遅延
剤を併用すると当然のこととしてコンクリートの
硬化時間を遅らせることとなる。コンクリートの
脱型は通常、コンクリート打設後、1〜3日のう
ちに行なわれることが多く、このため早期強度
(1〜3日後の強度)が非常に重要であるが、上
記した凝結遅延剤を併用したものは当然、この早
期強度が上りにくい。このためコンクリートの硬
化が非常に早い夏期には凝結遅延剤を併用したも
のでも使用可能であるが、コンクリートの硬化が
さほど早くない春、秋には脱型時間を多くする必
要があり使用しづらく、特にコンクリートの硬化
の遅い冬期には実際上全く使用できないとの欠点
を有する。 かかる情況下、本発明者らは、セメント分散能
力に非常にすぐれ且つ、セメントの硬化が遅れる
ことがなくスランプロスも少ないセメントに有効
な分散組成物に関し鋭意検討した結果、本発明に
到つた。すなわち、本発明は以下の(A)、(B)の2成
分よりなることを特徴とするセメント分散組成物
である。 (A) ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩
又は/およびメラミンスルホン酸ホルマリン縮
合物の塩95〜50重量部 (B) 一般式() 〔式中、A、B、M、Nはそれぞれ独立に−
COOH基、−COO(A1O)nH基、−CONH
(A1O)nH基又は
【式】基より 選ばれる基であり、A1は炭素数2〜3のアル
キレン基、n、m、lは1〜20の数でありm+
lは20以下の数〕で示される構造単位よりなる
高分子化合物であり、該高分子化合物中の〔−
COOH基〕/〔−COO(AO)nH基、−CONH
(AO)nH基、
【式】基の合計〕 の当量比が9/1〜1/9の範囲内にある水溶
性高分子化合物5〜50重量部。 本発明においてナフタリンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物の塩とはナフタリンスルホン酸を高度に
ホルマリン縮合されたものをカセイソーダ、水酸
化カルシウムなどで中和したものであり、例えば
特公昭41−11737、特公昭48−9564などに挙げら
れるものでよい。ナフタリンスルホン酸にはα−
ナフタリンスルホン酸とβ−ナフタリンスルホン
酸があり好ましいのはβ−ナフタリンスルホン酸
である。尚、本発明において、ナフタリンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物の塩には、上記ナフタリン
スルホン酸のホルマリン縮合物塩以外にも、性能
を阻害しない程度であれば他の芳香族化合物又
は/およびこれらのスルホン酸を共縮合したもの
も含まれる。これらの例としては特開昭51−
17219、特開昭50−29644、特開昭50−58120など
に記載されているものや、その他、種々のものが
挙げられる。これらの例としては、ナフタリンや
アントラセンのような芳香族化合物;ベンセンス
ルホン酸、アントラセンスルホン酸のような芳香
族スルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸、メチルナフタリンスルホン
酸、エチルナフタリンンスルホン酸のようなアル
キル置換芳香族スルホン酸;メトキシベンゼンス
ルホン酸のようなアルコキシ置換ベンゼンスルホ
ン酸;フエノールスルホン酸のようなヒドロキシ
置換ベンゼンスルホン酸;リグニンスルホン酸の
ようなアルキルおよびアルコキシ置換ベンゼンス
ルホン酸;クレゾールスルホン酸のようなアルキ
ルおよびヒドロキシ置換ベンゼンスルホン酸など
が挙げられる。これらナフタリンスルホン酸と、
共縮合されその性能を阻害しない程度の他の芳香
族化合物又は/およびこれらの芳香族スルホン酸
の割合は一般にナフタリンスルホン酸100重量部
当り30重量部以下である。 また本発明に用いられるナフタリンスルホン酸
ホルマリン縮合物の塩としては、通常ナトリウム
塩が用いられるが、これ以外にもリチウム塩、カ
リウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、
マグネシウム塩、亜鉛塩、鉄塩のような二価金属
の塩、アルミニウム塩、鉄道のような三価金属の
塩としても用いることができ、その他、アンモニ
ウム塩、有機アミン塩、アルカノールアミン塩と
しても使用でき、また、これら各種塩の2種以上
を組み合せて使用しても良い。 又、本発明の(A)成分として用いられるメラミン
スルホン酸ホルマリン縮合物の塩とはメラミンス
ルホン酸をホルマリン縮合せしめた塩であり、一
般に市販されているものでよい。たとえば昭和電
工(株)製のメルメントやポゾリス物産のNL−
4000、NP−20などがこれに当る。このメラミン
スルホン酸ホルマリン縮合物の塩は、一般にメラ
ミンとホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒ
ド、亜硫酸塩(亜硫酸ソーダ、亜硫酸アンモニウ
ム、重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸アンモニウム等)
とを水中でアルカリ条件下(たとえばPH9〜12程
度)に付加反応させたものや、アルカリ条件下に
付加反応させたものをさらに弱酸性下(たとえば
PH4〜6)にて縮合せしめたものや、さらにはア
ルカリ条件下に付加反応させたものを強酸性下
(たとえばPH2〜4)で高度に縮合させたものな
どが挙げられる。これらのうち、セメント分散性
より好ましいのは強酸性下に高度に縮合せしめた
ものである。又、本発明の(A)成分として使用され
るナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩と
メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩うち、
セメント分散能力より好ましいのはナフタリンス
ルホン酸ホルマリン縮合物の塩である。 本発明の(B)成分は通常、マレイン酸(フマル酸
を含む、以下同じ)、イタコン酸を重合させた後、
所定量のエチレンオキシド、プロピレンオキシド
を付加させてエステル化したり、一般式HO−
(A1O)nHで示されるグリコール類でエステル化
したり、一般式H2N(A1O)nH、
【式】で示されるアルカノールアミ ンによりアミド化することによつて容易に得るこ
とができる。この場合、マレイン酸の重合物を作
るには通常、トルエンなどの溶剤に無水マレイン
酸、過硫化ベンゾイルなどのラジカル触媒を溶解
し70〜120℃温度条件下に5〜10時間反応させる。
この反応後、所定量の水にて加水分解するとマレ
イン酸重合物が得られ、その分子量は通常約700
〜5000程度のものとなる。イタコン酸の重合物を
得るには、通常、トルエンなどの有機溶剤や水な
どの溶剤を用い、ラジカル触媒を用い50〜120℃
温度条件下に5〜10時間反応させることにより容
易に得られる。この場合分子量は1000〜数万程度
のものを自由に得ることができる。このようにし
て得たマレイン酸、イタコン酸の重合物にアルキ
レンオキシドを付加させるには、重合物中よりア
ルキレンオキシドと反応する水などの溶剤を完全
に除き、トルエンなどの溶剤中で温和な条件(70
〜100℃程度)のもとに、アルカリ触媒などを用
いてアルキレンオキシドを付加反応させる。この
時、カルボキシル基にアルキレンオキシドが付加
することにより生成する水酸基はカルボキシル基
よりもアルキレンオキシド付加反応を起こしやす
いため、分子内にカルボキシル基を残存せしめ、
且つ−COO(AO)nHのnの数を1〜20にするこ
とが十分に可能である。またマレイン酸、イタコ
ン酸の重合物をアミド化させることも容易に行な
われる。たとえば、前記した方法により得た無水
マレイン酸重合物のトルエン溶液中に90〜120℃
の温度条件下に5〜6時間アンモニア、アルカノ
ールアミンと反応させアミド化することができ
る。又、イタコン酸重合物の場合にはトルエン溶
液中120〜150℃の温度条件下、5〜6時間反応生
成水を除去することによりアミド化することがで
きる。アンモニアでアミド化した時はその後アル
キレンオキサイドを付加する。また本発明の分散
剤はこのような方法以外によつても得ることがで
きる。たとえば、重合前のマレイン酸、イタコン
酸をエステル化したり、アミド化したりして得た
単量体と、所定量のマレイン酸、イタコン酸とを
共重合して得ても良い。本発明の分散剤は−
COO基/〔−COO〔A1O)nH基、−CONH(A1O)
nH基、
【式】基の合計〕の当量 比が9/1〜1/9の範囲内にあることが必要で
ある。この比が9/1を超えるとスランプロスが
大きくなり、また1/9未満ではやはりスランプ
ロスが大きくなり、さらに若干、セメントの硬化
を遅らせるようになる。特にこの当量比が7/3
〜3/7の範囲内にある時が好ましい。また本発
明において−COO〔A1O)nH基、−CONH(A1O)
nH基、
【式】基のn、(m+l) は1〜20の範囲内にあることが必要である。n又
は(m+l)が20を超えると空気連行性が高くな
りコンクリートの強度を低下させるため好ましく
ない。特に好ましいのはn又は(m+l)が1〜
5の範囲内にある時である。尚、本発明の分散剤
は側鎖に−COOH基と−COO(A1O)nH基、−
CONH(A1O)nH基、
【式】基を 特定の割合にて含むものであるが、これらの基の
割合が9/1〜1/9の範囲内であれば、性能を
阻害しない程度、他の基を含むものであつてもよ
い。たとえば、この他の基としては−COOR基
(Rは炭素数1〜20のアルキル基)が挙げられ、
これはマレイン酸、イタコン酸の重合物の−
COOH基の一部を炭素数20以下のアルキル基を
有するアルコールにてエステル化することによつ
て得られる。この場合には−COOR基はマレイン
酸、イタコン酸の全カルボキシル基に対して通常
30当量%以下である。また、本発明の(B)成分はマ
レイン酸、イタコン酸のカルボキシル基を特定の
割合にてエステル化、アミド化して得た高分子化
合物であるが性能を阻害しない程度であればマレ
イン酸、イタコン酸以外の不飽和単量体を共重合
したものであつてもよい。このような不飽和単量
体の例としては、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステルなどのエステル類(通常、エステル
部分の炭素数は20以下)、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニルなどのビニルエステル類、スチレンス
ルホン酸、ビニルスルホン酸などのスルホン酸
類、ブテン、イソブテン、オクテンのようなオレ
フイン類など種々のものを挙げることができる。
エステル基の炭素数が4以下のアクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステルや、スチレンスルホン
酸などを共重合させるとセメントの分散能力がむ
しろ向上し好ましい結果を与える場合もある。こ
れら他の不飽和単量体の量はマレイン酸、イタコ
ン酸に対し通常30モル%以下である。本発明の(B)
成分の分子量は通常710〜10万、好ましくは2000
〜5万である。本発明の(B)成分は未中和で酸のま
まで用いることも出来るが、通常はそのカルボキ
シル基の一部または全部を塩の形にして使用す
る。これらの塩を形成するイオン部分としてはリ
チウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属イオン、カルシウム、マグネシウムのようなア
ルカリ土金属イオン、アルミニウム、鉄などのよ
うな3価金属イオン、アンモニウム、エタノール
アミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リエタノールアミンなどの有機アミンからのイオ
ンを挙げることができる。 本発明は前記(A)(B)成分よりなるものであるが純
分比として(A)成分95〜50重量部、(B)成分5〜50重
量部にあることが必要である。(B)成分が5重量部
以下ではスランプロスの改善効果が少なく50重量
部を超えるとやはりスランプロスが大きくなる。
好ましくは(A)成分90〜60重量部、(B)成分10〜40重
量部で、より好ましくは(A)90〜70、(B)成分10〜30
重量部である。 本発明の分散組成物は前記(A)、(B)のほかに必要
に応じて他の成分(任意成分)も添加できる。こ
のような任意成分としては、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、高級脂肪酸アルキレンオキシド付加
物の硫酸エステル塩、ヴインゾールなどの公知の
空気連行剤;リグニンスルホン酸やポリアルキレ
ングリコール系などの公知のセメント分散剤;塩
化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、炭酸ソーダ、炭酸カリ、チオ硫酸ナトリウ
ム、アルカノールアミンなどの公知のセメント硬
化促進剤;リグニンスルホン酸、グルコン酸、ク
エン酸、酒石酸、ポリリン酸などの公知のセメン
ト硬化遅延剤;ポリビニルアルコール、澱粉、メ
チルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースな
どの公知ののり剤;亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カ
ルシウムなどの公知の防錆剤など種々のものを添
加できる。 本発明の分散組成物の使用できるセメントとし
ては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトラ
ンドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、ア
ルミナセメント、フライアツシユセメント、高炉
セメントなどが挙げられる。このうち好ましいも
のは普通ポルトランドセメントである。 本発明の分散組成物の添加量はセメントの用
途、要求される性能に応じて種々かえることがで
きるが、セメントに対して通常本発明の分散組成
物を純分で0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1
重量%である。レデイ−ミクストコンクリート関
係では通常0.1〜0.5重量%、コンクリート2次製
品関係では通常0.3〜1重量%である。 本分散組成物は通常、セメントおよび骨材(砂
や砕石など)を混合し混練水投入時に添加される
が、セメント、骨材、水の混練後、セメントが接
触水和した後(混練後1〜2分以上後)に添加さ
れてもよいし又、あらかじめセメントに添加した
後、水を加える添加方法でもよい。更には、本分
散組成物の一部を混練時に添加し、その残りの本
分散組成物を1回以上分割して添加する分割添加
法でもよい。又、本発明の組成物を構成する各成
分を別々にセメント、骨材、水などに加えておき
混練しても、セメントモルタルやコンクリートの
混練工程の種々の段階で各成分を別々に加えても
最終のセメント製品の中で本発明の組成物が生ず
る状態になれば本発明の効果が得られるので、こ
のような方法でも使用できる。 本発明の分散組成物を含むモルタル、コンクリ
ートの施工法は従来の場合と同じでよく、コテ塗
り、吹き付け塗り、型枠への充填、コーキングガ
ンによる注入など、種々の方法をとりうる。又、
養生法としては気乾養生、湿空養生、水中養生、
加熱促進養生(蒸気養生、オートクレーブ養生な
ど)のいずれでもよく、又、各々の併用でもよ
い。 本発明の分散組成物は非常にすぐれたセメント
分散能力を有し、且つセメントの硬化が遅くれる
ことなく、スランプロスも少ないとの特徴を有し
ている。この特徴を生かして、本分散組成物は屋
根、壁面、床面のモルタルやコンクリートに;防
水モルタル、防水コンクリート、建造物の躯体お
よび建造物の成型部材などに用いられ、特にスラ
ンプロスの少ないとの特徴を生かして建造物の躯
体等に用いられるレデイーミクストコンクリート
関係に、又、分散性がすぐれているとの特徴より
コンクリート2次製品を生産するためのモルタ
ル、コンクリートの分散組成物として適してい
る。 以下、参考例ならびに実施例により本発明を説
明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い、尚、実施例中の部はすべて純分による重量部
を示すものとする。 参考例 1 撹拌機、窒素導入管、滴下ロート、温度計、冷
却管を付したガラス製反応容器にトルエン500g、
無水マレイン酸500gを入れた後、窒素気流中で
90℃まで昇温し、過酸化ベンゾイル60gとトルエ
ン300gの溶液を3時間にわたり、同温度にて滴
下しつつ重合させ、さらに4時間、同温度に保
ち、重合を完結させた結果無水マレイン酸の分子
量約2400の重合物を得た。その後、水92gを序々
に80℃温度条件下に滴下し、無水マレイン酸重合
物を加水分酸しマレイン酸重合物とした。この重
合物溶液の全量を耐圧性ガラスライニング反応槽
に移し、カセイソーダ1.5gを添加した後、この
反応槽中の空気を完全に窒素に置換し密閉した
後、95℃まで昇温し、同温度条件下にエチレンオ
キシド673gを6時間にわたり加圧下に添加しつ
つ、エチレンオキシドを付加させた。この反応物
の酸価、水酸基当量を測定した結果、−COOH
基/−COO(EO)nH基の当量比が1.16でnが3.5
の数であつた。この重合物溶液から水を添加しつ
つトルエンを除去した後、カセイソーダで中和し
てPH8.0の水溶液を得た。これを本発明の分散剤
Aとする。 参考例 2 参考例1と同様にして作つた無水マレイン酸重
合体のトルエン溶液1360gづつを、エチレングリ
コール316g、トリエチレングリコール765g、ペ
ンタエチレングリコール1214gづつ入つたガラス
製反応容器中に、各々100℃温度条件下に5時間
にわたり滴下し、さらに所定の酸価になるまで同
温度にてエステル化し、水を添加しつつトルエン
を除去し、カセイソーダでPH7.5〜8.5に中和して
本発明の分散剤B、C、Dを得た。 参考例 3 撹拌機、窒素導入管、滴下ロート、温度計、冷
却管を付したガラス製反応容器にトルエン1000
g、マレイン酸とモノエタノールアミンより作つ
た半アミド化物(マレイン酸の2つのカルボキシ
ル基のうち1つをアミド化したもの)1000gを入
れた後、窒素気流中で90℃まで昇温し、過酸化ベ
ンゾイル30gとトルエン600gの溶液を3時間に
わたり同温度にて滴下しつつ重合させ、さらに6
時間、同温度に保ち重合を完結させた結果、分子
量約3800の重合物を得た。そのナトリウム塩を本
発明の分散剤Eとする。また同様にしてマレイン
酸とジエタノールアミンより作つた半アミド化物
を重合したもののナトリウム塩を本発明の分散剤
Fとする。 参考例 4 イタコン酸とエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ペンタエチレングリコールとのモ
ノエステル化物単量体を、撹拌装置、程退導入
管、滴下ロート、温度計、冷却管の付したガラス
製反応容器中に別々に入れ、溶剤としてイオン交
換水を用いて単量体濃度を各々50重量%に調整し
75℃まで昇温した後、過硫酸ソーダの10重量%水
溶液を3時間にわたり滴下しつつ(過硫酸ソーダ
は単量体の各々0.5モル%分使用)重合し、さら
に同温度に4時間保ち重合を完結させた。その結
果、分子量が各々、約6300、約9500、約12000の
重合体が得られた。これらをカセイソーダでPH
7.5〜8.5に調整し、本発明の分散剤G、H、Iと
する。 実施例 1 (A)成分としてナフタリンスルホン酸ホルマリン
縮合物のナトリウム塩(以下、NSFと略す)75
部、(B)成分として参考例1〜4に記したものを
各々25部を用いて本発明の分散組成物を得た。こ
れらを用いて下記コンクリート配合物を作りスラ
ンプロス並びにコンクリートの凝結時間、強度を
測定して表−1の結果を得た。また、表−1中に
は本発明の組成物と比較するためNSF単独で用
いた場合、NSFと凝結遅延剤であるグルコン酸
ソーダを併用した場合、リグニン系の市販減水剤
〔ポゾリスNO5L標準型)を用いた場合、分散剤
を全く使用しなかつた場合の結果も併せて記す。
なお、コンクリートの配合は分散組成物を0.20%
〔対セメント、純分%)、単位セメント量320Kg/
m3、水/セメント比55%、細骨材率46%とした。
分散剤を全く使用しなかつた場合のコンクリート
配合は、単位セメント量320Kg/m3、水/セメン
ト比60%、細骨材率46%である。また、コンクリ
ート温度は20℃、圧縮強度は20℃水中養生の時の
値である。
【表】
【表】 これが大きい程、コンクリートの流動性低下の激
しいことを示す。
表−1より明らかなように本発明品はNSF単
独の場合よりも大巾にスランプロスが改善され、
また、レデイ−ミクストコンクリートに汎用に使
用されているリグニン系減水剤と比較してもスラ
ンプロスは少なくなつている。さらに本発明品で
特筆すべき点は、スランプロスが少なくなつてい
る点だけではなく、ほとんどコンクリートの硬化
が遅れていないことである。本発明品は硬化遅延
がないことから日本建築学会基準の標準型減水剤
の規格に十分入るものである(同基準に依れば分
散剤を入れない場合と比較して始発、終結とも1
時間以上早くならず、1時間30分以上遅くならな
いものを標準型と規定している。)これに反して
従来技術であるグルコン酸ソーダを併用した場合
にはスランプロスは少なくなつているもののコン
クリートの硬化が大巾に遅れ早期強度(1日後の
強度で測定)は全く出ておらず、実用上、春、
秋、冬期には使用できないことが判る。 実施例 2 (A)成分としてメラミンスルホン酸ホルマリン縮
合物の塩(以下、MSFと略す)75部、(B)成分と
して参考例1〜4に記したものを各々25部を用い
て本発明の分散組成物とした。これらを用いて実
施例1と同様な方法にて各種コンクリート試験を
行い、表−2の結果を得た。 尚、表−2中にはMSF単独で用いた場合の結
果等も併せて記す。
【表】 実施例 3 (A)成分としてNSF75部、(B)成分としてイタコ
ン酸とエチレングリコールのジエステル化物単量
体(以下ITDEと略す)とイタコン酸の共重合組
成をかえ、参考例4と同様な方法にて重合させて
得た共重合物のナトリウム塩25部を用いて実施例
1と同様な方法にて各種コンクリート試験を行い
表−3の結果を得た。
【表】 実施例 4 (A)成分としてNSFを用い、(B)成分としてイタ
コン酸50モル%とITDE50モル%の共重合物を用
い、(A)成分と(B)成分の配合割合をかえて本発明の
分散組成物を得た。これらを用いて実施例1と同
様な方法にて各種コンクリート試験を行い表−4
の結果を得た。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記(A)、(B)の2成分よりなることを特徴とす
    るスランプロスの少ないセメントに有効な分散組
    成物。 (A) ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩
    又は/およびメラミンスルホン酸ホルマリン縮
    合物の塩95〜50重量部 (B) 一般式() 〔式中、A、B、M、Nはそれぞれ独立に−
    COOH基、−COO(A1O)nH基、−CONH
    (A1O)nH基又は【式】基より 選ばれる基であり、A1は炭素数2〜3のアル
    キレン基、n、m、lは1〜20の数でありm+
    lは20以下の数〕で示される構造単位よりなる
    高分子化合物であり、該高分子化合物中の〔−
    COOH基〕/〔−COO(AO)nH基、−CONH
    (AO)nH基および【式】基の 合計〕の当量比が9/1〜1/9の範囲内にあ
    る水溶性高分子化合物5〜50重量部。 2 (A)成分がナフタリンスルホン酸ホルマリン縮
    合物の塩である第1項に記載の組成物。 3 〔−COOH基〕/〔−COO(AO)nH基、−
    CONH(AO)nH基、【式】基の 合計〕の当量比が7/3〜3/7の範囲内にある
    第1項、第2項に記載の分散剤。 4 nまたは(m+l)は1〜5の数である第1
    項、第2項、第3項のいずれかに記載の分散剤。
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