JPH06278397A

JPH06278397A - 抽選券

Info

Publication number: JPH06278397A
Application number: JP5068887A
Authority: JP
Inventors: Akihiko Kobayashi; 昭彦小林; Takehide Kita; 武秀喜多
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1993-03-26
Filing date: 1993-03-26
Publication date: 1994-10-04
Anticipated expiration: 2013-11-25
Also published as: JP2827800B2

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、一般化してきた従来の剥離タイプの
抽選券としながら、偽造や改ざんを極めて困難にして不
正行為を即座に発見することができると共に、抽選情報
の安全性を高められることを最も主要な目的としてい
る。【構成】本発明は、支持体の表面に絵柄、数字、記号等
のくじマークを形成し、支持体のくじマーク形成領域に
透明な保護層を形成すると共に、当該保護層の上にくじ
マークを覆い隠す剥離層を形成して成り、剥離層を削り
取ることによってくじマークを見るようにした抽選券に
おいて、くじマークが可視情報であり、かつ保護層が単
一光再生型の透明型ホログラムから成ることを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、剥離層を削り取ってく
じマークを見るようにした抽選券に係り、特に一般化し
てきた従来の剥離タイプの抽選券としながら、偽造や改
ざんを極めて困難にして不正行為を即座に発見すること
ができると共に、抽選情報の安全性を高めるようにした
抽選券に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、支持体上に形成した絵柄、数
字、記号等を、不透明なワックスインキやセルローズ系
樹脂、ゴム系天然樹脂を主体とするインキで形成される
隠蔽層により、剥離可能な状態に隠蔽してなる印刷物が
あり、例えば抽選券やゲームカード、マジック印刷物と
して、広く利用されてきている。

【０００３】また、このような抽選券には、隠蔽部分を
全て剥離することによって、既に確定している抽選情報
を得るものと、利用者が複数ある隠蔽層のうちからいく
つかを選択してそれを剥離することによって、抽選結果
が異なってくるというゲーム性を持たせたものとの２種
類があり、それぞれ目的に合わせて使用されている。

【０００４】図５は、この種の剥離層を削り取ってくじ
マークを見る従来の抽選券の構成例を示す部分拡大断面
図である。

【０００５】すなわち、図５に示すように、この抽選券
は、支持体である例えばカード形の用紙１の表面に、絵
柄、数字、記号等の複数のくじマーク２を印刷により形
成し、この用紙１のくじマーク形成領域に透明な保護層
３を形成すると共に、この保護層３の上に、各くじマー
ク２をそれぞれ覆い隠す剥離層４を設けて成るものであ
る。

【０００６】ここで、保護層３は、一般に透明ニスを塗
布して形成され、また剥離層４は、一般に樹脂ワニス中
にアルミペーストを分散させた銀インキを用い、主とし
てスクリーン印刷で設けられている。

【０００７】しかしながら、このような従来の抽選券で
は、特に有価証券のくじとして使用した場合に、偽造や
改ざん等の心配が付き纏う。

【０００８】すなわち、抽選情報を改ざんした後に、印
刷等によって同様の各くじマーク２をそれぞれ覆い隠す
剥離層４を設け、抽選券として復元することも可能であ
り、またこのような不正行為が行なわれる恐れが大いに
あり、この不正行為を発見することが困難である。

【０００９】さらに、抽選情報が偽造、改ざんされるこ
とにより、抽選情報の安全性が著しく低下してしまう。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
抽選券においては、偽造や改ざん等が容易に為されて、
不正行為が行なわれる恐れがあるばかりでなく、抽選情
報の安全性が低下するという問題があった。

【００１１】本発明は、上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、一般化してきた従来の剥離タイ
プの抽選券としながら、偽造や改ざんを極めて困難にし
て不正行為を即座に発見することができると共に、抽選
情報の安全性を高めることが可能な抽選券を提供するこ
とを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、支持体の表面に絵柄、数字、記号等の
くじマークを形成し、支持体のくじマーク形成領域に透
明な保護層を形成すると共に、当該保護層の上にくじマ
ークを覆い隠す剥離層を形成して成り、剥離層を削り取
ることによってくじマークを見るようにした抽選券にお
いて、くじマークが可視情報であり、かつ保護層が単一
光再生型の透明型ホログラムから成る。

【００１３】ここで、特に上記単一光再生型の透明型ホ
ログラムが、複数の再生画像の組み合わせから成る。

【００１４】また、上記単一光再生型の透明型ホログラ
ムが、上記くじマークとは別に設けた第２のくじマーク
である。

【００１５】さらに、上記単一光再生型の透明型ホログ
ラムが、転写シートにより設けられたものである。

【００１６】

【作用】従って、本発明の抽選券においては、くじマー
クが可視情報であり、かつ保護層が単一光再生型の透明
型ホログラムから成ることにより、たとえ目で見える抽
選情報を改ざんし、印刷等によって同様の剥離可能な隠
蔽層を設け、抽選券として復元したとしても、保護層で
ある単一光再生型の透明型ホログラムの不可視情報を確
認することにより、不正行為を即座に発見することがで
きる。

【００１７】また、くじマーク上に設けられた単一光再
生型の透明型ホログラムが、複数の再生画像の組み合わ
せから成る場合には、新たな情報を盛り込むことが可能
となり、新たな情報を本来のくじマークとは別の第２の
くじマークとして供する（例えば、第２のくじマークを
新の抽選情報とする等）ことも可能であるし、或いは可
視のくじマークと絡めてダブルチェックに用いる（例え
ば、本来のくじマーク２と第２のくじマークとの組み合
わせ情報を新の抽選情報とする等）ことも可能となり、
これにより抽選情報の安全性をより一層高めることがで
きる。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。

【００１９】図１は、本発明による抽選券の概略構成例
を示す部分拡大断面図であり、図５と同一要素には同一
符号を付して示している。

【００２０】すなわち、本実施例の抽選券は、図１に示
すように、支持体である例えばカード形の用紙１の表面
に、絵柄、数字、記号等の複数のくじマーク（本例で
は、数字）２を印刷により形成し、この用紙１のくじマ
ーク形成領域に、透明な保護層として、単一光再生型の
透明型ホログラムを有する層５を形成すると共に、この
単一光再生型の透明型ホログラムを有する層５の上に、
各くじマーク２をそれぞれ覆い隠す剥離層４を設ける構
成としている。

【００２１】ここで、用紙１としては、例えば通常のカ
ード紙、板紙等を使用することができるが、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル等のプラスチックシートを使用して
もよい。

【００２２】また、剥離層４としては、例えばセルロー
ス系樹脂、ゴム系天然樹脂を主体とする樹脂ワニス中に
アルミペーストを分散させた銀インキを用い、スクリー
ン印刷で設ける。この剥離層４は、爪やコインで擦って
剥離できる樹脂層である。

【００２３】さらに、単一光再生型の透明型ホログラム
を有する層５に用いるホログラムとしては、レリーフ
型、リップマン型のいずれでもよいが、大量複製が可能
であるという点と、下に位置する可視のくじマーク２の
視認性との点から、レリーフ型の方が好ましい。図１
は、レリーフ型ホログラムを用紙１上に形成する場合で
あるが、単一光再生型の透明型ホログラムを有する層５
は、上述のくじマーク２を保護する目的で設けられる。

【００２４】また、この単一光再生型の透明型ホログラ
ムを有する層５は、転写シートを用いて形成するのが好
ましい。

【００２５】図２は、この種のホログラム転写シート１
０の構成例を示す部分拡大断面図である。

【００２６】すなわち、図２に示すように、このホログ
ラム転写シート１０は、ベースフィルムである支持体フ
ィルム１１上に、離型層１２、ホログラム形成層１３、
透明薄膜層１４、樹脂層１５、および接着層１６を、順
次積層して構成するものである。

【００２７】ここで、支持体フィルム１１としては、例
えばポリエステル、アセテート、ポリカーボネート等を
用いる。

【００２８】また、離型層１２としては、例えばポリア
クリル系、アクリル・ビニール系樹脂等を主成分とし、
その厚さを０．５〜２μｍとする。

【００２９】さらに、ホログラム形成層１３としては、
例えば酸価を有したアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、
セルロースアセテート系樹脂、ニトロセルロース系樹脂
頭を主成分とし、その厚さを０．５〜２μｍにバーコー
ト、ブレードコート、エアナイフコート、グラビアコー
ト、ロールコート法等のソルベントコート法、或いはス
クリーン印刷法等の既知の塗布方法による塗布、乾燥に
より樹脂層を形成する。

【００３０】なお、ホログラムは、表面の凹凸によりホ
ログラムの情報を記録するレリーフホログラムである場
合は、干渉縞が凹凸の形で記録されたホログラム原版を
プレス型として、前述した樹脂に対して加熱押圧するこ
とにより形成する。

【００３１】また、ホログラムに情報を持たせる方法と
して、例えばフレネル型やフーリエ変換型を含む単色光
再生型を用いる。この方法を用いることにより、文字、
図形等をレーザーで再生することができる。これらのホ
ログラムは、通常の白色光下では、肉眼では上記の画像
を認識することができない。

【００３２】一方、透明薄膜層１４としては、ホログラ
ム形成層１３を構成する材料よりも、その屈折率が大き
い材料にて構成され、ホログラム形成層１３に併設され
るものである。すなわち、ホログラム画像の再生可能な
角度範囲内では、上記透明薄膜層１４における光の反射
率が最大となり、「反射型ホログラム」として機能する
一方、ホログラム画像の再生可能な角度範囲外では、単
なる透明膜として機能し、基材側に位置する画像パター
ンを透明させるものである。

【００３３】この透明薄膜層１４に適用できる材料とし
ては、例えば、Ｓｂ₂Ｓ₃、Ｆｅ₂Ｏ₃、ＴｉＯ₂、Ｃ
ｄＳ、ＣｅＯ₂、ＰｂＣｌ₂、ＣｄＯ、Ｓｂ₂Ｏ₃、Ｂ
ｉ₂Ｏ₃、ＺｎＳ、ＷＯ₃、ＳｉＯ、Ｉｎ₂Ｏ₃、Ｐｂ
Ｏ、Ｔａ₂Ｏ₃、ＺｎＯ、ＣａＯ・ＳｉＯ₂、ＺｒＯ、
Ｃｄ₂Ｏ₃、Ａｌ₂Ｏ₃等を挙げることができる。そし
て、いずれの材料を用いた薄膜層の場合にも、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によ
り形成され、その厚みは０．０３〜０．０８μｍとす
る。

【００３４】また、樹脂層１５としては、アクリル系樹
脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等を主成分と
し、その厚さを０．５〜２μｍとする。

【００３５】さらに、接着層１６としては、アクリル樹
脂系、ビニル系樹脂等を主成分とし、その厚さを０．５
〜２μｍとする。

【００３６】なお、接着層１６自体が反射性の透明薄膜
層１４と密着性がよい場合には、樹脂層１５を設ける必
要はない。

【００３７】また、樹脂層１５、接着層１６は、バーコ
ート、ブレードコート、エアナイフコート、グラビアコ
ート、ロールコート法等のソルベントコート法、或いは
スクリーン印刷法等の既知の塗布方法による塗布、乾燥
により樹脂層を形成する。

【００３８】このような構成のホログラム転写シート１
０を、可視のくじマーク２の上にそれを覆う形で接着層
１６を介して重ね、加熱押圧により転写する。そして、
転写後に、支持体フィルム１１を剥離して、単一光再生
型の透明型ホログラムを有する層５を設けることにな
る。

【００３９】図３は、この状態を真上から見た平面図で
あり、本実施例の抽選券から剥離層４を剥離した場合に
相当する図である。

【００４０】図３に示すように、可視のくじマーク２
が、例えば数字１、２、３、４の４つの情報からなるも
のとする。

【００４１】また、各々の数字を一つずつ隠蔽する単一
光再生型の透明型ホログラム層５には、独自の再生像
（情報）、例えば数字１の上に丸数字１、数字２の上に
は丸数字４、数字３の上には丸数字２、数字４の上には
丸数字３を持たせることが可能である。

【００４２】さらに、４ヶ所のホログラムは、持ってい
る情報は異なるが、見た目では全く区別がつかず、若干
虹色に見える程度である。

【００４３】この場合、丸数字１、４、２、３を、可視
のくじマーク２と異なる第２のくじマークとすることが
できるし、あるいは改ざんされたかどうかをチェックす
るために用いることもできる。

【００４４】次に、上記ホログラム転写シート１０およ
びそれを用いた抽選券の具体的な構成（作成）例につい
て述べる。

【００４５】（具体例）厚さ２５μｍの透明のポリエチ
レンテレフタレートフィルム１１の上に、下記に示すよ
うな樹脂組成からなるコーティング材を、グラビアコー
ト法により、塗布、乾燥させて、１．５μｍの離型層１
２を形成する。

【００４６】・アクリル樹脂２５重量％・トルエン３０重量％・メチルエチルケトン３０重量％・メチルイソブチルケトン１５重量％次に、上記離型層１２の上に、下記に示すような樹脂組
成からなるコーティング材を、グラビアコート法によ
り、塗布、乾燥させて、２μｍのホログラム形成層１３
を形成する。

【００４７】・塩ビー酢ビ共重合体樹脂とウレタン樹脂の混合物２０重量％・メチルエチルケトン５５重量％・トルエン２５重量％次に、画像（丸数字１、２、３、４）を、フーリェ変換
型ホログラムで撮影した原版より作製したホログラムス
タンパーを、ホログラム形成層１３の表面に重ね、版面
温度１６５℃の条件で加熱押圧して、ホログラム形成層
１３にエンボス成型する。

【００４８】次に、上記ホログラム形成層１３の上に、
真空蒸着法によって、ＺｎＳを約８００Ａの厚さに設
け、透明薄膜層１４とする。

【００４９】次に、上記透明薄膜層１４の上に、下記に
示すような樹脂組成からなるコーティング材を、グラビ
アコート法により、塗布、乾燥させて、１μｍの樹脂層
１５を形成する。

【００５０】・ポリエステル樹脂２７．５重量％・塩ビー酢ビ共重合体樹脂１０重量％・メチルエチルケトン２７．５重量％・トルエン３５重量％次に、上記樹脂層１５の上に、下記に示すような樹脂組
成からなるコーティング材を、グラビアコート法によ
り、塗布、乾燥させて、１．５μｍの接着層１６を形成
し、ホログラム転写シート１０を得る。

【００５１】・ポリエステル樹脂２０重量％・メチルエチルケトン４０重量％・トルエン４０重量％次に、抽選券の用紙１として、ポリ塩化ビニルを用い、
０．７６ｍｍの厚みのカード状の塩化ビニルシートの表
面に、黒の転写リボンにより、くじマーク２として番号
１、２、３、４を順番に転写する。

【００５２】次に、このくじマーク２の上に、上述した
ホログラム転写シート１０を用いて、転写温度１４０℃
で、数字１の上に丸数字１、数字２の上には丸数字４、
数字３の上には丸数字２、数字４の上には丸数字３のフ
ーリエ変換型ホログラムの保護層５を設ける。

【００５３】次に、この保護層５の上に、下記に示すよ
うな樹脂組成からなるコーティング材を、スクリーン印
刷法により、塗布、乾燥させて、１０μｍの剥離層４を
形成する。

【００５４】・ニトロセルロース樹脂４５重量％・アルミペースト（東洋アルミニウム製アルペースト７１６０Ｎ）２５重量％・トルエン１５重量％・γ−ブチルラクトン１５重量％次に、以上のように構成した本実施例の抽選券において
は、くじマーク２が可視情報であり、かつ保護層５が単
一光再生型の透明型ホログラムから成ることから、たと
え目で見える抽選情報を改ざんし、印刷等によって同様
の剥離可能な隠蔽層を設け、抽選券として復元したとし
ても、保護層５である単一光再生型の透明型ホログラム
の不可視情報（丸数字）を確認することにより、不正行
為を即座に発見できる。

【００５５】すなわち、より具体的には、剥離層４をコ
イン等でスクラッチして取り除くと、左からくじマーク
２である数字１、２、３、４が出てくる。また、６７０
ｎｍのレーザー光を左から順番に当てると、丸数字１、
４、２、３を確認することができる。

【００５６】図４は、レーザー光を当てて文字を再生し
ている状態を示す概要図である。図４において、２０は
レーザー、２１は再生光、２２は結像面、２３は再生像
をそれぞれ示している。

【００５７】ここで、仮にくじマーク２である数字１、
２、３、４を偽造、改ざんしようとする場合を考える
と、保護層５である透明型ホログラムを取り除かなけれ
ばならない。そして、この透明型ホログラムを取り除い
て改ざんした後に、スクリーン印刷、オフセット印刷等
で保護層を設けたとしても、単一光再生型の透明型ホロ
グラムが存在しないことから、レーザー光を当てても画
像が再生しないため、偽造、改ざんしたことが即座に分
かる。

【００５８】一方、くじマーク２上に設けられた単一光
再生型の透明型ホログラムが、複数の再生画像の組み合
わせから成る場合には、新たな情報を盛り込むことが可
能となり、新たな情報を本来のくじマーク２とは別の第
２のくじマークとして供する（第２のくじマークを新の
抽選情報とする等）ことも可能であるし、或いは可視の
くじマーク２と絡めてダブルチェックに用いる（本来の
くじマーク２と第２のくじマークとの組み合わせ情報を
新の抽選情報とする等）ことも可能となり、これにより
抽選情報の安全性をより一層高められる。

【００５９】上述したように、本実施例では、支持体で
ある用紙１の表面に数字によるくじマーク２を形成し、
用紙１のくじマーク形成領域に透明な保護層を形成する
と共に、当該保護層の上にくじマークを覆い隠す剥離層
４を形成して成り、剥離層４を削り取ることによってく
じマーク２を見るようにした抽選券において、くじマー
ク２が可視情報であり、かつ保護層が単一光再生型の透
明型ホログラムから成るようにしたものである。

【００６０】従って、たとえ可視の抽選情報を改ざん
し、印刷等によって同様の剥離可能な隠蔽層を設け、抽
選券として復元したとしても、保護層である単一光再生
型の透明型ホログラムの不可視情報を確認することによ
り、不正行為が行なわれたかどうかを発見することが可
能となる。

【００６１】また、くじマーク２上に設けられた単一光
再生型の透明型ホログラムが、複数の再生画像の組み合
わせからなる場合には、新たな情報を盛り込むことが可
能となり、新たな情報を本来のくじマーク２と別の第２
のくじマークとして供することも可能であるし、或いは
可視のくじマーク２と絡めてダブルチェックに用いるこ
ともでき、抽選情報の安全性をより一層高めることがで
きる。

【００６２】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。

【００６３】（ａ）上記実施例では、支持体である用紙
１の表面に、数字によるくじマーク２を形成する場合に
ついて説明したが、これに限らず、支持体である用紙１
の表面に、絵柄、あるいは記号等によるくじマーク２を
形成するようにしてもよいことは言うまでもない。

【００６４】（ｂ）上記実施例では、保護層である単一
光再生型の透明型ホログラムを、転写シートにより設け
る場合について説明したが、これに限らず、その他の方
法により設けてもよいものである。

【００６５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、支
持体の表面に絵柄、数字、記号等のくじマークを形成
し、支持体のくじマーク形成領域に透明な保護層を形成
すると共に、当該保護層の上にくじマークを覆い隠す剥
離層を形成して成り、剥離層を削り取ることによってく
じマークを見るようにした抽選券において、くじマーク
が可視情報であり、かつ保護層が単一光再生型の透明型
ホログラムから成るようにしたので、一般化してきた従
来の剥離タイプの抽選券としながら、偽造や改ざんを極
めて困難にして不正行為を即座に発見することができる
と共に、抽選情報の安全性を高めることが可能な抽選券
が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による抽選券の一実施例を示す部分拡大
断面図。

【図２】同実施例における抽選券の単一光再生型ホログ
ラムを有する層を設けるために用いるホログラム転写シ
ートの一例を示す部分拡大断面図。

【図３】同実施例における抽選券から剥離層を剥離した
場合の状態の一例を示す平面図。

【図４】同実施例における抽選券のホログラム画像を再
生しているところを説明するための概要図。

【図５】従来の抽選券の一例を示す部分拡大断面図。

【符号の説明】

１…用紙、２…くじマーク（可視）、３…保護層、４…
剥離層、５…単一光再生型ホログラムを有する層、１０
…ホログラム転写シート、１１…支持体フィルム、１２
…離型層、１３…ホログラム形成層、１４…透明薄膜
層、１５…樹脂層、１６…接着層、２０…レーザー、２
１…再生光、２２…結像面、２３…再生像。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】支持体の表面に絵柄、数字、記号等のく
じマークを形成し、前記支持体のくじマーク形成領域に
透明な保護層を形成すると共に、当該保護層の上に前記
くじマークを覆い隠す剥離層を形成して成り、前記剥離
層を削り取ることによって前記くじマークを見るように
した抽選券において、前記くじマークが可視情報であり、かつ前記保護層が単
一光再生型の透明型ホログラムから成ることを特徴とす
る抽選券。
【請求項２】前記単一光再生型の透明型ホログラム
が、複数の再生画像の組み合わせから成ることを特徴と
する請求項１に記載の抽選券。
【請求項３】前記単一光再生型の透明型ホログラム
が、前記くじマークとは別に設けた第２のくじマークで
あることを特徴とする請求項１または２に記載の抽選
券。
【請求項４】前記単一光再生型の透明型ホログラム
が、転写シートにより設けられたものであることを特徴
とする請求項１ないし３のいずれか１項に記載の抽選
券。