JPH06278226A - 中空二重壁成形品およびその製造方法 - Google Patents

中空二重壁成形品およびその製造方法

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JPH06278226A
JPH06278226A JP5093553A JP9355393A JPH06278226A JP H06278226 A JPH06278226 A JP H06278226A JP 5093553 A JP5093553 A JP 5093553A JP 9355393 A JP9355393 A JP 9355393A JP H06278226 A JPH06278226 A JP H06278226A
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hollow double
recess
walls
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Hideo Suzuki
英夫 鈴木
Haruhiro Endo
治弘 遠藤
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Kyoraku Co Ltd
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Kyoraku Co Ltd
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶着部の強度が大きく溶着部の境界線も高精
度であって、しかも生産性を向上させる。 【構成】 中空二重壁成形品１は、ブロー成形により一
体成形されたものであって、互に対向する一方の壁２と
他方の壁３とを備え、両者の全周面の近傍が他方の壁３
側へ折れ曲がった折返しフランジ部４を有し、該折返し
フランジ部４の先端面が端壁５によって閉塞されること
によって中空部７が形成され、他方の壁３に形成された
凹部６の先端面が一方の壁２に当接されているととも
に、凹部６の開放部の周縁部には段差部６ａが設けら
れ、前記凹部６および段差部６ａ内にはそれぞれ射出成
形された機能部８のアンカー９ａおよびフランジ部９ｃ
が充填埋込成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロー成形によって一
体成形された中空二重壁成形品の壁面に、フールプルー
フ、ブラケット、取付用フランジ等からなる機能部を設
けた中空二重壁成形品およびその製造方法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来、各種電気機器のハウジング等に用
いる中空二重壁成形品は、図４に示すように、間隔をお
いて互に対向する一対の壁１０１，１０２を備え、一方
の壁１０１に形成した複数の凹部１０３の先端部を他方
の壁１０２に溶着させ、両壁１０１，１０２の周面を端
壁１０４によって閉塞したものである（実公平４−１０
０１８号公報参照）。図４に示した中空二重壁成形品を
前記ハウジングパネルに用いるには、その表面にフール
プルーフ、ブラケット、取付用フランジ等の別部材をね
じ等の固着手段により取付けてハウジング等に組付けて
いる。
【０００３】また、図５に示すような、プラスチック製
容器に突起部を一体成形する方法も公知である。
【０００４】この方法は、主射出口２０５より押出した
パリスンを型閉じした一対の金型２０１，２０２のキャ
ビティに沿って膨張させ、これと同時に補助射出口２０
６，２０７よりそれぞれ溶融樹脂を供給し、中空成形品
２０３に各突起部２０４を一体成形するものである（特
公昭５８−４２０１７号公報参照）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の技術
のうち、中空二重壁成形品に別部材をねじ等の固着手段
を用いて取付ける方法は、中空二重壁成形品の後加工が
必要となるため手間がかかり生産性が低いという問題点
があった。
【０００６】他方、補助射出口より溶融樹脂を供給して
突起部を形成する方法は、突起部の形状を規制する手段
がないため、各突起部の外形精度や容器本体との境界線
の精度が悪く、外観良好性が要求される前記ハウジング
等には不向きであり、加えて容器本体と各突起部との溶
着面積を大きくすることができないため、溶着強度も小
さいという問題点がある。
【０００７】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであって、溶着部の強度が大きく
溶着部の境界線も高精度であって、しかも、生産性を向
上することができる中空二重壁成形品およびその製造方
法を実現することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の中空二重壁成形品は、間隔をおいて互に対
向する一対の壁を備え、前記壁の周面が端壁により閉塞
されているとともに、少なくともいずれか一方の壁には
他方の壁方向に延出する凹部を有するブロー成形により
一体成形された中空二重壁成形品であって、前記凹部に
は射出成形された機能部の少なくとも一部分が充填埋込
成形されたことを特徴とするものである。
【０００９】また、本発明の中空二重壁成形品の製造方
法は、間隔をおいて互に対向する一対の壁を備え、前記
壁の周面が端壁により閉塞されているとともに、少なく
ともいずれか一方の壁には他方の壁方向に延出する凹部
を有する中空二重壁成形品をブロー成形により一体成形
したのち、前記中空二重壁成形品の前記凹部に射出成形
用金型の機能部形成用キャビティを位置決めして型締め
し、ついで、前記凹部および前記機能部形成用キャビテ
ィによって形成された空間部に溶融樹脂を射出充填する
ことを特徴とするものである。
【００１０】
【作用】中空二重壁成形品の凹部に射出成形された機能
部の少なくとも一部が充填埋込成形されているため、両
者間における溶着面積が大となり、溶着強度が大きくな
る。
【００１１】また、前記機能部が前記凹部および射出成
形用金型の機能部形成用キャビティによって形成される
空間部の形状に沿って射出成形されるので、前記機能部
の位置精度および境界線の形状精度が高精度なものとな
る。
【００１２】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照しつつ説明す
る。
【００１３】図１は、本発明の中空二重壁成形品の第１
実施例を一部破断して示す斜視図である。
【００１４】図１に示すように、本実施例の中空二重壁
成形品１は、ブロー成形により一体成形されたものであ
って、互に対向する一方の壁２と他方の壁３とを備え、
両者の全周面の近傍が他方の壁３側へ折れ曲がった折返
しフランジ部４を有し、該折返しフランジ部４の先端面
が端壁５によって閉塞されることによって中空部７が形
成され、他方の壁３に形成された凹部６の先端面が一方
の壁２に当接されているとともに、凹部６の開放部の周
縁部には段差部６ａが設けられ、前記凹部６および段差
部６ａ内にはそれぞれ射出成形された機能部８の一部で
あるアンカー９ａおよびフランジ部９ｃが充填埋込成形
されている。
【００１５】したがって、前記中空二重壁成形品の凹部
６と機能部８との溶着面は、機能部８のアンカー９ａの
全表面およびフランジ部９ｃの裏面全面となり、両者の
溶着強度が大きくなる。
【００１６】ここで、図１に示す中空二重壁成形品を製
造するための製造方法の第１実施例について説明する。
【００１７】先ず、本実施例で用いる分割形式の金型に
ついて説明すると、図２に示すように、一方の金型１１
は、中空二重壁成形品１の一方の壁２および折返しフラ
ンジ部４の外面を形成するためのキャビティ１１ａを備
え、他方の金型１２は、中空二重壁成形品１の他方の壁
３、折返しフランジ部４の内壁面および中空二重壁成形
品１の端壁５を形成するためのキャビティ１２ａと、後
述するスライドコア１３または射出成形用金型１４を選
択的に嵌挿させる案内孔１２ｂを備えるとともに、前記
案内孔１２ｂに選択的に嵌挿されるスライドコア１３お
よび射出成形用金型１４からなる。
【００１８】スライドコア１３は、その先端面に段差部
用小径部１３ｂが設けられており、段差部用小径部１３
ｂには凹部６を形成するためのアンカー用ブランク１３
ａが突設されている。つまりこれによって、中空二重壁
成形品を形成するためのキャビティの中、一方の壁に他
方の壁方向に延出する凹部を形成する部分が形成されて
いる。
【００１９】他方、射出成形用金型１４は、前端部に、
段差部用凹部１４ａおよび機能部８のフールプルーフ９
ｂを形成するための機能部形成用キャビティ１４ｂを有
し、該機能部形成用キャビティ１４ｂは射出ノズル挿入
孔１４ｃの底壁面に一端側が開口するスプールに連通さ
れており、射出ノズル挿入孔１４ｃには、図示しない射
出装置の射出ノズル１５が嵌挿される。
【００２０】次に、本実施例の工程について図２を参照
しつつ説明する。
【００２１】他方の金型１２の案内孔１２ｂにスライド
コア１３を挿入しておき、一対の金型１１，１２を型開
きしたのち、図示しない押出機の押出ヘッドより溶融し
たパリスンを押出して前記金型１１，１２間に配置す
る。
【００２２】ついで、型閉じを行って前記パリスンを前
記金型１１，１２により挟持し、このとき、前記パリス
ンの他方の壁３となる部分を前記アンカー用ブランク１
３ａによって突出変形させて凹部６を形成し、その先端
部を前記パリスンの一方の壁２となる部分に当接させて
溶着部２ａを形成する。
【００２３】そののち、前記パリスンに図示しない吹込
針を突き刺して空気などの加圧流体を導入して膨張させ
ることにより、前記金型１１，１２およびスライドコア
１３によって形成されたキャビティに沿ってブロー成形
し、一体成形された中空二重壁成形品１を得る。
【００２４】ついで、他方の金型１２よりスライドコア
１３を引き抜いたのち、射出成形用金型１４を案内孔１
２ｂに挿入し、射出成形用金型１４の先端面を中空二重
壁成形品１の他方の壁３の外面に当接させたのち、射出
ノズル挿入孔１４ｃに嵌挿した射出ノズル１５より溶融
樹脂を射出して機能部８を射出成形する。つまり、中空
二重壁成形品の凹部に射出成形用金型の機能部形成用キ
ャビティを位置決めして型締めし、ついで、前記凹部お
よび前記機能部形成用キャビティによって形成された空
間部に溶融樹脂を射出充填する。
【００２５】冷却後、射出ノズル１５および射出成形用
金型１４を後退させ、前記金型１１，１２を型開きして
中空二重壁成形品を取出す。
【００２６】上記実施例においては、アンカー用ブラン
ク１３ａを得るため、他方の壁３より一方の壁２方向に
延出した凹部６を形成する。そして、凹部６の先端部は
一方の壁２に当接せずとも本発明は実施可能ではある
が、凹部６の先端部を一方の壁２に近接するよう形成
し、アンカー用ブランク１３ａに溶融樹脂を射出充填す
る際に、その射出圧または押え治具などの外力によって
僅かに成形品を意図的に変形して、凹部６の先端部を一
方の壁２と当接した状態で射出充填することもできる。
【００２７】次に、本発明の中空二重壁成形品の第２実
施例について説明する。
【００２８】図３は、本実施例の中空二重壁成形品の製
造方法の一工程を示し、金型部分を断面図で示す説明図
である。
【００２９】本実施例の中空二重壁成形品２１は、断面
形状がＷ字状の凹部２６をもつ点が第１実施例と異なる
のみであってその他の部分は同様である。
【００３０】本実施例の中空二重壁成形品２１は、上記
第１実施例の中空二重壁成形品の製造方法と同様の工程
によって製造することができるが、ここでは別の工程を
採用した中空二重壁成形品の製造方法の第２実施例につ
いて説明する。
【００３１】本実施例の工程を簡単に説明すると、ブロ
ー成形用の金型を取付けたブロー成形機により中空二重
壁成形品２１をブロー成形により一体成形したのち、中
空二重壁成形品２１を射出成形用金型３２ａ，３２ｂを
取付けた射出成形機により、機能部２８の前記凹部２６
と同形状のアンカー２９ａ，２９ｂを中空二重壁成形品
２１の前記凹部２６に埋込成形するものである。
【００３２】中空二重壁成形品２１のブロー成形は、上
記第１実施例の中空二重壁成形品の製造方法と凹部の形
状が異なるだけであって同様の工程でよいのでその説明
は省略する。
【００３３】一方、射出成形機は、中空二重壁成形品２
１を固定しておくための台盤３１と、台盤３１に固定さ
れた中空二重壁成形品２１の前記凹部２６に対し、射出
成形用金型３２ａ，３２ｂの機能部形成用キャビティ３
３を位置決めして型締めするための駆動枠３４ａ，３４
ｂからなる。
【００３４】台盤３１はその図示上面が開放された箱型
のものであって、その少なくとも１側壁には流体圧シリ
ンダ３１ｂによって駆動される押え治具３１ａが複数個
配設されており、台盤３１の底面に載置された中空二重
壁成形品２１を押え治具３１ａで押圧することによって
中空二重壁成形品２１を固定できるように構成されてい
る。
【００３５】射出成形用金型３２ａ，３２ｂはそれぞれ
左右の駆動枠３４ａ，３４ｂに取付けられ、図示矢印方
向に開閉されるとともに図示白抜き矢印方向に上下動さ
れることにより、台盤３１に固定された中空二重壁成形
品２１の凹部２６にその機能部形成用キャビティ３３を
位置決めして型締めされるとともに、型開きして図示上
方へ退避される。
【００３６】先ず、ブロー成形機により、中空二重壁成
形品２１をブロー成形する。
【００３７】ついで、前記中空二重壁成形品２１を台盤
３１に固定した上で駆動枠３４ａ，３４ｂを移動させて
射出成形用金型３２ａ，３２ｂの機能部形成用キャビテ
ィ３３を凹部２６に対して位置決めして型締めする。
【００３８】そののち、射出ノズル３５より溶融樹脂を
射出して機能部２８を一体成形する。
【００３９】ついで、冷却固化後型開きして、型締め時
とは逆に射出成形用金型３２ａ，３２ｂを上方へ退避さ
せたのち、台盤３１より中空二重壁成形品２１を取出
す。
【００４０】本発明において、ブロー成形材料と射出成
形材料とは、溶着強度の向上または再生材料の活用を図
るために表１に示すような同質の材料を用いるのが好ま
しい。
【００４１】
【表１】 また、ブロー成形後、未だ成形収縮が完了していない状
態で射出成形するのが、接合強度を向上する目的より好
ましい。このように、成形収縮を接合強度の向上に活用
する際には、収縮率の高い材料をブロー成形した後、前
記ブロー成形材料と同等か、もしくはそれより収縮率の
低い材料を射出成形するのが好ましい。
【００４２】さらに、中空二重壁成形品の凹部の形状等
は、上述の各実施例に限らず、機能部の形状に見合って
任意の形状とすることができ、要するに中空二重壁成形
品と機能部との境界面の面積を増大させる形状であれば
よい。
【００４３】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【００４４】射出成形された機能部の少なくとも一部分
がブロー成形された中空二重壁成形品の凹部に充填埋込
成形されているため、その位置および形状精度が高精度
なものとなるとともに、機能部と中空二重壁成形品の壁
との境界線の乱れもなく見ばえが良好となり、両者の境
界面の面積が増大するため溶着強度が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の中空二重壁成形品の第１実施例を一部
破断して示す斜視図である。
【図２】図１に示す中空二重壁成形品の製造方法の工程
の一部を示し、（Ａ）はブロー成形工程を示す主要部断
面図、（Ｂ）は射出成形工程を示す主要部断面図であ
る。
【図３】本発明の中空二重壁成形品の製造方法の第２実
施例の一工程を示し、金型部分を断面図で示す説明図で
ある。
【図４】従来の中空二重壁成形品の主要部断面図であ
る。
【図５】従来の複合成形品の製造方法の一工程を示す模
式断面図である。
【符号の説明】
１，２１ 中空二重壁成形品 ２，２２ 一方の壁 ３，２３ 他方の壁 ４，２４ 折返しフランジ部 ５，２５ 端壁 ６，２６ 凹部 ６ａ 段差部 ７，２７ 中空部 ８，２８ 機能部 ９ａ，２９ａ，２９ｂ アンカー ９ｂ フールプルーフ ９ｃ フランジ部 １１，１２ 金型 １３ スライドコア １４，３２ａ，３２ｂ 射出成形用金型 １５，３５ 射出ノズル ３４ａ，３４ｂ 駆動枠

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 間隔をおいて互に対向する一対の壁を備
    え、前記壁の周面が端壁により閉塞されているととも
    に、少なくともいずれか一方の壁には他方の壁方向に延
    出する凹部を有するブロー成形により一体成形された中
    空二重壁成形品であって、前記凹部には射出成形された
    機能部の少なくとも一部分が充填埋込成形されたことを
    特徴とする中空二重壁成形品。
  2. 【請求項２】 間隔をおいて互に対向する一対の壁を備
    え、前記壁の周面が端壁により閉塞されているととも
    に、少なくともいずれか一方の壁には他方の壁方向に延
    出する凹部を有する中空二重壁成形品をブロー成形によ
    り一体成形したのち、前記中空二重壁成形品の前記凹部
    に射出成形用金型の機能部形成用キャビティを位置決め
    して型締めし、ついで、前記凹部および前記機能部形成
    用キャビティによって形成された空間部に溶融樹脂を射
    出充填することを特徴とする中空二重壁成形品の製造方
    法。
JP5093553A 1993-03-29 1993-03-29 中空二重壁成形品およびその製造方法 Pending JPH06278226A (ja)

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