JPH0627721A - トナー用バインダー樹脂組成物 - Google Patents

トナー用バインダー樹脂組成物

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JPH0627721A
JPH0627721A JP4102279A JP10227992A JPH0627721A JP H0627721 A JPH0627721 A JP H0627721A JP 4102279 A JP4102279 A JP 4102279A JP 10227992 A JP10227992 A JP 10227992A JP H0627721 A JPH0627721 A JP H0627721A
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JP
Japan
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molecular weight
toner
low molecular
binder resin
resin composition
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JP4102279A
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English (en)
Inventor
Yuichi Nagasawa
裕一 長澤
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナーに優れた低温定着性と保存性を付与す
るトナー用バインダー樹脂組成物を提供する。 【構成】 分子量分布の異なる2以上の樹脂の混合物で
あり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定
される分子量分布の低分子量領域に少なくとも1つのピ
ークを有するトナー用バインダー樹脂組成物に於て、該
低分子量領域の主構成成分として、下記数式を満たす低
分子量ポリマー1種以上を組成物の5〜90重量%含有
することを特徴とするトナー用バインダー樹脂組成物。 80≦Tg+79,600/Mw≦101 〔式中、TgはDSC測定によるガラス転移温度
(℃)、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー測定による重量平均分子量を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトナー用バインダー樹脂
組成物に関する。さらに詳しくはトナーに優れた低温定
着性と保存性を付与するトナー用バインダー樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真に於てトナーで可視化された静
電潜像を定着するのにヒートローラーを用いる方式が広
く採用されている。この方式では、低温定着性に優れ
〔定着下限温度(TL)が低いこと〕、定着温度幅が広い
ことが望まれる。定着温度幅はヒートローラーへのオフ
セットの起こるホットオフセット温度(TO)と定着下限
温度(TL)の差(TO−TL)で示される。一般に分子量の
低いポリマーをトナー用バインダー樹脂として用いる
と、定着下限温度は低いもののホットオフセット温度も
低くなる。一方分子量の高いポリマーをトナー用バイン
ダー樹脂として用いると、逆に定着下限温度が高くなる
という問題が起こる。
【0003】この互いに矛盾した要求に応える方法とし
て高分子量ポリマーと低分子量ポリマーの混合物(組成
物)がバインダー樹脂として用いる方法が知られている
(例えば特開昭56−16144号公報)。トナーの定
着温度幅を広くするため、定着下限温度を低くかつオフ
セット温度を高く保とうとする場合は、このバインダー
樹脂組成物の分子量分布の低分子量領域、高分子量領域
各々の分子量及び重量分率が要求される性能を満たすべ
く調整される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年、よ
り定着下限温度の低いトナーが求められている。一般に
低分子量ポリマーをトナー用バインダー樹脂組成物とし
て用いて樹脂の溶融粘度を下げると、トナーの定着下限
温度を下げることができるが、トナーのガラス転移温度
が低下し、トナーの保存性をそこなうという問題があ
る。
【0005】
〔式中、TgはDSC測定によるガラス転移温度(℃)、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定による重量平均分子量を表す。〕
【0006】本発明において、該低分子量ポリマーとし
てはスチレン系モノマー、(メタ)アクリル系モノマー、
マレイン酸系モノマーまたはその他のビニル系モノマー
から選ばれる1種以上のビニル系モノマーの(共)重合
体などが挙げられる。
【0007】スチレン系モノマーとしてはスチレン、ア
ルキルスチレン(α-メチルスチレン、o-,m-またはp-メ
チルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレ
ン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n
-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレンなど)など
が挙げられる。
【0008】(メタ)アクリル系モノマーとしては、アル
キル(メタ)アクリレート(アルキルの炭素数1〜18)
[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n-またはiso-ブチル(メタ)アクリレート、n-オクチ
ル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレートなど]、ヒドロキシル基含有(メタ)ア
クリレート[ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートな
ど]、アミノ基含有(メタ)アクリレート[ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレートなど]、アミノ基含有(メタ)アクリ
ルアミド[N,N-ジメチルアクリルアミドなど]、(メタ)
アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸などが挙げられ
る。
【0009】マレイン酸系モノマーとしては、マレイン
酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジアルキルエステル
(マレイン酸ブチルエステル、マレイン酸-2-エチルヘキ
シルエステルなど)などが挙げられる。
【0010】その他のビニル系モノマーとしては、ビニ
ルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、脂
肪族炭化水素系ビニルモノマー(ブタジエンなど)、ビニ
ルエーテル(ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニルイソブチルエーテルなど)、ビニルケトン
(ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンなど)、N-
ビニル化合物(N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾー
ル、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリドンなど)、
ハロゲン化ビニル(塩化ビニルなど)、ジまたはポリビニ
ル化合物(ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、エチ
レングリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオール
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ートなど)などが挙げられる。
【0011】該低分子量ポリマーの少なくとも1種はス
チレン系ポリマーであることが好ましい。このスチレン
系ポリマーを構成するモノマーの構成比は、スチレン系
モノマーが通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量
%であり、スチレン系モノマー以外のビニル系モノマー
(上記に例示したもの)が通常0〜70重量%、好ましく
は0〜50重量%である。ジ又はポリビニル化合物(上記
に例示したもの)を用いる場合は通常3重量%以下、好
ましくは1重量%以下である。スチレン系モノマーが30
重量%未満ではトナー製造時の粉砕性の面で不利にな
る。これら低分子量ポリマーは製法により、アニオン重
合物、カチオン重合物、ラジカル重合物等に区別される
が、好ましいものはアニオン重合物である。
【0012】該低分子量ポリマーのMw及びPeakMWを
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定する際
の測定条件は以下のとおりである。(尚、分子量較正曲
線は標準ポリスチレンを用いて作成。) 装置 : 東洋曹達製 HLC−802A カラム : TSK gel GMH6 2本 測定温度 : 40℃ 試料溶液 : 0.5重量%のTHF溶液 溶液注入量 : 200μl 検出装置 : 屈折率検出器
【0013】Mwは低分子ポリマーの重量平均分子量。
PeakMWは低分子量ポリマーの分子量分布曲線(横軸:
分子量の対数、縦軸:重量)の極大点の分子量である。
低分子量ポリマー単体は分子量分布曲線の低分子量ポリ
マーのピークから測定溶剤に由来するピークを分割、除
外してMw及びPeakMWを各々計算する。また高分子量
部分を含む試料は高分子部分と測定溶剤に由来する部分
を分割、除外して計算する。トナーにおいては予めカー
ボンブラック等の添加剤を遠心分離、ろ過等の手段で除
去した後、高分子量部分を含む試料と同様にして測定、
計算する。
【0014】該低分子量ポリマーのTgをDSCにより
測定する際の測定条件は以下のとおりである。 装置 : パーキンエルマー製、7SeriesTherma
l Analysis System 測定条件 : ASTM(D3418−2)法
【0015】該低分子量ポリマーのTgとMwは下記数
式の関係にある。 80≦Tg+79,600/Mw≦101 低分子ポリマーの(Tg+79,600/Mw)が10
1に近い程、トナーの保存性を維持した上でトナーの低
温定着性が向上する。好ましくは85〜101であり、
特に好ましくは91〜101である。(Tg+79,6
00/Mw)が80未満では保存性、低温定着性のいず
れかが損なわれる。低分子量ポリマーの前記PeakMWは
通常900〜15,000であり、好ましくは1,00
0〜5,000、特に好ましくは2,000〜3,50
0である。PeakMWが900未満ではトナーの保存性、
流動性が低下する。PeakMWが15,000を超えると
トナーの低温定着性が損なわれる。低分子ポリマーのT
gは通常35℃〜72℃であり、好ましくは45℃〜6
7℃、特に好ましくは51℃〜63℃である。35℃未
満では保存性が低下し、72℃を超えると低温定着性が
低下する。
【0016】トナー用バインダー樹脂組成物に用いる低
分子量ポリマーは通常1〜3種、好ましくは1〜2種で
ある。低分子量ポリマーの総量はトナー用バインダー樹
脂組成物の全重量の5〜90%、好ましくは15〜80
%になるように定める。5%未満では定着下限温度が高
すぎ、90%を越えると十分な耐ホットオフセット性が
得られない。
【0017】本発明の組成物中の低分子量ポリマー以外
の成分(残部)である高分子量ポリマーとしては、スチ
レン系モノマー、(メタ)アクリル系モノマー、マレイン
酸系モノマーまたはその他のビニル系モノマーから選ば
れる1種以上のビニル系モノマーの(共)重合体などが
挙げられる。これらの高分子量ポリマーは低分子量ポリ
マーの項で例示したものと同様の組成のものが挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、スチレン系ポリマー
及びスチレン/(メタ)アクリル系コポリマーである。
【0018】本発明におけるトナー用バインダー樹脂組
成物を用いたトナーは支持体(紙、ポリエステルフィル
ムなど)に定着され使用されるが定着する方法として
は、公知の熱ロール定着方法及び圧力定着方法が適用で
きる。特に熱ロール定着方法に好ましく適用できる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜2 表1に示す低分子量ポリマーA〜E(何れもスチレンホ
モポリマー)各々とスチレン/n−ブチルアクリレート
共重合体(共重合重量比78/22、重量平均分子量5
2万、ガラス転移温度61℃。以下高分子Pと呼ぶ)と
を表2示す比率で混合し、本発明及び比較のトナー用バ
インダー樹脂組成物(A)〜(E)を得た。この組成物
(A)〜(E)を用い、表3に示す処方により、本発明
および比較のトナー[A]〜[E]を各々調製し、定着
下限温度および保存性を測定した結果を表4に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナー組成 組成比(Wt%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 組成物(A)〜(H)各々 86 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 離型剤(低分子量ホ゜リフ゜ロヒ゜レン:三洋化成工業(株)製 ヒ゛スコール550P) 5 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 荷電制御剤(保土谷化学工業(株)製 スヒ゜ロンフ゛ラックTRH) 1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 顔料(三菱化成(株)製 カーホ゛ンフ゛ラックMA100) 8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0023】
【表4】
【0024】注) *1:保存性評価:○ ブロッキン
グ 1wt%未満 (50℃、7days)△ ブロッキング 1〜10wt% × ブロッキング 10wt%超
【0025】
【発明の効果】本発明の組成物は、トナーに優れた低温
定着性と保存性を付与するトナー用バインダー樹脂組成
物である。即ち、従来のバインダー樹脂組成物を用いた
トナーに対して、保存性を維持した上で、更に低温定着
性を向上する(定着下限温度を下げる)ことが要求され
ていたが、この要求を満足させるものである。また、本
発明の組成物は、この低温定着性の向上に際し、流動
性、低毒性、臭気発生など定着性能以外のトナーの諸特
性にも悪影響を及ぼさない点でも優れたものである。上
記効果を有することから、本発明のトナー用バインダー
樹脂組成物は電子写真トナー用として有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量分布の異なる2以上の樹脂の混合
    物であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで
    測定される分子量分布の低分子量領域に少なくとも1つ
    のピークを有するトナー用バインダー樹脂組成物に於
    て、該低分子量領域の主構成成分として、下記数式を満
    たす低分子量ポリマー1種以上を組成物の5〜90重量
    %含有することを特徴とするトナー用バインダー樹脂組
    成物。 80≦Tg+79,600/Mw≦101 〔式中、TgはDSC測定によるガラス転移温度
    (℃)、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    ー測定による重量平均分子量を表す。〕
  2. 【請求項2】 該低分子量ポリマーのPeakMW(PeakM
    Wはゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定によ
    る分子量分布曲線の極大点の分子量を表す。)が2,0
    00〜3,500である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 該低分子量ポリマーのTgが51℃〜6
    3℃である請求項1または2記載の組成物。
JP4102279A 1992-03-27 1992-03-27 トナー用バインダー樹脂組成物 Pending JPH0627721A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01200270A (ja) * 1988-02-04 1989-08-11 Hitachi Chem Co Ltd 正帯電性カラートナー
JPH01204061A (ja) * 1988-02-10 1989-08-16 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用トナー

Patent Citations (2)

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