JPH06276123A - 照明制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】リレーを使用した照明制御装置において、リレ
ーの寿命そのままで、制御回路を小型簡略化することを
目的とする。 【構成】上記目的は、ゼロクロス機能付きフォトトライ
アックを用いて、リレー駆動に遅延時間を設けることに
より達成される。 【効果】本発明により、照明制御装置をより小型化する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、リレーの入り・切りに
よって、照明を入り・切りする照明の制御装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】リレーを用いて照明を入り・切り制御す
る場合、白熱灯などを入りにすると、定常電流の約１０
倍もの突入電流が流れ、リレーの接点が荒れてしまうた
め容量の大きなリレーを使用する必要がある。製品の小
型化のため、リレーと並列にトライアックを接続し、そ
の突入電流のみをトライアックに流し、定常電流はリレ
ーに流し、リレーの接点が荒れるのを防ぎ、その分小さ
なリレーを使う方式がある。従来、その方式においてリ
レーとトライアックのオン制御信号は、突入電流の影響
を抑えるため、使用する商用電源のゼロクロスポイント
に同期して同時に出力されていた。そのため、トライア
ックは、すぐにオンし、リレーは動作時間分遅れて閉
じ、動作時間分トライアックは突入電流を流し、リレー
接点の荒れるのを防いでいる。

【０００３】なお、この種の装置として関連するものに
は例えば特開昭６２−１０７５３９号公報が挙げられ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、使
用する電源のゼロクロスポイントに同期して、トライア
ック及びリレーを駆動するため、ゼロクロスポイントを
検出する回路を別に設ける必要があった。

【０００５】本発明の目的は、ゼロクロスポイントを検
出する回路を不要とし、小型簡略化することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、ゼロクロス機能付きフォトトライアックを使用する
ものである。更に、フォトトライアックの駆動信号より
遅延させてリレーの駆動信号を出力するものである。

【０００７】

【作用】ゼロクロス機能付きフォトトライアックを使用
するので、別にゼロクロスポイントを検出する回路を設
ける必要はなくなる。

【０００８】しかし、ゼロクロス機能付きフォトトライ
アックを使用するため、フォトトライアックがゼロクロ
スポイント近傍以外では、オンしなくなるので、トライ
アックより先にリレーが閉じ、リレーに突入電流が流れ
てしまうことが起こる。そのため、フォトトライアック
の駆動信号よりリレー駆動信号を遅延させ、リレーが先
に閉じる場合を排除している。

【０００９】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面により説明す
る。

【００１０】まず、図１により、本発明の照明制御装置
６の構成を示す。商用電源５には、照明制御装置６及び
照明負荷１が接続されている。照明制御装置６は、トラ
イアック３とそのトライアック３を駆動するゼロクロス
機能付きフォトトライアック４とリレー２と制御タイミ
ングを司る制御回路７によって構成されている。

【００１１】照明負荷１をオンするためには、まず、フ
ォトトライアック４をオンさせ、トライアック３を駆動
させ、突入電流を流す。その後、リレー２を閉じ定常電
流を流し、負荷は、オンを維持する。こうして、トライ
アックの負担を軽くできるので小型のトライアックが使
用でき、また、突入電流をトライアックに流すので、リ
レーも小型化できる。

【００１２】照明負荷１が、白熱灯の様に突入電流の大
きなものであっった場合、過大な電流によってトライア
ック３に大きく負担がかかるため、電源のゼロクロスポ
イントにて照明をオンさせ、極力突入電流を減らすこと
が望ましい。よって、トライアック３のオンは、電源の
ゼロクロスポイントにする必要があり、ゼロクロス機能
付きフォトトライアック４を使用するものとする。

【００１３】ところが、制御回路７よりフォトトライア
ック４の受けるオン信号は、ゼロクロスポイントの検出
回路を備えていない場合には、電源のゼロクロスポイン
トと必ずしも同期しているわけではないので、ゼロクロ
ス機能付きフォトトライアックを使用している都合上図
２のＴ１及びＴ２の区間でオン信号を受けた場合には、
すぐトライアック３もオンするが、Ｔ０の区間では、ト
ライアック３は、すぐにオンすることはなく、次のＴ１
あるいはＴ２の区間に来てからオンする。よって、リレ
ー２もフォトトライアック４も同時にオン信号を受けた
場合、Ｔ０の区間からリレーの動作時間ｔを差し引いた
Ｔ３の区間で、フォトトライアック４がオン信号を受信
した場合、リレーが最初に閉じて、リレーに突入電流が
流れてしまい、接点を荒らし、リレーの寿命を縮めてし
まう。そこで、適当なリレー駆動遅延時間Ｔｄを設けた
本制御方式を用いることにすると、リレーの寿命を縮め
ることはない。

【００１４】図３のフローチャートを使用して本制御方
式の手順を説明する。まず、負荷１のオン命令を制御回
路７が受け取ると、まずフォトトライアック４をオンさ
せる。フォトトライアック４は商用電源のゼロクロスポ
イントに基づきトライアック３をオンさせ、負荷に電流
を供給し始める。一方フォトトライアック４にオン信号
を発信させた後、制御回路７は遅延時間Ｔｄ分待機し、
リレーオン信号を発信し、リレーの動作時間を経てリレ
ー接点は閉じ、以後負荷電流はリレーを介して供給され
るようになる。

【００１５】これにより、先にリレーが閉じてしまうこ
とはなく、接点が荒れにくくなり、ゼロクロスポイント
の検出回路を設けなくても、リレーの寿命を高めた照明
の制御が可能となる。遅延時間Ｔｄは、Ｔ３以上の時間
とし、たとえば５ｍｓとする。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、ゼロクロスポイント検
出回路を設けなくても、従来と同等のリレー寿命を確保
できるので、回路の小型簡略化に役立つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す照明制御装置の構成図
である。

【図２】本発明の一実施例を示す照明制御装置のタイミ
ング図である。

【図３】本発明の一実施例を示す照明制御装置の動作手
順図である。

【符号の説明】

１…照明負荷、 ２…リレー接点、 ３…トライアック、 ４…ゼロクロス機能付きフォトトライアック、 ５…商用電源、 ６…照明制御装置、 ７…制御回路、 ８…リレーコイル。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 幸浩 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株 式会社日立製作所リビング機器事業部内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】家庭内遠隔制御装置において、照明の入り
   ・切りをするリレーと、そのリレーと並列に接続された
   トライアックと、そのトライアックを制御するゼロクロ
   ス機能付きフォトトライアックからなる照明制御回路に
   おいて、ゼロクロス機能付きフォトトライアックと、リ
   レーの駆動信号の間に遅延を設けることを特徴とする照
   明制御装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の照明制御装置において、遅
   延時間を、使用する商用電源の半サイクル内でのゼロク
   ロス機能付きフォトトライアックの不動作期間からリレ
   ーの動作時間を差し引いた時間以上の時間としたことを
   特徴とする照明制御装置。