JPH06274524A - 直交変換回路および逆変換回路 - Google Patents

直交変換回路および逆変換回路

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JPH06274524A
JPH06274524A JP6161393A JP6161393A JPH06274524A JP H06274524 A JPH06274524 A JP H06274524A JP 6161393 A JP6161393 A JP 6161393A JP 6161393 A JP6161393 A JP 6161393A JP H06274524 A JPH06274524 A JP H06274524A
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matrix
circuit
idct
bit
orthogonal
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JP6161393A
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Junichi Kimura
淳一 木村
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】1ビットiDCT回路25−1〜4を並列に配
置し、それらの演算結果26−1〜4を加算する加算器
63より構成される。1ビットiDCT回路は行列の各
要素の絶対値を2進数表示したときに含まれる“1”の
ビット数が一つ以下の行列と入力ベクトルの積算を行う
回路であり、シフト回路,加減算回路からなる。 【効果】直交変換の行列演算を1ビット毎に計算するこ
とにより従来と同じ動作速度で、しかも、回路規模も増
加させることなしに変換あるいは逆変換処理を実行する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交変換を用いた符号化
あるいは復号化処理に係り、特に、画像信号の符号化,
復号化のような大量データの高速な処理を可能とする回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】直交変換は予め定められた個数の信号
を、同じ個数のそれぞれ直交するベクトルの成分に分解
する手法である。直交変換の代表的なものに離散コサイ
ン変換(以下DCT)がある。DCTに関しての詳細
は、例えばケー アール ラオ(K.R.Rao)他著、安田浩
/藤原洋共訳「画像符号化技術−DCTとその国際標準
−(原著名:Discrete Cosine Transform Algorithms, A
dvantages,Applications)」(オーム社、1992.7)
全編にわたって記されている。以下、DCTの説明を、
本発明に関する部分のみ簡単に行う。数1および数3は
8次のDCTの例である。DCTでは数1に示すように
COSで表現されるベクトル成分に分解される。DCT
の逆変換(iDCT)は数2によって表される。
【0003】
【数1】
【0004】
【数2】
【0005】
【数3】
【0006】数1のDCTおよび数2のiDCTは入力
ベクトルとCOSで表現される8×8の行列との積によ
っても表現できる。数4ないし数8は数1のDCT、数
2のiDCTを行列表現で表したものである。数8は数
2のCOS部分、C(u)および1/2の係数部分をす
べてまとめたものである。数7の行列は正規直交行列で
あるため逆行列は元の行列の転置の形になり、DCTお
よびiDCTの計算は同じ手順で計算する事ができる。
【0007】
【数4】
【0008】
【数5】
【0009】
【数6】
【0010】
【数7】
【0011】
【数8】
【0012】DCTは主に画像信号の符号化に用いられ
る。画像信号に用いられるDCTは数1,数2に示した
8次のものが多く、実際には、数8に示されるように、
水平方向・垂直方向に対し変換を施す2次元のものが主
に用いられる。即ち水平8画素,垂直8画素の64画素
のブロックに対を64個のそれぞれ直交する周波数成分
に分解する。逆変換(iDCT)は周波数成分を元の画
像に変換する手法である。
【0013】数9では64画素の変換に4096回の積
和演算が必要であるが、一般には数10のように1次元
の行列演算の形に変形することにより、積和演算の数を
1024回に減らすとともに数4から数8の1次元のDC
T,iDCTに帰着させることが出来る。2次元のDC
T,iDCTの高速化,簡略化は1次元のDCT,iDCT
の高速化,簡略化を行うことにより実現が可能である。
【0014】
【数9】
【0015】
【数10】
【0016】これらのことから、以下、説明を簡単にす
るため、主に1次元のiDCTを中心に説明を行う。
【0017】図1,図2に一般的なiDCT回路6の構
成を示す。図1,図2は数5をもとに回路化した例であ
る。直交変換においては入力されるデータ数と変換後の
データ数は同じである。そのため、iDCT回路の入出
力条件としては、入力データレートと出力データレート
は同じで、しかも間断なくデータを入力できることが望
まれている。そのため、図1,図2の回路では数8の各
行の演算を並列に行っている。
【0018】図1では入力された信号1に対し、八つの
積和演算器2−1〜8で数2の積和演算を実行し、復号
画像3−1〜8(それぞれf(0)〜f(7)に対応)
を得る。計算結果はブロックの計算終了後、速やかにそ
れぞれ記憶回路7−1〜8に記憶され、積和演算器2−
1〜8は次のブロックのデータの処理を実行する。記憶
回路7−1〜8の信号8−1〜8は選択器4で順に選択
され出力画像信号5を得る。
【0019】積和演算回路2は図2に示される構成をし
ている。入力信号1は制御回路13の出力する係数信号
14と積算器10で積算される。積算器10の出力結果
は記憶回路12の内容18と加算器11において加算さ
れ、再び記憶回路12に記憶される。ただし、各ブロッ
クの第一のデータは加算器11において加算処理され
ず、直接記憶回路12に入力して初期化を行う。これら
の積算・加算処理を入力データに同期して8回行うこと
により数1の計算を行うことができる。係数信号14は
数8の行列の各行に対応する。すなわち、積和演算回路
2−1では数8の1行目の係数が第一列目より順次用い
られ、積和演算回路2−2においては2行目の係数が、
以下同様に2−nの回路ではn行目の係数が用いられ
る。
【0020】図3は上記で説明した積和演算回路2の動
作タイミングチャートの形で示す。
【0021】DCTの変換は数8を転置した行列を用い
ることにより上記で説明した逆変換と同じ回路により実
行することができる。
【0022】また、2次元のiDCT(8×8)は図4
に示すように1次元iDCT回路6を縦続に接続するこ
とにより実現できる。2次元の入力信号は水平成分を優
先してスキャンし、64個の1次元信号54として第一
の逆変換回路2−1に入力される。逆変換回路2−1は
64個の入力信号を8個ずつ処理して行き、結果を64
信号分のメモリ50に格納する。次にメモリ50に格納
された64個の信号を2次元に並べ直し、さらに転置し
た後に再び1次元にスキャンして、第二の逆変換回路に
入力する。このメモリ50のデータ操作はメモリの読み
書きのアドレスを変えることによって容易に実行するこ
とができる。
【0023】即ち、入力は順にアドレス0,1,2,…
8,9,…,63と書き込み、出力は0,8,16,3
2,…,1,9,…,63の順に読み出せばよい。第二
の逆変換の結果復号された信号55が得られる。入力を
間断なく行うために、スイッチ52,50およびメモリ
51を付加し、2回の逆変換操作をパイプライン処理を
行う。逆変換回路2−1の結果はスイッチ52を介して
メモリ50に書き込まれている時に、逆変換回路2−2
ではメモリ51にある1操作前の結果をスイッチ51を
介して読み出す。一巡の操作が終了した時点でスイッチ
52,53の接続先を変更することによりパイプライン
処理を行うことができる。
【0024】これらのiDCTあるいはDCT回路2の
中の積和演算回路の数は、積和演算を入力データの8倍
で動作させることにより、一つに減らすことも可能であ
る。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】DCTおよびiDCT
の計算は、八つの積和演算回路を用いることによりデー
タを間断なく処理する事ができるが、積算器の回路規模
は非常に大きいため、DCT回路あるいはiDCT回路
全体の回路規模が増大してしまう。一方、一つの積和演
算回路のみで実行しようとすると従来の8倍の動作速度
を必要とし、その実現が難しい。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するに
は、積算に用いるデータを1ビットデータに分割し、積
算部分をシフト演算に置き換え、積和演算後に各ビット
のデータを加算することによって実現できる。
【0027】
【作用】上記の手段により従来と同じ動作速度で、しか
も、回路規模も増加させることなしに変換あるいは逆変
換処理を実行することができる。
【0028】
【実施例】図5の実施例を用いて本発明の説明を行う。
図5の実施例は図1と同じ動作を行うものである。図5
中25の部分が本発明の部分である。その詳細を図6お
よび図7に示す。
【0029】図5の演算のアルゴリズムを数11〜18
を用いて説明する。本発明では実数である行列の係数と
入力信号の積算の方法が主な特徴となる。例えば、−
1.306…の係数との積算を考えるとき、その絶対値
の2進数表示は1.010011 …となる。これを、 1.000000 +0.010000 +0.000010 +0.000001 の成分に分割した後に積算を実行する。各数値は最大一
つの“1”のビットを有しているため、積算はシフト演
算に置き換えることができる。入力信号をFとしたと
き、 F * −1.010011 を計算する代わりに、 −F * 1.000000− F * 0.010000 − F * 0.000010− F * 0.000001 を計算する。
【0030】数11〜数13は数8の8×8の行列を7
ビット精度の2進数表現した例である。
【0031】
【数11】
【0032】
【数12】
【0033】
【数13】
【0034】本発明では数11〜数13の行列を、行列
の各要素の中に有効なビット、即ち“1”であるビット
が一つ以下になるように行列を分解している。数14〜
数18は数12を分解した様子を示している。数12の
行列の各要素の絶対値を左のビット(Most Significant
Bit:MSB)より調べ、最初の“1”の部分のみを取
り出した行列が数15である。次に、数12より数15
を引き同様にMSBよりビットを調べ“1”の部分を取
り出したものが数16の行列である。数16の行列は数
12の行列の各要素のMSBより数えて2番目の“1”
であるビットを示している。これらの操作を繰り返して
ゆき、数17,数18を得る。数18以降は行列の要素
が全て0になるため行列の分解を中止する。この結果、
数12の行列は数14のように四つの行列に分解され
る。
【0035】
【数14】
【0036】
【数15】
【0037】
【数16】
【0038】
【数17】
【0039】
【数18】
【0040】図5ではこれら数15〜数18の各行列に
対して一つの1ビットのiDCT回路25−1〜4が割
り当てられる。入力信号1は各ビット毎に分解された行
列毎に演算されそれぞれの結果26−1〜4は加算器6
3で加算され、最終結果を得る。
【0041】図6は図5の1ビットのiDCTの計算回
路である。信号の流れは図1のiDCT回路と同様である
が、積和演算の代わりにシフト加算回路20−1〜8が
用いられている点、選択回路4の後段に定数倍回路21
の回路が挿入されている点が特徴である。
【0042】図7は図6におけるシフト加算回路20の
詳細図である。入力された信号1はシフト回路30にお
いて指定されたビット数nだけ右シフト、即ち2のn乗
で除算される。シフト結果15は加減算回路31におい
て過去の蓄積結果18に対し加算、あるいは減算され、
記憶回路12に保持される。これらの処理を8回繰り返
すことにより1ビットiDCT回路25の処理を行う。
【0043】シフト回路30におけるシフト数33や、
加減算器31の加減算選択信号34は制御回路32によ
り発生される。これらの内容およびタイミングの例を図
8に示す。図8は数15との演算を行う回路の例であ
る。シフト数33や加減算選択34は八つのシフト加算
回路においてもそれぞれ異なる。
【0044】例えば、シフト加算回路2−1では図8に
示すように、1番目の入力信号に対しては0、2番目に
対しては0、以下順に、0,0,0,1,1,2が出力
される。シフト数33が0の時は入力信号を0ビット右
シフト、即ち、数15における1.000000を掛
け、1の場合は1ビット右シフト、即ち0.10000
0を掛けた値を出力する。一方、加減算選択信号34は
図8の右のように加算(+)か減算(−)かあるいは出力
をゼロにするか(0)を選択する。
【0045】これら、シフト加算した結果は記憶回路7
−1〜8に保持された後、選択回路4により順次選択さ
れる。選択された信号23は、その選択した順に応じた
出力係数が掛けられ出力される。各記憶回路7−1〜8
に対応する出力係数をa0〜a7としたときの演算行列
を数19に示す。
【0046】
【数19】
【0047】各出力係数a0〜a7は全て同じ値でもよ
い。例えば、数11の場合はa0=a1=a2=a3=
a4=a5=a6=a7=0.3536…(1/2/sqrt
(2))の場合誤差が最も小さくなる。また、予め数15〜
数18の行列の代わりに数8を2進数表示し、ビット毎
に分解した行列を用いることにより、a0=a1=…a
7=1として定数倍回路21を削除する事も可能であ
り、本発明に含まれる。また、2次元iDCTの場合は
先の係数0.3536を2回掛けることになるため、これらを
纏めて1回の積算にすることも本発明に包含される。即
ち、1段目のiDCT回路の定数倍回路21を削除し、2段
目のiDCT回路において2回分の定数倍を行う。先の
例の場合には、0.3536…の2乗は0.125となる
ため定数倍回路は、3ビット右シフト回路に置き換える
ことができる。
【0048】上記の行列の分解においては最大一つの
“1”であるビットを持つ要素に分解し、計算した後
に、加算あるいは減算を行ったが、加算と減算を組み合
わせることによって計算回数を削減することが可能であ
る。例えば、行列の係数が、2進数表示で0.1111
11 の時には、上記で説明した方法では6回のシフト
と加算が必要であった。これを1.000000−0.0
00001と考えることにより2回のシフトと加減算で
実行できる。このような最適化を行った場合も本発明に
包含される。
【0049】図7において係数が0である部分は計算を
行わなくてもよい。例えば、一つの行の係数がすべて0
であるような場合には図5においてその行に対するシフ
ト加算回路20を省略できる。また、一つの行の中で0
でない係数が一つの場合には図7の加減算回路を省略す
ることができる。このような最適化を行った場合も本発
明に包含される。また、各1ビットiDCT回路におい
て最適化を行った結果、図5の25−1〜4のそれぞれ
の回路構成が異なってしまった場合も本発明に包含され
る。
【0050】図9は本発明の第二の実施例である。図9
は図5の実施例の1ビットiDCT回路25−2〜4の
部分を纏めてiDCT回路6に置き換えた点が特徴であ
る。また、計算順も1ビットiDCT25回路とiDC
T回路6が同時に計算するのではなく1ビットiDCT
回路25が先に計算を行い、計算終了した後の任意のタ
イミングにiDCT回路6が計算を開始することができ
る。1ビットiDCT回路25が先に近似計算を行い、
その結果を信号線67,スイッチ65を介して出力し、
後にiDCT回路6において誤差信号を計算して先の近
似値に加算し、正確な値をメモリ64,スイッチ65を
介して出力する。
【0051】1ビットiDCTの計算に用いる行列は図
10に従い発生する。これは数20の行列を用いて計算
を行っていることになる。iDCT回路6では数8の行
列の各要素から数20の行列の各対応する要素の値を引
いた値を要素とする行列を用いて演算を行う。これらの
処理は特にソフトウェアなどを用いて順次にiDCTの
計算を行う場合に有効である。まず、先に1ビットiD
CTにより高速に近似計算を行い、次に正確な計算を行
う。これにより、例えば、画像の復号化の処理では、処
理開始直後にやや劣化のある画像が表示され、次第に劣
化のない画像に置き換わって行くといった階層的な表示
が可能である。
【0052】
【数20】
【0053】なお、図9において1ビットiDCT回路
25は一つであるが、これを複数個用いて計算をし、そ
の誤差をiDCT回路6で計算することも本発明に包含
される。例えば、図5の四つの1ビットiDCT回路を
順次計算し、加算した後に誤差成分をiDCT回路6で
計算し、それまでの計算結果に加えることにより、図5
よりもさらに計算精度の高いiDCTを行うことが可能
となる。
【0054】図10あるいは数20で示される行列は先
の図8あるいは数19で示される行列を簡略化させたも
のである。3ビット以上シフトする部分を0に置き換え
ることによって計算量を削減している。
【0055】図11は図7の回路の変形例であり、図9
の1ビットiDCT部分に適用することにより効果的に
なる。図11は図7の回路からシフト回路30を削除し
たものである。これにより、例えば演算に使用する行列
は数21のようになり、計算誤差は数19,数20に比
べやや大きくなるが、ソフトウェア処理では高速化が、
ハードウェア処理では回路の簡略化を図ることができ
る。
【0056】
【数21】
【0057】図5,図9等の本発明の回路はiDCTの
計算回路として説明を行ったが、先にも触れたように行
列部分を変えることによりDCTにも容易に適用可能で
ある。即ち、例えば数22に示す行列を計算することに
よりDCTを計算することができる。先に示した実施例
および、変形例は全てDCTの計算にも適用が可能であ
る。
【0058】
【数22】
【0059】図12は図5の第三の実施例である。一つ
の1ビットiDCT回路25をその行列の係数を変える
ことにより、図5の1ビットiDCT回路25−1〜4
の計算を順次行って行く。それらの結果66をメモリ6
4に蓄積加算することによって図5と同じ結果を得るこ
とができる。
【0060】図13は第四の実施例であり、図9の変形
例である。図9においては1ビットiDCT25の計算
結果をiDCT6の結果に加算していたが、図13の実
施例ではiDCT回路において正確なiDCTを行い、
結果の加算を行わない。これにより図9より少ない計算
量で、図9と同じ効果を得ることができる。
【0061】以上説明したiDCTおよびDCTの演算
は各実施例そのものでなく、組み合わせた形でも実現で
きる。例えば、図5の実施例の1ビットiDCT回路2
5−1に数21の行列を組み合わせることも可能であ
る。
【0062】図5において1ビットiDCT回路には高
速演算が適用可能である。1ビットiDCT回路に高速
演算を用いた場合も本発明に包含される。例えば、図1
4は数21の係数を用いる時の1ビットiDCT回路の
高速演算である。入力信号F(0)〜F(7)は矢印で
示されたデータどうし加算あるいは減算され丸印で示さ
れる中間結果、例えばF02p等、になる。これら中間
結果もさらに加算あるいは減算され最終的にf(0)〜
f(7)を得る。
【0063】図15は図14の高速演算を行うソフトウ
ェアの例である。C言語で書かれたプログラムの一部を
示している。全ての変数は整数型で、名前は図14の中
間結果の名前に対応している。
【0064】図14の高速演算により、1次元のiDC
Tは加減算24回と、定数倍の積算8回になる。また、
2次元のiDCTを行っても加減算48回と、3ビット
のシフトを64回行うだけで実行できる。
【0065】図16,図17は本発明を用いた1次元/
2次元のDCT回路およびiDCT回路のブロック図で
ある。2次元DCT,iDCTは数10あるいは図4に
示しているものと同じであり、2次元DCTの結果72
と中間結果である1次元のDCTの結果71をスイッチ
70で切り替えている。また、図17のiDCTではス
イッチ73にて2次元iDCTの入力75と1次元iD
CTの入力74を振り分け、1次元iDCTの入力は2
段目のiDCT回路6−2に入力している。なお、図1
6のDCT回路6−3,4とiDCT回路6−1,2は
先に述べたように同じ回路で係数のみを変えることによ
って実現できる。図16,図17において問題になるの
はDCT回路6−3,4,iDCT6−1,2の出力係
数a0〜a7の値である。1次元のDCT,iDCT回
路ではa0=a1=…a7=0.3536…(=1/2/
sqrt(2):sqrtは平方根を表す)である。しかし、行
列の係数に実数を用いると直流成分のF(0)が実数値
となり、計算精度によって誤差が生じやすくなり、復号
化した画質にも誤差が見えやすくなる。そこで、1次元
のDCTの結果に予め2*sqrt(2)(=2.8284
…)あるいはsqrt(2)(=1.4142…)あるいは
1/sqrt(2)(=0.7071…)あるいは1/2/s
qrt(2)(=0.3535…)を乗じておき、逆にiD
CTの時にこれらの値を除することによって、直流成分
の計算が整数演算で実現でき、画質に最も影響を及ぼす
直流成分の誤差をなくすることができる。以上をまとめ
ると下のようになる。下の表は1次元DCTの結果を予
め先の3通りの倍率にするときの各DCT回路6−3,
6−4およびiDCT回路6−1,6−2における出力
係数a0〜a7の値(全て同じ値の場合)を示したもので
ある。なお、表中sq2はsqrt(2)、即ち、1.41
42 …を表す。Aの項が数1,数2の定義通り、B,
C,D,Eがそれぞれ2*sqrt(2)倍,sqrt(2)
倍,1/sqrt(2)倍,1/2/sqrt(2)倍に相当す
る。
【0066】
【表1】 DCT iDCT 6−3 6−4 6−1 6−2 1次元DCTの出力倍率 A 1/2/sq2 1/2/sq2 1/2/sq2 1/2/sq2 1 B 1 1/8 1 1/8 2*sq2 C 1/2 1/4 1/2 1/4 sq2 D 1/4 1/2 1/4 1/2 1/sq2 E 1/8 1 1/8 1 1/2/sq2 上記のB,C,D,Eが本発明に包含されることは明白
である。またB,C,D,Eは積和演算回路を用いた1
次元/2次元DCT,iDCT回路にも適用可能であ
る。
【0067】図16において1次元DCT出力71と2
次元DCT出力はスイッチ70により切り替えられてい
るが、これらを同時に出力することも本発明に包含され
る。図17において入力切替スイッチ73は入力直後に
入っているが、スイッチ52の直前に配置し、1段目の
iDCT回路6−1の結果と入力された信号とを切り替
えてもよい。また、スイッチ73は2段目のiDCT回
路6−2の直前に配置しても同様の効果が得られる。さ
らに、図16と同様な構成をとり、1段目のiDCTの
結果を1次元のiDCTの結果として出力してもよい。
以上の変形例はすべて本発明に包含される。
【0068】図16あるいは図17において信号を入力
してから1次元DCTあるいはiDCTの結果が出るまでの
時間と、2次元のDCT,iDCTが出るまでの時間は
異なる。1次元のDCTあるいはiDCTの結果を遅延
回路において遅延させて、2次元のDCTあるいはiD
CTの結果と同じタイミングに出力することができる。
あるいは、1次元のDCTあるいはiDCTの入力を遅
延回路において遅延させることによっても同様の効果が
得られる。これらの遅延回路は入力信号の入力順あるい
は出力信号の出力順を変えるバッファと兼ねることも可
能である。上記で述べた遅延回路を含む1次元/2次元
DCTあるいはiDCT回路も本発明に包含される。
【0069】
【発明の効果】直交変換の行列演算を1ビット毎に計算
することにより従来と同じ動作速度で、しかも、回路規
模も増加させることなしに変換あるいは逆変換処理を実
行することができる。さらに、各ビットの計算をMSB
より順次行うことにより、ソフトウェア処理などの場合
に概算値を先に高速で計算し、正確な値を順次計算する
ことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の1次元iDCT回路のブロック図。
【図2】図1中の積和演算回路のブロック図。
【図3】図2のiDCT回路の動作タイミングチャー
ト。
【図4】2次元iDCTの構成例のブロック図。
【図5】本発明による1次元iDCT回路のブロック
図。
【図6】図5の1ビットiDCT部分のブロック図。
【図7】図6のシフト加算回路のブロック図。
【図8】図6における制御信号の説明図。
【図9】本発明の第二の実施例のブロック図。
【図10】図6における制御信号の第二の実施例の説明
図。
【図11】図7のシフト加算回路のブロック図。
【図12】本発明の第三の実施例のブロック図。
【図13】本発明の第四の実施例のブロック図。
【図14】図11の高速演算の信号フローチャート。
【図15】図13をソフトウェアで実現した例の説明
図。
【図16】1次元のDCTと2次元のDCTを一つの回
路で実現するブロック図。
【図17】1次元のiDCTと2次元のiDCTを一つ
の回路で実現するブロック図。
【符号の説明】
1…入力データ、2…積和演算回路、4…データ選択回
路、5…出力データ、6…1次元iDCT回路、10…
積算器、11…加算器、25…1次元1ビットiDCT
回路、30…シフト回路、31…加減算回路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N次のベクトルを入力し、入力ベクトルと
    直交行列の積算を行いN次の出力行列を得る直交変換回
    路において、直交行列に予め定めた係数値を掛け正規化
    する手段,正規化された行列の各要素の絶対値を2進数
    表示したときに含まれる“1”のビット数が一つ以下で
    ある行列の和あるいは差の形に分割する手段,分割され
    た行列と入力ベクトルの積を計算する手段,各分割され
    た行列との積算結果のベクトルを分割した手順に従って
    合成する手段,合成したベクトルに予め定められた出力
    係数を掛ける手段を具備することを特徴とする直交変換
    回路。
  2. 【請求項2】N次の直交変換されたベクトルを入力し、
    入力ベクトルと直交行列の積算を行いN次の出力行列を
    得る直交変換の逆変換回路において、直交行列に予め定
    めた係数値を掛け正規化する手段,正規化された行列の
    各要素の絶対値を2進数表示したときに含まれる“1”
    のビット数が一つ以下である行列の和あるいは差の形に
    分割する手段,分割された行列と入力ベクトルの積を計
    算する手段,各分割された行列との積算結果のベクトル
    を分割した手順に従って合成する手段,合成したベクト
    ルに予め定められた出力係数を掛ける手段を具備するこ
    とを特徴とする逆変換回路。
  3. 【請求項3】請求項1において、回路を縦続に接続し、
    N×N次の直交変換を行う直交変換回路。
  4. 【請求項4】請求項2において、回路を縦続に接続し、
    N×N次の逆変換を行う逆変換回路。
  5. 【請求項5】請求項1のベクトル合成において、分割し
    た数よりも少ないベクトルを用いて合成を行う手段を具
    備する直交変換回路。
  6. 【請求項6】請求項2のベクトル合成において、分割し
    た数よりも少ないベクトルを用いて合成を行う手段を具
    備する逆変換回路。
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