JPH0627406Y2 - モールデイングの光輝テープ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、各種の車輌のウインド硝子と車体パネルとの
接続部分に挿嵌するウインド等のモールデイングの表面
側に装着する光輝テープであつて、その主たる目的とす
る所は、モールデイングの上部表面に現出する光輝テー
プの装飾価値を著しく高めるためのモールデイングの光
輝テープに関するものである。

（従来の技術） 一般に、この種のウインドのモールデイングに使用する
光輝テープは、ポリエステルの表面又は裏面に各種の金
属よりなる金属蒸着層を被着するか、又は、ポリエステ
ルに代えて金属箔のテープを介在して構成するものが知
られている現状である。

（考案が解決しようとする課題） 従来の技術で述べたもののうち前者のポリエステルテー
プに金属蒸着層を施したものは、耐熱性には問題が無い
が、熱を加えてコーナー等における屈曲に際し、ポリエ
ステルに皺が容易に生ずるという問題点と巾広の光輝テ
ープが必要な場所には、この様な皺が多く発生して光輝
と装飾価値を著しくそぐなうという問題点を有してい
た。また、後者における金属箔を使用する光輝テープ
は、金属箔自体が大変に薄くできているために、各種の
樹脂層に積層すると、金属箔に多くの皺や斑が発生しや
すく、この金属箔のテープは、コーナー等における屈曲
部分に対して大小の皺が発生して光輝の表面を損ねると
いう問題点を有していた。本考案は、従来の技術の有す
るこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的とする所はモールデイングの光輝テープの内部に位
置する金属蒸着層を普通の成形で接着性の良い合成樹脂
材料に薄く転写し、且つ内部の材料で折曲性の悪いフイ
ルムを取り除くことによつて、従来の欠点を悉く解決し
て光輝と装飾価値の優れたモールデイングの光輝テープ
を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上記目的を達成するために、この光輝テープ
の成形は、先ず滑性の優れたポリエステル等の合成樹脂
フイルムの表面又は裏面に各種の金属より金属蒸着膜を
被着させる。この金属蒸着膜に対してアイオノマー樹脂
層を重合する。そして、前記のポリエステル等の合成樹
脂フイルムを剥がして金属蒸着膜をアイオノマー樹脂層
側に転写させる。この金属蒸着膜に対して接着剤を介在
してモールデイングの構成材料と同効質の塩化ビニール
シートを重合積層してなるものである。

（作用） 本考案の光輝テープは上記の如き構成からなり、この使
用方法を説明すると、第２図に示す如くモールデイング
(A)のモール頭部(8)の上面に埋設状態に形成され、この
モールデイング(A)を第４図に示す車輌(15)のウインド
硝子(13)と車体パネル(14)の開口部におけるフランヂ等
に対してウインド硝子(13)の外周に接着剤等を介在して
モールデイング(A)の挿入支脚(9)を挿入固定してモール
デイング(A)の表面全体に光輝テープ(1)を浮上して大小
各巾の金属光沢を現出するようにしたものである。

（実施例） 次に、本考案の実施例を図面について説明すると、前記
の如く各種の車輌(15)の車体パネル(14)とウインド硝子
(13)との間に装着されるモールデイング(A)の上部に埋
設される光輝テープ(1)に、は、長手方向のポリエステ
ル等の合成樹脂フイルム(2)に対して、その表面又は裏
面に対してアルミニウム等の各種金属よりなる金属蒸着
膜(3)を被着してある。この被着された金属蒸着膜(3)の
表面に対して接着性が比較的に良好なアイオノマー樹脂
層(4)を全体に重合成形する。この状態において前記ポ
リエステル等の合成樹脂フイルム(2)を該アイオノマー
樹脂層(4)より剥離すると該金属蒸着膜(3)が美しく該ア
イオノマー樹脂層(4)側に接着される。次に、表面に露
出した金属蒸着膜(3)に対して各種の接着剤(5)を塗着介
在して塩化ビニールのモールデイング(A)と同効質の塩
化ビニールシート(6)を重合形成して構成してある。

また、前記モールデイング(A)は、塩化ビニールを以て
成形され、上部に該光輝テープ(1)を埋設するモール頭
部(8)と、車体パネル(14)の隙間に挿着する挿入支脚(9)
と、その挿入支脚(9)の下端に屈曲支持片(10)及び長手
方向の側面に技条片(11)を一体に形成した構成となつて
いる。

（考案の効果） 以上の如く、本考案によるモールデイングの光輝テープ
によれば、非常に平滑性の良好なポリエステル等の合成
樹脂フイルムよりの転写のために金属蒸着層の表面が肉
薄で鏡面状に強固に接合され、非常に光輝性に優れ、金
属蒸着層に生ずる切裂や皺等を防止すると共に、成形時
における伸長も防止され、且つ、従来のコーナー部分の
屈曲成形時に生ずる皺やクラツク等を確実に防止できる
と共に、巾広の光輝テープによるコーナー部分でも充分
に対応して皺等の生ずるのを防止できる優れた効果があ
る。

更に、本考案によれば、従来の金属蒸着層に代えた金属
箔を使用したもののように金属箔自体が樹脂層に対して
容易に縮んだり、コーナーの屈曲部分に生ずる皺や斑等
を充分に解決するという効果もある。

そして、ポリエステル等の合成樹脂フイルムの下面に金
属蒸着膜を被着し、この金属蒸着膜の表面にアイオノマ
ー樹脂層を重合した後に該ポリエステルフイルムを剥離
して取り除いたので、金属蒸着膜は平滑性のポリエステ
ル等の合成樹脂フイルムによつて鏡面状に美しく蒸着さ
れ、その平滑性のある金属蒸着膜を接着性の良好な、且
つ透明性の優れたアイオノマー樹脂層に平面状に接着せ
しめる効果がある。また、ポリエステル等の合成樹脂フ
イルムを剥離することによつて、光輝テープは全体に薄
肉となると共に、屈曲性の悪いポリエステルフイルムが
ないため巾広の金属蒸着膜であつてもコーナー部分に皺
が生ずることなくコーナーが美しく仕上がるという優れ
た効果がある。更に、金属蒸着膜の表面に接着剤を介在
して塩化ビニールシートを重合しているので、モールデ
イングの構成材料である塩化ビニールと同効質となりモ
ールデイングとの一体的な結合を著しく強固とする効果
もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の光輝テープの斜面図、第２図はモール
デイングに埋設した斜面図、第３図(a)乃至(c)は光輝テ
ープの製作工程の断面図、第４図は車輌に装着した斜面
図である。符号(A)はモールデイング、(1)は光輝テー
プ、(2)はポリエステル等の合成樹脂フイルム、(3)は金
属蒸着膜、(4)はアイオノマー樹脂層、(5)は接着剤、
(6)は塩化ビニールシート、(13)はウインド硝子、(14)
は車体パネル、(15)は車輌である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６０Ｒ 13/04 Ａ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】各種車輌の車体パネルと硝子パネルとの接
   続部に介在するモールデイングの光輝テープにおいて、
   ポリエステル等の合成樹脂フイルム(2)の下面に金属蒸
   着膜(3)を被着すると共に、該金属蒸着膜(3)の表面にア
   イオノマー樹脂層(4)を重合し、前記ポリエステル等の
   合成樹脂フイルム(2)を剥離した該金属蒸着膜(3)側の表
   面に接着剤(5)を介して塩化ビニールシート(6)を重合積
   層した事を特徴とするモールデイングの光輝テープ。