JPH0627278B2 - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JPH0627278B2
JPH0627278B2 JP60112156A JP11215685A JPH0627278B2 JP H0627278 B2 JPH0627278 B2 JP H0627278B2 JP 60112156 A JP60112156 A JP 60112156A JP 11215685 A JP11215685 A JP 11215685A JP H0627278 B2 JPH0627278 B2 JP H0627278B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐チツピング性が良好なる塗料、特に自動車車
体外板用中塗塗料の樹脂組成物に関するものである。
(従来の技術) 一般に、車両の走行中、小石、砂利、氷塊等が車体外板
に衝突し、塗膜を破壊あるいは摩耗させ、このため露出
した鉄素地からの発錆が車体の外観を低下させることが
あり、この塗膜破壊現象をチツピングと称する。更に詳
しくはアンダーフロアやサイドシル等が受ける大重量、
大衝撃のものをハードチツピング、フード先端等車体上
部に受ける比較的軽量、小衝撃のものをソフトチツピン
グと称する。そこでこれまでハードチツピングに対して
は、ストン・ガードコートあるいはハードチツプコート
と称する200〜2,000μm程度の塗膜を、ソフトチツ
ピングに対してはチツピングプライマと称する20μm
前後の塗膜を、電着塗膜と中塗の間に設け、チツピング
による発錆から車体を保護していた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながらこのような従来の耐チツピング塗装系にあ
つては、その耐チツピング効果は主としてストンガード
コートあるいはチツピング・プライマーの塗り増しによ
る膜厚効果であつた。しかし極端な厚塗りは仕上り外観
を悪くし、車体上部の外観が重視される部位には適用で
きない。また垂直面ではたれの恐れがある。従つてソフ
ト・チツピングを受ける部位には薄膜で耐チツピング性
に優れた塗料が要求されている。そこで従来のチツピン
グ・プライマーはアルキド・メラミン系等の通常の塗料
用樹脂にタルク等の扁平顔料を含む顔料を分散したもの
で、硬化塗膜は扁平顔料が平行に配向し、チツピングの
衝撃を横方向に拡散させ、傷の素地到達を阻止するもの
であつた。しかしながらこの破壊阻止形態は顔料の配合
によつて厚み方向の凝集力が弱められたチツピング・プ
ライマーの犠牲凝集破壊によるものであるため、傷面積
が大きくなるという問題がある。
一方、近年急速に塗装外観品質へのニーズが高まる中
で、上記チツピングによる傷面積の微小化は、傷の素地
到達阻止とならんで耐チツピング塗料に望まれる性能と
なつた。
かかる現況下で本発明者は塗膜の機械的物性と耐チツピ
ング性の関係を検討するなかで、塗膜の硬度、強度、靱
性のいずれも耐チツピング性には欠くべからざるフアク
ターであることを見出した。即ち硬度、強度が不足する
場合、チツプ材の運動を所定の膜厚内で制止できずに傷
を素地に到らしめ、靱性が不足する場合、塗膜はチツプ
材の衝突による変形に追従できずに脆性破壊し、素地傷
あるいは大面積の傷となる。しかるに従来の自動車外板
用塗料においては物理的に前述の3つのフアクターを同
時に満足し得る様な塗料を設計するのは極めて難しく、
現在使用されているアルキド−メラミン系あるいはそれ
をエポキシやアクリルで変性した樹脂系等の塗料はいず
れも満足のいくものではない。
そこで本発明者は、鋭意検討の結果、通常のアルキド塗
料に用いるアルキドよりも高分子量で構造的に剛直な線
状ポリエステル樹脂を用い、これを塗料化することで、
現在使用されている塗料を上廻る良好な塗膜物性が得ら
れ、かつまた良好な耐チツピング性を得ることができる
ことを確かめ、先に提案した(特願昭59−14135
3号)。しかしながら、高分子量のポリエステルを用い
る場合、 (イ)樹脂粘度が高いので、スプレー粘度に希釈すると、
固形分が低い、 (ロ)スプレー時に「糸ひき」が発生し易い、 (ハ)酸価、OH価が低いので硬化性、層間付着生が劣る 等の問題がある。また前記先願の発明における塗料は、
シンナー組成、硬化剤組成で解決を図つて良い結果を得
ているが、さらに耐チツピング性を向上しようとすると
上記(イ)(ロ)(ハ)の問題で解決されていない点もあるとい
う問題点があつた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、物理的に優れている高分子量の線状ポリエス
テルと、線状ポリエステルの上記欠点を補う比較的低い
分子量の分岐状ポリエステルをブレンドして塗料化し上
記問題点を解決したものである。
従つて本発明の樹脂組成物は、 A.数平均分子量(M)が、6,000〜8,000のポリエス
テルの1種以上、 B.数平均分子量(M)が、800〜4,000のポリエステ
ルの1種以上および硬化剤としてアミノアルデヒド樹脂
を含み、成分Aの混合比R[重量%:A/(A+B)×
100]が分子量との関係において、(M,R)=(6,0
00,15%)、(6,000,75%)、(8,000,15%)および
(8,000,75%)の4点に囲まれる範囲にあり、数平均分
子量と、酸価(AV)、水酸基価(OHV)から、次式 で算出される分子量1000あたりの分岐量が成分Aについ
ては0.18以上0.5未満で、成分Bについては0.5〜0.90で
あることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
本発明で用いる成分Aのポリエステルは、数平均分子量
(M)が6,000〜8,000の線状ポリエステルで、Mが
6,000より小さい場合は、物性、特に靱性が低下し耐ピ
ツピングが劣るようになり、一方8,000より大きくなる
と、粘度が上がることとなり、またスプレー時に「糸び
き」をおこすようになる。
この線状ポリエステルの調製法としては、特に制限はな
く、よく知られている慣用の方法が用いられる。原料と
しても酸成分およびグリコール成分は共に周知のものが
用いられる。例えば酸成分としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、オルトフタル酸、こはく酸、アジピン酸、
セバシン酸、マレイン酸、フマル酸などおよびそれらの
無水物並びに低級アルキルエステルを用いることがで
き、他方多価アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコールなどを用いることができる。またトリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリ
ンおよびトリメリツト酸のように3官能以上の成分も使
用することができるが、3官能以上の成分は生成する樹
脂を分岐構造とする。本発明の樹脂組成物が前述の機能
を発揮するには、線状構造であるので、3官能以上の成
分は数平均分子量(M)と酸価、水酸基価から次式に
より算出される分子量1000あたりの分岐量が0.18以
上0.5未満であるように加えられなければならず、0.5を
越えると架橋密度が高くなり、伸びが充分でなくなる。
但しAV:酸価(JIS K0070に準拠して測定される) OHV:水酸基価(JIS K0070に準拠して測定される) 次に、成分Bのポリエステルは、数平均分子量(M)
が8004,000の分岐構造を有する分岐状ポリエステル
で、Mが800より小さい場合は、強靱性が低下し、
脆くなり、一方4,000を越えると粘度が高く、塗料固形
分を充分上げられない。この分岐状ポリエステルの調製
法としては、特に制限はなく、よく知られている慣用の
方法が用いられる。また本樹脂は油変性を行なつても、
オイルフリーであつてもかまわない。原料としては酸成
分、多価アルコール成分、変性油共に周知のものを用い
ることができる。
例えば酸成分としては、テレフタン酸、イソフタル酸、
オルトフタル酸、こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、
マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、ジフエ
ノール酸、トリメリツト酸等およびそれらの無水物並び
に低級アルキルエステルを用いることができる。他方例
えば多価アルコール成分としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、グリセリン等を用いることができる。また
脂肪あるいは脂肪酸、エポキシ、アクリル等で変性を行
なうことができる。但し本樹脂は低分子化あるいは分岐
することによつて多量の官能基や側鎖を持つて線状ポリ
エステルの反応性や密着性を補うものであるので、3官
能以上の成分は、前記式(1)で算出される平均分岐量が
分子量1000あたり0.5〜0.90となるように加えられ
る必要がある。分岐量が0.5未満では酸価が低いために
硬化が甘く、強度が出ず、また電着塗膜との層間密着性
も悪く、はくり面積が大きくなり好ましくない。
本発明の組成物においては成分Aと成分Bを、成分Aの
混合比R(重量%:A/(A+B)×100)が分子量
(M)との関係において、第1図に示すように、(M
,R)=(6,000,15%)、(6,000,75%)、(8,000,
15%)および(8,000,75%)の4点に囲まれる範囲にあ
るように混合する。成分Aの混合比が、この範囲外で、
15%より大になると、成分Aの粘度が高いため固形分
が低下し、また分岐成分の不足で電着塗膜(ED)との
層間はくりを生じ、はくり面積が大きくなり、一方15
%より小になると靱性が失われ、脆性破壊をおこし、素
地傷が多くなり好ましくない。
本発明の組成物には、硬化剤としてアミノアルデヒド樹
脂を添加して塗料化される。アミノアルデヒド樹脂とは
メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン
等のアミノ化合物とホルムアルデヒド供給化合物との付
加縮合させて得られるアミノ樹脂あるいはこれをメタノ
ール、プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール
類でエーテル化させた慣用のものをいう。
上記硬化剤には、市販品として、例えばブチル化メラミ
ンではメラン21A(日立化成製)、メラン22(日立
化成製)、スーパーベツカミンL−117(大日本イン
キ製)、メチル化メラミンではニカラツクMS−11
(三和ケミカル製)、スミマールM40−S(住友化学
製)、ブチル化ベンゾグアナミンではメランX81(日
立化成製)、コンバン91−55(三井東圧製)、メチ
ル化ベンゾグアナミンではニカラツクBL−60(三和
ケミカル製)がある。
本発明の組成物を塗料として用いる場合には通常顔料を
分散させる。顔料とは、通常塗料に用いられるよく知ら
れているもので、二酸化チタン、カーボンブラツク、タ
ルク、炭酸カルシウムなどの無機顔料およびフタロシア
ニン系ブルー・グリーン、キナクリドン系レツド、アゾ
系レツド等の有機顔料などを言う。但し粒径が粗く、扁
平なタルク等は塗膜の凝集力を低下させるので多量の使
用は好ましくない。またその他防食性を上げるために、
クロメート顔料、亜酸化鉛、酸化マグネシウム等の防錆
顔料を加えることができる。
本発明の組成物を塗料として用いる場合には、以上構成
要素を次の様に配合する。
前記硬化剤の配合比は、硬化剤/ポリエステル(成分A
+成分B)の比が10/90〜40/60、好ましくは
15/85〜30/70の範囲とする。配合比が10/
90より小さいと硬化が充分でなく、40/60より大
きいと硬く脆くなり、物性が劣る。
前記顔料の配合比は、顔料/樹脂(ポリエステル+硬化
剤)の比が、35/65〜60/40、好ましくは40
/60〜55〜45の範囲とする。顔料の配合比が35
/65より小さいと固形分が低く、また顔料の充填効果
が不充分で強度が出にくく、一方60/40より大きい
と脆くなり物性が劣り好ましくない。
以上の配合で、既知の慣用手法を用いて塗料化するが、
必要に応じて適当量の硬化促進剤、レベリング剤、タレ
防止剤、顔料分散安定剤等の添加剤を加えてもかまわな
い。
このようにして得られる塗料は、さらに希釈溶剤にて粘
度調整をした後、エアスプレーで被塗物に塗布するもの
である。希釈溶剤としては、例えばトルエン、キシレ
ン、酢酸ブチル、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノ
ン、メチルイソブチルケトンの様な炭化水素類、エステ
ル類、エーテル類、ケトン類およびこれらの混合溶剤を
用いることができるが、本発明において用いる線状ポリ
エステルは、溶剤との相溶性が低いことがあるので、極
性の高いエステル類、ケトン類を適当量加えるのが望ま
しい。
以上の様にして本発明の組成物を用いて得られる塗料
は、従来の自動車用中塗塗料に比べて硬化性や固形分比
などの性能が同等以上で、しかも強靱な塗膜物性と良好
な層間密着性を有するものである。かかる塗料を用いて
自動車車体等を塗装するには、例えば、先ず鋼板を脱脂
した後、リン酸亜鉛皮膜処理し、カチオン電着塗装を2
0μ前後施す。しかる後に粘度を調整した該塗料(フオ
ードカツプNo.4にて15〜30秒、20℃)をエアス
プレーにて30〜50μ程度塗布し、焼付硬化させる。
さらに上塗塗料を同様に30〜50μ程度塗布し、焼付
硬化させて総合塗膜とする。このようにして得られる自
動車車体は良好な外観と耐チツピング性を有するものと
なる。また上記塗料を塗布する工程で、塗布前あるいは
後に焼き付けを間に入れずにもう一層の塗膜を入れる、
いわゆるウエツト・オン・ウエツトで塗装することも可
能であり、より高い耐チツピング性が求められる車体の
部位の塗り増しに対応することもできる。
(実施例) 以下、本発明を実施例により説明する。
参考例1 線状ポリエステルの合成 2.0モルのテレフタル酸ジメチル、5.6モルの1,6−ヘキ
サンジオールおよび0.4モルのトリメチロールプロパン
を、ステンレス製オートクレーブに仕込み、触媒として
酢酸亜鉛を微量添加して常圧下150〜250℃でエス
テル交換反応を行い、理論量のメタノールを留去した。
次いで1.0モルのアジピン酸を加え、加熱融解した後、
三酸化アンチモンを微量添加し、0.5〜0.1mmHgの減圧下
270℃で重縮合反応を行つて数平均分子量(M)=
8000、酸価2〔mgKOH/g〕、水酸基価30〔mgKOH
/g〕の共重合ポリエステルA1を得た。
同様にして第1表に示す共重合ポリエステルA2〜A5
を合成した。但しA6については以降に記す分岐状ポリ
エステルと同様の常圧での合成を行なつた。
参考例2 分岐ポリエステルの合成 3.7モルの無水フタル酸、13モルのアジピン酸、4.5モ
ルのネオペンチルグリコールおよび1.3モルのトリメチ
ロールプロパンの反応器に仕込み、生成した水を除去し
ながら加熱し、150℃から230℃まで3時間かけて
昇温し、更に230℃に維持しながら更に3時間反応を
行なつて分岐状ポリエステルB1を得た。このポリエス
テルB1は数平均分子量(M)=2,500、酸価7、水
酸基価91であつた。
以下同様にして第2表に示す原料組成で分岐状ポリエス
テルB2〜B4を合成した。
実施例 参考例1および2で合成した線状ポリエステルA、およ
び分岐ポリエステルと、硬化剤としてメランX81およ
びメラン21A(日立化成製)、顔料として酸化チタン
(石原産業製、R930)を用い、分散は顔料/ポリエ
ステル(A+B)=4/1の割合で混合したものをペイン
トシエーカーで4時間分散して行い、これをミルベース
として第3表に示す割合で各成分を加え、顔料濃度(P
/B)が0.8の塗料とした。希釈はキシレン/シクロヘ
キサノン=1/1の混合比のシンナーで行い、粘度をフオ
ードカツプ#4で20秒に調整した。第3表中No.13〜1
5は比較例の塗料として現行品を、次の試験例でNo.1〜1
2の塗料性能と対比評価するため記載したもので、No.13
のサーフエサOS54E、No.14のチツピング・プライ
マOS−88は日本ペイント製、2層型中塗塗料で、N
o.15のエピコ1500CPシーラは日本油脂製1層型中
塗塗料である。
試験例 第3表に示すNo.1〜No.15の塗料に対し第4表に示す項
目につき性能の評価を行つた。塗料の固形分比は所定の
粘度に調整した塗料を140℃で30分間焼付けた後の
残分とした。
耐チツピング試験に供する試験片75mm×150mm×0.
8mmの冷間圧延鋼板にアルカリ脱脂、化成処理を行なつ
た後に電着塗料(日本ペイント製、パワートツプU−1
00)を20μm施し、165℃で30分間焼付けた。
次に中塗として第3表に示す塗料を40μm塗布し、1
40℃で30分間焼付けた。次に上塗(関西ペイント
製、アミラツク・ホワイト)を40μmスプレー塗布
し、140℃で30分間焼き付け、総合膜厚を100μ
mとした。耐チツピング性の評価は、上記試験片にグラ
ベロメータで7号砕石250gを4Kg/cmのシヨツト圧
で吹き付け、その時塗膜はがれの様子と素地傷の数を調
べた。塗膜はがれは、画像解析装置で、傷の最密部40
×40mmのはがれ面積率をとり、素地傷数は、塩水噴霧
試験に72時間供した後に認められる赤錆点数を数え
た。仕上り外観は平滑性、光沢を考慮して目視で判断し
た。
塗膜物性試験は、塗料を錫箔上に塗布し、所定の条件で
焼付けた後、水銀アマルガム法ではくりし、10mm×6
0mmに切り出したものを試料とした。条件は試料長40
mm、引張速度5mm/min、温度20℃とした。
第4表からNo.1〜4の実施例の塗料は数平均分子量
(M)が6,000〜8,000の線状ポリエステルと分子量が
800〜4,000の分岐状ポリエステルを成分Aの混合比
Rが第1図の(M)=(6,000,15%)、(6,000,75
%)、(8,000,15%)および(8,000,75%)の4点に囲
まれる範囲内にあるように混合して得た塗料であり、い
ずれもNo.5〜12の比較例の塗料およびNo.13〜15の現行
品の塗料よりも優れた性能を示すことが明らかである。
そしてNo.5の塗料では成分AのMが大きずることに
より、糸ひきを生じ、No.6の塗料ではMnが小さすぎる
ため靱性が不充分で耐チツピング性が劣り、No.7の塗
料では成分BのMが小さすぎもろくなり、No.8の塗
料ではMが大きすぎて粘度が高く、塗料固形分を充分
に上げられず坑張力、耐チツピング性に劣る。No.9お
よび10の塗料は成分Aの混合比の規定条件が第1図に示
すように満足されず、No.9の塗料でははくり面積が大
になり、No.10の塗料では脆性破壊し、素地傷が多い。
またNo.11の塗料では成分Aの平均分岐量が0.9と大きく
なつたことにより架橋密度が高くなり、伸びが充分でな
く、No.12の塗料では成分Bの平均分岐量が0.093と小さ
くなつたことにより酸価が低いために硬化が甘く、強度
が低く、密着性が悪く、はくり面積も大きい。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の塗料用樹脂組成物
は、成分AのM=6,000〜8,000のポリエステルと成分
BのM=800〜4,000のポリエステルを混合して形
成したことにより、この樹脂組成物を用いてつくつた塗
料は、現行塗料と同等以上の塗料特性を有し、かつ著し
く優れた耐チツピング性を有するという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は成分Aの数平均分子量と混合比Rの関係を示す
線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.数平均分子量(M)が、6,000〜8,0
    00のポリエステルの1種以上、 B.数平均分子量(M)が800〜4,000のポリエステル
    の1種以上および硬化剤としてアミノアルデヒド樹脂を
    含み、成分Aの混合比R[重量%:A/(A+B)×10
    0]が分子量との関係において、(M,R)=(6,00
    0,15%)、(6,000,75%)、(8,000,15%)および(8,
    000,75%)の4点に囲まれる範囲にあり数平均分子量
    と、酸価(AV)、水酸基価(OHV)から、次式 で算出される分子量1000あたりの分岐量が成分Aについ
    ては0.18以上0.5未満で、成分Bについては0.5〜0.90で
    あることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
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