JPH06272289A - 雨水貯留槽 - Google Patents

雨水貯留槽

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JPH06272289A
JPH06272289A JP5308793A JP5308793A JPH06272289A JP H06272289 A JPH06272289 A JP H06272289A JP 5308793 A JP5308793 A JP 5308793A JP 5308793 A JP5308793 A JP 5308793A JP H06272289 A JPH06272289 A JP H06272289A
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森男 宮園
Hideo Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブロック単体の軽量化によって搬送や据付け
時の作業性が向上し、変形土地に適用したときに補強柱
の挿入固定が簡単かつ的確に行なえる雨水貯留槽を提供
する。 【構成】 底面板部7の四隅の柱8の上端部間に水平梁
10を設け、前後左右の各水平梁間に上面開口部11を
形成した本体部用ブロック6と;側面板部25の両側縁
部に上面板部17と底面板部18の端部間を連絡する袖
壁部23,23を設けた断面コ字形の周辺部用ブロック
16と;側面板部28,29の下端部に底面板部27を
連設して上端部に上面板部30を連設した隅部用ブロッ
ク26とで構成し、これら構成用ブロックを上下に二分
割して成型し、本体部用ブロック6群の側面開放部2を
周辺部用ブロック16で閉塞し、四隅部を隅部用ブロッ
ク26で閉塞し、水平梁11に載せた蓋板21で本体部
用ブロック6の上面開口部11を閉塞する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は雨水を一時的に貯留する
地下式又は半地下式の雨水貯留槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建物の増加や地表の舗装率の上昇
に伴い、大量の降雨時には雨水が地下に浸透きずに下水
道や河川に一気に流れ込み、その許容量を越えてしまう
結果、しばしば洪水が発生する。その一方で、普段は河
川の流量が少なくて水質が悪化し、地下水も枯れるとい
った問題が発生している。そのため、雨水を一旦貯留槽
に貯留して河川への流出量を調整する技術が開発されて
いる。
【0003】実開昭62ー66977号公報に開示され
ている雨水貯留槽は、底面板部と上面板部を同形状およ
び同厚さに形成し、前後左右の四隅に直角に連設した柱
で底面板部と上面板部を一体に連結した本体部用ブロッ
クを使用するものであり、各柱間に設けた側面開口部が
連通するように本体部用ブロックを前後左右に並設す
る。
【0004】しかしながら、この雨水貯留槽では、当初
から上面板部が他の構成部分と一体成型されているの
で、上面板部に相当する分だけブロック単体の重量が重
い。そのため、ブロックの搬送や据付け時の作業性が悪
く、クレーン等の施工用機械設備を大型化・大容量化す
る必要がある。また、変形土地で多角形状の雨水貯留槽
を構築する際には、外周部分に設置するブロックについ
ては、当該外周部分の形状に即した成型用型枠を用いて
様々の平面形状のブロックを個別に成型しなければなら
ず、型枠の設備コストが増加する。
【0005】これを嫌うときには、雨水貯留槽の外周部
分をブロック毎の段々状に形成にせざるを得ないのであ
るが、その場合には、外周部分のブロックの角部が変形
敷地の外郭線から突き出てはならないため、該外郭線と
外周部分のブロックとの間には三角形状の未利用スペー
スが段々状に出来てしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、必要十分な構造的強度を確保しながら、ブロック
単体の軽量化によって搬送や据付け時の作業性を向上さ
せることができ、また、必要に応じて変形土地にも低コ
ストで対応でき、構成要素のブロックを変形成型したと
き、当該ブロックの補強柱を簡単かつ的確に挿入固定で
きる地下式又は半地下式の雨水貯留槽を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、添付図面中の参照
符号を用いて説明すると、本発明の雨水貯留槽1は本体
部用ブロック6と周辺部用ブロック16と隅部用ブロッ
ク26とで構成される。本体部用ブロック6は 底面板
部7の前後左右の四隅に直角に連設した柱8,8の上端
部9,9間に水平梁10を直角に連設し、前後左右の各
水平梁10,10間に上面開口部11を形成してあり、
柱8の途中で上側部分6aと下側部分6bに分割して成
型される。
【0008】周辺部用ブロック16は、一つの側面板部
25の上端部に上面板部17を直角に連設し、該側面板
部25の下端部に底面板部18を直角に連設し、該側面
板部25の両側縁部に上面板部17と底面板部18の端
部間を連絡する袖壁部23,23を直角に連設してあ
り、側面板部25の途中で上側部分16aと下側部分1
6bに分割して成型される。
【0009】隅部用ブロック26は、二つの側面板部2
8,29を直角に連設し、該側面板部28,29の下端
部に底面板部27を直角に連設し、該側面板部28,2
9の上端部に上面板部30を直角に連設してあり、側面
板部28,29の途中で上側部分26aと下側部分26
bに分割して成型される。
【0010】本体部用ブロック6は前後左右方向に並設
され、この本体部用ブロック6群の前後左右の各側面開
放部2は、列設した周辺部用ブロック16で閉塞され
る。前後方向の周辺部用ブロック16の列と左右方向の
周辺部用ブロック16の列との間の空所は隅部用ブロッ
ク26で閉塞される。各本体部用ブロック6の上面開口
部11は、前後左右の各水平梁10に載せた蓋板21で
閉塞される。各構成要素は適正な組立状態が保持される
よう相互に固定される。
【0011】
【作用】敷地面積に対応して所要個数の本体部用ブロッ
ク6が、各側面開口部14を互いに連通させて前後左右
に配置され、本体部用ブロック6群の側面開放部2は前
記側面開口部14の集合によって構成される。各側面開
放部2を周辺部用ブロック16で閉塞し、蓋板21で本
体部用ブロック6の上面開口部11を閉塞し、四隅を隅
部用ブロック26で閉塞することによって貯水用空間5
が形成される。
【0012】変形敷地に対応するために本体部用ブロッ
ク6の底面板部7を面積が縮小する方向に変形させて、
本来の柱8を1本ないし3本省いてしまった場合、本体
部用ブロック6の上載荷重に対する強度を確保するため
には、底面板部7と上面板12間または底面板部7と水
平梁10間に該荷重を下支えする補強柱34を挿入固定
する必要がある。
【0013】この場合には、例えば先に本体部用ブロッ
ク6の下側部分6bを所定位置に設置してから、該下側
部分6bの底面板部7の適所に補強柱34を固定し、そ
の後、本体部用ブロック6の上側部分6aを吊り降ろし
て、補強柱34に該上側部分6aを固定する。
【0014】標準形より面積が縮小する方向に変形して
成型された周辺部用ブロック16や隅部用ブロック26
に対する補強柱の挿入固定も同様にしてなされ、貯水空
間5の上下内壁面間には必要な本数の補強柱34が取り
付けられる。
【0015】該貯水用空間5には地表の導水口に通じた
注入管路より雨水が流入して貯留される。降雨後の適当
な段階で雨水はポンプで汲み上げられ、排水管路を経て
順次河川に放水される。これによって河川の流量調整が
なされ、大量の雨水が一時に流入することによる河川の
氾濫が防止される。
【0016】
【実施例】図1から図7に示した本発明の一実施例で
は、底面板部7の前後左右の四隅に柱8を直角に連設
し、各柱8の上端部9,9間に水平梁10を直角に連設
し、前後左右の水平梁10,10間に上面開口部11を
設けた鉄筋コンクリート製の本体部用ブロック6が使用
されている。この本体部用ブロック6は、柱8の高さの
中間点付近で上側部分6aと下側部分6bに分割して成
型されている。上側部分6aには、左右の水平梁10の
一方または双方の外側面に水平梁10と平行に凸部13
を設けてある。前後左右の各水平梁10の内側面の下部
には、補強用ハンチ15を設けてある。
【0017】本体部用ブロック6は前後方向については
相当接して配置され、左右方向については離隔して配置
されている。本体部用ブロック6群の外周部には、左右
水平梁10の一方だけに凸部13を設けた本体部用ブロ
ックが配置され、それより内側には、左右水平梁10の
双方に凸部13を設けた本体部用ブロックが配置されて
いる。鉄筋コンクリート製の周辺部用ブロック16は、
側面板部25の高さの中間点付近で上側部分16aと下
側部分16aに分割して成型されている。
【0018】離隔設置した本体部用ブロック6a,6a
間の底面開放部3は、プレキャストまたは現場打設の鉄
筋コンクリート製の中間底板19で閉塞されている。離
隔設置した本体部用ブロック6a,6a間の上面開放部
4は、鉄筋コンクリートで成型された中間蓋板20で閉
塞され、該中間蓋板20は前記凸部13,13に載せら
れている。このように形成された本体部用ブロック群の
側面開放部2並びに周辺部の中間底板19と中間蓋板2
0間の開放部は、列設した周辺部用ブロック16で閉塞
されている。
【0019】周辺部用ブロック16によっては閉塞でき
ない四隅部分には、鉄筋コンクリート製の隅部用ブロッ
ク26が挿入される。隅部用ブロック26は、側面板部
28,29の高さの中間点付近で上側部分26aと下側
部分26bに分割して成型されている。各本体部用ブロ
ック6の上面開口部11は鉄筋コンクリート製の蓋板2
1によって閉塞される。この蓋板21は前後左右の各端
部を本体部用ブロック6の前後左右の各水平梁10に単
に載せることによって設置されている。通常、蓋板21
はそれ自体の重量によって当初の設定位置に安定に保持
されるが、必要に応じて蓋板21を本体部用ブロック6
に積極的に固定することもできる。
【0020】例えば本体部用ブロック6に埋設したナッ
ト型インサートに蓋板21の透孔から締付ボルトをねじ
込んだり、本体部用ブロック6に埋設して蓋板21の透
孔に挿通したスタッドボルトに締付ナットを螺合した
り、蓋板21と本体部用ブロック6に埋設したナット型
インサートに連絡プレートの各端部の透孔から締付ボル
トをねじ込んだり、蓋板21と本体部用ブロック6に埋
設したスタッドボルトを連絡プレートの各端部の透孔に
挿通して締付ナットを螺合する等して、蓋板21を本体
部用ブロック6に締付け固定することができる。中間蓋
板20や中間底板19についても同様である。蓋板21
は端面同志を当接させて本体部用ブロック6群上に敷き
詰めることもできる。
【0021】雨水貯留槽1の前後方向の一方または双方
の側面開放部2と左右方向の一方または双方の側面開放
部2は、前記周辺部用ブロック16と隅部用ブロック2
6を用いる代わりに、図22に示したように一枚または
複数枚の鉄筋コンクリートのプレキャスト壁板31また
は現場打設壁板32で閉塞することもできる。現場打設
壁板32で双方の側面開放部2を閉塞するときには、ど
ちらか一方の壁板32の打設時に使用した型枠部材は、
蓋板21をまだ装着していない本体部用ブロック6の上
面開口部11から搬出することができる。
【0022】本体部用ブロック6と本体部用ブロック6
間、本体部用ブロック6と周辺部用ブロック16間、周
辺部用ブロック16と周辺部用ブロック16間、周辺部
用ブロック16と隅部用ブロック26間、プレキャスト
壁板31と本体部用ブロック6間、プレキャスト壁板3
1と周辺部用ブロック16間、蓋板21と本体部用ブロ
ック6間、中間蓋板20と本体部用ブロック6間、中間
蓋板20と周辺部用ブロック16間、中間底板19と本
体部部用ブロック6間、中間底板19と周辺部用ブロッ
ク16間、本体部用ブロック6の上側部分6aと下側部
分6b間、周辺部用ブロック16の上側部分16aと下
側部分16b間、隅部用ブロック26の上側部分26a
と下側部分26b間等には、必要に応じてパッキング部
材や定型シール部材の装填あるいはコーキング材の充填
等によって、適当な止水処理がなされる。
【0023】また、本体部用ブロック6と本体部用ブロ
ック6間、本体部用ブロック6と周辺部用ブロック16
間、隅部用ブロック26と周辺部用ブロック16、本体
部用ブロック6とプレキャスト壁板31、周辺部用ブロ
ック16とプレキャスト壁板31間、本体部用ブロック
6の上側部分6aと下側部分6b間、周辺部用ブロック
16の上側部分16aと下側部分16b間、隅部用ブロ
ック26の上側部分26aと下側部分26b間等の構成
要素の相互間の固定についても、必要に応じて一方に埋
設したナット型インサートに他方の透孔から締付ボルト
をねじ込んだり、一方に埋設して他方の透孔に挿通した
スタッドボルトに締付ナットを螺合したり、双方に埋設
したナット型インサートに対し連絡プレートの各端部の
透孔から締付ボルトをねじ込んだり、双方に埋設したス
タッドボルトを連絡プレートの各端部の透孔に挿通して
締付ナットを螺合したり、双方の透孔に挿通したPC鋼
材の各端部を定着部材によって双方の端部に定着する等
して行うことができる。
【0024】図8から図10に示した実施例で使用する
鉄筋コンクリート製の本体部用ブロック6は、底面板部
7の前後左右の四隅に直角に連設した柱8,8の上端部
9,9間に水平梁10を直角に連設し、前後左右の各水
平梁10の上側に上面板部12を連設してあり、柱8の
高さの中間点付近で上側部分6aと下側部分6bに分割
して成型したものである。その他は前記実施例と同じで
あり、前後左右に並設された本体部用ブロック群の側面
開放部2は、周辺部用ブロック16によって閉塞され、
四隅部には隅部用ブロック26が配置されている。この
ように上面板部12がある本体部用ブロック6では、補
強柱34の取付け位置の選定が広範に行える。
【0025】図11から図13に示した実施例で使用す
る本体部用ブロック6は、図4と図5に示した本体部用
ブロック6から水平梁10の内側面下部のハンチ15を
省略した形のものであり、その他の構成と設置形態は前
記実施例と同じである。
【0026】図14から図16に示した実施例で使用す
る本体部用ブロック6は、図9と図10に示した本体部
用ブロック6から水平梁10の内側面下部のハンチ15
を省略した形のものであり、その他の構成と設置形態は
前記実施例と同じである。
【0027】図17は正方形や長方形以外の変形土地に
多角形型の雨水貯留槽22を敷設する場合を示してい
る。このような雨水貯留槽22を構築する際には、変形
敷地の外郭線から離れている本体部分については、前記
実施例で使用された各本体部用ブロッック6がそのまま
使用される。また、この本体部用ブロックの配置基準線
と平行である外郭線に隣接する部分についても、前記実
施例で使用された周辺部用ブロック16がそのまま使用
される。
【0028】他方、本体部用ブロックの配置基準線に対
して傾斜している外郭線に隣接する部分については、敷
地の平面形状に対応して、上面板部17および底面板部
18の側面板部25からの突出長さと平面形状を変化さ
せた周辺部用ブロック16と、底面板部7の平面形状を
同様に変更させた本体部用ブロック24が使用される。
このような変形させた周辺部用ブロックや本体部用ブロ
ックは、当該ブロックの成型に際して、同一の成型用型
枠の適所に仕切板を挿入することによって成型される。
この変形態様と大きさによって変形ブロックには、図1
8から図20に示したように所要本数の補強柱34が挿
入固定される。なお、図21に示したように袖壁部のな
い周辺部用ブロック16を部分的には使用することもで
きる。
【0029】なお、本体部用ブロック6の水平梁10に
対する蓋板21の載せ方としては、図示のように蓋板2
1の全厚さが水平梁10の上面より上に来る、いわゆる
上載せ蓋方式の外、水平梁10に蓋板21の厚さに等し
い深さの段差部を設け、蓋板21の上面を水平梁10の
上面と同じ水平面に来させる、いわゆる落とし蓋方式な
ども採用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の雨水貯留槽は、底
面板部7の前後左右の四隅に設けた柱8,8の上端部
9,9間に水平梁10を設け、前後左右の各水平梁1
0,10間に上面開口部11を残した本体部用ブロック
6と、側面板部25の両側縁部に上面板部17と底面板
部18の端部間を連絡する袖壁部23,23を連設した
周辺部用ブロック16と、直交する二つの側面板部2
8,29に上面板部30と底面板部27を直角に連設し
た隅部用ブロック26とで構成され、本体部用ブロック
群の側面開放部2を周辺部用ブロック16で閉塞し、四
隅を隅部用ブロック26で閉塞し、各水平梁10に載せ
た蓋板21で本体部用ブロック6の上面開口部11を閉
塞したものであり、本体部用ブロック6の前後左右の柱
8と水平梁10と蓋板21で上載荷重を支持する一方、
周辺部用ブロック16の袖壁部13が側圧に対する補強
手段となっているため、構造的強度の高い雨水貯留層を
的確に構築することができる。
【0031】また、蓋板21は本体部用ブロック6とは
別体に構成されているため、底面板部と同形状および同
厚さの上面板部を一体成型している従来ブロックと比較
して、本体部用ブロック6の単体重量が軽量化されるこ
とになり、搬送や据付け時の作業性が向上し、現場に持
ち込むクレーン等の施工機械設備の小型・小容量化を可
能にする。
【0032】本発明の別の雨水貯留槽は、底面板部7と
上面板部12の前後左右の四隅間に設けた柱8,8の上
端部9,9間に水平梁10を設け、前後左右の各水平梁
10の上側に上面板部12を連設した本体部用ブロック
6と、前記周辺部用ブロック16および前記隅部用ブロ
ック26とで構成されるものであり、本体部用ブロック
6は前後左右の柱8と上面板部12で上載荷重を支持す
るのであるが、各柱8の上端部間に設けた前後左右の水
平梁10が上面板部12の補強手段となっているので、
スラブ部材としての上面板部12の厚さを減少させるこ
とができ、そのため本体部用ブロック6の単体重量が軽
量化され、搬送や据付け時の作業性が向上し、また材料
も節約されてコストが削減される。
【0033】水平梁10の外側面に凸部13を設けた本
体部用ブロック6を使用するときには、本体部用ブロッ
ク6cを左右方向または前後方向に離隔して設置し、離
隔設置された本体部用ブロック6,6間の底面開放部3
をプレキャストまたは現場打設の鉄筋コンクリート製の
中間底板19で閉塞し、離隔設置された本体部用ブロッ
ク6,6間の上面開放部4を前記凸部13,13に載せ
た中間蓋板20で閉塞することによって、敷設現場に搬
入するべき本体部用ブロック6の個数を半減することが
でき、搬送や据付け時の作業コストを節減できる。
【0034】また、周辺部用ブロック16の上面板部1
7と底面板部18間には、側面板部25に連設した袖壁
部23以外には中間柱や隅柱が一切存在していないの
で、周辺部用ブロック16の成型に際して、同一の成型
用型枠の適所に仕切板を挿入することによって、敷地の
外周部分の外郭線に応じて、上面板部17と底面板部1
8の側面板部25からの突き出し長さと平面形状を適宜
調整することが可能であり、これによって各種の変形土
地に的確に対応することができる。敷地の外周部分の形
状に応じて、各種の成型用型枠を多数準備する必要がな
いので、型枠の設備コストを節減できる。また、柱が存
在しないので、周辺部ブロック16の全体重量が軽くな
って搬送や据付け時の作業性が良いる。
【0035】雨水貯留槽1の前後方向の一方または双方
の側面開放部2と左右方向の一方または双方の側面開放
部2をプレキャスト壁板31または現場打設壁板32で
閉塞するときには、敷設現場に搬入するべき構成部材の
総重量が軽減され、搬送や据付け時の作業コストを節減
できる。
【0036】本発明では、本体部用ブロック6を上側部
分6aと下側部分6bに二分割して成型してあり、上側
部分6aと下側部分6bは未連結の状態では相対変位可
能であるから、変形敷地に対応するために底面板部7ま
たは底面板部7と上面板部12の平面形状を標準形から
面積が減少する方向に変形して本来の柱8を1本なしし
3本省いたとき、残余の底面板部7と上面板部12間ま
たは底面板部7と水平梁10間に追加するべき補強柱3
4の挿入固定は、補強柱34が斜めに傾ぐことなく適正
姿勢で的確になされる。周辺部用ブロック16と隅部用
ブロック26も上下に二分割して成型されているため、
同様に補強柱34が必要であるとき、その挿入固定を簡
単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る雨水貯留槽の平面図で
ある。
【図2】図1のAーA線断面図である。
【図3】図1のBーB線断面図である。
【図4】図1の雨水貯留槽に使用した本体部用ブロック
の斜視図である。
【図5】図1の雨水貯留槽に使用した別の本体部用ブロ
ックの斜視図である。
【図6】図1の雨水貯留槽に使用した周辺部用ブロック
の斜視図である。
【図7】図1の雨水貯留槽に使用した隅部用ブロックの
斜視図である。
【図8】本発明の別の実施例における図2に対応した断
面図である。
【図9】図8の雨水貯留槽に使用した本体部用ブロック
の斜視図である。
【図10】図8の雨水貯留槽に使用した別の本体部用ブ
ロックの斜視図である。
【図11】本発明の更に別の実施例における図2に対応
した断面図である。
【図12】図11の雨水貯留槽に使用した本体部用ブロ
ックの斜視図である。
【図13】図11の雨水貯留槽に使用した別の本体部用
ブロックの斜視図である。
【図14】本発明の他の実施例における図2に対応した
断面図である。
【図15】図14の雨水貯留槽に使用した本体部用ブロ
ックの斜視図である。
【図16】図14の雨水貯留槽に使用した別の本体部用
ブロックの斜視図である。
【図17】本発明の更に他の実施例に係る雨水貯留槽で
あり、変形土地に敷設されたときの平面図である。
【図18】図17の雨水貯水槽に使用した変形の本体部
用ブロックの分解状態の斜視図である。
【図19】図17の雨水貯水槽に使用した周辺部用ブロ
ックの分解状態の斜視図である。
【図20】図17の雨水貯水槽に使用した周辺部用ブロ
ックの分解状態の斜視図である。
【図21】袖壁部を省略した周辺部用ブロックの斜視図
である。
【図22】本発明の他の実施例における雨水貯留槽の平
面図である。
【符号の説明】
1 雨水貯留槽 2 側面開放部 3 底面開放部 4 上面開放部 5 内部空間 6 本体部用ブロック 6a 本体部用ブロックの上側部分 6b 本体部用ブロックの下側部分 7 底面板部 8 柱 9 柱の上端部 10 水平梁 11 水平梁間の開口部 12 上面板部 13 凸部 14 側面開口部 15 ハンチ 16 周辺部用ブロック 16a 周辺部用ブロックの上側部分 16b 主変部用ブロックの下側部分 17 周辺部用ブロック上面板部 18 周辺部用ブロック底面板部 19 中間底板 20 中間蓋板 21 蓋板 22 雨水貯留槽 23 袖壁部 24 変形本体部用ブロック 25 周辺部用ブロックの側面板部 26 隅部用ブロック 26a 隅部用ブロックの上側部分 26b 隅部用ブロックの下側部分 27 隅部用ブロックの底面板部 28 隅部用ブロックの側面板部 29 隅部用ブロックの側面板部 30 隅部用ブロックの上面板部 31 プレキャスト壁板 32 現場打設壁板 33 周辺部用ブロックの端面開放部 34 補強柱

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に連
    設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角に
    連設し、前後左右の各水平梁10,10間に上面開口部
    11を形成してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側
    部分6bに分割して成型された本体部用ブロック6と;
    一つの側面板部25の上端部に上面板部17を直角に連
    設し、該側面板部25の下端部に底面板部18を直角に
    連設し、該側面板部25の両側縁部に上面板部17と底
    面板部18の端部間を連絡する袖壁部23,23を直角
    に連設してあり、側面板部25の途中で上側部分16a
    と下側部分16bに分割して成型された縦断面コ字形の
    周辺部用ブロック16と;二つの側面板部28,29を
    直角に連設し、該側面板部28,29の下端部に底面板
    部27を直角に連設し、該側面板部28,29の上端部
    に上面板部30を直角に連設してあり、側面板部28,
    29の途中で上側部分26aと下側部分26bに分割し
    て成型された隅部用ブロック26とで構成され、前後左
    右方向に並設した本体部用ブロック6群の前後左右の各
    側面開放部2を、列設した周辺部用ブロック16で閉塞
    し、前後方向の周辺部用ブロック16の列の末端と左右
    方向の周辺部用ブロック16の列の末端間の空所を隅部
    用ブロック26で閉塞し、前後左右の各水平梁10に載
    せた蓋板21で本体部用ブロック6の各上面開口部11
    を閉塞し、各構成要素を相互に固定した雨水貯留槽。
  2. 【請求項2】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に連
    設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角に
    連設し、前後左右の各水平梁10の上側に上面板部12
    を連設してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側部分
    6bに分割して成型された本体部用ブロック6と;一つ
    の側面板部25の上端部に上面板部17を直角に連設
    し、該側面板部25の下端部に底面板部18を直角に連
    設し、該側面板部25の両側縁部に上面板部17と底面
    板部18の端部間を連絡する袖壁部23,23を直角に
    連設してあり、側面板部25の途中で上側部分16aと
    下側部分16bに分割して成型された縦断面コ字形の周
    辺部用ブロック16と;二つの側面板部28,29を直
    角に連設し、該側面板部28,29の下端部に底面板部
    27を直角に連設し、該側面板部28,29の上端部に
    上面板部30を直角に連設してあり、側面板部28,2
    9の途中で上側部分26aと下側部分26bに分割して
    成型された隅部用ブロック26とで構成され、前後左右
    方向に並設した本体部用ブロック6群の前後左右の各側
    面開放部2を、列設した周辺部用ブロック16で閉塞
    し、前後方向の周辺部用ブロック16の列の末端と左右
    方向の周辺部用ブロック16の列の末端間の空所を隅部
    用ブロック26で閉塞し、各構成要素を相互に固定した
    雨水貯留槽。
  3. 【請求項3】 前後左右方向に並設した本体部用ブロッ
    ク6群の左右方向の側面開放部2,2の双方を、列設し
    た周辺部用ブロック16で閉塞し、前後方向の側面開放
    部2,2の一方と列の末端の周辺部用ブロック16の端
    面開放部33をプレキャスト壁板31もしくは現場打設
    壁板32で閉塞し、前後方向の周辺部用ブロック16の
    列の末端と左右方向の周辺部用ブロック16の列の末端
    間の空所を隅部用ブロック26で閉塞した請求項1に記
    載の雨水貯留槽。
  4. 【請求項4】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に連
    設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角に
    連設し、前後左右の各水平梁10,10間に上面開口部
    11を形成してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側
    部分6bに分割して成型された本体部用ブロック6と;
    一つの側面板部25の上端部に上面板部17を直角に連
    設し、該側面板部25の下端部に底面板部18を直角に
    連設し、該側面板部25の両側縁部に上面板部17と底
    面板部18の端部間を連絡する袖壁部23,23を直角
    に連設してあり、側面板部25の途中で上側部分16a
    と下側部分16bに分割して成型された縦断面コ字形の
    周辺部用ブロック16とで構成され、前後左右方向に並
    設した本体部用ブロック6群の左右方向の側面開放部
    2,2の双方を列設した周辺部用ブロック16で閉塞
    し、前後方向の側面開放部2,2の双方と列の末端の周
    辺部用ブロック16の端面開放部33をプレキャスト壁
    板31もしくは現場打設壁板32で閉塞し、前後左右の
    各水平梁10に載せた蓋板21で本体部用ブロック6の
    各上面開口部11を閉塞し、各構成要素を相互に固定し
    た雨水貯留槽。
  5. 【請求項5】 前後左右方向に並設した本体部用ブロッ
    ク6群の前後方向の側面開放部2,2の双方を、列設し
    た周辺部用ブロック16で閉塞し、左右方向の側面開放
    部2,2の一方と列の末端の周辺部用ブロック16の端
    面開放部33をプレキャスト壁板31もしくは現場打設
    壁板32で閉塞し、前後方向の周辺部用ブロック16の
    列の末端と左右方向の周辺部用ブロック16の列の末端
    間の空所を隅部用ブロック26で閉塞した請求項1に記
    載の雨水貯留槽。
  6. 【請求項6】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に連
    設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角に
    連設し、前後左右の各水平梁10,10間に上面開口部
    11を形成してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側
    部分6bに分割して成型された本体部用ブロック6と;
    一つの側面板部25の上端部に上面板部17を直角に連
    設し、該側面板部25の下端部に底面板部18を直角に
    連設し、該側面板部25の両側縁部に上面板部17と底
    面板部18の端部間を連絡する袖壁部23,23を直角
    に連設してあり、側面板部25の途中で上側部分16a
    と下側部分16bに分割して成型された縦断面コ字形の
    周辺部用ブロック16とで構成され、前後左右方向に並
    設した本体部用ブロック6群の前後方向の側面開放部
    2,2の双方を列設した周辺部用ブロック16で閉塞
    し、左右方向の側面開放部2,2の双方と列の末端の周
    辺部用ブロック16の端面開放部33をプレキャスト壁
    板31もしくは現場打設壁板32で閉塞し、前後左右の
    各水平梁10に載せた蓋板21で本体部用ブロック6の
    各上面開口部11を閉塞し、各構成要素を相互に固定し
    た雨水貯留槽。
  7. 【請求項7】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に連
    設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角に
    連設し、前後左右の各水平梁10,10間に上面開口部
    11を形成してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側
    部分6bに分割して成型された本体部用ブロック6を使
    用し、前後左右方向に並設した本体部用ブロック6群の
    前後方向の側面開放部2,2の双方をプレキャスト壁板
    31もしくは現場打設壁板32で閉塞し、左右方向の側
    面開放部2,2の双方をプレキャスト壁板31もしくは
    現場打設壁板32で閉塞し、前後左右の各水平梁10に
    載せた蓋板21で本体部用ブロック6の各上面開口部1
    1を閉塞し、各構成要素を相互に固定した雨水貯留槽。
  8. 【請求項8】 前後左右方向に並設した本体部用ブロッ
    ク6群の左右方向の側面開放部2,2の双方を、列設し
    た周辺部用ブロック16で閉塞し、前後方向の側面開放
    部2,2の一方と列の末端の周辺部用ブロック16の端
    面開放部33をプレキャスト壁板31もしくは現場打設
    壁板32で閉塞し、前後方向の周辺部用ブロック16の
    列の末端と左右方向の周辺部用ブロック16の列の末端
    間の空所を隅部用ブロック26で閉塞した請求項2に記
    載の雨水貯留槽。
  9. 【請求項9】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に連
    設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角に
    連設し、前後左右の各水平梁10の上側に上面板部12
    を連設してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側部分
    6bに分割して成型された本体部用ブロック6と;一つ
    の側面板部25の上端部に上面板部17を直角に連設
    し、該側面板部25の下端部に底面板部18を直角に連
    設し、該側面板部25の両側縁部に上面板部17と底面
    板部18の端部間を連絡する袖壁部23,23を直角に
    連設してあり、側面板部25の途中で上側部分16aと
    下側部分16bに分割して成型された縦断面コ字形の周
    辺部用ブロック16とで構成され、前後左右方向に並設
    した本体部用ブロック6群の左右方向の側面開放部2,
    2の双方を列設した周辺部用ブロック16で閉塞し、前
    後方向の側面開放部2,2の双方と列の末端の周辺部用
    ブロック16の端面開放部33をプレキャスト壁板31
    もしくは現場打設壁板32で閉塞し、各構成要素を相互
    に固定した雨水貯留槽。
  10. 【請求項10】 前後左右方向に並設した本体部用ブロ
    ック6群の前後方向の側面開放部2,2の双方を、列設
    した周辺部用ブロック16で閉塞し、左右方向の側面開
    放部2,2の一方と列の末端の周辺部用ブロック16の
    端面開放部33をプレキャスト壁板31もしくは現場打
    設壁板32で閉塞し、前後方向の周辺部用ブロック16
    の列の末端と左右方向の周辺部用ブロック16の列の末
    端間の空所を隅部用ブロック26で閉塞した請求項2に
    記載の雨水貯留槽。
  11. 【請求項11】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に
    連設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角
    に連設し、前後左右の各水平梁10の上側に上面板部1
    2を連設してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側部
    分6bに分割して成型された本体部用ブロック6と;一
    つの側面板部25の上端部に上面板部17を直角に連設
    し、該側面板部25の下端部に底面板部18を直角に連
    設し、該側面板部25の両側縁部に上面板部17と底面
    板部18の端部間を連絡する袖壁部23,23を直角に
    連設してあり、側面板部25の途中で上側部分16aと
    下側部分16bに分割して成型された縦断面コ字形の周
    辺部用ブロック16とで構成され、前後左右方向に並設
    した本体部用ブロック6群の前後方向の側面開放部2,
    2の双方を列設した周辺部用ブロック16で閉塞し、左
    右方向の側面開放部2,2の双方と列の末端の周辺部用
    ブロック16の端面開放部33をプレキャスト壁板31
    もしくは現場打設壁板32で閉塞した雨水貯留槽。
  12. 【請求項12】 底面板部7の前後左右の四隅に直角に
    連設した柱8,8の上端部9,9間に水平梁10を直角
    に連設し、前後左右の各水平梁10の上側に上面板部1
    2を連設してあり、柱8の途中で上側部分6aと下側部
    分6bに分割して成型された本体部用ブロック6bを使
    用し、前後左右方向に並設した本体部用ブロック6群の
    前後方向の側面開放部2,2の双方をプレキャスト壁板
    31もしくは現場打設壁板32で閉塞し、左右方向の側
    面開放部2,2の双方をプレキャスト壁板31もしくは
    現場打設壁板32で閉塞した雨水貯留槽。
  13. 【請求項13】 本体部用ブロック6の水平梁10の側
    面に凸部13を設けて、本体部用ブロック6を左右方向
    または前後方向に離隔して設置し、離隔設置した本体部
    用ブロック6,6間の底面開放部3をプレキャストまた
    は現場打設の中間底板19で閉塞し、離隔設置した本体
    部用ブロック6,6間の上面開放部4を前記凸部13,
    13に載せた中間蓋板20で閉塞した請求項1から請求
    項12項のいずれかに記載の雨水貯留槽。
  14. 【請求項14】 上面板部17および底面板部18の側
    面板部25からの突出長さと平面形状を敷地の平面形状
    に対応させて変化させた周辺部用ブロック16を用いる
    請求項1から請求項6もしくは請求項8から請求項11
    または請求項13に記載の雨水貯留槽。
  15. 【請求項15】 上面板部17および底面板部18の側
    面板部25からの突出長さと平面形状を敷地の平面形状
    に対応させて変化させた周辺部用ブロック16、および
    敷地の平面形状に対応させて底面板部7の平面形状を変
    化させた本体部用ブロック6を用いる請求項1から請求
    項6もしくは請求項8から請求項11または請求項13
    に記載の雨水貯留槽。
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