JPH06271678A - ポリシランの製造方法 - Google Patents
ポリシランの製造方法Info
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- JPH06271678A JPH06271678A JP8792093A JP8792093A JPH06271678A JP H06271678 A JPH06271678 A JP H06271678A JP 8792093 A JP8792093 A JP 8792093A JP 8792093 A JP8792093 A JP 8792093A JP H06271678 A JPH06271678 A JP H06271678A
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- polysilane
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- organodichlorosilane
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光電導体、フォトレジスト、発光材料、電
荷輸送材料あるいは非線形光学材料等に有用であるポリ
シランの製造方法に関する。 【構成】 オルガノジクロロシランを、クラウンエー
テルの存在下に、支持電解質を含有する有機溶媒中で電
解することを特徴とするポリシランの製造方法。 【効果】 より高分子量で、加工性、機械的強度の優れ
たポリシランを、安全かつ効率的に製造する。
荷輸送材料あるいは非線形光学材料等に有用であるポリ
シランの製造方法に関する。 【構成】 オルガノジクロロシランを、クラウンエー
テルの存在下に、支持電解質を含有する有機溶媒中で電
解することを特徴とするポリシランの製造方法。 【効果】 より高分子量で、加工性、機械的強度の優れ
たポリシランを、安全かつ効率的に製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電導体、フォトレジ
スト、発光材料、電荷輸送材料あるいは非線形光学材料
等に有用であるポリシランの製造方法に関する。
スト、発光材料、電荷輸送材料あるいは非線形光学材料
等に有用であるポリシランの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリシランは、出発原料としてオ
ルガノジクロロシランを用い、主にナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属と100℃以上の高温条件下で縮合
反応させることによって製造されていた(例えば、J.
Polym. Sci.:Polym.Chem.Ed.,VOL22,159-170(1984))。
しかし、この方法では一般に収率が低く、またアルカリ
金属を使って反応を行うために危険性が極めて大きく、
ポリシランの製造方法として適当とはいえなかった。
ルガノジクロロシランを用い、主にナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属と100℃以上の高温条件下で縮合
反応させることによって製造されていた(例えば、J.
Polym. Sci.:Polym.Chem.Ed.,VOL22,159-170(1984))。
しかし、この方法では一般に収率が低く、またアルカリ
金属を使って反応を行うために危険性が極めて大きく、
ポリシランの製造方法として適当とはいえなかった。
【0003】また、上記とは別の方法として、主として
ジメチルジクロロシランを出発原料とし、アルミニウム
またはマグネシウム電極を用いて、支持電解質を含有す
る溶媒中で電解することにより、重合度が20程度の不
溶性ポリ(ジメチルシラン)が得られることが開示され
ている(特開平3−104893号公報)。また、重量
平均分子量が数千程度のポリ(メチルフェニルシラン)
やポリ(ジ−n−ヘキシルシラン)なども、同様の電解
手法を用いて合成できることが開示されている(特開平
4−331235号公報)。
ジメチルジクロロシランを出発原料とし、アルミニウム
またはマグネシウム電極を用いて、支持電解質を含有す
る溶媒中で電解することにより、重合度が20程度の不
溶性ポリ(ジメチルシラン)が得られることが開示され
ている(特開平3−104893号公報)。また、重量
平均分子量が数千程度のポリ(メチルフェニルシラン)
やポリ(ジ−n−ヘキシルシラン)なども、同様の電解
手法を用いて合成できることが開示されている(特開平
4−331235号公報)。
【0004】しかしながら、ポリシランを実用に供する
場合、分子量が数千程度では、製膜性などの加工性が悪
くなるのみならず、機械的強度が上がらない等の不都合
が生じ、より高分子量のポリシランが所望されている。
場合、分子量が数千程度では、製膜性などの加工性が悪
くなるのみならず、機械的強度が上がらない等の不都合
が生じ、より高分子量のポリシランが所望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、より高
分子量で、加工性、機械的強度の優れたポリシランを、
安全かつ効率的に製造せんと鋭意研究した結果、本発明
を完成した。
分子量で、加工性、機械的強度の優れたポリシランを、
安全かつ効率的に製造せんと鋭意研究した結果、本発明
を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、オルガノジク
ロロシランを支持電解質を含有する有機溶媒中で電解す
ることによりポリシランを製造するに際し、クラウンエ
ーテルを存在させることを特徴とするポリシランの製造
方法である。
ロロシランを支持電解質を含有する有機溶媒中で電解す
ることによりポリシランを製造するに際し、クラウンエ
ーテルを存在させることを特徴とするポリシランの製造
方法である。
【0007】本発明におけるオルガノジクロロシランは
特に限定されるものではないが、例えば式(1)で示さ
れる有機基を有するジクロロシランが挙げられ、好適な
オルガノジクロロシランとしては、式(1)におけるR
1 またはR2 が炭素数1〜10のアルキル基あるいはフ
ェニル基、更に好適には炭素数4〜8の直鎖状アルキル
基、特に好適にはn−ヘキシル基のものが挙げられる。
特に限定されるものではないが、例えば式(1)で示さ
れる有機基を有するジクロロシランが挙げられ、好適な
オルガノジクロロシランとしては、式(1)におけるR
1 またはR2 が炭素数1〜10のアルキル基あるいはフ
ェニル基、更に好適には炭素数4〜8の直鎖状アルキル
基、特に好適にはn−ヘキシル基のものが挙げられる。
【0008】
【化1】
【0009】好ましい具体的なオルガノジクロロシラン
としては、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロ
シラン、ジプロピルジクロロシラン、ジブチルジクロロ
シラン、ジペンチルジクロロシラン、ジヘキシルジクロ
ロシラン、ジヘプチルジクロロシラン、ジオクチルジク
ロロシラン、ジノニルジクロロシラン、ジデシルジクロ
ロシラン、メチルプロピルジクロロシラン、メチルヘキ
シルジクロロシラン、およびメチルフェニルジクロロシ
ラン等が挙げられ、更に好適には、ジ−n−ブチルジク
ロロシラン、ジ−n−ペンチルジクロロシラン、ジ−n
−ヘキシルジクロロシラン、ジ−n−ヘプチルジクロロ
シランおよびジ−n−オクチルジクロロシランが挙げら
れ、特に好適にはジ−n−ヘキシルジクロロシランであ
る。
としては、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロ
シラン、ジプロピルジクロロシラン、ジブチルジクロロ
シラン、ジペンチルジクロロシラン、ジヘキシルジクロ
ロシラン、ジヘプチルジクロロシラン、ジオクチルジク
ロロシラン、ジノニルジクロロシラン、ジデシルジクロ
ロシラン、メチルプロピルジクロロシラン、メチルヘキ
シルジクロロシラン、およびメチルフェニルジクロロシ
ラン等が挙げられ、更に好適には、ジ−n−ブチルジク
ロロシラン、ジ−n−ペンチルジクロロシラン、ジ−n
−ヘキシルジクロロシラン、ジ−n−ヘプチルジクロロ
シランおよびジ−n−オクチルジクロロシランが挙げら
れ、特に好適にはジ−n−ヘキシルジクロロシランであ
る。
【0010】また、オルガノジクロロシランは単独で用
いても、あるいは異なる2種以上を用いてもよい。
いても、あるいは異なる2種以上を用いてもよい。
【0011】本発明によって得られるポリシランは、原
料として使用するオルガノジクロロシランに対応する。
好適なポリシランとしては、下式(2)におけるR1 ま
たはR2 が炭素数1〜10のアルキル基あるいはフェニ
ル基、更に好適には炭素数4〜8の直鎖状アルキル基、
特に好適にはn−ヘキシル基のものが挙げられる。
料として使用するオルガノジクロロシランに対応する。
好適なポリシランとしては、下式(2)におけるR1 ま
たはR2 が炭素数1〜10のアルキル基あるいはフェニ
ル基、更に好適には炭素数4〜8の直鎖状アルキル基、
特に好適にはn−ヘキシル基のものが挙げられる。
【0012】
【化2】
【0013】好ましい具体的なポリシランとしては、ポ
リ(ジメチルシラン)、ポリ(ジエチルシラン)、ポリ
(ジプロピルシラン)、ポリ(ジブチルシラン)、ポリ
(ジペンチルシラン)、ポリ(ジヘキシルシラン)、ポ
リ(ジヘプチルシラン)、ポリ(ジオクチルシラン)、
ポリ(ジノニルシラン)、ポリ(ジデシルシラン)、ポ
リ(メチルプロピルシラン)、ポリ(メチルヘキシルシ
ラン)およびポリ(メチルフェニルシラン)等が挙げら
れ、更に好適には、ポリ(ジ−n−ブチルシラン)、ポ
リ(ジ−n−ペンチルシラン)、ポリ(ジ−n−ヘキシ
ルシラン)、ポリ(ジ−n−ヘプチルシラン)、ポリ
(ジ−n−オクチルシラン)が挙げられ、特に好適には
ポリ(ジ−n−ヘキシルシラン)である。
リ(ジメチルシラン)、ポリ(ジエチルシラン)、ポリ
(ジプロピルシラン)、ポリ(ジブチルシラン)、ポリ
(ジペンチルシラン)、ポリ(ジヘキシルシラン)、ポ
リ(ジヘプチルシラン)、ポリ(ジオクチルシラン)、
ポリ(ジノニルシラン)、ポリ(ジデシルシラン)、ポ
リ(メチルプロピルシラン)、ポリ(メチルヘキシルシ
ラン)およびポリ(メチルフェニルシラン)等が挙げら
れ、更に好適には、ポリ(ジ−n−ブチルシラン)、ポ
リ(ジ−n−ペンチルシラン)、ポリ(ジ−n−ヘキシ
ルシラン)、ポリ(ジ−n−ヘプチルシラン)、ポリ
(ジ−n−オクチルシラン)が挙げられ、特に好適には
ポリ(ジ−n−ヘキシルシラン)である。
【0014】本発明におけるクラウンエーテルは、置換
基を有しないかあるいは有するクラウンエーテルが挙げ
られ、具体的には、12−クラウン−4、15−クラウ
ン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−15−クラウ
ン−5、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−2
4−クラウン−8、ジベンゾ−30−クラウン−10、
シクロヘキシル−12−クラウン−4、ジシクロヘキシ
ル−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−24−ク
ラウン−8等が挙げられ、特に、高分子量のポリシラン
が得られるという点から、15−クラウン−5および1
8−クラウン−6が好適である。
基を有しないかあるいは有するクラウンエーテルが挙げ
られ、具体的には、12−クラウン−4、15−クラウ
ン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−15−クラウ
ン−5、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−2
4−クラウン−8、ジベンゾ−30−クラウン−10、
シクロヘキシル−12−クラウン−4、ジシクロヘキシ
ル−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−24−ク
ラウン−8等が挙げられ、特に、高分子量のポリシラン
が得られるという点から、15−クラウン−5および1
8−クラウン−6が好適である。
【0015】クラウンエーテルは、オルガノジクロロシ
ランに対してモル比で0.01〜0.5が好ましく、更
に好ましくは0.01〜0.2、特に好ましくは0.0
5〜0.1である。あまり少ないと、高分子量のポリシ
ランが得られにくく、逆に0.5を超えると生産コスト
の増加を招くばかりでなく、ポリシランの分子量分布が
広がる恐れがある。
ランに対してモル比で0.01〜0.5が好ましく、更
に好ましくは0.01〜0.2、特に好ましくは0.0
5〜0.1である。あまり少ないと、高分子量のポリシ
ランが得られにくく、逆に0.5を超えると生産コスト
の増加を招くばかりでなく、ポリシランの分子量分布が
広がる恐れがある。
【0016】電解液は支持電解質を含有する有機溶媒を
用いる。有機溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン
(THF)、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、p−ジオキサン、塩化メチ
レン、プロピレンカーボネート、ヘキサメチルホスホロ
アミドなどが挙げられ、特にTHF、1,2−ジメトキ
シエタン等が好適である。
用いる。有機溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン
(THF)、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、p−ジオキサン、塩化メチ
レン、プロピレンカーボネート、ヘキサメチルホスホロ
アミドなどが挙げられ、特にTHF、1,2−ジメトキ
シエタン等が好適である。
【0017】電解液における支持電解質は、上記の有機
溶媒に溶解して良好な導電性を与え、かつ有機溶媒およ
び電極反応に用いるオルガノジクロロシランと反応しな
いものであれば特に限定されるものではない。支持電解
質の具体例としては、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナト
リウム、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレー
ト等の過塩素酸塩、あるいはテトラ−n−ブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルア
ンモニウムクロライド等の四級アンモニウム塩が挙げら
れ、特に過塩素酸リチウム、テトラ−n−ブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレートの過塩素酸塩が好適であ
る。
溶媒に溶解して良好な導電性を与え、かつ有機溶媒およ
び電極反応に用いるオルガノジクロロシランと反応しな
いものであれば特に限定されるものではない。支持電解
質の具体例としては、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナト
リウム、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレー
ト等の過塩素酸塩、あるいはテトラ−n−ブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルア
ンモニウムクロライド等の四級アンモニウム塩が挙げら
れ、特に過塩素酸リチウム、テトラ−n−ブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレートの過塩素酸塩が好適であ
る。
【0018】電解液中における支持電解質の濃度は、電
解電流をより多く通じ、ポリシランの生成速度を大きく
するため、0.05モル/リットル〜2モル/リットル
が好ましく、特に好ましくは0.1モル/リットル〜1
モル/リットルが好ましい。
解電流をより多く通じ、ポリシランの生成速度を大きく
するため、0.05モル/リットル〜2モル/リットル
が好ましく、特に好ましくは0.1モル/リットル〜1
モル/リットルが好ましい。
【0019】オルガノジクロロシランの電解液中の濃度
は、0.01モル/リットル〜5モル/リットルが好ま
しく、更に好ましくは0.05モル/リットル〜2モル
/リットル、特に好ましくは0.1モル/リットル〜1
モル/リットルである。オルガノジクロロシランの濃度
があまり高すぎると、電解液の電気抵抗が高くなり電解
時間が長くなりすぎる恐れがあり、また濃度が低すぎる
場合は、回収できるポリシランの量が少なくなり、工業
的に効率的とはいえない。
は、0.01モル/リットル〜5モル/リットルが好ま
しく、更に好ましくは0.05モル/リットル〜2モル
/リットル、特に好ましくは0.1モル/リットル〜1
モル/リットルである。オルガノジクロロシランの濃度
があまり高すぎると、電解液の電気抵抗が高くなり電解
時間が長くなりすぎる恐れがあり、また濃度が低すぎる
場合は、回収できるポリシランの量が少なくなり、工業
的に効率的とはいえない。
【0020】電解を行うための陽極あるいは陰極に用い
られる電極材料としては、好適にはマグネシウム、アル
ミニウム、銅等が挙げられる。これら材料の形状は特に
限定されるものではないが、板状、棒状、シート状等が
好ましい。また通電が容易となるように、あらかじめ表
面を研磨してから使用するとよい。
られる電極材料としては、好適にはマグネシウム、アル
ミニウム、銅等が挙げられる。これら材料の形状は特に
限定されるものではないが、板状、棒状、シート状等が
好ましい。また通電が容易となるように、あらかじめ表
面を研磨してから使用するとよい。
【0021】電解反応は、陽極および陰極を設置した密
閉可能な電解槽に、オルガノジクロロシラン、支持電解
質、クラウンエーテルおよび有機溶媒を入れ、好ましく
は、機械的に撹拌しながら、所定量の電流を通電するこ
とにより行う。
閉可能な電解槽に、オルガノジクロロシラン、支持電解
質、クラウンエーテルおよび有機溶媒を入れ、好ましく
は、機械的に撹拌しながら、所定量の電流を通電するこ
とにより行う。
【0022】電解槽内は水分および酸素が除去された不
活性ガス雰囲気とすることが好ましく、具体的には乾燥
窒素ガス雰囲気で行うのが好ましい。
活性ガス雰囲気とすることが好ましく、具体的には乾燥
窒素ガス雰囲気で行うのが好ましい。
【0023】通電量はオルガノジクロロシラン1モルを
基準として、好ましくは1F/モル〜5F/モル、特に
好ましくは2F/モル〜3F/モルである。5F/モル
を超えると、生成したポリシランが分解し易くなり、低
分子量化されたり、分子量分布の二峰化が起こる可能性
がある。
基準として、好ましくは1F/モル〜5F/モル、特に
好ましくは2F/モル〜3F/モルである。5F/モル
を超えると、生成したポリシランが分解し易くなり、低
分子量化されたり、分子量分布の二峰化が起こる可能性
がある。
【0024】反応温度は0℃から、使用する有機溶媒の
沸点以下までが好ましく、更に好ましくは10℃〜30
℃である。
沸点以下までが好ましく、更に好ましくは10℃〜30
℃である。
【0025】本発明で使用する電解槽には、通常の電解
反応において必要とされる隔膜を用いてもよい。
反応において必要とされる隔膜を用いてもよい。
【0026】電解反応終了後、反応溶液にヘキサンまた
はトルエン等を加えて、支持電解質を沈澱せしめてろ別
し、必要に応じてシリカゲルを充填したカラムクロマト
グラフィーにて更に脱塩精製を行ってから、反応液の溶
媒を留去した後、減圧乾燥することにより、目的生成物
であるポリシランを取得する。更に、得られたポリシラ
ンをテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解した後、メタノ
ールまたはエタノール等の貧溶媒に入れ、白色粉末状ポ
リマーとして再沈澱精製することにより、より高純度な
ポリシランを得ることが出来る。
はトルエン等を加えて、支持電解質を沈澱せしめてろ別
し、必要に応じてシリカゲルを充填したカラムクロマト
グラフィーにて更に脱塩精製を行ってから、反応液の溶
媒を留去した後、減圧乾燥することにより、目的生成物
であるポリシランを取得する。更に、得られたポリシラ
ンをテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解した後、メタノ
ールまたはエタノール等の貧溶媒に入れ、白色粉末状ポ
リマーとして再沈澱精製することにより、より高純度な
ポリシランを得ることが出来る。
【0027】本発明において、好適に製造されるポリシ
ランの重量平均分子量は、10,000〜50,000
である。
ランの重量平均分子量は、10,000〜50,000
である。
【0028】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
を更に詳細に説明する。 (実施例1)マグネシウム電極(1cm×4cm×2mm)を
2枚備えた内容積20mlの円筒形一室型電解槽(以
下、電解槽と言う)に、支持電解質として無水過塩素酸
リチウム0.22gを入れ、内部を真空ポンプで排気し
てから乾燥窒素ガスを導入して不活性雰囲気とした。
を更に詳細に説明する。 (実施例1)マグネシウム電極(1cm×4cm×2mm)を
2枚備えた内容積20mlの円筒形一室型電解槽(以
下、電解槽と言う)に、支持電解質として無水過塩素酸
リチウム0.22gを入れ、内部を真空ポンプで排気し
てから乾燥窒素ガスを導入して不活性雰囲気とした。
【0029】あらかじめ金属ナトリウムで脱水した後、
蒸留したテトラヒドロフラン5mlに、18−クラウン
−6を33mg(0.13mmol)溶解し、これを電
解槽の試料注入口よりシリンジで注入し、マグネチック
スターラーで撹拌して電解液を調製し、次いで、ジ−n
−ヘキシルジクロロシラン0.68g(2.5mmo
l)を電解槽に仕込んだ。
蒸留したテトラヒドロフラン5mlに、18−クラウン
−6を33mg(0.13mmol)溶解し、これを電
解槽の試料注入口よりシリンジで注入し、マグネチック
スターラーで撹拌して電解液を調製し、次いで、ジ−n
−ヘキシルジクロロシラン0.68g(2.5mmo
l)を電解槽に仕込んだ。
【0030】電解槽にガルバノスタットを接続し、20
mAの定電流条件で、原料シラン基準で2F/mol 通電
されるように、約7時間電解を行った。
mAの定電流条件で、原料シラン基準で2F/mol 通電
されるように、約7時間電解を行った。
【0031】電解終了後、反応溶液にn−ヘキサン20
mlを加え、支持電解質を沈澱させて濾別し、濾液をロ
ータリーエバポレータで濃縮してからシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで脱塩精製を行い、続いてトルエン
溶媒で溶出した後、減圧下で溶媒を除去して、目的生成
物であるポリ(ジ−n−ヘキシルシラン)を収率54%
で取得した。
mlを加え、支持電解質を沈澱させて濾別し、濾液をロ
ータリーエバポレータで濃縮してからシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで脱塩精製を行い、続いてトルエン
溶媒で溶出した後、減圧下で溶媒を除去して、目的生成
物であるポリ(ジ−n−ヘキシルシラン)を収率54%
で取得した。
【0032】この生成物の分子量をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC法)で測定したところ、
重量平均分子量2.2×104 、分散度(Mw/Mn)
2.4の単峰性分子量分布を示し、分子量は20万〜
1,000にわたっていた。
ンクロマトグラフィー(GPC法)で測定したところ、
重量平均分子量2.2×104 、分散度(Mw/Mn)
2.4の単峰性分子量分布を示し、分子量は20万〜
1,000にわたっていた。
【0033】(実施例2)原料シランに対する通電量を
4F/molとしたこと以外は実施例1と同様にして電
解反応を行った。通電時間は約13時間であり、収率は
48%であった。
4F/molとしたこと以外は実施例1と同様にして電
解反応を行った。通電時間は約13時間であり、収率は
48%であった。
【0034】得られた生成物の分子量をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量1.7×104 、分散度(Mw/M
n)3.1であり、分子量は15万〜1,000にわた
っていた。
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量1.7×104 、分散度(Mw/M
n)3.1であり、分子量は15万〜1,000にわた
っていた。
【0035】(実施例3)18−クラウン−6の添加量
を0.13g(0.5mmol)(原料シランに対する
モル比は0.2)としたこと以外は実施例1と同様にし
て電解反応を行った。収率は58%であった。
を0.13g(0.5mmol)(原料シランに対する
モル比は0.2)としたこと以外は実施例1と同様にし
て電解反応を行った。収率は58%であった。
【0036】得られた生成物の分子量をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量1.3×104 、分散度(Mw/M
n)2.6であり、分子量は15万〜1,000にわた
っていた。
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量1.3×104 、分散度(Mw/M
n)2.6であり、分子量は15万〜1,000にわた
っていた。
【0037】(比較例1)クラウンエーテルを添加しな
かったこと以外は実施例1と同様にして電解反応を行っ
た。収率は60%であった。
かったこと以外は実施例1と同様にして電解反応を行っ
た。収率は60%であった。
【0038】得られた生成物の分子量をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量は4.2×103 と低く、分散度
(Mw/Mn)2.0であり、分子量は3万〜1,00
0にわたっていた。
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量は4.2×103 と低く、分散度
(Mw/Mn)2.0であり、分子量は3万〜1,00
0にわたっていた。
【0039】(比較例2)クラウンエーテルを添加しな
かったこと以外は実施例2と同様にして電解反応を行っ
た。収率は56%であった。
かったこと以外は実施例2と同様にして電解反応を行っ
た。収率は56%であった。
【0040】得られた生成物の分子量をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量は4.0×103 と低く、分散度
(Mw/Mn)1.8であり、分子量は3万〜1,00
0にわたっていた。
ションクロマトグラフィー(GPC法)で測定したとこ
ろ、重量平均分子量は4.0×103 と低く、分散度
(Mw/Mn)1.8であり、分子量は3万〜1,00
0にわたっていた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、クラウンエーテルの存
在下に、オルガノジクロロシランを電解することによ
り、高分子量のポリシランを安全かつ効率的に製造する
ことができ、工業的にきわめて有用なポリシランの製造
方法を提供することが出来る。
在下に、オルガノジクロロシランを電解することによ
り、高分子量のポリシランを安全かつ効率的に製造する
ことができ、工業的にきわめて有用なポリシランの製造
方法を提供することが出来る。
Claims (1)
- 【請求項1】 オルガノジクロロシランを支持電解質を
含有する有機溶媒中で電解することによりポリシランを
製造するに際し、クラウンエーテルを存在させることを
特徴とするポリシランの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8792093A JPH06271678A (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | ポリシランの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8792093A JPH06271678A (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | ポリシランの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06271678A true JPH06271678A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=13928363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8792093A Pending JPH06271678A (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | ポリシランの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06271678A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108884228A (zh) * | 2016-04-11 | 2018-11-23 | 日本曹达株式会社 | 有机聚硅烷的制造方法 |
-
1993
- 1993-03-23 JP JP8792093A patent/JPH06271678A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108884228A (zh) * | 2016-04-11 | 2018-11-23 | 日本曹达株式会社 | 有机聚硅烷的制造方法 |
US10844178B2 (en) | 2016-04-11 | 2020-11-24 | Nippon Soda Co., Ltd. | Method for producing organic polysilane |
CN108884228B (zh) * | 2016-04-11 | 2021-06-29 | 日本曹达株式会社 | 有机聚硅烷的制造方法 |
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