JPH06270503A - 記録媒体処理装置 - Google Patents

記録媒体処理装置

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JPH06270503A
JPH06270503A JP6542593A JP6542593A JPH06270503A JP H06270503 A JPH06270503 A JP H06270503A JP 6542593 A JP6542593 A JP 6542593A JP 6542593 A JP6542593 A JP 6542593A JP H06270503 A JPH06270503 A JP H06270503A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動改札装置の印字品質を確保することができ
る。 【構成】この自動改札装置は、サーマルヘッド89とプ
ラテンローラー87とのヘッドギャップHよりも厚い乗
車券2が介挿され、このときサーマルヘッド89に所定
圧力で押圧された乗車券2に印字する印字機構部69を
有している。この印字機構部69は、プラテンローラー
87を回動自在に支持する支持板85と、プラテンロー
ラー87の回転軸上に設けられ、プラテンローラー87
に用いたゴム材層95が外周部に形成されたベアリング
88と、サーマルヘッド89を支持する支持部材90
と、サーマルヘッド89の印字面をプラテンローラー8
7に押圧するスプリング91と、支持部材90よりベア
リング88のゴム材層95に当接するように設けられ押
圧されたサーマルヘッド89とプラテンローラー87の
ヘッドギャップHを任意に調整可能な調整ネジ92とを
具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば乗車券などの記
録媒体の改札あるいは集札を行う自動改札装置などの記
録媒体処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば鉄道関係において、改札の
省力化を目的として、鉄道などの施設の入場口あるいは
出場口などに設けられ、施設を利用する利用者が施設に
入場あるいは出場する際または施設の乗換えを行う際、
利用者が携行する乗車券を取り込んで検査し、乗車券か
適当であれば利用者の通過を許可し、不適であれば利用
者の通過を阻止する自動改札装置が導入されている。
【0003】この自動改札装置は、入場、出場あるいは
乗換えの際に利用者により投入された乗車券の片面(裏
面)に記録されている磁気情報(例えば、入場駅および
有効な料金など)を読み取り、この読み取った情報に基
づいて利用者の通過の許可あるいは阻止を決定し、その
乗車券に所定処理、例えば印字処理などを施した後、そ
の乗車券を排出するものである。
【0004】上記した自動改札装置において、乗車券に
印字処理を施す印字機構部は以下のように構成されてい
る。すなわち、印字機構部には、サーマルヘッドとゴム
製のプラテンローラーとが所定間隔の隙間(ヘッドギャ
ップ)を維持するように対向して設けられており、この
ヘッドギャップにこの間隔よりも厚い乗車券を介在させ
ることによりプラテンローラーがつぶされてサーマルヘ
ッドに乗車券が適当な圧力で押圧され、このときにサー
マルヘッドが乗車券に各種情報を感熱印字するものであ
る。
【0005】さて、この印字機構部において重要なのは
ヘッドギャップをいかに一定かつ正確に設するかであ
る。通常、ヘッドギャップの規定値は、例えば0.05mmな
どという微細間隔に設定されるが、ヘッドギャップがこ
の規定値から大きくずれて設定された場合には、以下の
不具合が発生する。
【0006】例えばヘッドギャップが狭くなるとサーマ
ルヘッドに対するプラテンローラーの押圧力が増加し
て、乗車券の通過速度が遅くなりサーマルヘッドによっ
て印字される文字が長くなる。またヘッドギャップが広
くなると乗車券に印字された文字が欠けて不明瞭になっ
たり印字されないことがある。
【0007】ところで、自動改札装置は運行および停止
によって内部温度が変化し、この温度変化は印字機構部
のプラテンローラーに影響する。プラテンローラーはゴ
ム製であるため温度の変化によって膨脹および収縮す
る。例えばこのプラテンローラーのゴム材を使用して、
図6に示すように、立方体を形成してそれに温度をかけ
ると、各面の方向、例えばx、y、zなどの3方向に膨
脹係数αでそれぞれ膨脹するが、図7に示すように、円
形の軸101の外周上にゴム材層102を形成した場
合、同様に温度をかけると、ゴム材層102は上記膨脹
係数αの3倍で径方向に膨脹する。
【0008】このため、自動改札装置にプラテンローラ
ーおよびサーマルヘッドなどを組み込む際に、いくら正
確にヘッドギャップを設定したとしても、運転中の温度
上昇によってヘッドギャップが許容範囲以上に変化し
て、上述した不具合が生じる恐れがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように上述した従
来の自動改札装置では、乗車券に情報を印字する印字機
構部を組み込む際にヘッドギャップは一定かつ正確に設
定されるが、運転中の温度上昇いかんによってヘッドギ
ャップが許容範囲以上に変化することがあり、印字品質
が低下するという問題があった。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、印字機構部に対して温度補償を行うこ
とにより印字品質を確保することのできる自動改札装置
などの記録媒体処理装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の記録媒体処理装
置は上記した目的を達成するために、所定の搬送経路に
沿い記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送経路に設
けられ、前記記録媒体に情報を印刷する印刷手段と、前
記搬送経路上の前記印刷手段に対向する位置に設けら
れ、弾性部材で構成され前記記録媒体を支持する支持面
を備え、前記支持面により前記搬送手段により搬送され
る前記記録媒体を前記印刷手段方向に支持する支持手段
と、この支持手段の一部に設けられ、前記弾性部材とほ
ぼ等しい弾性部材で構成され前記支持面に対し所定の位
置関係に配置される基準面を有する基準部材と、前記印
刷手段に支持され、前記基準部材の基準面に当接し、前
記支持手段に対する前記印刷手段の位置を調整する調整
手段とを具備している。
【0012】またこの記録媒体処理装置は、所定の搬送
経路に沿い記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送経
路に設けられ、前記記録媒体に情報を印刷する印刷手段
と、前記搬送経路上の前記印刷手段に対向する位置に設
けられ、前記記録媒体の搬送に沿い回転すると共に前記
記録媒体を支持する支持面部が弾性部材で構成され、前
記支持面部により前記搬送手段により搬送される前記記
録媒体を前記印刷手段方向に支持する支持手段と、この
支持手段の一部に設けられ、前記支持手段の回転に伴い
回転すると共に表面に前記弾性部材とほぼ等しい弾性部
材が巻回され、この巻回される最外周基準面が前記支持
面部に対し所定の位置関係に配置される基準部材と、前
記印刷手段に支持され、前記基準部材の基準面に当接
し、前記支持手段に対する前記印刷手段の位置を調整す
る調整手段とを具備している。
【0013】さらにこの記録媒体処理装置は、サーマル
ヘッドと弾性ローラーとを所定間隔で離間するように支
持しその間隔よりも厚い記録媒体が介挿されたとき前記
サーマルヘッドに前記記録媒体を所定圧力で押圧する印
字機構を有する記録媒体処理装置において、前記印字機
構が、前記弾性ローラーを回動自在に支持する支持板
と、この支持板に支持された前記弾性ローラーの回転軸
上に設けられ、前記弾性ローラーに用いた弾性材層が外
周部に形成されたベアリングと、前記支持板に一端が軸
支され他の一端が前記サーマルヘッドを支持する支持部
材と、この支持部材に支持された前記サーマルヘッドの
印字面を前記弾性ローラー側に押圧する押圧手段と、前
記支持部材より前記ベアリングの弾性材層に当接するよ
うに設けられ、前記押圧手段により押圧された前記サー
マルヘッドと前記弾性ローラーとの間を調整自在に離間
する間隔調整部材とを具備している。
【0014】
【作用】本発明の記録媒体処理装置では、押圧手段によ
りサーマルヘッドが弾性ローラー側に常時押圧される
が、サーマルヘッドを支持する支持部材からの間隔調整
部材が弾性ローラーと同軸のベアリングの弾性材層に当
接してサーマルヘッドと弾性ローラーとを一定間隔で離
間する。
【0015】一方、この部分の周囲温度が変化すると、
この温度変化に伴って弾性ローラーが膨脹および収縮す
る。しかし、この弾性ローラーと同様にベアリングの弾
性材層が膨脹および収縮するのでこれに当接されている
間隔調整部材が後退してサーマルヘッドと弾性ローラー
との間隔は常に一定に維持される。
【0016】この結果、印字機構部が温度補償され印字
品質を確保することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0018】図1は本発明の記録媒体処理装置に係る一
実施例の自動改札装置の構成を概略的に示す図である。
【0019】同図に示すように、自動改札装置本体1の
一端部には、磁気記録方式などにより情報が記憶される
磁気記録部を所定面(裏面)に備えるカード状記録媒体
としての乗車券2を受入れる投入口3と、他端部には投
入口3から投入された乗車券2が排出される取出口4と
が設けられている。この乗車券2としては、例えば金銭
的価値を有する料金前払方式のもの(普通乗車券、定期
券および回数券など)や金銭的価値を有する料金前払で
都度減額する方式(ストアード・フェアー方式)のもの
など、厚さ、幅などがさまざまに異なる乗車券2が使用
される。例えば普通乗車券は紙券でありその幅は小型の
いわゆる切符サイズであり、定期券および回数券などは
プラスチックカードであり、その幅はいわゆる定期券サ
イズである。なお、回数券とは乗車毎に券面の所定位置
にパンチ穴が開けられてゆく定期券サイズの乗車券であ
る。
【0020】すなわち、乗車券2の幅は大別して2種
類、厚みとなるとその素材によってほぼ0.18mm〜0.45mm
程度までばらつくことになる。
【0021】この投入口3と取出口4との間には、投入
口3により投入された乗車券2を取出口4に搬送するた
めの搬送路5が形成されている。この搬送路5上には、
複数の検知器(センサ)6、7、8、9が設けられてお
り搬送される乗車券2の通過を検知する。
【0022】またこの搬送路5上には、投入口3から取
出口4までの間に、乗車券2に記録されている磁気情報
を読み取る磁気情報読取部(読取ヘッド)10、11、
乗車券2に対して磁気情報を記録する磁気情報記録部
(書込ヘッド)12、13、記録した磁気情報を読み取
る磁気情報読取部(読取ヘッド)14、15が設けられ
ている。これら各読取・書込ヘッド10〜15には、搬
送路5として所定の間隔をあけ、かつそれぞれの間隔を
保持するようにそれぞれ支持部材(回転ローラー)16
〜21が設けられている。また各読取・書込ヘッド10
〜15には、回転ローラー16〜21と共に自動改札装
置本体1の一側面に取り付られている。なお、各読取・
書込磁気ヘッド10〜15は乗車券2が表裏どちらの状
態で投入されたときにも裏面の磁気情報を読取および書
込可能なように搬送路5の上下にそれぞれ1対づつ設け
られている。また搬送路5上には、乗車券2を振り分け
る振分部22、23が設けられている。振分部22は普
通乗車券とそれ以外のもので後処理が異なるため、乗車
券2をその幅に応じて、例えばストアード・フェアー方
式のカード(以下SFカードと称す)などはSF処理部
24側に、普通乗車券はサーマルプリンタ25および入
鋏パンチ26側にそれぞれ振り分けるためのものであ
る。振分部23は投入された乗車券2が排出すべきもの
であった場合にその乗車券2を取出口4の方向に、また
投入された乗車券2が集札すべきものであった場合にそ
の乗車券2を集札部40方向へ振り分けるものである。
また自動改札装置本体1には、閉じることにより利用者
の通行を阻止するためのドア部41が設けられている。
【0023】続いて図2を参照してこの自動改札装置の
制御系統の構成について説明する。同図に示すように、
この自動改札装置の制御系統は、自動改札装置全体を制
御するセントラル・プロセッシング・ユニット42(以
下CPUと称す)、このCPU42の制御プログラムを
記憶しているリード・オンリー・メモリ44(以下RO
Mと称す)、乗車券2から読み取った情報の記憶および
制御プログラムのバッファとして情報を記憶するランダ
ム・アクセス・メモリ46(以下RAMと称す)、乗車
券2の使用が開始された入場駅( あるいは入場駅に対応
した入場駅コード)に対応した運賃情報を記憶している
運賃メモリ48、読取ヘッド10、11、14、15を
制御する読取回路50、書込ヘッド12、13を制御す
る記録回路52、検知器6〜9の出力に基づき乗車券2
の搬送状態を検知する乗車券検知回路54、乗車券2を
搬送路5に沿って搬送させる搬送用モータ55を制御す
る搬送制御回路56、ドア部41を駆動するドア開閉機
構58を制御するドア制御回路60、自動改札装置本体
1を制御する図示しない制御盤あるいはホストコンピュ
ータなどとの間で情報の伝達を行う伝達制御回路62な
どから構成されている。
【0024】次に図3を参照して上記SF処理部24に
ついて詳細に説明する。
【0025】このSF処理部24は自動改札装置本体1
内に取付・取外し自在にユニット化されている。同図に
示すように、このSF処理部24には、乗車券2を搬送
する搬送系(モータ64、搬送ベルト65および駆動ロ
ーラー66など)と、裏面投入された乗車券2を表面側
に反転する反転機構部67と、乗車券2の中の回数券に
その使用頻度に応じて目安穴をあける目安パンチ68
と、乗車券2の片面(裏面の記録部)に磁気情報を印字
する印字機構部としての印字ユニット69とが、矢印A
より乗車券2を投入して矢印Bより排出する経路上に配
設されている。
【0026】上記反転機構部67の軸71には、反転ポ
ケット72が回動自在に支持されている。この反転ポケ
ット72には、スプリング73が取り付けられており、
反転ポケット72は矢印C方向に付勢されている。この
スプリング73の付勢力は500gf 程度に設定されてい
る。またこの反転ポケット72には、ポケット上方より
その内側に入り込むように支持ローラー74と、ポケッ
ト下方よりその内側に入り込むように支持ローラー75
とが支持されている。さらにこの反転ポケット72に
は、ストッパ72a直前、例えば15mm前方などに乗車券
2の進入位置を検出する検知器76が設けられている。
【0027】またこの反転機構部67には、支持ローラ
ー75に対向するように回転ローラー77が配設されて
いる。この反転機構部67の矢印Aで示された乗車券投
入部には、駆動ベルト78により回転ローラー77を所
定方向に駆動する駆動ローラー79が配設されている。
またこの反転機構部67には、駆動ローラー79と同一
方向に駆動しかつ反転ポケット72が回動したとき回転
ローラー74と対向する駆動ローラー80が設けられて
いる。さらにこの反転機構部67には、駆動ローラー7
9と駆動ローラー80との間にCPU42により制御さ
れて乗車券2を振り分ける振分部81が設けられてい
る。またこの反転機構部67には、CPU42により制
御されて、反転ポケット72を押圧するPUSH-PULL タイ
プのソレノイドコイル(SOL)82が設けられてい
る。このSOL82の押圧力は1000gf程度に設定されて
いる。
【0028】続いて図4および図5を参照して上記印字
ユニット69について詳細に説明する。図4は印字ユニ
ット69の正面図、図5は図4の側面図である。
【0029】同図において、85は印字ユニット69の
支持板である。この支持板85には、軸86によりプラ
テンローラー87が回動自在に支持されている。このプ
ラテンローラー87の外周部にはゴム材が焼き付けられ
ており弾性を有している。軸86には、プラテンローラ
ー87の回転の影響を受けない位置にベアリング88が
設けられている。このベアリング88はプラテンローラ
ー87と同径のものが使用されている。しかもこのベア
リング88の外周部にはプラテンローラー87に使用さ
れたゴム材が同径で焼き付けられたゴム材層95が形成
されておりプラテンローラー87の表面と同様な弾性お
よび膨脹率を有している。このベアリング88は軸86
に対してがたつきのないよう高精度に形成されたもので
ある。またこの支持板85には、プラテンローラー87
にサーマルヘッド89を常時押圧するように押圧機構が
設けられている。この押圧機構は支持板85に一端が軸
支され、他の一端がサーマルヘッド89を支持する支持
部材90と、この支持部材90のサーマルヘッド89に
近い部分と支持板85との間に設けられたスプリング9
1とからなる。このサーマルヘッド89には小型の縦型
ヘッドが採用されている。
【0030】支持部材90には、サーマルヘッド89の
押圧方向に平行して支持部材90を貫通するように調整
ネジ92がねじ込まれており、この調整ネジ92は支持
部材90の上面部でダブルナット93により固定されて
いる。この調整ネジ92には微細なねじ山が設けられて
いる。またこの調整ネジ92の支持部材90を貫通した
下端部は上記押圧機構の押圧力によってベアリング88
のゴム材層95に当接されており、この下端部の突出量
(長さ)に応じてヘッドギャップHが設定されている。
このヘッドギャップHに乗車券2を導くように支持板8
5には、ガイド部材94が設けられている。このように
構成される印字ユニット69は、SF処理部24にビス
3本で固定されており、これらのビスにより簡単に着脱
可能である。
【0031】次に、この印字ユニット69のヘッドギャ
ップ調整方法について説明する。
【0032】この印字ユニット69の場合、サーマルヘ
ッド89は、スプリング91によってプラテンローラー
87に常時押圧された状態になっているので、支持部材
90に調整ネジ92をねじ込み、その下端部を突き出さ
せる量によりヘッドギャップHを設定する。このときヘ
ッドギャップHは規定値として、例えば0.05mmなどの間
隔に設定する必要があることから調整ネジ92のねじ山
もそれに対応して従来の規格よりも微細に形成されてお
り調整しやすくされている。このヘッドギャップHを規
定値に設定後は振動などでずれないように最終的にダブ
ルナット93で固定する。
【0033】この自動改札装置では、乗車券2が投入口
3より投入されると、まず検知器6、7によりその幅方
向のサイズが検知され、この検出結果は乗車券検知回路
54を通じてCPU42に取り込まれる。そのまま乗車
券2は表裏にかかわらず搬送路5を通じて搬送されて1
対づつ設けられた読取ヘッド10、11のうちのどちら
か一方により磁気情報が読み取られ、その磁気情報は読
取回路50を通じてCPU42に取り込まれる。この
際、CPU42は、磁気情報を読み取った読取ヘッド1
0または読取ヘッド11によって、投入された乗車券2
がどちらの面を上にしていたかという情報を得る。CP
U42は取り込んだ情報を基に、乗車券2をそのまま通
過させたり、磁気処理などを行う。例えば磁気処理を行
う場合は、1対づつ設けられた書込ヘッド12、13の
うちのどちらか一方で乗車券2の裏面に磁気情報を書き
込み、書き込み結果を、1対づつ設けられた読取ヘッド
14、15のうちのどちらか一方で読み取り確認する。
そしてCPU42は乗車券2のサイズが定期券サイズで
あれば、振分部22を制御して乗車券2をSF処理部2
4側に振り分ける。SF処理部24に振り分けられた乗
車券2は、その表裏に応じて反転機構部67により1方
向にその面が揃えられ、次の工程である目安パンチ68
側に搬送される。ここでは乗車券2の中の回数券がその
使用頻度に応じて目安穴があけられ、それ以外のものは
通過される。この目安パンチ68を通過すると、乗車券
2は印字ユニット69に搬入され、ガイド部材94によ
り誘導されてサーマルヘッド89とプラテンローラー8
7との間に設定されたヘッドギャップHに介挿される。
スプリング91の押圧力に抗してヘッドギャップHを押
し広げるようにして通過する。この際、スプリング91
の押圧力で乗車券2がサーマルヘッド89に押圧され
て、サーマルヘッド89と当接した乗車券2の面(裏面
の記録部)に、例えば回数券では入札駅の駅名などが印
字される。その後、乗車券2はSF処理部24より送出
されて、最終的に取出口4より排出される。
【0034】ところで、自動改札装置が運行中は時間経
過に伴って内部温度が上昇する。この温度上昇により印
字ユニット69のプラテンローラー87のゴム材が径方
向に膨脹するが、これと同様にベアリング88の外周部
のゴム材層95も膨脹する。これにより、このゴム材層
95に当接されていた調整ネジ92が後退し、これと共
に支持部材90やこの支持部材90に支持されているサ
ーマルヘッド89も後退し、サーマルヘッド89とプラ
テンローラー87との間のヘッドギャップHは平行移動
した形で常に一定に維持される。また運行を停止して、
時間経過に伴って内部温度が低下する場合も同様であ
る。
【0035】このように本実施例によれば、運転中、内
部温度の上昇に伴ってプラテンローラー87のゴム材が
膨脹するが、ベアリング88の外周部のゴム材層95も
膨脹して、このゴム材層95に当接された調整ネジ92
が、支持部材90やサーマルヘッド89などを後退させ
るので、プラテンローラー87の表面とサーマルヘッド
89の印字面との距離、つまりヘッドギャップHを常に
一定に維持することができる。また自動改札装置の運行
を停止して、時間経過に伴って内部温度が低下した場合
も同様である。
【0036】この結果、印字機構部が温度補償され印字
品質を確保することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
部温度の変化に伴って弾性ローラーが膨脹および収縮す
るが、この弾性ローラーと同様にベアリングの弾性材層
が膨脹および収縮して、これに当接されている間隔調整
部材がサーマルヘッドを後退するので、サーマルヘッド
と弾性ローラーとの間隔を常に一定に維持することがで
きる。
【0038】この結果、印字機構部が温度補償され印字
品質を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体処理装置としての自動改札装
置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1の自動改札装置の制御系統を概略的に示す
図である。
【図3】図1の自動改札装置のSF処理部の詳細を示す
図である。
【図4】図3のSF処理部の印字ユニットの詳細を示す
正面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】プラテンローラーに使用されているゴム材にて
立方体を形成し、これに温度をかけたときの膨脹状態を
示す図である。
【図7】プラテンローラーに使用されているゴム材の層
を円形の軸上に形成し、これに温度をかけたときの膨脹
状態を示す図である。
【符号の説明】
1…自動改札装置本体、2…乗車券、24…SF処理
部、69…印字ユニット、85…支持板、87…プラテ
ンローラー、88…ベアリング、89…サーマルヘッ
ド、90…支持部材、91…スプリング、92…調整ネ
ジ、93…ダブルナット、94…ガイド部材、95…ゴ
ム材層、H…ヘッドギャップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G07B 11/03 8111−3E G11B 25/04 A // G11B 17/34 A 9197−5D

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の搬送経路に沿い記録媒体を搬送す
    る搬送手段と、 前記搬送経路に設けられ、前記記録媒体に情報を印刷す
    る印刷手段と、 前記搬送経路上の前記印刷手段に対向する位置に設けら
    れ、弾性部材で構成され前記記録媒体を支持する支持面
    を備え、前記支持面により前記搬送手段により搬送され
    る前記記録媒体を前記印刷手段方向に支持する支持手段
    と、 この支持手段の一部に設けられ、前記弾性部材とほぼ等
    しい弾性部材で構成され前記支持面に対し所定の位置関
    係に配置される基準面を有する基準部材と、 前記印刷手段に支持され、前記基準部材の基準面に当接
    し、前記支持手段に対する前記印刷手段の位置を調整す
    る調整手段とを具備したことを特徴とする記録媒体処理
    装置。
  2. 【請求項2】所定の搬送経路に沿い記録媒体を搬送する
    搬送手段と、 前記搬送経路に設けられ、前記記録媒体に情報を印刷す
    る印刷手段と、 前記搬送経路上の前記印刷手段に対向する位置に設けら
    れ、前記記録媒体の搬送に沿い回転すると共に前記記録
    媒体を支持する支持面部が弾性部材で構成され、前記支
    持面部により前記搬送手段により搬送される前記記録媒
    体を前記印刷手段方向に支持する支持手段と、 この支持手段の一部に設けられ、前記支持手段の回転に
    伴い回転すると共に表面に前記弾性部材とほぼ等しい弾
    性部材が巻回され、この巻回される最外周基準面が前記
    支持面部に対し所定の位置関係に配置される基準部材
    と、 前記印刷手段に支持され、前記基準部材の基準面に当接
    し、前記支持手段に対する前記印刷手段の位置を調整す
    る調整手段とを具備したことを特徴とする記録媒体処理
    装置。
  3. 【請求項3】 サーマルヘッドと弾性ローラーとを所定
    間隔で離間するように支持しその間隔よりも厚い記録媒
    体が介挿されたとき前記サーマルヘッドに前記記録媒体
    を所定圧力で押圧する印字機構を有する記録媒体処理装
    置において、 前記印字機構が、 前記弾性ローラーを回動自在に支持する支持板と、 この支持板に支持された前記弾性ローラーの回転軸上に
    設けられ、前記弾性ローラーに用いた弾性材層が外周部
    に形成されたベアリングと、 前記支持板に一端が軸支され他の一端が前記サーマルヘ
    ッドを支持する支持部材と、 この支持部材に支持された前記サーマルヘッドの印字面
    を前記弾性ローラー側に押圧する押圧手段と、 前記支持部材より前記ベアリングの弾性材層に当接する
    ように設けられ、前記押圧手段により押圧された前記サ
    ーマルヘッドと前記弾性ローラーとの間を調整自在に離
    間する間隔調整部材とを具備したことを特徴とする記録
    媒体処理装置。
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