JPH062703B2 - ジアセトンアルコ−ルの精製法 - Google Patents

ジアセトンアルコ−ルの精製法

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JPH062703B2
JPH062703B2 JP61031726A JP3172686A JPH062703B2 JP H062703 B2 JPH062703 B2 JP H062703B2 JP 61031726 A JP61031726 A JP 61031726A JP 3172686 A JP3172686 A JP 3172686A JP H062703 B2 JPH062703 B2 JP H062703B2
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crude
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Mitsubishi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はジアセトンアルコールの精製法に関する。詳し
くは本発明は、アセトンを縮合反応させて得られた粗ジ
アセトンアルコールを蒸留操作の組合せによつて精製す
る方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ジアセトンアルコールはアセトンを縮合触媒例えばアル
カリ性物質の存在下に二量化することにより製造され
る。得られた反応液中にはアセトン及びジアセトンアル
コールの外にメシチルオキシド、水、イソホロン、ホロ
ン等の不純物を含んでいる。従つてかかる反応液から精
製されたジアセトンアルコールを取得する精製法として
は一般に蒸留法が採用され、該反応液から、先ず低沸分
離塔により低沸点成分を除去し、次いで高沸分離塔によ
り高沸点成分を除去すると同時にジアセトンアルコール
を塔頂または側流から抜き出す方法により製品ジアセト
ンアルコールを取得している。また、該精製法におい
て、ジアセトンアルコールは熱安定性が悪く、100℃
以上に加熱すると一部はアセトンに解離し、また一部は
メシチルオキシドと水とに分解するので、通常、ジアセ
トンアルコールの蒸留を100℃以下で行なうか、或い
はジアセトンアルコールを微量の酸の存在下に100℃
以上の温度で蒸留すること(特公昭51-5368号)等が行
なわれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記の精製法で得られた高純度ジアセト
ンアルコールは、精製直後には無色透明であるが、該製
品を長期間貯蔵中に着色が徐々に進行して製品の品質が
低下する。この現象はその詳細は明らかではないが、ジ
アセトンアルコール中の微量不純物の作用によつて製品
の着色が促進されるためと考えられる。
この製品の着色を促進させるジアセトンアルコール中の
微量不純物についてはその詳細が明らかではないが、本
発明者等の研究によれば上記の精製法では精留効率を上
げても製品の着色を促進させる不純物を除去するのが難
しいことが判明した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は上記の問題点を解決すべく、ジアセトンア
ルコールの効果的な蒸留精製法につき鋭意検討した結
果、粗ジアセトンアルコールの蒸留方法の変更により、
得られるジアセトンアルコール製品の着色が著しく抑制
されることを見出して本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、アセトンを縮合触媒の存在下に
二量化することにより得られた粗ジアセトンアルコール
を蒸留によつて精製するに当り、該粗ジアセトンアルコ
ールから予め高沸点物の実質的全量を蒸留分離したの
ち、精留することを特徴とするジアセトンアルコールの
精製法、に存する。
以下本発明につき更に詳細に説明する。
本発明はアセトンを縮合触媒の存在下に二量化すること
により得られた粗ジアセトンアルコールに適用される。
縮合触媒としては、通常、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物を主体として、これに各種の結合剤
を結合した固体触媒やアニオン交換樹脂触媒等が主とし
て用いられる。アセトンの縮合反応は上記の触媒を用い
て常法に従つて行なわれる。例えば、流通式反応管に上
記触媒を充填し、これに低温のアセトンを導入し、−5
〜50℃好ましくは0〜20℃の温度で行なわれる。ア
セトンジアセトンアルコールの平衡は高温ほどアセト
ンの方に移行するので、反応は低温で行なうのが望まし
い。かくして得られる反応液中には10〜20%のジア
セトンアルコール及び80〜90%のアセトンの外にメ
シチルオキシド、水、1イホロン、ホロン、高沸点物等
の不純物を含んでいる。
本発明は上記の反応液に直接適用することも可能である
が、該反応液から未反応アセトンを分離回収し、ジアセ
トンアルコールを濃縮した濃縮液に適用するのが望まし
い。
本発明方法においては、上記の反応液または濃縮液(以
下、両者を併せて粗ジアセトンアルコールと称す。)か
ら、先ずジアセトンアルコールよりも高沸点の成分の実
質的全量を蒸留分離した後、蒸留精製して低沸点成分を
分離除去することにより、精製ジアセトンアルコールを
取得する。粗ジアセトンアルコールからの高沸点成分の
分離は理論段数5段以上の蒸留塔を用いて、通常減圧又
は常圧下に、好ましくは50〜300mmHgの圧力下に、
塔底温度が通常60〜150℃、好ましくは100〜1
30℃の温度条件下で蒸留して、ジアセトンアルコール
よりも高沸点の成分を缶出させて分離し、一方ジアセト
ンアルコール及び低沸点成分を塔頂または側流より留出
させて抜き出す。該理論段数が上記未満では熱分解によ
り着色原因物質に変化する高沸点物を分離除去すること
が難しい。該留出液を次いで理論段数1段以上、好まし
くは5段以上の精留塔に供給し、通常減圧又は常圧下、
好ましくは50〜760mmHgの圧力下に塔底温度が通常
50〜150℃の温度条件下で蒸留して低沸点成分(ア
セトン、水及びメシチルオキシド及び着色原因物質等)
を留去し、ジアセトンアルコールを塔頂または側流より
抜き出して取得する。該理論段数が上記未満では着色原
因物質を分離除去することが難しい。これらの蒸留操作
は回分式または連続式のいずれで行なうこともできる。
また、本発明方法においては、ジアセトンアルコールの
蒸留系内に微量、例えば5〜1000重量ppmの酸を存
在させてジアセトンアルコールの分解を抑制しつつ蒸留
するのが好ましい。蒸留系内に存在させる酸としては、
例えばマレイン酸、フタル酸、吉草酸、クエン酸、シユ
ウ酸、アスコルビン酸等の有機酸および硫酸、リン酸等
の無機酸が挙げられる。
本発明方法により、粗ジアセトンアルコールから精製ジ
アセトンアルコールを取得する方法の好ましい実施態様
の一例につき添付の第1図に基づき説明する。粗ジアセ
トンアルコールに所定量の酸を添加し、これを導管(1)
を経て蒸留塔(2)に導入する。ジアセトンアルコールよ
りも高沸点の成分はその実質的全量を塔底から導管(4)
を経て排出させ、一方ジアセトンアルコールは低沸点成
分と共に塔頂または側流(図示せず)から留出させ、導
管(3)を経て蒸留塔(5)に導入する。ジアセトンアルコー
ルは原料供給段より下方でかつ塔底より上方の位置より
側流で抜き出し導管(7)を経て取得される。また、低沸
点成分は塔頂から留出させ、導管(6)を経て排出され、
一方塔底液は導管(8)を経て蒸留塔(1)に循環される。
〔作 用〕
本発明方法により、得られるジアセトンアルコールの着
色が抑制される理由は未だ充分明らかではないが、恐ら
く上記粗ジアセトンアルコールからあらかじめ高沸点物
の実質的全量を蒸留分離することにより、蒸留塔内で熱
分解を生起し着色原因物質に変化する高沸点物(アセト
ンの縮合反応で副生する高沸点物)が除去され、さらに
ジアセトンアルコールを精製することにより、ジアセト
ンアルコール中に含有される着色原因物質が低沸点成分
と共に分離除去されるためではないかと推定される。
〔実 施 例〕
次に本発明の具体的態様を実施例によつてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によつて限定されるものではない。
実施例1 アセトン(AT)のアルドール縮合反応後、未反応のA
Tを大部分除去した粗ジアセトンアルコール(DAA)
を用いて以下の精製操作を実施した。
粗DAA2.1kg(DAA含有量90%)を実段数10段
の蒸留塔に仕込み、130mmHgの圧力及び135℃(バ
ス温)の温度で蒸留分離し、1.8kgのDAAを得た。こ
のDAAを更に同じ条件で蒸留して軽沸分を追い出し、
1.5kgの精DAAを得た。
これを軟鋼製の容器に入れ、50℃で保存して着色の経
時変化を観察した。結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1と同じ粗DAA2.1kgを実段数10段の蒸留塔
に仕込み、130mmHgの圧力及び135℃(バス温)の
温度で蒸留して軽沸分を追いだし、1.7kgのDAAを
得、ついでこのDAAを同じ条件で蒸留して、1.5kgの
精DAAを得た。実施例1と同様に50℃で保存して着
色の経時変化を観察した。結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明方法により着色度の著しく抑制された精製ジアセ
トンアルコールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法で使用される蒸留系の例を模式的に
示す流れ図である。 1:粗ジアセトンアルコール導入管、 2:高沸分離塔、 5:精留塔、 7:精製ジアセトンアルコール抜出管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アセトンを縮合触媒の存在下に二量化する
    ことにより得られた粗ジアセトンアルコールを蒸留によ
    つて精製するに当り、該粗ジアセトンアルコールから予
    め高沸点物の実質的全量を蒸留分離したのち、精留する
    ことを特徴とするジアセトンアルコールの精製法。
JP61031726A 1986-02-15 1986-02-15 ジアセトンアルコ−ルの精製法 Expired - Fee Related JPH062703B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4852715A (ja) * 1971-10-29 1973-07-24
JPS5745127A (en) * 1980-05-27 1982-03-13 Bp Chem Int Ltd Recovery of pure acetone from cumene hydroperoxide decomposition products

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