JPH06270226A - 押出成形品の製造方法 - Google Patents
押出成形品の製造方法Info
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- JPH06270226A JPH06270226A JP5058791A JP5879193A JPH06270226A JP H06270226 A JPH06270226 A JP H06270226A JP 5058791 A JP5058791 A JP 5058791A JP 5879193 A JP5879193 A JP 5879193A JP H06270226 A JPH06270226 A JP H06270226A
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- JP
- Japan
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- resin composition
- resin
- porous body
- extruder
- land die
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】安定した状態で架橋した成形品を連続的に押出
成形することができる架橋した押出成形品の製造方法を
提供する。 【構成】低密度ポリエチレン100重量部と、ジクミル
パーオキサイド1重量部からなる樹脂材料を押出機11
に供給し、その内部にて溶融混練し、樹脂材料2を賦形
金型12の出口より長尺ランドダイ12内に押し出す。
潤滑剤供給装置から、導入口151を経てチャンバー1
5内に気体潤滑剤を圧入し、気体潤滑剤を多孔質体14
を通して長尺ランドダイ13の樹脂流路内に供給しつ
つ、樹脂材料2を通過させる。同時に樹脂材料2を15
0℃に加熱して架橋させる。多孔質体14はその表面を
フッ素系材料で被覆している。
成形することができる架橋した押出成形品の製造方法を
提供する。 【構成】低密度ポリエチレン100重量部と、ジクミル
パーオキサイド1重量部からなる樹脂材料を押出機11
に供給し、その内部にて溶融混練し、樹脂材料2を賦形
金型12の出口より長尺ランドダイ12内に押し出す。
潤滑剤供給装置から、導入口151を経てチャンバー1
5内に気体潤滑剤を圧入し、気体潤滑剤を多孔質体14
を通して長尺ランドダイ13の樹脂流路内に供給しつ
つ、樹脂材料2を通過させる。同時に樹脂材料2を15
0℃に加熱して架橋させる。多孔質体14はその表面を
フッ素系材料で被覆している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ライニング材、プレー
ト、防水材、断熱材等の建築材料用、車両用、梱包用等
に用いられる架橋した押出成形品の製造方法に関するも
のである。
ト、防水材、断熱材等の建築材料用、車両用、梱包用等
に用いられる架橋した押出成形品の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、押出成形品を製造方法として、例
えば、Journal of Non─Newtoni
an Fluid Mechanics,31(198
9)第43〜58頁に記載の如く、架橋性樹脂を混練し
所望の形状に賦形後、長尺ランド部を有する金型内に気
体潤滑剤を供給しながら押し出して、加熱架橋させ、連
続的に架橋押出成形品を製造する方法が提案されてい
る。
えば、Journal of Non─Newtoni
an Fluid Mechanics,31(198
9)第43〜58頁に記載の如く、架橋性樹脂を混練し
所望の形状に賦形後、長尺ランド部を有する金型内に気
体潤滑剤を供給しながら押し出して、加熱架橋させ、連
続的に架橋押出成形品を製造する方法が提案されてい
る。
【0003】この長尺ランド部内は、流路全周が多孔質
体で構成されており、多孔質体は、外周の潤滑剤溜まり
部を経て連結されている外部コンプレッサーから供給さ
れる圧縮気体潤滑剤を供給する潤滑剤供給孔の役割も果
たしている。つまり、多孔質体は樹脂流路兼潤滑剤供給
孔の役割を果たす。又、長尺ランドダイ内を通過する溶
融した樹脂組成物は、金型外周に設けられた、ヒーター
で加熱されて架橋される。この長尺ランド部は、架橋が
完了する温度、長さに定められている。長尺ランド部内
に気体潤滑剤を供給することにより、長尺ランド部内壁
面とその内側を通過する溶融した樹脂組成物の間に潤滑
膜が形成され、摩擦から生じる高い背圧を引き起こすこ
とがないため、得られた成形品の表面性が改善され、且
つ、その表面に気体潤滑剤が残存せず、又、作業環境が
クリーンであるという利点がある。
体で構成されており、多孔質体は、外周の潤滑剤溜まり
部を経て連結されている外部コンプレッサーから供給さ
れる圧縮気体潤滑剤を供給する潤滑剤供給孔の役割も果
たしている。つまり、多孔質体は樹脂流路兼潤滑剤供給
孔の役割を果たす。又、長尺ランドダイ内を通過する溶
融した樹脂組成物は、金型外周に設けられた、ヒーター
で加熱されて架橋される。この長尺ランド部は、架橋が
完了する温度、長さに定められている。長尺ランド部内
に気体潤滑剤を供給することにより、長尺ランド部内壁
面とその内側を通過する溶融した樹脂組成物の間に潤滑
膜が形成され、摩擦から生じる高い背圧を引き起こすこ
とがないため、得られた成形品の表面性が改善され、且
つ、その表面に気体潤滑剤が残存せず、又、作業環境が
クリーンであるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法にお
いては、気体潤滑剤の粘性が低いため、潤滑膜の形成維
持が難しく、押出圧力の変動等で、膜切れを生じ易く、
溶融した樹脂組成物が多孔質体に付着し易く、連続安定
性を維持するのが難しいという問題点がある。
いては、気体潤滑剤の粘性が低いため、潤滑膜の形成維
持が難しく、押出圧力の変動等で、膜切れを生じ易く、
溶融した樹脂組成物が多孔質体に付着し易く、連続安定
性を維持するのが難しいという問題点がある。
【0005】本発明は上記の如き従来の問題点を解消
し、長尺ランドダイ内に配設された多孔質体により形成
された樹脂流路内に気体潤滑剤を供給しながら溶融した
樹脂組成物を通過させつつ、溶融した樹脂組成物を加熱
して架橋させて、安定した状態で架橋した成形品を連続
的に押出成形することができる架橋した押出成形品の製
造方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
し、長尺ランドダイ内に配設された多孔質体により形成
された樹脂流路内に気体潤滑剤を供給しながら溶融した
樹脂組成物を通過させつつ、溶融した樹脂組成物を加熱
して架橋させて、安定した状態で架橋した成形品を連続
的に押出成形することができる架橋した押出成形品の製
造方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、押出機と、押
出機に連結され、内表面がフッ素系材料の多孔質体から
形成された樹脂流路を内部に有する長尺ランドダイから
なる押出装置に、架橋性樹脂と、架橋性樹脂の軟化点よ
り高い分解温度を有する架橋剤からなる樹脂組成物を、
押出機にて溶融し、溶融した樹脂組成物を長尺ランドダ
イの樹脂流路に供給するとともに、多孔質体を通して溶
融した樹脂組成物の全周にわたって気体潤滑剤を供給し
ながら溶融した樹脂組成物を通過させつつ、溶融した樹
脂組成物を加熱して、架橋させる押出成形品の製造方法
である。
出機に連結され、内表面がフッ素系材料の多孔質体から
形成された樹脂流路を内部に有する長尺ランドダイから
なる押出装置に、架橋性樹脂と、架橋性樹脂の軟化点よ
り高い分解温度を有する架橋剤からなる樹脂組成物を、
押出機にて溶融し、溶融した樹脂組成物を長尺ランドダ
イの樹脂流路に供給するとともに、多孔質体を通して溶
融した樹脂組成物の全周にわたって気体潤滑剤を供給し
ながら溶融した樹脂組成物を通過させつつ、溶融した樹
脂組成物を加熱して、架橋させる押出成形品の製造方法
である。
【0007】本発明において、架橋性樹脂としては、架
橋可能な任意の樹脂材料が使用でき、例えば、アミノブ
ラスト、フェノブラスト、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、その他の熱硬化性樹脂、架橋可能な熱可塑
性樹脂、天然ゴム等が挙げられる。
橋可能な任意の樹脂材料が使用でき、例えば、アミノブ
ラスト、フェノブラスト、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、その他の熱硬化性樹脂、架橋可能な熱可塑
性樹脂、天然ゴム等が挙げられる。
【0008】熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、エチレン─プロピレン共重合体、エチ
レン─酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは単
独で使用してもよいし、又、2種以上併用してもよい。
レン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、エチレン─プロピレン共重合体、エチ
レン─酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは単
独で使用してもよいし、又、2種以上併用してもよい。
【0009】更に、これら熱可塑性樹脂中に、合成ゴ
ム、パラフィン、可塑剤、顔料、発泡剤、難燃剤、静電
防止剤等の添加剤を混合してもよい。この他、加熱によ
って架橋反応が起こる任意の樹脂、例えば、メチロール
アクリルアミド重合体、金属酸化物配合カルボン酸重合
体、不飽和ポリエステル等を使用することができる。
ム、パラフィン、可塑剤、顔料、発泡剤、難燃剤、静電
防止剤等の添加剤を混合してもよい。この他、加熱によ
って架橋反応が起こる任意の樹脂、例えば、メチロール
アクリルアミド重合体、金属酸化物配合カルボン酸重合
体、不飽和ポリエステル等を使用することができる。
【0010】架橋剤としては、架橋性樹脂の溶融温度以
上の分解温度を有するもので、樹脂の架橋に適したもの
を適宜選択すればよく、例えば、ジクミルパーオキサイ
ド、t─ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、α,α′(ビス─t─ブチルパーオキシ─p─
ジイソプロピル)ベンゼン、2,5─ジメチル─2,5
─ジ─(ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物
等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、
又、2種以上併用してもよい。
上の分解温度を有するもので、樹脂の架橋に適したもの
を適宜選択すればよく、例えば、ジクミルパーオキサイ
ド、t─ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、α,α′(ビス─t─ブチルパーオキシ─p─
ジイソプロピル)ベンゼン、2,5─ジメチル─2,5
─ジ─(ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物
等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、
又、2種以上併用してもよい。
【0011】尚、樹脂の軟化点とは、結晶性樹脂におい
ては融点、非晶性樹脂においてはビカット軟化点をさ
す。又、架橋剤の分解温度とは、半減期1分の温度をさ
す。
ては融点、非晶性樹脂においてはビカット軟化点をさ
す。又、架橋剤の分解温度とは、半減期1分の温度をさ
す。
【0012】これらの架橋剤の添加量は、使用される架
橋性樹脂の分子量、分子量分布、分岐数等の分子構造、
架橋剤の分解温度、必要とされる架橋の度合いに応じて
定める必要があるが、好ましくは、0.1〜5重量%、
更に好ましくは、0.2〜2重量%である。添加量が
0.1重量%未満の場合には、架橋が起こらず、逆に、
2重量%を超える場合には、架橋に寄与することなく、
成形品中に分解残渣として残ってしまう。
橋性樹脂の分子量、分子量分布、分岐数等の分子構造、
架橋剤の分解温度、必要とされる架橋の度合いに応じて
定める必要があるが、好ましくは、0.1〜5重量%、
更に好ましくは、0.2〜2重量%である。添加量が
0.1重量%未満の場合には、架橋が起こらず、逆に、
2重量%を超える場合には、架橋に寄与することなく、
成形品中に分解残渣として残ってしまう。
【0013】本発明において、長尺ランドダイ内に配設
された多孔質体により樹脂通路が形成されるが、その断
面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、筒
状、スリット状であってもよいし、矩形状、波板状、コ
字状等の異形状であってもよい。更に、中空成形体、ア
ンダーカット部を有する成形体、リブ付き成形体に対応
する断面形状であってもよい。
された多孔質体により樹脂通路が形成されるが、その断
面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、筒
状、スリット状であってもよいし、矩形状、波板状、コ
字状等の異形状であってもよい。更に、中空成形体、ア
ンダーカット部を有する成形体、リブ付き成形体に対応
する断面形状であってもよい。
【0014】本発明において、多孔質体としては、例え
ば、アルミニウム、ステンレス、チタニウム、金、銀、
胴等を主体とした金属系材料、アルミナ、ムライト、ケ
イ酸、ジルコニア等を主体とした非金属系材料等の表面
がフッ素系樹脂で被覆されているか、全体がフッ素系樹
脂からなるものが使用される。
ば、アルミニウム、ステンレス、チタニウム、金、銀、
胴等を主体とした金属系材料、アルミナ、ムライト、ケ
イ酸、ジルコニア等を主体とした非金属系材料等の表面
がフッ素系樹脂で被覆されているか、全体がフッ素系樹
脂からなるものが使用される。
【0015】被覆の方法としては、吹き付け法、含浸
法、メッキ法等、どのような方法でも構わないが、薄膜
の被覆を行う場合にはメッキ法がより適している。被膜
の厚さとしては、2〜30μmが望ましいと考えられる
が、多孔質体の孔目を塞がずに被覆できるのであれば、
それ以上の厚さでも構わない。
法、メッキ法等、どのような方法でも構わないが、薄膜
の被覆を行う場合にはメッキ法がより適している。被膜
の厚さとしては、2〜30μmが望ましいと考えられる
が、多孔質体の孔目を塞がずに被覆できるのであれば、
それ以上の厚さでも構わない。
【0016】多孔質体により形成された樹脂流路内を通
過する溶融した樹脂組成物の表面エネルギーを臨界表面
張力で表すと、約30〜50dyn/cmとなるので、
多孔質体に用いられるフッ素系樹脂としては、溶融した
樹脂組成物の剥離性を良好にするためには、溶融した樹
脂組成物の臨界表面張力より低い臨界表面張力を有する
ものか、逆に、高い臨界表面張力を有するものが好適に
使用される。
過する溶融した樹脂組成物の表面エネルギーを臨界表面
張力で表すと、約30〜50dyn/cmとなるので、
多孔質体に用いられるフッ素系樹脂としては、溶融した
樹脂組成物の剥離性を良好にするためには、溶融した樹
脂組成物の臨界表面張力より低い臨界表面張力を有する
ものか、逆に、高い臨界表面張力を有するものが好適に
使用される。
【0017】そのようなフッ素系樹脂としては、例え
ば、ポリクロロトリフルオロエチレン(PTFE)、テ
トラフルオロエチレン─ペルフルオロプロピレン共重合
体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PC
TFE)、ポリビニルフロライド(PVF)、ポリビニ
デンフロライド(PVDF)、ポリクロロトリフロロエ
チレン─エチレン共重合体(E─CTFE)等が挙げら
れる。
ば、ポリクロロトリフルオロエチレン(PTFE)、テ
トラフルオロエチレン─ペルフルオロプロピレン共重合
体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PC
TFE)、ポリビニルフロライド(PVF)、ポリビニ
デンフロライド(PVDF)、ポリクロロトリフロロエ
チレン─エチレン共重合体(E─CTFE)等が挙げら
れる。
【0018】本発明において、気体潤滑剤としては、溶
融した樹脂組成物と反応せず、且つ、架橋反応中のラジ
カル形成を抑制しないようなものが好適に使用され、例
えば、炭酸ガスや窒素ガス等が挙げられる。
融した樹脂組成物と反応せず、且つ、架橋反応中のラジ
カル形成を抑制しないようなものが好適に使用され、例
えば、炭酸ガスや窒素ガス等が挙げられる。
【0019】気体潤滑剤の供給流量は、10〜20cm
3 /cm2 ・秒が好ましい。供給流量が10cm3 /c
m2 ・秒未満の場合には潤滑膜切れが生じ易くなり、2
0cm3 /cm2 ・秒を超える場合には、長尺ランドダ
イ内での気体潤滑剤が過多状態となり、多孔質体内面と
溶融した樹脂組成物との間で潤滑膜が脈流をおこし、成
形品の振動、吐出変動をおこし易く、得られる成形品の
表面に規則的、あるいは不規則的な波打ちを発生させた
り、所定製品寸法を満足させることができないという弊
害をもたす傾向がある。
3 /cm2 ・秒が好ましい。供給流量が10cm3 /c
m2 ・秒未満の場合には潤滑膜切れが生じ易くなり、2
0cm3 /cm2 ・秒を超える場合には、長尺ランドダ
イ内での気体潤滑剤が過多状態となり、多孔質体内面と
溶融した樹脂組成物との間で潤滑膜が脈流をおこし、成
形品の振動、吐出変動をおこし易く、得られる成形品の
表面に規則的、あるいは不規則的な波打ちを発生させた
り、所定製品寸法を満足させることができないという弊
害をもたす傾向がある。
【0020】安定な潤滑押出状態を得るためには、潤滑
可能な流量で、最小限の流量(臨界流量)を維持するこ
とが重要である。
可能な流量で、最小限の流量(臨界流量)を維持するこ
とが重要である。
【0021】本発明において、長尺ランドダイの長さ
は、使用する架橋性樹脂、及び成形品の内径又は肉厚に
よって定まる。そして、溶融した樹脂組成物の架橋反応
を促進させるための加熱方法としては、一般的には、任
意であるが、電熱によるのが最も簡便且つ加熱条件の制
御が容易である。又、温度条件は、長尺ランドダイ全域
にわたって同じである必要はなく、いくつかのゾーンに
分割して、溶融した樹脂組成物の架橋反応に最も適した
温度条件と加熱条件となるように設定してもよい。
は、使用する架橋性樹脂、及び成形品の内径又は肉厚に
よって定まる。そして、溶融した樹脂組成物の架橋反応
を促進させるための加熱方法としては、一般的には、任
意であるが、電熱によるのが最も簡便且つ加熱条件の制
御が容易である。又、温度条件は、長尺ランドダイ全域
にわたって同じである必要はなく、いくつかのゾーンに
分割して、溶融した樹脂組成物の架橋反応に最も適した
温度条件と加熱条件となるように設定してもよい。
【0022】以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の押出成形品の製造方法に使用する押出
装置の例を示す断面図である。押出機11の先端に賦形
金型12が設けられている。賦形金型12の出口部側に
長尺ランドダイ13が接続されている。長尺ランドダイ
13内には、表面がフッ素系樹脂の薄膜にて被覆された
多孔質体14が配設され、多孔質体14により樹脂流路
が形成されている。
図1は、本発明の押出成形品の製造方法に使用する押出
装置の例を示す断面図である。押出機11の先端に賦形
金型12が設けられている。賦形金型12の出口部側に
長尺ランドダイ13が接続されている。長尺ランドダイ
13内には、表面がフッ素系樹脂の薄膜にて被覆された
多孔質体14が配設され、多孔質体14により樹脂流路
が形成されている。
【0023】長尺ランドダイ13に配設された多孔質体
14の外周部分にチャンバー15が設けられ、チャンバ
ー15には気体潤滑剤の導入口151が設けられてい
る。
14の外周部分にチャンバー15が設けられ、チャンバ
ー15には気体潤滑剤の導入口151が設けられてい
る。
【0024】そして、導入口151からチャンバー15
内に気体潤滑剤を圧入する(図中、矢印Aで示す)こと
により、多孔質体14を通して、樹脂流路内を通して多
孔質体14内を通過する溶融した樹脂組成物の全周にわ
たって気体潤滑剤を供給する(図中、矢印Bで示す)こ
とができるようになっている。
内に気体潤滑剤を圧入する(図中、矢印Aで示す)こと
により、多孔質体14を通して、樹脂流路内を通して多
孔質体14内を通過する溶融した樹脂組成物の全周にわ
たって気体潤滑剤を供給する(図中、矢印Bで示す)こ
とができるようになっている。
【0025】又、長尺ランドダイの外周にはヒーター1
6が設けられており、ヒーター16により樹脂流路内を
通過する溶融した樹脂組成物を加熱し架橋させることが
できるようになっている。
6が設けられており、ヒーター16により樹脂流路内を
通過する溶融した樹脂組成物を加熱し架橋させることが
できるようになっている。
【0026】次に、図1に示す押出装置を用いた、本発
明の押出成形品の製造方法の例を、図2を参照して説明
する。まず、架橋性樹脂と架橋剤からなる組成物を押出
機11に供給し、その内部にて溶融混練し、溶融した樹
脂組成物2を賦形金型12の出口より長尺ランドダイ1
3内に押し出す。
明の押出成形品の製造方法の例を、図2を参照して説明
する。まず、架橋性樹脂と架橋剤からなる組成物を押出
機11に供給し、その内部にて溶融混練し、溶融した樹
脂組成物2を賦形金型12の出口より長尺ランドダイ1
3内に押し出す。
【0027】次に、図示しない潤滑剤供給装置から、導
入口151を経てチャンバー15内に気体潤滑剤を圧入
し、気体潤滑剤を多孔質体14を通して長尺ランドダイ
13の多孔質体14により形成された樹脂流路内に供給
しつつ、溶融した樹脂組成物2を通過させる。この際、
多孔質体14はその表面にフッ素系材料で被覆される
か、又は、全体がフッ素系樹脂からなるので、溶融した
樹脂組成物2は長尺ランドダイ13内を多孔質体14の
内面に付着することなく、均一に流れる。
入口151を経てチャンバー15内に気体潤滑剤を圧入
し、気体潤滑剤を多孔質体14を通して長尺ランドダイ
13の多孔質体14により形成された樹脂流路内に供給
しつつ、溶融した樹脂組成物2を通過させる。この際、
多孔質体14はその表面にフッ素系材料で被覆される
か、又は、全体がフッ素系樹脂からなるので、溶融した
樹脂組成物2は長尺ランドダイ13内を多孔質体14の
内面に付着することなく、均一に流れる。
【0028】同時に、ヒーター16により樹脂流路内の
溶融した樹脂組成物2を加熱して、架橋剤を分解させ
て、溶融した樹脂組成物2を架橋させる。この際、溶融
した樹脂組成物2は長尺ランドダイ13内を均一に流れ
るので、その加熱も均一に行われ、その架橋反応も均一
に行われる。そして、長尺ランドダイ13の出口より押
出成形品3を得る。
溶融した樹脂組成物2を加熱して、架橋剤を分解させ
て、溶融した樹脂組成物2を架橋させる。この際、溶融
した樹脂組成物2は長尺ランドダイ13内を均一に流れ
るので、その加熱も均一に行われ、その架橋反応も均一
に行われる。そして、長尺ランドダイ13の出口より押
出成形品3を得る。
【0029】
【作用】本発明の押出成形品の製造方法は、押出機と、
押出機に連結され、内表面がフッ素系材料の多孔質体か
ら形成された樹脂流路を内部に有する長尺ランドダイか
らなる押出装置に、架橋性樹脂と、架橋性樹脂の軟化点
より高い分解温度を有する架橋剤からなる樹脂組成物
を、押出機にて溶融し、溶融した樹脂組成物を長尺ラン
ドダイの樹脂流路に供給するとともに、多孔質体を通し
て溶融した樹脂組成物の全周にわたって気体潤滑剤を供
給しながら溶融した樹脂組成物を通過させつつ、溶融し
た樹脂組成物を加熱して、架橋させることにより、気体
潤滑剤の突発的な膜切れを起こすことなくその臨界流量
を安定して供給することができるため、溶融した樹脂組
成物を多孔質体の内面に付着させることなく長尺ランド
ダイ内を均一に流すことができ、加熱も均一に行われる
ので、その架橋反応も均一に行われ、長時間安定した状
態で、表面性の良好な押出成形品を得ることができる。
押出機に連結され、内表面がフッ素系材料の多孔質体か
ら形成された樹脂流路を内部に有する長尺ランドダイか
らなる押出装置に、架橋性樹脂と、架橋性樹脂の軟化点
より高い分解温度を有する架橋剤からなる樹脂組成物
を、押出機にて溶融し、溶融した樹脂組成物を長尺ラン
ドダイの樹脂流路に供給するとともに、多孔質体を通し
て溶融した樹脂組成物の全周にわたって気体潤滑剤を供
給しながら溶融した樹脂組成物を通過させつつ、溶融し
た樹脂組成物を加熱して、架橋させることにより、気体
潤滑剤の突発的な膜切れを起こすことなくその臨界流量
を安定して供給することができるため、溶融した樹脂組
成物を多孔質体の内面に付着させることなく長尺ランド
ダイ内を均一に流すことができ、加熱も均一に行われる
ので、その架橋反応も均一に行われ、長時間安定した状
態で、表面性の良好な押出成形品を得ることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。実施例1 図1に示す押出装置を用い、図2を参照して説明した工
程により、板状の押出成形品の製造をを行った。
程により、板状の押出成形品の製造をを行った。
【0031】多孔質体14としては、気孔径7μm、気
孔率25%の鋼板の上に、PTFE粒子をNi溶液に分
散したものを、メッキ法により被覆したものを用いた。
組成物としては、低密度ポリエチレン(住友化学社製、
商品名「高圧法ポリエチレンG201」、融点103
℃)100重量部に、架橋剤(ジクミルパーオキサイ
ド、分解温度171℃:半減期1分)0.1重量部を添
加したものを用いた。
孔率25%の鋼板の上に、PTFE粒子をNi溶液に分
散したものを、メッキ法により被覆したものを用いた。
組成物としては、低密度ポリエチレン(住友化学社製、
商品名「高圧法ポリエチレンG201」、融点103
℃)100重量部に、架橋剤(ジクミルパーオキサイ
ド、分解温度171℃:半減期1分)0.1重量部を添
加したものを用いた。
【0032】気体潤滑剤としては、窒素ガスを使用し、
チャンバー15へは、多孔質体14を通して流量10c
m3 /cm2 ・秒になるように供給した。
チャンバー15へは、多孔質体14を通して流量10c
m3 /cm2 ・秒になるように供給した。
【0033】口径50mmの押出機を用い、架橋性樹脂
を5kg/時間の押出量にて押し出した。このときの賦
形金型12における樹脂温度は125℃であり、長尺ラ
ンドダイ13の樹脂温度は160℃、滞留時間は5分間
であった。長尺ランドダイ13は長さ90cmのものを
使用した。
を5kg/時間の押出量にて押し出した。このときの賦
形金型12における樹脂温度は125℃であり、長尺ラ
ンドダイ13の樹脂温度は160℃、滞留時間は5分間
であった。長尺ランドダイ13は長さ90cmのものを
使用した。
【0034】その結果、溶融した樹脂組成物を多孔質体
に付着させることなく、長時間安定した状態で成形品を
押出成形することができ、表面性の良好な板状の押出成
形品を得ることができた。得られた押出成形品のゲル分
率を測定した。その結果を表1に示した。
に付着させることなく、長時間安定した状態で成形品を
押出成形することができ、表面性の良好な板状の押出成
形品を得ることができた。得られた押出成形品のゲル分
率を測定した。その結果を表1に示した。
【0035】実施例2 長尺ランドダイの長さを60cmとしたこと以外は、実
施例1と同様にして、実施例1と同様の板状の押出成形
品の製造を行った。その結果、溶融した樹脂組成物を多
孔質体に付着させることなく、長時間安定した状態で成
形品を押出成形することができ、表面性の良好な板状の
押出成形品を得ることができた。得られた押出成形品の
ゲル分率を測定した。その結果を表1に示した。
施例1と同様にして、実施例1と同様の板状の押出成形
品の製造を行った。その結果、溶融した樹脂組成物を多
孔質体に付着させることなく、長時間安定した状態で成
形品を押出成形することができ、表面性の良好な板状の
押出成形品を得ることができた。得られた押出成形品の
ゲル分率を測定した。その結果を表1に示した。
【0036】実施例3 組成物として、高密度ポリエチレン(三菱油脂社製、商
品名「JX─20」、融点136℃)100重量部に、
架橋剤(ジクミルパーオキサイド)1.0重量部を添加
したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
実施例1と同様の板状の押出成形品の製造を行った。そ
の結果、溶融した樹脂組成物を多孔質体に付着させるこ
となく、長時間安定した状態で成形品を押出成形するこ
とができ、表面性の良好な板状の押出成形品を得ること
ができた。得られた押出成形品のゲル分率を測定した。
その結果を表1に示す。
品名「JX─20」、融点136℃)100重量部に、
架橋剤(ジクミルパーオキサイド)1.0重量部を添加
したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
実施例1と同様の板状の押出成形品の製造を行った。そ
の結果、溶融した樹脂組成物を多孔質体に付着させるこ
となく、長時間安定した状態で成形品を押出成形するこ
とができ、表面性の良好な板状の押出成形品を得ること
ができた。得られた押出成形品のゲル分率を測定した。
その結果を表1に示す。
【0037】実施例4 組成物として、直鎖状低密度ポリエチレン(三菱油脂社
製、商品名「LK─50」、融点107℃)100重量
部に、架橋剤(ジクミルパーオキサイド)1.0重量部
を添加したものを用いたこと以外は、実施例1と同様に
して、実施例1と同様の板状の押出成形品の製造を行っ
た。その結果、溶融した樹脂組成物を多孔質体に付着さ
せることなく、長時間安定した状態で成形品を押出成形
することができ、表面性の良好な板状の押出成形品を得
ることができた。得られた押出成形品のゲル分率を測定
した。その結果を表1に示す。
製、商品名「LK─50」、融点107℃)100重量
部に、架橋剤(ジクミルパーオキサイド)1.0重量部
を添加したものを用いたこと以外は、実施例1と同様に
して、実施例1と同様の板状の押出成形品の製造を行っ
た。その結果、溶融した樹脂組成物を多孔質体に付着さ
せることなく、長時間安定した状態で成形品を押出成形
することができ、表面性の良好な板状の押出成形品を得
ることができた。得られた押出成形品のゲル分率を測定
した。その結果を表1に示す。
【0038】比較例1 多孔質体として、表面がフッ素系樹脂にて被覆されてい
ないものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
実施例1と同様の板状の押出成形品の製造を行った。そ
の結果、溶融した樹脂組成物が多孔質体に付着してしま
って、押出成形を行うことができなかった。
ないものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
実施例1と同様の板状の押出成形品の製造を行った。そ
の結果、溶融した樹脂組成物が多孔質体に付着してしま
って、押出成形を行うことができなかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明は、上記の如き構成とされている
ので、長時間安定した状態で、表面性の良好な押出成形
品を得ることができる。
ので、長時間安定した状態で、表面性の良好な押出成形
品を得ることができる。
【0041】
【図1】本発明の押出成形品の製造方法に使用する装置
の一例を示す断面図である。
の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す装置を用いた、本発明の押出成形品
の製造方法の工程を説明する説明図である。
の製造方法の工程を説明する説明図である。
11 押出機 12 賦形金型 13 長尺ランドダイ 14 多孔質体 15 チャンバー 16 ヒーター
Claims (1)
- 【請求項1】 押出機と、押出機に連結され、内表面が
フッ素系材料の多孔質体から形成された樹脂流路を内部
に有する長尺ランドダイからなる押出装置に、架橋性樹
脂と、架橋性樹脂の軟化点より高い分解温度を有する架
橋剤からなる樹脂組成物を、押出機にて溶融し、溶融し
た樹脂組成物を長尺ランドダイの樹脂流路に供給すると
ともに、多孔質体を通して溶融した樹脂組成物の全周に
わたって気体潤滑剤を供給しながら溶融した樹脂組成物
を通過させつつ、溶融した樹脂組成物を加熱して、架橋
させることを特徴とする押出成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5058791A JPH06270226A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 押出成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5058791A JPH06270226A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 押出成形品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06270226A true JPH06270226A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=13094401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5058791A Pending JPH06270226A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 押出成形品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06270226A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10119109A (ja) * | 1996-10-23 | 1998-05-12 | Sekisui Chem Co Ltd | 難成形樹脂成形体の製造方法 |
JP2007223073A (ja) * | 2006-02-21 | 2007-09-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 押出成形金型および押出成形金型を用いた長尺物の製造方法 |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP5058791A patent/JPH06270226A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10119109A (ja) * | 1996-10-23 | 1998-05-12 | Sekisui Chem Co Ltd | 難成形樹脂成形体の製造方法 |
JP2007223073A (ja) * | 2006-02-21 | 2007-09-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 押出成形金型および押出成形金型を用いた長尺物の製造方法 |
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