JPH0623822A - 押出成形品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

押出成形品の製造方法及び製造装置

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JPH0623822A
JPH0623822A JP4180774A JP18077492A JPH0623822A JP H0623822 A JPH0623822 A JP H0623822A JP 4180774 A JP4180774 A JP 4180774A JP 18077492 A JP18077492 A JP 18077492A JP H0623822 A JPH0623822 A JP H0623822A
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JP
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lubricant
resin
adapter
molten resin
groove
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JP4180774A
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Eiji Okada
英治 岡田
Hiroshi Ueda
博 上田
Noritaka Tsujimoto
典孝 辻本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺ランド部を有するダイ装置に樹脂材料を
押出すにあたり、ダイ装置内を通過する溶融樹脂の外面
に潤滑剤を均一かつ安定的に供給可能とする。 【構成】 押出機からアダプターを通ってダイ装置の長
尺ランド部へ溶融樹脂を押出すにあたり、アダプターを
構成する二枚のフランジの少なくとも一方の接合面に、
樹脂通路に通ずる多数の溝が設けられるとともに、該溝
の外側に各溝と連通する潤滑剤溜り部が設けられ、さら
に該溜り部には潤滑剤導入口が設けられている。そし
て、潤滑剤導入口から溜り部へ潤滑剤を圧入し、さらに
溝を介して潤滑剤を溶融樹脂の外面に供給しながら押出
成形を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長尺ランド部を有する
ダイ装置に溶融樹脂を押出す押出成形品の製造方法およ
びこの方法に用いる製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流動性の悪い材料、特に架橋性樹
脂材料や熱硬化性樹脂材料を連続的に押出成形する方法
としては、長尺ランド部を有するダイ装置を用いて、架
橋性樹脂材料を加熱・架橋させて成形することが知られ
ている。例えば、特開昭48−96656号公報には、
加硫し得る樹脂組成物を成形すると共に加熱により加硫
する長尺ランド部を有するダイ装置を使用して樹脂材料
を加熱・加硫する連続成形方法が開示されている。
【0003】この方法は、長尺ランド部の温度と長さ
を、通過する加硫性(架橋性)材料の架橋反応が完了す
るように定めてランド部出口から架橋した成形品を連続
的に取得するものである。この方法では、成形過程に長
尺ランド部が存在することに基づき高い背圧が架橋性成
形材料の可塑化帯域にかけられるため、ランドの内壁
と、そこを通過する成形材料ないし成形品との界面に潤
滑剤を供給し、長尺ランド内壁と成形材料や成形品との
摩擦抵抗を軽減させる方法がとられている。
【0004】この成形法において、溶融樹脂を連続的に
かつ良好に成形し得るように押し出すには、押出される
溶融樹脂の外面に最適量の潤滑剤を均一に分布させ、安
定した潤滑膜を形成する必要がある。
【0005】従来の押出成形装置は図4に示すように押
出機(イ)と、押出機(イ)の出口側に設けられたアダ
プター(ロ)と、アダプター(ロ)の出口側に設けら
れ、長尺ランド部(ニ)を出口側に有するダイ装置
(ハ)とを備えてなる。アダプター(ロ)は二枚のフラ
ンジ(ホ)(ホ)が重なった状態で接合されてなり、そ
の接合に当たって、対向する面間に所定厚さの金属箔
(ヘ)を挾み込んでボルトなどで両フランジ(ホ)
(ホ)を締付けることで、フランジ(ホ)(ホ)間に樹
脂通路(ト)に通ずる垂直なスリット(チ)が設けられ
た。そして、スリット(チ)に通ずる潤滑剤導入口
(リ)からポンプ(ヌ)で潤滑剤を連続的あるいは非連
続的に圧入することで、樹脂通路(ト)内を通過する溶
融樹脂の外面に潤滑剤を供給する方法が取られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、理想的な潤滑
状態を維持するため、潤滑剤を安定して供給することは
必ずしも容易なことではなく、前記スリット(チ)によ
る潤滑剤の供給では、スリット(チ)の幅及び該スリッ
ト両側の対向面の平行度で供給安定性が左右される問題
がある。すなわち、潤滑剤導入口(リ)から潤滑剤を圧
入するにあたり、高い圧力で潤滑剤を供給するためにス
リット(チ)幅を狭くすると、該スリットを形成する対
向面の平行度を保つのが困難で、潤滑剤が一部偏流を起
こすおそれがある。一方、スリット幅を広くとると潤滑
剤の供給圧力が低下するため、樹脂の押出圧の変動の影
響を受けて、溶融樹脂の外面への潤滑剤の供給が不安定
になる。このような潤滑剤の偏流や潤滑剤の不安定な供
給は、溶融樹脂と長尺ランド部(ニ)内面との間に形成
される潤滑膜の膜切れを起こし、そのため成形品表面に
傷を生じて成形品の品質や商品価値を低下させる他、膜
切れによる吐出変動を引き起こし、安定な生産性を確保
することが困難になる。したがって、潤滑剤の偏流を防
ぎ、かつ、潤滑剤を安定的に供給することが重要な技術
的課題となる。
【0007】本発明の目的は、長尺ランド部を有するダ
イ装置を用いて樹脂材料を押出し成形するにあたり、溶
融樹脂の外面に潤滑剤を均一かつ安定的に供給するため
の押出成形品の製造方法およびこの方法に使用する製造
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、ダイ装置へ成形材料を押出すにあたり、該ダ
イ装置の入口側に設けられるアダプターについて、該ア
ダプターを構成する二枚のフランジの少なくとも一方の
接合面に、樹脂通路に通ずる多数の溝を設け、該溝を介
して溶融樹脂の外面に潤滑剤を供給することにより上記
目的を達成できることを見出だした。
【0009】すなわち、本発明の押出成形品の製造方法
は、押出機からアダプターを通ってダイ装置の長尺ラン
ド部へ溶融樹脂を押出す押出成形品の製造方法におい
て、アダプターの樹脂通路を通過する溶融樹脂の外面
に、2枚のフランジの接合面に設けられた多数の溝を介
して潤滑剤を供給しながら溶融樹脂を押出すものであ
る。
【0010】また、上記本発明の製造方法に使用する製
造装置は、押出機と、押出機の出口側に設けられたアダ
プターと、アダプターの出口側に設けられ、長尺ランド
部を出口側に有するダイ装置とを備えてなり、アダプタ
ーは二枚のフランジが重なった状態で接合されてなり、
その少なくとも一方の接合面に樹脂通路に通ずる多数の
溝が設けられるとともに、該溝の外側に各溝と連通する
潤滑剤溜り部(7) が設けられ、さらに潤滑剤溜り部には
潤滑剤導入口が設けられている。
【0011】以下、本発明の各構成要素について詳しく
説明する。
【0012】(樹脂材料)成形に使用する樹脂材料とし
ては、架橋可能な任意の架橋性樹脂材料が使用できる。
具体的には、アミノプラスト、フェノプラスト、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、その他の熱硬化性樹
脂がある。また、架橋剤を配合した架橋可能な熱可塑性
樹脂、天然または合成ゴムも挙げられる。
【0013】熱可塑性樹脂とは、例えば、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ナイロン、あるいはエチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン酢酸ビニル共重合体などの共重合体、及びこれら
の2種以上の混合物が挙げられる。これら熱可塑性樹脂
には、合成ゴム、パラフィン、異種熱可塑性樹脂、可塑
剤、顔料、発泡剤、難燃剤、靜電防止剤、耐候剤などの
添加剤を混合することができる。
【0014】その他、加熱によって架橋反応が起こる任
意の樹脂、例えば、メチロールアクリルアミド重合体、
金属酸化物配合カルボン酸重合体、不飽和ポリエステル
等を使用することができる。
【0015】(架橋剤)架橋剤としては、使用する熱可
塑性樹脂の溶融温度以上の分解温度を有するもので、該
樹脂の架橋に適した架橋剤を適宜選択すればよく、代表
的なものに、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、
α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプ
ロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物あるい
はこれら2種以上の混合物を挙げることができる。架橋
促進剤や架橋遅延剤などの助剤を混合してもよい。
【0016】また、これらの架橋剤の使用量は、熱可塑
性樹脂の分子量、分子量分布、分岐数等の分子構造、架
橋剤の分解温度、及び必要とされる架橋の度合いに応じ
て決める必要があるが、具体的には0.1〜10重量%
が好ましく、より好ましくは0.2〜2重量%の割合で
使用される。
【0017】(潤滑剤)潤滑剤としては、使用する樹脂
の成形温度において分解、沸騰などが起こり難く、かつ
樹脂に溶融せず、さらに樹脂の劣化を促進することのな
い化学的に安定な物質が好ましい。例えば、この様な条
件を満足する潤滑剤の一例としては、液状のポリシロキ
サン(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルシロキサン
等)、エチレングリコール等の多価アルコール、および
そのアルキルエステル並びにアルキルエーテル、ポリオ
キシアルキレンおよびそのアルキルエステルならびにア
ルキルエーテル、ポリオキシアルキレンおよびその2種
以上のアルキレンオキサイドのランダム、ブロックおよ
びグラフトコポリマー等があげられる。中でも成形品の
表面に付着した後の除去が容易な多価アルコール等の水
溶性の界面活性剤が好ましい。
【0018】(加熱方法)上記フラットダイのランド部
の長さは、使用する架橋性樹脂成形材料及び成形品の内
径または肉厚によって定まる。そして、架橋反応を促進
するための加熱方法としては、電熱によるのが最も簡便
かつ加熱条件の制御が容易である。また、温度条件は長
尺ランド部全域にわたって同じである必要はなく、いく
つかのゾーンに分割して、成形材料に最も適した温度条
件と加熱時間となるように設定することが好ましい。
【0019】(溝)アダプターの二枚のフランジの少な
くとも一方の接合面に設けられる溝の深さおよび該溝が
フランジの接合面に占める面積の割合は、使用する潤滑
剤の種類、供給圧力、流量などによって適宜決定するこ
とができるが、溝の深さは通常20〜500μm、好ま
しくは40〜100μmの範囲である。溝がフランジの
接合面に占める面積の割合は、フランジの接合面の摩耗
や2枚のフランジの締付けによる変形を考慮する必要が
あり、また溝の深さの誤差が数%以下になるように決定
する必要がある。さらに溝の形状およびパターンは潤滑
剤の種類や上記フランジの接合面の溝の占有面積などに
より適宜決定すれば良い。
【0020】
【作用】本発明の押出成形品の製造方法によれば、押出
機から出た溶融樹脂はアダプターの樹脂通路内を通過す
る際、樹脂通路に通ずる溝を介して潤滑剤が溶融樹脂外
面に均一に供給され、溶融樹脂の外面全面に安定した潤
滑膜が形成された後、長尺ランド部で加熱・架橋されて
押出される。そのため、押出成形品の外面全面が常に平
滑となる。
【0021】また、本発明の押出成形品の製造装置によ
れば、潤滑剤は導入口から潤滑剤溜り部に一旦滞留し、
さらにこの潤滑剤溜り部から樹脂通路に通ずる各溝を介
して溶融樹脂の外面に均一に潤滑剤が供給されることと
なる。また、潤滑剤の供給圧力は上記溝の深さおよび潤
滑剤の粘度を変更することで適宜設定することができ
る。
【0022】
【実施例】次に、本発明を具体的に説明するために、本
発明の実施例及びこれとの比較を示す比較例をいくつか
示す。
【0023】<実施例1>図1は本発明の押出成形品の
製造装置の一例であって、溶融樹脂材料を押出す押出機
(1) と、押出機(1) の出口(1a)側に設けられたアダプタ
ー(2) と、アダプター(2) の出口側に設けられ、長尺ラ
ンド部(4) を出口側に有するダイ装置(3)とを備えてい
る。
【0024】アダプター(2) は二枚のフランジ(2a)(2b)
が重なった状態で接合されてなり、その一方のフランジ
(2b)側の接合面(2c)には、丸棒状の押出成形品の場合の
一例として図2に示すように樹脂通路(5) に通ずる多数
の溝(6) が放射状に設けられるとともにこの放射状溝
(6) の外側に、各溝(6) と連通する環状の潤滑剤溜り部
(7) が設けられ、さらに潤滑剤溜り部(7) には潤滑剤の
供給装置(9) と連通する潤滑剤導入口(8) が設けられて
いる。また、潤滑剤溜り部(7) の外周部にはOリング(1
0)が嵌め込まれている。
【0025】本実施例の製造装置によれば、潤滑剤の供
給装置(9) から所定圧で圧入された潤滑剤は潤滑剤導入
口(8) から潤滑剤溜り部(7) 内に溜った後、放射状の各
溝(6) 内を通って樹脂通路(5) 内に均一に供給される。
【0026】<実施例2>図3は、シート状の押出成形
品を押出す場合のアダプター(2) のフランジ接合面(2c)
の形状の一例であって、溝を樹脂通路の内壁に垂直に、
潤滑剤溜り部を長方形状にしたこと以外は実施例1と同
様である。
【0027】本実施例2の製造装置によれば、潤滑剤の
供給装置(9) から所定圧で圧入された潤滑剤は潤滑剤導
入口(8) から潤滑剤溜り部(7) 内に溜った後、各溝(6)
内を通って樹脂通路(5) 内に均一に供給される。
【0028】<実施例3>次に、上記実施例1の製造装
置を用いた押出成形品の製造方法の一例を述べると、押
出機(1) の内径(R) をφ50mm、アダプター(2) の樹
脂通路(5) 径を10mm、さらに溝(6) の幅を200μ
m、深さを40μmとして、押出機(1) から溶融樹脂を
約4kg/hrの押出量で押出した。このときアダプタ
ー(2) における樹脂温度は126℃を示した。また、潤
滑剤導入口(8) から潤滑剤としてポリエチレングリコー
ルを5cc/minで供給した。そして、アダプター
(2) を出た溶融樹脂は長尺ランド部(4) を約3分で通過
して外部へ押出された。本実施例で得られた成形品は、
直径9.8mmの表面平滑な棒状成形体で、吐出変動す
ることなく、連続的に安定して成形することができた。
【0029】<実施例4>円柱状の押出成形品の他の製
造方法として、溝(6) の幅200μm、深さ300μm
としたこと以外は上記実施例3と同様の条件で押出成形
を行った。このときアダプター(2) における樹脂温度は
126℃を示した。
【0030】得られた成形品は、直径9.8mmの表面
平滑な棒状成形体で、実施例3と同様に吐出変動するこ
となく、連続的に安定して成形することができた。
【0031】<実施例5>次に、上記実施例2の製造装
置を用いた押出成形品の製造方法の一例を述べると、押
出機(1) の内径(R) をφ50mm、アダプター(2) の樹
脂通路(5) の高さを5mm、幅を200mm、さらに溝
(6) の幅を200μm、深さを40μmとして、押出機
(1) から溶融樹脂を約4kg/hrの押出量で押出し
た。このときアダプター(2) における樹脂温度は125
℃を示した。また、潤滑剤導入口(8)から潤滑剤として
ポリエチレングリコールを10cc/minで供給し
た。そして、アダプター(2) を出た溶融樹脂は長尺ラン
ド部(4) を約3分で通過して外部へ押出された。本実施
例により得られた成形品は、直径4.9mm、幅197
mmの表面平滑なシート状成形体で、吐出変動すること
なく、連続的に安定して成形することができた。
【0032】<比較例1>上記実施例1の製造装置のう
ち、アダプター(2) の2枚のフランジ(2a)(2b)間に上記
放射状溝(6) を設けず、2枚のフランジ間に厚さ40μ
mの金属箔を挾み込んでスリットを形成した製造装置に
ついて、上記実施例2と同様の条件で押出成形を行っ
た。
【0033】この場合、潤滑剤がスリット部で偏流して
供給されたため、溶融樹脂の外面に形成される潤滑膜が
ときおり切れ、押出成形品の吐出変動が起きた。そし
て、得られた棒状の成形品は表面に傷を生じた。
【0034】<比較例2>二枚のフランジ間に挾み込む
金属箔の厚さを300μmとしたこと以外は上記比較例
1と同条件で押出成形を行った。この場合も潤滑剤が偏
流して溶融樹脂の外面に供給されたため、成形品表面に
傷がついた。
【0035】また、溶融樹脂の押出量を4kg/hrか
ら徐々に上げて5kg/hrで成形したところ、溶融樹
脂がスリット内へ逆流して潤滑剤の供給ができなくなっ
た。
【0036】<比較例3>上記実施例2の製造装置のう
ち、アダプター(2) の二枚のフランジ(2a)(2b)間に上記
溝(6) を設けず、二枚のフランジ間に厚さ40μmの金
属箔を挾み込んでスリットを形成した製造装置につい
て、上記実施例5と同様の条件で押出成形を行った。
【0037】この場合も、潤滑剤がスリット部で偏流し
て供給されたため、溶融樹脂の外面に形成される潤滑膜
がときおり切れ、押出成形品の吐出変動が起きた。そし
て、得られたシート状の成形品は表面に傷を生じた。
【0038】
【発明の効果】本発明の押出成形品の製造方法によれ
ば、アダプターの溝による均一な潤滑剤の供給によっ
て、溶融樹脂の外面に安定した潤滑膜が形成された後、
長尺ランド部でスムーズな加熱・架橋による成形が可能
となる。そのため、得られる成形品は常に表面平滑なも
のとなる。
【0039】また、本発明の押出成形品の製造装置を用
いれば、アダプターを構成する二枚のフランジの少なく
とも一方の接合面に、樹脂通路に通ずる溝を設け、該溝
の外側に各溝と連通する潤滑剤溜り部を形成したもので
あるから、潤滑剤は溜り部から各溝を介して溶融樹脂の
外面に常に均一に供給される。そして、二枚のフランジ
間に金属箔を挾んでスリットを形成する従来装置のよう
に、フランジ接合面における平行度のズレという問題は
なく、これに伴う潤滑剤の偏流も解消される。
【0040】この他、本発明によれば、潤滑剤の供給圧
力は上記溝の深さおよび潤滑剤の粘度を変更することで
任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押出成形品の製造装置の縦断面図。
【図2】図1のII−II線矢視図。(丸棒状押出成形品の
場合)
【図3】図1のII−II線矢視図。(シート状押出成形品
の場合)
【図4】従来の押出成形品の製造装置の縦断面図。
【符号の説明】
1 押出機 2 アダプター 2a・2b フランジ 3 ダイ装置 4 長尺ランド部 5 樹脂通路 6 溝 7 潤滑剤溜り部 8 潤滑剤導入口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機(1) からアダプター(2) を通って
    ダイ装置(3) の長尺ランド部(4) へ溶融樹脂を押出す押
    出成形品の製造方法において、アダプター(2) の樹脂通
    路(5) を通過する溶融樹脂の外面に、多数の溝(6) を介
    して潤滑剤を供給しながら溶融樹脂を押出す押出成形品
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 押出機(1) と、押出機(1) の出口(1a)側
    に設けられたアダプター(2) と、アダプター(2) の出口
    側に設けられ、長尺ランド部(4) を出口側に有するダイ
    装置(3) とを備えてなり、アダプター(2) は2枚のフラ
    ンジ(2a)(2b)が重なった状態で接合されてなり、その少
    なくとも一方の接合面(2c)には、樹脂通路(5) に通ずる
    多数の溝(6) が設けられるとともに、該溝(6) の外側に
    各溝(6) と連通する潤滑剤溜り部(7) が設けられ、さら
    に潤滑剤溜り部(7) には潤滑剤導入口(8) が設けられた
    ことを特徴とする押出成形品の製造装置。
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Cited By (2)

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