JPH06269835A - 熱間仕上圧延材のスキッドマ−ク低減方法 - Google Patents
熱間仕上圧延材のスキッドマ−ク低減方法Info
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- JPH06269835A JPH06269835A JP5064417A JP6441793A JPH06269835A JP H06269835 A JPH06269835 A JP H06269835A JP 5064417 A JP5064417 A JP 5064417A JP 6441793 A JP6441793 A JP 6441793A JP H06269835 A JPH06269835 A JP H06269835A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱間タンデム仕上圧延においてスケ−ルの発
生を抑えつつ圧延材のスキッドマ−クを低減する。 【構成】 ル−パレス圧延を行う熱間タンデム仕上圧延
において、その前段の粗圧延を出た圧延材の温度を計測
して該圧延材の長手方向の温度変動周期および位相を算
出し、熱間タンデム仕上圧延の#1−#2スタンド間も
しくは#2−#3スタンド間で、前記温度変動周期およ
び位相を該スタンド間の圧延材のものに変換した周期お
よび位相で、圧延材に近接した加熱装置で、圧延材の少
くとも長手方向低温部を加熱する。
生を抑えつつ圧延材のスキッドマ−クを低減する。 【構成】 ル−パレス圧延を行う熱間タンデム仕上圧延
において、その前段の粗圧延を出た圧延材の温度を計測
して該圧延材の長手方向の温度変動周期および位相を算
出し、熱間タンデム仕上圧延の#1−#2スタンド間も
しくは#2−#3スタンド間で、前記温度変動周期およ
び位相を該スタンド間の圧延材のものに変換した周期お
よび位相で、圧延材に近接した加熱装置で、圧延材の少
くとも長手方向低温部を加熱する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延に関し、特に
タンデム熱間仕上圧延に関する。
タンデム熱間仕上圧延に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材を加熱炉で所定温度に加熱し、粗圧
延を経て熱間タンデム仕上圧延で所片板厚の熱延鋼板を
得る圧延では、加熱炉を出た鋼材の、加熱炉において鋼
材を支えるスキッドに位置した部位の温度が低く、この
温度が低い部位はスキッドマ-クと称される。このスキ
ッドマ−クは粗圧延を経ても熱延鋼板に残り、熱間タン
デム仕上圧延で板厚精度を上げにくい1つの原因となっ
ている。
延を経て熱間タンデム仕上圧延で所片板厚の熱延鋼板を
得る圧延では、加熱炉を出た鋼材の、加熱炉において鋼
材を支えるスキッドに位置した部位の温度が低く、この
温度が低い部位はスキッドマ-クと称される。このスキ
ッドマ−クは粗圧延を経ても熱延鋼板に残り、熱間タン
デム仕上圧延で板厚精度を上げにくい1つの原因となっ
ている。
【0003】すなわち、タンデム熱間圧延では、板厚が
目標値となるように圧下等を制御する板厚制御が実施さ
れるが、このスキッドマ−クが板厚制御にいわば外乱と
して作用し、板厚制御の安定性と制御精度を乱す。板厚
制御は例えば、特公平2−31604号公報に開示さ
れ、また、本発明者らは、鋼板圧延中に、圧下位置をフ
ィードフォワード制御する板厚制御方法を特願平2−4
04424号として提案した。この種の熱間圧延制御装
置の一例を図3を用いて以下に説明する。
目標値となるように圧下等を制御する板厚制御が実施さ
れるが、このスキッドマ−クが板厚制御にいわば外乱と
して作用し、板厚制御の安定性と制御精度を乱す。板厚
制御は例えば、特公平2−31604号公報に開示さ
れ、また、本発明者らは、鋼板圧延中に、圧下位置をフ
ィードフォワード制御する板厚制御方法を特願平2−4
04424号として提案した。この種の熱間圧延制御装
置の一例を図3を用いて以下に説明する。
【0004】図3は、熱間タンデム圧延機であり、7つ
の圧延スタンド,スタンド間のルーパ,圧下制御装置及
びルーパ制御装置により構成されている。図3におい
て、S0はロールギャップ(以下、圧下位置と称する)
検出器、LCは圧延荷重計、SMは圧下位置駆動系、A
GCはSOの出力(圧下位置)とLCの出力(圧延荷
重)から圧下位置変更量を算出する自動板内板厚偏差制
御(Automatic Gauge Control)装置であり、SRAはA
GCの指定した量だけ圧下位置を動かす制御系である。
圧延機のワークロールは、駆動用モータMで駆動され、
ルーパは、ルーパモータIMで駆動される。圧延材の張
力とルーパの高さ(角度θ)を制御するために、高さ制
御装置H.C.と張力制御装置C.C.により、ワーク
ロール駆動モータMとルーパモータIMの回転速度の変
更量がそれぞれ算出される。ワークロールの駆動用モー
タMの回転速度の変更量はSRに送られ、SRによりモ
ータMの速度が指定量だけ変更される。なお、SUC
は、サクセッシブと称され、マスフロー制御のための、
ワ−クロ−ル駆動モ−タMの速度変更量である。また、
X−RAYモニタによる検出板厚をフィ−ドバックして
板厚制御し、各スタンドでの圧下位置変更量等の情報を
次段に伝送して、フィードフォワード制御を行ってい
る。 図3に示すように、従来の熱間圧延機は、基本的
に圧下位置制御により圧延材の板厚精度を確保し、ワー
クロールのロール周速度(以下、ロール周速と称する)
とルーパの高さにより圧延材の張力を制御している。
の圧延スタンド,スタンド間のルーパ,圧下制御装置及
びルーパ制御装置により構成されている。図3におい
て、S0はロールギャップ(以下、圧下位置と称する)
検出器、LCは圧延荷重計、SMは圧下位置駆動系、A
GCはSOの出力(圧下位置)とLCの出力(圧延荷
重)から圧下位置変更量を算出する自動板内板厚偏差制
御(Automatic Gauge Control)装置であり、SRAはA
GCの指定した量だけ圧下位置を動かす制御系である。
圧延機のワークロールは、駆動用モータMで駆動され、
ルーパは、ルーパモータIMで駆動される。圧延材の張
力とルーパの高さ(角度θ)を制御するために、高さ制
御装置H.C.と張力制御装置C.C.により、ワーク
ロール駆動モータMとルーパモータIMの回転速度の変
更量がそれぞれ算出される。ワークロールの駆動用モー
タMの回転速度の変更量はSRに送られ、SRによりモ
ータMの速度が指定量だけ変更される。なお、SUC
は、サクセッシブと称され、マスフロー制御のための、
ワ−クロ−ル駆動モ−タMの速度変更量である。また、
X−RAYモニタによる検出板厚をフィ−ドバックして
板厚制御し、各スタンドでの圧下位置変更量等の情報を
次段に伝送して、フィードフォワード制御を行ってい
る。 図3に示すように、従来の熱間圧延機は、基本的
に圧下位置制御により圧延材の板厚精度を確保し、ワー
クロールのロール周速度(以下、ロール周速と称する)
とルーパの高さにより圧延材の張力を制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】粗圧延後熱間タンデム
仕上圧延機に噛込む前に誘導加熱装置により圧延材を加
熱してスキッドマ−クを除去することは出来るが、仕上
圧延機に噛込む前は圧延材の温度が高く、スケ−ルの発
生を多くすることになるので、圧延材の品質低下を招
く。熱間タンデム仕上圧延機のスタンド間には上述の張
力制御用のル−パがあるので、誘導加熱装置を配置する
ことができず、スタンド間でスキッドマ−ク除去用の加
熱を行なうことができない。誘導加集装置を用いた熱延
鋼板の加熱装置として、鋼板エッジの再加熱を行なうエ
ッジヒ−タがあり、例えば特開平2−43728号公報
に開示されているが、鋼板のエッジ部しか加熱されず、
スキッドマ−クを除去することはできない。
仕上圧延機に噛込む前に誘導加熱装置により圧延材を加
熱してスキッドマ−クを除去することは出来るが、仕上
圧延機に噛込む前は圧延材の温度が高く、スケ−ルの発
生を多くすることになるので、圧延材の品質低下を招
く。熱間タンデム仕上圧延機のスタンド間には上述の張
力制御用のル−パがあるので、誘導加熱装置を配置する
ことができず、スタンド間でスキッドマ−ク除去用の加
熱を行なうことができない。誘導加集装置を用いた熱延
鋼板の加熱装置として、鋼板エッジの再加熱を行なうエ
ッジヒ−タがあり、例えば特開平2−43728号公報
に開示されているが、鋼板のエッジ部しか加熱されず、
スキッドマ−クを除去することはできない。
【0006】本発明は、熱間タンデム仕上圧延において
スケ−ルの発生を抑えつつ圧延材のスキッドマ−クを低
減することを目的とする。
スケ−ルの発生を抑えつつ圧延材のスキッドマ−クを低
減することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ル−パレス圧
延を行う熱間タンデム仕上圧延において、その前段の粗
圧延を出た圧延材の温度を計測して該圧延材の長手方向
の温度変動周期および位相を算出し、熱間タンデム仕上
圧延の#1−#2スタンド間もしくは#2−#3スタン
ド間で、前記温度変動周期および位相を該スタンド間の
圧延材のものに変換した周期および位相で、圧延材に近
接した加熱装置で、圧延材の少くとも長手方向低温部を
加熱する。
延を行う熱間タンデム仕上圧延において、その前段の粗
圧延を出た圧延材の温度を計測して該圧延材の長手方向
の温度変動周期および位相を算出し、熱間タンデム仕上
圧延の#1−#2スタンド間もしくは#2−#3スタン
ド間で、前記温度変動周期および位相を該スタンド間の
圧延材のものに変換した周期および位相で、圧延材に近
接した加熱装置で、圧延材の少くとも長手方向低温部を
加熱する。
【0008】
【作用】熱延鋼板の数種の板厚において、その温度の所
要変更量に対する所要加熱量の一例を図1に示す。図1
より、例えば、熱板鋼板の板厚が8.5mmの場合は、
熱延鋼板を0.5秒で5°C高く加熱するためには260
〔Kcal/m2°Chr〕の加熱量が必要である。また、熱間タ
ンデム仕上圧延(#1〜#7スタンド)のスタンド間で
の熱延鋼板の板厚,板速度およびスタンド間通過速度の
一例を表1に示す。
要変更量に対する所要加熱量の一例を図1に示す。図1
より、例えば、熱板鋼板の板厚が8.5mmの場合は、
熱延鋼板を0.5秒で5°C高く加熱するためには260
〔Kcal/m2°Chr〕の加熱量が必要である。また、熱間タ
ンデム仕上圧延(#1〜#7スタンド)のスタンド間で
の熱延鋼板の板厚,板速度およびスタンド間通過速度の
一例を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】表1に示す熱間タンデム仕上圧延では、#
2−#3スタンド間の熱延鋼板の通過時間は1.94秒
であるから、5°C高く加熱するためには65 〔Kcal/m2
°Chr〕の加熱量で加熱すればよい。
2−#3スタンド間の熱延鋼板の通過時間は1.94秒
であるから、5°C高く加熱するためには65 〔Kcal/m2
°Chr〕の加熱量で加熱すればよい。
【0011】図1に示す条件より、熱延鋼板を#2−#
3スタンド間で5°C以上高くする加熱を行なうために
は、加熱装置により65 〔Kcal/m2 °Chr〕以上の加熱を
すればよく、#1−#2スタンド間で5°C以上高くす
る加熱を行なうためには、そこでは板厚が15.00mm(表1)
であるので、65×15/8.5=115 〔Kcal/m2°Chr〕以上の
加熱をすればよい。
3スタンド間で5°C以上高くする加熱を行なうために
は、加熱装置により65 〔Kcal/m2 °Chr〕以上の加熱を
すればよく、#1−#2スタンド間で5°C以上高くす
る加熱を行なうためには、そこでは板厚が15.00mm(表1)
であるので、65×15/8.5=115 〔Kcal/m2°Chr〕以上の
加熱をすればよい。
【0012】65 〔Kcal/m2°Chr〕以上の加熱量は比較
的に大きな加熱能であるが、本発明では張力制御のため
の従来のル−パがないので、加熱装置を熱延鋼板に近接
(例えば鋼板から4〜5cm)して配置して65 〔Kcal/
m2 °Chr〕以上の加熱量を実現した。加熱能は熱延鋼板
との距離の2乗に反比例するので、従来の、鋼板から45
〜50cm程度の、例えば5 〔Kcal/m2°Chr〕程度の加熱量
の加熱装置を用いることができる。
的に大きな加熱能であるが、本発明では張力制御のため
の従来のル−パがないので、加熱装置を熱延鋼板に近接
(例えば鋼板から4〜5cm)して配置して65 〔Kcal/
m2 °Chr〕以上の加熱量を実現した。加熱能は熱延鋼板
との距離の2乗に反比例するので、従来の、鋼板から45
〜50cm程度の、例えば5 〔Kcal/m2°Chr〕程度の加熱量
の加熱装置を用いることができる。
【0013】本発明では、このように近接加熱により熱
延鋼板を加熱する。熱間タンデム仕上圧延における熱延
鋼板のスキッドマ−クは熱延鋼板の長手方向に所定周期
で分布する。したがって、粗圧延を出た圧延材の温度を
計測して該圧延材の長手方向の温度変動周期および位相
を算出し、熱間タンデム仕上圧延の#1−#2スタンド
間もしくは#2−#3スタンド間で、前記温度変動周期
および位相を該スタンド間の圧延材のものに変換した周
期および位相で、圧延材に近接した加熱装置で、圧延材
の少くとも長手方向低温部を加熱することにより、スキ
ッドマ−クが除去もしくは低減する。
延鋼板を加熱する。熱間タンデム仕上圧延における熱延
鋼板のスキッドマ−クは熱延鋼板の長手方向に所定周期
で分布する。したがって、粗圧延を出た圧延材の温度を
計測して該圧延材の長手方向の温度変動周期および位相
を算出し、熱間タンデム仕上圧延の#1−#2スタンド
間もしくは#2−#3スタンド間で、前記温度変動周期
および位相を該スタンド間の圧延材のものに変換した周
期および位相で、圧延材に近接した加熱装置で、圧延材
の少くとも長手方向低温部を加熱することにより、スキ
ッドマ−クが除去もしくは低減する。
【0014】
【実施例】図2に本発明の一実施態様を示す。この例で
は、#2−#3スタンド間に、熱延鋼板の上,下に熱延
鋼板から5cm離して0〜600 〔Kcal/m2 °Chr〕の近接
誘導加熱装置を配置した。図示しない粗圧延機出側で熱
延鋼板の温度を連続的に測定しこれを周波数解析装置
で、熱延鋼板長手方向で平滑化して、粗圧延機出側での
熱延鋼板の長手方向温度分布の周期Ptiと、該熱延鋼
板の先端の該周期上の位相Phiを算出し、該周期Pt
iを#1スタンドの通板速度に基づいて#1スタンド−
#2スタンド間での周期Pt12に変換し更に#2スタ
ンドの通板速度に基づいて#2スタンド−#3スタンド
間での周期Pt23に変換する。更に、粗圧延機出側で
の熱延鋼板の長手方向温度分布の下ピ−ク/上ピ−ク間
の温度差(振幅)Pwiを算出し、この振幅Pwiを#
1スタンドの圧延条件に基づいて#1スタンド−#2ス
タンド間での振幅Pw12に変換し、更に#2スタンド
の圧延条件に基づいて#2スタンド−#3スタンド間で
の振幅Pw23に変換する。そして算出した周期Pt2
3,位相Phiおよび振幅Pw23を、電流&タイミン
グコントロ−ラに与える。
は、#2−#3スタンド間に、熱延鋼板の上,下に熱延
鋼板から5cm離して0〜600 〔Kcal/m2 °Chr〕の近接
誘導加熱装置を配置した。図示しない粗圧延機出側で熱
延鋼板の温度を連続的に測定しこれを周波数解析装置
で、熱延鋼板長手方向で平滑化して、粗圧延機出側での
熱延鋼板の長手方向温度分布の周期Ptiと、該熱延鋼
板の先端の該周期上の位相Phiを算出し、該周期Pt
iを#1スタンドの通板速度に基づいて#1スタンド−
#2スタンド間での周期Pt12に変換し更に#2スタ
ンドの通板速度に基づいて#2スタンド−#3スタンド
間での周期Pt23に変換する。更に、粗圧延機出側で
の熱延鋼板の長手方向温度分布の下ピ−ク/上ピ−ク間
の温度差(振幅)Pwiを算出し、この振幅Pwiを#
1スタンドの圧延条件に基づいて#1スタンド−#2ス
タンド間での振幅Pw12に変換し、更に#2スタンド
の圧延条件に基づいて#2スタンド−#3スタンド間で
の振幅Pw23に変換する。そして算出した周期Pt2
3,位相Phiおよび振幅Pw23を、電流&タイミン
グコントロ−ラに与える。
【0015】電流&タイミングコントロ−ラは、与えら
れたPt23,位相Phiおよび振幅Pw23ならびに
#2スタンドの通板速度に基づいて、1周期分の、熱延
鋼板上の長手方向温度分布と逆位相の加熱量変更パタ−
ン(経過時間対投入加熱量)を作成し、この加熱量変更
パタ−ンに、#3スタンドでの板厚制御から要求される
加熱量分をバイアス加算し、そして得られたパタ−ンの
加熱量をそれを発生する誘導加熱コイル電流に変換(加
熱量変更パタ−ンを電流値変更パタ−ンに変換)する。
そして、熱延鋼板の先端が#2スタンドに噛込んでから
該先端が近接誘導加熱装置に到達するタイミングで、該
加熱量変更パタ−ンの、前記位相Phiに対応する位相
の電流値から、電源コントロ−ラに通電指示する。
れたPt23,位相Phiおよび振幅Pw23ならびに
#2スタンドの通板速度に基づいて、1周期分の、熱延
鋼板上の長手方向温度分布と逆位相の加熱量変更パタ−
ン(経過時間対投入加熱量)を作成し、この加熱量変更
パタ−ンに、#3スタンドでの板厚制御から要求される
加熱量分をバイアス加算し、そして得られたパタ−ンの
加熱量をそれを発生する誘導加熱コイル電流に変換(加
熱量変更パタ−ンを電流値変更パタ−ンに変換)する。
そして、熱延鋼板の先端が#2スタンドに噛込んでから
該先端が近接誘導加熱装置に到達するタイミングで、該
加熱量変更パタ−ンの、前記位相Phiに対応する位相
の電流値から、電源コントロ−ラに通電指示する。
【0016】これにより、粗圧延機出側での熱延鋼板の
長手方向温度分布に対応する、#2−#3スタンド間の
熱延鋼板の長手方向温度分布に逆対応したレベルの電流
が近接誘導加熱装置の電気コイルに流れ、粗圧延機出側
での熱延鋼板の長手方向温度分布で低温度(スキッドマ
−ク)であった所は高加熱量となり、高温度であった所
は低加熱もしくは加熱なしとなって、#2−#3スタン
ド間で熱延鋼板の長手手方向温度分布が均一化する。す
なわちスキッドマ−クが除去される。もしくは低減す
る。
長手方向温度分布に対応する、#2−#3スタンド間の
熱延鋼板の長手方向温度分布に逆対応したレベルの電流
が近接誘導加熱装置の電気コイルに流れ、粗圧延機出側
での熱延鋼板の長手方向温度分布で低温度(スキッドマ
−ク)であった所は高加熱量となり、高温度であった所
は低加熱もしくは加熱なしとなって、#2−#3スタン
ド間で熱延鋼板の長手手方向温度分布が均一化する。す
なわちスキッドマ−クが除去される。もしくは低減す
る。
【0017】この実施例では、図2に示す熱間タンデム
仕上圧延の板厚制御は、特願平4−62403号に提示
したもので行なう。すなわち、i−1スタンドとiスタ
ンドの間に設置された張力計の圧延材の張力計測値と目
標張力の差△T(i)に基づいてiスタンドの圧下位置変
更量を算出し、i−1スタンド出側に設置された板厚計
により計測された板厚偏差Hi−Hsiとi−1スタンド
出側に設置された板速度計により計測された圧延材速度
V(i-1)に基づいてiスタンドの圧下位置変更量を算出
し、両圧下位変更量の和△S(i)を算出し、該圧下位置
修正量△S(i)に基づいてiスタンドの圧下位置駆動手
段により圧下位置を修正する、タンデム圧延機の隣り合
うスタンド間に入る圧延材の単位時間あたりの質量と当
該スタンド間から出る圧延材の単位時間あたり圧延材の
質量が等しくなるように圧下位置とロール周速度を制御
する。これによりル−パは省略され、にもかかわらず熱
延鋼板の張力は目標張力に制御され、板厚精度が高い。
このル−パの省略により、上述のように、板厚制御系を
格別に乱すことなく、熱延鋼板から4〜5cm離して加
熱装置を配設することが可能となった。
仕上圧延の板厚制御は、特願平4−62403号に提示
したもので行なう。すなわち、i−1スタンドとiスタ
ンドの間に設置された張力計の圧延材の張力計測値と目
標張力の差△T(i)に基づいてiスタンドの圧下位置変
更量を算出し、i−1スタンド出側に設置された板厚計
により計測された板厚偏差Hi−Hsiとi−1スタンド
出側に設置された板速度計により計測された圧延材速度
V(i-1)に基づいてiスタンドの圧下位置変更量を算出
し、両圧下位変更量の和△S(i)を算出し、該圧下位置
修正量△S(i)に基づいてiスタンドの圧下位置駆動手
段により圧下位置を修正する、タンデム圧延機の隣り合
うスタンド間に入る圧延材の単位時間あたりの質量と当
該スタンド間から出る圧延材の単位時間あたり圧延材の
質量が等しくなるように圧下位置とロール周速度を制御
する。これによりル−パは省略され、にもかかわらず熱
延鋼板の張力は目標張力に制御され、板厚精度が高い。
このル−パの省略により、上述のように、板厚制御系を
格別に乱すことなく、熱延鋼板から4〜5cm離して加
熱装置を配設することが可能となった。
【0018】
【発明の効果】本発明では、上述のように熱間タンデム
仕上圧延機のスタンド間で、このように近接加熱により
熱延鋼板を周期的に、スキッドマ−ク部は高加熱するの
で、スキッドマ−クが除去もしくは低減する。加熱によ
るスケ−ルの発生は少い。
仕上圧延機のスタンド間で、このように近接加熱により
熱延鋼板を周期的に、スキッドマ−ク部は高加熱するの
で、スキッドマ−クが除去もしくは低減する。加熱によ
るスケ−ルの発生は少い。
【図1】 熱延鋼板の板厚,所要温度上昇量、および、
該温度上昇量を得るための加熱量の関係を示すグラフで
ある。
該温度上昇量を得るための加熱量の関係を示すグラフで
ある。
【図2】 熱間タンデム仕上圧延設備を示すブロック図
であり、本発明の一実施態様を示す。
であり、本発明の一実施態様を示す。
【図3】 従来の、ル−パにより熱延鋼板の張力を制御
する、熱間タンデム仕上圧延設備を示すブロック図であ
る。
する、熱間タンデム仕上圧延設備を示すブロック図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩 野 竜 一 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内
Claims (2)
- 【請求項1】ル−パレス圧延を行う熱間タンデム仕上圧
延において、その前段の粗圧延を出た圧延材の温度を計
測して該圧延材の長手方向の温度変動周期および位相を
算出し、熱間タンデム仕上圧延の#1−#2スタンド間
もしくは#2−#3スタンド間で、前記温度変動周期お
よび位相を該スタンド間の圧延材のものに変換した周期
および位相で、圧延材に近接した加熱装置で、圧延材の
少くとも長手方向低温部を加熱することを特徴とする熱
間圧延材の材質制御方法。 - 【請求項2】i−1スタンドとiスタンドの間に設置さ
れた張力計の圧延材の張力計測値と目標張力の差△T
(i)に基づいてiスタンドの圧下位置変更量を算出し、
i−1スタンド出側に設置された板厚計により計測され
た板厚偏差Hi−Hsiとi−1スタンド出側に設置され
た板速度計により計測された圧延材速度V(i-1)に基づ
いてiスタンドの圧下位置変更量を算出し、両圧下位変
更量の和△S(i)を算出し、該圧下位置修正量△S(i)に
基づいてiスタンドの圧下位置駆動手段により圧下位置
を修正する、熱間タンデム仕上圧延機の隣り合うスタン
ド間に入る圧延材の単位時間あたりの質量と当該スタン
ド間から出る圧延材の単位時間あたり圧延材の質量が等
しくなるように圧下位置とロール周速度を制御する熱間
圧延において、熱間タンデム仕上圧延の前段の粗圧延を
出た圧延材の温度を計測して該圧延材の長手方向の温度
変動周期および位相を算出し、熱間タンデム仕上圧延の
#1−#2スタンド間もしくは#2−#3スタンド間
で、前記温度変動周期および位相を該スタンド間の圧延
材のものに変換した周期および位相で、圧延材に近接し
た加熱装置で、圧延材の少くとも長手方向低温部を高く
加熱することを特徴とする熱間圧延材の材質制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05064417A JP3118343B2 (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | 熱間仕上圧延材のスキッドマ−ク低減方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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WO2001036122A1 (fr) * | 1999-11-18 | 2001-05-25 | Nippon Steel Corporation | Procede et dispositif permettant de controler la planeite des toles metalliques |
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