JPH06267984A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH06267984A
JPH06267984A JP5588293A JP5588293A JPH06267984A JP H06267984 A JPH06267984 A JP H06267984A JP 5588293 A JP5588293 A JP 5588293A JP 5588293 A JP5588293 A JP 5588293A JP H06267984 A JPH06267984 A JP H06267984A
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JP
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crystal
silicon film
gate
amorphous silicon
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JP5588293A
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English (en)
Inventor
Yasukazu Iwasaki
靖和 岩崎
Toshiaki Shinohara
俊朗 篠原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多結晶半導体内の結晶粒界の位置を厳密にか
つ簡易に制御することにより装置特性のばらつきを抑制
する。 【構成】 ゲート33によりその領域が定められるチャ
ネル領域40を挾んでソース領域、ドレイン領域39が
それぞれ形成されたMOS型半導体装置43の製造方法
において、半導体基板30上に形成された非晶質半導体
層31上にゲート33を形成し、ゲート33をマスクと
して、ソース領域、ドレイン領域39となるべき領域の
うち少なくともいずれか一方の領域の非晶質半導体層3
1上に、この非晶質半導体層31を再結晶化させるため
の核となる結晶子35を形成し、さらに、結晶子35か
らチャネル領域40となるべき領域に向けて結晶成長を
進行させて多結晶半導体層36を形成した後、チャネル
領域40となるべき領域を挾んでソース領域、ドレイン
領域39をそれぞれ形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、素子特性のばらつきを
抑制した半導体装置を製造することの可能な方法につい
てのものである。
【0002】
【従来の技術】SOI(Silicon on Insulator)デバイ
スにおいて絶縁膜上に形成された単結晶薄膜に半導体装
置を形成すれば、高性能(高スピード)で信頼性の高い
デバイスを実現できるが、単結晶薄膜を用いたSOIデ
バイスはコストが高く、未だに実用的でない。したがっ
て、絶縁膜上に多結晶(ポリ)シリコン膜を形成し、こ
の多結晶シリコン膜を用いて半導体装置を形成する手法
が多用されている。
【0003】図6は、半導体装置のうちMOSトランジ
スタの従来の製造方法の一例を説明するための工程図で
ある。まず、図6(a)に示すように、絶縁膜2を有する
シリコン基板1上に、SiH4、Si26を用いた減圧C
VD法などによりアモルファス(非晶質)シリコン層3
を形成し、この上にゲート酸化膜5を形成する。つい
で、ゲート酸化膜5上にゲート電極4を形成し、その表
面に絶縁層9を形成する。次いで、アモルファスシリコ
ン層3を基板1ごと600℃の温度で熱処理して固相成長
アニールを行い、このアモルファスシリコン層3を結晶
化させて図6(b)に示すように多結晶シリコン層6を形
成する。さらに、ゲート電極4をマスクとしてこの両側
の多結晶シリコン層6にN型不純物イオンを注入し、図
6(c)に示すようにN型ソース領域13およびN型ドレ
イン領域15を形成する。この後、表面全体に保護膜7
を形成する。そして、保護膜7、ゲート酸化膜5のエッ
チングを行ってコンタクトホールを形成し、このコンタ
クトホール内にソースコンタクト電極11およびドレイ
ンコンタクト電極12を形成する。最後に、保護膜8を
表面全体に形成すれば、図6(d)に示すようなMOSト
ランジスタを絶縁膜上に形成することができる。この
際、ゲート電極4直下の多結晶シリコン層6はMOSト
ランジスタのチャネル領域14とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のMOSトランジスタの製造方法にあっては、熱
処理によりアモルファスシリコン層3に固相成長アニー
ルを行うと、結晶成長の核となる結晶核がアモルファス
シリコン層3内にランダムに出現し、これら結晶核から
シリコン結晶の成長が開始してしまうので、結晶粒界の
発生、個数および位置が個々の多結晶シリコン層6によ
り異なっていた。結晶粒界ではキャリアの捕獲が起こ
り、このため結晶粒界が正または負に帯電してキャリア
の伝導を妨げるポテンシャル障壁(バリア)を形成す
る。このポテンシャルバリアによりシリコン層6のキャ
リア移動度が低下するため、結晶粒界の個数、位置が異
なればシリコン層6のキャリア移動度、ひいてはMOS
トランジスタの素子特性がばらつく結果となる。特に、
近年の短チャネル化の要請からゲート長が短くなると、
チャネル領域14内において結晶粒界が存在する場合と
しない場合とが生じうる。
【0005】このような半導体装置の素子特性のばらつ
きを抑制するため、絶縁基板上の所定位置に結晶核発生
速度の速い材料(たとえば窒化シリコン)からなる膜を
部分的に形成し、この上にアモルファスシリコン膜を形
成した後で上述の固相成長アニールを施し、結晶粒界の
形成される位置を制御する技術が提案されている(1990
年固体素子材料コンファレンスアブストラクト集pp.116
0〜参照)。しかしながら、上述の技術においては、固
相成長アニールを行った後に素子形成用のマスクを形成
せねばならず、実際の結晶粒界の位置を考慮しつつマス
ク合わせをする必要があるため、マスク合わせ精度の誤
差のために半導体装置内における結晶粒界の位置を厳密
に制御することが困難であった。特に、通常の固相成長
法における結晶成長距離は〜1μm程度であり、このよ
うな微小距離に対してマスク合わせを行うのは非常に困
難である。
【0006】また、アモルファスシリコン膜内で選択的
に結晶核を形成する技術も提案されている(特開平3-21
8640号公報、特開平3-104170号公報参照)。特開平3-21
8640号公報に開示された技術は、図7に示すように、基
板16上に形成されたアモルファスシリコン膜17のう
ちソース領域、ドレイン領域となるべき領域18にB+
(ボロン)やBF2 +などのイオンを注入した後、熱処理
によりアモルファスシリコン膜17内で固相結晶成長さ
せて多結晶シリコンからなるソース領域、ドレイン領域
および活性領域を形成するものである。図8に示すよう
に、B+イオンが注入された領域18は、イオンが注入
されていない領域19に比較して結晶核の発生および結
晶成長速度が速いため、熱処理を施すと最初はイオン注
入領域18のみで結晶核が発生し、この領域18からイ
オン未注入領域19に向けて結晶が成長する。したがっ
て、アモルファスシリコン膜17内で選択的に結晶核を
形成することができ、素子特性のばらつきを抑制するこ
とが可能となる。また、特開平3-104170号公報に開示さ
れた技術は、図9(a)に示すように基板20上にアモル
ファスシリコン層21を形成した後、同図(b)に示すよ
うにアモルファスシリコン層21上にレジスト層22を
形成してからSi+イオンを注入し、レジスト層22直下
の領域に比較して他の領域のアモルファスシリコン層2
1の結晶核密度を低下させた状態で熱アニール処理を行
うことにより巨大粒径を有するポリシリコン層23を得
るものである。しかしながら、特開平3-218640号公報の
技術にあっても、多結晶シリコン膜内における結晶粒界
の位置を積極的に制御していないので、素子特性のばら
つきを十分に抑制することができなかった。また、特開
平3-104170号公報の技術では、アモルファスシリコン層
内で選択的に結晶核密度に差が生じる領域を形成して巨
大粒径を有するポリシリコン層を形成してはいるもの
の、巨大粒径を有するポリシリコン層を形成する工程の
後に通常の素子形成工程が行われているために巨大粒径
を有する領域にMOSトランジスタのチャネル領域、バ
イポーラトランジスタのベース領域等を位置合わせする
工程が必要であり、高精度な位置合わせが要求されると
ともに位置ずれの問題が避けられなかった。
【0007】本発明の目的は、多結晶半導体内の結晶粒
界の位置を厳密にかつ簡易に制御することにより装置特
性のばらつきを抑制することの可能な半導体装置の製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、本発明は、ゲート33によりその
領域が定められるチャネル領域40を挾んでソース領
域、ドレイン領域39がそれぞれ形成されたMOS型半
導体装置43の製造方法に適用される。そして、上述の
目的は、半導体基板30上に形成された非晶質半導体層
31上にゲート33を形成し、前記ゲート33をマスク
として、前記ソース領域、ドレイン領域39となるべき
領域のうち少なくともいずれか一方の領域の前記非晶質
半導体層31上に、この非晶質半導体層31を再結晶化
させるための核となる結晶子35を形成し、さらに、前
記結晶子35から前記チャネル領域40となるべき領域
に向けて結晶成長を進行させて多結晶半導体層36を形
成した後、前記チャネル領域40となるべき領域を挾ん
で前記ソース領域、ドレイン領域39をそれぞれ形成す
ることにより達成される。
【0009】
【作用】ソース領域、ドレイン領域39となるべき領域
のうち少なくともいずれか一方の領域の非晶質半導体層
31上に、この非晶質半導体層31を再結晶化させるた
めの核となる結晶子35が形成されているので、非晶質
半導体層31の再結晶化は結晶子35に接する部分から
まず開始され、チャネル領域40となるべき領域の内部
に向かって進行する。このため、チャネル領域40内の
結晶粒界37は、チャネル領域40とソース領域、ドレ
イン領域39との境界Bに略平行でかつこの境界Bから
略等距離の位置に形成、制御される。なお、本発明の構
成を説明する上記課題を解決するための手段と作用の項
では、本発明を分かり易くするために実施例の図を用い
たが、これにより本発明が実施例に限定されるものでは
ない。
【0010】
【実施例】
−第1実施例− 図1〜図3を参照して、本発明による半導体装置の製造
方法の第1実施例を説明する。本実施例の製造方法は、
いわゆるトップゲート型のMOSトランジスタを製造す
るための方法である。
【0011】(a) まず、図1(a)および図2(a)に示
すように、絶縁物基板(あるいは表面に酸化膜が形成さ
れたシリコン基板)30の上にアモルファスシリコン膜
31を形成する。アモルファスシリコン膜31は、プラ
ズマCVD法や減圧CVD法などの既知の方法により形
成する。この後、アモルファスシリコン膜31のうちM
OSトランジスタとして使用しない不必要な部分をフォ
トエッチ等の手法により除去し、常圧CVD法などによ
りアモルファスシリコン膜31の上面および側面にゲー
ト酸化膜32を形成する。
【0012】(b) 次に、図1(b)および図2(b)に示
すように、プラズマCVD法などによりゲート酸化膜3
2の上に高濃度アモルファスシリコン膜等を形成し、不
必要な部分をフォトエッチ等の手法により除去してゲー
ト電極33を形成する。アモルファスシリコン膜32の
うち、ゲート電極33直下の領域はMOSトランジスタ
のチャネル領域40に相当し、ゲート電極33の左右の
領域はソース領域、ドレイン領域39に相当する(図1
(f)および図3(c)参照)。この後、ゲート電極33の
上面および側面に酸化膜34を形成する。ゲート電極3
3は、後の結晶成長工程、不純物拡散工程においてセル
フアラインゲートとして作用する。
【0013】(c) 図1(c)および図2(c)に示すよう
に、ゲート電極33およびその側面にある酸化膜34を
マスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)等に
より異方性(ここではゲート酸化膜32の深さ方向)エ
ッチングを行い、アモルファスシリコン膜31の上面に
あるゲート酸化膜32のうちゲート電極33直下の領域
を除く部分(図中に領域32′として示す)を除去す
る。本工程で除去された部分32′のゲート酸化膜32
は、上述のごとくソース領域、ドレイン領域39となる
べき領域に対応する部分である。なお、本工程では酸化
膜34のうちゲート電極33の上面にある部分(図中に
領域34′として示す)も同時に除去されるが、後述の
ごとくこの領域34′の酸化膜がこの時点で除去されて
いても素子特性等への影響はない。
【0014】(d) 図1(d)および図3(a)に示すよう
に、ソース領域、ゲート領域39となるべき領域のアモ
ルファスシリコン膜31上を含む絶縁体基板30上の領
域にシリコンの結晶子35を多数形成した後、基板30
ごと結晶子35を熱アニール処理してこの結晶子35を
再結晶化して単結晶に近い結晶核とする。
【0015】結晶子の形成方法および熱アニール処理方
法はスパッタ法、CVD法などにより形成され、その具
体的な方法の一例としては、本出願人が先に提案した方
法(特開平1-248511号公報参照)が挙げられる。簡単に
説明すると、CVD装置内で1000℃程度に加熱された基
板30に対してHClガスおよびSiH4ガスを供給して
CVD反応を行わせ、多数の結晶子35をアモルファス
シリコン膜31上などに形成した後、1000℃程度の温度
を維持しながらHClガスにより結晶子35をエッチン
グ処理して核径および形成密度を適切に制御する。結晶
子35の核径および形成密度は、MOSトランジスタの
チャネル領域40およびソース領域、ドレイン領域39
内に存在すべき結晶粒界の個数等を考慮して定められ
る。この後、Heガス、N2ガス等の不活性ガスを供給し
つつ1200℃程度の温度で5時間ほど熱アニール処理を行
い、結晶子35の再結晶化を行う。結晶子の大きさには
極めて小さなクラスター状のもの(数十〜数百オングス
トローム)から粒状のもの(数十〜数百ミクロン)まで
あるが、後述するアモルファスシリコン膜31の再結晶
化のためにはサブミクロンオーダーまでの大きさが好ま
しい。
【0016】単結晶に近い結晶子35は、アモルファス
シリコン膜31が再結晶する際に結晶核として作用し、
再結晶化を促進する。図4は、結晶成長工程の一例であ
る固相成長アニール時間とアモルファスシリコン内にお
けるシリコン多結晶成長距離との関係を示す図である。
アニール時間とアモルファスシリコン内におけるシリコ
ン多結晶成長距離との間には比例関係があり、結晶核の
有無によってその関係は異なる。具体的には、結晶核が
既にアモルファスシリコン内に存在する場合は、結晶核
が存在しない場合に比較して結晶成長が早く開始し、同
じアニール時間であれば結晶成長距離は長くなる。
【0017】(e) そして、上面に結晶核となる結晶子
35が形成されたアモルファスシリコン膜31を基板3
0ごと600℃程度の温度で数十時間熱処理して固相成長
アニールを行う。この際、ソース領域、ドレイン領域3
9となるべき領域のアモルファスシリコン膜31の上に
は既に結晶核たる結晶子35が形成されているため、熱
アニール処理によりこれら領域39内の結晶子35から
まず結晶成長が始まる。また、チャネル領域40となる
べき領域ではこの領域とソース領域、ドレイン領域39
となるべき領域との境界(図1(d)および図3(a)に点
線Bで示す)から結晶成長が始まり、チャネル領域40
内に向かって結晶成長が進む。そして、ある時間遅れを
もってアモルファスシリコン膜31内でも自然発生的に
結晶核が生じ、この結晶核からも結晶が成長するが、こ
の時間遅れの間に結晶核35からの結晶成長距離が十分
長くなり、チャネル領域40となるべき領域では結晶子
35から成長した結晶が優勢となって結晶粒径が大き
く、結晶粒界が少数個しか形成されない。一方、ソース
領域、ドレイン領域39となるべき領域では結晶子35
が多数存在するため、結晶粒径は比較的小さくなる。こ
のようにして、図1(e)および図3(b)に示すように、
チャネル領域40となるべき領域40′では結晶粒径が
大きく、ソース領域、ドレイン領域39となるべき領域
39′では比較的結晶粒径の小さい多結晶シリコン膜3
6が形成される。
【0018】本実施例では、アモルファスシリコン膜3
1内で自然発生的に結晶核が生じる前にこのアモルファ
スシリコン膜31を結晶化し、チャネル領域40の中央
に結晶粒界37が存在する多結晶シリコン膜36を形成
するように、結晶子35の核径、形成密度およびゲート
電極33の長さ(図1(b)および図2(b)にWで示す)
が定められている。詳しくは、図4に示す「結晶核な
し」の関係から理解できるように、結晶核が自然発生的
に発生して結晶成長が開始するまでには相当の時間がか
かるため(図示例では約16時間)、この時間に対応する
多結晶シリコン膜36の結晶成長距離の2倍以下にゲー
ト電極33の長さWを設定する。例えば、図4の結晶核
ありのデータを用いると、16時間のアニールにより結晶
が成長する距離は約2.0μmであるから、ゲート電極3
3の長さW≦4.0μmとなる。
【0019】本実施例では、ゲート電極33の長さWが
上述の条件を満足するように定められているので、アモ
ルファスシリコン膜31内に自然発生的に結晶核が発生
する前に境界Bからチャネル領域40に向かって結晶成
長が始まり、自然発生的に結晶核が発生する前にチャネ
ル領域40のアモルファスシリコン膜31全体が結晶化
されて多結晶シリコン膜36が形成される。この際、チ
ャネル領域40内における結晶成長速度は均一であると
考えて支障ないので、チャネル領域40左右から中央に
向かう結晶成長は均等に進行し、この領域40中央にお
いて結晶粒界37が生じる。
【0020】多結晶シリコン膜36を形成した後、熱酸
化法、CVD法などにより多結晶シリコン膜36、ゲー
ト電極33上に酸化膜38を形成する。熱酸化法を用い
た場合、多結晶シリコン膜36、ゲート電極33上に存
在する結晶子35が酸化されて酸化膜38を形成するた
め、この結晶子35を除去する工程が省略できる。
【0021】(f) ゲート電極33をマスクとしてイオ
ン打込み法などにより不純物イオンを多結晶シリコン膜
36に注入し、ソース領域、ドレイン領域39をそれぞ
れ形成する。これらソース領域、ドレイン領域39の間
にある領域は、MOSトランジスタのチャネル領域40
として作用する。ついで、PSGなどの層間絶縁膜41
をCVD法により上面に形成し、層間絶縁膜41にコン
タクトホールを穿設した後、このコンタクトホール内に
金属電極42を形成すれば、図1(f)および図3(c)に
示すようなMOSトランジスタ43を製造することがで
きる。
【0022】したがって、本実施例によれば、ソース領
域、ドレイン領域39となるべき領域のアモルファスシ
リコン膜31の上に結晶核として作用する結晶子35を
形成し、この結晶核たる結晶子35から結晶成長を行う
ことによりアモルファスシリコン膜31を再結晶化して
いるので、上述の従来例と異なり結晶成長開始位置を素
子領域(ソース領域、ドレイン領域39、チャネル領域
40など)の位置に対して厳密に特定することができ
る。具体的には、チャネル領域40についてはソース領
域、ドレイン領域39との境界Bから結晶成長が始まる
ため、その結晶開始位置は厳密に特定、制御される。こ
れにより、結晶粒界37の個数および位置を厳密に制御
することができる。したがって、MOSトランジスタの
キャリア移動度といった素子特性のばらつきを十分抑制
することができ、所望の素子特性を得ることが可能とな
ってMOSトランジスタの歩留りを向上させることがで
き、製造コストの低減を図ることが可能となる。しか
も、結晶核たる結晶子35を形成すべき領域はセルフア
ラインゲートたるゲート電極33により位置決めされる
ため、結晶粒界37の位置制御も容易である。
【0023】特に、本実施例では、自然発生的に結晶核
が生じる前にこのアモルファスシリコン膜31を再結晶
化してチャネル領域40の中央に結晶粒界37が存在す
る多結晶シリコン膜36を形成しているので、結晶粒界
37の個数を1個という極めて少ない個数に減らすこと
ができるとともにその位置を厳密に制御することがで
き、素子特性の極めて良好なMOSトランジスタを歩留
りよく製造することができる、という利点がある。
【0024】−第2実施例− 図5を参照して、本発明による半導体装置の製造方法の
第2実施例を説明する。本実施例の製造方法も、上述の
第1実施例と同様にMOSトランジスタの製造方法であ
るが、本実施例はいわゆるボトムゲート型のMOSトラ
ンジスタを製造するための方法である。
【0025】(a) 図5(a)に示すように、石英基板5
0上に高濃度アモルファスシリコン膜等を形成した後、
熱酸化法やCVD法などによりゲート酸化膜52を高濃
度アモルファスシリコン膜等の上に、さらにCVD法な
どによりSiN膜53をゲート酸化膜51の上に形成す
る。この後、不必要な部分をフォトエッチ等の手法によ
り除去してゲート電極51を形成し、さらにゲート電極
43の側面にも酸化膜54を形成する。ゲート電極51
の長さWは、後述する結晶子からの結晶成長速度を考慮
して、上述の第1実施例と同様にアモルファスシリコン
膜内で自然発生的に結晶核が生じる前にこのアモルファ
スシリコン膜を結晶化し、チャネル領域の中央に結晶粒
界が存在する多結晶シリコン膜を形成する条件を満足す
るように定められている。
【0026】(b) 次に、ソース領域、ゲート領域59
が形成されるべき領域を含む石英基板50上の領域にシ
リコンの結晶子55を多数形成した後、基板50ごと結
晶子55を熱アニール処理してこの結晶子55を再結晶
化し、単結晶に近い結晶核とする。結晶子55の製法は
上述した第1実施例のそれと同様であるため、説明を省
略する。さらに、SiN膜53を熱リン酸により除去す
ることにより、図5(b)に示すように、ゲート電極51
上に形成された不要な結晶子55をリフトオフする。
【0027】(c) プラズマCVD法などによりアモル
ファスシリコン膜を全面に形成した後、MOSトランジ
スタとして使用しない不必要な部分をフォトエッチ等の
手法により除去し、図5(c)に示すようなアモルファス
シリコン膜56を形成する。アモルファスシリコン膜5
6のうち、ゲート電極51直上の領域はMOSトランジ
スタのチャネル領域60に相当し、ゲート電極51の左
右の領域はソース領域、ドレイン領域59に相当する
(図5(d)参照)。
【0028】(d) そして、アモルファスシリコン膜5
6を基板50ごと600℃程度の温度で数十時間熱処理し
て固相成長アニールを行う。この際、ソース領域、ドレ
イン領域59となるべき領域のアモルファスシリコン膜
56の下には既に結晶核たる結晶子55が形成されてい
るため、熱アニール処理によりこれら領域59内の結晶
子35からまず結晶成長が始まり、チャネル領域60と
なるべき領域ではこの領域とソース領域、ドレイン領域
59となるべき領域との境界(図5(c)に点線Bで示
す)から結晶成長が始まり、チャネル領域60内に向か
って結晶成長が進む。そして、アモルファスシリコン膜
56内で自然発生的に結晶核が生じる前にこのアモルフ
ァスシリコン膜56が全て結晶化し、図5(d)に示すよ
うに、チャネル領域60の中央に結晶粒界57が存在す
る多結晶シリコン膜58が形成される。この多結晶シリ
コン膜58は、チャネル領域60となるべき領域では結
晶粒径が大きく、ソース領域、ドレイン領域59となる
べき領域では比較的結晶粒径が小さい。
【0029】(e) 図5(d)に示すように、イオン打込
み法などにより不純物イオンを多結晶シリコン膜58に
注入し、ソース領域、ドレイン領域59をそれぞれ形成
する。これらソース領域、ドレイン領域59の間にある
領域は、MOSトランジスタのチャネル領域60として
作用する。ついで、PSGなどの層間絶縁膜61をCV
D法により上面に形成し、層間絶縁膜61にコンタクト
ホールを穿設した後、このコンタクトホール内に金属電
極62を形成すれば、図5(d)に示すようなMOSトラ
ンジスタ63を製造することができる。
【0030】したがって、本実施例によっても、ソース
領域、ドレイン領域59となるべき領域のアモルファス
シリコン膜56の下に結晶核として作用する結晶子55
を形成し、この結晶核たる結晶子55から結晶成長を行
うことによりアモルファスシリコン膜56を再結晶化し
ているので、上述の第1実施例と同様に結晶成長開始位
置を素子領域の位置に対して厳密に特定することがで
き、これにより、結晶粒界57の個数および位置を厳密
に制御することができる。したがって、MOSトランジ
スタのキャリア移動度といった素子特性のばらつきを十
分抑制することができ、所望の素子特性を得ることが可
能となってMOSトランジスタの歩留りを向上させるこ
とができ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
しかも、結晶核たる結晶子55を形成すべき領域はセル
フアラインゲートたるゲート電極51により位置決めさ
れるため、結晶粒界57の位置制御も容易である。
【0031】特に、本実施例においても、自然発生的に
結晶核が生じる前にこのアモルファスシリコン膜56を
再結晶化してチャネル領域60の中央に結晶粒界57が
存在する多結晶シリコン膜58を形成しているので、結
晶粒界57の個数を1個という極めて少ない個数に減ら
すことができるとともにその位置を厳密に制御すること
ができ、素子特性の極めて良好なMOSトランジスタを
歩留りよく製造することができる、という利点がある。
【0032】なお、上述の各実施例において、アニール
時間が短い場合、あるいはゲート電極33、51の長さ
が大きい場合、結晶粒界37、57がチャネル領域4
0、60内に複数生じてしまうこともあるが、この場合
においても結晶粒界37、57の個数および位置はアニ
ール時間あるいはゲート電極33、51の長さにより定
まる特定の個数および位置をとるため、素子特性のばら
つきは依然抑制されている。
【0033】なお、本発明の半導体装置の製造方法は、
その細部が上述の各実施例に限定されず、種々の変形が
可能である。一例として、各実施例はMOS型半導体装
置、バイポーラ型半導体装置のいずれにも適用可能であ
る。また、結晶核は上述の実施例のごとくシリコンの結
晶子に限定されず、結晶面を有し結晶化の種となるもの
であれば種結晶、多結晶等その大きさに限定はなく、か
つシリコン以外の結晶であってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ソース領域、ドレイン領域となるべき領域の非晶
質半導体層の上に結晶核として作用する結晶子を形成
し、この結晶核たる結晶子から結晶成長を行うことによ
り非晶質半導体層を再結晶化しているので、従来例と異
なり結晶成長開始位置を素子領域の位置に対して厳密に
特定することができる。これにより、結晶粒界の個数お
よび位置を厳密に制御することができ、キャリア移動度
といった素子特性のばらつきを十分抑制することがで
き、所望の素子特性を得ることが可能となるとともに半
導体装置の歩留りを向上させることができ、製造コスト
の低減を図ることが可能となる。しかも、結晶核たる結
晶子を形成すべき領域はセルフアラインゲートにより位
置決めされるため、結晶粒界の位置制御も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるMOSトランジスタ
の製造方法を説明するための工程図である。
【図2】図1と同様の工程図である。
【図3】図2と同様の工程図である。
【図4】固相成長アニール時間と結晶成長距離との関係
を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例であるMOSトランジスタ
の製造方法を説明するための工程図である。
【図6】従来のMOSトランジスタの製造方法の一例を
説明するための工程図である。
【図7】従来のMOSトランジスタの製造方法の他の例
を説明するための断面図である。
【図8】熱処理時間と結晶化割合との関係を示す図であ
る。
【図9】従来のMOSトランジスタの製造方法のさらに
他の例を説明するための工程図である。
【符号の説明】
30 絶縁体基板 31、56 アモルファスシリコン膜 32、52 ゲート酸化膜 33、51 ゲート電極 35、55 結晶子 36、58 多結晶シリコン膜 37、57 結晶粒界 39、59 ソース領域、ドレイン領域 40、60 チャネル領域 43、63 MOSトランジスタ 50 石英基板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲートによりその領域が定められるチャ
    ネル領域を挾んでソース領域、ドレイン領域がそれぞれ
    形成されたMOS型半導体装置の製造方法において、 半導体基板上に形成された非晶質半導体層上にゲートを
    形成する工程と、 前記ゲートをマスクとして、前記ソース領域、ドレイン
    領域となるべき領域のうち少なくともいずれか一方の領
    域の前記非晶質半導体層上に、この非晶質半導体層を再
    結晶化させるための核となる結晶子を形成する工程と、 前記結晶子から前記チャネル領域となるべき領域に向け
    て結晶成長を進行させて多結晶半導体層を形成する工程
    と、 前記チャネル領域となるべき領域を挾んで前記ソース領
    域、ドレイン領域をそれぞれ形成する工程とを備えたこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
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