JPH06267859A - p型ZnTeの製造方法 - Google Patents

p型ZnTeの製造方法

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JPH06267859A
JPH06267859A JP5162893A JP5162893A JPH06267859A JP H06267859 A JPH06267859 A JP H06267859A JP 5162893 A JP5162893 A JP 5162893A JP 5162893 A JP5162893 A JP 5162893A JP H06267859 A JPH06267859 A JP H06267859A
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znte
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Yoshitake Katou
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクセプタ濃度が高く結晶性も良い燐ドープ
ZnTeを提供する。 【構成】 有機金属気相成長法を用い、しかもドーピン
グガスとしてPH3 あるいはTBP(t−C4 9 PH
2 )など、燐を構成元素として含む水素化物あるいは有
機金属を用いる。反応管11にGaAs基板12を入
れ、表面をクリーニングした後、DMZnとDETeの
バブラー1a、1bをバブリングし、ドーピングソース
PH3 を供給して成長する。成長膜の表面は鏡面で、膜
のホール濃度は最高で4.9x101 9 cm3 であっ
た。TBPでは最高1.4×101 9 cm- 3 であっ
た。いずれも従来の燐ドープZnTeの最高値より二桁
高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクセプタとして燐
(P)を含んだp型ZnTeの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ZnTeは室温で約2.3eVのバンド
ギャップを有する直接遷移型II−VI族化合物半導体
であるため、緑色発光素子としての応用が期待されてい
る。
【0003】しかし、ZnTeをはじめとしてZnS
e,ZnSのワイドギャップII−VI族化合物半導体
は、自己補償効果や残留不純物の作用により、伝導型の
制御が困難であった。例えば、ZnTeでは、上述の作
用により,n型伝導を得ることは極めて難しく、比較的
容易に得られるp型伝導においても半導体デバイスとし
て用いるには不十分である。
【0004】近年、分子線エピタキシー(MBE)法や
有機金属気相成長(MOCVD)法を用いて、高純度の
III−V族化合物半導体が成長可能となっったが、I
I−VI族化合物半導体も同様に研究が活発化してい
る。
【0005】ところで、ZnTeの結晶成長を行なうに
は基板が必要であるが、基板として一般的にはGaA
s,InPといったIII−V族化合物半導体が用いら
れる。その理由は、第1にIII−V族化合物半導体は
極めて良質な単結晶基板が商業的に容易に入手可能なこ
と、II−VI族化合物半導体はその構成元素の少なく
とも一方が高い蒸気圧を有する元素であり、ストイキオ
メトリーが制御された高品質単結晶を得ることが難しい
こと、および成長直前に行なう基板表面の前処理が非常
に難しいことなどが挙げられる。
【0006】p型ZnTeとして従来報告されたものと
してはアクセプタ不純物としてAs,Sb,P,Li,
Nなどをドープしたものが報告されている。例えば、M
BE法を用いたZnTeの結晶成長では、特開平1−1
83500号公報やジャーナル・クリスタル・グロース
(J.Crystal Growth)1989年95
巻517頁〜521頁に詳述されている。この製造方法
は、GaAs基板をMBE装置内に設置し、基板温度を
320℃に設定する。続いて、基板上にZn,Teをそ
れぞれ分子線として照射する。同時に、ドーピングソー
スとしてP4 の分子線を照射することによってPドープ
されたZnTeを製造している。この時に得られたPド
ープZnTeのホール濃度は3.7×101 7 cm- 3
であった。他方、MOCVD法を用いたZnTeの結晶
成長では、ジャーナル・クリスタル・グロース(J.C
rystal Growth)1992年 117巻4
80頁〜483頁に詳述されている。この製造方法は、
InP基板をMOCVD装置内に設置し、基板温度を4
50℃に設定し、ジメチル亜鉛(DMZn)とジエチル
テルル(DETe)を基板に供給する。同時にドーピン
グソースとしてトリメチルアンチモン(TMSb)を供
給することによってSbドープされたZnTeを製造し
ている。この時得られたSbドープZnTeのホール濃
度は1×101 8 cm- 3 であった。
【0007】ところで、ごく最近、MBE法を用いて結
晶成長したNドープZnTeにおいてホール濃度として
9×101 8 cm- 3 を得たとの報告がなされた。この
製造方法は、アプライド・フィジックス・レターズ(A
ppl.Phys.Lett.)1993年 62巻
840頁〜842頁に詳述されている。この方法は、G
aAs基板上にZn,Teをそれぞれ分子線として照射
し、同時にN2 をプラズマ分解できる特殊なセルを用い
てN2 プラズマ分子線を照射し、NドープされたZnT
eを製造している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に用いられるMO
CVD法やMBE法を用いた従来の製造方法では、得ら
れたp型ZnTeのキャリア濃度は101 7 から1×1
1 8 cm- 3 にとどまっており、III−V族化合物
半導体で容易に得られるような101 9 cm- 3が得ら
れていない。同様に、比抵抗も比較的高いため、半導体
デバイス等に応用するには更に高いキャリア濃度が切望
されている。またドーピングソースとしてP4 を用いる
場合は、キャリア濃度つまりドープ量の制御性がきわめ
て悪い。これはPの蒸気圧がきわめて高いので分子線セ
ルを室温に近い温度領域で制御しなければならないが、
これは今のところ不可能であるためである。
【0009】他方、N2 のプラズマ分解セルを用いた従
来の製造方法では、プラズマを安定に発生させる条件
(N2 ガス流量、プラズマ電力、セル圧力)が極めて限
定されたものであり、得られた膜のキャリア濃度を制御
することが極めて難しいという欠点があった。同時に、
特殊なプラズマセルやプラズマ発生用電源が必要など、
製造装置が複雑、高価格になるという欠点があった。
【0010】本発明の目的は、半導体デバイス等に適応
可能な高いキャリア濃度を有し、低い比抵抗をもつ結晶
性に優れたp型ZnTeの製造方法を提供することにあ
る。合わせて、キャリア濃度の制御性が高く、簡便な製
造手法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、有機金属気相成長方法を用い、ドーピ
ングソースガスとしてPを構成元素に含む水素化物ある
いは有機金属を用いることによって、アクセプタとして
燐(P)が取り込まれたZnTeを成長させることを特
徴とするものである。
【0012】
【作用】従来法でMBE装置を用いて製造したPドープ
ZnTeはホール濃度が最高でも3.7x101 7 cm
- 3 にとどまっている。これに対し、本方法を用いれば
ホール濃度を2桁改善でき、4x101 9 cm- 3 のも
のが容易に得られる。
【0013】この違いは、おそらくドーピングソースの
4 とPH3 にあると推測できる。すなわち、P4 の分
子線は基板表面上で解離してZnTe結晶中に取り込ま
れなくてはならないが、一般にII−VI族化合物半導
体の成長温度はIII−V族化合物半導体のそれに対し
低い。従って、ZnTeの成長の際、P4 は充分解離で
きず結晶に取り込まれない。もしくはPn (n=1−
4)となって結晶内に取り込まれて結晶性を低下させて
いるものと考えられる。事実、MBE製PドープZnT
eの結晶性は低いことが報告されている。
【0014】他方、PH3 を用いた場合には、それ自身
の分解温度が充分低いこと、よく知られているように基
板表面の触媒作用により容易に分解しやすいことなどか
ら、結晶中に多量に取り込まれると考えられる。同時に
上述したPn (n=1−4)が結晶中に取り込まれるこ
ともなく良質なZnTeが得られるものと考えられる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の一実施例を図面を用いて説
明する。図1は本実施例を説明するために用いたMOC
VD装置の概略図である。用いた成長装置は、反応管1
1内に設置された基板12を高周波コイル13の誘導加
熱によって加熱するようになっている。また、反応管1
1には、H2 をキャリアガスとして、AsH3 およびP
3 の他複数の有機金属がH2 のバブリングによって供
給されるようになっている。本実施例では基板としてG
aAsを用いた場合について説明する。成長の手順は以
下のようである。
【0016】反応管11内の圧力を70Torrに設定
した後、AsH3 を反応管11に供給しながら基板12
を580℃まで昇温し、基板の表面クリーニングを10
分間行なった。バブラー1aに納められたジメチル亜鉛
(DMZn)をH2 でバブリングし、同様にバブラー1
bに納められたジエチルテルル(DETe)をバブリン
グした。基板温度を450℃に設定し、AsH3 の供給
を停止した後、それぞれの有機原料、およびドーピング
ソースとしてPH3 を反応管11に供給した。この時の
DMZnの流量は20μmol/min,DETeの流
量は40μmol/minであり、全キャリア流量は5
000sccmとした。PH3 の供給量を0から400
μmol/minまで変化させてそれぞれZnTeの成
長膜を得た。
【0017】得られたZnTeの表面はGaAsとZn
Teの格子定数差が約8%あるのにかかわらず、鏡面で
あった。また、得られた膜のホール濃度はPH3 流量が
360μmol/minの時最高値を示し、その値は
4.9x101 9 cm- 3 であった。 (実施例2)ドーピングソースとしてターシャルブチル
フォスフィン(TBP;t−C4 9 PH2 )を用いた
場合について詳細に説明する。
【0018】反応管内の圧力を70Torrに設定した
後、AsH3 を反応管11に供給しながら基板12を5
80℃まで昇温し、基板の表面クリーニングを10分間
行なった。バズラー1aに納められたジメチル亜鉛(D
MZn)をH2 でバブリングし、同様にバブラー1bに
納められたジエチルテルル(DETe)を、バブラー1
cに納められたTBPをそれぞれバブリングした。基板
温度を450℃に設定し、AsH3 の供給を停止した
後、それぞれの有機原料を反応管11に供給した。この
時のDMZnの流量は20μmol/min,DETe
の流量は40μmol/minであり、全キャリア流量
は5000sccmとした。TBPの供給量を0から2
0μmol/minまで変化させてそれぞれZnTeの
成長膜を得た。 得られたZnTeの表面は鏡面であっ
た。また、得られた膜のホール濃度はTBP流量が5μ
mol/minの時最高値を示し、その値は1.4x1
19 cm- 3 であった。
【0019】上記実施例では、成長原料としてジメチル
亜鉛、ジエチルテルルを用いたが、本発明ではこれに限
定されず亜鉛の原料としてジエチル亜鉛、テルルの原料
としてジイソプロピルテルルやターシャルブチルテルル
等の他の原料でもよく、その組合わせも限定されないの
は明らかである。
【0020】また上記実施例では、Pを構成元素とする
ドーピングソースガスとしてフォスフィンやターシャル
ブチルフォスフィンを用いたが、本発明はこれに限定さ
れずジフォスフィン,イソプロピルフォスフィンやトリ
メチルリンなど他の原料でもよい。
【0021】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば
キャリア濃度が高く、比抵抗が低い結晶性に優れたp型
ZnTeが容易に製造できる。また、キャリア濃度の制
御性は極めて高い。これは、本発明ではPH3 ,TBP
等のソースガスの流量を制御すればキャリア濃度を制御
できるが、流量制御は簡単だからである。本発明手法は
従来より用いられている成長装置をそのまま用いること
ができ極めて簡便な方法である。
【0022】本発明の方法によって得られる膜は、緑色
半導体発光素子などに用いることができ、工業的に有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いられる成長装置の一例の概
略構成図である。
【符号の説明】
1a〜1c バブラー 11 反応管 12 基板 13 高周波コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機金属気相成長方法を用い、ドーピン
    グソースガスとしてPを構成元素に含む水素化物あるい
    は有機金属を用いることによって、アクセプタとして燐
    (P)が取り込まれたZnTeを成長させることを特徴
    としたp型ZnTeの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008047731A (ja) * 2006-08-17 2008-02-28 Saga Univ 半導体の製造方法
JP2012129459A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Stanley Electric Co Ltd 酸化亜鉛系半導体の成長方法

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