JPH06267723A - 複合軟磁性材料 - Google Patents

複合軟磁性材料

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JPH06267723A
JPH06267723A JP5081234A JP8123493A JPH06267723A JP H06267723 A JPH06267723 A JP H06267723A JP 5081234 A JP5081234 A JP 5081234A JP 8123493 A JP8123493 A JP 8123493A JP H06267723 A JPH06267723 A JP H06267723A
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JP
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soft magnetic
magnetic material
magnetic metal
metal particles
particles
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JP5081234A
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English (en)
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Taiji Miyauchi
泰治 宮内
Eiji Moro
英治 茂呂
Masaaki Kanasugi
将明 金杉
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透磁率が高く、電力損失の少ない複合軟磁性
材料を提供する。 【構成】 表層に非磁性金属酸化物の層をもつ軟磁性金
属粒子間に高抵抗軟磁性物質の層が介在する複合軟磁性
材料であって、前記軟磁性金属粒子は平均長軸長さを平
均厚さで除したアスペクト比が2以上の偏平状で、その
主面が使用時印加される磁界に対し垂直に配向された前
記軟磁性金属粒子を含まない焼結複合軟磁性材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に磁心用の軟磁性材
料として好適に用いられる複合軟磁性材料に関する。
【0002】
【従来の技術】磁心等の軟磁性材料として、センダス
ト、パーマロイ等の金属軟磁性材料やフェライト等の金
属酸化物軟磁性材料が知られている。
【0003】金属軟磁性材料は、高い飽和磁束密度と高
い透磁率とを有するが、電気抵抗率が低いため、高周波
数領域では渦電流損失が大きい。このため、高周波数領
域での使用が困難である。
【0004】また、金属酸化物軟磁性材料は、金属軟磁
性材料に比べ電気抵抗率が高いため、高周波数領域にて
渦電流損失が小さい。しかし、金属酸化物軟磁性材料
は、飽和磁束密度が不十分である。
【0005】このような事情から、金属軟磁性材料およ
び金属酸化物軟磁性材料の両者の欠点を解消した軟磁性
材料として、飽和磁束密度および透磁率が高く、かつ電
気抵抗率が高い複合軟磁性材料が提案されている。
【0006】例えば、特開昭53−91397号公報に
は、金属磁性材料の表面に高透磁率金属酸化物の被膜を
形成した高透磁率材料、
【0007】特開昭58−164753号公報には、酸
化物磁性材料の粉末とFe−Ni系合金からなる金属磁
性材料の粉末とを混合し、成形した複合磁性材料、
【0008】特開昭64−13705号公報には、平均
粒径が1〜5μm の軟磁性金属磁性粉体と、軟磁性フェ
ライトとを含み、前記金属磁性粉体の粒子間に軟磁性フ
ェライトが充填された状態とすることにより、前記金属
磁性粉体の粒子を相互に独立させ、かつ前記軟磁性フェ
ライト部分は連続体とするとともに、飽和磁束密度Bs
を6.5〜20kGとした高磁束密度複合磁性材料が、開
示されている。
【0009】これら各公報に記載されているものを含
め、従来の複合軟磁性材料の焼結方法としては、ホット
プレス焼結法、真空焼結法、雰囲気焼結法等の常圧焼結
法等を使用している。そして、焼結温度は通常900〜
1200℃程度であり、焼結時間は通常1時間以上必要
とされる。
【0010】しかし、高温で1時間以上保持すると、金
属軟磁性材料は、金属酸化物軟磁性材料の酸素によって
酸化され、一方金属酸化物軟磁性材料は、還元されてし
まう。この場合、例えば、還元性雰囲気中にて焼結を行
なっても同様である。このため、金属軟磁性材料および
金属酸化物軟磁性材料それぞれの特徴が失われ、飽和磁
束密度および透磁率が高く、かつ電気抵抗率が高い複合
軟磁性材料が実現できない。
【0011】そこで、本発明者らは特願平3−1268
50号において軟磁性金属粒子と、高抵抗軟磁性物質と
をプラズマ活性化焼結した複合軟磁性材料を提案してい
る。
【0012】より詳細には、軟磁性金属粒子に高抵抗の
軟磁性物質を被覆した後、このコート粒子の集合体をプ
ラズマ中におく。この場合、放電によって発生したガス
イオンおよび電子等の荷電粒子は、コート粒子間の接触
部を衝撃して浄化する。また、接触部における物質の蒸
発も作用して、コート粒子表面には強い衝撃圧が加えら
れる。このため、コート粒子の高抵抗軟磁性物質の内部
エネルギーが増加し、活性化する。
【0013】従って、焼結時間が短縮し、例えば、5分
間程度で十分に焼結することができる。この結果、軟磁
性金属粒子の酸化および高抵抗軟磁性物質の還元をある
程度防止でき、飽和磁束密度および透磁率が比較的高
く、しかも電気抵抗率が高い複合軟磁性材料が実現す
る。しかし、このような方法を用いても、特性的に十分
ではないことから、本発明者らは、特願平3−3338
99号公報等において、軟磁性金属粒子に予め非磁性金
属酸化物を被覆するか、あるいは軟磁性金属粒子のう
ち、例えばAlおよび/またはSi等を含有するものを
予め熱処理するなどして軟磁性金属粒子表面に、Al2
3 等の非磁性金属酸化物の拡散層を形成するかし、こ
のような非磁性金属酸化物を表面に有する軟磁性金属粒
子と高抵抗軟磁性物質とを加圧下焼結した複合軟磁性材
料を提案している。
【0014】このように非磁性金属酸化物を介在させる
ことにより、軟磁性金属粒子と、高抵抗軟磁性物質との
反応抑制層としての役割を果す。したがって金属軟磁性
材料と金属酸化物等の高抵抗軟磁性物質との反応が防止
され、前記ホットプレス焼結法等、焼結時間がプラズマ
活性化焼結法等と比較して長時間を要する方法をも用い
ることができ、これまでより透磁率が高く、さらに電力
損失(コアロス)が小さいなど高特性の複合軟磁性材料
が得られる。
【0015】しかし、このような方法でも透磁率の点で
未だ十分ではなく、さらに改善が望まれている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透磁
率が高く、電力損失の少ない複合軟磁性材料を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的は下記
(1)〜(15)の本発明によって達成される。 (1)表層に非磁性金属酸化物の層をもつ軟磁性金属粒
子間に高抵抗軟磁性物質の層が介在する複合軟磁性材料
であって、前記軟磁性金属粒子は偏平状で、その主面が
使用時印加される磁界に対し垂直に配向された前記軟磁
性金属粒子を含まない複合軟磁性材料。 (2)前記軟磁性金属粒子の平均長軸長さを平均厚さで
除したアスペクト比が2以上である上記(1)の複合軟
磁性材料。 (3)前記軟磁性金属粒子の厚さが1〜100μm であ
る上記(1)または(2)の複合軟磁性材料。 (4)前記軟磁性金属粒子は、高速急冷法により製造さ
れた上記(1)〜(3)のいずれかの複合軟磁性材料。 (5)前記軟磁性金属粒子は、アトマイズ法により製造
された上記(1)〜(3)のいずれかの複合軟磁性材
料。 (6)前記軟磁性金属粒子は、ボールミル法あるいはア
トリッションミル法により粉砕して製造された上記
(1)〜(3)のいずれかの複合軟磁性材料。 (7)前記軟磁性金属粒子は、エッジ部分除去処理を施
されている上記(4)〜(6)のいずれかの複合軟磁性
材料。 (8)表層に非磁性金属酸化物の層をもつ前記軟磁性金
属粒子と、前記高抵抗軟磁性物質とを加圧下焼結した上
記(1)〜(7)のいずれかの複合軟磁性材料。 (9)前記軟磁性金属粒子を酸素雰囲気中で熱処理し、
この粒子表面に非磁性金属酸化物の拡散層を形成し、こ
の軟磁性金属粒子に前記高抵抗軟磁性物質を被覆し、加
圧下焼結した上記(8)の複合軟磁性材料。 (10)前記非磁性金属酸化物の拡散層の厚さが、3〜
300nmである上記(9)の複合軟磁性材料。 (11)予め、前記軟磁性金属粒子に、非磁性金属酸化
物を被覆し、この軟磁性金属粒子に前記高抵抗軟磁性物
質を被覆し、加圧下焼結した上記(8)の複合軟磁性材
料。 (12)前記非磁性金属酸化物の被覆の厚さが、0.0
2〜1μm である上記(11)の複合軟磁性材料。 (13)前記高抵抗軟磁性物質の被覆の厚さが0.02
〜10μm である上記(9)〜(12)のいずれかの複
合軟磁性材料。 (14)前記加圧下焼結がホットプレスまたはプラズマ
活性化焼結である上記(8)〜(13)のいずれかの複
合軟磁性材料。 (15)前記加圧下焼結ののち、さらに酸素雰囲気中で
熱処理する上記(8)〜(14)のいずれかの複合軟磁
性材料。
【0018】
【作用】本発明の複合軟磁性材料は、偏平な形状をもつ
軟磁性金属粒子間に高抵抗軟磁性物質の層が介在する複
合軟磁性材料であって、前記軟磁性金属粒子と前記高抵
抗軟磁性物質の層の界面に非磁性金属酸化物の層が介在
する。従って、各軟磁性金属粒子間は、非磁性金属酸化
物により分離されている。そこで、構成する各軟磁性金
属粒子がそれぞれ独立して、印加された磁界の強さに応
じた反磁界をもつ。そのため、生じる反磁界の強さは、
前記非磁性金属酸化物の層を形成せず、磁気的に接触
し、実質的に一体化している場合と比較して、大きくな
る。
【0019】このような反磁界は、透磁率の低下や、電
力損失増加の原因となるため、できる限り低下させるこ
とが好ましい。
【0020】使用時、印加された磁界により前記軟磁性
金属粒子に生じる反磁界の大きさは、例えばその形状に
大きく依存する。すなわち、前記軟磁性金属粒子の形状
が、使用時印加される磁界と平行方向に長いか、垂直方
向と平行方向とで同一(例えば球形)か、あるいは垂直
方向に長いかにより異る。本発明では、前記軟磁性金属
粒子の形状を偏平状とし、さらに、加圧下焼結後の複合
軟磁性材料中で、主面が使用時印加される磁界に対し垂
直に配向された軟磁性金属粒子を含まない。そのため、
生じる反磁界の影響を少なくすることができ、透磁率の
向上や電力損失の低下が実現する。
【0021】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を詳細に説明
する。
【0022】本発明の複合軟磁性材料は、偏平な形状を
もつ軟磁性金属粒子間に高抵抗軟磁性物質の層が介在す
る複合軟磁性材料であって、前記軟磁性金属粒子と前記
高抵抗軟磁性物質の層の界面に非磁性金属酸化物の層が
介在する。そして、前記偏平な形状を持つ軟磁性金属粒
子は、使用時印加される磁界に対し垂直に配向されたも
のを含まない。
【0023】前記偏平な形状をもつ軟磁性金属粒子の材
料としては、軟磁性金属であれば特に制限がない。そし
て、金属単体でも合金でもよく、あるいは、これらを併
用してもよい。なお、軟磁性金属とは、バルク状態での
保磁力Hc が0.5 Oe 程度以下の金属である。
【0024】好適に用いられる金属としては、遷移金属
または遷移金属を1種以上含む合金であり、例えば、セ
ンダスト等のFe−Al−Si系合金、スーパーセンダ
スト等のFe−Al−Si−Ni系合金、SOFMAX
等のFe−Ga−Si系合金、Fe−Si系合金、パー
マロイ、スーパーマロイ等のFe−Ni系合金、パーメ
ンジュール等のFe−Co系合金、ケイ素鉄、Fe2
B、Co3 B、YFe、HfFe2 、FeBe2 、Fe
3 Ge、Fe3 P、Fe−Co−P系合金、Fe−Ni
−P系合金等が挙げられる。以上の中でセンダスト等、
Fe−Al−Si系合金等のDO3 型結晶構造を有する
合金は、後述の非磁性金属酸化物の介在効果がもっとも
顕著で、Alが酸化されてアルミナとなる反応が抑えら
れる。また、磁気特性も良好なものとなる。
【0025】そして、上記の軟磁性金属粒子の磁気特性
は、バルク体で測定した値で、飽和磁束密度Bs が7〜
17kG、保磁力Hc が0.002〜0.4 Oe 、直流で
の初透磁率μi が10000〜100000であること
が好ましい。
【0026】このような金属や合金を用いることによ
り、高い飽和磁束密度等の優れた軟磁気特性が得られ
る。
【0027】本発明では、さらに、このような軟磁性金
属粒子の形状が偏平のものを用いる。
【0028】この場合、形状が偏平とは厚さと長軸と短
軸とをもつ粒子で、もっとも短い軸長を厚さとし、厚さ
方向に垂直または垂直に近い角度を成す面を主面とし、
主面の長い軸を長軸、短い軸を短軸とする。偏平の形状
をもち、さらに後述するように、使用時印加される磁界
と前記軟磁性金属粒子の主面とが垂直のものを含まない
ように配向する。
【0029】軟磁性金属粒子の形状を偏平状とすること
により、印加される磁界により各軟磁性金属粒子に生じ
る反磁界の影響を最少にすることができ、透磁率の向上
や電力損失の低下が実現する。
【0030】本発明で用いる、偏平な形状をもつ軟磁性
金属粒子の大きさを、前記厚さと短軸長さと長軸長さと
から規定すると、平均厚さは1〜100μm 程度、好ま
しくは5〜40μm 程度である。平均短軸長さは1〜1
00μm 程度、好ましくは5〜40μm 程度である。ま
た、平均長軸長さを平均厚さで除した値であるアスペク
ト比は、2以上、好ましくは5〜50程度である。
【0031】平均厚さは、薄すぎると、保磁力が大きく
なり、ヒステリシスロスが大となり、電力損失が大きく
なってしまう。また厚すぎると金属粒子内エディカレン
トロスが大きくなり、電力損失が大きくなる。また、平
均短軸長さも同様に短すぎると、保磁力が大きくなり、
ヒステリシスロスが大となり、電力損失が大きくなる。
また、長すぎると金属粒子内エディカレントロスが大き
くなり、電力損失が大きくなるため好ましくない。
【0032】さらに、アスペクト比は小さすぎると、磁
界を印加した時に生じる反磁界の影響が大きくなり、透
磁率の低下や電力損失の増大をまねく。なお、平均厚
さ、平均短軸長さ、平均長軸長さおよび主面の決定等は
マイクロメーターを用いたり、走査型電子顕微鏡(SE
M)により観察したりして測定することができる。
【0033】このような、本発明の、偏平状の軟磁性金
属粒子は、どのように製造したものであってもよく、例
えば高速急冷法により直接偏平粒子を得る方法、高速急
冷法によって得られた薄帯や粉体を粉砕する方法、アト
マイズ法において、冷却時に衝突板等に衝突させて直接
偏平状粒子を得る方法。さらには、種々の方法で得られ
た粉体等を、例えばジルコニアやアルミナ等の比較的比
重の小さいボールを用いて湿式あるいは乾式のボールミ
ル法で粉砕して偏平化する方法。あるいは前記得られた
粉体等を連続的に処理するために、前記ボールミル法と
同様のボールを用い、アトリッションミル法により偏平
状粒子を得る方法等の各種粉砕方法によって偏平化する
ことができる。
【0034】本発明では、偏平状の軟磁性金属粒子は、
後述するような、非磁性金属酸化物皮膜と高抵抗軟磁性
物質で被覆された構造を有し、好ましくはこのような構
造の粉末を加圧下焼結する。
【0035】そのため、前記皮膜等で被覆の後、加圧下
焼結する際、鋭く尖ったエッジ部分をもつと、互いに他
の粉末の皮膜等の被覆層を破壊する恐れがある。皮膜等
の被覆層が破壊されると、軟磁性金属粒子が互いに接触
することになり、電気抵抗が低下したり、透磁率が低下
したり、電力損失が増大する等、特性が悪化する原因と
なる。
【0036】そこで、偏平状の軟磁性金属粒子に対し、
鋭く尖ったエッジ部分を除去する処理を行なうことが好
ましい。処理方法としては、どのような方法でもよい
が、例えば、振動ボールミル、遊星ボールミル等を用い
る方法、塩酸等の鉱酸を用いてエッチングする方法等が
挙げられる。
【0037】本発明においては、このようにして得られ
た、鋭く尖ったエッジ部分を除去する処理を施した偏平
状の軟磁性金属粒子を、たとえばSEMにより観察する
と、処理を施す前と比較して、明らかにエッジ部分が除
去されていることがわかる。このようにして得られたエ
ッジ部分を除去する処理を施した偏平状の軟磁性金属粒
子は、予め非磁性金属酸化物で被覆する等により層を形
成することが好ましいことから、次に非磁性金属酸化物
の層を形成する方法について説明する。この形成方法を
適用することにより、軟磁性金属粒子と後述の高抵抗軟
磁性物質との反応が抑えられ、電力損失の増大が防止さ
れる。
【0038】前記偏平状の軟磁性金属粒子に、非磁性金
属酸化物の層を形成する方法としては、このような偏平
状の粒子に形成可能な方法であれば特に制限がなく、例
えば、拡散コーティング法や、流動層や転動層等による
スプレーコーティング法、無電解メッキ、共沈法、MO
−CVD法、スパッタリング、蒸着等の被覆方法等はい
ずれも使用可能である。また、場合によっては金属アル
コキシド等を用いたゾル−ゲル法等によってもよい。
【0039】これらの方法のうち、本発明に用いる好ま
しい一例として、軟磁性金属粒子を酸素雰囲気中で熱処
理して粒子表面に非磁性金属酸化物の拡散層を形成す
る、いわゆる拡散コーティング法による場合について以
下に説明する。
【0040】拡散コーティング法に好適に用いられる金
属としては、前記の金属の中でも、Alおよび/または
Si等を含む合金であり、具体的には、センダスト等の
Fe−Al−Si系合金、スーパーセンダスト等のFe
−Al−Si−Ni系合金などが挙げられる。
【0041】そして、なかでも、Alおよび/またはS
iを1〜20重量%、さらには2〜15重量%含むもの
が好ましく、特にAlを3〜7%含むものとすることが
好ましい。Alのみ、またはAlおよびSiを含む合金
では、α−Al23 を主成分とする拡散層が生成し、
Siのみを含む合金では、SiO2 を主成分とする拡散
層が生成する。この場合Alおよび/またはSiを上記
含有量とすることにより、効果的な拡散層を得ることが
できる。
【0042】このような金属を用いる拡散コーティング
法では、通常空気中で熱処理を行なう。この時の熱処理
温度は200〜1000℃、好ましくは500〜800
℃、熱処理時間は、この温度を保持して1分〜5時間、
好ましくは10分〜60分とするのがよい。また、用い
る雰囲気は前記空気中でなくても、酸素の全ガスに占め
る割合が1vol%以上の酸素雰囲気中であれば特に制限は
ない。
【0043】このときの拡散層の厚さは3〜300nm、
好ましくは10〜150nmとすればよい。拡散コーティ
ング法では、拡散層を薄く形成することが可能であり、
後述の被覆する方法に比べて、薄くても緻密な層の形成
が可能となる。磁気特性の点からは薄い方が好ましい
が、あまり薄すぎると、分離層としての実効がなくなっ
てくる。
【0044】また、本発明でもちいる拡散層はα−Al
23 および/またはSiO2 、特にα−Al23
含有するものとすることが好ましく、これらの含有量が
50重量%以上、通常80重量%以上であることが好ま
しい。
【0045】このような拡散層を構成する酸化物は、6
00〜1000℃での酸化物生成自由エネルギーが−6
00kJ/モル 以下のものが好ましく、前記のような合金に
おいて、これを満足するα−Al23 、SiO2 の生
成が可能となるからである。
【0046】拡散層の厚さは、拡散層の酸素ガス分析に
より推定することができ、オージェ分光分析法(AE
S)、X線光電子分光法(ESCA)、2次イオン質量
分析法(SIMS)、透過型電子顕微鏡(TEM)観察
などによって確認することができる。
【0047】また、拡散層の組成、α−Al23 等の
含有量は元素分析によって求めることができ、X線回折
等によってその組成を同定することができる。
【0048】また、前記非磁性金属酸化物の層を被覆す
る方法として、たとえば流動層や転動層によるスプレー
コーティング法等も好ましく用いることができる。この
場合、用いる非磁性金属酸化物としては、軟磁性金属粒
子と高抵抗軟磁性物質の反応を抑えることができるもの
ならば種々のものが使用可能であるが、600〜100
0℃での酸化物生成自由エネルギーが−600kJ/モル 以
下のものが好ましい。
【0049】このような非磁性金属酸化物としては、α
−Al23 、Y23 、MgO、ZrO2 、CaO
等、特にα−Al23 、Y23 が好ましい。
【0050】なお、本発明において、非磁性金属酸化物
を構成する金属には、Si等の半金属元素を包含するも
のとする。
【0051】また、このような方法で形成する非磁性金
属酸化物の被覆厚は、0.02〜1μm とすることが好
ましい。非磁性金属酸化物被覆が薄すぎると、分離層と
しての実効がなくなってくる。また厚すぎると磁気特性
が低下してくる。
【0052】本発明で用いる、前記拡散層を形成する
か、あるいは非磁性金属酸化物を被覆した軟磁性金属粒
子間に介在する高抵抗軟磁性物質は、高抵抗のもので、
しかも焼結によって軟磁気特性が向上するものであれば
特に制限はない。ここに、高抵抗とは、バルク体で測定
した電気抵抗率ρが102 Ω・cm 程度以上のことであ
る。なお、ρが102 Ω・cm 未満では高周波数領域での
渦電流損失が大となる。
【0053】このような高抵抗軟磁性物質としては、各
種軟磁性フェライトや窒化鉄が好ましい。そして、軟磁
性フェライトとしては、例えば、Liフェライト、Mn
−Znフェライト、Mn−Mgフェライト、Ni−Zn
フェライト、Cu−Znフェライト、Ni−Cu−Zn
フェライト、Mn−Mg−Cuフェライト、Mg−Zn
フェライト等が挙げられる。このうち、高周波数特性が
高い点で、Ni−Znフェライト、Ni−Cu−Znフ
ェライト等のNi系フェライトが好ましい。なお、各種
軟磁性フェライトや窒化鉄等の高抵抗軟磁性物質は、通
常1種のみ用いられるが、場合によっては2種以上併用
してもよい。
【0054】また、用いる高抵抗軟磁性物質原料の平均
粒径は、0.01〜2μm が好ましい。平均粒径が小さ
くなると製造コストが高くなり、しかも粉体が非常に取
扱いにくく、成形が困難となってくる。平均粒径が大き
くなると金属粒子を被覆する場合、膜厚のコントロール
が困難である。また、磁気特性は、バルク焼結体で測定
した値で、飽和磁束密度Bs が2〜6kG、保磁力Hc が
0.1〜5 Oe 、周波数100kHz での初透磁率μi
1000〜10000、電気抵抗率ρが102〜107
Ω・cm 特に105 〜107 Ω・cm であることが好まし
い。
【0055】本発明では、軟磁性金属粒子と高抵抗軟磁
性物質とを非磁性金属酸化物を介在させた状態で加圧下
焼結するが、この高抵抗軟磁性物質を、非磁性金属酸化
物を被覆した軟磁性金属粒子に被覆することが好まし
い。
【0056】高抵抗軟磁性物質を被覆する方法として
は、本発明で用いる偏平状の粒子に被覆することができ
れば、特に制限はなく、流動層や転動層によるスプレー
コーティング法、無電解メッキ、共沈法、MO−CVD
法等はいずれも使用可能であるが、生産性等の点で流動
層や転動層を用いたスプレーコーティング法を用いるこ
とが好ましい。
【0057】このようにして形成した軟磁性金属粒子上
の非磁性金属酸化物の表面を被覆する高抵抗軟磁性物質
層の被覆厚さは、通常0.02〜10μm 、好ましくは
0.1〜5μm 程度とする。これらの被覆厚さは酸素分
析等により、酸素含有量を測定し、計算で求めるか、ま
たは透過型電子顕微鏡(TEM)により直接測定するこ
とで得られる。
【0058】この後、これらコート粒子を用い、加圧下
焼結を行なって、非磁性金属酸化物粒子間ないし表面
に、前記高抵抗軟磁性物質の介在層を形成し、本発明の
複合軟磁性材料を得るが、本発明では、加圧下焼結する
前に、前記偏平状の軟磁性金属粒子の主面が、焼結時の
加圧方向と垂直となるように配向する。このように配向
することで、使用時印加される磁界方向に対し、前記軟
磁性金属粒子の主面が垂直となるような粒子を無くすこ
とができる。
【0059】配向方法の一例を示すと、後述する加圧下
焼結するために用いる試料容器へのコート粒子の、例え
ば充填速度を1g/sec・cm2 以下とする。すなわち、容器
の低面積1cm2 あたり1g/sec 以下の速度でコート粒子
を充填することが好ましい。この速度以下でコート粒子
を充填することで、重力の作用によりほとんどの粉末は
その主面が重力方向と垂直となるように配向する。充填
速度が上記値を越えると、重力の作用によりコート粒子
の主面が重力方向と垂直になる前に他のコート粒子が充
填されるため、コート粒子の配列が乱雑になりやすい。
このとき、さらに例えば容器をバイブレータ等を用い
て、振幅1〜10mm程度で3回/秒程度、ゆるやかに振
動させる。この程度の振動を加えることで、充填されて
いる試料容器中のコート粒子の配向程度をさらに向上さ
せることができる。振動条件は、振幅および回数を前記
以上の激しい条件に設定するとコート粒子の配列が乱雑
になり、配向不良となりやすい。この後重力方向に加圧
すればよい。
【0060】このような配向の確認を行なうためには、
後述する方法で焼結体を得た後、これを切断して加圧方
向と平行な断面を得る。そして、この断面の任意の部分
を光学顕微鏡により約400倍程度の倍率で観察する。
このように、本発明では、主面が印加される磁界に対し
垂直となる粒子が存在しないように配向を行なうが、全
粒子の主面は、印加磁界方向に対し、±30°以内、よ
り好ましくは±20°以内に存在することが好ましい。
【0061】このようにしてコート粒子を配向させたの
ち、加圧下で焼結を行なう。
【0062】加圧下で焼結する方法としては、具体的に
はプラズマ活性化焼結法、ホットプレス法(HP)、熱
間静圧プレス法(HIP)等によればよい。なかでも、
ホットプレス法、プラズマ活性化焼結法によることが好
ましい。
【0063】ホットプレス法は、予め非磁性金属酸化物
を拡散コーティングしたり被覆したりした軟磁性金属粉
末に、高抵抗軟磁性物質を被覆したコート粉末を、例え
ばタングステンカーバイト製等の金型容器中で前記の方
法で配向させて充填し、焼結を行なう。圧力200〜2
500kg/cm2程度、温度600〜1200℃程度の条件
とすればよく、焼結時間は、この温度で10分〜2時間
保持するもとすればよい。
【0064】また焼結雰囲気には特に制限はなく、真空
中、空気等の酸素雰囲気、Ar等の不活性ガス、N2
ス等のいずれであってもよい。
【0065】また、プラズマ活性化焼結では、前記の方
法で容器中配向させて充填したコート粉末の集合体をプ
ラズマ中におき、コート粉末を活性化させた後、焼結を
行なう。
【0066】この場合、プラズマ発生方式、用いるプラ
ズマ活性化焼結装置等に特に制限はないが、好適例とし
て、図1に示されるプラズマ活性化焼結装置1により説
明する。
【0067】装置1の型枠4内のパンチ31、32間
に、前記の方法で配向させて充填したコート粒子5があ
る。これをパンチ31、32にてプレスし、真空中に
て、電極21、22間に電流を流してプラズマを発生さ
せた後、通電電流を流して焼結する。なお、プラズマ発
生電流には、通常、パルス幅20×10-3〜900×1
-3秒程度のパルス電流を使用する。
【0068】より詳細なメカニズムは下記のとおりであ
る。
【0069】電極21、22間に印加したパルス電圧が
所定の値に達すると電極とコート粒子の接触面およびコ
ート粒子相互の接触面は絶縁破壊を起こし放電を行な
う。このときコート粒子は、陰極から飛び出した電子
と、陽極で発生したイオン衝撃とによって表面は十分に
浄化される。また、スパークによる放電衝撃圧力が粒子
に加わる。そして、この放電衝撃圧力は粒子に歪を与
え、原子の拡散速度を助長する。
【0070】後続の通電電流によるジュール熱は、接触
点を中心に広がり、コート粒子の高抵抗軟磁性物質を塑
性変形しやすくする。特に、接触部の原子は活性化され
移動しやすい状態にあるため、コート粒子に200〜5
00kg/cm2程度の圧力を加えただけで粒子間隙は接近
し、原子は拡散を始める。
【0071】また、電界が存在するため、金属イオンは
電気的にも容易に移動する。
【0072】この結果焼結時間が短縮化し、非磁性金属
酸化物の介在効果がより高まり、軟磁性金属粒子の酸化
および高抵抗軟磁性物質の還元を防止できる。
【0073】このようなプラズマ活性化焼結における諸
条件は、通常下記のとおりである。
【0074】プレス圧力:200〜2500kg/cm2程度 プラズマ発生時間:1〜3分程度 プラズマ雰囲気:10-3〜10-5Torr 焼結時の最高温度:600〜1200℃程度 最高温度での保持時間:1〜10分程度 通電電流:1500〜3000A程度
【0075】なお、以上の説明は、1例であり、このほ
か、雰囲気としては、Ar等の不活性ガス、酸素分圧を
コントロールしたN2 ガス等でもよく、その他の諸条件
も使用する装置、プラズマ発生方式等により適宜選択さ
れる。また、場合によっては、空気等の酸素雰囲気中で
上記操作を行なってもよい。
【0076】このように、加圧下焼結することによっ
て、不要な反応を起こすことなく、緻密なものとするこ
とができる。すなわち、フェライト等の高抵抗軟磁性物
質では粒子成長により焼結が進行し、一方、センダスト
等の金属軟磁性材料では塑性変形が生じ、これらにより
充填密度の高い焼結体が得られる。焼結体の相対密度と
しては95%以上が得られる。
【0077】また、本発明では、上記のように高抵抗軟
磁性物質の被覆を形成した軟磁性金属粒子を加圧下焼結
することが好ましいが、場合によっては、前記非磁性金
属酸化物を拡散コーティングしたり被覆したりした軟磁
性金属粉末と、高抵抗軟磁性物質との両粒子を混合して
加圧下焼結してもよい。この場合も、偏平な形状をもつ
軟磁性金属粒子は、粒子の主面が、加圧下焼結する金型
容器の底面とほぼ平行となるように前記の方法により配
向させることが必要である。
【0078】このようにして得られた本発明の複合軟磁
性材料は、前記のように、偏平な形状をもつ軟磁性金属
粒子の間に、非磁性金属酸化物の層と高抵抗軟磁性物質
の層とが介在する構造として形成されている。
【0079】この場合、高抵抗軟磁性物質の介在層と、
軟磁性金属粒子との体積比は1:99〜30:70程度
であることが好ましい。また、非磁性金属酸化物の介在
層と軟磁性金属粒子との体積比は、被覆法によるとき、
0.1:99.9〜30:70程度、拡散コーティング
法によるとき0.02:99.98〜1:99程度であ
ることが好ましい。なお、本発明の複合軟磁性材料中に
おける偏平状の軟磁性金属粒子の平均厚さは5〜100
μm 程度、アスペクト比は2〜50程度である。
【0080】なお、介在層構成成分として、高抵抗軟磁
性物質にかえ、非磁性物質のみを用いる場合には、複合
軟磁性材料の透磁率および飽和磁束密度が磁性物質に比
較して低くなってしまうため、本発明のようにすぐれた
磁気特性を得ることができない。
【0081】この場合、焼結後の介在層が磁性をもって
いることを確認するには、例えば、電子顕微鏡にてスピ
ンを観測したり、あるいはビッター法等により磁区を観
察したりすればよい。
【0082】本発明の複合軟磁性材料は、下記に示され
る諸特性を有する。
【0083】飽和磁束密度Bs :5〜15kG程度 保磁力Hc :0.05〜2 Oe 程度 初透磁率μi (100kHz):50〜5000程度 電気抵抗率ρ:102 〜107 Ω・cm、特に105 〜1
7 Ω・cm程度 電力損失(0.1mT.100kHz):350〜3000kW/m3 程度 (0.1mT.10kHz) :5〜100kW/m3 程度
【0084】また、本発明では、さらに焼結後、酸素雰
囲気中で熱処理、すなわちアニールすることが好まし
い。
【0085】酸素雰囲気としては、通常空気とすること
が操作上好ましいが、酸素を1vol%以上含むガスであれ
ば特に制限はない。また、熱処理温度は焼結温度より低
めのものとすればよく、400〜1000℃、好ましく
は500〜800℃とすればよい。また熱処理時間はこ
の温度で10分〜5時間、好ましくは15分〜2時間保
持する条件とすればよい。
【0086】空気または酸素を1vol%以上含むガス雰囲
気中で400〜1000℃、10分〜5時間保持した。
【0087】このような熱処理を行なうことにより、軟
磁性金属材料の歪除去とフェライト等の高抵抗軟磁性物
質の酸素欠乏量の補填が行なわれ、さらに特性の向上を
図ることができる。この結果、初透磁率μi (100kH
z ):50〜2000程度、電力損失(0.1mT.10
0kHz ):350〜2000kW/m3 程度、電力損失
(0.1mT.10kHz ):5〜100kW/m3 程度とする
ことができる。
【0088】本発明の複合軟磁性材料は、磁心、特に高
周波電源用のコモンモードチョークコイルやトランス等
の高周波用磁心の軟磁性材料として好適であり、このほ
か各種磁気ヘッド、高精細度用CRT用磁心等の軟磁性
材料としても用いることができる。
【0089】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0090】実施例1 組成(重量%):Fe85Si10Al5 の合金を溶湯と
し、片ロール法により急冷薄帯装置を用いて厚さ40μ
m の薄帯を作成した。この薄帯をジョークラッシャーを
用いて粗粉砕の後、鉄製のボールを用いたボールミル法
により90分間粉砕を行った。粉砕後の粒子を145メ
ッシュおよび200メッシュのふるいを用いて振動ふる
い機により分級し、SEMによる測定で、平均長軸長さ
が110μm の粒子を得た。なお、得られた粒子の平均
厚さは40μm 、平均短軸長さは60μm であった。
【0091】得られた粒子を200g 容量1リットルの
ポリエチレン製の容器に入れ、さらに直径4mmのAl2
3 製のボールを800g 加えて遊星ボールミルを用い
て4時間エッジ部分を除く処理を施した。
【0092】このようにして得られた偏平状軟磁性金属
粒子について、拡散コーティング法により表層に非磁性
金属酸化物層を形成した。用いた拡散コーティング法の
条件は、大気中で、熱処理温度750℃、熱処理時間1
時間とした。粒子に形成された非磁性金属酸化物層の層
厚は0.058μm であった。
【0093】次いで、非磁性金属酸化物層をもつ軟磁性
金属酸化物は、流動層コーティング法により、下記に示
した高抵抗軟磁性物質を用いて被覆した。
【0094】高抵抗軟磁性物質 Mn−Znフェライト(MnO35モル%、ZnO12
モル%で共沈法により作成した) Bs :4kG Hc :0.1Oe μi (100kHz):10000 ρ:15Ω・cm 平均粒径:0.02μm
【0095】この場合、Bs 測定はVSM、Hc 測定は
B−Hトレーサー、μi 測定はLCRメーターを用いて
焼結後に行なった。そして、ρ測定は四探針法にて行な
った。
【0096】次いで、トルエン溶媒とバインダーと分散
剤とを含む前記組成のフェライト溶液を用い、流動層に
よるスプレーコーティングを行い、コート粒子を得た。
【0097】得られたコート粒子のフェライト厚さは
0.70μm で、軟磁性金属:金属酸化物:高抵抗軟磁
性物質の重量比は、94.5:0.3:5.2であっ
た。
【0098】次に得られたコート粒子をホットプレス焼
結した。用いた条件は焼結温度800℃、保持時間30
分、圧力2t/cm2 、焼結雰囲気はArフローである。
【0099】得られた試料の表面の磁区構造を観察した
ところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層は磁性を
有していることが確認された。また、焼結体の相対密度
は95%以上であった。なお、焼結体は、外径16mm×
内径6mm×厚さ4mmのトロイド体とした。
【0100】次いで、得られた焼結体は750℃で30
分大気中で熱処理(アニール)し、試料1を得た。
【0101】得られた試料に対し、Bs 、Hc 、μi
よびコアロス(0.1mT・100kHz )を測定した。測
定方法は前記と同様に行った。結果は表1に示されると
おりである。
【0102】
【表1】
【0103】実施例2 実施例1で用いたふるいのメッシュサイズを変えて平均
長軸長さ150μm の粒子を得た。平均短軸長さは60
μm 、平均厚さは40μm であった。他の条件は実施例
1と同じとした。拡散コーティング法により粒子に形成
された非磁性金属酸化物層の層厚は0.058μm であ
った。また、得られたコート粒子のフェライト厚さは
0.70μm で、軟磁性金属:金属酸化物:高抵抗軟磁
性物質の重量比は、94.7:0.3:5.0であっ
た。
【0104】さらに、得られた試料の表面の磁区構造を
観察したところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層
は磁性を有していることが確認された。また、焼結体の
相対密度は95%以上であった。
【0105】アニール後に得られた試料を試料2とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0106】実施例3 作成した薄帯の厚さを20μm としたほかは、実施例1
と同様に処理した。平均長軸長さは110μm 、平均短
軸長さは60μm 、平均厚さは20μm であった。拡散
コーティング法により粒子に形成された非磁性金属酸化
物層の層厚は0.054μm であった。また、得られた
コート粒子のフェライト厚さは0.70μm で、軟磁性
金属:金属酸化物:高抵抗軟磁性物質の重量比は、9
1.9:0.4:7.7であった。
【0107】さらに、得られた試料の表面の磁区構造を
観察したところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層
は磁性を有していることが確認された。また、焼結体の
相対密度は95%以上であった。
【0108】アニール後に得られた試料を試料3とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0109】実施例4 実施例1と同じ組成の合金をジョークラッシャーにて粗
粉砕し、5mm径のジルコニア製のボールを用いるボール
ミル法にて粉砕して平均長軸長さ50μm 、平均短軸長
さ30μm 、厚さ10μm の粒子を得た。得られた粒子
を実施例1と同様にエッジ部分を除く処理を施した。次
いで、処理温度700℃、熱処理時間30分として拡散
コーティング法により膜厚0.020μm の非磁性金属
酸化物層を形成した。その他は実施例1と同様に処理
し、得られたコート粒子のフェライト厚さは0.30μ
m で、軟磁性金属:金属酸化物:高抵抗軟磁性物質の重
量比は、93.4:0.3:6.3であった。
【0110】さらに、得られた試料の表面の磁区構造を
観察したところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層
は磁性を有していることが確認された。また、焼結体の
相対密度は95%以上であった。
【0111】アニール後に得られた試料を試料4とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0112】実施例5 実施例1で得たコート粒子を用い、焼結方法としてホッ
トプレス焼結を行う代りに、図1に示されるプラズマ活
性化焼結装置1を用いてプラズマ活性化焼結を行なっ
た。プラズマ発生方式および焼結条件は下記のとおりで
ある。
【0113】プラズマ発生方式:パルス幅30msecのパ
ルス電流 プレス圧力:2000kg/cm2 プラズマ発生時間:1分 プラズマ雰囲気:10-3Torr 焼結時の最高温度:700℃ 最高温度での保持時間:1分 電流:2000A 焼結雰囲気:5×10-5Torr
【0114】得られた試料の表面の磁区構造を観察した
ところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層は磁性を
有していることが確認された。また、焼結体の相対密度
は95%以上であった。
【0115】アニール後に得られた試料を試料5とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0116】実施例6 拡散コーティング法による代わりに、α−アルミナを用
い、流動層によるスプレーコーティング法で非磁性金属
酸化物の被覆層を形成した他は、実施例1と同様に処理
した。形成された非磁性金属酸化物の層厚は0.2μm
であった。また、得られたコート粒子のフェライト厚さ
は0.70μm で、軟磁性金属:金属酸化物:高抵抗軟
磁性物質の重量比は、93.6:1.1:5.3であっ
た。
【0117】さらに、得られた試料の表面の磁区構造を
観察したところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層
は磁性を有していることが確認された。また、焼結体の
相対密度は95%以上であった。
【0118】アニール後に得られた試料を試料6とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0119】比較例1 下記の球形の軟磁性金属粒子を用意し、実施例1に記述
した拡散コーティング法による非磁性金属酸化物層の形
成以後の処理を、実施例1と同様に行った。
【0120】球形軟磁性金属粒子 組成(重量%):Fe85Si10Al5 Bs :11kG Hc :0.1 Oe μi (直流):30000 平均粒径:61μm
【0121】なお、前記のBs 、Hcおよびμi は、そ
れぞれ、バルク体で測定した値である。また、上記球形
軟磁性金属粒子の平均粒径は、レーザ散乱法により求め
た。
【0122】拡散コーティング法により粒子に形成され
た非磁性金属酸化物層の層厚は0.056μm であっ
た。また、得られたコート粒子のフェライト厚さは0.
70μm で、軟磁性金属:金属酸化物:高抵抗軟磁性物
質の重量比は、94.6:0.3:5.1であった。
【0123】さらに、得られた試料の表面の磁区構造を
観察したところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層
は磁性を有していることが確認された。また、焼結体の
相対密度は95%以上であった。
【0124】アニール後に得られた試料を試料7とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0125】比較例2 平均粒径87μm の球形軟磁性金属粒子を用いた他は比
較例1と同じ処理を行った。拡散コーティング法により
粒子に形成された非磁性金属酸化物層の層厚は0.05
5μm であった。また、得られたコート粒子のフェライ
ト厚さは0.70μm で、軟磁性金属:金属酸化物:高
抵抗軟磁性物質の重量比は、96.2:0.2:3.6
であった。
【0126】さらに、得られた試料の表面の磁区構造を
観察したところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層
は磁性を有していることが確認された。また、焼結体の
相対密度は95%以上であった。
【0127】アニール後に得られた試料を試料8とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0128】比較例3 エッジ部分を除く処理を省略した他は実施例1と同じ処
理を行った。得られた粒子サイズおよびコート粒子の軟
磁性金属:金属酸化物:高抵抗軟磁性物質の重量比は実
施例1と同じであった。
【0129】さらに、得られた試料の表面の磁区構造を
観察したところ、介在層のうち、高抵抗軟磁性物質の層
は磁性を有していることが確認された。また、焼結体の
相対密度は95%以上であった。
【0130】アニール後に得られた試料を試料9とし、
各特性の測定結果等は表1に示した。
【0131】試料1〜9について、焼結時の加圧方向と
平行な断面の任意の部分を前記方法により観察したとこ
ろ、試料1〜6および試料9は、使用時印加される磁界
と垂直に配向した軟磁性金属粒子は存在せず、全粒子の
主面は印加磁界方向に対し、±20°以内に配向してい
た。
【0132】表1に示される結果から、本発明の効果が
明らかである。すなわち、アスペクト比が本発明の範囲
外では、μi が低く、アスペクト比の高いものほどμi
も高い。一般に、μi は用いた軟磁性金属粒子の体積に
より変化し、その体積が大きくなるとμi も高くなる。
試料No.8は、試料No.1と比較して体積は大きい
が、μi が低く、その上コアロスも高い。また、エッジ
部分を除く処理を施さない試料No.9では、コアロス
が高く、μi も他の条件が等しい試料No.1より悪化
している。
【0133】
【発明の効果】本発明の複合軟磁性材料は、軟磁性金属
粒子と、高抵抗軟磁性物質の間に非磁性金属酸化物を介
在させたもので、前記軟磁性金属粒子は偏平状である。
そして、加圧下焼結後の複合軟磁性材料中では、その主
面が、使用時印加される磁界により発生する磁束と垂直
に配向された前記偏平状の軟磁性金属粒子を含まない。
そのため、軟磁性金属の特徴である高飽和磁束密度、高
抵抗軟磁性物質の特徴である高電気抵抗率を有するのみ
でなく、各軟磁性金属の粒子に生ずる反磁界の強さが小
さくなり、透磁率が高く、電力損失の少ない軟磁性材料
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合軟磁性材料の製造に用いるプラズ
マ活性化焼結装置の1例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマ活性化焼結装置 21、22 電極 31、32 パンチ 4 型枠 5 コート粒子

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層に非磁性金属酸化物の層をもつ軟磁
    性金属粒子間に高抵抗軟磁性物質の層が介在する複合軟
    磁性材料であって、前記軟磁性金属粒子は偏平状で、そ
    の主面が使用時印加される磁界に対し垂直に配向された
    前記軟磁性金属粒子を含まない複合軟磁性材料。
  2. 【請求項2】 前記軟磁性金属粒子の平均長軸長さを平
    均厚さで除したアスペクト比が2以上である請求項1の
    複合軟磁性材料。
  3. 【請求項3】 前記軟磁性金属粒子の厚さが1〜100
    μm である請求項1または2の複合軟磁性材料。
  4. 【請求項4】 前記軟磁性金属粒子は、高速急冷法によ
    り製造された請求項1〜3のいずれかの複合軟磁性材
    料。
  5. 【請求項5】 前記軟磁性金属粒子は、アトマイズ法に
    より製造された請求項1〜3のいずれかの複合軟磁性材
    料。
  6. 【請求項6】 前記軟磁性金属粒子は、ボールミル法あ
    るいはアトリッションミル法により粉砕して製造された
    請求項1〜3のいずれかの複合軟磁性材料。
  7. 【請求項7】 前記軟磁性金属粒子は、エッジ部分除去
    処理を施されている請求項4〜6のいずれかの複合軟磁
    性材料。
  8. 【請求項8】 表層に非磁性金属酸化物の層をもつ前記
    軟磁性金属粒子と、前記高抵抗軟磁性物質とを加圧下焼
    結した請求項1〜7のいずれかの複合軟磁性材料。
  9. 【請求項9】 前記軟磁性金属粒子を酸素雰囲気中で熱
    処理し、この粒子表面に非磁性金属酸化物の拡散層を形
    成し、この軟磁性金属粒子に前記高抵抗軟磁性物質を被
    覆し、加圧下焼結した請求項8の複合軟磁性材料。
  10. 【請求項10】 前記非磁性金属酸化物の拡散層の厚さ
    が、3〜300nmである請求項9の複合軟磁性材料。
  11. 【請求項11】 予め、前記軟磁性金属粒子に、非磁性
    金属酸化物を被覆し、この軟磁性金属粒子に前記高抵抗
    軟磁性物質を被覆し、加圧下焼結した請求項8の複合軟
    磁性材料。
  12. 【請求項12】 前記非磁性金属酸化物の被覆の厚さ
    が、0.02〜1μmである請求項11の複合軟磁性材
    料。
  13. 【請求項13】 前記高抵抗軟磁性物質の被覆の厚さが
    0.02〜10μmである請求項9〜12のいずれかの
    複合軟磁性材料。
  14. 【請求項14】 前記加圧下焼結がホットプレスまたは
    プラズマ活性化焼結である請求項8〜13のいずれかの
    複合軟磁性材料。
  15. 【請求項15】 前記加圧下焼結ののち、さらに酸素雰
    囲気中で熱処理する請求項8〜14のいずれかの複合軟
    磁性材料。
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