JPH06267336A - ケーブル - Google Patents

ケーブル

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Publication number
JPH06267336A
JPH06267336A JP5079133A JP7913393A JPH06267336A JP H06267336 A JPH06267336 A JP H06267336A JP 5079133 A JP5079133 A JP 5079133A JP 7913393 A JP7913393 A JP 7913393A JP H06267336 A JPH06267336 A JP H06267336A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
thermoplastic polyurethane
resistance
sheath
polyurethane resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5079133A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Tanigawa
英己 谷川
Takashi Yasuda
貴 保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP5079133A priority Critical patent/JPH06267336A/ja
Publication of JPH06267336A publication Critical patent/JPH06267336A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車用のセンサーケーブルとして使用され
る耐熱性,耐熱水性,耐油性等を兼ね備えた信頼性の高
いケーブルを、少ない工数で安価に製造することができ
るようにする。 【構成】 絶縁層11により被覆された芯線10を、外
層シース20によって被覆したケーブルであり、前記絶
縁層11は架橋ポリエチレン、前記外層シース20はポ
リエーテル系の高硬度熱可塑性ポリウレタン樹脂によっ
てそれぞれ形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車用のセ
ンサーケーブルとして使用される耐熱性,耐熱水性,耐
油性等を兼ね備えた信頼性の高いケーブル、特に少ない
工程で安価に製造できるケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のカーエレクトロニクス化の急激な
普及により、センサーケーブルをはじめとする各種ケー
ブルが自動車に使用されるようになった。かかるケーブ
ルは、自動車内部という苛酷な条件で使用されるため、
その被覆材料や外装シース材料には耐熱性,耐外傷性,
耐水性,耐油性といった種々の特性が要求されており、
その要求に適合する素材として、一般にポリウレタンが
用いられている。
【0003】このポリウレタンは、塩化ビニル,ポリエ
チレン等と比較して、すぐれた機械的特性を備えている
が、上記耐水性,耐油性の点で信頼性に欠けるため、ポ
リウレタンによって形成されたケーブルの被覆層や外装
シースに電子線を照射し、分子同志を架橋させることに
よってその欠点を補うようにしたケーブルが開発されて
いる(特公平4−53045号公報参照)。このケーブ
ルの耐水性を確認するため100℃の温水に浸漬し、所
定時間放置後JISC3OO5「プラスチック絶縁電線
試験方法」により、抗張力の変化を求めると、図3に示
すような結果となり、耐水性がかなり向上したことがわ
かる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな電子線架橋ポリウレタンを、ケーブルの外層被覆や
外層シースに使用する場合には、電線製造工程において
電子線照射を行う必要があり、工数の増加による製造コ
ストの上昇を招く。また、このように電子線照射によっ
て一度分子同士を架橋させたものは、熱、圧力等を加え
て容易に溶融することができないため、リサイクルして
再度成形加工することが困難となり、原料コストが比較
的高いポリウレタンの有効利用が図れないといった問題
もある。そこで、この発明の課題は、ケーブルの最外被
覆層を、非架橋にも拘わらず、上記の架橋ポリウレタン
と同等の特性を有する材料で形成することにより、製造
コストの低減を図ると共にリサイクルによる材料の有効
利用を可能にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、ケーブルの最外被覆層を、鎖伸長剤と
イソシアネートから成るハードセグメント領域の占有比
率が高いポリエーテル系の高硬度熱可塑性ポリウレタン
樹脂によって形成したのである。
【0006】
【作用】鎖伸長剤とイソシアネートから成るハードセグ
メント領域ではウレタン結合が多く、このウレタン結合
部分間において分子間水素結合が生じるのでポリマー鎖
同士が強固に結びつけられ、高温での酸化や油の侵入に
対する抵抗力が強くなる。
【0007】また、各分子間水素結合の結合力は弱い
が、ハードセグメント領域にはこの分子間水素結合が多
数存在しているため、電子線架橋による分子間共有結合
に匹敵する結合力が確保される。
【0008】
【実施例】以下、実施例について図面を参照して説明す
る。
【0009】図1に示すように、このケーブルは絶縁層
11により被覆された芯線10を、外層シース20によ
って被覆したものであり、前記絶縁層11は架橋ポリエ
チレンによって、前記外層シース20はポリエーテル系
の高硬度熱可塑性ポリウレタン樹脂によってそれぞれ形
成されている。
【0010】この高硬度熱可塑性ポリウレタン樹脂は、
一般の熱可塑性ポリウレタン樹脂と同様に、鎖伸長剤で
あるジオール(ポリエーテル)とジイソシアネートから
成るハードセグメント(分子拘束成分)領域及びマクロ
ポリオール(ポリテトラヒドロフラン)とジイソシアネ
ートから成るソフトセグメント(ゴム成分)領域から構
成されているが、前記ハードセグメント領域の占有比率
が46%程度であり、占有比率が34%程度の一般の熱
可塑性ポリウレタン樹脂に比べて高くなっている。
【0011】前記ハードセグメント領域では、多くのウ
レタン結合が存在しているため、前記高硬度熱可塑性ポ
リウレタン樹脂では全体としてウレタン結合が多くな
り、さらに、化1に示すようなウレタン結合部分間に生
ずる分子間水素結合によりポリマー鎖同士を強く結びつ
けているので高温での酸化や油の侵入に対して抵抗力が
強くなっている。
【0012】
【化1】
【0013】なお、この分子間水素結合の結合力は単独
では小さいが上述したように、ハードセグメント領域内
では多数の分子間水素結合が存在しているので、電子線
架橋による分子間共有結合に匹敵する結合力が確保され
る。
【0014】従って、表1に示すように、非架橋タイプ
であるこの高硬度熱可塑性ポリウレタン樹脂は、架橋タ
イプである従来の熱可塑性ポリウレタン樹脂と同等の特
性を得ることができる。
【0015】
【表1】
【0016】また、高硬度熱可塑性ポリウレタン樹脂と
しては、上記ポリエーテル系の他、アジペート型エステ
ル系,カプロラクトン系,ポリカーボネイト系といった
ものがあるが、この実施例においてポリエーテル系を使
用したのは、表2に示すように、耐熱性,耐熱水性,耐
油性,低温性,コスト等を総合評価するとポリエーテル
系が最も優れているからである。
【0017】
【表2】
【0018】図2は他の実施例を示している。同図
(a)は、前記実施例における絶縁層11によって被覆
された芯線10の周囲を前記高硬度熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂によって形成された外層シース20で被い、この
外層シース20と絶縁層11の間に架橋ポリエチレン等
によって形成された充填層30を介在させたものであ
る。
【0019】このような構造にしたのは、材料コストの
高い高硬度熱可塑性ポリウレタンに代えて低コストの架
橋ポリエチレンを使用することにより製造コストの低減
を図るためであるが、架橋ポリエチレンは低温時の屈曲
性が良好であること、及び自動車用の電線に既に使用さ
れている材料であることもその理由の一つである。
【0020】図2(b)に示すケーブルは、前記充填層
30に代えてPVC(ポリ塩化ビニル)紐等のダミー線
40と共に前記芯線10を外層シース20によって被覆
したものである。
【0021】
【発明の効果】以上のように、この発明のケーブルは、
最外被覆層をポリエーテル系の高硬度熱可塑性ポリウレ
タン樹脂によって形成したため、従来のような電子線架
橋を施すことなく架橋ポリウレタンと同等の特性を得る
ことができる。
【0022】従って、ケーブル製造段階おける電子線照
射工程が不要となり、工数の削減による生産性の向上及
び製造コストの低下を図ることが可能となる。
【0023】また、一度架橋処理を施してしまうと、
熱,圧力等によって材料を溶融することができないた
め、リサイクルが不可能となるが、このケーブルの最外
被覆層は非架橋ゆえ廃材等を溶融して再度成形加工を行
うことができ、材料コストの高いポリウレタンの有効利
用が図れるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る一実施例を示す断面図である。
【図2】他の実施例を示す断面図である。
【図3】従来例の耐水性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 芯線 11 絶縁層 20 外層シース 30 充填層 40 ダミー線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鎖伸長剤とイソシアネートから成るハー
    ドセグメント領域の占有比率が高いポリエーテル系の高
    硬度熱可塑性ポリウレタン樹脂によって最外被覆層が形
    成されているケーブル。
JP5079133A 1993-03-11 1993-03-11 ケーブル Pending JPH06267336A (ja)

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