JPH0626716B2 - 古風塗装工法 - Google Patents

古風塗装工法

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JPH0626716B2
JPH0626716B2 JP61240130A JP24013086A JPH0626716B2 JP H0626716 B2 JPH0626716 B2 JP H0626716B2 JP 61240130 A JP61240130 A JP 61240130A JP 24013086 A JP24013086 A JP 24013086A JP H0626716 B2 JPH0626716 B2 JP H0626716B2
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JP
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coating
diluent
fashioned
old
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進 高木
達也 井口
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TAKAGI TOSO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 建築材、インテリア材等の表面に緑青模様を人工的に形
成せしめる塗装工法に関する。
(ロ)従来の技術 従来の塗装工法は塗料を対象物体に対し、均等的に噴射
することによって塗料による被膜を均展し、被膜の剥離
を極力防止することのみに意を注ぎ、完璧な塗装を行っ
た直後における真新しい風合をいかにして長期間維持す
るかという点に最も意を注いだ工法であり、最初から風
雪に曝されて古色蒼然たる風合を現出するような塗装工
法は普通の塗装技術者の発想の域外であり、そのような
技術は全く存在しなかった。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 最近は趣向の多様化によってインテリア及びエクステリ
ア商品さらには建築部材においても真新しい風合を求め
るよりも、レトロ風潮の下でむしろある程度の年数の間
風雪に曝された後に表れてくるような風合を最初から要
望する風潮が強くなってきている。とくに緑青色の塗装
工法に対する関心がより高まりつつある。また文化財建
造物の修復には蒼然たる外観を再現することが当然に要
求されている。現在の塗装工法にはこうした要求に応え
る技術は殆ど開発されておらず、特に大量の対象物体を
塗装する古風塗装工法は全く無く、インテリア又は工芸
品として小型のものの手工的塗装が部分的に行われてい
たにすぎず、そのコストも高くまた生産性も低くこの技
術の普及を妨げていた。
(ニ)問題点を解決するための手段 緑青を自然発生させるには十数年を要するが、塗装の時
点で緑青色を出すためには緑青色を有する顔料を塗料基
材の中に混入せしめたものを用い天然の濃淡を有する緑
色系のやや立体的な不規則模様を有する原図を模して出
来るだけ不均一に分散するよう塗布し、稀釈剤又は主剤
5〜10%含有する塗料に希釈度50〜70%になるよ
うに希釈剤を加えた同色系統若しくはコントラスト色調
のものを適当な時間間隔と噴霧量とを調整して噴射する
ことにより、人工的な緑青色の塗装に漸く成功した。
(ホ)実施例 素材を水平に移動する幅約1mで速度0.1〜0.2m/sec
のベルトコンベアに載せて送り、素材すなわち薄い金属
板等の材質に応じて適切な表面処理を施した後先ず第1
次の溶剤性の緑青色塗料を塗装ガン又はロールによって
塗布し、その塗布終了後約2m離れた位置において、前
記塗料が乾燥しきらないうちに希釈剤を塗装ガンにより
約50cmの距離において噴霧状に噴射した後、ベルトコ
ンベアを10〜20°傾斜させてその上に載っている対
象物体を斜めになるようにして、最初の塗膜に涎をある
程度生じせしめるか、表面の塗膜に濃淡を付することに
より緑青の古風な風合を現出せしめる。
また第1次の処理の後約2m離れた位置においてベルト
コンベアを傾斜させた後、対象物体に稀釈剤を噴霧状に
噴射することによってもほぼ同様の緑青模様を形成せし
めることができる。
約6m傾斜させたコースをとった後再び水平とし約10
mの間自然乾燥をし、乾燥室内へ送り強制的に赤外線に
て約60℃に乾燥せしめて塗装工程を完了する。
この乾燥工程において短尺ものは自然乾燥の後ベルトコ
ンベアから取り出して別室の乾燥室内で行うこともでき
る。強制乾燥は20〜30分間継続する。
この場合希釈剤の代わりに主剤5〜10%含有する塗料
に希釈度50〜70%になるように希釈剤を加えた同色
系統若しくはコントラスト色調のものを噴射してもほぼ
同様の塗膜を形成せしめうる。
また傾斜角度及び時間を調節することにより流れ模様に
バリエーションを形成せしめることも可能である。
対象物体が冷却した後必要に応じて保護膜を形成せしめ
る。
なお第1次塗料として溶剤性塗料を用いた場合は希釈剤
としては溶剤性のものを用い、また水溶性エマルジョン
塗料を用いた場合は希釈剤としては同系統の水又はアル
コール類を使用する。
(ヘ)発明の効果 稀釈剤の濃度、稀釈剤噴射時における塗料の乾燥度や対
象物体の傾斜角度、噴射距離又は噴射時間等の条件を変
化させることによって、緑青が自然に風化して生じて形
成される時代がかった様々の模様とほぼ同様な風合を塗
装時において人工的に具現し得た効果は極めて大きい。
緑青の自然の風合を生かした塗膜形成には塗料の塗装工
程や塗料の組合せ又は塗装技術について塗装技術者個人
の勘と能力に依存しているため、大量生産は不可能であ
るのみならず、塗装被膜の均質性も保てなかったが、本
発明により原図を模した塗装工法によって調和のある緑
青色の古風塗装が可能になり、かつ工場生産として長尺
物又は短尺物のいずれをも大量に生産しえた効果は非常
に大きく、また天然に存在している各種の緑青のそれぞ
れに対応した模様を塗料及び希釈剤の濃度、噴射の角
度、距離、時間を変えることにより実現し得た特徴をも
有している。その新規性と有効性は画期的といえる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体の塗装において、濃淡の緑色系のやや
    立体的な不規則模様を有する原図を忠実に模して塗装模
    様を形成せしめ、塗料が乾燥するまでの間において、稀
    釈剤又は主剤5〜10%含有する塗料に希釈度50〜7
    0%になるように希釈剤を加えた同色系統若しくはコン
    トラスト色調のものを噴霧状に噴射して流れ模様状を形
    成せしめることを特徴とする古風塗装工法。
  2. 【請求項2】稀釈剤又は主剤5〜10%含有する塗料に
    希釈度50〜70%になるように希釈剤を加えた同色系
    統若しくはコントラスト色調のものを噴霧状に噴射する
    に際し、特定方向に流れ模様を形成せしめるとき、対象
    物体を傾斜させて実施することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載する古風塗装工法。
JP61240130A 1986-10-08 1986-10-08 古風塗装工法 Expired - Lifetime JPH0626716B2 (ja)

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JPS6393379A JPS6393379A (ja) 1988-04-23
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JPH04260476A (ja) * 1991-02-15 1992-09-16 Matsushita Electric Works Ltd 柄付け方法
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