JPH06266048A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH06266048A
JPH06266048A JP4943793A JP4943793A JPH06266048A JP H06266048 A JPH06266048 A JP H06266048A JP 4943793 A JP4943793 A JP 4943793A JP 4943793 A JP4943793 A JP 4943793A JP H06266048 A JPH06266048 A JP H06266048A
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film
curl
silver halide
sensitive material
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JP4943793A
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English (en)
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Noriki Tachibana
範幾 立花
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度に優れ、適度な巾手カールと巻きぐせが
つきにくい性質を有し取り扱い性がよく、かつ水浴浸透
後の処理後の巻きぐせ解消性が良いという相反する特性
をみたす薄手の支持体(フィルム)に親水性コロイド
(ゼラチン等)層が1.0g/m2以上塗設されても巻癖が再
び強くなる欠点が改良されたハロゲン化銀写真感光材料
を提供する。 【構成】 支持体上に少なくとも一層の親水性コロイド
層を有し、さらに該支持体が熱処理後の巻癖カール度が
135m-1以下で、温水処理後の回復カール度が45m-1以下
であるポリエステルフィルムにハロゲン化銀乳剤層を塗
布したハロゲン化銀写真感光材料において、該親水性コ
ロイド層の少なくとも一層に少なくとも一種のラテック
スを含有させたことを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料に関するものであり、詳しくは、強度を保持しつ
つ、巻癖がつきにくく、巻癖解消性に優れ、適度な巾手
カールを持ち、取扱い性が優れた、特に現像処理前の処
理機器適性、現像処理行程での処理機器適性、処理後の
取扱い性が優れた、ハロゲン化銀写真感光材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】手軽に撮影でき、取扱いや携帯にも便利
な小型カメラが実用化されている。
【0003】しかし、携帯に便利で手軽さを考えると、
より一層の小型化が望まれるが、小型化を追及する上
で、内蔵される写真フィルムの収納スペースのコンパク
ト化が不可欠である。
【0004】通常、写真フィルムとしては、ロール状フ
ィルムをスプールに巻いた状態のものが内蔵されるの
で、そのスペースをコンパクト化して、なおかつ一定の
撮影枚数(例えば36枚撮り)を確保するためには、写真
フィルム自体の厚さを薄くする必要がある。特に、写真
フィルムの支持体であるポリエステルフィルムの厚みは
現行でも120〜125μm程度であり、その上の感光層の厚
み(25〜30μm程度)と比べてもかなり厚いものである
ため、この支持体の厚みを薄くすることが、写真フィル
ム全体の厚みを薄くする上で最も有効な手段と考えられ
る。ところで、従来使用されているプラスチックフィル
ム支持体としては、トリアセチルセルロース(TAC)
などのトリアセテートフィルムが代表的であるが、TA
Cフィルムはもともと機械的強度が弱いため現行よりも
薄くすることは不可能である。また、TACは、フィル
ム作製の際にメチレンクロライドを多量に使用してお
り、環境保護の点からも回収設備が必要でコスト面で好
ましくない。
【0005】一方、支持体としてポリエチレンテレフタ
レートが従来知られており、X線用フィルムや製版用フ
ィルムに用いられてきた。強度が優れていることからカ
ラーネガフィルムへの応用も考えられる。しかし、ポリ
エチレンテレフタレート支持体は強度は優れているもの
の、いったん付いた巻癖が現像処理後も殆ど取れないと
いう、巻癖解消性に劣るという欠点がある。
【0006】ポリエステル支持体の巻癖をなくす手段と
して、ポリエステル支持体に親水性を持たせる方法、例
えば特開平2-120857号、同1-244446号、米国特許5,1
38,024号には親水化による改良技術が示されてい
るが、現像処理後の巻癖解消性をTACと同程度まで向
上させるための共重合成分量を添加し、ただ単に親水化
しただけでは、共重合ポリエステル支持体の現像処理前
の巻癖が逆に増加してしまい、現像処理前の取扱い性が
悪くなり、特に、現在の写真業界では、多数のフィルム
をスプライサー処理機で1本につなぎなおし、これをシ
ネ型自動現像処理機で現像処理するのだが、この時のス
プライサー処理の際、あまり巻癖がついている為、入口
部にフィルムの先端が入りにくく、無理に入れるとスプ
ライサー処理機内でフィルムの目詰まり、及び折れが発
生してしまい実用性に耐えなかった。
【0007】また、共重合成分量を添加することで強度
が低下してしまい、フィルムの膜厚が100μm以下で
は、自動現像処理機で現像処理する際に処理機内でフィ
ルムの折れが発生してしまうし、巾手カールを有してい
ないためフィルムの取扱い性(腰)が悪いという致命的
な欠点があり、この点でも実用に耐えなかった。
【0008】このように、取扱い性に優れた薄手のフィ
ルム、特に写真用として小型カメラに使用できる感光材
料を得るためには、強度に優れ、適度な巾手カールと巻
癖が付きにくい性質を有し取扱い性が良く、かつ水浴浸
透後の処理後の巻癖解消性が良いという相反する特性を
みたす薄手の支持体の開発が必要である。
【0009】しかしながらこれらの支持体を使いながら
も、ゼラチンのような親水性コロイド層が1.0g/m2以上
塗設された場合せっかく改良した巻癖が再び強くなると
いう欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は強度に
優れ、適度な巾手カールと巻癖が付きにくい性質を有し
取扱い性が良く、かつ水浴浸透後の処理後の巻癖解消性
が良いという相反する特性をみたす薄手の支持体(フィ
ルム)に親水性コロイド(ゼラチン等)層が1.0g/m2
上塗設されても、巻癖が再び強くなる欠点が改良された
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に少なくとも一層の親水性コロイド層を有し、さらに
該支持体が熱処理後の巻癖カール度が135m-1以下で、
温水処理後の回復カール度が45m-1以下であるポリエス
テルフィルムにハロゲン化銀乳剤層を塗布したハロゲン
化銀写真感光材料において、該親水性コロイド層の少な
くとも一層に少なくとも一種のラテックスを含有させた
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって達
成された。
【0012】以下、本発明について説明する。
【0013】本発明のラテックスとしては、親水性コロ
イド層に含有できるものならば何でも用いることができ
る。たとえば特公昭45-5331号、米国特許2,852,386号、
同3,062,674号、同3,411,911号、同3,411,912号、同5,0
66,572号、特開昭62-90644号、同62-89950号、同62-906
45号、特開平3-119345号明細書記載のラテックスを用い
ることができる。
【0014】好ましくは、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、酢酸ビニ
ル、オレフィンをモノマー単位として有するものであ
る。
【0015】モノマーの例としては、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、アクリ
ル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、グリ
シジルメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、酢
酸ビニル、塩化ビニル、エチレン、プロピレン、塩化ビ
ニリデン、イタコン酸、マレイン酸などをあげることが
できる。
【0016】平均分子量は5000〜1000000で、好ましく
は10000〜500000である。平均粒径は60〜300nmで、好ま
しくは70〜200nmである。
【0017】ラテックスのガラス転移温度は100℃以下
が好ましく、40℃以下が特に好ましい。
【0018】本発明のラテックスの使用量は、親水性コ
ロイドの種類、使用量によって適宜選ぶことができる。
一般的には、親水性コロイドに対し乾燥重量で1%〜15
0%、好ましくは10%〜100%である。
【0019】本発明のラテックスは、ハロゲン化銀写真
感光材料のどこの親水性コロイド層にも含有させること
ができる。例えば、ハロゲン化銀乳剤層、保護層、中間
層、アンチハレーション層、背面層などである。特に保
護層、中間層、アンチハレーション層、背面層などの非
感光性層に含有させるのが好ましい。
【0020】本発明に用いられる親水性コロイドとして
は、ゼラチン、ゼラチン誘導体、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリル酸多等類などが挙げられる。これらは
単独でまたは2種以上を併用しても良い。
【0021】本発明のラテックスとしては、ラテックス
表面に親水性コロイドがクラフトされているものが好ま
しい。
【0022】特にゼラチン及び/又はゼラチン誘導体が
グラフトされたものが好ましい。
【0023】グラフトについては米国特許5,066,572号
を参考にすることができる。
【0024】親水性コロイドを硬膜する硬膜剤としては
アルデヒド化合物、2-ヒドロキシ-4,6-ジクロロ-1,3,5-
トリアジンのごとき活性ハロゲンを有する化合物、ビニ
ルスルホン系化合物、N-メチロール系化合物などを用い
ることができる。
【0025】本発明が適用できるハロゲン化銀写真感光
材料は、白黒写真感光材料、カラー写真感光材料、また
一般用、印刷用、X線用、放射線用などの何れでもよ
く、具体的には、白黒のネガフィルム、ペーパー、反転
の写真感光材料及びカラーのネガフィルム、ペーパー、
反転および処理液中に発色剤を含有するいわゆる外式の
カラー写真感光材料などあらゆる写真感光材料に適用で
きる。
【0026】以下に本発明のラテックスの具体例を示
す。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】次に本発明におけるフィルムの物性値評価
方法を以下に示す。
【0030】《熱処理後の巻癖カール度》サンプルサイ
ズ12cm(製造時の縦方向)×35mm(横方向)の支持体を
23℃,55%RH下で一日調湿後、直径10.8mmの巻芯に巻
き、55℃,20%RH×4時間の熱処理を行なった。その
後、23℃,55%RHの雰囲気下で30分放冷後、巻芯から
解放し1分後に巻癖カール度を測定する。
【0031】なお、感光材料作製後、感光材料の支持体
に塗設された、両側のハロゲン化銀乳剤層及び/又はゼ
ラチンバック層等を、パンクレアチン、または次亜塩素
酸ナトリウム水溶液を使用して剥離した支持体に上記同
様の熱処理を施して評価してもほぼ同じ熱処理カール度
が得られるので、感光材料に作製後にこのようにして剥
離後、熱処理後の巻癖カール度を測定してもよい。
【0032】《温水浴処理後の回復カール度》サンプル
サイズ12cm(製造時の縦方向)×35mm(横方向)の支持
体を直径10.8mmの巻芯に巻き、55℃×20%RH×4時間
の熱処理を行ない、その後、巻芯から解放し70gの荷重
をかけ38℃の水浴中に10分間浸漬後、荷重をかけたまま
55℃の温風乾燥機で3分間乾燥する。
【0033】荷重をはずし、サンプルを横置きにし23
℃,55%RH下で1日調湿後、横置きのカール度をサン
プルの中央部分について測定する。
【0034】なお、感光材料作製後、感光材料の支持体
に塗設された、両側のハロゲン化銀乳剤層及び/又はゼ
ラチンバック層等を、パンクレアチン、または次亜塩素
酸ナトリウム水溶液を使用して剥離した支持体に上記同
様の熱処理、温水浴処理を施してもほぼ同じ回復カール
度が得られるので、感光材料作製後にこのようにして剥
離後、温水浴処理後の回復カール度を測定してもよい。
【0035】《巾手のカール度》支持体製造後に、支持
体を製造時の縦方向に2mm、横方向(巾手方向)に35mm
のサンプルを切り出し、23℃,55%RH下で1日調湿
後、巾手方向のカール度を測定する。なお、感光材料作
製後、感光材料の支持体に塗設された、両側のハロゲン
化銀乳剤層及び/又はゼラチンバック層等を、パンクレ
アチン、または次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用して
剥離した支持体を同様に切り出し評価しても、ほぼ同じ
巾手カール度が得られるので、感光材料作製後にこのよ
うにして剥離後、巾手のカール量を測定してもよい。
【0036】《固有粘度》ウベローデ型粘度計を用いて
行なった。混合溶媒としてフェノールと1,1,2,2-テトラ
クロロエタンの重量比焼き55:45(流下時間42.0±0.1
秒に調整)のものを用い、サンプルを削り取り、溶解
し、濃度0.2,0.6,1.0(g/dl)の溶液(温度20℃)を
作製した。ウベローデ型粘度計によって、それぞれの濃
度(C)における粘度比(ηsp)を求め、次式
【0037】
【数1】
【0038】により濃度零に補外し固有粘度[η]を求
めた。単位はdl/gである。
【0039】なお、感光材料作製後、感光材料の支持体
に塗設された、両側のハロゲン化銀乳剤層及び/又はゼ
ラチンバック層等を、パンクレアチン、または次亜塩素
酸ナトリウム水溶液を使用して剥離した支持体について
同様に固有粘度を測定してもほぼ同じ固有粘度が得られ
るので、感光材料作製後に、このようにして剥離後、固
有粘度を測定してもよい。
【0040】以下、本発明を詳細に説明する。
【0041】本発明のフィルムは、現像処理前のスプラ
イサー処理機器適性及び現像処理後の巻癖解消性の点か
ら、熱処理後の巻癖カール度が135m-1以下で、温水浴
処理後の回復カール度が45m-1以下のポリエステルフィ
ルムであることが好ましく、さらに好ましくは、125m
-1以下で、温水浴処理後の回復カールが25m-1以下であ
るポリエステルフィルムである。
【0042】本発明において平衡含水率とは、試料の一
定重量中に平衡状態で含まれる水分量を試料重量に対す
る百分率で表したものである。
【0043】本発明において平衡含水率が異なるとは、
0.1%以上、好ましくは0.2%以上、特に好ましくは0.3
%以上2.0%以下の平衡含水率の差をもったポリエステ
ル層のことを言う。更に好ましくは、少なくとも一層の
ポリエステル層の平衡含水率が0.5%以上であり、他の
少なくとも一層のポリエステル層が0.5%未満である。
平衡含水率の調整はいかなる方法を用いてもよいが、エ
ステルモノマーの種類、構成比、重合度によるのが好ま
しい。
【0044】本発明においては、前記平衡含水率の異な
るポリエステル層のうち、少なくとも一層のポリエステ
ル層が金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸
をモノマー成分とする共重合ポリエステルであることが
好ましく、共重合成分として金属スルホネート基を有す
る芳香族ジカルボン酸を含んでいるが添加量比が異なる
ことによって平衡含水率が異なるポリエステル層からな
るものであってもよい。特に平衡含水率が高い方のポリ
エステル層が金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸を共重合成分とする。あるいは共重合成分を多く
含有する共重合ポリエステルであることが好ましい。以
下、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を
共重合成分とする共重合ポリエステル層を単に“共重合
ポリエステル層”と言う。
【0045】本発明のフィルムは、共重合ポリエステル
の単一の層からなっていても良いし、積層される場合
は、二層、三層と何層が積層されていても構わない。本
発明のポリエステル層とは、厚み2ミクロン以上のもの
であり、下引層等はこれに入らない。
【0046】積層する場合には、製造設備が複雑化する
等の点から一般的には二層又は三層が好ましい。
【0047】本発明のポリエステルフィルムに用いられ
るポリエステルは、ジカルボン酸とジオールとを主構成
成分とし、好ましくは芳香族二塩基酸とグリコールを主
構成成分とする共重合ポリエステルであり二塩基酸とし
てはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸類などがあり、グリコールとしては、エチレンジグ
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノー
ル、ジエチレングリコール、p-キシレンジグリコールな
どがある。なかでもテレフタル酸と、エチレンジグリコ
ールを主構成成分とする共重合ポリエチレンテレフタレ
ートと2,6-ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコー
ルを主構成成分とする共重合ポリエチレン-2,6-ナフタ
レートが好ましい。また、ポリエステル本来の優れた性
質を損なわない範囲で、これらの主たる繰り返し単位が
85モル%以上の共重合体であっても良いし、他のポリマ
ーがブレンドされていても良い。好ましいポリエステル
の固有粘度としては0.45〜0.80であり特に好ましくは0.
55〜0.70である。この範囲を越えると積層フィルム作製
時の延伸性に劣り好ましくない。
【0048】本発明のポリエステルフィルムに用いられ
る共重合ポリエステルは、金属スルホネート基を有する
芳香族ジカルボン酸を共重合成分とし、ジカルボン酸と
ジオールとを主構成成分とし、好ましくは芳香族二塩基
酸とグリコールを主構成成分とする共重合ポリエステル
であり二塩基酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、
2,6-ナフタレンジカルボン酸などがあり、グリコールと
してはエチレングリコール、プロピレンジグリコール、
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロ
ヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、p-キシ
レンジグリコールなどがある。なかでもテレフタル酸と
エチレンジグリコールを主構成成分とする共重合ポリエ
チレンテレフタレートと2,6-ナフタレンジカルボン酸と
エチレングリコールを主構成成分とする共重合ポリエチ
レン-2,6-ナフタレートが好ましい。また、共重合ポリ
エステルの好ましい固有粘度としては積層フィルム作製
時の延伸性の点から0.35〜0.75であり特に好ましくは0.
45〜0.65である。
【0049】本発明の金属スルホネート基を含有する芳
香族ジカルボン酸は、5-ナトリウムスルホイソフタル
酸、2-ナトリウムスルホテレフタル酸、4-ナトリウムス
ルホテレフタル酸、4-ナトリウムスルホ-2,6-ナフタレ
ンジカルボン酸なとがあり、なかでも特にそのエステル
形成性誘導体、及びこれらのナトリウムを他の金属(カ
リウム、リチウムなど)で置換した化合物が用いられ
る。
【0050】本発明において巻きぐせを付きにくくする
には、該フィルムに巾手方向のカールを付与することが
好ましく、5〜30m-1、更に好ましくは5〜20m-1であ
り、本発明のフィルムをロール状にして使用する際に、
該フィルムの凹面を巻外にしてロール状にすることで巻
きぐせが付きにくいという本発明の効果を得ることがで
きる。巾手カールがこの範囲で有れば、特に乳剤層を塗
設する際の取扱い性も優れるし、自動現像処理機内で折
れの発生も起こりにくい。
【0051】この発明の写真用支持体は、ポリエステル
層の厚みをd2とし、前記ポリエステル層における両方
の共重合ポリエステル層につき、一方の表面にnA層積
層された共重合ポリエステル層全体の厚み、nA層の全
体が含有する全酸成分に対する芳香族ジカルボン酸の平
均含有率(モル%)、および、ポリアルキレングリコー
ルの反応生成物の全重量に対する平均含有率(重量%)
をそれぞれ、d1、S1、およびP1とし、他方の表面
にnB層積層された共重合ポリエステル層ついてはそれ
ぞれ、d3、S3およびP3としたとき、以下の条件式
1、2および3を同時に満足することが特に好ましい。
【0052】条件式1;d2≦50(μm) 条件式2;0.7≦{(d1+d3)/d2}≦3 条件式3;{(S1×P1×d1)/(S3×P3×d
3)}≧1.5 ただし、前記nA、nB、d1、S1、P1、d3、S
3、およびP3は、それぞれ以下の通りである。
【0053】nA;nA≧1であり、かつ自然数である nB;nB≧1であり、かつ自然数である d1;ポリエステル層の一方の表面にnA層積層された
共重合ポリエステル層における各層の厚みをそれぞれ、
d11、d12、d13、・・・・d1nA-1、d1nAとす
ると、
【0054】
【数2】
【0055】である。
【0056】したがって、この式によると、d1は、ポ
リエステル層の一方の表面にnA層積層された共重合ポ
リエステル層の厚み総和であると言える。
【0057】S1;ポリエステル層の表面にnA層積層
された共重合ポリエステル層の各層における、金属スル
ホネート基を有する芳香族ジカルボン酸の全エステル結
合に対する含有率(モル%)をそれぞれ、S11、S
2、S13、・・・・、S1nA-1、S1nAとすると、
【0058】
【数3】
【0059】である。したがって、この式によると、S
1は、ポリエステル層の単位厚みあたりにおける金属ス
ルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸の全エステル
結合に対する含有率(モル%)であると言える。
【0060】P1;ポリエステル層の表面にnA層積層
された共重合ポリエステル層の各層における、ポリアル
キレングリコールの反応生成物の全重量に対する含有率
(重量%)をそれぞれ、P11、P12、P13、・・・
・、P1nA-1、P1nAとすると、
【0061】
【数4】
【0062】である。したがって、この式によると、P
1は、共重合ポリエステル層の単位厚み当たりにおけ
る、ポリアルキレングリコールの反応生成物の全重量に
対する含有率(重量%)であると言える。
【0063】また、d3、S3およびP3は、ポリエス
テル層の他方の表面にnB層積層された共重合ポリエス
テルについてそれぞれd1、S1およびP1に対応する
ものである。
【0064】d3;
【0065】
【数5】
【0066】S3;
【0067】
【数6】
【0068】P3;
【0069】
【数7】
【0070】である。
【0071】この発明においては、上記の条件式1、2
および3を同時に満足しつつ、さらに以下に示す条件式
4、5および6のうち少なくとも一つを満足する写真用
支持体がより好ましく、さらに好ましくは上記の条件式
1、2および3を満足し、かつ、以下に示す条件式4、
5および6を満足する写真用支持体である。
【0072】条件式4;d2≦40(μm) 条件式5;1.5≦{(d1+d3)/d2}≦2.5 条件式6;{(S1×P1×d1)/(S3×P3×d
3)}≧2 (ただし、前記nA、nB、d1、S1、P1、d3、S
3、およびP3は、上述の通りである。)層はポリエス
テル層からなることが好ましく、厚みは同じであっても
異なってもよいが、更に好ましくは該積層フィルムの上
下層のポリエステル種が主構成成分もしくは、主構成成
分量が異なるとか、共重合成分又は共重合成分量が異な
ることが好ましい。例えば、特に限定されないがポリエ
ステル層と共重合ポリエステル層、共重合ポリエステル
層と共重合ポリエステル層とからなっていてもよい。共
重合成分として金属スルホネート基を有する芳香族ジカ
ルボン酸を含有することが好ましく、更に、ポリアルキ
レングリコール及び/又は飽和脂肪族ジカルボン酸を含
有することが好ましい。この場合、用いられる共重合ポ
リエステル中の共重合成分としては、金属スルホネート
基を有する芳香族ジカルボン酸を全エステル結合に対し
て2〜7モル%含有して、さらに共重合成分としてポリ
アルキレングリコールおよび/又は飽和脂肪酸ジカルボ
ン酸を反応生成物の全重量に対して3〜10重量%含有す
ることが特に好ましい。二層からなる場合はこれら上記
項目を適宜調節することによって、該積層フィルムに巾
手方向のカールを付与することができる。
【0073】三層構成の場合は外層二層はポリエステル
層からなることが好ましいが、本発明の効果を損なわな
ければ中央の層はポリエステル層であっても、他の素
材、特に限定されないが、ポリカーボネート、ポーエー
テル、ポリアミド、ポリイミド、ポリフタルアミド、ポ
リフタルイミドなどであってもよい。好ましくは三層全
てがポリエステル層からなることが好ましい。層構成と
して好ましくは、外層の厚みは異なることが好ましく、
外層のそれぞれの層の厚みを厚いほうからdA、dBとし
た場合、好ましくは、その比dA/dBは、とくに限定さ
れないが、1.1≦dA/dB≦5、好ましくは1.3≦dA
B≦3である。又、三層構成の場合は、外層の厚みは
同じであっても異なってもよいが、該積層フィルムの外
層である上下層のポリエステル種が主構成成分もしく
は、主構成成分量が異なるとか、共重合成分又は共重合
成分量が異なる、さらに固有粘度が異なることが好まし
い。この場合、用いられる共重合ポリエステル中の共重
合成分としては、金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を全エステル結合に対して2〜7モル%含有
して、さらに共重合成分としてポリアルキレングリコー
ルおよび/又は飽和脂肪族ジカルボン酸を該共重合成分
の全重量に対して3〜10重量%含有することが特に好ま
しい。三層からなる場合はこれら上記の項目を適宜調節
することによって、該積層フィルムに巾手方向のカール
を付与することができる。固有粘度の差ΔIVが0.02〜
0.5、好ましくは0.05〜0.4、特に好ましくは0.1〜0.3で
ある。
【0074】また、前述の二層、三層を含め、かつ四層
以上の構成の場合は、本発明の該フィルムに巾手カール
を付与する為に必要なことは、該フィルムの全厚みを半
分に分割する面に対して、その面の上下で層構成が非対
称であることが好ましい。
【0075】ここでいう非対称とは特に限定されない
が、例えばポリエステル層または他の素材からなる層の
構成順序、ポリエステル層または他の素材からなる層の
厚さ、半分に分割する面の上下でのポリエステル種の主
構成成分量が異なるとか、共重合成分又は共重合成分量
が異なるとか、さらには固有粘度が異なることも含まれ
る。
【0076】これら積層フィルムの非対称性を測定する
方法としては、各種分析機器を用いて行うことができ、
特に限定されないが、層構成についてはフィルムの断面
を顕微鏡観察、顕微鏡写真を撮影することができる。ま
た、該フィルムを顕微鏡観察を行いながら、各層を削り
取るか、フィルムを半分に分割する面まで、それぞれ上
下から削り取り上下の層それぞれの分析対象物を得て、
加水分解をおこない液体クロマトグラフィーとかNMR
とかの各種測定装置で測定してもよいし、分析対象物を
溶解後にNMR、GPC(ゲルパーミションクロマドグ
ラフィー)等、固有粘度を測定してもよいし、分析対象
物をそのまま粉末でX線分光機器、もしくはKBr等に
混ぜてIR(赤外分光機器)等の測定をすることがで
き、結果として絶対量、もしくはそれに相当する測定結
果のピークの位置、強度の違い等でも非対称性を測定す
ることができる。
【0077】本発明のフィルムは、二層の積層構成から
なる場合には、ポリエステル層と共重合ポリエステル層
の場合は通常共重合ポリエステル層側が凹面の巾手のカ
ールを有するし、共重合ポリエステル層同士の場合は膜
厚、組成量を適宜調節することができる。三層構成の場
合には、外層に共重合ポリエステル層の場合には通常は
前述のdA側が凹面の巾手カールを付与することができ
るし、内層に共重合ポリエステル層、外層にポリエステ
ル層の場合には、通常dB側が凹面の巾手カールを付与
することができる。また、一般には外層の共重合ポリエ
ステル層の共重合成分量が中央層の共重合ポリエステル
層の共重合成分量よりも多い場合には、dA側が凹面の
巾手カールを付与することができるし、外層の共重合ポ
リエステル層中の共重合成分量が中央層の共重合ポリエ
ステル層中の共重合成分量よりも少ない場合にはdB
が凹面の巾手カールを付与することができる。また、本
発明のフィルムは二層、三層、四層以上であっても、こ
れらに限定されるわけでなく、適宜本発明の前述の層構
成、膜厚、共重合成分量等の前述の項目を適宜調節して
巾手カールを付与し、フィルムをロール状にして使用す
る際に、本発明のフィルムの凹面を巻外にしてロール状
にすることで巻きぐせが付きにくいという本発明の効果
を得ることができる。
【0078】本発明のフィルムが単一層のポリエステル
層からなる場合には、ポリエステル層は好ましくは共重
合ポリエステル層、もしくはポリエステルに共重合ポリ
エステルをブレンドされたポリエステルの単一層であっ
て、フィルムのポリエステル中における、金属スルホネ
ート基を含有する芳香族ジカルボン酸成分の割合は、全
エステル結合に対して1〜5モル%、特に好ましくは2
〜4モル%である。この範囲で有れば、現像処理後の巻
きぐせ解消性、現像処理前の巻きぐせも付きにくく、好
ましいフィルムとなる。更に、単一層からなる場合は、
本発明の効果を損なわない範囲でポリアルキレングリコ
ール又は/及び飽和脂肪族ジカルボン酸を共重合成分と
して含有していることが好ましい。
【0079】また、本発明のフィルムが単一層のポリエ
ステル層からなる場合には、二軸延伸後に有機溶剤、例
えばトルエン、フェノール、ヘキサン等の溶剤でフィル
ムの片面を浸透処理後、熱処理、乾燥を行い巾手カール
を付与することができる。
【0080】本発明における共重合成分のポリアルキレ
ングリコールはポリエチレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコールが用いられ、分子量は特に限定されな
いが、好ましくは、300〜20000、好ましくは600〜1000
0、特に好ましくは1000〜5000である。特にポリアルキ
レングリコールとしては、ポリエチレングリコールが好
ましい。
【0081】飽和脂肪族ジカルボン酸としては、例えば
そのエステル形成誘導体であるものが実際には使われア
ジピン酸、セバシン酸のエステルであるアジピン酸ジメ
チル、セバシン酸ジメチルなどが用いられる。好ましく
はアジピン酸ジメチルである。
【0082】本発明に用いられる共重合ポリエステルに
は、本発明の効果を阻害しない範囲で、更に他の成分が
共重合されていても良いし、他のポリマーがブレンドさ
れていてもかまわない。
【0083】本発明に用いられるポリエステル及び共重
合ポリエステルはともに、重合段階でリン酸、亜リン酸
およびそれらのエステルならびに無機粒子(シリカ、カ
オリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化チ
タンなど)が含まれていてもよいし、重合後ポリマーに
無機粒子などがブレンドされていてもよい。さらに重合
段階、重合後のいずれかの段階で適宜顔料、紫外線吸収
剤、酸化防止剤などを添加してもかまわない。
【0084】本発明の支持体を構成する共重合ポリエス
テル樹脂を得るには、前述の共重合成分をエステル交換
後に添加した後に溶融重合を行ってもよいし、共重合成
分をエステル交換前に添加した混合物をエステル交換し
て溶融重合を行ってもよいし、または溶融重合で得られ
たポリマーを固相重合するなど公知の合成方法を用いて
行うことが出来る。本発明に用いるポリエステルフィル
ム中には、種々の添加剤を含有せしめることができる。
たとえば、写真乳剤層を塗設したフィルムに光がエッジ
から入射した時に起こるライトパイピング現象(ふちか
ぶり)を防止する目的として、該ポリエステルフィルム
中に染料を添加することもできる。フィルム染料は、種
類は特に限定されないが、ポリエステルフィルム製膜工
程上、耐熱性に優れたものが好ましく、例えば、アンス
ラキノン系化学染料などが挙げられる。また、フィルム
色調としては、一般の感光材料に見られるようにグレー
染料が好ましく、1種類もしくは2種類以上の染料を混
合して用いても良い。
【0085】本発明の単一層からなるポリエステルフィ
ルムの製造方法について説明する。未延伸シートを得る
方法は従来公知の方法でもよく、例えば得られた樹脂を
十分乾燥後、フィルターおよび口金などを通じてシート
状に溶融押出し、回転する冷却ドラム上にキャストして
冷却固化する方法が挙げられる。
【0086】出来上がったシートを二軸延伸する方法と
しては例えば、次の(A)〜(C)のプロセスが採用で
きる。
【0087】(A)未延伸シートをまず縦方向に延伸
し、次いで横方向に延伸する方法 (B)未延伸シートをまず横方向に延伸し、次いで縦方
向に延伸する方法 (C)未延伸シートを1段または多段で縦方向に延伸し
た後、再度縦方向に延伸し、次いで横方向に延伸する方
法。
【0088】上記延伸は、フィルム支持体の機械的強
度、寸法安定性等を満足させるために面積比で4〜16倍
の範囲で行われることが好ましい。また熱固定は150〜2
40℃の温度範囲で行うことができる。
【0089】また、本発明の積層からなるフィルムの製
造方法としては、例えばポリエステルと共重合ポリエス
テルを別々の押出機から溶融押出した後、溶融ポリマー
の導管内または押出口金内において層流状で多層に接合
せしめて押出、冷却ドラム状で冷却固化し未延伸フィル
ムを得た後、二軸延伸し熱固有する方法、もしくはポリ
エステル又は共重合ポリエステル単体及び、積層フィル
ムを押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化し
た未延伸フィルムまたは該未延伸フィルムを一軸延伸し
た一軸配向フィルムの面に、必要に応じてアンカー剤、
接着剤等をコーティングした後その上にポリエステル又
は共重合ポリエステル単体及び、積層フィルムをエクス
トルージョンラミネートし、次いで二軸延伸を完了した
後熱固定するエクストルージョンラミネート方法などが
あるが、工程の簡易性から共押出法が好ましい。
【0090】この場合フィルムの延伸条件は特に限定さ
れないが、一般的にはポリエステル層、または共ポリエ
ステル層のガラス転移温度(Tg)の高い方のTgから
Tg+100℃の温度範囲で二軸方向に上記単層ポリエス
テル層の延伸方法と同様に、A,B,Cの方法を採るこ
とができる。延伸倍率は面積比で4〜16倍の範囲で行わ
れることが好ましい。また熱固定は150〜240℃の温度範
囲で行うことができる。
【0091】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0092】A.支持体の作成 実施例1 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール6
4重量部にエステル交換触媒として酢酸カルシウムの水
和物を0.1重量部添加し、常法によりエステル交換反応
を行った。得られた生成物に5-ナトリウムスルホ-ジ(β
-ヒドロキシエチル)イソフタル酸(略称;SIP)のエ
チレンジグリコール溶液(濃度35重量%)28重量部(5
モル%/全エステル結合)、ポリエチレングリコール
(略称:PEG)(数平均分子量:4000)11重量部(8.
5重量%/反応生成物の全重量)、三酸化アンチモン0.0
5重量部、リン酸トリメチルエステル0.13重量部、酸化
防止剤としてイルガノックス1010(CIBA-GEIGY社製)を
生成物ポリマーに対して1重量%になるように添加し
た。次いで徐々に昇温、減圧にし、280℃、0.5mmHgで重
合を行い固有粘度0.55の共重合ポリエステルを得た。
【0093】この共重合ポリエステル及び市販のポリエ
チレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150℃で
真空乾燥した後、3台の押出機を用い285℃で溶融押出
し、3層各層が表1に示す素材からなるようにTダイ内
で層状に接合し、冷却ドラム状で急冷固化させ、積層未
延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を調整し
各層の厚さを表1に示すように変化した。次いで85℃で
縦延伸(3.4倍)後、更に温度95℃にて横延伸(3.4倍)
した後、210℃で熱固定を行い、膜厚90μmの二軸延伸フ
ィルムを得た。
【0094】該フィルムの物性値を表1に示した(試料
No.1)。
【0095】実施例2 実施例1と同じ組成の共重合ポリエステル、及び市販の
ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々15
0℃で真空乾燥した後、2台の押出機を用い、2層各層
が表1に示す素材からなるように行った以外は実施例1
の方法と同様にして、膜厚80μmの二軸延伸フィルムを
得た。実施例1と同じく同様に評価した測定結果を表1
に示す(試料No.12,13)。
【0096】実施例3 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール7
1重量部、ジメチルアジピン酸(DMA)9.3重量部(7
wt%/反応生成物の全集量)にエステル交換触媒として
酢酸カルシウムの水和物を0.1重量部添加し、常法によ
りエステル交換反応を行った。得られた生成物に5-ナト
リウムスルホ-ジ(β-ヒドロキシエチル)イソフタル酸
(SIP)のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)
22重量部(4モル%/全エステル結合)を調整して添加
し、三酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエ
ステル0.13重量部を添加した。次いで除々に昇温、減圧
にし、275℃0.5mmHgで重合を行い固有粘度0.55の共重合
ポリエステルを得た。
【0097】実施例1と同様にして、この共重合ポリエ
ステル及び市販のポリエチレンテレフタレート(固有粘
度0.65)を使用し、3台の押出機を用いて行った以外
は、実施例1と同様にして膜厚80μmの二軸延伸フィル
ムを得た。実施例1と同じく同様に評価した測定結果を
表1に示す(試料No.14)。
【0098】実施例4 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール6
4重量部に5-ナトリウムスルホ-ジ(βヒドロキシエチ
ル)イソフタル酸(略称;SIP)のエチレングリコー
ル溶液(濃度35重量%)28重量部(5モル%/全エステ
ル結合)、ポリエチレングリコール(略称;PEG)
(数平均分子量:1000)11重量部(8.5重量%/反応生
成物の全重量)及び酢酸ナトリウム0.05重量部、リン酸
トリメチルエステル0.13重量部、酸化防止剤としてイル
ガノックス1010(CIBA−GEIGY社製)を生成物ポリマー
に対して0.5重量%になるように添加し混合した。次い
で、撹拌しながら触媒として酢酸マンガンの水和物を0.
05重量部、三酸化アンチモン0.05重量部を添加した。
【0099】その後除々に昇温170℃にて窒素雰囲気下
で、メタノールを蒸溜後減圧にし、270℃、0.5mmHgで重
合を行い表1に示される固有粘度0.41の共重合ポリエス
テルを得た。実施例1と同様に膜厚80μmの支持体を得
た後、同様に評価した測定結果を表1に示す(試料No.1
6)。
【0100】実施例5 実施例1と同じ共重合ポリエステルと市販のポリエチレ
ンテレフタレート(固有粘度0.65)を用い、3台の押出
機を使用して表1に示される素材からなるようにして同
様に膜厚80μmの支持体を作製した。同様に評価した測
定結果を表1に示す(試料No.17,18)。
【0101】実施例6 実施例1のSIPとPEGの添加量を変更し同様にして
共重合成分として表2に示す組成比の固有粘度0.55の重
合体をそれぞれ2種類得た。得られたそれぞれの共重合
ポリエステルと市販のポリエチレンテレフタレート(固
有粘度0.65)を用い、3台の押出機を使用して実施例1
と同様に表2に示される素材からなるようにして同様に
膜厚80μmの支持体を作製した。同様に評価した測定結
果を表2に示す(試料No.29〜31)。
【0102】実施例7 実施例1のSIPとPEGの添加量を変更する以外は同
様にして共重合成分として表2に示す組成比の固有粘度
0.55の重合体をそれぞれ2種類得た。得られたそれぞれ
の共重合ポリエステルと市販のポリエチレンテレフタレ
ート(固有粘度0.65)を用い、2台の押出機を使用して
実施例2と同様に表2に示される素材からなるようにし
て同様に膜厚80μmの支持体を作製した。同様に評価し
た測定結果を表2に示す(試料No.32,33)。
【0103】実施例8 実施例1のSIPとPEGの組成は同じにして、重合終
了時のトルクを変化させて、固有粘度を変更する以外は
同様にして重合した。得られたそれぞれの共重合ポリエ
ステルと市販のポリエチレンテレフタレートを用い、3
台の押出機を使用して表3に示される素材からなるよう
にして同様に膜厚80μmの支持体を作製した。この時層
中央のポリエチレンテレフタレートのフィルム固有粘度
は0.63であった。次いで、同様に評価した測定結果を表
3に示す。(試料No.34〜38)固有粘度はフィルムの各
層を削り取り測定した。
【0104】実施例9 2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル100重量部、エチ
レングリコール56重量部にエステル交換触媒として酢酸
カルシウムの水和物0.1重量部を添加し、常法によりエ
ステル交換反応を行った。得られた生成物に5-ナトリウ
ムスルホ-ジ(β-ヒドロキシエチル)イソフタル酸(S
IP)のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)13重
量部(3モル%/全エステル結合)、ポリエチレングリ
コール(PEG)(数平均分子量;3000)2重量部(2
重量%/反応生成物の全重量)、三酸化アンチモン0.04
重量部、リン酸トリメチルエステル0.1重量部を添加し
た。次いで除々に昇温、減圧にし、285℃、0.5mmHgで重
合を行い固有粘度0.50の共重合ポリエステルを得た。
【0105】この重合体を用い150℃で真空乾燥した
後、1台の押出機を使用してTダイから290℃でフィル
ム状に溶融押し出しを行い、冷却ドラム状で急冷して未
延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを120℃に予
熱し、縦延伸(3.2倍)後、温度125℃にて横延伸(3.2
倍)し、さらに220℃で熱固定を行い、膜厚80μmの単層
二軸延伸フィルムを得た。
【0106】該フィルムの片面にワイヤーバーでフェノ
ール/アセトンの混合溶媒(比率1:1)を浸透処理さ
せた。付き量としては約膜厚20μmであった。その後約1
00℃で10分間熱処理し、次いでTgより10℃以下で20分
間熱処理を行い冷却した。同様に評価した測定結果を表
4に示す。(試料No.44)
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
【表3】
【0110】
【表4】
【0111】B.感光材料の作成 実施例1〜9で得られた支持体の両面に8W/(m2・min)
のコロナ放電処理を施し幅手カールを有するフィルムの
場合には、該フィルムの凸面(すなわち、共重合ポリエ
ステル層の薄いほうの外傍側)に下記下引塗布液B−3
を乾燥膜厚0.8μmになるように塗布して下引層B−3
を形成し、また支持体の他方の面に下記下引塗布液B−
4を乾燥膜厚0.8μmになるように塗布して下引層B−4
を形成した。
【0112】さらに、非感光性層のゼラチンを20wt%本
発明のラテックスに置き換えた試料、乳剤層のゼラチン
を20wt%本発明のラテックスに置き換えた試料、全ての
層のゼラチンを20wt%本発明のラテックスに置き換えた
試料を作成した。
【0113】 <下引塗布液B−3> ブチルアクリレート30重量%、t-ブチルアクリレート20重量%、スチレン25 重量%、および2-ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共重合体ラテッ クス液(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレン尿素) 0.8g 水で仕上げる 1,000ml <下引塗布液B−4> ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%およびグリシジルアクリレ ート40重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレン尿素) 0.8g 水で仕上げる 1,000ml 更に、下引層B−3および下引層B−4の上に8W/
(m2・min)のコロナ放電を施し、下引層B−3の上に
は、下記塗布液B−5を乾燥膜厚0.1μmになるように塗
布して下引層B−5を形成し、下引層B−4の上には、
下記塗布液B−6を乾燥膜厚0.8μmになるように塗布し
て帯電防止機能を持つ下引層B−6を形成した。
【0114】 <塗布液B−5> ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g 化合物(UL−3) 0.1g シリカ粒子(平均粒径:3μm) 0.1g 水で仕上げる 1,000ml <塗布液B−6> 水溶性導電性ポリマー(UL−4) 60g 化合物(UL−5)を成分とするラテックス液(固形分20%) 80g 硫酸アンモニウム 0.5g 硬化剤(UL−6) 12g ポリエチレングリコール(重量平均分子量600) 6g 水で仕上げる 1,000ml 使用した化合物(UL−1〜6)の構造は、まとめて後
掲する。
【0115】下引層B−5の上に25W/(m2・min)のコ
ロナ放電を施し、又、下引層B−6の上に8W/(m2・m
in)のコロナ放電を施した。さらに下記の乳剤層等を前
記下引き層B−5の上に、また下記のバック層の塗布液
を下引き層B−6の上に、順次に形成して多層カラー写
真感光材料を作成した。なお、以下の<バック層>およ
び<乳剤層>における数量の表示は、m2 当たりの量を
示す。
【0116】 <バック層> 第1層; ゼラチン 4.5g ソジウム-ジ-(2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 1.0g トリポリ燐酸ナトリウム 76mg クエン酸 16mg カルボキシアルキルデキストラン硫酸エステル 49mg ビニルスルホン型硬膜剤 23mg 第2層(最外層); ゼラチン 1.5g ポリマービーズ (平均粒子径:3μm、ポリメチルメタアクリレート) 24mg ソジウム−ジ-(2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 15mg カルボキシアルキルデキストラン硫酸エステル 12mg ビニルスルホン型硬膜剤 30mg フッ素系界面活性剤 (SB−2およびSB−3 モル比1:1) 45mg 化合物 SB−1 230mg <乳剤層> 第1層;ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15g UV吸収剤(UV−1) 0.20g 化合物(CC−1) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20g ゼラチン 1.6g 第2層;中間層(IL−1) ゼラチン 1.3g 第3層;低感度赤感性乳剤層(R−L) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.4g 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.3g 増感色素(S−1) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.50g シアンカプラー(C−2) 0.13g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07g DIR化合物(D−1) 0.006g DIR化合物(D−2) 0.01g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55g ゼラチン 1.0g 第4層;高感度赤感性乳剤層(RH) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.7μm、平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 1.6×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.1×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.23g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03g DIR化合物(D−2) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.25g ゼラチン 1.0g 第5層;中間層(IL−2) ゼラチン 0.8g 第6層;低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.6g 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.2g 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5) 0.8×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.17g マゼンタカプラー(M−2) 0.43g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10g DIR化合物(D−3) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.7g ゼラチン 1.0g 第7層;高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.7μm、平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−8) 0.3×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.30g マゼンタカプラー(M−2) 0.13g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04g DIR化合物(D−3) 0.004g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35g ゼラチン 1.0g 第8層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1g 添加剤(HS−1) 0.07g 添加剤(HS−2) 0.07g 添加剤(SC−1) 0.12g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15g ゼラチン 1.0g。 第9層;低感度青感性乳剤層(BL) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.25g 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.25g 増感色素(S−9) 5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.6g イエローカプラー(Y−2) 0.32g DIR化合物(D−1) 0.003g DIR化合物(D−2) 0.006g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18g ゼラチン 1.3g 第10層;高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径0.8μm、平均ヨウド含有量8.5モル%) 0.5g 増感色素(S−10) 3×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−11) 1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18g イエローカプラー(Y−2) 0.10g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05g ゼラチン 2.0g 第11層;第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.08μm) 0.3g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07g 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10g 添加剤(HS−1) 0.2g 添加剤(HS−2) 0.1g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07g 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07g ゼラチン 0.8g 第12層;第2保護層(PRO−2) 化合物(化合物A) 0.04g 化合物(化合物B) 0.004g ポリメチルメタアクリレート(平均粒径:3μm) 0.02g メチルメタアクリレート:エチルメタアクリレート: メタアクリル酸=3:3:4(重量比)の共重合体(平均粒径:3μm) 0.13g ゼラチン 0.7g 第10層に使用した沃臭化銀乳剤は以下の方法で調製し
た。
【0117】沃臭化銀乳剤の調製 平均粒径0.33μmの単分散沃臭化銀粒子(沃化銀含有率
2mol%)を種結晶として、沃臭化銀乳剤をダブルジェ
ット法により調製した。
【0118】下記組成の溶液〈G−1〉を温度70℃、p
Ag7.8、pH7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モル相
当の種乳剤を添加した。
【0119】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、下記組成の溶液〈H−1〉と下記組成の溶液〈S−
1〉とを1:1の流量比を保ちながら、加速された流量
(終了時の流量が初期流量の3.6倍)で86分をかけて添
加した。
【0120】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH6.0に保ちながら、〈H−2〉と
〈S−2〉とを1:1の流量比で加速された流量(終了
時の流量が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加し
た。
【0121】粒子形成中のpAgとpHとは、臭化カリ
ウム水溶液と56%酢酸水溶液とを用いて制御した。粒子
形成後に、常法のフロキュレーション法によって水洗処
理を施し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にて
pHおよびpAgをそれぞれ5.8および8.06に調製し
た。
【0122】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、分布
の広さが12.4%、沃化銀含有率8.5mol%の八面体沃臭化
銀粒子を含む単分散乳剤であった。
【0123】 〈G−1〉 オセインゼラチン 100.0g 下記化合物−Iの10重量%メタノール溶液 25.0ml 28%アンモニア水溶液 440.0ml 56%酢酸水溶液 660.0ml 水で仕上げる 5000.0ml *化合物−I:ポリプロピレンオキシ・ポリエチレンオキシ・ジ琥珀酸・ナト リウム。
【0124】 〈H−1〉 オセインゼラチン 82.4g 臭化カリウム 151.6g 沃化カリウム 90.6g 水で仕上げる 1030.5ml 〈S−1〉 硝酸銀 309.2g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5ml 〈H−2〉 オセインゼラチン 302.1g 臭化カリウム 770.0g 沃化カリウム 33.2g 水で仕上げる 3776.8ml 〈S−2〉 硝酸銀 1133.0g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8ml 第10層以外の乳剤層に使用される沃臭化銀乳剤について
も、同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、pAg、
pH、流量、添加時間、およびハライド組成を変化させ
て、平均粒径および沃化銀含有率が異なる前記各乳剤を
調製した。
【0125】いずれも分布の広さ20%以下のコア/シェ
ル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸ナトリウ
ム、塩化金酸およびチオシアン酸アンモニウムの存在下
にて最適な化学熟成を施し、増感色素、4-ヒドロキシ-6
-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン、1-フェニル-5-
メルカプトテトラゾールを加えた。
【0126】なお、上述の感光材料は、さらに、化合物
Su−1、Su−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−
2、安定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF−2
(重量平均分子量10,000のもの及び1,100,000のも
の)、染料AI−1、AI−2および化合物DI−1
(9.4mg/m2)を含有する。
【0127】ハロゲン化銀写真感光材料を形成するのに
用いた各化合物の構造を以下に示す。
【0128】
【化3】
【0129】
【化4】
【0130】
【化5】
【0131】
【化6】
【0132】
【化7】
【0133】
【化8】
【0134】
【化9】
【0135】
【化10】
【0136】
【化11】
【0137】
【化12】
【0138】
【化13】
【0139】
【化14】
【0140】作製したハロゲン化銀写真感光材料につい
て以下の評価を行ないその結果を表5〜表6に示した。
【0141】[評価方法]巾35mm,長さ120cmの感光材
料を20本使用した。直径10.8mmの巻芯に巻き、55℃、20
RH%にて4時間熱処理を行った。その後、巻芯から解
放し、市場で用いられるフィルムスプライザー処理機
(PS−35−2:ノーリツ鋼機社製)でつないだ後、フ
ィルム自動現像処理機(NCV60:ノーリツ鋼機社製)
で通常の現像処理をした。
【0142】《スプライサー適性》次の2段階で評価し
た。実用上、自動現像機内でのフィルムの目詰まり、折
れは絶対に発生してはならず○のグレードが必要であ
る。
【0143】○:目詰まり、折れの発生なし ×:目詰まり、折れの発生有り 《現像処理機搬送適性》次の2段階で評価した。実用上
△のグレードであれば問題ないが、好ましくは○のグレ
ードが必要である。
【0144】○:折れの発生なし △:フィルム間の接合部で一部折れの発生あり ×:フィルム全面に折れ有り なお、スプライサー処理機でフィルムの目詰まり、折れ
が発生したものについては、写真フィルムとしては不適
当であるし、適正な評価用サンプルが得られなかったた
め評価を省いた。
【0145】《巻きぐせ解消性》上記20本の中から無作
為に5本選び評価をした。現像処理後23℃、35%RHの
雰囲気下で、フィルムの巻外をつかんで吊るし1日間調
湿した。自然に垂らしたときの巻芯に相当する先端から
12cmの部分の長さを測定し元の長さに対する割合を求
め、5本の平均からつぎの3段階で評価した。写真フィ
ルム性能上、○のグレード以上が好ましい。
【0146】◎:70%以上 ○:50〜70% ×:50%未満 なお、スプライサー処理機でフィルムの目詰まり、折れ
の発生、現像処理機で折れがフィルム全面に発生したも
のについては、写真フィルムとしては不適当であるし、
適性な評価用サンプルかどうかが疑わしかったため評価
を省いた。
【0147】
【表5】
【0148】
【表6】
【0149】表5〜表6の結果から本発明の感光材料は
強度に優れ、適度な巾手カールと巻きぐせがつきにくい
性質を有し取り扱い性がよく、かつ水溶浸透後の処理後
の巻きぐせ解消性が良いことがわかる。
【0150】実施例10 (本発明の支持体No.6,7,8の作成および比較支持
体No.11,12)テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレ
ングリコール64重量部に酢酸カルシウム水和物0.1重量
部を添加し、常法によりエステル交換反応を行なった。
得られた生成物に5-ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキ
シエチル)イソフタル酸(SIP)のエチレングリコー
ル溶液(濃度35重量%)28重量部(5モル%/全エステ
ル結合成分)、ポリエチレングリコール(PEG)(数
平均分子量3000)8.1重量部(7重量%/反応生成物の
全重量)、酸化防止剤としてイルガノックス1010(CIBA
-GEIGY社製)を(0.5重量%/反応生成物の全重量)三
酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル
0.13重量部を添加した。次いで徐々に昇温、減圧にし、
280℃,0.5mmHgで重合を行い共重合ポリエステルを得
た。
【0151】この共重合ポリエステル及び市販のポリエ
チレンテレフタレート(固有粘度0.65)を各々150℃で
真空乾燥した後、3台の押出機を用いて285℃で溶融押
出し、三層各層が表9に示す素材からなるようにTダイ
内で層状に接合し、冷却ドラム上で急冷固化させ、積層
未延伸フィルムを得た。この時、各素材の押出量を調整
し各層の厚さを表9に示すように変化した。次いで85℃
でタテ方向に3.5倍延伸し、更に95℃でヨコ方向に3.5倍
延伸した後210℃で熱固定して厚さ80μmの二軸延伸フ
ィルムを得た。
【0152】また、共重合ポリエステルを、それぞれ1
台の押し出し機を用いた以外は、同様に、製膜を行な
い、それぞれの単一層フィルム(膜厚80μm)を得た。
支持体No.12のポリエステル層と合わせて、平衡含水率
を下記の方法により測定した。
【0153】その結果ポリエステル層フィルムの含水率
は0.4%、共重合ポリエステル層フィルムの含水率は、
0.9%であった。
【0154】熱処理後巻きぐせカール,温水浴処理後回
復カール,巾手カールも同様に評価した結果を合わせて
表7に示す。
【0155】〈平衡含水率測定方法〉支持体フィルムを
23℃、55%RHの雰囲気下で3日間調湿した後、微量水分
計(三菱化成(株)製CA−05型)を用い乾燥温度150
℃で行なった。
【0156】結果を表7に示す。
【0157】
【表7】
【0158】実施例11 (本発明の支持体No.14〜17,19〜21)5-ナトリウムス
ルホジ(β-ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレ
ンジグリコール溶液と、ポリエチレングリコールの添加
重量部を表10に示すように変化した以外は、実施例10と
同様に重合を行い、表10に示す共重合ポリエステルを得
た。これを用いて、支持体No.6と同じ素材の厚み(共
重合ポリエステル/ポリエステル/共重合ポリエステル
2/1/1)にして同様に、厚さ80μmの二軸延長フィ
ルムを得た。
【0159】また、共重合ポリエステルを、それぞれ1
台の押し出し機を用いた以外は、同様に、製膜を行な
い、それぞれの単一層フィルム(膜厚80μm)を得た。
支持体No.12のポリエステル層と合わせて、平衡含水率
を測定した。
【0160】その結果ポリエステル層フィルムの含水率
は0.4%、共重合ポリエステル層フィルムの含水率は、
表8に示す値であった。
【0161】
【表8】
【0162】なお、感光材料を作成した後に、感光材料
の支持体に塗設された、両側のハロゲン化銀乳剤層及び
/またはゼラチンバック層等を、バンクレアチン、また
は次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用した剥離した支持
体としてのフィルムを同様に削り出して評価しても、ほ
ぼ同じ平衡含水率が得られるので、感光材料の作成後に
このようにして支持体を剥離した後に、それぞれの層を
削り取って、得られたサンプルの平衡含水率を測定して
もよい。
【0163】実施例12 (下引き層の塗設)前記支持体No.6〜8,11,12,14
〜17,19〜21の両面に、下記のようにして第1および第
2下引き層を設けた。なお、以下において下引き層を有
する透明支持体を単に透明支持体と称することがある。
【0164】・第1下引き層 下記組成物を乳化重合して得られた下引き層用樹脂液10
0重量部、下記界面活性剤0.2重量部、ヘキサメチレン-
1,6-ビス(エチレンウレア)0.3重量部、水900重量部か
らなる下引き層用塗布液を湿潤膜厚20μmとなるように
塗布し、その後乾燥した。
【0165】 〈組成物〉 2-ヒドロキシエチルメタクリレート 75部 ブチルアクリレート 90部 t-ブチルアクリレート 75部 スチレン 60部 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 6部 過硫酸アンモニウム 1部 水 700部 〈界面活性剤〉
【0166】
【化15】
【0167】・第2下引き層 実施例9の塗布液B−6を塗布、乾燥した。
【0168】(磁性層の塗設)上記支持体の片面に下記
磁性層を設けた。
【0169】 〈磁性層〉 γ−Fe2O3 200mg/m2 (保磁力:330 Oe,比表面積 32m2/g) ゼラチン 3.0g/m2 ジ-(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム 200mg/m2 ビスビニルスルホニルメタン 30mg/m2 WAX−1 60mg/m2 (ハロゲン化銀カラー写真感光材料の作成)前記の透明
支持体上に下記に示すような組成の写真構成層を設け、
多層カラー感光材料である試料を作成した。
【0170】(写真構成層の組成)塗布量はハロゲン化
銀及びコロイド銀については、金属銀に換算してg/m2
単位で表した量を、又、カプラー、添加剤についてはg
/m2単位で表した量を、又増感色素については同一層内
のハロゲン化銀1モル当たりのモル数で示した。
【0171】 第1層;ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 UV吸収剤(UV-1) 0.20 高沸点溶媒(Oil-1) 0.20 ゼラチン 1.23 第2層;中間層 化合物(SC-1) 0.15 高沸点溶剤(Oil-2) 0.17 ゼラチン 1.27 第3層;低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.50 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm)(沃化銀含有率2.0モル%) 0.21 増感色素(SD-1) 2.8×10-4 増感色素(SD-2) 1.9×10-4 増感色素(SD-3) 1.9×10-5 増感色素(SD-4) 1.0×10-4 シアンカプラー(C-1) 0.54 シアンカプラー(C-2) 0.08 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.021 DIR化合物(D-2) 0.020 高沸点溶媒(Oil-1) 0.53 ゼラチン 1.30 第4層;中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.52μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.62 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.27 増感色素(SD-1) 2.3×10-4 増感色素(SD-2) 1.2×10-4 増感色素(SD-3) 1.6×10-5 増感色素(SD-4) 1.2×10-4 シアンカプラー(C-1) 0.25 シアンカプラー(C-2) 0.08 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.030 DIR化合物(D-2) 0.013 高沸点溶媒(Oil-1) 0.30 ゼラチン 0.93 第5層;高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 1.27 増感色素(SD-1) 1.3×10-4 増感色素(SD-2) 1.3×10-4 増感色素(SD-3) 1.6×10-5 シアンカプラー(C-1) 0.12 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.013 高沸点溶媒(Oil-1) 0.14 ゼラチン 0.91 第6層;中間層 化合物(SC-1) 0.09 高沸点溶媒(Oil-2) 0.11 ゼラチン 0.80 第7層;低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.80 増感色素(SD-4) 7.4×10−5 増感色素(SD-5) 6.6×10-4 マゼンタカプラー(M-1) 0.41 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.12 高沸点溶媒(Oil-2) 0.33 ゼラチン 1.95 第8層;中感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.52μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.87 増感色素(SD-5) 2.4×10-4 増感色素(SD-6) 2.4×10-4 マゼンタカプラー(M-2) 0.12 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.070 DIR化合物(D-2) 0.025 DIR化合物(D-3) 0.002 高沸点溶媒(Oil-2) 0.10 ゼラチン 1.00 第9層;高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.0μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 1.27 増感色素(SD-5) 1.4×10-4 増感色素(SD-6) 1.4×10-4 マゼンタカプラー(M-2) 0.10 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.012 高沸点溶媒(Oil-2) 0.10 ゼラチン 1.00 第10層;イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.08 色汚染防止剤(SC-2) 0.15 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.20 高沸点溶媒(Oil-2) 0.19 ゼラチン 1.10 第11層;中間層 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.20 ゼラチン 0.60 第12層;低感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm) 0.22 (沃化銀含有率8.0モル%) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm) 0.03 (沃化銀含有率2.0モル%) 増感色素(SD-7) 4.2×10-4 増感色素(SD-8) 6.8×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.75 DIR化合物(D-1) 0.010 高沸点溶媒(Oil-2) 0.30 ゼラチン 1.20 第13層;中感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.59μm) 0.30 (沃化銀含有率8.0モル%) 増感色素(SD-7) 1.6×10-4 増感色素(SD-8) 7.2×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.10 DIR化合物(D-1) 0.010 高沸点溶媒(Oil-2) 0.046 ゼラチン 0.47 第14層;高感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm) 0.85 (沃化銀含有率8.0モル%) 増感色素(SD-7) 7.3×10−5 増感色素(SD-8) 2.8×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.11 高沸点溶媒(Oil-2) 0.046 ゼラチン 0.80 第15層;第1保護層 沃臭化銀(平均粒径0.08μm) 0.40 (沃化銀含有率1.0モル%) 紫外線吸収剤(UV-1) 0.026 紫外線吸収剤(UV-2) 0.013 高沸点溶媒(Oil-1) 0.07 高沸点溶媒(Oil-3) 0.07 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.40 ゼラチン 1.31 第16層;第2保護層 アルカリ可溶性マット剤(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX-1) 0.04 ゼラチン 0.55 なお上述の感光材料は、さらに、化合物SU-1、Su-
2、粘度調整剤、硬膜剤H-1、H-2、安定剤ST-
1、カブリ防止剤AF-1、AF-2(重量平均分子量1
0,000のもの及び1,100,000のもの)、染料AI-1、A
I-2および化合物DI-1(9.4mg/m2)を含有する。
【0172】上記のUV-1、Oil-1、SC-1、O
il-2、Oil-3、SD-1、SD-2、SD-3、S
D-4、C-1、C-2、CC-1、D-1、D-2、M-
1、M-2、CM-1、D-3、SC-2、HS-1、SD-
5、Y-1、SD-6、SD-7、SD-8、UV-2、W
AX-1、SU-1、Su-2、H-1、H-2、ST-1、
AF-2、AI-1、AI-2および化合物DI-1の構造
を下記に示す。
【0173】
【化16】
【0174】
【化17】
【0175】
【化18】
【0176】
【化19】
【0177】
【化20】
【0178】
【化21】
【0179】
【化22】
【0180】
【化23】
【0181】
【化24】
【0182】用いた各感光性層(第3,4,5,6,
7,8,9,12,13,14層)の沃臭化銀乳剤はすべて、
内部高沃度型コアシェル構造の十四面体正常晶単分散乳
剤であった。
【0183】支持体および本発明のラテックスを表12に
示す様に変更した試料102〜112を作成した。ラテックス
はゼラチンに対して20重量%全層に含有した。
【0184】(ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現
像)カラー感光材料である各試料101〜112を135サイズ2
4枚撮りの規格に裁断し、フィルムパトローネに収納し
て図1のカメラに装填した。フィルムの巾と同じ35mmの
長さのトラック数26の磁気ヘッドが接触した状態でフィ
ルムのベタ露光と自動巻き上げ給送を行った。終了後下
記に示す処理工程に従って処理した。
【0185】
【表9】
【0186】表9において、補充量は写真感光材料1m2
当たりの値である。
【0187】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は下記のようにして調製されたものを使用し
た。
【0188】 〈発色現像液〉 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩(一水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1リットルとし、pH10.1に調整した。
【0189】 〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム塩 100g エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 10ml 水を加えて1リットルとし、アンモニア水を用いてpH
6.0に調整した。
【0190】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1リットルにし、酢酸を用いてpH6.0に調整
した。
【0191】 〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ〔株〕製) 7.5ml 水を加えて1リットルとした。
【0192】 〈発色現像補充液〉 水 800ml 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 6.3g 水酸化カリウム 2g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
硫酸を用いてpH10.18に調整した。
【0193】 〈漂白補充液〉 水 700ml 1/3ジアミノプロパン四酢酸鉄 (III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 56g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.0に調整した後に
水を加えて1リットルにした。
【0194】 〈定着補充液〉 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニウム水又は氷酢酸を用いてpH6.5に調整した後
水を加えて1リットルにした。
【0195】〈安定補充液〉安定液に同じ。
【0196】現像処理して得られた101〜112の各試料に
ついて、磁気ヘッドの押圧の影響による濃度ムラを調査
したが、全く、ムラはみられなかった。
【0197】また、カール特性についても、104,105が
劣るほかは、親水性基を有するポリエステルを含むベー
スにおいてはトリアセチルセルロースベース(試料No.1
06)と変わりがなく、問題のないレベルであることが確
認された。
【0198】この試料について、スプライサー適性、現
像処理機搬送適性を評価した。結果を表10に示す。
【0199】
【表10】
【0200】表10の結果から、強度に優れ、適度な巾手
カールと巻きぐせがつきにくい性質を有し取り扱い性が
よく、かつ水浴浸透後の処理後の巻きぐせ解消性が良い
ハロゲン化銀写真感光材料を提供できることがわかる。
【0201】
【発明の効果】本発明によれば、強度に優れ、適度な巾
手カールと巻きぐせがつきにくい性質を有し取り扱い性
がよく、かつ水浴浸透後の処理後の巻きぐせ解消性が良
いハロゲン化銀写真感光材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いたカメラの概略図。
【符号の説明】
10 撮影レンズ 20 撮影済みフィルム 30 巻とり軸 40 磁気ヘッド 50 パトローネ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層の親水性コロ
    イド層を有し、さらに該支持体が熱処理後の巻癖カール
    度が135m-1以下で、温水浴処理後の回復カール度が45
    -1以下であるポリエステルフィルムにハロゲン化銀乳
    剤層を塗布したハロゲン化銀写真感光材料において、該
    親水性コロイド層の少なくとも一層に少なくとも一種の
    ラテックスを含有させたことを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。
  2. 【請求項2】 該ラテックスを含有する親水性コロイド
    層が1.0g/m2以上であることを特徴とする請求項1記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 該ラテックスのガラス転移温度が100℃
    以下であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 該ラテックスの粒径が60から300nmであ
    ることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感
    光材料。
  5. 【請求項5】 該ラテックスが粒子表面にゼラチンをグ
    ラフトしていることを特徴とする請求項1記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 熱処理後の巻癖カール度が135m-1以下
    で、温水浴処理後の回復カール度が45m-1以下であるフ
    ィルムにおいて、該フィルムが少なくとも2層の平衡含
    有率の異なるポリエステル層を積層してなることを特徴
    とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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