JPH06264Y2 - 作業車の変速操作構造 - Google Patents

作業車の変速操作構造

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JPH06264Y2
JPH06264Y2 JP3881887U JP3881887U JPH06264Y2 JP H06264 Y2 JPH06264 Y2 JP H06264Y2 JP 3881887 U JP3881887 U JP 3881887U JP 3881887 U JP3881887 U JP 3881887U JP H06264 Y2 JPH06264 Y2 JP H06264Y2
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章 井上
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、操向自在な前輪への伝動系に、後輪駆動速度
と略等しい駆動速度で伝動する標準駆動状態と、後輪駆
動速度より大きい駆動速度で伝動する増速駆動状態とに
切換える前輪変速装置を備えると共に、前記前輪の操向
角度を検出し設定角度以上の操向操作により、前輪変速
装置が増速駆動状態側に切換操作されるように構成して
ある作業車の変速操作構造に関する。
〔従来の技術〕
近年では前述のような前輪変速装置を備えた作業車が現
れてきており、旋回時に前輪変速装置が増速駆動側に切
換操作されるように構成しておくと、地面を荒らすこと
なく比較的容易に急旋回が行えるのである。
そして、前輪変速装置を増速駆動側に切換えるタイミン
グを計る手段としては、前輪操向用のピットマンアーム
やナックルアームに対してリミットスイッチを配置して
前輪の設定角度以上の操向操作を電気的に検出するよう
に構成した機種がある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
圃場等の不整地を走行して作業を行う農用トラクタ等の
作業車においては、土や泥が足まわりに非常に付着し易
い状態にある。従って、前記リミットスイッチに土や泥
が付着するとリミットスイッチの作動不良を引き起こし
てしまい、前輪の操向角度を正確に検出できなくなるお
それがある。
ここで本考案は前述の問題に着目して、上記のような作
動不良なく前輪の操向角度を電気的に適確に検出できる
ようにすることを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案の特徴は冒記した作業車の変速操作構造におい
て、前車輪ケースの端部と前輪支持ケースから延出した
アームとを前車軸ケースの回動軸芯と同芯状に嵌合連結
し、この嵌合連結部に相対回動角度を電気的に検出する
操向角度検出装置を設けると共に、前記操向角度検出装
置からの配線を前車軸ケース側に内装挿通してあること
にあり、その作用及び効果は次の通りである。
〔作用〕
前述のように構成すると電気的な操向角度検出装置は嵌
合連結部の内部に配置されることになり外部から保護さ
れて、操向角度検出装置に泥や土が付着することはな
い。そして、操向角度検出装置からの配線も固定側であ
る前車軸ケース側に内装されているので、作業中に他の
可動部分が配線に引っ掛かることも少ない。
〔考案の効果〕
以上のように、操向角度検出装置の異物付着による作動
不良が未然に回避されて操向角度検出装置の信頼性及び
耐久性が工場することになる。又、操向角度検出装置か
らの配線が不測に引っ掛けられて切断されたり、又、切
断に至らなくとも接点部等での接触不良が引き起こされ
ることも少なくなる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を四輪駆動型作業車の1つである
農用トラクタについて図面に基づいて説明する。
第5図に示すように、左右一対の操向型の前輪(1)及び
後輪(2)を各々駆動自在に支持した機体フレーム(3)にエ
ンジン(4)、主クラッチ(5)、ミッションケース(6)及び
操縦部(7)を搭載し、機体後部にロータリー耕耘装置等
の各種作業装置を昇降操作するリフトアーム(8)及び作
業装置に動力を伝達するPTO軸(28)を設けて四輪駆動
型の農用トラクタを構成している。
次に農用トラクタの動力伝達系統及び前輪変速装置(10)
について詳述すると、第4図及び第5図に示すように、
エンジン(4)からの動力は主クラッチ(5)を介してミッシ
ョンケース(6)内の主変速装置(図示せず)及び副変速
装置(図示せず)に伝達され変速操作されて後輪デフ機
構(2a)に伝達されると共に、副変速装置から分岐した動
力はデフ駆動軸(9)から第1油圧クラッチ(13)又は第2
油圧クラッチ(14)を通り、前輪出力軸(15)から前輪デフ
機構(1a)に送られる。
前記第1油圧クラッチ(13)を入り状態とすると前輪(1)
の駆動速度と後輪(2)の駆動速度とが略等しい標準駆動
状態となり、第2油圧クラッチ(14)を入り状態とすると
前輪(1)の駆動速度が後輪(2)の駆動速度よりも増速され
る増速駆動状態となる。この増速駆動状態とすると軟弱
な圃場でも容易に急旋回が行えるのであり、通常の直進
状態では標準駆動状態となっている。以上のようにして
前輪変速装置(10)が構成されている。
次に、前輪(1)の設定角度以上の操向角度を検出して前
輪変速装置(10)を増速駆動側に切換える連係構成につい
て詳述すると、第1,2,3図に示すように前車軸ケー
ス(16)両側上部に支軸(18)としてのナックルアーム支持
軸を設けると共に、前輪支持ケース(17)上部から延設さ
れたアーム(19)としてのナックルアームの中程にボス部
(19a)を構成し、ブッシュ(20)を介して前記ボス部(19a)
がナックルアーム支持軸(18)に外嵌されている。
これに対して、前輪支持ケース(17)下部も前車軸ケース
(16)端部に対して軸支されており、前輪支持ケース(17)
がピットマンアーム(11)、タイロッド(21)及びナックル
アーム(19)を介して前車軸ケース(16)の縦軸芯(P1)周り
に操向操作されるように構成している。又、前輪(1)へ
の動力は前車軸ケース(16)内の車軸(24)からベベルギヤ
機構(32),(33)により前輪支持ケース(17)下半部内を通
り伝達されて行くのである。
そして、前輪(1)の操向角度検出装置(12)は第1図及び
第2図に示すように構成されている。つまり、ナックル
アーム支持軸(18)頂部に円弧状の導電板(25)と抵抗板(2
6)が設けられると共に、ナックルアーム(19)のボス部(1
9a)の天井面にも円弧状の導電板(27)が設けられてい
る。前記ナックルアーム(19)側の導電板(27)にはナック
ルアーム支持軸(18)側の導電板(25)及び抵抗板(26)に接
触する接触子(28a),(28b)が設けられている。そして、
ナックルアーム支持軸(18)側の導電板(25)及び抵抗板(2
6)からの導電線(29),(30)がナックルアーム支持軸(18)
内を通り制御装置(23)に接続されている。以上の構成に
より、前輪(1)が操向操作されると接触子(28a)が抵抗板
(26)上を移動して、前輪(1)の操向角度が電圧値として
制御装置(23)に入力されるのである。
制御装置(23)は前記操向角度検出装置(12)と同様な可変
抵抗式の設定器(31)が接続されており、制御装置(23)内
で設定器(31)からの設定電圧値と操向角度検出装置(12)
からの検出電圧値とを比較する。そして、検出電圧値が
設定電圧値よりも小であれば第1・第2油圧クラッチ(1
3),(14)に対する制御弁(22)が第1油圧クラッチ(13)圧
油供給側に操作され、第1油圧クラッチ(13)が入り状態
となり、検出電圧値が設定電圧値よりも大であれば前記
制御弁(22)が第2油圧クラッチ(14)圧油供給側に操作さ
れるのである。又、前輪(1)が増速状態に切換わるタイ
ミングは前記設定器(31)の設定電圧値を変更することに
よって行うのである。
〔別実施例〕
第6図に示すように、ナックルアーム支持軸(18)側の導
電板(25)、抵抗板(26)及びナックルアーム(19)側の導電
板(27)を1つのユニット状の操向角度検出装置(12)とし
てまとめてナックルアーム支持軸(18)側に取付け、その
回動式の操向部(12a)を上方に突出させナックルアーム
(19)のボス部(19a)の天井面に係入する構成も採用でき
る。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る作業車の変速操作構造の実施例を示
し、第1図は操向角度検出装置の平面図、第2図は操向
角度検出装置付近の縦断側面図、第3図は前軸支持ケー
スの縦断正面図、第4図は前輪操向系と前輪変速装置と
の連係状態を示す概略図、第5図は農用トラクタの全体
側面図、第6図は別実施例における操向角度検出装置付
近の縦断側面図である。 (1)……前輪、(10)……前輪変速装置、(12)……操向角
度検出装置、(16)……前車軸ケース、(17)……前輪支持
ケース、(19)……アーム、(18)……支軸、(19a)……ボ
ス部。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】操向自在な前輪(1)への伝動系に、後輪駆
    動速度と略等しい駆動速度で伝動する標準駆動状態と、
    後輪駆動速度より大きい駆動速度で伝動する増速駆動状
    態とに切換える前輪変速装置(10)を備えると共に、前記
    前輪(1)の操向角度を検出し設定角度以上の操向操作に
    より、前輪変速装置(10)が増速駆動状態側に切換操作さ
    れるように構成してある作業車の変速操作構造であっ
    て、前車軸ケース(16)の端部と前輪支持ケース(17)から
    延出したアーム(19)とを前車軸ケース(16)の回動軸芯(P
    1)と同芯状に嵌合連結し、この嵌合連結部に相対回動角
    度を電気的に検出する操向角度検出装置(12)を設けると
    共に、前記操向角度検出装置(12)からの配線(29),(30)
    を前車軸ケース(16)側に内装挿通してある作業車の変速
    操作構造。
  2. 【請求項2】前記前車軸ケース(16)に支軸(18)を設ける
    と共に、前輪支持ケース(17)のアーム(19)にボス部(19
    a)を設けて嵌合連結部を構成してある実用新案登録請求
    の範囲第1項に記載の作業車の変速操作構造。
JP3881887U 1987-03-16 1987-03-16 作業車の変速操作構造 Expired - Lifetime JPH06264Y2 (ja)

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JPS63145718U JPS63145718U (ja) 1988-09-26
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