JPH0626042B2 - モータ速度制御方法 - Google Patents

モータ速度制御方法

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JPH0626042B2
JPH0626042B2 JP62133333A JP13333387A JPH0626042B2 JP H0626042 B2 JPH0626042 B2 JP H0626042B2 JP 62133333 A JP62133333 A JP 62133333A JP 13333387 A JP13333387 A JP 13333387A JP H0626042 B2 JPH0626042 B2 JP H0626042B2
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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 この発明は、2つのリール間に巻かれた磁気テープを所
定速度で走行させるように制御を行うモータ速度制御方
法において、磁気テープの膜厚のバラツキによって所定
速度で走行され得ない問題を解決するため、2つのリー
ルの巻き始めおよび巻き終わりの近傍の巻径比および総
巻数に基づいて磁気テープの膜厚を算出して所定速度に
制御することにより、使用する磁気テープの膜厚のバラ
ツキによる速度誤差を補正して所所定速度で走行させる
ようにしている。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、2つのリールの巻き始めおよび巻き終わりの
近傍の巻径比および総巻数に基づいて磁気テープの膜厚
を求めて所定速度に制御するように構成したモータ速度
制御方法に関するものである。
〔従来の技術〕
2つのリール間に巻かれた磁気テープをリールモータを
用いて直接駆動して走行させる磁気テープ装置がある。
従来の磁気テープ装置は例えば第3図に示すように、巻
取りリールモータ(デッキリールモータ3)には回転速
度を検出するタコメータ2が設けられている。このタコ
メータ2によってデッキリール1の回転速度を測定し、
基準値との差を減算回路20で求め、この差に応じてデ
ッキリールモータ3を加速あるいは減速して磁気テープ
を所定速度で走行させるようにしている。一方、繰出し
モータ(カートリッジリールモータ7)を用いてカート
リッジリール5に制動をかけて磁気テープに所定の張力
を与えるようにしている。
磁気テープ上に情報を記憶させたり、あるいは磁気テー
プから情報を読み出したりするには、磁気テープを一定
速度で走行させ、磁気ヘッドによって行う。この際、磁
気テープの速度を一定に保つには、デッキリール1に巻
かれている磁気テープの周速度を一定にしなければなら
ないが、テープ巻径は走行につれて刻々と変化するた
め、モータ回転速度をこれに応じて変化させる必要があ
る。今、テープ走行速度をVtp、テープ巻半径をR
tpとすると、モータ回転速度Vは下式(1)で算出さ
れる。
=Vtp/(2πRtp)……(1) 従って、モータ速度制御は、テープ巻半径に応じた基準
モータ速度(基準値)と、タコメータ2で測定された実
際のモータ回転速度(実速度値)とを比較し、その差分
が零になるように負帰還制御すればよい。
一方、デッキリールモータ3が1回転すると、磁気テー
プが1巻されるため、テープ厚の分だけ半径が増加する
ので、基準モータ速度を下式(2)を用いて算出して更新
しなければならない。
=Vtp/{2π(R+nTtp)}……(2) ここで、Rはデッキリール1の最小半径(磁気テープ
が巻かれていないときの半径)を表し、Ttpはテープ
厚を表し、nはテープ巻数を表す。このテープ巻数n
は、実際の装置では、第3図に示すように、デッキリー
ルモータ3に取りつけられたタコメータ2によって生成
されたパルス信号を分周した後、加減算カウンタ11で
積算することによって測定している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、従来の第3図に示すような磁気テープ装置は、
デッキリール1の最小半径R、およびテープ厚Ttp
を定数として固定し、テープ巻数nに基づいてデッキリ
ールモータ3が1回転する毎に式(2)を用いて基準モー
タ速度(基準値)を算出して更新するようにしている。
この際、デッキリール1の最小半径(ハブ半径)R
部品精度を高めることができ、正確な基準モータ速度を
得るのに支障はない。一方、テープ厚Ttpは製造メー
カやテープの種類により異なり高精度に規定することが
困難であり、通常10%程度のバラツキが磁気テープ間
に存在する。このため、実際に走行する磁気テープの厚
さと、予め固定的に定めた磁気テープの厚さとの間に誤
差が生じ、磁気テープの走行速度の差となってしまい、
このまま記録すると記録密度が変化し、当該装置で記録
した磁気テープを他の装置で再生することが困難となっ
てしまうという問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記問題点を解決するため、2つのリールの
巻き始めおよび巻き終わりの近傍の巻径比および総巻数
に基づいて磁気テープの膜厚を算出して所定速度に制御
するようにしている。
第1図は参照して問題点を解決するための手段を説明す
る。
第1図において、デッキリール1は磁気テープ4を巻き
取るもの、カートリッジリール5は磁気テープ4を繰り
出すものである。
タコメータ2、タコメータ6は回転速度を検出するもの
である。
加減算カウンタ11は、デッキリールモータ3の回転数
をカウントするものである。
半径比レジスタ(1)14−1、14−2は、磁気テープ
4の巻かれたカートリッジリール5とデッキリール1と
の回転数比を格納するものである。
テープ厚演算回路15は、磁気テープ4のテープ厚を算
出するものである。
テープ厚レジスタ16は、算出したテープ厚を格納して
保持するものである。
〔作用〕
次に動作を説明する。
第1図において、磁気テープ4がカートリッジリール5
に巻かれている図示状態(巻き始め状態)のもとで、タ
コメータ6およびタコメータ2によって計数された回転
数に基づいてカートリッジリール5とデッキリール1と
の回転数比を算出して半径比レジスタ(1)14−1に格
納する。次に、磁気テープ4を殆ど全てデッキリール1
に巻き終わった状態(巻き終わり状態)のもとで、同様
にして両者の回転数比を算出して半径比レジスタ(2)1
4−2に格納する。この時、巻き始め状態から巻終わり
状態に至るまでのテープ巻数nを加減算カウンタ11に
よって計数する。テープ厚演算回路15は、半径比レジ
スタ(1)14−1と半径比レジスタ(2)14−2とから読
み出した夫々の回転数比、および加減算カウンタ11か
ら読み出したテープ巻数n(巻終値)に基づいて磁気テ
ープの厚さを算出する。この算出した磁気テープの厚さ
をテープ厚レジスタ16にセットする。
以上のように、起動当初に磁気テープ4をカートリッジ
リール5からデッキリール1に一旦巻き取り、巻き始め
および巻き終わりにおけるデッキリール1とカートリッ
ジリール5との回転数比およびテープ巻数nから磁気テ
ープの厚さを算出して速度制御することにより、磁気テ
ープ4の厚さのバラツキがあってもこれを補正して一定
速度で走行させることが可能となる。
〔実施例〕
次に第1図および第2図を用いて本発明の1実施例の構
成および動作を詳細に説明する。
まず、第2図を用いてテープ厚の測定について説明す
る。
第2図(イ)は、第1図カートリッジリール5に巻かれ
た磁気テープ4をデッキリール1に巻取りを始める状態
を示す。この巻き始めの状態で、カートリッジリール5
の半径をRcf、デッキリール1の半径をRとする。
第2図(ロ)は、第1図カートリッジリール5に巻かれ
た磁気テープ4をデッキリール1に巻取りを終わった状
態を示す。この巻き終わりの状態で、カートリッジリー
ル5の半径をRce、デッキリール1の半径をRdf
する。そして、この時の巻数をnとすると、磁気テープ
の厚さTtpは下式(3)によって算出される。
ここで、 mはデッキリールモータ3が1回転した場合に検出され
るパルス数を表す。この時、カートリッジモータ7が1
回転した場合に検出されるパルス数は1とする。
以下簡単に説明する。
第2図(イ)および(ロ)に示すようにカートリッジリ
ール5およびデッキリール1の巻き始めおよび巻き終わ
りの半径を定義すると、テープ厚Ttpは下式(6)によ
って算出される。
ここでRは、デッキリール1のハブ半径であって、固
定値である。nは第1図加減算カウンタ11によって計
数されたテープ巻数である。従ってRdfが求まれば、
テープ厚Ttpが算出される。そこで、カートリッジリ
ール5に巻かれている磁気テープ4がデッキリール1に
巻き取られた場合、リールに巻かれた面積が両者で等し
いから下式(7)が成立する。
π(Rcf −Rce )=π(Rdf −R
(7) また、双方のリール間のテープ巻径比を下式(8)、(9)と
する(これらは半径比レジスタ(1)、(2)に格納され
る)。
始めCR=Rcf/R……(8) 終わりCR=Rce/Rdf……(9) 式(8)、式(9)を変形してRcf、Rceに関する式を導
き、これらを式(7)に代入して整理し、Rdfを求める
と下式のようになる。
式(4)、式(5)をこの式(10)に代入すると下式(11)が得ら
れる。
そして、この式(11)を式(6)に代入すると、求める式(3)
が得られる。
以上のように、起動時にカートリッジリール5に巻かれ
た磁気テープ4をデッキリール1に一旦巻き取り、巻き
始めおよび巻き終わりの近傍で両者の回転数差および総
巻数に基づいて磁気テープ4の厚さTtpを算出するこ
とができる。
次に、第1図構成および動作を説明する。
第1図において、タコメータ受信回路/方向判別回路8
は、デッキリールモータ3の回転数を検出するタコメー
タ2からのパルス信号を受信し、タコメータパルスを出
力すると共に、回転方向を判別して方向信号を出力する
ものである。
タイマー回路9は、入力されたタコメータパルスの周期
を基準クロックで測定してデッキリールモータ3の実速
度値を出力するものである。
分周回路10は、入力されたタコメータパルスをm分周
して、デッキリールモータ3が1周する毎に1パルスを
出力するものである。
加減算カウンタ(巻数カウンタ)11は、分周回路10
から通知されたパルスを、デッキリールモータ3の回転
方向に応じて加算、あるいは減算し、磁気テープの巻き
始めから現時点までのテープ巻数nを測定するものであ
る。
タコメータ受信回路12は、カートリッジリールモータ
7の回転数を検出するタコメータ6からのパルス信号を
受信し、1回転に1パルスのカートリッジタコメータパ
ルスを出力するものである。
半径比パルスカウンタ13は、カートリッジタコメータ
パルスでクリアされ、タコメータパルスを計数するカウ
ンタである。これは、カートリッジリールモータ7が1
回転する間、タコメータパルスの数を計数し、2つのリ
ールの半径比に相当する値をカウントするものである。
半径比レジスタ(1)14−1、14−2は、テープ巻き
始めの半径比と、巻き終わりの半径比に対応する値を格
納するものである。
テープ厚演算回路15は、半径比レジスタ(1)14−
1、14−2に格納されたテープ巻き始めおよび巻き終
わりの半径比に対応する値と、加減算カウンタ11から
通知されたテープ巻数nとから既述した式(3)を用いて
巻かれている磁気テープの厚さTtpを算出するもので
ある。
テープ厚レジスタ16は、最初は仮の値を格納し、次
に、テープ厚演算回路15によって演算された磁気テー
プの厚さTtpを格納するものである。この厚さTtp
が格納された後は、この値を用いてモータ速度基準値の
算出に使用する。
速度基準値演算回路17は、加減算カウンタ11によっ
てカウントされたデッキリール1に巻かれている磁気テ
ープ4の巻数nと、テープ厚レジスタ16に格納されて
いるテープ厚Ttpとに基づいてテープ巻半径を求め、
所定のテープ走行速度を得るためのデッキリールモータ
3の回転速度の基準値を算出するものである。これは、
速度制御の基準値となる。
減算回路20は、タコメータ2、タコメータ受信回路/
方向判別回路8、およびタイマー回路9によって得られ
たデッキリールモータ3の実際の実速度値と、走行すべ
き基準値とを比較し、その大小および差を求めるもので
ある。
レジスタ回路21は、演算回路20で求められた速度の
大小および差を格納して保持するものである。
モータ駆動制御回路22は、速度の大小および差に基づ
いて、デッキリールモータ3を加速あるいは減速するた
めの駆動信号を出力するものである。
モータ駆動回路23は、入力された駆動信号に対応して
デッキリールモータ3を駆動するものである。
モータサーボ制御回路18は、モータ速度制御、テープ
厚測定、速度基準値演算などを制御するものである。
次に、動作を説明する。
第1に、第1図に示すようにカートリッジリール5から
取り出した磁気テープ4をデッキリール1に装着した巻
き始めの状態で、タコメータ6によってカートリッジリ
ール5が1回転検出される間に、タコメータ2によって
生成されたタコメータパルスが何個計数されるかを半径
比パルスカウンタ13で計数する。この計数した値を半
径比レジスタ(1)14−1に格納する。
第2に、磁気テープ4を殆ど全てデッキリール1に巻き
取った状態で、同様にタコメータ6によってカートリッ
ジリール5が1回転検出される間に、タコメータ2によ
って生成されたタコメータパルスが何個計数されるかを
半径比パルスカウンタ13で計数する。この計数した値
を半径比レジスタ(2)14−2に格納する。更に、この
第1と第2との測定の間で、磁気テープ4がデッキリー
ル1に巻かれた巻数nを加減算カウンタ11で計数す
る。
第3に、テープ厚演算回路15は、半径比レジスタ(1)
14−1、半径比レジスタ(2)14−2、および加減算
カウンタ11から読み出した値を既述した式(3)に代入
してテープ厚Ttpを演算して算出する。この算出した
値をテープ厚レジスタ16に格納する。
以上の手順によって磁気テープ4のテープ厚Ttpが測
定され、テープ厚レジスタ16に正しい値が更新される
態様で格納される。
次に、データを磁気テープ4に書き込んだり、あるいは
磁気テープ4からデータを読出す場合には、テープ厚レ
ジスタ16に格納された正しいテープ厚Ttpと、加減
算カウンタ11によってカウンタされた現時点のデッキ
リール1に巻かれたテープ巻数nとに基づいて速度基準
値演算回路17が速度基準値を算出する。そして、減算
回路20が、現在のデッキリールモータ3の実速度値
と、速度基準値演算回路17から通知された基準値との
差および大小を求め、レジスタ回路21、モータ駆動制
御回路22およびモータ駆動回路23を介して所定の速
度でデッキリールモータ3を駆動制御する。これによ
り、磁気テープ4が一定の速度で走行するように速度制
御される。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、2つのリールの
巻き始めおよび巻き終わりの近傍の巻径比および総巻数
に基づいて磁気テープの膜厚を算出して所定速度に制御
する構成を採用しているため、使用する磁気テープの膜
厚のバラツキによる速度誤差を補正して一定速度で走行
させることができる。このため、かなり広い範囲の厚さ
の磁気テープの使用が可能となり、しかも他の磁気テー
プ装置などでも再生することができ、互換性を持たせる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例構成図、第2図はテープ厚測
定説明図、第3図は従来方式の構成図を示す。 図中、1はデッキリール、2、6はタコメータ、3はデ
ッキリールモータ、4は磁気テープ、5はカートリッジ
リール、7はカートリッジリールモータ、11は加減算
カウンタ、13は半径比パルスカウンタ、15はテープ
厚演算回路、16はテープ厚レジスタ、17は速度基準
値演算回路、20は減算回路を表す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つのリール間に巻かれた磁気テープを所
    定速度で走行させるように制御を行うモータ速度制御方
    法において、 速度制御を行うモータにより駆動される予め定められた
    半径値を有する、リールのハブと、 2つのリールの回転速度を夫々検出するタコメータ
    (2)、(6)と、 タコメータ(2)、(6)によって検出された回転速度
    に基づいて磁気テープ(4)の巻き始めおよび巻き終わ
    りの近傍の2箇所における夫々のリールのハブに巻かれ
    た磁気テープ(4)の巻径比を求め、これらと上記タコ
    メータ(2)あるいは(6)によって計数された両者間
    の磁気テープ(4)の巻数および上記ハブの半径値に基
    づいて磁気テープ(4)の膜厚を算出するテープ厚演算
    回路(15)とを備え、 このテープ厚演算回路(15)によって算出された磁気
    テープ厚に基づいてリールの回転速度を制御して磁気テ
    ープ(4)を所定速度で走行させるように構成したこと
    を特徴とするモータ速度制御方法。
JP62133333A 1987-05-30 1987-05-30 モータ速度制御方法 Expired - Fee Related JPH0626042B2 (ja)

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