JPH06260337A - 多層磁気抵抗効果膜および磁気ヘッド - Google Patents

多層磁気抵抗効果膜および磁気ヘッド

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JPH06260337A
JPH06260337A JP4241793A JP4241793A JPH06260337A JP H06260337 A JPH06260337 A JP H06260337A JP 4241793 A JP4241793 A JP 4241793A JP 4241793 A JP4241793 A JP 4241793A JP H06260337 A JPH06260337 A JP H06260337A
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JP
Japan
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magnetic layer
magnetic
film
magnetoresistive effect
multilayer
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JP4241793A
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English (en)
Inventor
Susumu Uchiyama
晋 内山
Shigeru Tsunashima
滋 綱島
Tatsuya Kanda
達哉 神田
Mutsuko Jinbo
睦子 神保
Ryoichi Nakatani
亮一 中谷
Yuzuru Hosoe
譲 細江
Ken Sugita
愃 杉田
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Nagoya University NUC
Hitachi Ltd
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Nagoya University NUC
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn
    • H01F10/3281Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn only by use of asymmetry of the magnetic film pair itself, i.e. so-called pseudospin valve [PSV] structure, e.g. NiFe/Cu/Co

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録の高密度化に伴い、再生用磁気ヘッ
ドに用いる磁気抵抗効果材料として、高い磁気抵抗効果
を示す材料が求められている。本発明の目的は、Ni−
Fe−Co系合金を用いた多層磁気抵抗効果膜の磁気抵
抗変化率を向上する方法を提供することにある。 【構成】 Ni−Fe−Co系合金磁性層の結晶の(1
00)面を基板に平行に配向させた。また、高い磁気抵
抗変化率および、異方性磁界の低い磁性層を得るため上
記Ni−Fe−Co系合金のCo濃度を10〜25at
%とした。また、上記多層磁気抵抗効果膜を磁気抵抗効
果素子、磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置に用いた。 【効果】 本発明の多層磁気抵抗効果膜は高い磁気抵抗
変化率を示す。また、上記多層磁気抵抗効果膜を使用し
た磁気ヘッドは、優れた再生特性を示した。また、上記
磁気ヘッドを磁気記録再生装置に用いることにより、高
性能磁気記録再生装置が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い磁気抵抗効果を有す
る多層磁気抵抗効果膜およびこれを用いた磁気抵抗効果
素子、磁気ヘッド、磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の高密度化に伴い、再生用磁気
ヘッドに用いる磁気抵抗効果材料として、高い磁気抵抗
効果を示す材料が求められている。現在、使用されてい
るパ−マロイの磁気抵抗変化率は約3%であり、新材料
はこれを上回る磁気抵抗変化率を有することが必要であ
る。
【0003】最近、Baibichらによる、フィジカル・レ
ビュ−・レタ−ズ(Pysical Review Letters)、第61巻、
第21号、2472〜2475ペ−ジに記載の「(001)Fe/(001)Cr
磁性超格子の巨大磁気抵抗効果」(Giant Magnetoresis
tance of (001)Fe/(001)Cr Magnetic Superlattices)
のように、多層構造を持つ磁性膜(Fe/Cr多層膜)
において、約50%の磁気抵抗変化率(4.2Kにおい
て)が観測されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記Fe/C
r多層膜に十分な磁気抵抗変化を生じさせるためには、
800kA/mもの高い磁界が必要であり、低い磁界で
動作する必要がある磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドに用
いることができないという問題がある。また、Ni−F
e−Co系合金を磁性層として用いた多層膜は、比較的
低い磁界で磁気抵抗変化を生じるが、磁気抵抗変化率が
あまり高くないという問題があった。
【0005】本発明の目的は、上述の多層膜を用いた磁
気抵抗効果素子の問題の解決方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の材
料および膜厚を有する磁性層、非磁性層を積層した多層
磁性膜を用いた磁気抵抗効果素子について鋭意研究を重
ねた結果、磁性層として面心立方格子構造を有するNi
−Fe−Co系合金を用い、上記磁性層の結晶の(10
0)面が基板と平行になるように配向させることによ
り、磁気抵抗変化率が高くなることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち、非磁性層を積層した多層膜を用
いた磁気抵抗効果素子において、磁性層として面心立方
格子構造を有するNi−Fe−Co系合金を用い、上記
磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように
配向させることにより、(111)面が基板と平行にな
るように配向した多層膜の2倍の磁気抵抗変化率が得ら
れる。また、上記磁性層の結晶の(100)面配向は完
全である必要はなく、磁性層の結晶の(200)面によ
るX線回折強度が結晶の(111)面によるX線回折強
度よりも大きければ、高い磁気抵抗変化率が得られる。
また、磁性層のCo濃度を10〜25at%とすると、
高い磁気抵抗変化率と低い磁性層の異方性磁界が得られ
る。
【0008】また、上記多層磁気抵抗効果膜は、磁気抵
抗効果素子、磁界センサ、磁気ヘッドなどに好適であ
る。また、上記磁気ヘッドを用いることにより、高性能
磁気記録再生装置を得ることができる。
【0009】第1の発明の特徴は、(1)磁性層と非磁性
層を積層した多層膜を用いた多層磁気抵抗効果膜におい
て、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe
−Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面
が基板と平行になるように配向している多層磁気抵抗効
果膜にある。(1)記載の磁性層の結晶の(200)面に
よるX線回折強度が結晶の(111)面によるX線回折
強度よりも大きいことが好ましい。また、(1)記載のN
i−Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25at%で
あることが好ましい。(1)記載の多層膜の形成時は磁界
を印加して行なうことが好ましい。
【0010】第2の発明の特徴は、(2)磁性層と非磁性
層を積層した多層膜を用いた多層磁気抵抗効果膜におい
て、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe
−Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面
によるX線回折強度が結晶の(111)面によるX線回
折強度よりも大きい多層磁気抵抗効果膜にある。(2)記
載のNi−Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25a
t%であることが好ましい。
【0011】第3の発明の特徴は、(3)磁性層と非磁性
層を積層した多層膜を用いた多層磁気抵抗効果膜におい
て、上記磁性層がNi−Fe−Co系合金であり、上記
Ni−Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25at%
である多層磁気抵抗効果膜にある。
【0012】第4の発明の特徴は、(4)磁性層と非磁性
層を積層した多層膜を一部に用いた磁気抵抗効果素子に
おいて、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−
Fe−Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(10
0)面が基板と平行になるように配向している多層磁気
抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子
にある。
【0013】第5の発明の特徴は、(5)磁性層と非磁性
層を積層した多層膜を一部に用いた磁気抵抗効果素子に
おいて、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−
Fe−Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(20
0)面によるX線回折強度が結晶の(111)面による
X線回折強度よりも大きい多層磁気抵抗効果膜を少なく
とも一部に用いた磁気抵抗効果素子にある。
【0014】第6の発明の特徴は、磁性層と非磁性層を
積層した多層膜を一部に用いた磁気抵抗効果素子におい
て、上記磁性層がNi−Fe−Co系合金であり、上記
Ni−Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25at%
である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁
気抵抗効果素子にある。
【0015】第7の発明の特徴は、磁性層と非磁性層を
積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドにおいて、上
記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe−Co
系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基板
と平行になるように配向している多層磁気抵抗効果膜を
少なくとも一部に用いた磁気ヘッドにある。
【0016】第8の発明の特徴は、磁性層と非磁性層を
積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドにおいて、上
記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe−Co
系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面による
X線回折強度が結晶の(111)面によるX線回折強度
よりも大きい多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用
いた磁気ヘッドにある。
【0017】第9の発明の特徴は、磁性層と非磁性層を
積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドにおいて、上
記磁性層がNi−Fe−Co系合金であり、上記Ni−
Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25at%である
多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気ヘッ
ドにある。
【0018】第10の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドにおいて、
上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe−C
o系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面が基
板と平行になるように配向している多層磁気抵抗効果膜
を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁
気ヘッドを組み合わせた複合型磁気ヘッドにある。
【0019】第11の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドにおいて、
上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe−C
o系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面によ
るX線回折強度が結晶の(111)面によるX線回折強
度よりも大きい多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に
用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わ
せた複合型磁気ヘッドにある。
【0020】第12の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドにおいて、
上記磁性層がNi−Fe−Co系合金であり、上記Ni
−Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25at%であ
る多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵
抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせた複合型磁
気ヘッドにある。
【0021】第13の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドを有する磁
気記録再生装置において、上記磁性層が面心立方格子構
造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記磁性層
の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向し
ている多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁
気ヘッドを用いた磁気記録再生装置にある。
【0022】第14の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドを有する磁
気記録再生装置において、上記磁性層が面心立方格子構
造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記磁性層
の結晶の(200)面によるX線回折強度が結晶の(1
11)面によるX線回折強度よりも大きい多層磁気抵抗
効果膜を少なくとも一部に用いた磁気ヘッドを用いた磁
気記録再生装置にある。 第15の発明の特徴は、磁性
層と非磁性層を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッ
ドを有する磁気記録再生装置において、上記磁性層がN
i−Fe−Co系合金であり、上記Ni−Fe−Co系
合金のCo濃度が10〜25at%である多層磁気抵抗
効果膜を少なくとも一部に用いた磁気ヘッドを用いた磁
気記録再生装置にある。
【0023】第16の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドを有する磁
気記録再生装置において、上記磁性層が面心立方格子構
造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記磁性層
の結晶の(100)面が基板と平行になるように配向し
ている多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁
気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせた複合
型磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置にある。
【0024】第17の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドを有する磁
気記録再生装置において、上記磁性層が面心立方格子構
造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記磁性層
の結晶の(200)面によるX線回折強度が結晶の(1
11)面によるX線回折強度よりも大きい多層磁気抵抗
効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘
導型磁気ヘッドを組み合わせた複合型磁気ヘッドを用い
た磁気記録再生装置にある。
【0025】第18の発明の特徴は、磁性層と非磁性層
を積層した多層膜を一部に用いた磁気ヘッドを有する磁
気記録再生装置において、上記磁性層がNi−Fe−C
o系合金であり、上記Ni−Fe−Co系合金のCo濃
度が10〜25at%である多層磁気抵抗効果膜を少な
くとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッ
ドを組み合わせた複合型磁気ヘッドを用いた磁気記録再
生装置にある。
【0026】
【作用】上述のように、非磁性層を積層した多層膜を用
いた磁気抵抗効果素子において、磁性層として面心立方
格子構造を有するNi−Fe−Co系合金を用い、上記
磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように
配向させることにより、(111)面が基板と平行にな
るように配向した多層膜の2倍の磁気抵抗変化率が得ら
れる。また、磁性層のCo濃度を10〜25at%とす
ると、高い磁気抵抗変化率と低い磁性層の異方性磁界が
得られる。さらに、上記多層磁気抵抗効果膜は、磁気抵
抗効果素子、磁界センサ、磁気ヘッドなどに好適であ
る。また、上記磁気ヘッドを用いることにより、高性能
磁気記録再生装置を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下に本発明の一実施例を挙げ、図表を参照
しながらさらに具体的に説明する。〈実施例1〉多層膜
の作製には高周波スパッタリング法を用いた。到達真空
度は、1/104Pa、スパッタリング時のAr圧力は
0.7Paである。また、膜形成速度は、0.5〜1.
0nm/sである。基板にはコ−ニング社製7059ガ
ラスを用いた。形成した多層膜の断面構造を図1に示
す。本実施例では、この図の磁性層11として、膜厚
1.5nmのNi−16at%Fe−18at%Coを
用いた。また、非磁性層としては、膜厚0.9nmのC
uを用いた。積層数は14周期である。また、バッファ
層13は膜厚5nmのFeである。
【0028】本実施例では、まず、従来例として、上記
の構造を有する多層膜を磁界を印加しない状態で形成し
た。得られた多層膜の磁気抵抗効果曲線を図2に示す。
この図のように、最大の磁気抵抗変化率は15%であ
る。また、この多層膜のX線回折プロファイルは、図3
のようになり、この多層膜の結晶の(111)面が基板
と平行になるように配向していることがわかる。この場
合、Ni−Fe−Co系合金層、Cu層は、共に(11
1)面が基板と平行になるように配向している。
【0029】次に、16kA/mの磁界を印加しながら
同じ構造の多層膜を形成した。得られた多層膜の磁気抵
抗効果曲線を図4に示す。この図のように、最大の磁気
抵抗変化率は31%である。また、多層膜の飽和磁界は
48kA/m程度と低い。さらに、この多層膜のX線回
折プロファイルは図5のようになり、この多層膜の結晶
の(100)面が基板と平行になるように配向している
ことがわかる。すなわち、スパッタリング時に16kA
/mの磁界を印加しながら多層膜を形成することによ
り、多層膜の結晶の(100)面が基板と平行になるよ
うに配向し、磁気抵抗変化率が(111)面配向した場
合の2倍になる。磁界を印加することによる配向性の変
化の理由については不明であるが、配向性の違いにより
磁気抵抗変化率が増加することが明らかになった。
【0030】以上述べたように、磁性層が面心立方格子
構造を有するNi−Fe−Co系合金の場合、上記磁性
層の結晶の(100)面を基板と平行になるように配向
させることにより、高い磁気抵抗変化率が得られる。ま
た、Ni−Fe−Co系合金を磁性層として用いた多層
膜は、磁気抵抗変化に要する磁界が比較的低く、高感度
磁気抵抗効果素子に有利である。
【0031】また、本実施例では、非磁性層としてCu
を用いた場合について述べたが、非磁性層として他の材
料を用いても、多層膜が磁気抵抗効果を示す場合は、本
実施例と同様に、磁性層を(100)面配向させること
により、高い磁気抵抗変化率を示す多層膜を得ることが
できる。
【0032】また、図4のように、磁気抵抗効果曲線が
左右対称である場合には、あらかじめ、多層磁気抵抗効
果膜の磁界検出方向にバイアス磁界を印加する機構を備
えておけば、磁界の正負を判断できる磁気抵抗効果素子
を得ることができる。
【0033】また、磁気抵抗効果曲線にバルクハウゼン
ノイズが生じる場合は、多層磁気抵抗効果膜の磁界検出
方向と直角の方向にバイアス磁界を印加する機構を設け
ることが、バルクハウゼンノイズの抑止に効果がある。
多層膜では、各磁性層に均一にバイアス磁界を印加する
ことが好ましいため、バイアス磁界印加には永久磁石層
を用いることが好ましい。
【0034】〈実施例2〉実施例1と同様の高周波スパ
ッタリング法により、実施例1と同じ構造、同じ組成の
多層膜を形成した。スパッタリング時の印加磁界を変え
ることにより、多層膜の結晶配向性を変化させた。実施
例1と同様に、磁界により結晶配向性が変わる理由は不
明であるが、磁界によりプラズマの状態が変わり、この
結果、基板温度が変化し、結晶配向性が変わった可能性
が高い。
【0035】図6に結晶の(200)面のX線回折強度
をI200、(111)面のX線回折強度をI111とした時
の、I200/(I111+I200)の値と磁気抵抗変化率と
の関係を示す。この図では、(200)面のX線回折ピ
−クが見られず、(111)面のX線回折ピ−クのみ観
測された時、I200/(I111+I200)の値が0とな
る。また、(111)面のX線回折ピ−クが見られず、
(200)面のX線回折ピ−クのみ観測された時、I
200/(I111+I200)の値が1となる。
【0036】図6のように、I200/(I111+I200
の値が増加すると、磁気抵抗変化率が高くなる。I200
/(I111+I200)の値が0.5以上の時、すなわち、
(200)面のX線回折強度I200が(111)面のX
線回折強度I111よりも強くなった時に20%以上の磁
気抵抗変化率が得られる。
【0037】上述のような結晶配向性による、磁気抵抗
変化率の変化は、他の組成のNi−Fe−Co系合金を
磁性層として用いた多層膜においても観測された。
【0038】また、本実施例では、非磁性層としてCu
を用いた場合について述べたが、非磁性層として他の材
料を用いても、多層膜が磁気抵抗効果を示す場合は、本
実施例と同様に、磁性層を(100)面配向を強くする
ことにより、高い磁気抵抗変化率を示す多層膜を得るこ
とができる。
【0039】〈実施例3〉実施例1と同様の方法で多層
膜を形成した。本実施例では、図1の磁性層11とし
て、膜厚1.5nmのNi−Fe−Co系合金を用い
た。NiおよびFeの組成比は、80:20とし、Co
の濃度を変化した。また、非磁性層としては、膜厚0.
9nmのCuを用いた。また、バッファ層13は膜厚5
nmのFeである。また、Ni−Fe−Co系合金層は
(100)面が基板と平行になるように、結晶配向して
いる。
【0040】図7のように、磁性層のCo濃度と共に磁
気抵抗変化率が高くなる。20%以上の磁気抵抗変化率
を得るためには、10at%以上のCo濃度が好まし
い。また、磁性層が(111)配向している場合にも、
Co濃度の増加により、磁気抵抗変化率が高くなる。
【0041】上述のように、Co濃度を高くすると、高
い磁気抵抗変化率を得ることができる。しかし、あまり
Co濃度を高くすると、磁性層の異方性磁界が高くな
り、多層膜の飽和磁界が高くなるという問題がある。図
9にNi−Fe−Co系合金層のCo濃度と異方性磁界
との関係を示す。この図のように、Co濃度が高くなる
と、磁性層の異方性磁界が高くなる。異方性磁界を2k
A/m(25Oe)以下とするためには、Co濃度を2
5at%以下にする必要がある。
【0042】以上のように、高い磁気抵抗変化率および
低い磁性層の異方性磁界を得るためには、Co濃度を1
0〜25at%にすることが好ましい。
【0043】なお、磁性層の結晶磁気異方性定数を零に
近くし、磁性層の保磁力を低くするためには、NiとF
eの組成比を75:25〜85:15にすることが好ま
しい。
【0044】〈実施例4〉(111)配向した多層膜お
よび(100)配向した多層膜を用いた磁気抵抗効果素
子を形成した。多層磁気抵抗効果膜の組成及び構造は実
施例1と同様である。図10に磁気抵抗効果素子の構造
を示す。磁気抵抗効果素子は、多層磁気抵抗効果膜23
および電極24をシ−ルド層21、22で挟んだ構造を
有する。上記磁気抵抗効果素子に磁界を印加し、磁気抵
抗効果素子の電気抵抗率の変化を測定したところ、(1
11)配向した多層磁気抵抗効果膜を用いた磁気抵抗効
果素子と比較して、(100)配向した多層磁気抵抗効
果膜を用いた磁気抵抗効果素子は1.7倍の磁気抵抗変
化率を示した。これは、多層磁気抵抗効果膜として、高
い磁気抵抗変化率を示す(100)配向した多層磁気抵
抗効果膜を用いたためである。
【0045】〈実施例5〉実施例4で述べた磁気抵抗効
果素子を用い、磁気ヘッドを作製した。磁気ヘッドの構
造を以下に示す。図11は、記録再生分離型ヘッドの一
部分を切断した場合の斜視図である。多層磁気抵抗効果
膜31をシ−ルド層32、33で挾んだ部分が再生ヘッ
ドとして働き、コイル34を挾む下部磁極35、上部磁
極36の部分が記録ヘッドとして働く。多層磁気抵抗効
果膜31は実施例1に記載の多層膜からなる。また、磁
界検出方向のバイアス磁界印加のため、多層膜上にTa
からなる導体層38を形成した。また、電極39には、
Cr/Cu/Crという多層構造の材料を用いた。
【0046】以下にこのヘッドの作製方法を示す。
【0047】Al23・TiCを主成分とする焼結体を
スライダ用の基板37とした。シ−ルド層、記録磁極に
はスパッタリング法で形成したNi−Fe合金を用い
た。各磁性膜の膜厚は、以下のようにした。上下のシ−
ルド層32、33は1.0μm、下部磁極35、上部3
6は3.0μm、多層磁気抵抗効果膜全体の膜厚は約3
8nmである。各層間のギャップ材としてはスパッタリ
ングで形成したAl23を用いた。ギャップ層の膜厚
は、シ−ルド層と磁気抵抗効果素子間で0.2μm、記
録磁極間では0.4μmとした。さらに再生ヘッドと記
録ヘッドの間隔は約4μmとし、このギャップもAl2
3で形成した。コイル34には膜厚3μmのCuを使
用した。
【0048】以上述べた構造の磁気ヘッドで記録再生を
行ったところ、高い再生出力を得た。これは、本発明の
磁気ヘッドに高磁気抵抗効果を示す多層膜を用い、適切
なバイアス磁界を印加したためと考えられる。
【0049】上記実施例ではバイアス法としてはシャン
トバイアス法を用いた場合を示したが、電流バイアス
法、永久磁石法、ソフトバイアス法、相互バイアス法な
ど別のバイアス法を使用しても同様な効果が得られる。
【0050】ところで、磁気ヘッドが記録および再生能
力を同時に有している場合、基板に近い部分に記録用の
素子を形成すると、記録用素子の上部では、コイル、磁
極などの形成のために、大きな段差が生じる。この上
に、多層磁気抵抗効果膜を形成すると、段差の影響で多
層構造が乱れ、好ましくない。これに対し、図11のよ
うに、基板に近い部分に再生用の磁気抵抗効果素子を形
成すると、比較的段差の少ない部分に磁気抵抗効果素子
が形成されるため、多層構造の乱れが生じにくい。これ
は、パ−マロイ単層膜を用いた磁気抵抗効果素子とは本
質的に異なる現象である。
【0051】以上の観点から、磁気ヘッドが記録および
再生能力を同時に有している場合、基板に近い部分に再
生用の磁気抵抗効果素子を形成することが好ましい。
【0052】また、同じ観点から、記録用の素子と、再
生用の磁気抵抗効果素子を同じ基板における他の場所に
形成すると、段差の少ない部分に磁気抵抗効果素子を形
成できる。
【0053】また、本発明の磁気抵抗効果素子は、磁気
ヘッド以外の磁界検出器にも用いることができる。
【0054】また、さらに、上記磁気ヘッドを磁気記録
再生装置に用いることにより、高性能磁気記録再生装置
が得られる。
【0055】
【発明の効果】上述のように、非磁性層を積層した多層
膜を用いた磁気抵抗効果素子において、磁性層として面
心立方格子構造を有するNi−Fe−Co系合金を用
い、上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行にな
るように配向させることにより、(111)面が基板と
平行になるように配向した多層膜の2倍の磁気抵抗変化
率が得られる。また、磁性層のCo濃度を10〜25a
t%とすると、高い磁気抵抗変化率と低い磁性層の異方
性磁界が得られる。さらに、上記多層磁気抵抗効果膜
は、磁気抵抗効果素子、磁界センサ、磁気ヘッドなどに
好適である。また、上記磁気ヘッドを用いることによ
り、高性能磁気記録再生装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層磁気抵抗効果膜の断面構造図であ
る。
【図2】従来の(111)面配向した多層膜の磁気抵抗
効果曲線を示すグラフである。
【図3】従来の(111)面配向した多層膜のX線回折
プロファイルを示すグラフである。
【図4】本発明の(100)面配向した多層膜の磁気抵
抗効果曲線を示すグラフである。
【図5】本発明の(100)面配向した多層膜のX線回
折プロファイルを示すグラフである。
【図6】結晶配向性と磁気抵抗変化率との関係を示すグ
ラフである。
【図7】(100)面配向した多層膜における磁性層の
Co濃度と多層膜の磁気抵抗変化率との関係を示すグラ
フである。
【図8】(111)面配向した多層膜における磁性層の
Co濃度と多層膜の磁気抵抗変化率との関係を示すグラ
フである。
【図9】Ni−Fe−Co系合金のCo濃度と異方性磁
界との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の多層磁気抵抗効果膜を用いた磁気抵
抗効果素子の構造を示す斜視図である。
【図11】本発明の磁気ヘッドの構造を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
11…磁性層、12…非磁性層、13…バッファ層、1
4…基板、21,22…シ−ルド層、23…多層磁気抵
抗効果膜、24…電極、31…多層磁気抵抗効果膜、3
2,33…シ−ルド層、34…コイル、35…下部磁
極、36…上部磁極、37…基体、38…導体層、39
…電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神田 達哉 愛知県名古屋市昭和区元宮町4丁目2番地 (72)発明者 神保 睦子 三重県四日市市桜台二丁目5番地の87 (72)発明者 中谷 亮一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 細江 譲 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 杉田 愃 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を用い
    た多層磁気抵抗効果膜において、上記磁性層が面心立方
    格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記
    磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように
    配向していることを特徴とする多層磁気抵抗効果膜。
  2. 【請求項2】上記磁性層の結晶の(200)面によるX
    線回折強度が結晶の(111)面によるX線回折強度よ
    りも大きいことを特徴とする請求項1記載の多層磁気抵
    抗効果膜。
  3. 【請求項3】上記Ni−Fe−Co系合金のCo濃度が
    10〜25at%であることを特徴とする請求項1記載
    の多層磁気抵抗効果膜。
  4. 【請求項4】上記多層膜の形成時に磁界を印加したこと
    を特徴とする請求項1記載の多層磁気抵抗効果膜。
  5. 【請求項5】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を用い
    た多層磁気抵抗効果膜において、上記磁性層が面心立方
    格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記
    磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度が結晶
    の(111)面によるX線回折強度よりも大きいことを
    特徴とする多層磁気抵抗効果膜。
  6. 【請求項6】上記Ni−Fe−Co系合金のCo濃度が
    10〜25at%であることを特徴とする請求項5記載
    の多層磁気抵抗効果膜。
  7. 【請求項7】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を用い
    た多層磁気抵抗効果膜において、上記磁性層がNi−F
    e−Co系合金であり、上記Ni−Fe−Co系合金の
    Co濃度が10〜25at%であることを特徴とする多
    層磁気抵抗効果膜。
  8. 【請求項8】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一部
    に用いた磁気抵抗効果素子において、上記磁性層が面心
    立方格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、
    上記磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるよ
    うに配向している多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部
    に用いたことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  9. 【請求項9】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一部
    に用いた磁気抵抗効果素子において、上記磁性層が面心
    立方格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、
    上記磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度が
    結晶の(111)面によるX線回折強度よりも大きい多
    層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いたことを特徴
    とする磁気抵抗効果素子。
  10. 【請求項10】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気抵抗効果素子において、上記磁性層がN
    i−Fe−Co系合金であり、上記Ni−Fe−Co系
    合金のCo濃度が10〜25at%である多層磁気抵抗
    効果膜を少なくとも一部に用いたことを特徴とする磁気
    抵抗効果素子。
  11. 【請求項11】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方
    格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記
    磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように
    配向している多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用
    いたことを特徴とする磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方
    格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記
    磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度が結晶
    の(111)面によるX線回折強度よりも大きい多層磁
    気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いたことを特徴とす
    る磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層がNi−F
    e−Co系合金であり、上記Ni−Fe−Co系合金の
    Co濃度が10〜25at%である多層磁気抵抗効果膜
    を少なくとも一部に用いたことを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
  14. 【請求項14】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方
    格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記
    磁性層の結晶の(100)面が基板と平行になるように
    配向している多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用
    いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせ
    たことを特徴とする複合型磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層が面心立方
    格子構造を有するNi−Fe−Co系合金であり、上記
    磁性層の結晶の(200)面によるX線回折強度が結晶
    の(111)面によるX線回折強度よりも大きい多層磁
    気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素
    子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせたことを特徴とする
    複合型磁気ヘッド。
  16. 【請求項16】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドにおいて、上記磁性層がNi−F
    e−Co系合金であり、上記Ni−Fe−Co系合金の
    Co濃度が10〜25at%である多層磁気抵抗効果膜
    を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁
    気ヘッドを組み合わせたことを特徴とする複合型磁気ヘ
    ッド。
  17. 【請求項17】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドを有する磁気記録再生装置におい
    て、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe
    −Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面
    が基板と平行になるように配向している多層磁気抵抗効
    果膜を少なくとも一部に用いた磁気ヘッドを用いたこと
    を特徴とする磁気記録再生装置。
  18. 【請求項18】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドを有する磁気記録再生装置におい
    て、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe
    −Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面
    によるX線回折強度が結晶の(111)面によるX線回
    折強度よりも大きい多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一
    部に用いた磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記
    録再生装置。
  19. 【請求項19】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドを有する磁気記録再生装置におい
    て、上記磁性層がNi−Fe−Co系合金であり、上記
    Ni−Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25at%
    である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁
    気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記録再生装置。
  20. 【請求項20】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドを有する磁気記録再生装置におい
    て、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe
    −Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(100)面
    が基板と平行になるように配向している多層磁気抵抗効
    果膜を少なくとも一部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導
    型磁気ヘッドを組み合わせた複合型磁気ヘッドを用いた
    ことを特徴とする磁気記録再生装置。
  21. 【請求項21】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドを有する磁気記録再生装置におい
    て、上記磁性層が面心立方格子構造を有するNi−Fe
    −Co系合金であり、上記磁性層の結晶の(200)面
    によるX線回折強度が結晶の(111)面によるX線回
    折強度よりも大きい多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一
    部に用いた磁気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み
    合わせた複合型磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁
    気記録再生装置。
  22. 【請求項22】磁性層と非磁性層を積層した多層膜を一
    部に用いた磁気ヘッドを有する磁気記録再生装置におい
    て、上記磁性層がNi−Fe−Co系合金であり、上記
    Ni−Fe−Co系合金のCo濃度が10〜25at%
    である多層磁気抵抗効果膜を少なくとも一部に用いた磁
    気抵抗効果素子と誘導型磁気ヘッドを組み合わせた複合
    型磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記録再生装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08316549A (ja) * 1994-05-02 1996-11-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気抵抗効果素子、これを用いた磁気抵抗効果型ヘッド、メモリー素子、及び増幅素子
US5850318A (en) * 1995-06-06 1998-12-15 Seagate Technology, Inc. Slotless spindle motor for disc drive
US6256222B1 (en) 1994-05-02 2001-07-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetoresistance effect device, and magnetoresistaance effect type head, memory device, and amplifying device using the same

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