JPH0625917A - ポリアミド繊維 - Google Patents

ポリアミド繊維

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JPH0625917A
JPH0625917A JP21538592A JP21538592A JPH0625917A JP H0625917 A JPH0625917 A JP H0625917A JP 21538592 A JP21538592 A JP 21538592A JP 21538592 A JP21538592 A JP 21538592A JP H0625917 A JPH0625917 A JP H0625917A
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JP
Japan
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polyamide
fiber
amorphous
crystalline
polymer
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JP21538592A
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Inventor
Takashi Akita
隆 秋田
Tetsuya Yamaoka
哲也 山岡
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高弾性を有し、吸湿時の物性低下の少ない複
合材料の補強繊維に好適なポリアミド繊維。 【構成】 23℃の水中に24時間浸漬したときの吸水
率が1%以下である結晶性ポリアミドと、該結晶性ポリ
アミドよりも高いガラス転移温度を有する非晶性ポリア
ミドとのブレンド組成物からなるポリアミド繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶性ポリアミドと非
晶性ポリアミドとのポリマーブレンド組成物よりなるポ
リアミド繊維、特に高弾性を有し、吸湿時の物性低下も
少ないポリアミド繊維に関する。また、本発明は、各種
複合材料の補強用繊維として好適なポリアミド繊維に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般にポリアミドは、その優れた特性を
利用し、繊維素材や一般成形材料、構造材料などに広く
用いられている。ポリアミド繊維としては、ナイロン6
やナイロン66等が一般的であるが、これらは、50℃
前後にガラス転移温度を有しており、ガラス転移温度を
超えた温度領域においては、急激に弾性率が低下すると
いう欠点を有している。また、これらは、吸水速度が速
く、飽和吸水率も高いために、吸湿時の機械的強度や剛
性率の低下が大きいという欠点も有している。
【0003】従って、高温領域あるいは吸湿下における
物性低下が問題となる各種資材用途等には、これまで、
一般のポリアミド繊維を用いることが極めて困難であっ
た。また、ナイロン12等は、吸水性が低いものの、や
はりガラス転移温度が低いために、例えば50℃以上と
いった高温領域では、弾性率が大きく低下してしまう。
【0004】一方、非晶性ポリアミドは、透明性と共に
機械的強度、耐衝撃性、耐摩耗性、耐溶剤性、寸法安定
性、絶縁性などに優れているために、各種の機械部品、
電気機器部品などに用いられているが、非晶性であるが
ゆえの溶融曳糸性の乏しさのために、これまで繊維とし
て、特にマルチフィラメントとして用いられることは実
質上殆んどなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな点に鑑み、各種の資材分野等に広く用いることので
きる低吸湿性、高弾性率のポリアミド繊維を提供するこ
とを目的としている。更に、本発明は、特に各種複合材
料の補強用繊維として好適に用いることのできるポリア
ミド繊維を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するためになされたものである。本発明は、23℃
の水中に24時間浸漬した時の吸水率が1%以下である
結晶性ポリアミドと、該結晶性ポリアミドよりも高いガ
ラス転移温度を有する非晶性ポリアミドとのポリマーブ
レンド組成物よりなることを特徴とするポリアミド繊維
にある。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本明細書
に於て次の用語は以下のことを意味している。「非晶性
ポリアミド」ナイロン6やナイロン66のような直鎖脂
肪族ナイロンとは異なり、ポリマーの結晶化がほとんど
起こらないか、又は結晶化速度が極めて小さいポリアミ
ドを指す。非晶性ポリアミドは、透明ポリアミド(透明
ナイロン)ともいわれ、通常の溶融成形条件下で透明な
成形品を与え、かつその成形品が、熱処理、吸水処理時
にも後結晶化による失透を起こさないようなポリアミド
である。
【0008】「非晶性」示差走査熱量分析装置(DS
C)を用いて、10℃/分の昇温速度で測定したとき、
1cal/g以上の結晶融解熱を示さないものをいう。
「結晶性」示差走査熱量分析装置を用いて、10℃/分
の昇温速度で測定したとき、1cal/g以上の結晶融
解熱を示すものをいう。「ガラス転移温度」同様に示差
走査熱量分析装置により一般的に求めることができる。
【0009】非晶性ポリアミドは、結晶相をもたないた
めに、耐熱性等の熱的性質は殆んどガラス転移温度(T
g)に支配される。従って、実用上要求される耐熱性を
満足するためには、非晶性ポリアミドのTgは高くなけ
ればならない。
【0010】本発明に用いる非晶性ポリアミドは、ブレ
ンドする結晶性ポリアミドポリマーよりも高いガラス転
移温度を有するものであるが、本発明において特に好ま
しく用いることができる。非晶性ポリアミドは、乾燥状
態におけるTgが100℃〜200℃にあるものであ
る。
【0011】非晶性ポリアミドは、実用上、高分子鎖の
運動が凍結されたTg以下の温度領域で使用されるた
め、線膨張係数は結晶性ポリアミドよりも小さく、寸法
安定性に優れている。また、熱変形温度(HDT)もT
gに対応している。
【0012】ガラス転移温度と同様に、繊維を構成する
ポリマーに実用上要求される重要な物性は、動的弾性率
である。非晶性ポリアミドの動的弾性率は、Tg以下の
温度範囲ではあまり変化がなく、Tgを超えた付近から
急激に低下し、可塑化、流動化に至る。結晶性ポリアミ
ドと大きく異なる点が、この粘弾性挙動である。
【0013】本発明の、ポリマーブレンド組成物よりな
るポリアミド繊維を構成する非晶性ポリアミドは、乾燥
状態における室温から120℃の温度範囲での貯蔵剪断
弾性率G′が5×10dyne/cm以上であり、
例えば80〜100℃といった比較的高温領域において
も、物性低下が極めて小さく安定している。なお、本発
明に於て乾燥状態とは、試料を100℃において2時間
以上真空乾燥させた状態をいう。
【0014】また、吸湿下における非晶性ポリアミドの
挙動は、吸湿による特性変化が大きいことが常識とみな
されるポリアミドポリマーの中では、極めて特異的であ
る。
【0015】非晶性ポリアミドは、ナイロン6やナイロ
ン66に比べて吸水速度が小さく、飽和吸水率も低い。
従って、非晶性ポリアミドの吸湿時の機械的強度、剛
性、電気的性質を絶乾時と比較した保持率は、ナイロン
6や66よりも大幅に優れており、アミド基濃度が低く
比較的吸湿の影響を受けにくいとされるナイロン610
よりも優れている。
【0016】これに対し、ナイロン6やナイロン66等
に代表される結晶性ポリアミドは、室温における力学物
性等に優れ、また溶融紡糸時の曳糸性、すなわち繊維形
成能にも優れているため、衣料用繊維として一般に広く
用いられているが、前述したような欠点を有しているた
め、高温領域あるいは吸湿下における物性低下が問題と
なる各種資材用途等には不適である。
【0017】しかしながら、ナイロン12に代表される
ような低吸水性の結晶性ポリアミドを、あるいはその他
の低吸水性ポリマーを単独繊維としてではなく、非晶性
ポリアミドのような高剛性のポリマーとポリマーブレン
ドした後、繊維化して用いる場合には、相互の欠点を補
い、なおかつ、両単独繊維にはなかった新しい特性を生
み出す場合がある。
【0018】本発明は、低吸水率の結晶性ポリアミド
と、該結晶性ポリアミドよりも高いガラス転移温度を有
する非晶性ポリアミドとをポリマーブレンドして繊維化
することにより、非晶性ポリアミドの溶融紡糸における
曵糸性を改善し、工業的な安定製造を可能ならしめると
ともに、非晶性ポリアミドの高温領域及び吸湿下におけ
る極めて優れた物性を充分に発揮させることに成功した
ものである。
【0019】本発明に用いる結晶性ポリアミドの吸水率
に関しては、23℃の水中に24時間浸漬処理した時の
吸水率が1%以下であることが実用上好ましく、0.7
%以下であることがより好ましい。
【0020】本発明のポリアミド繊維を構成する結晶性
及び非晶性ポリアミドポリマーは、ジカルボン酸成分と
ジアミン成分、又はラクタム類、あるいはアミノ酸を重
縮合することによって得られる。
【0021】ジカルボン酸成分の代表例としては、アジ
ピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデ
カン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテ
レフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソ
フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサ
ヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグ
リコール酸等およびこれらの混合物を挙げることができ
る。
【0022】ジアミン成分の代表例としては、エチレン
ジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジ
アミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサ
メチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、
メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4
−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−ア
ミノシクロヘキシル)メタン、1−アミノ−3−アミノ
メチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス
(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、
2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、
ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ビス(アミノエチ
ル)ピペラジン等及びこれらの混合物を挙げることがで
きる。
【0023】ラクタム類、及びアミノ酸の代表例として
は、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラク
タム類、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカ
ン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息
香酸等のアミノ酸、及びこれらの混合物を挙げることが
できる。
【0024】このうち、本発明に用いる最も好適な結晶
性ポリアミドの具体例としては、ω−ラウロラクタムの
開環重合、あるいは、12−アミノドデカン酸の重縮合
により生成される結晶性ポリアミドであるナイロン12
が挙げられる。
【0025】また、本発明に用いる最も好適な非晶性ポ
リアミドの具体例としては、以下のI〜IIIの3種類
のモノマーから構成される共重縮合ポリマー、 I イソフタル酸 II ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)
メタンすなわち、4,4′ジアミノ−3,3′−ジメチ
ルジシクロヘキシレンメタン III ω−ラウロラクタム 又は、テレフタル酸を酸成分とし、2,2,4−トリメ
チル−1,6−ヘキサメチレンジアミンと2,4,4−
トメメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミンの混合物
をアミン成分とするポリアミドが挙げられる。
【0026】本発明を構成する結晶性ポリアミドと、非
晶性ポリアミドのポリマーブレンド比率としては、両者
が有する物性を好ましく発揮させ、しかも、溶融紡糸に
より安定に製造するために、重量比率として、結晶性ポ
リアミド/非晶性ポリアミド=70/30〜1/99の
範囲であることが好ましく、60/40〜2/98の範
囲であることが特に好ましい。
【0027】本発明の非晶性ポリアミド繊維を、各種の
資材分野等に広く用いるためには、フィラメント数が3
以上、好ましくは5以上のマルチフィラメントであるこ
とが、各種後加工工程を柔軟に通過させるにあたって好
ましい。また、各種複合材料の補強用繊維として用いる
場合には、マルチフィラメントであることが、その補強
効果を充分に発揮させるにあたって好ましい。
【0028】結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドとを
ポリマーブレンドする方法としては、従来公知の種々の
方法を用いることができるが、特に、二軸押出機を用い
て、両ポリマーチップをメルトブレンドし、その後チッ
プ化して、ブレンドポリマーチップを溶融紡糸に供する
方法を好ましく適用することができる。
【0029】ブレンドポリマーチップの溶融紡糸方法と
しては、従来公知の方法を適用することができるが、特
に、最も好ましい方法としては、溶融ブレンドポリマー
を紡糸する際に、口金直下に加熱窒素供給装置を設け、
紡糸口金より紡出された糸条を、空気と接触させる以前
に、加熱された窒素雰囲気中を通過させ、その後給油
し、所定の速度で引取り、パッケージに巻上げる方法で
ある。
【0030】図2に本発明の実施に好ましく使用される
紡糸口金直下に加熱窒素供給加熱筒を設けた紡糸装置の
1例を、図3に加熱窒素供給加熱筒部分の拡大図を示
す。窒素供給口11より取り入れられた窒素は、一次減
圧弁12、流量調節弁13を経て加熱装置10で加熱さ
れ、紡糸口金4の下に設けられた加熱筒5に加熱窒素供
給口15より粗整流板16、密整流板17を通して供給
される。
【0031】一方ブレンドポリマーチップは二軸押出機
1で溶融され、ギヤーポンプ2より紡糸ヘッド3に供給
され紡糸口金4より加熱窒素雰囲気中に押し出され、次
いで冷却され給油装置6、第1引取ローラ7、第2引取
ローラー8を経て捲取られる。図に於て符号14は温度
調整器(TICA)、PICは圧力調整器、EHはヒー
ターである。本発明のポリアミド繊維を製造するにあた
っては、ナイロン6や66等を紡糸する際に用いる様な
加湿設備は特に必要としない。
【0032】
【実施例】以下、実施例をあげて、本発明を具体的に説
明する。実施例中の各物性値は、下記の方法により測定
した。 貯蔵剪断弾性率G′ 幅12mm、厚み2mm、長さ60mmの試験片を、ま
ず100℃において3時間真空乾燥させ、レオメトリッ
クス社製、動的粘弾性測定装置RDA−700により、
実質測定試料長42mm、昇温速度5℃/ステップによ
り測定した。 沸水収縮率 初期長lの糸条を沸騰水中に30分間浸漬処理し、そ
の後の糸条の長さlを1/30(g/d)の加重下で
測定し、次式により算出した。 沸水収縮率(%)=(l−l/l)×100
【0033】乾熱収縮率 初期長lの糸条を140℃の熱風乾燥機中に30分間
入れ、その後の糸条の長さlを1/30(g/d)の
荷重下で測定し、次式により算出した。 乾熱収縮率(%)=(l−l/l)×100
【0034】実施例で用いたポリアミド種は次の通りで
ある。 非晶性ポリアミド種 A:イソフタル酸と4,4′−ジアミノ−3,3′−ジ
メチルジシクロヘキシレンメタン及びω−ラウロラクタ
ムの共重縮合ポリマーである非晶性ポリアミド(EMS
社製TR55、ガラス転移温度155℃) B:テレフタル酸を酸成分とし、2,2,4−トリメチ
ル−1,6−ヘキサメチレンジアミンと2,4,4−ト
リメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミンの混合物を
アミン成分とする非晶性ポリアミド(Dynamit
Nobel社製トロガミド−T、ガラス転移温度148
℃)
【0035】結晶性ポリアミド種 C:オストワルド粘度計を用いて0.5%m−クレゾー
ル溶液中、25℃にて測定した相対粘度が1.6である
ナイロン12 D:Cと同一方法で測定した相対粘度が2.5であるナ
イロン12
【0036】(実施例1)非晶性ポリアミドAを120
℃、及び結晶性ポリアミドCを80℃において、各々1
4時間ずつ真空乾燥を行った後、両チップをA/C=8
0/20の重量比率となるように同方向回転二軸押出機
に供給し、280℃にてメルトブレンドしてストランド
状に吐出した。冷却後常法によりチップ状にカットし、
更に100℃にて14時間真空乾燥して、溶融紡糸に供
した。溶融紡糸は、孔径0.3mmの円形紡糸孔を12
個有する紡糸口金を用いて紡糸温度265℃、紡糸速度
1000m/分にて90デニール/12フィラメントの
マルチフィラメントを得た。
【0037】本実施例に於て、溶融紡糸は、図2及び図
3に示した紡糸装置を用い口金直下に設けた加熱筒の窒
素温度を140℃、流速を0.1m/秒に設定して、紡
糸口金より紡出された糸条を、空気と接触させる以前に
加熱窒素雰囲気中を通過させ、その後給油し、紡糸速度
1000m/分で引取り、パッケージに巻上げるように
実施した。得られた繊維の諸特性を表1に示した。
【0038】(実施例2〜5,8,9) 各ポリアミド種及びブレンド比率、二軸押出機を用いた
ポリマーメルトブレンド温度、溶融紡糸温度を表1に記
載したように変更した外は実施例1と同様に実施した。
結果を併せて表1に示した。
【0039】(実施例6,7) ブレンドポリマーチップは、実施例4及び5にて製造し
たものを用い、溶融紡糸時に、結晶性ポリアミドC及び
Dを各々1:1にチップブレンドして紡糸機に供給する
方法により実施した。結果を表1に併せて示した。
【0040】実施例で用いた非晶性ポリアミドA,Bの
乾燥状態における貯蔵剪断弾性率G′測定結果をグラフ
にして図1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、高温領域及び吸湿時の
物性低下が少ないポリアミド繊維が得られ、従来困難で
あった高湿領域あるいは吸湿下における物性低下が問題
となる各種資材用途に好適に用いることができる。
【0043】また、本発明のポリアミド繊維は、マルチ
フィラメントであるために、従来困難であった製編織等
の後加工が極めて容易となって、種々の形態を有する繊
維構造体が容易に得られる。従って、ポリアミド自身が
有する優れた特性に加えて、繊維構造体としての特性を
生かした様々な工業分野への広い応用が可能となる。
【0044】更に、本発明のポリアミド繊維は、各種複
合材料特に、エポキシ樹脂をマトリックスとした炭素繊
維複合材料の補強用繊維として極めて好ましく用いるこ
とができる。複合材料の弾性率を低下させずに、耐衝撃
性を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】非晶性ポリアミドの貯蔵剪断弾性率G′測定結
果を示すグラフである。
【図2】本発明の実施に使用される紡糸装置の一例を示
す概略図である。
【図3】口金直下に設けられた加熱筒部分を示す拡大概
略図である。
【符号の説明】
1 押出機 2 ギヤポンプ 3 紡糸ヘッド 4 紡糸口金 5 加熱筒 9 捲取機 10 窒素加熱装置 11 窒素供給口 14 温度調節機 15 加熱窒素供給口 16 整流板(粗) 17 整流板(密)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【実施例】以下、実施例をあげて、本発明を具体的に説
明する。実施例中の各物性値は、下記の方法により測定
した。 貯蔵剪断弾性率G′ 幅12mm、厚み2mm、長さ60mmの試験片を、ま
ず100℃において3時間真空乾燥させ、レオメトリッ
クス社製、動的粘弾性測定装置RDA−700により、
実質測定試料長42mm、昇温速度5℃/ステップによ
り測定した。 沸水収縮率 初期長1の糸条を沸騰水中に30分間浸漬処理し、そ
の後の糸条の長さ1を1/30(g/d)の加重下で
測定し、次式により算出した。 沸水収縮率(%)=(1−1/1×100
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】乾熱収縮率 初期長1の糸条を140℃の熱風乾燥機中に30分間
入れ、その後の糸条の長さ1を1/30(g/d)の
荷重下で測定し、次式により算出した。 乾熱収縮率(%)=(1−1/1×100 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【実施例】以下、実施例をあげて、本発明を具体的に説
明する。実施例中の各物性値は、下記の方法により測定
した。 貯蔵剪断弾性率G′ 幅12mm、厚み2mm、長さ60mmの試験片を、ま
ず100℃において3時間真空乾燥させ、レオメトリッ
クス社製、動的粘弾性測定装置RDA−700により、
実質測定試料長42mm、昇温速度5℃/ステップによ
り測定した。 沸水収縮率 初期長1の糸条を沸騰水中に30分間浸漬処理し、そ
の後の糸条の長さ1を1/30(g/d)の重下で
測定し、次式により算出した。 沸水収縮率(%)=(1−1 /1 ×100
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】乾熱収縮率 初期長1の糸条を140℃の熱風乾燥機中に30分間
入れ、その後の糸条の長さ1を1/30(g/d)の
荷重下で測定し、次式により算出した。 乾熱収縮率(%)=(1−1 /1 ×100
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/80 321 A 7199−3B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 23℃の水中に24時間浸漬した時の吸
    水率が1%以下である結晶性ポリアミドと、該結晶性ポ
    リアミドよりも高いガラス転移温度を有する非晶性ポリ
    アミドとのポリマーブレンド組成物よりなることを特徴
    とするポリアミド繊維。
  2. 【請求項2】 非晶性ポリアミドのガラス転移温度が1
    00〜200℃の範囲にあることを特徴とする請求項1
    のポリアミド繊維。
  3. 【請求項3】 非晶性ポリアミドが、乾燥状態における
    室温から120℃の温度範囲での貯蔵剪断弾性率G′が
    5×10dyne/cm以上であるポリマーからな
    ることを特徴とする請求項1又は2のポリアミド繊維。
  4. 【請求項4】 非晶性ポリアミドが、以下のa〜fのモ
    ノマーから選ばれた2種類以上のモノマー又は、これら
    モノマーの混合物よりなるポリマーであることを特徴と
    する請求項1〜3の何れかのポリアミド繊維。 a テレフタル酸 b イソフタル酸 c 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロ
    ヘキシレンメタン d 2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレン
    ジアミン e 2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレン
    ジアミン f ω−ラウロラクタム
  5. 【請求項5】 結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドの
    ポリマーブレンド比率が、重量比率として結晶性ポリア
    ミド/非晶性ポリアミド=70/30〜1/99である
    請求項1〜4の何れかのポリアミド繊維。
  6. 【請求項6】 結晶性ポリアミドが、ナイロン12であ
    る請求項1〜5の何れかのポリアミド繊維。
JP21538592A 1992-07-03 1992-07-03 ポリアミド繊維 Pending JPH0625917A (ja)

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JP21538592A JPH0625917A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 ポリアミド繊維

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JP21538592A JPH0625917A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 ポリアミド繊維

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