JPH06257507A - 内燃機関のピストン - Google Patents
内燃機関のピストンInfo
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- JPH06257507A JPH06257507A JP5048239A JP4823993A JPH06257507A JP H06257507 A JPH06257507 A JP H06257507A JP 5048239 A JP5048239 A JP 5048239A JP 4823993 A JP4823993 A JP 4823993A JP H06257507 A JPH06257507 A JP H06257507A
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- piston
- skirt
- skirt portion
- ellipticity
- internal combustion
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F3/00—Pistons
- F02F3/02—Pistons having means for accommodating or controlling heat expansion
- F02F3/022—Pistons having means for accommodating or controlling heat expansion the pistons having an oval circumference or non-cylindrical shaped skirts, e.g. oval
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J1/00—Pistons; Trunk pistons; Plungers
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2251/00—Material properties
- F05C2251/04—Thermal properties
- F05C2251/042—Expansivity
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 内燃機関の小型ピストンにおいて、シリンダ
に対するスカート部の接触面積を減じつつ、ピストン作
動時の姿勢の安定化をはかる。 【構成】 スカート部２の横断面形状を、ピストンピン
軸線Ｏ6の方向を短径とする楕円形としてなる内燃機関
のピストン１において、スカート部２の楕円形を、少な
くとも２つの楕円度を有するものであって、ピストンピ
ンより下方の領域Ｚで比較的小さい楕円度を有する楕円
形ＯＶ1とし、その上部領域Ｘで比較的大きい楕円度を
有する楕円形ＯＶ2として形成され、中間領域Ｙで楕円
度大なる部分と小なる部分とが滑らかに連続する構成と
する。
に対するスカート部の接触面積を減じつつ、ピストン作
動時の姿勢の安定化をはかる。 【構成】 スカート部２の横断面形状を、ピストンピン
軸線Ｏ6の方向を短径とする楕円形としてなる内燃機関
のピストン１において、スカート部２の楕円形を、少な
くとも２つの楕円度を有するものであって、ピストンピ
ンより下方の領域Ｚで比較的小さい楕円度を有する楕円
形ＯＶ1とし、その上部領域Ｘで比較的大きい楕円度を
有する楕円形ＯＶ2として形成され、中間領域Ｙで楕円
度大なる部分と小なる部分とが滑らかに連続する構成と
する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のピストンの
改良に関するものである。
改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】内燃機関において、ピストンとシリンダ
の間には潤滑油膜が形成されているが、ピストンの接触
面積に応じて摩擦損失が増大するので、スカート部の接
触面積をできるだけ減らしたいという要求がある。
の間には潤滑油膜が形成されているが、ピストンの接触
面積に応じて摩擦損失が増大するので、スカート部の接
触面積をできるだけ減らしたいという要求がある。
【０００３】一般に、スカート部の横断面は楕円形に形
成され、機関運転時の熱膨張により真円に近付き、シリ
ンダに対して一様に接触させるようになっている(実開
昭６１−３９４７号公報、特開昭６１−８１５５８号公
報、参照)。
成され、機関運転時の熱膨張により真円に近付き、シリ
ンダに対して一様に接触させるようになっている(実開
昭６１−３９４７号公報、特開昭６１−８１５５８号公
報、参照)。
【０００４】かかるピストンの一例を図９、図１０、図
１１に示す。
１１に示す。
【０００５】これらの図において、ピストン１のスカー
ト部２は、その楕円形ＯＶ8，ＯＶ9の長径をピストン軸
方向に沿って変化させることにより、いわゆる樽形に形
成され、楕円形ＯＶ8，ＯＶ9の楕円度は等しく、それぞ
れの長径と短径との差は２ｂ1となっている。
ト部２は、その楕円形ＯＶ8，ＯＶ9の長径をピストン軸
方向に沿って変化させることにより、いわゆる樽形に形
成され、楕円形ＯＶ8，ＯＶ9の楕円度は等しく、それぞ
れの長径と短径との差は２ｂ1となっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関のピストンにあっては、ピストン１
のシリンダに対する押し付け力が大きくなるスラストお
よび反スラスト方向で面圧が過大となったり、あるいは
図１２に領域Ｅとして示すように、スラストおよび反ス
ラスト方向以外の領域で不要にシリンダに対する接触面
積を増大させることになった。
うな従来の内燃機関のピストンにあっては、ピストン１
のシリンダに対する押し付け力が大きくなるスラストお
よび反スラスト方向で面圧が過大となったり、あるいは
図１２に領域Ｅとして示すように、スラストおよび反ス
ラスト方向以外の領域で不要にシリンダに対する接触面
積を増大させることになった。
【０００７】この対策として、本出願人により特開平３
−１１５７６２号、特開平３−１９９６５５号公報とし
て提案されたものは、スカート部の楕円度を下方から上
方にかけて小さく変化させて真円に近付けるように形成
し、図１３に示すように、シリンダに対するピストン１
の接触領域ＦをＴ字形にして、スカート部２における上
部の面圧を十分に低減しつつ、全体の接触面積を削減し
ている。
−１１５７６２号、特開平３−１９９６５５号公報とし
て提案されたものは、スカート部の楕円度を下方から上
方にかけて小さく変化させて真円に近付けるように形成
し、図１３に示すように、シリンダに対するピストン１
の接触領域ＦをＴ字形にして、スカート部２における上
部の面圧を十分に低減しつつ、全体の接触面積を削減し
ている。
【０００８】しかしながら、ピストン１に対する小型化
および軽量化をはかるために、ピストンピン軸線に対す
るスカート部２の下端の距離を短くしたいという要求が
あり、スカート部２の長さを短縮するのに伴って、スカ
ート部２におけるピストンピンの上下で同等のスラスト
力を負担することになり、スカート部２における下部の
接触面積が不足して、ピストン１の姿勢が不安定になっ
たり、面圧が過大になって焼き付きが発生しやすくな
る。本発明は上記の問題点に着目し、小型ピストンにお
いて、シリンダに対するスカート部の接触面積を減じつ
つ、ピストン作動時の姿勢の安定化をはかることを目的
とする。
および軽量化をはかるために、ピストンピン軸線に対す
るスカート部２の下端の距離を短くしたいという要求が
あり、スカート部２の長さを短縮するのに伴って、スカ
ート部２におけるピストンピンの上下で同等のスラスト
力を負担することになり、スカート部２における下部の
接触面積が不足して、ピストン１の姿勢が不安定になっ
たり、面圧が過大になって焼き付きが発生しやすくな
る。本発明は上記の問題点に着目し、小型ピストンにお
いて、シリンダに対するスカート部の接触面積を減じつ
つ、ピストン作動時の姿勢の安定化をはかることを目的
とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、スカート部の
横断面形状を、ピストンピンの軸線方向を短径とする楕
円形としてなる内燃機関のピストンにおいて、スカート
部の楕円形を、少なくとも２つの楕円度を有するもので
あって、ピストンピンより下方の領域の楕円度がその上
部領域より小さく形成され、かつ楕円度大なる部分と小
なる部分とが滑らかに連続する構成とする。
横断面形状を、ピストンピンの軸線方向を短径とする楕
円形としてなる内燃機関のピストンにおいて、スカート
部の楕円形を、少なくとも２つの楕円度を有するもので
あって、ピストンピンより下方の領域の楕円度がその上
部領域より小さく形成され、かつ楕円度大なる部分と小
なる部分とが滑らかに連続する構成とする。
【００１０】請求項２記載の発明は、ピストンピン軸線
からスカート部の下端までの長さを、ピストンピン軸線
からスカート部の上端までの長さの１．８倍以下に設定
する。
からスカート部の下端までの長さを、ピストンピン軸線
からスカート部の上端までの長さの１．８倍以下に設定
する。
【００１１】請求項３記載の発明は、スカート部の楕円
形を、同一横断面において少なくとも２つの楕円度を有
する構成とする。
形を、同一横断面において少なくとも２つの楕円度を有
する構成とする。
【００１２】
【作用】スカート部の横断面がピストンピンの軸線方向
を短径とする楕円形に形成されることにより、機関運転
時は熱膨張によりこの楕円形が真円に近づき、シリンダ
に接触する面積を増大させてピストンの姿勢を制御す
る。
を短径とする楕円形に形成されることにより、機関運転
時は熱膨張によりこの楕円形が真円に近づき、シリンダ
に接触する面積を増大させてピストンの姿勢を制御す
る。
【００１３】ピストンが受ける燃焼圧力または慣性力に
よりスカート部がシリンダに押し付けられるスラスト側
または反スラスト側において、スカート部の下部の横断
面を真円に近づけることにより、シリンダに対する接触
面積はスカート部の上部から下部にかけて増大し、ピス
トンの小型化と、ピストン作動時の姿勢の安定化を両立
できる。
よりスカート部がシリンダに押し付けられるスラスト側
または反スラスト側において、スカート部の下部の横断
面を真円に近づけることにより、シリンダに対する接触
面積はスカート部の上部から下部にかけて増大し、ピス
トンの小型化と、ピストン作動時の姿勢の安定化を両立
できる。
【００１４】請求項２記載の発明においては、ピストン
ピン軸線からスカート部の下端までの長さを、ピストン
ピン軸線からスカート部の上端までの長さの１．８倍以
下に設定してピストンの小型化をはかることにより、ス
カート部におけるピストンピンの上下で同等のシリンダ
に押し付ける荷重を負担することになり、スカート部に
おける下部の接触面積を十分に確保して、ピストンの姿
勢が不安定になったり、面圧が過大になって焼き付きが
発生することを防止する。請求項３記載の発明において
は、スカート部の楕円形を、同一横断面において少なく
とも２つの楕円度を有する構成とすることにより、スカ
ート側方部分の段差を少なくするとともに、シリンダに
対するスカート部の接触面圧の設定自由度を大きくす
る。
ピン軸線からスカート部の下端までの長さを、ピストン
ピン軸線からスカート部の上端までの長さの１．８倍以
下に設定してピストンの小型化をはかることにより、ス
カート部におけるピストンピンの上下で同等のシリンダ
に押し付ける荷重を負担することになり、スカート部に
おける下部の接触面積を十分に確保して、ピストンの姿
勢が不安定になったり、面圧が過大になって焼き付きが
発生することを防止する。請求項３記載の発明において
は、スカート部の楕円形を、同一横断面において少なく
とも２つの楕円度を有する構成とすることにより、スカ
ート側方部分の段差を少なくするとともに、シリンダに
対するスカート部の接触面圧の設定自由度を大きくす
る。
【００１５】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
説明する。
【００１６】図４に示すように、ピストン１はトップリ
ング装着溝８とオイルリング装着溝７を備えるピストン
頂部５と、オイルリング装着溝７の下に連なるスカート
部２とを有し、スカート部２はシリンダに摺接してピス
トン１の姿勢を制御する。
ング装着溝８とオイルリング装着溝７を備えるピストン
頂部５と、オイルリング装着溝７の下に連なるスカート
部２とを有し、スカート部２はシリンダに摺接してピス
トン１の姿勢を制御する。
【００１７】図中、Ｏ6はピストンピンの軸線であり、
ピストンピン軸線Ｏ6からスカート部２の下端２ｕまで
の長さＭは、ピストンピン軸線Ｏ6からスカート部２の
上端（オイルリング装着溝７の下縁部）２ｔまでの長さ
Ｎの１．８倍以下に設定される。すなわち、Ｍ≦１．８
×Ｎの関係になるようにスカート部２の長さが限定さ
れ、ピストン１の小型化がはかられる。
ピストンピン軸線Ｏ6からスカート部２の下端２ｕまで
の長さＭは、ピストンピン軸線Ｏ6からスカート部２の
上端（オイルリング装着溝７の下縁部）２ｔまでの長さ
Ｎの１．８倍以下に設定される。すなわち、Ｍ≦１．８
×Ｎの関係になるようにスカート部２の長さが限定さ
れ、ピストン１の小型化がはかられる。
【００１８】図１、図２、図３において、スカート部２
はその楕円形ＯＶ1とＯＶ2の長径をピストン１の軸方向
に沿って変化させることにより、いわゆる樽形に形成さ
れ、スカート部２の外表面のピストンピン軸線Ｏ6と直
交するスラスト、反スラスト方向には上部テーパ面４と
下部テーパ面３が形成される。
はその楕円形ＯＶ1とＯＶ2の長径をピストン１の軸方向
に沿って変化させることにより、いわゆる樽形に形成さ
れ、スカート部２の外表面のピストンピン軸線Ｏ6と直
交するスラスト、反スラスト方向には上部テーパ面４と
下部テーパ面３が形成される。
【００１９】楕円形ＯＶ1，ＯＶ2は、異なる楕円度を有
するものであって、ピストンピン軸線Ｏ6より所定距離
ｈ1だけ下方に位置する部位より上方の区間Ｘは図３に
示す楕円度が比較的大きい楕円形ＯＶ2となり、ピスト
ンピン軸線Ｏ6より所定距離ｈ1+h2だけ下方に位置する
部位より下方の区間Ｚは楕円度が比較的小さい楕円形Ｏ
Ｖ1となり、両区間ＸとＺに挟まれる区間Ｙで楕円度大
なる部分と小なる部分とが滑らかに連続する。
するものであって、ピストンピン軸線Ｏ6より所定距離
ｈ1だけ下方に位置する部位より上方の区間Ｘは図３に
示す楕円度が比較的大きい楕円形ＯＶ2となり、ピスト
ンピン軸線Ｏ6より所定距離ｈ1+h2だけ下方に位置する
部位より下方の区間Ｚは楕円度が比較的小さい楕円形Ｏ
Ｖ1となり、両区間ＸとＺに挟まれる区間Ｙで楕円度大
なる部分と小なる部分とが滑らかに連続する。
【００２０】これらの図において明らかなように、図２
の楕円形ＯＶ1の方が、図３の楕円形ＯＶ2よりも、長径
と短径の差が小さくなっており（ｂ2＜ｂ3）、図中破線
で示す真円に近づく。
の楕円形ＯＶ1の方が、図３の楕円形ＯＶ2よりも、長径
と短径の差が小さくなっており（ｂ2＜ｂ3）、図中破線
で示す真円に近づく。
【００２１】区間Ｙにおいて、スカート部２の側部はＤ
−Ｄ線に沿う縦断面図に示すように、楕円度大なる部分
と小なる部分とを結ぶテーパ面１４が形成され、このテ
ーパ面１４の傾斜角度θはθ≦１．０°の範囲に設定さ
れ、カジリ等を防止するようになっている。
−Ｄ線に沿う縦断面図に示すように、楕円度大なる部分
と小なる部分とを結ぶテーパ面１４が形成され、このテ
ーパ面１４の傾斜角度θはθ≦１．０°の範囲に設定さ
れ、カジリ等を防止するようになっている。
【００２２】なお、図示した各部の寸法差は、便宜上実
際よりも誇張して大きくしてあるが、実際には数１０μ
ｍ程度のものである。
際よりも誇張して大きくしてあるが、実際には数１０μ
ｍ程度のものである。
【００２３】次に作用について説明する。
【００２４】第５図に示すように、ピストン１は燃焼ガ
ス圧力Ｆgを受けてシリンダ１０内で往復動し、ピスト
ンピン６およびコンロッド９を介してクランクシャフト
の回転力に変換するが、燃焼ガス圧力Ｆgはコンロッド
９の軸方向への力Ｆcと、ピストン１の軸線Ｏ6に直交す
る力Ｆtに分かれるため、スカート部２はスラストおよ
び反スラスト方向ではガス圧力および慣性力によりシリ
ンダ１０に押し付けられる力が高くなる。
ス圧力Ｆgを受けてシリンダ１０内で往復動し、ピスト
ンピン６およびコンロッド９を介してクランクシャフト
の回転力に変換するが、燃焼ガス圧力Ｆgはコンロッド
９の軸方向への力Ｆcと、ピストン１の軸線Ｏ6に直交す
る力Ｆtに分かれるため、スカート部２はスラストおよ
び反スラスト方向ではガス圧力および慣性力によりシリ
ンダ１０に押し付けられる力が高くなる。
【００２５】本実施例では、ピストンピン軸線Ｏ6ｔｏ
スカート部２の下端２ｕまでの長さＭが、スカート部２
の上端２ｔまでの長さＮの１．８倍以下に設定されてピ
ストン１の小型化がはかられることにより、スカート部
２におけるピストンピン６の上下で同等にスラスト力Ｆ
ｔを負担することになる。
スカート部２の下端２ｕまでの長さＭが、スカート部２
の上端２ｔまでの長さＮの１．８倍以下に設定されてピ
ストン１の小型化がはかられることにより、スカート部
２におけるピストンピン６の上下で同等にスラスト力Ｆ
ｔを負担することになる。
【００２６】スカート部２の横断面形状は上方から下方
にかけて楕円度が小さくなって真円に近付くため、スカ
ート部２がシリンダ１０に接触する領域は、大略図６に
斜線を入れて示すように逆Ｔ字形領域１１となる。
にかけて楕円度が小さくなって真円に近付くため、スカ
ート部２がシリンダ１０に接触する領域は、大略図６に
斜線を入れて示すように逆Ｔ字形領域１１となる。
【００２７】上記逆Ｔ字形領域１１の下辺部１２を周方
向について広い範囲に確保することにより、この部分で
スカート部２の接触面積が不足することを回避し、ピス
トン１の姿勢を安定化させて、ピストンスラップ等によ
る打音の発生を防止するとともに、シリンダ１０に対す
る面圧を十分に低減して焼き付き等の発生を防止するこ
とができる。
向について広い範囲に確保することにより、この部分で
スカート部２の接触面積が不足することを回避し、ピス
トン１の姿勢を安定化させて、ピストンスラップ等によ
る打音の発生を防止するとともに、シリンダ１０に対す
る面圧を十分に低減して焼き付き等の発生を防止するこ
とができる。
【００２８】上記逆Ｔ字形領域１１の上辺部１３を周方
向について狭めることにより、シリンダ１０に対するス
カート部２接触面積を削減して摩擦損失を低減する。ス
カート部２の逆Ｔ字形領域１１以外の領域ではシリンダ
１０に対して２５μm以上の隙間を確保して、オイルの
引きづりによる摩擦力を低減する。
向について狭めることにより、シリンダ１０に対するス
カート部２接触面積を削減して摩擦損失を低減する。ス
カート部２の逆Ｔ字形領域１１以外の領域ではシリンダ
１０に対して２５μm以上の隙間を確保して、オイルの
引きづりによる摩擦力を低減する。
【００２９】次に、図７、図８に示した他の実施例は、
スカート部２の楕円形を、同一横断面において少なくと
も２つの楕円度を有する構成とするものである。
スカート部２の楕円形を、同一横断面において少なくと
も２つの楕円度を有する構成とするものである。
【００３０】図７に示すように、ピストンピン軸線Ｏ6
より下方（図１における区間ｚ）に位置するスカート部
２の横断面は、２つの楕円形ＯＶ3とＯＶ4および直線１
６を合成して形成される。すなわち、スカート部２はピ
ストン軸心面Ｏ8に対して両側にθ1の角度範囲で形成さ
れ、ピストン軸心面Ｏ8に対して両側にθ2の角度範囲に
当たるスラスト側と反スラスト側の領域で比較的に小さ
い楕円度の楕円形ＯＶ3と、それ以外の側方領域で比較
的に大きい楕円度の楕円形ＯＶ4と、この楕円形ＯＶ3と
ＯＶ4を結ぶ直線１６に沿って形成される。なお、直線
１６は楕円形ＯＶ4の接線１５と角度θ5(０.３°≦θ5
＜２°)をもって交差し、スカート部２の段差を少なく
している。
より下方（図１における区間ｚ）に位置するスカート部
２の横断面は、２つの楕円形ＯＶ3とＯＶ4および直線１
６を合成して形成される。すなわち、スカート部２はピ
ストン軸心面Ｏ8に対して両側にθ1の角度範囲で形成さ
れ、ピストン軸心面Ｏ8に対して両側にθ2の角度範囲に
当たるスラスト側と反スラスト側の領域で比較的に小さ
い楕円度の楕円形ＯＶ3と、それ以外の側方領域で比較
的に大きい楕円度の楕円形ＯＶ4と、この楕円形ＯＶ3と
ＯＶ4を結ぶ直線１６に沿って形成される。なお、直線
１６は楕円形ＯＶ4の接線１５と角度θ5(０.３°≦θ5
＜２°)をもって交差し、スカート部２の段差を少なく
している。
【００３１】図８に示すように、図１における区間Ｘに
おけるピストンピンの側方領域からその上部領域におけ
るスカート部２の横断面は、２つの楕円形ＯＶ5とＯＶ6
および直線１８を合成して形成される。すなわち、スカ
ート部２はピストン軸心面Ｏ8に対して両側にθ3の範囲
に当たるスラスト側と反スラスト側の領域で比較的に大
きい楕円度の楕円形ＯＶ5に沿って形成され、それ以外
の側方領域で比較的に小さい楕円度の楕円形ＯＶ6と、
この楕円形ＯＶ5とＯＶ6を結ぶ直線１８に沿って形成さ
れる。なお、直線１８は楕円形ＯＶ5の接線１７と角度
θ6(０.３°≦θ6＜２°)をもって交差し、スカート部
２の段差を十分に少なくしている。
おけるピストンピンの側方領域からその上部領域におけ
るスカート部２の横断面は、２つの楕円形ＯＶ5とＯＶ6
および直線１８を合成して形成される。すなわち、スカ
ート部２はピストン軸心面Ｏ8に対して両側にθ3の範囲
に当たるスラスト側と反スラスト側の領域で比較的に大
きい楕円度の楕円形ＯＶ5に沿って形成され、それ以外
の側方領域で比較的に小さい楕円度の楕円形ＯＶ6と、
この楕円形ＯＶ5とＯＶ6を結ぶ直線１８に沿って形成さ
れる。なお、直線１８は楕円形ＯＶ5の接線１７と角度
θ6(０.３°≦θ6＜２°)をもって交差し、スカート部
２の段差を十分に少なくしている。
【００３２】ここで各楕円度は楕円形ＯＶ3より楕円形
ＯＶ5が大きく、楕円形ＯＶ4より楕円形ＯＶ6が大きい
関係で設定され、スカート部２は上方から下方にかけて
真円に近付き、機関運転時に楕円形ＯＶ3とＯＶ5に沿っ
たスラスト部分とシリンダ１０との隙間が０〜２５μm
となるのに対して、楕円形ＯＶ4とＯＶ6に沿った側方部
分は２５μmより大きくなるように設定される。
ＯＶ5が大きく、楕円形ＯＶ4より楕円形ＯＶ6が大きい
関係で設定され、スカート部２は上方から下方にかけて
真円に近付き、機関運転時に楕円形ＯＶ3とＯＶ5に沿っ
たスラスト部分とシリンダ１０との隙間が０〜２５μm
となるのに対して、楕円形ＯＶ4とＯＶ6に沿った側方部
分は２５μmより大きくなるように設定される。
【００３３】このように、スカート部２の横断面におい
て、２つの楕楕円形ＯＶ4とＯＶ3またはＯＶ6とＯＶ5を
合成したことにより、上下方向に位置する楕円形ＯＶ6
とＯＶ4にそれぞれ沿ったスカート側方部分の段差を少
なくするとともに、スカート中央部分楕円形ＯＶ5とＯ
Ｖ3に楕円度の差を大きく持たせることができる。ま
た、θ3＜θ2＜θ1の関係に設定して、スカート部２の
下部でシリンダ１０に対する接触面積を大きくしてい
る。
て、２つの楕楕円形ＯＶ4とＯＶ3またはＯＶ6とＯＶ5を
合成したことにより、上下方向に位置する楕円形ＯＶ6
とＯＶ4にそれぞれ沿ったスカート側方部分の段差を少
なくするとともに、スカート中央部分楕円形ＯＶ5とＯ
Ｖ3に楕円度の差を大きく持たせることができる。ま
た、θ3＜θ2＜θ1の関係に設定して、スカート部２の
下部でシリンダ１０に対する接触面積を大きくしてい
る。
【００３４】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、スカート部
の横断面形状を、ピストンピンの軸線方向を短径とする
楕円形としてなる内燃機関のピストンにおいて、スカー
ト部の楕円形を、少なくとも２つの楕円度を有するもの
であって、ピストンピンより下方の領域の楕円度がその
上部領域より小さく形成され、かつ楕円度大なる部分と
小なる部分とが滑らかに連続する構成としたため、小型
ピストンのシリンダに対する接触面積の分布を適正にし
て、安定したピストンの姿勢制御が可能となり、スカー
ト部のスラストおよび反スラスト方向で十分に面圧を低
減して焼き付き等を防止するとともに、スカート部にお
ける不要な接触面積を削減してピストンの摩擦損失を減
らし、機関の信頼性や燃費の改善がはかれる。
の横断面形状を、ピストンピンの軸線方向を短径とする
楕円形としてなる内燃機関のピストンにおいて、スカー
ト部の楕円形を、少なくとも２つの楕円度を有するもの
であって、ピストンピンより下方の領域の楕円度がその
上部領域より小さく形成され、かつ楕円度大なる部分と
小なる部分とが滑らかに連続する構成としたため、小型
ピストンのシリンダに対する接触面積の分布を適正にし
て、安定したピストンの姿勢制御が可能となり、スカー
ト部のスラストおよび反スラスト方向で十分に面圧を低
減して焼き付き等を防止するとともに、スカート部にお
ける不要な接触面積を削減してピストンの摩擦損失を減
らし、機関の信頼性や燃費の改善がはかれる。
【００３５】請求項２記載の発明は、ピストンピン軸線
からスカート部の下端までの長さを、ピストンピン軸線
からスカート部の上端までの長さの１．８倍以下に設定
したため、ピストンの小型化をはかることにより、スカ
ート部におけるピストンピンの上下で同等のシリンダに
押し付ける荷重を負担することになるが、スカート部に
おける下部の接触面積を十分に確保することにより、ピ
ストンの姿勢が不安定になったり、面圧が過大になって
焼き付きが発生することを防止する。請求項３記載の発
明は、スカート部の楕円形を、同一横断面において少な
くとも２つの楕円度を有する構成としたため、スカート
側方部分の段差を少なくするとともに、シリンダに対す
るスカート部の接触面圧の設定自由度を大きくすること
ができる。
からスカート部の下端までの長さを、ピストンピン軸線
からスカート部の上端までの長さの１．８倍以下に設定
したため、ピストンの小型化をはかることにより、スカ
ート部におけるピストンピンの上下で同等のシリンダに
押し付ける荷重を負担することになるが、スカート部に
おける下部の接触面積を十分に確保することにより、ピ
ストンの姿勢が不安定になったり、面圧が過大になって
焼き付きが発生することを防止する。請求項３記載の発
明は、スカート部の楕円形を、同一横断面において少な
くとも２つの楕円度を有する構成としたため、スカート
側方部分の段差を少なくするとともに、シリンダに対す
るスカート部の接触面圧の設定自由度を大きくすること
ができる。
【図１】本発明の実施例を示すピストンの側面図および
スカート部の輪郭図。
スカート部の輪郭図。
【図２】同じくＡ−Ａ線に沿う横断面図。
【図３】同じくＢ−Ｂ線に沿う横断面図。
【図４】同じくピストンの側面図。
【図５】作用を説明するための機関の縦断面図
【図６】同じくシリンダに対するスカート部の接触領域
を示すピストンの側面図。
を示すピストンの側面図。
【図７】他の実施例を示すスカート部の横断面図。
【図８】同じくスカート部の横断面図。
【図９】従来例を示すピストンの側面図。
【図１０】同じくＡ1−Ａ1線に沿う横断面図。
【図１１】同じくＢ1−Ｂ1線に沿う横断面図。
【図１２】同じくシリンダに対するスカート部の接触領
域を示すピストンの側面図。
域を示すピストンの側面図。
【図１３】さらに他の従来例におけるシリンダに対する
スカート部の接触領域を示すピストンの側面図。
スカート部の接触領域を示すピストンの側面図。
１ ピストン ２ スカート部 Ｏ6 ピストンピン軸線 ＯＶ1 楕円形 ＯＶ2 楕円形 ＯＶ3 楕円形 ＯＶ4 楕円形 ＯＶ5 楕円形 ＯＶ6 楕円形
Claims (3)
- 【請求項１】 スカート部の横断面形状を、ピストンピ
ンの軸線方向を短径とする楕円形としてなる内燃機関の
ピストンにおいて、スカート部の楕円形を、少なくとも
２つの楕円度を有するものであって、ピストンピンより
下方の領域の楕円度がその上部領域より小さく形成さ
れ、かつ楕円度大なる部分と小なる部分とが滑らかに連
続する構成としたことを特徴とする内燃機関のピスト
ン。 - 【請求項２】 ピストンピン軸線からスカート部の下端
までの長さを、ピストンピン軸線からスカート部の上端
までの長さの１．８倍以下に設定したことを特徴とする
請求項１記載の内燃機関のピストン。 - 【請求項３】 スカート部の楕円形を、同一横断面にお
いて少なくとも２つの楕円度を有する構成としたことを
特徴とする請求項１または２記載の内燃機関のピスト
ン。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5048239A JPH06257507A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 内燃機関のピストン |
| US08/202,242 US5448942A (en) | 1993-03-09 | 1994-02-25 | Engine piston |
| DE4407733A DE4407733C2 (de) | 1993-03-09 | 1994-03-08 | Kolben für eine Brennkraftmaschine |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5048239A JPH06257507A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 内燃機関のピストン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06257507A true JPH06257507A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=12797901
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5048239A Pending JPH06257507A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 内燃機関のピストン |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5448942A (ja) |
| JP (1) | JPH06257507A (ja) |
| DE (1) | DE4407733C2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20020017022A (ko) * | 2000-08-28 | 2002-03-07 | 홍순겸 | 오일 갤러리 냉각 시스템을 가진 디젤 엔진용 타원형 피스톤 |
| JP2014092124A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-19 | Suzuki Motor Corp | 内燃機関のピストン |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US7293497B2 (en) | 2005-11-03 | 2007-11-13 | Dresser, Inc. | Piston |
| DE102008029071B4 (de) * | 2008-06-10 | 2019-12-24 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Kolben für eine Brennkraftmaschine |
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| CN102094723B (zh) * | 2011-03-18 | 2012-06-27 | 湖南江滨机器（集团）有限责任公司 | 一种活塞及其裙部截面形状的优化方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| DE1294740B (de) * | 1963-08-03 | 1969-05-08 | Schmidt Gmbh Karl | Kolben mit unrundem Querschnitt fuer Brennkraftmaschinen |
| DE1475846B2 (de) * | 1965-01-12 | 1970-06-18 | Karl Schmidt Gmbh, 7107 Neckarsulm | Kolben, insbesondere für Verbrennungskraftmaschinen |
| DE3418454A1 (de) * | 1984-05-18 | 1985-12-19 | Kolbenschmidt AG, 7107 Neckarsulm | Leichtmetallkolben |
| JPS6181558A (ja) * | 1984-09-27 | 1986-04-25 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関用ピストン |
| DE3527032A1 (de) * | 1985-07-27 | 1987-01-29 | Mahle Gmbh | Tauchkolben, insbesondere fuer verbrennungsmotoren |
| SU1615420A1 (ru) * | 1988-07-14 | 1990-12-23 | Центральный научно-исследовательский дизельный институт | Поршень дл двигател внутреннего сгорани |
| KR970003153B1 (ko) * | 1988-12-24 | 1997-03-14 | 마아레 게엠베하 | 내연기관을 위한 경량의 막대형 피스톤 |
| JPH0310057U (ja) * | 1989-06-20 | 1991-01-30 | ||
| US5107807A (en) * | 1989-09-28 | 1992-04-28 | Nissan Motor Company, Ltd. | Piston for internal combustion engine |
| JP2598326B2 (ja) * | 1989-09-28 | 1997-04-09 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関用ピストン |
| JP2588289B2 (ja) * | 1989-12-25 | 1997-03-05 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関のピストン |
| DE3936961C2 (de) * | 1989-11-07 | 1994-02-17 | Mahle Gmbh | Tauchkolben für Verbrennungsmotoren mit gelenkig verbundenem Kopf und Schaft |
| JPH03110159U (ja) * | 1990-02-27 | 1991-11-12 | ||
| DE4122921C2 (de) * | 1990-07-18 | 1999-04-08 | Mahle Gmbh | Tauchkolben für Verbrennungsmotoren mit ballig ovaler Außenform des Kolbenschaftes |
| DE4110306A1 (de) * | 1990-09-20 | 1992-03-26 | Mahle Gmbh | Tauchkolben aus leichtmetall fuer ottomotoren |
| JP2697321B2 (ja) * | 1991-01-25 | 1998-01-14 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関のピストン |
-
1993
- 1993-03-09 JP JP5048239A patent/JPH06257507A/ja active Pending
-
1994
- 1994-02-25 US US08/202,242 patent/US5448942A/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-03-08 DE DE4407733A patent/DE4407733C2/de not_active Expired - Lifetime
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| JP2014092124A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-19 | Suzuki Motor Corp | 内燃機関のピストン |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5448942A (en) | 1995-09-12 |
| DE4407733C2 (de) | 1998-12-03 |
| DE4407733A1 (de) | 1994-09-15 |
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