JPH06256411A - オレフィン重合触媒及びポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

オレフィン重合触媒及びポリオレフィンの製造方法

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JPH06256411A
JPH06256411A JP4963493A JP4963493A JPH06256411A JP H06256411 A JPH06256411 A JP H06256411A JP 4963493 A JP4963493 A JP 4963493A JP 4963493 A JP4963493 A JP 4963493A JP H06256411 A JPH06256411 A JP H06256411A
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catalyst
polymer
polymerization
polyolefin
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JP4963493A
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English (en)
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Hiroyuki Ohira
博之 大平
Shigenobu Miyake
重信 三宅
Hisashi Monoi
尚志 物井
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)メタロセン化合物と(b)有機アルミ
ニウムオキシ化合物が、(c)金属陽イオンと酸素原子
を含む陰イオンからなる金属塩に担持されていることを
特徴とするオレフィン重合触媒およびポリオレフィンの
製造方法。 【効果】 高価な有機アルミニウムオキシ化合物の使用
量を減少させても高活性で且つ組成分布の狭いポリオレ
フィンを効率的に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン重合触媒及
びこの触媒を用いたポリオレフィンの製造方法に関す
る。詳しくは分子量分布が狭く共重合性に優れ、かつ組
成分布が狭いポリオレフィンを有機アルミニウムオキシ
化合物の使用量を減少させても高活性で製造することが
出来るオレフィン重合触媒及びこの触媒を用いたポリオ
レフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタロセン化合物とメチルアルミノキサ
ンを触媒として用いるポリエチレン及びエチレン−α−
オレフィン共重合体の製造方法が知られている。例え
ば、特開昭58−19309号公報にはビスシクロペン
タジエニルジルコニウムジクロリドと線状あるいは環状
メチルアルミノキサンとを触媒とするエチレン及びエチ
レンとC3 〜C12のα−オレフィンとの共重合体の製造
方法が開示されている。この方法は、遷移金属当たりの
活性が大きく優れ、また共重合性に優れた方法である
が、高価なメチルアルモキサンを大量に使用することが
必要で工業的見地から問題がある。また、これらの触媒
系は均一系であるために、生成する重合体粒子が微粉と
なり取扱いが困難となる上、ファウリングを起こすため
工業的な安定生産が困難であった。
【0003】これらの問題を解決するために、メタロセ
ン化合物あるいはメチルアルミノキサンをある種の固体
状担体に担持する検討が行われている。例えば、特開昭
61−296008、特開昭63−280703、特開
昭63−22804、特開昭63−51405、特開昭
63−51407、特開昭63−54403、特開昭6
3−61010、特開昭63−248803、特開平4
−100808、特開平3−74412、特開平3−7
09、特開平4−7306号公報等において、シリカ、
アルミナ、シリカアルミナなどの多孔質無機金属酸化物
にメタロセン化合物とメチルアルミノキサンを担持させ
た固体触媒を用いたオレフィンの重合方法が開示されて
いる。
【0004】また、特開昭63−89505、特開昭6
3−152608、特開昭63−280703、特開平
4−8704、特開平4−11604、特開平4−21
3305、特開平2−84407号公報には、上記の様
な固体触媒を予備重合して用いる方法が記載されてい
る。また、特開昭61−276805、特開平3−74
415号公報においてはメチルアルミノキサンのみを担
持した金属酸化物とメタロセン化合物を用いた重合方法
が開示されている。特開平1−259004、特開平1
−259005号公報には、シクロペンタジエニル配位
子の置換基としてアルコキシシラン基を持つ特殊なメタ
ロセン化合物をシリカ等の多孔質無機金属酸化物担体に
担持した触媒を用いる方法が記載されている。特開平1
−207303、特開昭61−31404、特開平4−
224808号公報には未脱水のシリカ等に有機アルミ
ニウム化合物を接触させて、その担体にメタロセン化合
物を担持した触媒を用いる方法が記載されている。 特
開平3−234710号公報にはシリカと有機アルミニ
ウム化合物と水からなる担体にメタロセン化合物を担持
した触媒を用いる方法が記載されている。特開平3−2
34709号公報には、ホウ素化合物と反応させたカチ
オン型のメタロセン化合物をシリカなどの多孔質無機金
属酸化物に担持した触媒を用いる方法が記載されてい
る。
【0005】特開昭64−6003、特開昭64−60
04、特開昭64−6005、特開昭64−1110
4、特開昭64−11105号公報には、メタロセン化
合物とアルミノキサンを有機マグネシウム化合物に担持
した触媒を用いる方法が記載されている。また特開平4
−211404、特開平4−211405号公報には、
球状の塩化マグネシウム担体にメタロセン化合物とアル
ミノキサンを担持した触媒を用いる方法が記載されてい
る。特開平3−210307、特開平3−66710号
公報には、メタロセン化合物とアルミノキサンを固体状
のマグネシウム化合物と共粉砕した触媒を用いる方法が
記載されている。
【0006】また、特開昭63−260903、特開平
4−31403、特開平3−74411号公報には、ポ
リエチレン、ポリスチレンなどのポリマーにメタロセン
化合物とアルミノキサンを担持した触媒を用いる方法が
記載されている。特開平4−234405号公報には、
ポリ(ハロゲン化メチルスチレン)に結合させたシクロ
ペンタジエニル基を用いて錯体を形成させ、固体触媒化
を行う方法が記載されている。また、特開昭63−19
9206号公報には、固体化させたメチルアルミノキサ
ンにメタロセン化合物を担持した触媒を用いる方法が記
載されている。特開平2−292311、特開平2−3
00212号公報には、溶液状の触媒を予備重合するこ
とで固体化し、プロピレン重合を行う方法が記載されて
いる。
【0007】しかし、これら従来の技術に記載された担
持触媒は、スラリー重合法あるいは気相重合法に対する
適応性は向上したものの、錯体当たりの活性が低い上、
メチルアルモキサン当りの活性が非常に低く、コストの
面で非常に問題があった。また製造されたポリマー中の
残存アルミニウム濃度が高く、ポリマー物性に悪影響を
与えていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、分子量分布
が狭く共重合性に優れ、かつ組成分布が狭いポリオレフ
ィンを有機アルミニウムオキシ化合物の使用量を減少さ
せても高活性で製造することが出来るオレフィン重合触
媒を提供すると共に、この触媒を用いてポリオレフィン
を製造することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、新規なオレフ
ィン重合触媒及びポリオレフィンの製造方法を見いだ
し、本発明に到達した。即ち、本発明は、(a)一般式
(1)
【化3】 または、一般式(2)
【化4】 〔式中、R1 〜R10は水素または炭化水素基(炭素数1
〜20を有するアルキル、アルケニル、アリール、アル
キルアリール、アリールアルキルなどである)または炭
素炭素結合を持つ4〜6員環であり、それぞれ同一でも
異なってもよく、R11は炭素数1〜20のアルキレン
基、アルキリデン基、アルキルゲルマン基またはアルキ
ルシリレン基であり、Q1 ,Q2 は炭素数1〜20のア
リール、アルキル、アルケニル、アルキルアリール、ア
リールアルキル等の炭化水素基もしくはハロゲンであ
り、それぞれ同一でも異なってもよく、Meは周期律表
の第3b、4b、5bおよび6b族の遷移金属であり、
pは0または1である。〕で表される遷移金属化合物
と、(b)有機アルミニウムオキシ化合物が、(c)金
属陽イオンと酸素原子を含む陰イオンからなる金属塩に
担持されていることを特徴とするオレフィン重合触媒、
ならびにこの重合触媒の存在下でオレフィンを重合また
は共重合させることを特徴とするポリオレフィンの製造
方法を提供する。
【0010】以下、本発明に係るオレフィン重合触媒及
びこの触媒を用いたポリオレフィンの製造方法について
具体的に説明する。本発明に用いられる遷移金属化合物
(a)は、一般式(1)
【化5】 または、一般式(2)
【化6】 〔式中、R1 〜R10は水素または炭化水素基(炭素数1
〜20を有するアルキル、アルケニル、アリール、アル
キルアリール、アリールアルキルなどである)または炭
素炭素結合を持つ4〜6員環であり、それぞれ同一でも
異なってもよく、R11は炭素数1〜20のアルキレン
基、アルキリデン基、アルキルゲルマン基またはアルキ
ルシリレン基であり、Q1 ,Q2 は炭素数1〜20のア
リール、アルキル、アルケニル、アルキルアリール、ア
リールアルキル等の炭化水素基もしくはハロゲンであ
り、それぞれ同一でも異なってもよく、Meは周期律表
の第3b、4b、5bおよび6b族の遷移金属であり、
pは0または1である。〕で表される。上記式におい
て、Meは周期律表の第3b,4b、5bおよび6b族
の遷移金属であるが、好ましくは周期律表4b族の遷移
金属、即ちチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムから
選ばれるのが好ましく、とくに好ましくはジルコニウ
ム、ハフニウムである。
【0011】上記式において、R1 〜R10は水素または
炭化水素基(炭素数1〜20を有するアルキル、アルケ
ニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル
などである)または炭素炭素結合を持つ4〜6員環であ
り、それぞれ同一でも異なってもよい。上記のような炭
化水素基としては、例えばアルキル基としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、
ターシャリーブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、セチル基、トリメチルシリル基、アルケニル基とし
てビニル基、アリル基、イソプロペニル基などが、アリ
ール基としてフェニル基、ナフチル基、アントリル基な
どが、アルキルアリール基としてはトリル基、キシリル
基、メシチル基、クメニル基などが、アリールアルキル
基としてはベンジル基、フェネチル基、スチリル基、ジ
フェニルメチル基などが例示できる。上記のようなシク
ロペンタジエニル配位子としては、たとえばシクロペン
タジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチル
シクロペンタジエニル基、n−ブチルシクロペンタジエ
ニル基、t−ブチルシクロペンタジエニル基、トリメチ
ルシリルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペン
タジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基等
のアルキル置換シクロペンタジエニル基等が例示でき
る。また炭素炭素結合を持つ4〜6員環をもつシクロペ
ンタジエニル基としては、インデニル基、テトラヒドロ
インデニル基、フルオレニル基およびそれらの置換体な
どが例示できる。
【0012】上記式において、R11は炭素数1〜20の
アルキレン基、アルキリデン基、アルキルゲルマン基ま
たはアルキルシリレン基である。アルキレン基として
は、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基などが
例示できる。アルキリデン基としては、メチレン基、エ
チリデン基、イソプロピリデン基、シリロペンチリデン
基、シクロヘキシリデン基、テトラヒドロピラン−4−
イリデン基、ジフェニルメチレン基などが例示できる。
またアルキルシリレン基としては、ジメチルシリレン
基、ジフェニルシリレン基などを例示でき、またアルキ
ルゲルマン基としては、ジメチルゲルマン基、ジフェニ
ルゲルマン基などが例示できる。
【0013】上記式において、Q1 ,Q2 は炭素数1〜
20のアリール、アルキル、アルケニル、アルキルアリ
ール、アリールアルキル等の炭化水素基もしくはハロゲ
ンであり、それぞれ同一でも異なっても良い。
【0014】以下、一般式(1)あるいは(2)で表さ
れる遷移金属化合物についてMeがジルコニウムである
場合の具体的な化合物を例示する。一般式(1)で表さ
れる遷移金属化合物として、ビスシクロペンタジエニル
ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n−ブチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメ
チル、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペン
タジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(n−ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、シクロペンタジエニルジ
ルコニウムトリクロリド、シクロペンタジエニルジルコ
ニウムトリメチル、ペンタメチルシクロペンタジエニル
ジルコニウムトリクロリド、ペンタメチルシクロペンタ
ジエニルジルコニウムトリメチル等が例示できる。ま
た、一般式(2)で表される遷移金属化合物としては、
ジメチルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(4、5、6、7、−テトラヒドロ−1−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロ
ピリデン(t−ブチルシクロペンタジエニル)(t−ブ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピ
リデン(t−ブチルシクロペンタジエニル)(t−ブチ
ルインデニル)ジルコニウムジメチル等が例示できる。
上記のようなジルコニウム化合物に於いて、ジルコニウ
ムをハフニウムあるいはチタニウムに変えた遷移金属化
合物を用いる事もできる。
【0015】本発明に用いられる有機アルミニウムオキ
シ化合物(b)としては、アルミノキサンが例示でき
る。該触媒に用いられるアルミノキサンは、一般式
(3)または、一般式(4)で表わされる有機アルミニ
ウム化合物である。一般式(3)
【化7】 一般式(4)
【化8】 12は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
イソブチル基などの炭化水素基であり、好ましくは、メ
チル基、イソブチル基である。mは、4から100の整
数であり、好ましくは6以上とりわけ10以上である。
この種の化合物の製法は、公知であり例えば結晶水を有
する塩類を(硫酸銅水和物、硫酸アルミ水和物)の炭化
水素溶媒懸濁液にトリアルキルアルミを添加して得る方
法を例示することが出来る。
【0016】また、一般式(5)、(6)で示されるア
ルミノキサンを用いてもよい。一般式(5)
【化9】 一般式(6)
【化10】 13は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
イソブチル基などの炭化水素基であり、好ましくは、メ
チル基、イソブチル基である。また、R14はメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基などの
炭化水素基、あるいは塩素、臭素等のハロゲンから選ば
れ、R13とは異なった基を示す。また、R14は同一でも
異なっていてもよい。mは通常1から100の整数であ
り、好ましくは3以上であり、m+nは4から100、
好ましくは6以上である。一般式(5)、(6)で、
【化11】 ブロック的に結合したものであっても、規則的あるいは
不規則的にランダムに結合したものであっても良い。こ
のようなアルミノキサンの製法は、前述した一般式のア
ルミノキサンと同様であり、1種類のトリアルキルアル
ミニウムの代わりに、2種以上のトリアルキルアルミニ
ウムを用いるか、1種類以上のトリアルキルアルミニウ
ムと1種類以上のジアルキルアルミニウムモノハライド
を用いれば良い。
【0017】本発明に用いられる金属陽イオンと酸素原
子を含む陰イオンからなる金属塩(c)については、と
くに限定はないが、陽イオンとしてはアルカリ土類金属
から選ばれるのが好ましく、特にマグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウムから選ばれるのが好ましい。酸素
原子を含む陰イオンについても、例えば次亜塩素酸イオ
ン、過塩素酸イオン、ヨウ素酸イオン、チオ硫酸イオ
ン、亜硫酸イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオ
ン、燐酸イオン、燐酸水素イオン、燐酸二水素イオン、
メタ燐酸イオン、二燐酸イオン、酢酸イオン、プロピオ
ン酸イオン、ヒドロキシイオン等が例示できる。その中
で炭酸イオン、硫酸イオン、ヒドロキシイオンが好まし
い。
【0018】以下、本発明に用いられる金属塩担体の具
体的な化合物を例示する。次亜塩素酸マグネシウム、過
塩素酸マグネシウム、ヨウ素酸マグネシウム、チオ硫酸
マグネシウム、亜硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、燐酸マグネ
シウム、燐酸水素マグネシウム、燐酸二水素マグネシウ
ム、メタ燐酸マグネシウム、二燐酸マグネシウム、酢酸
マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、水酸化マグ
ネシウム、次亜塩素酸カルシウム、過塩素酸カルシウ
ム、ヨウ素酸カルシウム、チオ硫酸カルシウム、亜硫酸
カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カ
ルシウム、燐酸カルシウム、燐酸水素カルシウム、燐酸
二水素カルシウム、メタ燐酸カルシウム、二燐酸カルシ
ウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、水酸
化カルシウム、次亜塩素酸ストロンチウム、過塩素酸ス
トロンチウム、、ヨウ素酸ストロンチウム、チオ硫酸ス
トロンチウム、亜硫酸ストロンチウム、炭酸ストロンチ
ウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、燐酸
ストロンチウム、燐酸水素ストロンチウム、燐酸二水素
ストロンチウム、メタ燐酸ストロンチウム、二燐酸スト
ロンチウム、酢酸ストロンチウム、プロピオン酸ストロ
ンチウム、水酸化ストロンチウムなどが例示できる。
【0019】この中で炭酸マグネシウム、硫酸マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カル
シウム、水酸化カルシウム、炭酸ストロンチウム、硫酸
ストロンチウム、水酸化ストロンチウム等が好ましい。
更に、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、水酸化カルシウムの何れかから選ばれるのが
特に好ましい。本発明に用いられる金属塩担体(c)
は、結晶水等を含んだ状態で用いても良いし、周知の方
法で脱水した状態で用いてもよい。
【0020】(b)成分の使用量については、とくに限
定はないが、好ましくは、(c)担体成分に対して0.
01〜80重量%、さらに好ましくは、0.1〜60重
量%である。本発明に用いられる固体触媒成分は前記の
3成分、即ち(a)メタロセン化合物、(b)有機アル
ミニウムオキシ化合物、(c)金属塩担体を相互に接触
させることにより調製されるが、これらの成分の接触は
3成分同時でもよく、また予め2成分を接触させた後、
次いで1成分を接触させても良い。本発明に用いられる
前記の3成分を接触させる方法に特に限定はないが、例
えばトルエン等の芳香族炭化水素系あるいはヘキサンな
どの脂肪族炭化水素系の不活性溶媒中で接触させてもよ
く、また振動ボールミル等を用いて、機械的に接触させ
てもよい。この際、これら3成分の接触順序は任意に選
ばれるが、好ましくは(c)→(b)→(a)の順に接
触させるか、あるいは(a)→(b)→(c)の順に接
触させるの方法が選ばれる。また、3成分を接触させた
後、例えばトルエン等の芳香族炭化水素系あるいはヘキ
サンなどの脂肪族炭化水素系の不活性溶媒で洗浄しても
良い。
【0021】本発明の方法において、共重合に供される
α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン,1
−デセン、4−メチル−1−ペンテン、シクロペンテ
ン、シクロペンタジエン、ブタジエン、1,5−ヘキサ
ジエン、1,4−ヘキサジエン1,4−ペンタジエンな
どのオレフィン類、環状オレフィン類、ジエン類を例示
することが出来る。これら2種以上のコモノマーを混合
してエチレンとの共重合に用いることも出来る。
【0022】本発明に於て用いられる重合方法は、溶液
重合、スラリー重合、気相重合のいずれも可能である。
好ましくは、スラリー重合あるいは、気相重合である。
また、多段重合も可能である。あるいは、オレフィンを
予備重合することも可能である。本発明における重合触
媒は、重合時にそのまま用いることも可能であるが、有
機アルミニウム化合物と共に用いるのが好ましい。重合
時に用いられる有機アルミニウム化合物はとくに限定は
ないが、好ましくは、トリアルキルアルミニウム、ある
いはアルミノキサンである。トリアルキルアルミニウム
としては、トリイソブチルアルミニウム、トリメチルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウムが更に好まし
い。アルミノキサンとしては、メチルアルミノキサン、
エチルアルミノキサン、n−ブチルアルミノキサン、イ
ソブチルアルミノキサン等が好ましい。また、前述の一
般式(5)、(6)に示されるようなアルミノキサンを
用いても良い。使用量については、反応系中のアルミ濃
度で、0.001から10ミリモル/リットルである。
またこのときの有機アルミニウム成分は、重合直前にプ
レミックスして使用してもよい。反応系のオレフィン圧
にはとくに制限はないが、好ましくは、常圧から50k
g/cm2 Gの範囲であり、重合温度にも制限はない
が、好ましくは−30℃から200℃の範囲である。と
くに好ましくは、0℃から120℃の範囲である。さら
に好ましくは、50〜90℃である。重合に際しての分
子量調節は、公知の手段、例えば温度の選定あるいは水
素の導入により行なうことができる。
【0023】本発明における重合体あるいは共重合体
は、以下のような特徴を持つ。第1に幅広い範囲の分子
量を有する。つまり、メタロセン種、重合温度あるいは
重合時に導入する水素量により、190℃、荷重21.
6kgでのMFRが0.0001g/10minから1
90℃、荷重2.16kgでのMFRが10000g/
10minの範囲が製造可能である。第2に、本発明に
おける重合体あるいは共重合体は本質的に分子量分布が
狭い。つまり、ゲルパーミネーションクロマトグラフィ
ー(GPC)から算出されるMw/Mnはおよそ2〜3
であり、190℃、荷重21.6kgでのMFRと19
0℃、荷重2.16kgでのMFRの比が、およそ10
〜25の範囲である。しかし、種々の方法によって分子
量分布の制御が可能である。例えば、多段重合を行うな
どプロセス的に広分子量分布化が可能である。本発明に
おける共重合体は、本質的にランダム性に優れ、組成分
布が狭い。そのため、得られた樹脂は、透明性に優れ
る、抽出成分が少ない、低温ヒートシール性に優れるな
どの優れた特性を有する。
【0024】組成分布の評価には例えばMacromolecules
15,1150(1982)に示されているような分別による方法が
最も正確であるが、簡便にはJ.Applied Polymer Scienc
e,44,425(1992)に示されるようにDSCを用いる方法で
も良い。この方法では、例えば一般のチーグラーナッタ
触媒で重合された組成分布の広いエチレン系共重合体
は、120℃付近に融点を持ち、場合によっては100
℃付近に複数の融点を持つ。一方、組成分布の狭いエチ
レン系共重合体では、115℃以下に短鎖分岐数に応じ
た単一の融点を持つ。
【0025】本発明における共重合体の短鎖分岐数は、
FT−IRや13C−NMRによって同定することができ
る。簡便にはFT−IRを用いる方法がよく、得られた
共重合体フィルムの1380cm-1の吸光度(A1380
と4250cm-1の吸光度(A4250)の比(A1380/A
4250)から求めることが出来る。
【0026】このようにして得られるポリオレフィンは
周知の方法で成形加工される。例示すれば、単軸スクリ
ュー押出機、特殊押出機(例えば、タンデム型押出機、
スリーステージ押出機、ベント式押出機、多軸スクリュ
ー押出機、等)を使用してフィルム、ラミネート、パイ
プ、シート、鋼管被覆等の押出成形、共押出成形、ブロ
ー成形、共押出ブロー成形、射出成形、回転成形、ホッ
トスタンピング成形等が行ない得る。更に特殊な使い方
としては流動浸積やエマルジョン塗料としてのコーティ
ング等の使用法も可能である。
【0027】本発明のポリオレフィンはポリエチレン樹
脂のもつ衛生性、透明性、柔軟性、強度、成形性、ヒー
トシール性等の性質を利用し、種々の製品に使用され得
る。すなわち、包材、容器、ハウジング材料、テープ、
発泡体、型物等の成形品として単層もしくは種々の基材
(アルミニウム、鉄等の金属、金属蒸着体、紙、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、ナイロン、EVOH、PVD
C、PVC、ポリエチレン、ポリスチレン、セロファ
ン、樹脂発泡体等)との多層成形品、または混合物とし
て用いられる。
【0028】また、種々の樹脂の改善材、配合材として
も使用し得る。すなわち、ポリオレフィン(例示すれ
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、
ポリブテン、ポリメチルブテン−1、ポリメチルペンテ
ン−1、ポリブタジエン、ポリスチレン、および前記樹
脂の構成単位の共重合体たとえば、エチレン−プロピレ
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、または、
これら樹脂の混合物、グラフト重合体、架橋体、ブロッ
ク共重合体等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体および
その鹸化物、エチレン−ビニルアルコール共重合体、含
ハロゲン共重合体(例示すれば、ポリ塩化ビニリデン、
ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリクロロプレン、塩化ゴム等)、不飽和カルボ
ン酸およびその誘導体の重合体(例示すれば、ポリメチ
ルメタアクリレート、ポリアルキルアクリレート、ポリ
アクリロニトリル、および前記重合体の構成モノマーと
他のモノマーとの共重合体たとえば、アクリロニトリル
スチレン共重合体、ABS樹脂、エチレン−アルキルア
クリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタアクリ
レート共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体及
びそのイオン架橋物等)、ポリアセタール、ポリカーボ
ネート、ポリエステル(例示すれば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ナイロ
ン(例示すれば、6−ナイロン、6,6−ナイロン、1
1−ナイロン、12−ナイロン、共重合ナイロン等)、
ポリフェニレンオキシド、ポリスルフォン、ポリウレタ
ン、尿素樹脂、エポキシ樹脂、フェノールーホルムアミ
ド樹脂、メラミン、ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹
脂、酢酸セルロース、等を示すことが出来る。
【0029】さらに本発明に係わるポリオレフィンは種
々のグラフト共重合体、ブロック共重合体、架橋体の原
料として使用することができ、これらは他樹脂の改善
材、配合材、相容化材等として有効な物となり得る。
【0030】また、本発明のポリオレフィンは必要に応
じて周知の添加剤、配合剤を使用することができる。添
加剤、配合剤の例を示せば、酸化防止剤(耐熱安定
剤)、紫外線吸収剤(光安定剤)、帯電防止剤、防曇
剤、難燃剤、滑剤(スリップ剤、アンチブロッキング
剤)、無機および有機充填剤、補強材、着色剤(染料、
顔料)、発泡剤、架橋剤、香料等である。耐熱安定剤の
例を示せば、フェノール系安定剤、硫黄系安定剤、また
はリン系安定剤等を挙げることができ、具体的には、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ステ
アリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、1−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ブチルアミノフェニル)−3,5−ジ
オクチルチオ−2,4,6−トリアジン、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−
ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジーt−ブチル4ーヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス[
メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のフェノー
ル系安定剤、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステ
アリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテ
トララウリルチオプロピオネート等の硫黄系安定剤、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペ
ンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシ
ル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、
テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,
4’−ビフェニレンジホスファイト、9,10−ジ−ヒ
ドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−1
0−オキサイド等の燐系安定剤を示し得る。光安定剤と
してはサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系等を挙げることができ、具体的な例示をすれ
ば、フェニルサリチラート、p−オクチルサリチラー
ト、モノグリコールサリチラート、p−t−ブチルサリ
チラート等のサリチル酸系安定剤、2,4−ジヒドロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシル
オキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシル
オキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系安定剤、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オ
クチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾ
トリアゾール系安定剤、レゾルシノールモノベンゾアー
ト等を示し得る。帯電防止剤、防曇剤としてはペンタエ
リスリットモノステアレート、グリセリンモノステアレ
ート、グリセリンジステアレート、トリメチロールプロ
パンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、
ポリエチレングリコールモノステアレート等のエステル
類、硫酸ラウリルソーダ、クロロスルホン酸ラウリル、
硫酸化オレイン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
等の硫酸化物、燐酸モノオレイル、燐酸ジオレイル、燐
酸モノラウリル、燐酸ジラウリル、燐酸モノセチル、燐
酸ジセチル、燐酸モノノニルフェニル、燐酸ジノニルフ
ェニル等の燐酸化物、N−メチルN−酢酸ソーダオレイ
ン酸アミド、N,N−ジエタノールラウリン酸アミド等
のアミド類、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、ラウリルジエタノールメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリルトリメチルアンモニウムメトサルフェー
ト等の第四アンモニウム塩、ステアリルジメチルベタイ
ン、ラウリルジヒドロキシベタイン、ラウリルジメチル
スルホベタイン等のベタイン類、ポリエチレングリコー
ル型非イオン帯電防止剤等を例示することができる。難
燃剤としては、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレ
ン、無水クロレンチック酸、四臭化ビスフェノールA、
四臭化無水フタール酸、ジブロモジクロロプロパン等の
ハロゲン系難燃剤、トリスクロロエチルホスフェート、
ビスクロロプロピルクロロエチルホスフェート、リン酸
エステル等の燐系難燃剤、酸化アンチモン、水酸化マグ
ネシウム等の非ハロゲン型難燃剤等を例示することがで
きる。滑剤(広義にスリップ剤、アンチブロッキング剤
等を含む)としては炭化水素系として流動パラフィン、
天然パラフィン、マイクロワックス、合成ワックス、低
分子量ポリエチレン等を、脂肪酸系としてステアリン酸
等を、脂肪酸アミド系として脂肪酸アミド、アルキレン
ビス脂肪酸アミド等を、例えばステアリン酸アミド、パ
ルミチン酸アミド、メチレンビスステアリルアミド、エ
チレンビスステアリルアミド、オレイン酸アミド等を、
エステル系として脂肪酸の低級アルコールエステル、脂
肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコー
ルエステル等を、脂肪酸低級アルコールエステルとして
ステアリン酸ブチル等を、アルコール系として脂肪族ア
ルコール、多価アルコール、ポリグリコール等を、金属
石鹸等を挙げることができる。
【0031】充填剤としてはカーボンブラック、ホワイ
トカーボン、炭酸カルシウム、含水塩基性炭酸マグネシ
ウム、粘土、けい酸塩鉱物、天然けい酸、アルミナ水和
物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、金属粉、有機充填
剤(たとえば、木粉、果実殻粉、セルローズ系等)等
を、補強材としては石綿、ガラス繊維、炭素繊維、ステ
ンレス繊維、アルミニウム繊維、チタン酸カリウム繊
維、アラミド繊維、ガラスビーズ、アルミニウムフレー
ク、等を示し得る。着色剤(染料、顔料)としては、酸
化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、カーボンブラッ
ク、アニリンブラック、鉛白、カドミウム黄、黄鉛、ジ
ンククロメート、黄土、ハンザイエロー、赤色酸化鉄、
リソールレッド、アリザリンレーキ、カドミウムレッ
ド、弁柄、キナクリドンレッド、コバルトバイオレッ
ト、群青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン、クロムグリーン、アルミ粉、ブ
ロンズ粉等を示し得る。
【0032】発泡剤としては、炭酸アンモニア、重炭酸
ソーダ、亜硝酸ソーダ、等の無機発泡剤、ジニトロソペ
ンタメチレンテトラミン、ジメチルジニトロソテレフタ
ールアミド等のニトロソ系発泡剤、ベンゼンスルホニル
ヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p−
p’オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジ
スルホンヒドラジドジフェニルスルホン等のスルホヒド
ラジド系発泡剤、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジ
カルボンアミド等のアゾ系発泡剤等を挙げることができ
る。
【0033】架橋剤としてはラジカル重合開始剤として
前出の各種過酸化物が使用できるが架橋助剤としてラウ
リルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロペントリメタクリレート等の
メタクリレート系化合物、ジアリルフマレート、ジアリ
ルフタレート、トリアリルイソシアヌレート、等のアリ
ル系化合物、p−キノンジオキシム、ジベンゾイルキノ
ンジオキシム、等のキノンジオキシム系化合物、または
ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、1,2ポリブタジ
エン等の化合物を併用する事により架橋効率を高めるこ
ともできる。さらに架橋に関しては、これらの架橋剤を
使用せず電離性放射線(電子線、X線、γ線等)等の高
エネルギーを利用して架橋する技術を利用することも可
能である。香料としては、ムスク、シベット、カストリ
ウム、アンバーグリス等の天然香料、各種合成香料、マ
スキング剤等が使用できる。
【0034】これら添加剤の配合に当たっては、さきに
説明した様に重合ラインでペレット化する際に添加する
こともできるが、従来から行なわれている様にペレット
と添加剤とをバンバリーミキサー、ロール、各種押出機
等を利用して混練するのが普通である。場合によっては
溶融混合せずにペレットと添加剤をドライブレンドした
後直接成形機にかけて成形することも可能である。
【0035】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。なお物性測定に使用した分析機器は下記の通りであ
る。融点はパーキンエルマー(DSC−7)を用い、1
0℃/minの条件で測定した。MFR(メルトフロー
レート)は、JIS K−6760に従い、温度190
℃、荷重2.16kg、あるいは21.6kgの条件で
測定した。HLMIは、荷重21.6kgの条件で測定
した。短鎖分岐数は、FT−IR(パーキンエルマー1
720X)によりメチル数を測定することで同定した。
【0036】実施例 1 [触媒調製]十分に窒素置換した100mlフラスコに
乾燥トルエンを加え、そこに無水炭酸マグネシウム1.
0gを懸濁させた。次いで、メチルアルミノキサン(東
ソーアクゾ製、2.52Mトルエン溶液)3.4mlを
加え、室温にて1時間撹拌した。トルエンを減圧下留去
した後、乾燥n−ヘキサンに再懸濁させた。そこに、イ
ソプロピリデン(4−tBu−シクロペンタジエニル)
(3−t−Bu−インデニル)ジルコニウムジクロリド
18mgを50mlのn−ヘキサンに溶解させた溶液を
加え、室温にて1時間撹拌した。その後、減圧下n−ヘ
キサンを留去することで、固体触媒を得た。 [重合]十分に窒素置換した200mlのガラス製フラ
スコに乾燥デカンを100mlを加え、内温が40℃に
なるよう調整した。これにトリイソブチルアルミニウム
のヘキサン溶液(0.5mol/l)3ml加えて5分
間撹拌した。その後上記調製した固体触媒を100mg
加え、エチレンを常圧下系内に導入することで重合を開
始した。30分後メタノールを加えて重合を停止させ、
アセトンで洗浄した後、減圧下60℃にて乾燥させた。
比活性は55.3g/g−cat・hrであった。
【0037】実施例2 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水炭酸カルシウムを
用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を行っ
た。比活性は80.6g/g−cat・hrであった。
【0038】実施例3 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水炭酸ストロンチウ
ムを用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を
行った。比活性は79.4g/g−cat・hrであっ
た。
【0039】実施例4 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水硫酸マグネシウム
を用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を行
った。比活性は64.2g/g−cat・hrであっ
た。
【0040】実施例5 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水硫酸カルシウムを
用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を行っ
た。比活性は124.2g/g−cat・hrであっ
た。
【0041】実施例6 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水硫酸バリウムを用
いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を行っ
た。比活性は100.2g/g−cat・hrであっ
た。
【0042】実施例7 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水硫酸ストロンチウ
ムを用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を
行った。比活性は117.4g/g−cat・hrであ
った。
【0043】実施例8 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水水酸化マグネシウ
ムを用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を
行った。比活性は118.2g/g−cat・hrであ
った。
【0044】実施例9 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水水酸化カルシウム
を用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及び重合を行
った。比活性は122.6g/g−cat・hrであっ
た。
【0045】比較例1 無水炭酸マグネシウムの代わりにシリカ(600℃、8
時間焼成)を用いた以外は実施例1と同様に触媒調製及
び重合を行った。比活性は22.8g/g−cat・h
rであった。
【0046】実施例10 十分に窒素置換した内容積1.5リットルのSUS製オ
ートクレーブに実施例2に記載の固体触媒を50ミリグ
ラム、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液
(0.5モル/リットル)を2ミリリットル、イソブタ
ン800ミリリットルを仕込み、70℃に昇温した。そ
の後、エチレンをゲージで3kg/cm2 かけることで
重合を開始した。1時間後パージして重合停止した。ポ
リマー収量は102gであり、固体触媒当りの活性は6
80g- ポリマー/g- 触媒・hr・atmであり、錯
体当たりの活性は57500g- ポリマー/g- 錯体・
hr・atmであり、メチルアルモキサン当たりの活性
は2040g- ポリマー/g-メチルアルモキサン・h
r・atmであった。このポリマーの荷重21.6kg
でのMFRは0.03g/10minであった。
【0047】実施例11 固体触媒として実施例8に記載の触媒を用いた以外は実
施例10と同様に重合を行った。ポリマー収量は97.
5gであり、固体触媒当りの活性は650g-ポリマー
/g- 触媒・hr・atmであり、錯体当たりの活性は
55000g-ポリマー/g- 錯体・hr・atmであ
り、メチルアルモキサン当たりの活性は1950g- ポ
リマー/g- メチルアルモキサン・hr・atmであっ
た。このポリマーの荷重21.6kgでのMFRは0.
05g/10minであった。
【0048】比較例2 固体触媒として比較例1に記載の固体触媒を用いた以外
は、実施例10と同様に重合を行った。ポリマー収量は
25.5gであり、固体触媒当りの活性は170g- ポ
リマー/g- 触媒・hr・atmであり、錯体当たりの
活性は14400g- ポリマー/g- 錯体・hr・at
mであり、メチルアルモキサン当たりの活性は510g
- ポリマー/g- メチルアルモキサン・hr・atmで
あった。このポリマーの荷重21.6kgでのMFRは
0.004g/10minであった。
【0049】比較例3 無水炭酸マグネシウムの代わりに無水塩化マグネシウム
を用いた以外は実施例1と同様に触媒調製を行った。そ
の固体触媒を用いて、実施例10と同様に重合を行っ
た。ポリマー収量は21.8gであり、固体触媒当りの
活性は145g-ポリマー/g- 触媒・hr・atmで
あり、錯体当たりの活性は12400g-ポリマー/g-
錯体・hr・atmであり、メチルアルモキサン当た
りの活性は440g- ポリマー/g- メチルアルモキサ
ン・hr・atmであった。このポリマーの荷重21.
6kgでのMFRは0.003g/10minであっ
た。
【0050】実施例12 メタロセン化合物としてビスシクロペンタジエニルジル
コニウムジクロリドを用いて実施例1と同様に触媒調製
を行い、重合は実施例10と同様に行った。ポリマー収
量は9.8gであり、固体触媒当りの活性は65g- ポ
リマー/g- 触媒・hr・atmであり、錯体当たりの
活性は9500g- ポリマー/g- 錯体・hr・atm
であり、メチルアルモキサン当たりの活性は195g-
ポリマー/g- メチルアルモキサン・hr・atmであ
った。このポリマーの荷重21.6kgでのMFRは
0.001g/10minであった。
【0051】比較例4 担体として比較例1記載のシリカを用いた以外は実施例
12と同様に触媒調製及び重合を行った。ポリマー収量
は9.8gであり、固体触媒当りの活性は8g-ポリマ
ー/g- 触媒・hr・atmであり、錯体当たりの活性
は1100g- ポリマー/g- 錯体・hr・atmであ
り、メチルアルモキサン当たりの活性は18g- ポリマ
ー/g- メチルアルモキサン・hr・atmであった。
このポリマーの荷重21.6kgでのMFRは0.00
1g/10minであった。
【0052】実施例13 十分に窒素置換した内容積1.5リットルのSUS製オ
−トクレ−ブに実施例2記載の固体触媒を50ミリグラ
ム、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.
5モル/リットル)を2ミリリットル、イソブタン80
0ミリリットル、水素をゲージ圧で0.2kg/cm2
仕込み、1−ヘキセン30グラムを充填し、エチレン圧
3kg/cm2 、70℃にて重合を行なった。1時間重
合後パージして重合停止した。ポリマー収量は106.
5gであり、固体触媒当りの活性は710g- ポリマー
/g- 触媒・hr・atmであり、錯体当たりの活性は
60100g- ポリマー/g- 錯体・hr・atmであ
り、メチルアルモキサン当たりの活性は2130g- ポ
リマー/g- メチルアルモキサン・hr・atmであっ
た。このポリマーの荷重2.16kgでのMFRは3.
69g/10minであり、190℃、荷重21.6k
gでのMFRと190℃、荷重2.16kgでのMFR
の比は22.3であり、Tmは110.8℃であった。
また、FT−IRから評価したメチル数は炭素数100
0個当り36.7個であった。
【0053】実施例14 触媒として実施例8に記載の固体触媒を用いた以外は実
施例13と同様に重合を行った。ポリマー収量は10
3.5gであり、固体触媒当りの活性は690g- ポリ
マー/g- 触媒・hr・atmであり、錯体当たりの活
性は58400g- ポリマー/g- 錯体・hr・atm
であり、メチルアルモキサン当たりの活性は2070g
- ポリマー/g- メチルアルモキサン・hr・atmで
あった。このポリマーの荷重2.16kgでのMFRは
29.5g/10minであり、190℃、荷重21.
6kgでのMFRと190℃、荷重2.16kgでのM
FRの比は13.8であり、Tmは108.9℃であっ
た。また、FT−IRから評価したメチル数は炭素数1
000個当り37.0個であった。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、高価な有機アルミニウ
ムオキシ化合物の使用量を減少させても高活性で且つ組
成分布の狭いポリオレフィンを効率的に製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲沢 伸太郎 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電工 株式会社大分研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(1) 【化1】 または、一般式(2) 【化2】 〔式中、R1 〜R10は水素または炭化水素基(炭素数1
    〜20を有するアルキル、アルケニル、アリール、アル
    キルアリール、アリールアルキルなどである)または炭
    素炭素結合を持つ4〜6員環であり、それぞれ同一でも
    異なってもよく、R11は炭素数1〜20のアルキレン
    基、アルキリデン基、アルキルゲルマン基またはアルキ
    ルシリレン基であり、Q1 ,Q2 は炭素数1〜20のア
    リール、アルキル、アルケニル、アルキルアリール、ア
    リールアルキル等の炭化水素基もしくはハロゲンであ
    り、それぞれ同一でも異なってもよく、Meは周期律表
    の第3b、4b、5bおよび6b族の遷移金属であり、
    pは0または1である。〕で表される遷移金属化合物と
    (b)有機アルミニウムオキシ化合物が、(c)金属陽
    イオンと酸素原子を含む陰イオンからなる金属塩に担持
    されていることを特徴とするオレフィン重合触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のオレフィン重合触媒の
    存在下、オレフィンを重合または共重合させることを特
    徴とするポリオレフィンの製造方法。
JP4963493A 1993-03-10 1993-03-10 オレフィン重合触媒及びポリオレフィンの製造方法 Pending JPH06256411A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5565395A (en) * 1995-05-26 1996-10-15 Albemarle Corporation Aluminoxanate compositions
US6455647B1 (en) 1998-10-19 2002-09-24 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. Solid catalyst for olefin polymerization and process for producing olefin polymer with the same

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