JPH0625467A - 難燃剤およびその組成物 - Google Patents

難燃剤およびその組成物

Info

Publication number
JPH0625467A
JPH0625467A JP4204426A JP20442692A JPH0625467A JP H0625467 A JPH0625467 A JP H0625467A JP 4204426 A JP4204426 A JP 4204426A JP 20442692 A JP20442692 A JP 20442692A JP H0625467 A JPH0625467 A JP H0625467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
flame
water
retardant
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4204426A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2567327B2 (ja
Inventor
Kensho Narita
憲昭 成田
Masuo Iwata
満寿夫 岩田
Koji Inoue
幸次 井上
Hideo Sato
英雄 佐藤
Ryoji Takahashi
良次 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP4204426A priority Critical patent/JP2567327B2/ja
Priority to US08/085,035 priority patent/US5344855A/en
Priority to EP93305368A priority patent/EP0583065A1/en
Publication of JPH0625467A publication Critical patent/JPH0625467A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2567327B2 publication Critical patent/JP2567327B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K21/00Fireproofing materials
    • C09K21/06Organic materials
    • C09K21/12Organic materials containing phosphorus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/32Phosphorus-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/34Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
    • C08K5/3467Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having more than two nitrogen atoms in the ring
    • C08K5/3477Six-membered rings
    • C08K5/3492Triazines

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の二成分からなる難燃剤とこのものを熱
可塑性樹脂に配合した難燃性樹脂組成物の提供。 【構成】 (A)シアヌル酸クロライドとジアミン類と
の反応生成物と(B)ポリリン酸アンモニウムまたはポ
リリン酸アミドで(A)/(B)が0.1〜10(重量
比)の難燃剤と該剤を熱可塑性樹脂に混合後の組成物重
量に対し1〜50重量%配合してなる難燃性樹脂組成
物。 【効果】 公知の3成分を用いて得られた難燃剤ポリマ
ーと同等以上の難燃性を有し、組成物の吸湿による難燃
剤のしみ出しもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シアヌル酸クロライド
とジアミン類の反応生成物を特定の燐化合物と組み合わ
せる事によって提供される難燃剤、および該難燃剤を熱
可塑性樹脂またはそのエラストマーに配合してなる難燃
性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】既にポリマーの燃焼性を減
少させるための技術がいくつか知られている。例えば、
水酸化金属化合物である水和アルミナや水酸化マグネシ
ウム等を用いた例があり、他の例としてはハロゲン系の
有機難燃剤と酸化アンチモンを組み合わせた物が広く知
られている。しかし前者の場合は、ポリマーに対して多
量に添加する必要があり、後者の場合は燃焼時に人体に
有害なハロゲン化合物の気体や粉塵が発生するといった
欠点があった。上記の問題を解決すべく最近の研究で
は、無機または有機燐化合物と含窒素化合物との組み合
わせによって、比較的低添加量でポリマーを難燃化させ
ようとする手法も現れている。例えば特開昭59−14
7050に示されるトリアジン骨格にアルキルアミンを
付加し、ジアミンでオリゴマーまたはポリマー化した物
質と燐化合物との組み合わせの例や特開昭54−531
56、特開昭61−261334、特開昭63−610
55に示されるトリスー(2−ヒドロキシエチル)−イ
ソシアヌレートと燐化合物の組み合わせの例などが知ら
れている。しかし前者の例では十分な難燃性が低添加量
で得られなかったり、後者の例では難燃剤が水溶性であ
るため空気中の水分によってポリマーからのしみだし
(いわゆるブリード)が起こるなど難燃性の組成物に要
求される性能を十分に充たしているとは言い得ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決すべ
く鋭意研究した結果、本発明者等はシアヌル酸クロライ
ドとジアミン類の反応生成物が特定の燐化合物と組み合
わせることによって、プラスチックに対して低添加量で
優れた難燃性を示し、しかも燃焼の際に煙やすすの放出
も少ないことを見いだして本発明に到達した。すなわ
ち、該組合わせとは (A)本発明に係る上記反応生成物、 (B)ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミ
ド。 との組み合わせである。以上の記述から明らかなように
本発明の目的は、シアヌル酸クロライドとジアミン類の
2成分のみの反応生成物と、このものを特定の燐化合物
と組み合わせた難燃剤ならびにこのものを熱可塑性樹脂
に配合した難燃性樹脂組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)な
いし(7)の構成を有する。 (1)A.シアヌル酸クロライドとジアミン類との反応
生成物と B.ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミドで
構成され、前記A/Bの重量比が0.1〜10である難
燃剤。 (2)Aの反応生成物においてジアミン類が、一般式H
NR1(CH2)n2 NH{nは2から6の整数であり、
1 ,R2 はHまたはCm2m+1(mは1から3の整
数)で表される基}で表される前記(1)に記載の難燃
剤。 (3)ジアミン類がピペラジンまたはピペラジン環を含
むジアミンである前記(1)に記載の難燃剤。 (4)シアヌル酸クロライドとジアミン類の反応モル比
が2:1〜1:3である前記(3)に記載の難燃剤。 (5)A.シアヌル酸クロライドとジアミン類との反応
生成物と B.ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミドで
構成され、前記A/Bの重量比が0.1〜10である難
燃剤を熱可塑性樹脂に組成物重量の1〜50重量%配合
してなる難燃性樹脂組成物。 (6)熱可塑性樹脂がポリオレフィンまたはそのエラス
トマーである前記(5)に記載の難燃性樹脂組成物。
【0005】本発明の構成と効果につき以下に詳述す
る。上記(B)のポリリン酸アンモニウムは一般式(N
4n+2n3n+1(式中nは2以上の整数である)
で例示されるポリリン酸アンモニウムであり、ポリリン
酸アンモニウムの分子量は著しく水溶性の低くなるに十
分な程大きい物ほど好ましい。また水溶性を更に低くな
るように改良するために該物資の粒子を熱硬化性樹脂で
被覆した物も用いることが出来る。この様なポリリン酸
アンモニウムの例はExolit422(商品名、ヘキ
スト社製)やPhos−checkP/40(商品名、
モンサント社製)が挙げられ、熱硬化性樹脂で被覆され
たポリリン酸アンモニウムの例としてはExolit4
62(商品名、ヘキスト社製)が挙げられる。
【0006】前記(A)で表される化合物は反応温度と
シアヌル酸クロライドとジアミン類の反応モル比を制御
する事によって、2:1生成物〜1:3生成物(好まし
くは2:3)まで合成する事ができる。シアヌル酸クロ
ライドとジアミン類の反応モル比2:1未満ではシアヌ
ル酸クロライドが未反応のまま残り、1:3を超えると
ジアミン類が未反応のまま残るので合成時の収率を下げ
る事になり、好ましくない。本発明に係わるシアヌル酸
クロライドとジアミン類の反応生成物は、既に知られて
いる公知文献の合成方法を応用し容易に合成することが
できる。そのような公知文献としては、古くはDONA
LD W.K.らによる研究(J.Am.Chem.S
oc.73,2984−2986,1951)があり、
シアヌル酸クロライドとジアミン類の1:1反応生成物
の誘導体が紹介されている。また他の公知文献として
は、ANELLI.PL.らによる研究(J.Org.
Chem.49,4197−4203,1984)があ
り、シアヌル酸クロライドとジアミン類の反応生成物の
構造について詳しく論じられている。本発明に係わる反
応生成物も上記公知文献で述べられているような構造を
示すものと思われるが、水及び通常知られている有機溶
剤に不溶なため分子量の同定は困難である。次にシアヌ
ル酸クロライドとジアミン類の反応生成物の一般的合成
法について詳述する。
【0007】シアヌル酸クロライドの3つの活性塩素原
子はアミノ基と順次置換する事により、残存した活性塩
素原子の反応性が著しく減退する。すなわち1つ、2つ
とアミノ基と置換する事により反応温度を高くしなけれ
ば残存塩素原子との反応はしにくくなる。つまり、置換
される活性塩素によって反応は次の3段階に分けられ
る。第1段反応として0〜10℃の温度範囲でシアヌル
酸クロライドをアセトン、水等の極性溶媒に分散し、N
aOH、KOH等のアルカリまたはピリジン、トリエチ
ルアミン等の3級アミンの存在下でジアミン類とモル比
2:1で反応させる。尚、ここで言うジアミン類とは、
一般式HNR1 (CH2n2 NH{nは2から6の
整数であり、R1,2 はHまたはCm2m+1(mは1か
ら3の整数)で表される基}で表される1級または2級
の直鎖または分岐ジアミン、若しくはピペラジンまたは
ピペラジン環を含むジアミンの総称である。これらジア
ミン類の例としてはエチレンジアミン、1,3−ジアミ
ノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミ
ノペンタン、ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジメ
チルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジ
アミン、N,N’−ジフェニルエチレンジアミン、ピペ
ラジン、メチルピペラジン、ジケトピペラジン、1−ア
ミノエチルピペラジン、等があげられる。第2段目の反
応として、第1段反応で合成した反応生成物をろ過、乾
燥して中間体(原料)として用いた場合は、中間体1モ
ルに対して1モルのジアミン類と2モルのNaOH、K
OH等のアルカリまたはピリジン、ジエチルアミン等の
3級アミンを加え40〜80℃、好ましくは50〜70
℃の温度範囲で反応させる。この時の溶媒はアセトン、
THF(テトラヒドロフラン)、ジクロロメタン等の極
性溶媒、またはベンゼン、四塩化炭素等の非極性溶媒の
どちらを選択しても良い。また、第1段反応生成物をろ
過、乾燥等の方法で分離せずに、第1反応溶液へ初めに
仕込んだシアヌル酸クロライドと等モルのジアミン類お
よび2倍モルのアルカリを添加してそのまま第2段反応
に移行しても構わない。第2反応終了後、反応生成物を
ろ過、乾燥等の方法によって分離するか、若しくは共沸
点法等によって溶媒を交換し第3段反応を行う。但し、
水、キシレン等の高沸点溶媒を第1段、第2段反応から
用いている場合は、そのまま第3段反応に移行する事が
できる。第3段反応では水、キシレン、ジメチルスルフ
ォキシド等の高沸点溶媒で100℃以上の温度で第2段
階反応と同様に反応させる。反応後、生成物をろ過、洗
浄、乾燥して白色または淡黄色固体として本発明の合成
物を得る。このようにして得られた反応生成物は特定の
燐化合物と組み合わせる事によって難燃剤として提供さ
れる。また、(A)に対する(B)の重量比は0.1〜
10の範囲、好ましくは0.15〜1、更に好ましくは
0.2〜0.6の範囲で用いることができる。重量比が
0.1未満および10を超える場合、該難燃剤を樹脂に
配合してなる樹脂組成物は十分な難燃性を得ることがで
きない。
【0008】本発明による難燃性樹脂組成物は、例えば
次のような方法によって製造する事ができる。すなわ
ち、ポリオレフィン単独重合体または共重合体のベース
樹脂に、合成ゴム、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン
樹脂、シラン系、チタン系等のカップリング剤、フィラ
ー、並びに酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線防止剤、銅
害防止剤、老化防止剤、滑剤、顔料等の各種添加剤、と
上述の(B)の燐化合物と本発明による(A)の化合物
の所定量を混合装置、例えばヘンシェルミキサー(商品
名)、スーパーミキサー、タンブラーミキサー、クッキ
ングミキサーに入れ、1〜10分間混合した後、得られ
た混合物をロール、押出機などにより溶融混練温度17
0〜230℃で溶融混練し、ペレット化することによっ
て得ることができる。また、本発明によって提供される
難燃性樹脂組成物の難燃剤含有量は、全組成物100重
量%に対して1〜50重量%、好ましくは15〜35重
量%であり、1重量%未満の含有量では優れた難燃性を
発揮できず、50重量%を越える含有量では組成物の機
械的強度を極端に損なう。本発明に係わる化合物は水に
対して難溶性であるので、空気中の水分によって配合樹
脂からしみ出すことはない。しかも驚くべき事に従来の
発明に基づく化合物と比較した場合、低添加量でありな
がら一層優れた難燃効果を発揮する事が見いだされた。
【0009】
【実施例】本発明を具体的に説明するために、以下に合
成例、実施例を示すが本発明はこれによって限定される
物ではない。また特にことわりの無い限り合成例、実施
例で示される部は重量部である。
【0010】合成例1 撹拌機、温度計、滴下漏斗を備えた4つ口の1Lの反応
容器にシアヌル酸クロライド94.1部とアセトン30
0部を仕込んだ。0〜5℃の温度に保ち撹拌しつつエチ
レンジアミン15.0部をアセトン50部に溶解した溶
液と水酸化ナトリウム20.1部を水60部に溶解した
溶液を同時に滴下した。滴下終了後更に同温度で3時間
撹拌後室温まで放置し、エチレンジアミン15.0部を
アセトン50部に溶解した溶液を約30分かけて滴下し
た。滴下終了後水酸化ナトリウム20.1部を水60部
に溶解した溶液を滴下し、その後反応溶液を還流下で1
0時間保持した。冷却後、生成物をろ過し、水、アセト
ンで洗浄し、70℃、減圧下で乾燥した。86.9部の
中間体が得られた(理論収量87.8部、収率98.9
%)。この中間体68.6部をキシレン500部に分散
し、エチレンジアミン12部を滴下し、続いてNaOH
16部を添加した。還流下で16時間反応させ、生成物
(I)を収率91%で白色固体として得た。得られた生
成物は、通常の有機溶媒に不溶性であり、室温での水に
対する溶解度は0.1%以下であった。また、残存する
塩素は4.6%であった。示差熱天秤で分解温度を測定
した分解開始温度は322℃であった。
【0011】合成例2 容量が10Lである以外は合成例1と同様の装置にシア
ヌル酸クロライド752.2部と水2000部と氷30
0部を仕込んだ。0〜5℃の温度に保ち撹拌しつつエチ
レンジアミン120.2部を水600部に溶解した溶液
と水酸化ナトリウム160部を水600部に溶解した溶
液を同時に滴下した。滴下終了後更に同温度で3時間撹
拌後室温まで放置し、エチレンジアミン240.4部を
水1000部に溶解した溶液を約90分かけて滴下し
た。滴下終了後水酸化ナトリウム320部を水1000
部に溶解した溶液を滴下し、その後反応溶液を還流下で
10時間保持した。冷却後、生成物をろ過し、沸騰水で
数回洗浄し、100℃で乾燥した。収率72.0%で生
成物(II)がえられた。得られた生成物(II)は、通常
の有機溶媒に不溶性であり、室温での水に対する溶解度
は0.1%以下であった。また、残存する塩素は3.1
%であった。示差熱天秤で分解温度を測定した分解開始
温度は324℃であった。図1、図2にそれぞれ赤外吸
収スペクトル、固体状態で測定した核磁気共鳴スペクト
ルを示した。
【0012】合成例3 合成例1と同様の反応装置にシアヌル酸クロライド9
4.1部とアセトン300部を仕込んだ。0〜5℃の温
度に保ち撹拌しつつ1,3−ジアミノプロパン18.5
部をアセトン50部に溶解した溶液と水酸化ナトリウム
20.1部を水60部に溶解した溶液を同時に滴下し
た。滴下終了後更に同温度で3時間撹拌後室温まで放置
し、1,3−ジアミノプロパン18.5部をアセトン5
0部に溶解した溶液を約30分かけて滴下した。滴下終
了後水酸化ナトリウム20.1部を水60部に溶解した
溶液を滴下し、その後反応溶液を還流下で10時間保持
した。冷却後、生成物をろ過し、水、アセトンで洗浄
し、70℃、減圧下で乾燥した。収率98.9%で中間
体が得られた。この中間体74.2部をキシレン500
部に分散し、1,3−ジアミノプロパン14.8部を滴
下し、続いてNaOH16部を水50部に溶解した溶液
を滴下し、流出する水を除去しながら還流下で20時間
反応させた。反応後アセトン、水で洗浄し、100℃で
乾燥させ淡黄色固体として生成物(III) を得た。得られ
た生成物(III) は、通常の有機溶媒に不溶性であり、室
温での水に対する溶解度は0.1%以下であった。ま
た、残存する塩素は3.6%であった。得られた生成物
の分解開始温度は305℃であった。図3に赤外吸収ス
ペクトルを示した。
【0013】合成例4 合成例1と同様の反応装置にシアヌル酸クロライド9
4.1部とアセトン300部を仕込んだ。0〜5℃の温
度に保ち撹拌しつつN,N’−ジエチルエチレンジアミ
ン29.1部をアセトン50部に溶解した溶液と水酸化
ナトリウム20.1部を水60部に溶解した溶液を同時
に滴下した。滴下終了後更に同温度で3時間撹拌後室温
まで放置し、N,N’−ジエチルエチレンジアミン2
9.1部をアセトン50部に溶解した溶液を約30分か
けて滴下した。滴下終了後水酸化ナトリウム20.1部
を水60部に溶解した溶液を滴下し、その後反応溶液を
還流下で10時間保持した。冷却後、生成物をろ過し、
水、アセトンで洗浄し、70℃、減圧下で乾燥した。収
率96.7%で中間体が得られた。この中間体91.1
部をキシレン500部に分散し、N,N’−ジエチルエ
チレンジアミン23.3部を滴下し、続いてNaOH1
6部をそのまま投入し、流出する水を除去しながら還流
下で20時間反応させた。反応後アセトン、水で洗浄
し、100℃で乾燥させ白色固体として生成物(IV)を
得た。得られた生成物(IV)は、通常の有機溶媒に不溶
性であり、室温での水に対する溶解度は0.1%以下で
あった。また、残存する塩素は2.3%であった。得ら
れた生成物の分解開始温度は340℃であった。図4、
図5にそれぞれ赤外吸収スペクトル、固体状態で測定し
た核磁気共鳴スペクトルを示した。
【0014】合成例5 合成例1と同様の反応装置にシアヌル酸クロライド9
4.1部とアセトン300部を仕込んだ。0〜5℃の温
度に保ち撹拌しつつピペラジン21.5部を水60部に
溶解した溶液と水酸化ナトリウム20.1部を水60部
に溶解した溶液を同時に滴下した。滴下終了後更に同温
度で3時間撹拌後室温まで放置し、ピペラジン21.5
部を水50部に溶解した溶液を約30分かけて滴下し
た。滴下終了後水酸化ナトリウム20.1部を水60部
に溶解した溶液を滴下し、その後反応溶液を還流下で1
0時間保持した。冷却後、生成物をろ過し、水、アセト
ンで洗浄し、70℃、減圧下で乾燥した。収率99.4
%で中間体が得られた。この中間体79.1部を水50
0部に分散し、ピペラジン17.3部を水100部に溶
解した溶液を滴下し、続いてNaOH16部を水50に
溶解した溶液を滴下し、還流下で20時間反応させた。
反応後アセトン、水で洗浄し、100℃で乾燥させ白色
固体として生成物(V)を得た。得られた生成物(II)
は、通常の有機溶媒に不溶性であり、室温での水に対す
る溶解度は0.1%以下であった。また、残存する塩素
は7.0%であった。得られた生成物の分解開始温度は
324℃であった。図6、図7にそれぞれ赤外吸収スペ
クトル、固体状態で測定した核磁気共鳴スペクトルを示
した。
【0015】実施例1 ポリプロピレン樹脂として、エチレン含有量8.5重量
%、メルトフローレート(温度230℃、荷重2.16
kgを加えたときの10分間の溶融樹脂の吐出量)20
g/10分の結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合体70.7重量%、成分(B)であるAPPとしてE
xolit−422(商品名、ヘキスト社製)を21重
量%、成分(A)として生成物(I)を通常知られてい
る粉砕機で粉砕したもの8重量%、その他安定剤として
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.1重量
%、ジ−ミリスチル−β,β’−チオジプロピオネート
0.1重量%及びステアリン酸カルシウム0.1重量%
をクッキングミキサー(商品名)に入れ、1分間撹拌混
合した。得られた混合物をミニマックス(商品名)で溶
融混練温度200℃で溶融混練押し出し、ペレット化し
た。得られたペレットを100℃の温度で3時間乾燥し
た後、該ペレットを用いて温度を200℃に設定した熱
プレスで6×100×3mmの酸素指数用試験片を作製
した。該試験片を用いてJIS K720lに準拠し酸
素指数を測定した。結果を表1に示した。
【0016】実施例2 成分(B)として生成物(II)を用いた以外は実施例1
と同様な方法、装置を用いて酸素指数を測定した。結果
を表1に示した。
【0017】実施例3 ポリプロピレン樹脂として、エチレン含有量8.5重量
%、メルトフローレート(温度230℃、荷重2.16
kgを加えたときの10分間の溶融樹脂の吐出量)20
g/10分の結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合体49.7重量%、ポリエチレン樹脂としてメルトイ
ンデックス(温度190℃、荷重2.16kgを加えた
ときの10分間の溶融樹脂の吐出量)6.5g/10分
のエチレン単独重合体(チッソポリエチ(商標)M68
0、チッソ(株)製)10重量%、エチレン系合成ゴム
もしくはエラストマーとしてエチレン−プロピレンゴム
(JSR EP(商標)02P、日本合成ゴム(株)
製)10重量%、成分(A)であるAPPとしてExo
lit422(商品名、ヘキスト社製)を21重量%、
成分(B)として生成物(II)を通常知られている粉砕
機で粉砕したもの8重量%、シランカップリング剤とし
てビニルトリメトキシシラン1重量%、その他添加剤と
して2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.1重
量%、ジ−ミリスチル−β,β’−チオジプロピオネー
ト0.1重量%及びステアリン酸カルシウム0.1重量
%をヘンセルミキサー(商品名)に入れ、3分間撹拌混
合した。得られた混合物を口径30mmの押し出し機で
溶融混練温度200℃で溶融混練押し出し、ペレット化
した。得られたペレットを100℃の温度で3時間乾燥
した後、該ペレットを用いて温度を200℃に設定した
熱プレスで6×100×3mmの酸素指数用試験片を作
製した。該試験片を用いてJIS K720lに準拠し
酸素指数を測定した。結果を表1に示した。
【0018】実施例4 成分(B)として生成物(III)を用い成分(A)の配合
量を19.3重量%、成分(B)の配合量を9.7重量
%であること以外は実施例1と同様な方法、装置を用い
て酸素指数を測定した。結果を表1に示した。
【0019】実施例5 成分(B)として生成物(IV)を用いた以外は実施例1
と同様な方法、装置を用いて酸素指数を測定した。結果
を表1に示した。
【0020】実施例6 成分(B)として生成物(V)を用い成分(A)の配合
量を19.3重量%、成分(B)の配合量を9.7重量
%である以外は実施例3と同様な方法、装置を用いて酸
素指数を測定した。結果を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明の化合物は燐化合物と組み合わせ
ることによって低添加量で優れた難燃性を示す。また、
驚くべき事に従来知られているシアヌル酸クロライドと
モノアミンとジアミンという3成分を用いたポリマーで
はなくて、シアヌル酸クロライドとジアミンの2成分の
みの化合物であっても低添加量で高い難燃性を付与する
事が明らかになった、更に難水溶性であるため空気中の
水分により配合ポリマーからしみ出す事もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例2で合成した生成物(II)の赤外吸収ス
ペクトルである。
【図2】合成例2で合成した生成物(II)の核磁気共鳴
スペクトルである。
【図3】合成例3で合成した生成物(III )の赤外吸収
スペクトルである。
【図4】合成例4で合成した生成物(IV)の赤外吸収ス
ペクトルである。
【図5】合成例4で合成した生成物(IV)の核磁気共鳴
スペクトルである。
【図6】合成例5で合成した生成物(V)の赤外吸収ス
ペクトルである。
【図7】合成例5で合成した生成物(V)の核磁気共鳴
スペクトルである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.シアヌル酸クロライドとジアミン類と
    の反応生成物と B.ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミドで
    構成され、前記A/Bの重量比が0.1〜10である難
    燃剤。
  2. 【請求項2】Aの反応生成物においてジアミン類が、一
    般式HNR1(CH2)n2 NH{nは2から6の整数で
    あり、R1 ,R2 はHまたはCm2m+1(mは1から3
    の整数)で表される基}で表される請求項1に記載の難
    燃剤。
  3. 【請求項3】ジアミン類がピペラジンまたはピペラジン
    環を含むジアミンである請求項1に記載の難燃剤。
  4. 【請求項4】シアヌル酸クロライドとジアミン類の反応
    モル比が2:1〜1:3である請求項2に記載の難燃
    剤。
  5. 【請求項5】A.シアヌル酸クロライドとジアミン類と
    の反応生成物と B.ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミドで
    構成され、前記A/Bの重量比が0.1〜10である難
    燃剤を熱可塑性樹脂に組成物重量の1〜50重量%配合
    してなる難燃性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】熱可塑性樹脂がポリオレフィンまたはその
    エラストマーである請求項5に記載の難燃性樹脂組成
    物。
JP4204426A 1992-07-08 1992-07-08 難燃剤およびその組成物 Expired - Lifetime JP2567327B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4204426A JP2567327B2 (ja) 1992-07-08 1992-07-08 難燃剤およびその組成物
US08/085,035 US5344855A (en) 1992-07-08 1993-07-02 Flame-retardant and its composition
EP93305368A EP0583065A1 (en) 1992-07-08 1993-07-08 Flame-retardant material and composition containing it

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4204426A JP2567327B2 (ja) 1992-07-08 1992-07-08 難燃剤およびその組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0625467A true JPH0625467A (ja) 1994-02-01
JP2567327B2 JP2567327B2 (ja) 1996-12-25

Family

ID=16490348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4204426A Expired - Lifetime JP2567327B2 (ja) 1992-07-08 1992-07-08 難燃剤およびその組成物

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5344855A (ja)
EP (1) EP0583065A1 (ja)
JP (1) JP2567327B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MY111609A (en) * 1993-09-14 2000-09-27 Bains Harding Ltd Fire retardant agents suitable for plastics.
KR0158978B1 (ko) * 1993-12-28 1999-01-15 고토 순기치 난연성 열가소성 중합체 조성물, 이의 성분으로서의 수불용성 폴리인산암모늄 분말 및 이의 제조방법
US6348526B1 (en) * 1996-09-30 2002-02-19 David H. Blount Flame retardant compositions utilizing amino condensation compounds
US5854309A (en) * 1996-09-30 1998-12-29 Blount; David H. Flame retardant compositions utilizing amino condensation compounds
FR2755973B1 (fr) * 1996-11-19 1999-01-29 Chavanoz Ind Composition ignifugeante sans halogene, fil ignifuge avec celle-ci, et structure textile ignifuge comportant et tels fils
JP3378846B2 (ja) * 1999-06-30 2003-02-17 古河電気工業株式会社 光ファイバコード
US20030124474A1 (en) * 2000-06-07 2003-07-03 David Elliott Self extinguishing candles and method of making same
DE102007039560A1 (de) 2007-08-22 2009-02-26 Clariant International Limited Flammwidrige Kunststoff-Formmasse
US8604105B2 (en) 2010-09-03 2013-12-10 Eastman Chemical Company Flame retardant copolyester compositions
CN105732971B (zh) * 2016-01-21 2018-02-09 中山康诺德新材料有限公司 一种无卤环保成炭剂制备方法以及应用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6042826A (ja) * 1983-08-19 1985-03-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 荷電ビ−ム露光方法
JPS61261334A (ja) * 1985-05-14 1986-11-19 ブ、ア、エンメ、ピ、ソチエタ、ア、レスポンサビリタ、リミタ−タ ポリオレフインをベ−スとする自消性高分子生成物

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1160191B (it) * 1983-02-07 1987-03-04 Montedison Spa Composizioni polimeriche autoestinguenti
CA2024077A1 (en) * 1989-08-28 1991-03-01 Ministero Dell'universita' E Della Ricerca Scientifica E Technologic Self-extinguishing polymeric compositions
US5223560A (en) * 1989-08-28 1993-06-29 Ministero Dell'universita' E Della Ricerca Scientifica E Tecnologica Self-extinguishing polymeric compositions
DE4003231A1 (de) * 1990-02-03 1991-08-08 Hoechst Ag Flammwidrige polymere massen

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6042826A (ja) * 1983-08-19 1985-03-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 荷電ビ−ム露光方法
JPS61261334A (ja) * 1985-05-14 1986-11-19 ブ、ア、エンメ、ピ、ソチエタ、ア、レスポンサビリタ、リミタ−タ ポリオレフインをベ−スとする自消性高分子生成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2567327B2 (ja) 1996-12-25
US5344855A (en) 1994-09-06
EP0583065A1 (en) 1994-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920004809B1 (ko) 자기-소화 중합체 조성물
EP2130854B1 (en) Polytriazinyl compounds as flame retardants and light stabilizers
KR920008525B1 (ko) 난연성 폴리프로필렌 수지 조성물
JP2567327B2 (ja) 難燃剤およびその組成物
JP2000154277A (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH10175985A (ja) 含窒素有機リン酸化合物及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物
JP2000154181A (ja) 新規2−置換グアナミン化合物及び2−置換グアナミン化合物を有効成分とする難燃性樹脂組成物
JPH0390092A (ja) 難燃剤
JPH0550536B2 (ja)
JP3508360B2 (ja) 難燃剤および難燃性樹脂組成物
WO2003048247A1 (en) Flame retardant polymer compositions
WO1990010030A1 (en) Substituted 5-amidotetrazoles
JP3128966B2 (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPH0618944B2 (ja) 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
JPH06256566A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPH01193347A (ja) 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
JP3422198B2 (ja) 長繊維強化樹脂組成物
JP2003238580A (ja) 新規リン酸エステルアミド化合物及び難燃性樹脂組成物
JPH07165982A (ja) 難燃剤組成物とそれを用いた難燃性樹脂組成物
US20230295376A1 (en) A halogen-free synergist
JP2001158814A (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH10310666A (ja) 長繊維強化樹脂組成物、及び該組成物からなる成形品
JP2000063365A (ja) 新規2―置換グアナミン化合物のイソシアヌル酸塩及び2―置換グアナミン化合物のイソシアヌル酸塩を有効成分とする難燃性樹脂組成物
JPH01278546A (ja) 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
JPH0356547A (ja) 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物