JPH06253581A - インバータ装置およびそのインバータ装置を備えたエアコンディショナ - Google Patents

インバータ装置およびそのインバータ装置を備えたエアコンディショナ

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JPH06253581A
JPH06253581A JP5035574A JP3557493A JPH06253581A JP H06253581 A JPH06253581 A JP H06253581A JP 5035574 A JP5035574 A JP 5035574A JP 3557493 A JP3557493 A JP 3557493A JP H06253581 A JPH06253581 A JP H06253581A
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rotor
signal
circuit
voltage
permanent magnet
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JP5035574A
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Kazunobu Nagai
一信 永井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータに設けた永久磁石の減磁検査を容易に
行う。 【構成】 ブラシレスモータ33の惰性回転中、固定子
巻線33v,33wの誘起電圧を検査回路67に入力す
る。検査回路67は、両固定子巻線33v,33w間の
電圧を所定期間積分する。この積分結果は、ブラシレス
モータ33の負荷、ロータの回転速度等に関係なく、永
久磁石の磁束量と相関関係を有する値となるので、積分
結果を基準範囲と比較することにより、永久磁石が減磁
されているか否かを判断できる。そして、永久磁石が減
磁されていないと判断した場合には、発光ダイオード7
4を常時点灯状態にし、減磁されていると判断した場合
には、発光ダイオード74を点滅状態にして報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータに界磁用の永久
磁石を設けたモータを制御するためのインバータ装置お
よびそのインバータ装置を備えたエアコンディショナに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エアコンディショナや冷蔵庫にお
いて、コンプレッサの能力可変や電力消費量の節約のた
めに、直流モータの一種であるブラシレスモータを採用
し、これをインバータ装置によって駆動することが行わ
れている。
【0003】図7は、従来のエアコンディショナにおけ
るヒートポンプの構成およびこのヒートポンプのコンプ
レッサモータであるブラシレスモータをパルス幅変調
(以下、単にPWM)方式で制御するインバータ装置の
構成を示す。同図において、ヒートポンプのコンプレッ
サ1は、圧縮部2とこれを駆動するブラシレスモータ3
とを同一の鉄製密閉容器4内に収納して構成されてい
る。このコンプレッサ1、四方弁5、室内側熱交換器
6、減圧装置7、室外側熱交換器8は冷媒配管によって
接続されている。
【0004】一方、インバータ装置において、直流電源
回路9には、スイッチング回路としてスイッチング素子
例えばスイッチング用トランジスタ10〜15からなる
三相ブリッジ回路16が接続され、その出力端子17
u,17v,17wにブラシレスモータ3の各相の固定
子巻線3u,3v,3wが接続されている。そして、三
相ブリッジ回路16の各トランジスタ10〜15が駆動
回路18により所定の順序でオンオフ制御されると、ブ
ラシレスモータ3は、その各固定子巻線3u,3v,3
wが120度(電気角、以下同じ)の位相差をもって順
次繰り返し通電されることにより回転駆動される。この
場合、各固定子巻線3u,3v,3wは、通電期間にお
いてパルス幅変調信号(以下、単にPWM信号)P1 に
よってデューティの制御がなされる。
【0005】ところで、ブラシレスモータにあっては、
通常、固定子巻線の通電相を決定するために、ロータの
回転位置信号を必要とするが、コンプレッサの駆動用モ
ータとして使用された場合、密閉容器内の冷媒に晒され
ることから、位置検出センサを配置することが困難とな
る。そこで、図7に示す装置では、固定子巻線3u,3
v,3wの誘起電圧を検出し、これを電気的に処理する
ことにより回転位置信号を得る位置検出回路19が設け
られている。この回転位置回路19により得られた回転
位置信号Su,Sv,Swは通電信号形成回路20に与
えられ、ここで各トランジスタ10〜15の通電信号U
p,Un,Vp,Vn,Wp,Wnを得るようにしてい
る。そして、その通電信号Up,Un,Vp,Vn,W
p,Wnは駆動回路18に与えられる。
【0006】また、通電信号形成回路20は、上記回転
位置信号Su〜Swによりロータの回転速度を検出す
る。その速度信号Srはパルス幅変調回路21に与えら
れ、ここでその速度信号Srと速度指令値Ssとを比較
して速度偏差を判定し、PWM信号P1 のデューティが
その速度偏差に応じるように制御される。このようにデ
ューティが制御されたPWM信号P1 は通電信号Up,
Vp,Wpと合成例えば論理積を取られながら三相ブリ
ッジ回路16のプラス側のトランジスタ10,12,1
4のベースにベース制御信号として供給される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ブラシレス
モータ3のロータは界磁用の永久磁石を有しているが、
この永久磁石は固定子巻線3u,3v,3wに大電流が
流れたり、異常低温の環境下に置かれたりすると、減磁
されて磁束量が低下してしまう。永久磁石が減磁される
と、ブラシレスモータ3の起動不能、最高速度の低下、
消費電力量の増大をもたらしたりする。また、ブラシレ
スモータ3に振動が発生し、その振動発生下で長時間運
転されたりすると、その振動を受ける周辺機器が損傷し
たりするなどの不具合を生ずる。
【0008】このような不具合を生じた場合、その原因
がロータの永久磁石の減磁にあるか否かを検査する必要
があるが、その減磁検査には次のような方法がある。 ガウスメータにより検査する方法。 外部から回転力を与えてロータを一定速度で回転さ
せ、固定子巻線に発生する誘起電圧を検出する方法。 ロータの位置検出センサとしてホール素子などの磁気
検出素子を設けている場合、その出力信号により検出す
る方法。 ブラシレスモータに通電して、回転数、電圧、電流、
消費電力量などから判断する方法。
【0009】しかしながら、上述したように、エアコン
ディショナでは、ブラシレスモータ3は密閉容器4内に
収納されているから、分解を必要とする上記および
の方法は実施困難であり、また位置検出センサを有して
いないから、上記の方法も採用できない。上記の方
法は、一定の電圧を印加した場合の回転数により判断し
たり、一定の回転速度で回転させた場合の電流値や消費
電力量により判断したりする方法であるが、エアコンデ
ィショナのブラシレスモータ3では、冷媒量、冷媒配管
の長さ、室内外温度などにより負荷トルクが変動するの
で、正確な判断が困難である。
【0010】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、分解を必要とせず、また位置検出セン
サを有していなくとも、負荷トルクが変動しても、ロー
タの永久磁石の減磁を正確に検出できるインバータ装置
およびそのインバータ装置を備えたエアコンディショナ
を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロータに界磁
用の永久磁石を設けたモータを制御するインバータ装置
において、前記モータが有する複数相の固定子巻線に順
次通電するための複数のスイッチング素子からなるスイ
ッチング回路を設け、前記ロータの回転位置を検出する
ための位置検出手段を設け、この位置検出手段の検出信
号に基づいて転流タイミングを決定し、その転流タイミ
ングに対応する通電信号を得る通電信号形成手段を設
け、前記通電信号に基づいて前記スイッチング素子を駆
動する駆動回路を設け、前記ロータの惰性回転中に、前
記固定子巻線間の電圧を所定期間積分する積分手段を設
けたものである。
【0012】
【作用】ロータが惰性回転しているとき、固定子巻線に
は誘起電圧が発生する。このときの固定子巻線間の電圧
はロータの回転速度に応じて大小変動するが、所定期間
(例えば一周期)における積分値は回転速度とは無関係
となり、ロータの永久磁石の磁束量と一定の相関関係を
有する値となる。このため、ロータの惰性回転中に、固
定子巻線間の電圧を所定期間積分することにより、永久
磁石の減磁を正確に検出できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、エアコンディシ
ョナにおけるコンプレッサ駆動用のブラシレスモータを
PWM方式で制御する場合に適用して図1〜図6を参照
しながら説明する。図1に示されたヒートポンプにおい
て、そのコンプレッサ31は、従来と同様に圧縮部32
とこれを駆動するブラシレスモータ33とを同一の鉄製
密閉容器34内に収納して構成されている。このコンプ
レッサ31は、四方弁35、室内側熱交換器36、減圧
装置37、室外側熱交換器38と冷媒配管によって接続
されており、コンプレッサ31で圧縮された高温冷媒
は、四方弁35の実線および二点鎖線で示す通路切り替
えにより、暖房時には室内側熱交換器36、減圧装置3
7、室外側熱交換器38を順に通ってコンプレッサ1に
戻るように制御され、冷房時には、室外側熱交換器3
8、減圧装置37、室内側熱交換器36を順に通ってコ
ンプレッサ1に戻るように制御される。従って、室内側
熱交換器36は、暖房時には凝縮器となって室内を暖
め、冷房時には冷却器となって室内を冷やすこととな
る。
【0014】一方、図1に示されたインバータ装置にお
いて、交流電源39に接続される直流電源回路40は、
全波整流回路41、リアクトル42aおよび平滑用コン
デンサ42bからなり、この直流電源回路40の直流母
線43,44間にはスイッチング回路としてスイッチン
グ素子例えばスイッチング用トランジスタ45〜50か
らなる三相ブリッジ回路51が接続され,その出力端子
52u,52v,52wにブラシレスモータ33の各固
定子巻線33u,33v,33wが接続されている。
【0015】三相ブリッジ回路51の各トランジスタ4
5〜50が所定の順序でオンオフ制御されるとブラシレ
スモータ33はその各固定子巻線33u〜33wが12
0度(電気角、以下同様)の位相差をもって順次繰り返
し通電されることにより回転駆動される。この場合、各
トランジスタ45〜50は120度オン、240度オフ
のオンオフ周期で制御され、且つプラス側の直流母線4
3に接続されたトランジスタ45,47,49はオン周
期で図5に示すPWM信号P1 によってデューティの制
御がなされるので、ブラシレスモータ33の各固定子巻
線33u〜33wの端子電圧Vu,Vv,Vwは図5に
示す波形になる。なお、上記端子電圧Vu〜Vwは実際
にはPWM信号P1 を伴った波形となるが、図5では省
略してある。
【0016】前記ブラシレスモータ33の固定子巻線の
通電相を決定するためには、ロータの回転位置信号を必
要とする。ブラシレスモータ33のロータ(図示せず)
には、界磁用の永久磁石が設けられているため、ホール
素子などの磁気検出素子をロータの位置検出センサとし
て使用することは原理的には可能であるが、ブラシレス
モータ33は密閉容器34内の冷媒に晒されることか
ら、そのような位置検出センサを配置することが困難と
なる。そこで、固定子巻線33u〜33wの誘起電圧を
検出し、これを電気的に処理することにより回転位置信
号を得るために位置検出手段としての位置検出回路53
が設けられている。
【0017】この位置検出回路53には、直流母線43
および44間に接続された抵抗分圧回路54によって形
成された基準電圧V0 が入力されると共に、前記端子電
圧Vu〜Vwが入力される。位置検出回路53は、基準
電圧V0 と端子電圧Vu〜Vwとを比較して基準電圧V
0 と各固定子巻線33u〜33wに誘起される誘起電圧
とがクロスする時点(以下、ゼロクロス点と称する)を
検出する。従って、位置検出回路53は、ロータの回転
位置として、各固定子固定子巻線33u〜33wの誘起
電圧が基準電圧V0 とクロスする位置を検出するもので
あり、そのゼロクロス点検出信号Su,Sv,Swは通
電信号形成手段としての通電信号形成回路55に与えら
れる。通電信号形成回路55は、ゼロクロス点検出信号
Su,Sv,Swに基づいて、図5に示すように、ゼロ
クロス点から30度遅れた時間幅120度の通電信号U
p,Un,Vp,Vn,Wp,Wnを得、それら通電信
号Up,Un,Vp,Vn,Wp,Wnは駆動回路を構
成するゲート回路56に与えられる。
【0018】図6は、トランジスタ45〜50が正規の
転流タイミングでオンオフ制御された場合の例えば固定
子巻線35uの端子電圧Vuの波形を示す。なお、図6
はPWM制御を伴わない場合を示す。この波形におい
て、約60度(期間Ta )の区間に渡る傾斜部分は固定
子巻線の誘起電圧、細長い正負パルスは三相ブリッジ回
路51の各トランジスタと並列に接続されたダイオード
Dによるパルス電圧である。この図6から、転流タイミ
ングは誘起電圧と基準電圧V0 とがクロスする時点から
約30度遅れていることが理解される。このことは、他
の固定子巻線33v,33wについても同様である。従
って、前記通電信号Up,Un,Vp,Vn,Wp,W
nの位相パターンは、三相ブリッジ回路51のトランジ
スタ45〜50に要求された転流タイミングパターンに
一致することとなる。
【0019】また、通電信号形成回路55は、ゼロクロ
ス点検出信号Su,Sv,Swに基づいてロータの回転
速度を検出し、その速度信号Srをパルス幅変調回路5
7に与える。パルス幅変調回路57は、速度信号Srを
室温に基づいて設定された速度指令値Ssと比較して速
度偏差を判定し、その速度偏差に対応したデューティの
PWM信号P1 を出力する。
【0020】このようにデューティが制御されたPWM
信号P1 は、ゲート回路56のゲート部58〜60によ
って前記通電信号Up,Vp,Wpと合成、例えば論理
積をとられ、そのゲート部58〜60の出力信号は電源
側との絶縁性確保のためにホトカプラ61〜63を介し
て三相ブリッジ回路51のプラス側の各トランジスタ4
5,47,49のベースにベース制御信号として供給さ
れる。また、通電信号Un,Vn,Wnは電源側との絶
縁性確保のためにホトカプラ64〜66を介してマイナ
ス側の各トランジスタ46,48,50のベースにベー
ス制御信号として供給される。この結果、トランジスタ
45〜50が通電信号Up,Un,Vp,Vn,Wp,
Wnによる図5に示すパターンでオンオフ制御されるこ
とによってブラシレスモータ33が駆動を継続すると共
に、図5に示されるPWM信号P1 によるデューティ制
御によってその速度制御がなされる。
【0021】さて、図1に示すインバータ装置は、ロー
タに設けられた界磁用の永久磁石の減磁を検出すること
ができるようになっており、この減磁検査はマイクロコ
ンピュータ67を主体とする検査回路68によって行わ
れる。検査回路68には補助回路69を接続するための
コネクタ70が設けられており、このコネクタ70の各
端子は、図2に示すマイクロコンピュータ67の入力ポ
ートI1 〜I4 ,出力ポートO1 、三相ブリッジ回路5
1の出力端子52v,52w(固定子巻線33v,33
w)、およびグランドに接続されている。なお、補助回
路69は、サービスマンが携帯しており、エアコンディ
ショナには設けられていない。
【0022】上記補助回路69には、コネクタ71、抵
抗72、抵抗73と発光ダイオード74との直列回路、
スイッチ75が設けられており、コネクタ71を検査回
路68のコネクタ70に接続したとき、マイクロコンピ
ュータ67の入力ポートI1,I2 が前記出力端子52
v,52wに接続され、入力ポートI3 がスイッチ75
を介してグランドに、入力ポートI4 がグランドに、出
力ポートO1 が抵抗73と発光ダイオード74との直列
回路を介してグランドにそれぞれ接続されるように回路
構成されている。
【0023】検査回路68において、マイクロコンピュ
ータ67の入力ポートI1 ,I2 とコネクタ70とを接
続する信号線76,77間には抵抗78が設けられてお
り、この抵抗78と補助回路69の抵抗72により、固
定子巻線33uの端子電圧Vuがマイクロコンピュータ
67に入力可能な電圧に低下されて入力ポートI1 に信
号Vaとして入力される。また、上記信号線77は抵抗
79およびコンデンサ80の並列回路を介してグランド
に接続されており、これにより固定子巻線33wの端子
電圧Vwがマイクロコンピュータ67に入力可能な略一
定の電圧に維持されて信号Vbとして入力ポートI2 に
入力されるようになる。ここで、信号線77が抵抗81
を介して直流電源のプラス端子(+V)に接続されてい
ることにより、信号Va,Vbはグランド電位よりも高
くなるようになっている。
【0024】上記信号線76,77はコンパレータ82
の非反転入力端子,反転入力端子にも接続され、そのコ
ンパレータ82の出力端子はマイクロコンピュータ67
の入力ポートI5 に接続されている。従って、コンパレ
ータ82は、信号Va,Vbとを比較し、信号Vaが信
号Vbとクロスした時点を検出してその検出信号Scを
マイクロコンピュータ67に与えることとなる。また、
マイクロコンピュータ67の入力ポートI3 ,I4 とコ
ネクタ70とを接続する信号線83,84は、それぞれ
抵抗85,86を介して直流電源のプラス端子(+V)
に接続されている。
【0025】一方、マイクロコンピュータ67の出力ポ
ートO2 は通電信号形成回路55およびパルス幅変調回
路57に指令信号Sstを与える。この指令信号Sstは、
通電信号形成回路55には検査のための回転指令とな
り、パルス幅変調回路57には回転数となる。また、マ
イクロコンピュータ67の出力ポートO3 は室内側熱交
換器36が設けられた室内機および室外側熱交換器38
が設けられた室外機の制御装置に検査運転モードに入っ
たことを知らせるモード報知信号Smを与える。更に、
マイクロコンピュータ67の入力ポートI6 には、通電
信号形成回路55からの速度信号Srが入力されるよう
になっている。
【0026】次に上記のように構成したエアコンディシ
ョナにおいて、本発明と直接関係するロータの永久磁石
の減磁検査時の作用を、図3に示す各部の信号波形図お
よび図4に示すフローチャートをも参照しながら説明す
る。これにより、マイクロコンピュータ67の制御の下
に行われる減磁検査方法が理解される。
【0027】マイクロコンピュータ67はエアコンディ
ショナの電源投入に伴い、既に初期化されて入力ポート
I4 がローレベル(L)になったか否かを監視している
状態にある(ステップS1)。この状態で、減磁検査を
行うべく、検査回路68のコネクタ70に補助回路69
のコネクタ71が接続されると、信号線84がグランド
に接続されることにより、入力ポートI4 はハイレベル
(H)状態からローレベルに切り替わる。このため、マ
イクロコンピュータ67は、ステップS1で「YES」
となり、ステップS2で出力ポートO3 からモード報知
信号Smを出力し、室内機および室外機の制御装置に検
査モードに入ったことを報知すると共に、ステップS3
で出力ポートO1 をハイレベルにして発光ダイオード7
4を点灯させる。この発光ダイオード74の点灯により
サービスマンは正常に検査モードに入ったことを知る。
【0028】次いで、マイクロコンピュータ67はステ
ップS4に移行し、入力ポートI3がローレベルになっ
たか否かを監視する状態となる。そして、補助回路69
のスイッチ75がオン操作されると、信号線83がグラ
ンドに接続されることにより、入力ポートI3 はハイレ
ベル状態からローレベルに切り替わる。このため、マイ
クロコンピュータ67は、ステップS4で「YES」と
なり、ステップS5で出力ポートO2 から通電信号形成
回路55およびパルス幅変調回路57に指令信号Sstを
与え、次にステップS6で出力ポートO1 を交互にハイ
レベルおよびローレベルに切り替えて発光ダイオード7
4を点滅させる。この発光ダイオード74の点滅によ
り、サービスマンはスイッチ71の操作により回転指令
および回転数指令が正常になされたことを知る。
【0029】上記のようにして指令信号Sstが出力され
ると、通電信号形成回路55はブラシレスモータ33を
起動させる。そして、マイクロコンピュータ67はステ
ップS7で一定時間T1 が経過するまで待ち、その時間
T1 が経過すると(ステップS7で「YES」)、次の
ステップS8で通電信号形成回路55から入力ポートI
6 に入力される速度信号Srを読み込み、次のステップ
S9でその速度が検査のための基準回転数R0 になった
か否かを判断する。このステップS9で「NO」であっ
た場合、すなわちブラシレスモータ33が一定時間T1
内に基準回転数R0 まで上昇しなかった場合には、マイ
クロコンピュータ67は、ステップS21に移行し、出
力ポートO1 を交互にハイレベルおよびローレベルに切
り替えて発光ダイオード74を点滅させたままの状態に
し、前記ステップS4に戻る。
【0030】上記ステップS9で「YES」の場合、す
なわちブラシレスモータ33が一定時間T1 内に基準回
転数R0 以上に上昇した場合には、マイクロコンピュー
タ67はステップS10に移行し、出力ポートO1 をハ
イレベルのままにして発光ダイオード74を常時点灯状
態に切り替え、次いでステップS11に移行して入力ポ
ートI3 がローレベルからハイレベルに切り替わったか
否かを監視する状態となる。
【0031】上記ステップS10で発光ダイオード74
が点滅状態から常時点灯状態に切り替えられることによ
り、サービスマンはブラシレスモータ33が基準回転数
R0以上で回転していることを知る。そこで、スイッチ
75をオフ操作する。すると、入力ポートI3 がハイレ
ベルに切り替わるため、マイクロコンピュータ67は、
ステップS11で「YES」となって、次のステップS
12で出力ポートO2からの指令信号Sstの出力を停止
する(図3のt1 時点)。ここで、発光ダイオード74
がいつまでも常時点灯状態に切り替わらず、点滅状態を
維持することは、ブラシレスモータ33が一定時間T1
内に基準回転数R0 以上に上昇しないことを意味するか
ら、サービスマンはブラシレスモータ33に異常がある
ことを知る。
【0032】通電信号形成回路55は、指令信号Sstが
停止されると、ブラシレスモータ33を断電する。これ
により、ブラシレスモータ33は惰性回転状態になり、
固定子巻線33u〜33wの端子には誘起電圧のみが現
れるようになる。マイクロコンピュータ67は、指令信
号Sstの停止後、ステップS13で所定時間T2 が経過
するまで待ち、該時間T2 が経過すると(ステップS1
3で「YES」)、次のステップS14で入力ポートI
5 の入力信号レベルが変化したか否か、即ちコンパレー
タ82の検出信号Scがハイレベルからローレベル、或
いはローレベルからハイレベルに切り替わったか否かを
判断する。なお、ステップS13で一定時間T2 経過す
るまで待つ理由は、ブラシレスモータ33が断電される
と、固定子巻線33u〜33wに蓄えられたエネルギー
が放出されるので、そのエネルギー放出期間でステップ
S14の判断が行われることを避けるためである。
【0033】さて、マイクロコンピュータ67がステッ
プS14を繰り返し実行している際、例えば図3に示す
ように、固定子巻線33vの端子電圧Vvの変換信号V
aが固定子巻線33wの端子電圧Vwの変換信号Vbと
クロスして信号Vaが信号Vbを越えるようになったと
すると(この時点を図3にt2 で示す)、マイクロコン
ピュータ67の入力ポートI5 はローレベルからハイレ
ベルに切り替わる。すると、マイクロコンピュータ67
は、ステップS14で「YES」となり、固定子巻線3
3v,33w間の電圧を所定期間積分する動作を行う。
【0034】すなわち、この実施例では、マイクロコン
ピュータ67は、ステップS14で「YES」と判断し
た際の入力ポートI5 の信号レベル変化と同じ変化を生
ずるまでの期間、ここではステップS14でローレベル
からハイレベルへの切り替わりで「YES」と判断した
から、再度ローレベルからハイレベルに切り替わるまで
の期間(固定子巻線33vに誘起される電圧の一周期分
の期間)、ステップS15で信号Vaの値を読み込むと
共にステップS16で信号Vbの値を読み込み、そして
ステップS17で両信号Va,Vbの差を演算し、その
絶対値を順次加算して積分値DTを求める、という動作
を繰り返す(積分手段)。このときの、時間経過と共に
変化する積分値を図3にDTで示す。
【0035】そして、入力ポートI5 の信号レベルがス
テップS14と同じ変化、ここではローレベルからハイ
レベルに変化すると(この時点を図3にt3 で示す)、
マイクロコンピュータ67は、ステップS18で「YE
S」と判断し、上述の積分動作を終了すると。この後、
マイクロコンピュータ67は、ステップS19で積分値
DTを図3に示す正常範囲値(上限Du、下限Dl)と
比較し、積分値DTが正常範囲値にある場合には、ステ
ップS20に移行して出力ポートO1 をハイレベル状態
とし、報知手段としての発光ダイオード74を常時点灯
状態とする。また、積分値DTが正常範囲値より小さい
場合には、マイクロコンピュータ67は、ステップS2
1に移行して前述したと同様に発光ダイオード74を点
滅状態にする(以上、比較手段)。
【0036】ここで、上記積分値DTはブラシレスモー
タ33の回転速度とは無関係にロータの永久磁石の磁束
量と一定の比例関係をもつ。なんとなれば、ロータの回
転速度が速い場合には誘起電圧は高くなるが、誘起電圧
の一周期の時間幅は短く、逆に回転速度が遅い場合には
誘起電圧は低くなるが、誘起電圧の一周期の時間幅は長
くなるからである。そこで、永久磁石が正常な磁束量を
もつ場合の積分値の範囲を実験等で求め、これを上限を
Du、下限をDlとする前記正常範囲値に設定すること
により、永久磁石の減磁の有無を判断できるものであ
る。従って、サービスマンはスイッチ75をオフ操作し
た後に、発光ダイオード74が消灯状態から常時点灯状
態になった場合には、永久磁石は減磁されていないと判
断し、また発光ダイオード74が消灯状態から点滅状態
になった場合には、減磁されていると判断できるもので
ある。
【0037】なお、マイクロコンピュータ67は、ステ
ップS20或いは21を実行した後、前記ステップS4
に戻る。そこで、スイッチ75を再びオン操作すれば、
再度、上述した永久磁石の減磁検査動作を実行する。
【0038】このように本実施例によれば、ロータの惰
性回転時において、固定子巻線33v,33w間の電圧
を一定期間積分し、その積分結果により永久磁石が減磁
されているか否かを判断するので、コンプレッサ31を
分解することなく、またホール素子などの位置検出セン
サを有していなくとも、減磁検査を行うことができる。
しかも、そのときの固定子巻線33v,33w間の電圧
はロータの永久磁石の磁束により誘起される電圧である
ので、ブラシレスモータ33の負荷の大小、或いはロー
タの回転速度とは無関係に正確に永久磁石の減磁を検査
できる。
【0039】また、本実施例では、減磁検査を行うとき
に、補助回路69を検査回路68に接続するようにした
ので、エアコンディショナとしては補助回路69相当分
の回路を備えていなくとも済み、製造コストの低減化を
図ることができる。
【0040】なお、上記実施例では、変換信号Vaの一
周期を積分して減磁検査するようにしたが、積分期間は
それ以下、或いはそれ以上でもよい。また、上記実施例
では、固定子巻線33wの変換信号Vbが略一定の電圧
となるようにすると共に、信号線77を抵抗81を介し
て直流電源のプラス端子+Vに接続して信号Va,Vb
がグランドよりも低電位とならないようにしたが、必ず
しもこのようにする必要性はない。
【0041】その他、本発明は上記し且つ図面に示す実
施例に限られるものではなく、例えば永久磁石の減磁減
磁のためにマイクロコンピュータ67に端子電圧を入力
するブラシレスモータ33の固定子巻線は、固定子巻線
33v,33wに限られるものではない等、その要旨を
逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上述べたように、ロータの惰
性回転中に、固定子巻線間の電圧を所定期間積分する積
分手段を設けたことにより、その積分結果は、固定子巻
線間の誘起電圧を所定期間積分することとなって、モー
タの負荷、回転速度の大小とは関係なく、永久磁石の磁
束量と一定の相関関係を有することとなるので、分解を
伴うことなく、またモータにロータの永久磁石の磁気に
より位置を検出する位置検出センサが設けられていなく
とも、永久磁石の減磁を正確に検出することができる、
という優れた効果を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例をヒートポンプと共に示す電
気回路図
【図2】減磁検査部分の電気回路図
【図3】同各部の信号を積分値と共に示す波形図
【図4】永久磁石の減磁検査のためのフローチャート
【図5】固定子巻線の端子電圧と通電信号との関係を示
す波形図
【図6】一つの固定子巻線の端子電圧の波形図
【図7】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
31はコンプレッサ、33はブラシレスモータ、33u
〜33wは固定子巻線、36は室内側熱交換器、38は
室外側熱交換器、40は直流電源回路、45〜50はト
ランジスタ(スイッチング素子)、51は三相ブリッジ
回路(スイッチング回路)、53は位置検出回路(位置
検出手段)、55は通電信号形成回路(通信信号形成手
段)、56はゲート回路(駆動回路)、57はパルス幅
変調回路、67はマイクロコンピュータ(積分手段、比
較手段)、68は検査回路、69は補助回路、74は発
光ダイオード(報知手段)である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータに界磁用の永久磁石を設けたモー
    タを制御するものにおいて、 前記モータが有する複数相の固定子巻線に順次通電する
    ための複数のスイッチング素子からなるスイッチング回
    路と、 前記ロータの回転位置を検出するための位置検出手段
    と、 この位置検出手段の検出信号に基づいて転流タイミング
    を決定し、その転流タイミングに対応する通電信号を得
    る通電信号形成手段と、 前記通電信号に基づいて前記スイッチング素子を駆動す
    る駆動回路と、 前記ロータの惰性回転中に、前記固定子巻線間の電圧を
    所定期間積分する積分手段とを具備してなるインバータ
    装置。
  2. 【請求項2】 積分手段の積分結果を設定値と比較し、
    その比較結果を報知手段に出力する比較手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】 位置検出手段は、固定子巻線の端子電圧
    と基準電圧を比較することにより、ロータの位置を検出
    することを特徴とする請求項1または2記載のインバー
    タ装置。
  4. 【請求項4】 ヒートポンプのコンプレッサを、ロータ
    に界磁用の永久磁石を設けたモータにより駆動するエア
    コンディショナにおいて、前記モータを請求項1ないし
    3のいずれかに記載のインバータ装置により制御するこ
    とを特徴とするエアコンディショナ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008175074A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Ihi Corp 消磁報知型電動機付ターボチャージャ
JP2011200019A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Korea Univ Research & Business Foundation 永久磁石同期モータの永久磁石の減磁状態診断装置、診断方法、該診断方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体、そして永久磁石同期モータの駆動装置
JP2012090361A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Denso Corp 回転機の制御装置
CN104965183A (zh) * 2015-07-27 2015-10-07 广东美的暖通设备有限公司 永磁无刷直流电机的退磁检测方法及装置
JP2020191769A (ja) * 2019-05-14 2020-11-26 北斗制御株式会社 電動機の減磁検出方法

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