JPH06251349A - 磁気ヘッドスライダー及びその製法 - Google Patents

磁気ヘッドスライダー及びその製法

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JPH06251349A
JPH06251349A JP11142392A JP11142392A JPH06251349A JP H06251349 A JPH06251349 A JP H06251349A JP 11142392 A JP11142392 A JP 11142392A JP 11142392 A JP11142392 A JP 11142392A JP H06251349 A JPH06251349 A JP H06251349A
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JP
Japan
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core block
magnetic head
head slider
track
air bearing
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Withdrawn
Application number
JP11142392A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Koga
和彦 古閑
Atsushi Inoue
温 井上
Fumio Kameoka
史男 亀岡
Hiroyasu Egashira
裕康 江頭
Satoru Ota
哲 太田
Shiyouji Fukumoto
詳史 福本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 強磁性酸化物にて形成した大小のコアブロッ
ク半体(1a)(1b)ギャップスペーサ(3)を介してガラス接
合してコアブロック(1)を形成し、該コアブロック(1)
の媒体対向面に空気ベアリング部(15)(15)及びトラック
部(4)を形成した磁気ヘッドスライダーの製法に於て、
トラック部(4)は、トラック幅を規制するためにトラッ
ク部(4)の両端外側を削って設ける段差(41)(41)をイオ
ンミリングにて形成することを特徴とする。 【作用及び効果】 トラック幅を規制するための段差部
を、トラックの片側又は両側に位置するトラック部以外
のギャップ形成部分と同時に、イオンミリングにより形
成することにより、高精度のトラック幅を容易に得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮上型磁気ヘッドスラ
イダー及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブに使用される従
来の浮上型ヘッドスライダーは、図8に示す如く、扁平
な本体(12)と、該本体の先端にギャップスペーサ(3)を
介してガラス(6)にて接合されたヨーク部(13)とから構
成され、必要に応じてギャップスペーサ(3)の片側又は
両側に強磁性金属薄膜(2)が設けられている。
【0003】又、本体(12)の記録媒体対向面には所定高
さの、互いに平行な空気ベアリング部(15)(15)を有し、
空気ベアリング部の巻線孔(71)側にトラック部(4)が形
成されている。
【0004】上記スライダーの製造工程中、トラック部
(4)の形成方法として図5に示す如く、大小のコアブロ
ック半体(1a)(1b)をガラス(6)接合して形成したコアブ
ロック(1)の媒体対向面に、レーザ誘起エッチングによ
り、トラック幅規制溝(図示せず)を形成した後、図7に
示す如く、化学エッチングにてトラック部(4)の幅及び
空気ベアリング部(15)(15)の幅を規制するための段差(4
1)(41)、(16)(16)を形成する方法が提案されている(特
開平2−87314)。
【0005】上記方法では、強磁性酸化物コアブロック
半体(1a)(1b)の間に強磁性金属薄膜(2)を介在させた場
合、レーザ誘起エッチング時に、図2に示す様に強磁性
酸化物コアブロック半体(1a)(1b)と強磁性金属薄膜(2)
との間に、両者の材質の相違によるエッチング速度の違
いにて寸法差Δtが生じる。この寸法差は、強磁性金属
薄膜(2)の厚みMFTの違いによって変化するため、ト
ラック幅TWの制御が困難である。
【0006】又、上記従来の浮上型磁気ヘッドスライダ
ーは、トラック部(4)の長手方向の両端外側は遮蔽物が
存在せず、剥き出しとなっており、トラック部近傍に衝
撃が加わると直接にトラック部に作用して、トラック部
を損傷する問題がある。
【0007】又、化学エッチング液に使用するリン酸等
の酸は、センダスト等の強磁性金属薄膜(2)に錆を発生
させるため、ヘッド性能及び製品の歩留りを著しく低下
させる問題があった。
【0008】本発明は、上記問題を解決できる磁気ヘッ
ドスライダーを明らかにするものである。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明の1つは、強磁性酸化物
にて形成した大小のコアブロック半体(1a)(1b)をギャッ
プスペーサ(3)を介してガラス接合してコアブロック
(1)を形成し、該コアブロック(1)の媒体対向面に空気
ベアリング部(15)(15)及びトラック部(4)を形成した磁
気ヘッドスライダーの製法に於て、トラック部(4)は、
トラック幅を規制するためにトラック部(4)の両端外側
を削って設ける段差(41)(41)をイオンミリングにて形成
する。
【0010】又、本発明の1つは、コアブロック(1)の
媒体対向面にイオンミリングによって段差(41)を形成す
るための前工程であるレジストパターンの形成に於て、
レジストを塗布する工程と、該レジストを高温にて硬化
させる工程と、硬化したレジストの表面を研磨して平面
に加工する工程を経て、マスク原版とレジストを密着さ
せて露光することを特徴とする。
【0011】更に、本発明の1つは、 強磁性酸化物に
て形成した大小のコアブロック半体(1a)(1b)をギャップ
スペーサ(3)を介してガラス接合してコアブロック(1)
を形成し、該コアブロック(1)の媒体対向面に空気ベア
リング部(15)(15)及びトラック部(4)を形成した磁気ヘ
ッドスライダーに於て、トラック幅を規制するためにト
ラック部(4)の両端外側に形成した段差(41)は、上流側
及び空気ベアリング部(15)(15)の長さ方向に沿う外側は
空気ベアリング面と同じ高さの壁面(42)に囲まれている
ことを特徴とする。
【0012】
【作用及び効果】トラック幅を規制するための段差(41)
(41)を、イオンミリングにより形成することにより、高
精度のトラック幅を容易に得ることができ、又、強磁性
酸化物コアブロック半体(1a)(1b)の間に強磁性金属薄膜
(2)を介在させた場合であっても、強磁性金属薄膜の錆
の発生を防止し、磁気ヘッドスライダーの性能の低下を
防止し、歩留りを向上できる。
【0013】更に、磁気ヘッドスライダー自体の発明に
あっては、トラック幅を規制するためにトラック部(4)
の両端外側に形成する段差(41)は、上流側及び空気ベア
リング部(15)(15)の長さ方向に沿う外側が壁面(42)で囲
まれているため、トラック幅が小さくなって強度が低下
しても、上記トラック部(4)の外側を囲む壁面(42)が保
護壁の役割をなし、トラック部を保護できる。
【0014】
【実施例】以下には、ギャップ近傍にセンダスト合金等
の強磁性金属薄膜を形成した所謂MIGヘッドスライダ
ーに於ける実施例であるが、これに限定されることはな
く、強磁性金属薄膜を省略した磁気ヘッドスライダーに
実施できるのは勿論である。図3に示す様に、夫々本体
(12)及びヨーク部(13)となるフェライト等の強磁性酸
化物で形成した大小2つの基板(11a)(11b)の内、大基板
(11a)の突合せ面(10)にデプスエンド規制溝(5)を形
成し、該溝にガラス(6)を充填する。ガラス(6)に接し
て基板(11a)に巻線孔用溝(7)を形成して大コアブロッ
ク半体(1a)を得る。
【0015】次に、他方の小基板(11b)は、突合せ面(1
8)を鏡面研磨した後、該突合せ面に強磁性金属薄膜(2)
及びギャップスペーサ(3)をスパッタリング等によって
成膜し、更に、フォトリソグラフィによるパターンニン
グを行った後、イオンミリング等により、前記巻線孔用
溝(7)と対向する部分の強磁性金属薄膜(2)及びギャッ
プスペーサ(3)を除去し、小コアブロック半体(1b)を得
る。
【0016】以上の工程に於て、強磁性金属薄膜(2)、
ギャップスペーサ(3)及び巻線溝(7)は、大小何れの基
板に形成しても可く、又、両方の基板に形成しても可
い。
【0017】次に、図4に示す様に大小2つのコアブロ
ック半体(1a)、(1b)をギャップスペーサ(3)を介し、ガ
ラス(6)を溶融せしめて接合し、コアブロック(1)を形
成する。上記ガラス接合の強度が不十分であれば、予め
ギャップスペーサ(3)上にガラススパッタを施しておく
ことにより接合強度を高めることができる。
【0018】図5に示す様に、コアブロック(1)を所定
の幅に加工した後、サスペンション取付面(11)の研磨を
行い、媒体対向面の下流端、即ち、空気流出端(17)の面
取り及びヨーク幅を規制するために、コアブロック(1)
の巻線孔(71)側端面をコアブロックの上下面を貫通して
切欠(14)を設ける。
【0019】図6に示す様に、媒体対向面は空気ベアリ
ング部(15)(15)の幅を規制する段差(16)を研削により形
成し、空気ベアリング部(15)(15)を研削又は研磨により
所望の平面度に仕上げる。次に空気ベアリング部(15)の
上流端、即ち、空気流入端(19)を約0.5°〜0.8°の
角度に面取り加工する。
【0020】図7に示す如く、空気ベアリング部(15)(1
5)上にレジストを塗布し、トラック部(4)に対応した形
状のマスク原版(図示せず)を通して露光、現像した後、
イオンミリングによりトラック幅を残して段差(41)(41)
を形成する。
【0021】コアブロック(1)を鎖線Lで示す如く、1
つの磁気ヘッドスライダー単位にスライスして図8に示
す磁気ヘッドスライダーを得る。
【0022】この磁気ヘッドスライダーのトラック部
(4)の拡大図を図1に示すと、トラック部(4)の両端外
側をイオンミリングにより削り取って段差(41)(41)を形
成しているため、強磁性金属薄膜(2)のトラック幅TW
2とコアブロック半体(1a)(1b)のトラック幅TW1に寸
法差が発生しないため、トラック幅TW2のばらつきを
押えることができ、磁気ヘッドの性能の低下を防止で
き、又、製品の歩留りを向上できる。
【0023】又、化学エッチングを用いないため、強磁
性金属薄膜の露出した部分(15)の錆を防止することがで
き、この点でも、歩留りを向上できる。
【0024】図5乃至から図7に示した工程は、夫々の
工程の都合により、工程の順番を入れ替えることも可能
であるが、少なくともトラック部(4)を形成する工程
は、媒体対向面の仕上げ研磨工程よりも後の方が望まし
い。
【0025】媒体対向面の仕上研磨工程を、トラック部
(4)を形成する工程よりも後にすると、トラック部(4)
の段差(41)の段差量が、研磨によって小さくなってしま
い、段差(41)から発生する磁界が媒体に影響を及ぼすた
めである。本実施例では、媒体対向面の仕上研磨を行な
った後、トラック部(4)の両端外側を、約8μmの段差
に加工することにより、性能への影響を防止している。
【0026】図6に示す空気ベアリング部(15)(15)の幅
を規制する段差(16)(16)の加工は、通常深さ25〜10
0μmに加工される。しかし、例えば図9に示す、負圧
スライダーと呼ばれる両空気ベアリング部(15)(15)間の
空気流入端が閉じている磁気ヘッドスライダーに於ては
通常深さ10μm以下である。
【0027】この程度の深さであるとイオンミリングに
よる加工が可能となるため、トラック部(4)の形成と同
様の方法で、即ち、イオンミリングによって空気ベアリ
ング部(15)(15)の両側を除去し、空気ベアリング部を所
望の高さに突出させることにより、一度に大量処理が可
能となる。更に化学エッチングを用いないため、強磁性
金属薄膜(2)の錆の発生を防止できる。
【0028】上記図9の磁気ヘッドスライダーの製造に
於ても、トラック部(4)の形成をイオンミリングで行う
場合と同様に、媒体対向面の研磨の後に空気ベアリング
部(4)の段差(41)を加工することが望ましい。これは該
段差(41)は10μm以下の深さに形成するので、研磨を
後で行うことによって、そのばらつきがヘッドスライダ
ーの浮上量に大きく影響するためである。
【0029】研磨の後、イオンミリングを行えば、深さ
ばらつきは研磨のばらつきとは無関係となるため、精度
よく加工でき、ヘッドスライダーの安定した浮上量を実
現できる。
【0030】図9の実施例では、空気ベアリング部(15)
(15)の段差量を5μm、トラック部(4)の段差量を8μ
mとしている。
【0031】又、本発明に於て、媒体対向面の研磨工程
は、コアブロック(1)の幅加工、ヨーク部(13)を形成す
るための切欠(14)の加工及び空気ベアリング部(15)(15)
の段差(16)加工よりも後で行った方が、研削加工におけ
るチッピングを除去できるため、望ましい。
【0032】そうすると、トラック部(4)や空気ベアリ
ング部(15)(15)のイオンミリングは、スライス前の最終
工程が最も望ましいことになるが、この場合、凹凸のつ
いたコアブロックを並べてレジストを塗布すると図10
に示す様に、各エッジ部で盛り上がったり、幅の狭い部
分ではダレ(82)が発生する。
【0033】(1)はコアブロック、(8)はコアブロック
(1)に塗布したレジスト、(91)は複数のコアブロックを
載置したガラス基板(91)である。レジスト(8)の隆起部
(81)は、レジストを流した後、スピンナーで回転させる
時に、各エッジに表面張力が働くために起こると考えら
れる。
【0034】この隆起部(81)やダレ(82)があると、図1
1に示す様にマスク原版(9)のパターン形成部(92)と密
着しない部分ができるため、露光時に光が回り込み、現
像後のレジストパターン(83)の形状は図12に示す様な
形状となってしまう。特にトラック形成部はコアブロッ
クの面積の狭い部分に形成するため、ダレが大きく、影
響が大きい。
【0035】この様なレジストパターンの形状では、イ
オンミリング時に充分な深さを確保しようとすると、ト
ラックの上部迄一部浸食されてしまう。これの対策とし
て、レジストをもっと多く塗布すると、レジスト厚が厚
過ぎるため、底まで露光するのに時間がかかり、この間
に光が側面からも露光していくため、コアブロック上で
は正確なトラック幅を得ることができない。
【0036】これらを防ぐため、レジスト塗布後、高温
にて硬化させ、次いでレジストを研磨することにより、
隆起やダレを取り除き、マスク原版と密着させることが
可能で、図13に示す様なレジストパターンを安定して
作成することができる。
【0037】本実施例に於ては、最初にレジストを約1
5μm塗布し、85℃で30分間放置し硬化させる。こ
れを3回繰返して約45μmのレジストの層を作り、そ
の後、0.5〜2μmのダイヤモンド砥粒を用いて研磨
し、約15μmとした。その結果、マスク原版と密着し
て露光することができ、図13に示す様な均一なレジス
トパターンを得ることができ、イオンミリング後のトラ
ック幅は、深さ8μmの時、標準偏差σ=0.22μm
の高精度を達成することができた。
【0038】尚、このレジストを硬化後研磨を行う方法
は、イオンミリングの場合に限らず、錆が問題とならな
かったり、保護膜で覆うことが可能な場合等には化学エ
ッチングに於ても均一なレジストパターンを得るという
目的に於て、使用することができる。
【0039】以上の様に、トラック幅を規制するための
段差(41)(41)や空気ベアリング部(15)(15)の幅を規制す
るための段差(16)(16)をイオンミリングで形成すること
により強磁性金属薄膜(2)の錆の発生を防止し、高精度
のトラック幅を得ることができる。更に、レジストパタ
ーン形成時にレジスト塗布後高温にて硬化後研磨するこ
とにより、マスク原版と密着して露光することができる
ため、更に高精度のトラック幅を得ることができる。
【0040】但し、上記実施例の場合、トラック部(4)
の両側に形成する段差(41)(41)は、空気ベアリング部(1
5)(15)の長手方向の側縁に連続しており、トラック部
(4)が剥き出しとなる。近年の高密度化の流れの中で、
トラック幅は10μm 以下と、一段と狭くなっており、
トラック部の近傍に何らかの衝撃が加わると、直接にこ
の極細のトラック部(4)に作用することになり、トラ
ック部(4)の強度及び信頼性に難点がある。
【0041】図20は上記難点を解消した浮上型磁気ヘ
ッドスライダーを示しており、トラック幅を規制するた
めにトラック部(4)の両端に形成した段差(41)は空気の
侵入側及び空気ベアリング部(15)(15)の長さ方向に沿う
外側は、空気ベアリング面と同じ高さの壁面(42)に囲ま
れている。
【0042】前述の磁気ヘッドを形成する工程に於て、
空気ベアリング部(15)(15)上にレジストを塗布し、トラ
ック部(4)に対応した形状のマスク原版(図示せず)を通
して露光、現像する際に、マスク原版に段差(41)の外側
を囲む壁面(42)に対応するパターンを形成し、前記同様
にイオンミリングにて段差(41)との対応部分を除去すれ
ば可い。
【0043】図14乃至図19は、前記とは少し異なる
工程によって図20の磁気ヘッドを形成する方法を示し
ている。図14に示す如く、強磁性酸化物によって形成
された大小2つの基板(11a)(11b)の内、大基板(11a)上
にデプスエンド規制溝(5)及び該溝(5)に直交してガラ
ス充填溝(51)をダイヤモンド砥石等により切削加工にて
形成し、小基板(11b)上には大基板(11a)のガラス充填溝
(51)との対向位置にガラス充填用溝(52)を開設する。小
基板(11b)のガラス充填溝(52)は図17に示す最終の巻
線側のコアブロックの厚みtよも深く加工される。上記
ガラス充填溝(51)(52)は、最終磁気ヘッドスライダーの
トラック部(4)の両側に露出する様に位置設定される。
【0044】次に図15に示す様に、溝(5)(51)(52)に
ガラスを充填した後、大基板(11a)上に巻線孔用溝(7)
を形成し、表面を研磨することにより、コアブロック半
体(1a)(1b)を得る。
【0045】次に図16に示す様に、2つのコアブロッ
ク半体(1a)(1b)をギャップスペーサ(3)及びセンダスト
膜等の強磁性金属薄膜(2)を介してガラス溶着し、コア
ブロック(1)を形成する。
【0046】次に図17に示す様に、コアブロック(1)
の巻線側を所定厚みtに加工して巻線部にガラス(6)を
露出させた後、空気ベアリング部(15)、空気流入部(19)
及び空気流出部(17)を形成する。
【0047】次に図18に示す様に、空気ベアリング部
(15)上にレジストを塗布し、トラック部(4)に対応した
形状のマスク原版を通して露光、現像した後、イオンミ
リングによりトラック幅を規制する段差(41)を形成す
る。
【0048】次に図19に鎖線Lで示す様に、所定の位
置でスライスして磁気ヘッドスライダーを得る。この磁
気ヘッドスライダーは、トラック部(4)の両端に形成す
る段差(41)は、空気の侵入側及び空気ベアリング部(15)
(15)の長さ方向に沿う外側が空気ベアリング面と同じ高
さの壁面(42)で囲まれているため、トラック幅が小さく
なって、トラック部(4)の強度が低下しても、トラック
部の外側を囲む壁面(42)が保護壁の役割をなし、トラッ
ク部を保護でき、トラック部の信頼性を高めることがで
きる。
【0049】尚、図18乃至図20に於て、段差(41)の
平面形状を長方形で表したが、実施例では、厳密には図
21に示す如く台形である。これは段差(41)の空気ベア
リング部(15)の長手方向と交叉する方向の2辺(40)(40)
が平行であると擬似ギャップとなり、ヘッド性能に悪影
響があるからである。
【0050】図22は、トラック部(4)の両端外側の段
差(41)(41)から磁気ヘッドスライダーの下流端、即ち、
空気流出端に開口する空気逃し溝(43)を形成した実施例
を示している。ヘッドとディスクとの間に塵が侵入して
も、空気逃し溝(43)から外部に排出され、ヘッドへの塵
の付着を防止できる。尚、図22の2点鎖線で示す如
く、段差(41)部分からヘッドの上流側に斜めに延び、空
気ベアリング(15)の長手方向の側縁に開口する空気流入
溝(44)を開設することによって、空気の流れは一層良好
となり、ヘッドへの塵の付着を一層効果的に防止でき
る。
【0051】図23は、トラック部(4)の両端外側の段
差(41)全体をヘッドの下流端に開口させて空気逃し溝(4
3)となした他の実施例であり、図24は図23の実施例
に、更に段差(41)の上流側から段差内に延びる空気流入
溝(44)を形成した他の実施例である。
【0052】尚、図20ヘッドスライダーの製造に際
し、トラック部(4)の両端外側の段差(41)は、化学エッ
チングにて形成することもできる。本発明は上記実施例
の構成に限定されることなくはなく、特許請求の範囲に
記載の範囲で種々の変形が可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドスライダーを示す斜視図及
び拡大図である。
【図2】従来の磁気ヘッドスライダーのトラック部拡大
図である。
【図3】本発明の磁気ヘッドの製造工程に於て、コアブ
ロック半体の斜面図である。
【図4】コアブロック半体を接合したコアブロックの斜
面図である。
【図5】ヨーク幅を決める切欠を施した状態の斜面図で
ある。
【図6】空気ベアリング部を形成した状態の斜面図であ
る。
【図7】トラック部を形成した状態の斜面図である。
【図8】磁気ヘッドスライダーの斜面図である。
【図9】他の実施例の斜面図である。
【図10】レジスト塗布状態を示す斜面図である。
【図11】従来の露光状態を示す断面図である。
【図12】従来のレジストパターンの断面図である。
【図13】本発明によるレジストパターンの断面図であ
る。
【図14】第2実施例における接合前の大小基板の斜面
図である。
【図15】同上に於て、ガラスを充填した状態の斜面図
である。
【図16】接合状態のコアの斜面図である。
【図17】ヨーク幅を決める切欠及び空気ベアリング部
を形成した状態の斜面図である。
【図18】トラック部を形成した状態の斜面図である。
【図19】単位磁気ヘッドスライダーに切断する位置を
示す斜面図である。
【図20】磁気ヘッドスライダーの斜面図である。
【図21】トラック部近傍の拡大斜面図である。
【図22】他の実施例のトラック部近傍の拡大斜面図で
ある。
【図23】トラック部両端外側の段差をヘッドの下流端
に開口したヘッドの斜面図である。
【図24】同上の他の実施例の斜面図である。
【符号の説明】
(1a) コアブロック半体 (1b) コアブロック半体 (15) 空気ベアリング部 (16) 段部 (2) 磁性金属薄膜 (3) ギャップスペーサ (4) トラック部 (41) 段部 (6) ガラス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】次に図15に示す様に、溝(5)(51)(52)に
ガラス(6)を充填した後、大基板(11a)上に巻線孔用溝
(7)を形成し、表面を研磨することにより、コアブロッ
ク半体(1a)(1b)を得る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】次に図19に鎖線Lで示す様に、所定の位
置でガラスが残るようにスライスして磁気ヘッドスライ
ダーを得る。この磁気ヘッドスライダーは、トラック部
(4)の両端に形成する段差(41)は、空気の侵入側及び空
気ベアリング部(15)(15)の長さ方向に沿う外側が空気ベ
アリング面と同じ高さの壁面(42)で囲まれているため、
トラック幅が小さくなって、トラック部(4)の強度が低
下しても、トラック部の外側を囲むガラスからなる壁面
(42)が保護壁の役割をなし、トラック部を保護でき、ト
ラック部の信頼を高めることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江頭 裕康 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 太田 哲 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 福本 詳史 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性酸化物にて形成した大小のコアブ
    ロック半体(1a)(1b)をギャップスペーサ(3)を介してガ
    ラス接合してコアブロック(1)を形成し、該コアブロッ
    ク(1)の媒体対向面に空気ベアリング部(15)(15)及びト
    ラック部(4)を形成した磁気ヘッドスライダーの製法に
    於て、トラック部(4)は、トラック幅を規制するために
    トラック部(4)の両端外側を削って設ける段差(41)(41)
    をイオンミリングにて形成することを特徴とする磁気ヘ
    ッドスライダーの製法。
  2. 【請求項2】 空気ベアリング部(15)(15)の幅を規制す
    るためにコアブロック(1)の媒体対向面に設ける段差(1
    6)をイオンミリングにより形成することを特徴とする請
    求項1に項記載の磁気ヘッドスライダーの製法。
  3. 【請求項3】 コアブロック(1)の媒体対向面にイオン
    ミリングによって段差(41)を形成するための前工程であ
    るレジストパターンの形成に於て、レジストを塗布する
    工程と、該レジストを高温にて硬化させる工程と、硬化
    したレジストの表面を研磨して平面に加工する工程を経
    て、マスク原版とレジストを密着させて露光することを
    特徴とする磁気ヘッドスライダーの製法。
  4. 【請求項4】 強磁性酸化物にて形成した大小のコアブ
    ロック半体(1a)(1b)をギャップスペーサ(3)を介してガ
    ラス接合してコアブロック(1)を形成し、該コアブロッ
    ク(1)の媒体対向面に空気ベアリング部(15)(15)及びト
    ラック部(4)を形成した磁気ヘッドスライダーに於て、
    トラック幅を規制するためにトラック部(4)の両端外側
    に形成した段差(41)は、上流側及び空気ベアリング部(1
    5)(15)の長さ方向に沿う外側は壁面(42)に囲まれている
    磁気ヘッドスライダー。
  5. 【請求項5】 段差(41)は四方が空気ベアリング部(15)
    と同じ高さの壁面に囲まれており、空気ベアリング部(1
    5)の長さ方向に交叉する方向の2辺(40)(40)は互いに平
    行ではない特許請求の範囲第4項に記載の磁気ヘッドス
    ライダー。
  6. 【請求項6】 段差(41)には空気ベアリング部(15)の下
    流側端に開口する空気逃し溝(43)が開設されている請求
    項4又は請求項5に記載の磁気ヘッドスライダー。
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