JP2580767B2 - 先行イレーズ型複合磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

先行イレーズ型複合磁気ヘッドの製造方法

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JP2580767B2 JP1077665A JP7766589A JP2580767B2 JP 2580767 B2 JP2580767 B2 JP 2580767B2 JP 1077665 A JP1077665 A JP 1077665A JP 7766589 A JP7766589 A JP 7766589A JP 2580767 B2 JP2580767 B2 JP 2580767B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は記録・再生ヘッドと消去ヘッドを一体化し
た先行イレーズ型複合磁気ヘッドのヘッド形状及びその
トラック幅加工に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、記録・再生ヘッドと消去ヘッドを一体化した複
合型磁気ヘッドとしては例えば特開昭60−201515号に記
載されている。これは第6図に示すようなトンネルイレ
ーズ型ヘッドである。第6図において(1)は記録・再
生コア、(2)は消去コア、(31)は記録・再生用セン
ターコア、(32)は消去用センターコアでいずれもMn−
Zn等の単結晶及び多結晶フェライトで構成されている。
(41),(42),(43),(44),(45),(46),
(47)は各コアを一体化している非磁性補強材で通常ガ
ラスが充てんされている。(5)は記録・再生ヘッドと
消去ヘッドを磁気的に分離しているセンタースペーサで
セラミック等の非磁性材が使用される。(61)は記録・
再生ギャップ、(62),(63)は消去ギャップで、Si
O2,Al2O3等の非磁性材がスパッタリングや蒸着等の手法
を用いて形成されている。(71),(72)はそれぞれ記
録・再生巻線窓、消去巻線窓である。
従来品の製造方法について説明する。第6図に示すよ
うなヘッドは第7図に記す製法によって作られていた。
先ず第7図に示す工程(A)で記録・再生コア(1)、
消去コア(2)、センターコア(31),(32)を回転砥
石を使用した研削加工及び各種砥粒を使用した研摩加工
により所要の寸法に仕上げる。次の工程(B)で各コア
に回転砥石を使用した研削加工によりトラック幅規制用
の溝を設ける。次の工程(C)で各コアのギャップ形成
面にSiO2,Al2O3等の非磁性材をスパッタリングや蒸着で
形成し、トラック合せをし仮組する。このブロックに工
程(D)に示す如くガラス棒を挿入して温度を上げてギ
ャップ溶着を行う。次の工程(E)で、ギャップ形成し
た記録・再生ヘッドと消去ヘッドのセンターコア側をセ
ンタースペーサ(5)を介して樹脂等で接着する。以上
の工程により形成したブロックを薄切り・厚み出し研摩
して第6図に示すようなトンネンルイレーズ型ヘッドを
得る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の複合型磁気ヘッドは記録・再生コア、消去コ
ア、センターコアの所要トラック幅を得るための溝加工
を各ブロックごとに行いトラック合せをしてガラス溶着
していたため記録・再生コアとセンターコア間、消去コ
アとセンターコア間、記録・再生トラックと消去トラッ
ク間のそれぞれのトラックずれの発生がさけられないと
いう問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたものでトラックずれの発生が少なく狭トラックの溝
加工時間が短縮され高性能で量産性にすぐれた先行イレ
ーズ型複合磁気ヘッドを得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る先行イレーズ型複合磁気ヘッドは消去
コアとセンターコアをガラス溶着で一体化して消去ギャ
ップ形成を行った後、消去トラック幅と記録・再生トラ
ック幅を規制する溝加工を深さを変えて2段に行い、別
に狭トラックの溝加工した記録・再生コアとトラック合
せし再度ガラス溶着して記録・再生ギャップを形成する
ようにしたものである。
〔作用〕 この発明による先行イレーズ型複合磁気ヘッドは、消
去ギャップを形成した後に消去トラック幅と記録・再生
トラック幅を規制する溝の深さを変えて2段に行うこと
で消去コアとセンターコア間のトラックずれがなく、記
録・再生トラックと消去トラックのトラックずれが狭ト
ラックの加工精度により決り、より高精度なトラック規
制が実現できる。
〔実施例〕
以下、この発明の方法により得られた一実施例の先行
イレーズ型複合磁気ヘッドについて説明する。第1図に
おいて(1)は記録・再生コア、(2)は消去コア、
(3)はセンターコアで各コアはそれぞれMn−Zn等の単
結晶及び多結晶フェライトで構成されている。(41),
(42),(43),(44)は各コアを一体化している非磁
性補強材で通常ガラスが充てんされている。(61)は記
録・再生ギャップ、(62)は消去ギャップでSiO2,Al2O3
等の非磁性材がスパッタリングや蒸着等で形成されてい
る。(71),(72)はそれぞれ記録・再生巻線窓、消去
巻線窓である。
第1図に示すようなヘッドは第5図に記す製造方法で
作られる。先ず工程(A)において第1図に示す記録・
再生コア(1)、消去コア(2)、センターコア(3)
を回転砥石を使用した研削加工及び各種砥粒を使用した
研摩加工により所要の寸法に仕上げる。次に工程(B)
において消去コアとセンターコアのギャップ形成面にSi
O2、Al2O3等の非磁性材をスパッタリングや蒸着等で形
成し消去ギャップ溶着を行う。次に工程(C)において
消去ギャップを形成したブロックに消去トラック幅と記
録・再生トラック幅を規制する溝加工を深さを変えて2
段に行い、記録・再生コアに記録・再生トラック幅を規
制する溝加工を行う。加工したブロックのギャップ形成
面にSiO2、Al2O3等の非磁性材をスパッタリングや蒸着
等により形成し、工程(D)に示す如くトラック合せを
行う。トラック合せして仮組を行ったブロックに次の工
程(E)でガラスを挿入する。次の工程(F)で溶着を
行いブロックを一体化する、以上のような工程で形成し
たブロックを薄切りや厚み出し研摩して第1図に示すよ
うな先行イレーズ型磁気ヘッドを得る。
なお、上記実施例では記録・再生ギャップ近傍に高飽
和磁束密度を有する合金磁性材を形成しないフェライト
ヘッドについて示したが、第2図に示すように、記録・
再生ギャップ近傍に該合金磁性材をスパッタリングや蒸
着等で形成したものでもよい。また、第5図の工程
(C)ではトラック幅を規制する溝加工をギャップ形成
面に対し斜めに加工したが、平行に加工しても良く、こ
の場合には第3図に示すようなヘッドが得られる。この
ヘッドにおいても高飽和磁束密度を有する合金磁性材
(8)を形成した第4図のようなヘッドでも良い。
〔発明の効果〕
以上にように、この発明によれば、消去ギャップを形
成した後に、消去トラック幅と記録・再生トラック幅を
規制する溝加工を深さを変えて2段に行い、別に狭トラ
ック溝加工した記録・再生コアとトラック合せをして記
録・再生トラックを形成するようにしたため、消去コア
とセンターコア間のトラックずれがなく、消去トラック
と記録・再生トラック間のトラックずれが狭トラック加
工の寸法精度で決まり、より高精度なトラック規制が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法により得られた一実施例の複合型
磁気ヘッドの斜視図、第2図は本発明の他の実施例によ
る複合型磁気ヘッドの斜視図、第3図は本発明の更に他
の実施例による複合型磁気ヘッドの斜視図、第4図は本
発明の尚更に他の実施例による複合型磁気ヘッドの斜視
図、第5図は本発明による複合型磁気ヘッドの製造工程
を示す図、第6図は従来の技術による複合型磁気ヘッド
の斜視図、第7図は従来の技術による複合型磁気ヘッド
の製造工程を示す図である。 なお、図中において同一符号は同一、又は相当部分を示
す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録・再生コアと消去コアが記録媒体の走
    行方向に沿った方向に一体化されていて、前記記録・再
    生コアと消去コアとに共用されているセンターコアを有
    する先行イレーズ型複合磁気ヘッドを製造する方法にお
    いて、 記録・再生コア、センターコア、および消去コアの各ブ
    ロックを所要の寸法に仕上げた後、消去コアとセンター
    コアのギャップ形成面に非磁性材を形成し溶着用ガラス
    で一体化する工程;このブロックに記録・再生トラック
    幅と消去トラック幅を規制する溝加工を深さを変えて2
    段に行う工程;次に記録・再生コアにトラック幅を規制
    する溝加工を行った後、ギャップ形成面に非磁性材を形
    成し、先に消去ギャップ形成とトラック幅規制溝加工を
    行ったブロックと、トラック合せをして溶着用ガラスで
    一体化する工程;および以上の工程で形成したブロック
    を薄切りし厚み出し研摩する工程からなることを特徴と
    する記録・再生コア、消去コア、およびこれらに共用さ
    れているセンターコアを具備した先行イレーズ型複合磁
    気ヘッドを製造する方法。
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